グリーンブレーカーズ by 高木肥料店

農業の現場の おはなしなどなど。

2011年公開の「かっぱの手」。

2014-07-24 03:34:43 | Weblog
2011年公開の「かっぱの手」。

前回は宮崎県都城市の島津伝承館で6月まで公開されていた「かっぱの手足」
のお話でしたが、今回は前回関係の資料として2011年に鹿児島市の尚古
集成館で公開されていた「かっぱの手」の回の再録となります。残念ながら
リンクの新聞記事にあった、かっぱの手そのものの写真は 見れなくなって
おりますが[島津伝承館とは別物の]薩摩のかっぱばなしの記事は見れます。
都城のものとは また別の趣ですので、よろかったら。

 

『「かっぱの手」、30年ぶりに公開中。』

鹿児島市の尚古集成館で、7月1日から島津家伝来の「かっぱの手」が公開
中です。「夏季特別企画 島津の秘宝」の展示の一環。

この「かっぱの手」は、江戸時代に川内川中流の宮之城(現、さつま町)を
支配した宮之城島津家に伝わってきたもの。「河伯手入」と書かれた木箱
に両腕が収められており、腕の長さはそれぞれ20センチほど。今回、30
数年ぶりに一般公開されるというものです。

この展覧会における、「かっぱの手」の映像が見れる新聞記事
は、 こちら です。


◎ 農業に水はつきもの。というわけで このブログには
  水神さまや河童の話も。

51P4M6yKWYL__SL500_SS75_.jpg夢で終らせない農業起業」「里地里山複合大汚染」 





「まぶしい」は注意信号、農作業にもサングラスを。

2014-07-23 10:46:17 | Weblog
「まぶしい」は注意信号、農作業にもサングラスを。K

熱中症が心配される季節は紫外線が強くなる時期・・・でもあります。
そんな紫外線対策の回です、よろしかったら。

 ↓

人体に対する紫外線の影響です。

紫外線は、直射だけでなく散乱や反射で浴びることも多いといいますから、
屋外やビニールハウス内といった日光を浴びる作業の多い農業従事者の場合
には、とくに注意
が必要となります。

たとえば、強い紫外線を浴びたときに生じやすいとされる「翼状片(よくじ
ょうへん)
」という眼の障害がありますが、金沢医大による過去の調査
などによると、50歳以上で翼状片が見られる人の割合は、

 南の地方の方のほうが多く、北に往くほど少なくなる

ということですので、やはり注意するにこしたことがないようです。農業者
のみなさま、お互いに気をつけてまいりましょう。

そして対策ですが、眼の紫外線対策に関しては・・・なんといっても、まず
サングラス です。

安くても、もちろん OK。
ただ 紫外線カット機能 だけは、要チェックですね。

 チープサングラス.jpg

ちなみに わたくしの場合は こんな サングラスを活用しております。
 〔黄色いツルは、スケボーメーカーの ♪“スラッシャー”ロゴ入り〕
刈払い時のもの、ハウスめぐりにつかうもの、 田んぼまわりにつかうもの
と、用途に応じてつかいわけていますよ。

 ボール.jpg アウトドアもの は、けっこうお薦めです。

ただし・・・夕暮れ時に、暗くなるとサングラス装着では足場が見えにくく
なる
のは必定。そのときは、当然のことながら、状況に応じた対策をお願い
いたします。

農家は、体が資本・・・・「長い年月にわたって紫外線を浴び続けいること
が、将来の眼の障害を生む」ともいわれています。繰り返しになりますが、

 転ばぬ先の杖、農業者のみなさま、お互いに気をつけてまいりましょう


◎ 紫外線・要注意な 場所の話は こちら 。

51P4M6yKWYL__SL500_SS75_.jpg 「夢で終らせない農業起業」「里地里山複合大汚染





三股町由来のカッパのはなし。

2014-07-20 23:49:11 | Weblog
三股町由来のカッパのはなし。

前回は、長い年月をかけて沖水川がつくり出した長田峡をご紹介しました。そし
て、この長田峡の周辺では、

 ● 沖水川周辺では、河童は “がぐれ” と よばれていること
 ● その がぐれ に関するはなしが 伝承されている

というお話を、すこしばかりさせていただいたのです。そんなことを考えながら
毎年夏が近づくたびに涼を求めて長田峡の周辺に通っていたのですが・・・本年
の4月末に 寝耳に水のビッグニュースがとびこんできました。

なんとそれは、「都城市にある都城島津伝承館にて4月19日から6月22日ま
での間、江戸時代に三股町の川岸で銃殺されたカッパの手足が初公開される」と
いうもの。

その都城島津伝承館によるカッパの手足の写真 こちら 。
そしてこの展示に関する新聞記事が こちら となります。

この新聞記事にはありませんが、じっさいにはもっと詳しい謂われが、この手足
とともに伝わっており、その添付文書によると

 文政年間、侍の上村休助が現在の三股町梶山でカッパを銃で射止めた後、急病
 になったが、 友人の大川原世則が修験者にまじないを頼み回復。世則は休助か
 らお礼にカッパの両手足をもらい、 一対を同家に献上した


と記されているのだそうです。

カッパの手足が本物か否かももちろん気になりますが、それよりも事件に関する
詳細と関係する人物のはなしが、このような文章という形としてはっきりと残って
いるのがすごい
なと、
でかけていった都城島津伝承館でカッパの手足を眺めながら、わたしは思いました。

ちなみに 添付文書にある三股町梶山。この場所は 長田峡よりも 下流にあり
ます。・・・ということはですよ、 梶山よりも沖水川の上流にあたる長田峡や、
もっと上流には いまでも カッパ/がぐれ が いてくれないかなぁって ねが
わずにはおられませんでした。

つづく。


◎ それにしても上村休助さん。見かけたカッパをいきなり[だと思う]撃つって
  いうのも、すごく豪胆ですねっ。よっぽどカッパが悪さしてたのかしらん。

51P4M6yKWYL__SL500_SS75_.jpg 「夢で終らせない農業起業」「里地里山複合大汚染」 





大きな虫よりもむしろ小さな虫。

2014-07-19 18:13:09 | Weblog
大きな虫よりもむしろ小さな虫。

作物栽培では、大きな虫よりもむしろ小さな虫がやっかいになります。それ
は眼にかからないほどに体の小さな虫がウイルス病を媒介するからです。

たとえば「トマト黄化えそウイルス病」。

この病気にかかるとトマトの茎や葉柄にはまだらの病斑を生じ、葉は次第に
黄化。そのうちに茎の内部は空洞化し、株全体が萎れて次第に枯死していく。
もちろん植物体の機能が役にたたなくなるわけですから、果実の生育は止ま
り落下、結果として発生圃場では著しい減収状態におちいります。

さらに怖いのは、治療目的のための薬剤が効かないこと。

ウイルス病は、いったん感染すると治療する方法がないのです。そのために
蔓延するのを防ぐためには、発病した株を早めに抜き取り処分することこそ
が最良の対策とされています。

このウイルスの運び屋。それこそが[チョウの幼虫などの大きな虫などと比
較ると
]ごくごく小さな

 スリップス/アザミウマ、コナジラミ、ハダニ

などなど なのです。

なかでも気をつけたいのが、とくに体の小さなスリップス/ アザミウマです 。

代表的な種類であるミナミキイロアザミウマ〔80種に寄生〕とミカンキイ
ロアザミウマ〔200種以上に寄生〕の、その生息できる植物の数の多さには
ただただ驚かされます。
わかっているだけでも、トマト黄化えそウイルス・アイリススポットウイルス・
メロン黄化えそウイルスなどのウイルスを媒介するのがわかっていますよ。

・・・ヒトが気づかないほどの小さな体を武器にそっと圃場に侵入し[場合に
よっては侵入していることすら気づかせないうちに
]栽培作物に甚大な被害を
もたらすとともに、場合によってはその作が終わった後も不治の病を媒介する
極小の虫たち。

今回は、侵入していることがすぐに確認できる大きな虫よりも、むしろ圃場に
何時侵入したのかが判断しにくい小さな虫が怖い・・・というお話でした。


◎ 虫がこない伝説っていうのは、つまりは「発生していることに気がつか
  ない」という、 小さな虫の存在をむし/無視した話 なのかもですね。

51P4M6yKWYL__SL500_SS75_.jpg 「夢で終らせない農業起業」「 本当は危ない有機野菜





ハーブにも、虫は ばしばし やってくる。

2014-07-17 17:05:07 | Weblog
ハーブにも、虫は ばしばし やってくる。

ひと昔前の話です。

ラベンダーやセージなどを畑の作物の間に植えているので、無農薬で
 作物が栽培できています


などという話をよく聞いたものです。
いわゆる ハーブには虫がこない伝説 ですね。

・・・しかし最近では、さすがにこの話も聞かない様になって来ました。
そうなんです、もちろんハーブにも、虫は ばしばしやってきます。

体験からいうと、ハーブには虫がこない伝説で登場するラベンダーやセ
ージ・ミントなどにももちろんやってきます。ちなみに別ブログでラベ
ンダーの鉢利用の長期栽培の様子をお伝えしているのですが[こちら
ほかの作物から隔離してラベンダーだけを栽培しているにもかかわらず
ちゃんと彼らはやってきます。

ちなみにそんな害虫の種類ですが、小型のものでは、梅雨の時期になる
と恒常的に葉の裏面に発生するのがハダニ。ハウス栽培の終了とともに
やってくるのがシルバーリーフコナジラミやタバココナジラミ。
そして大型のものでは、気温があがる 梅雨明け時や台風の通過後に、
ピナータラベンダの葉を軸だけを残して[まるでニンジンの葉を食べて
いるかのように]平気で食べ尽くしてしまうミツモンキンウワバ
などが
気をつけねばならない代表的な害虫です。

揮発性のオイルの香りのするラベンダー類やミントの葉を生息の場所と
したり、吸汁したり・あまつさえムシャムシャと食してしまう彼ら。

そのたくましさには、敬服させられてしまいます。


◎ 台風の風雨で下葉が傷んでいるとばかり思っていたピナータ
  ラベンダー。じつは一鉢に5頭ほどのウワバが潜んでいたのが
  原因で弱っていたのだと判明。
  ラベンダーには すまないことをしたな、とガックリ。。

51P4M6yKWYL__SL500_SS75_.jpg 「夢で終らせない農業起業」「里地里山複合大汚染