グリーンブレーカーズ by 高木肥料店

農業の現場の おはなしなどなど。

日本のイネって、強い。

2015-09-15 18:30:49 | Weblog
日本のイネって、強い。

 「普通作で植えたヒノヒカリが虫害に遭って株がなくなっちゃった」

という電話連絡を受けたのは 8月12日のこと。そろそろ穂が出ても
よいくらいの時期。生殖生長に入ろうかという、イネの人生・生育期間
でいえば、すでに生育後半にさしかかったころのことでした。

30アールある現場の水田にいってみれば、30アールのうちの1/5
らいの割合の面積において、葉が喰われてしまっておりました。ただ、
すでに虫の防除は済ませており、これ以上の虫害の広がりはないと判断、
水田の持ち主も

 「なんとかならないか」「指導どうりにする」「自家用だから」

ということで[いまから対処しても間に合うのかと思いつつも]すぐに 
3-10-10という リンサンとカリの成分の多い有機化成肥料 を、
虫害のあった部分だけに 10アール当たりで10キロ・ 30アール
全体で30キロ散布しました。

その後株の葉が回復してきたのを確認後、こんどは穂肥を9月04日に
10アール当たりで20キロ・30アール全体で60キロ散布しました
[穂肥には 6-9-6というリンサン分の割合の多い有機化成肥料]。

その結果ですが・・・

 8/12 8/12イネA8/12イネB

 8/25 8/25イネ18/25

 9/15 9/15イネA9/15イネB

この映像でみられるように[事情をしらないヒトが遠めでみれば/笑
生育が遅れていた部分を 虫の被害を受けていない部分と比較しても、
なんとかわからないくらいに回復してくれました。

近くでみれば、もちろん遅れていた部分の株には“遅れ穂”が目につく
のですが、供出・販売はしないということなので まあ上々な回復ぶ
りかな と[ほかの作物ではこうは回復しないことかと]。

ということで今回は、いろんなことがあっても日本の気候に合う・栽培
に向くのは やっぱりイネ
だな ・つよイネ・いイネぇ と、いう
おはなしでした。


◎ 施肥の答えがすぐに出る・・・それがイネ栽培の魅力。
  ということで、技術を磨くには最適な作物ですね。
  肥え過ぎた場合は・・・こちら

 51P4M6yKWYL__SL500_SS75_.jpg夢で終らせない農業起業」 「本当は危ない有機野菜