グリーンブレーカーズ by 高木肥料店

農業の現場の おはなしなどなど。

月光に 照らされており アカテカニ。

2015-05-25 19:11:05 | Weblog
月光に 照らされており アカテカニ。

次回分の資料として、以前の8月分の再掲載です。

 ↓

月の光に照らされて、赤いカニが動いています。ここにも、そこ
にも、あそこにも。
水の流れに沿って、また浜辺の植物をかきわけて、どこからとも
なく 月夜の入り江に集まってくるカニたち。

いつのまにか大群となったそんなカニたちは、今度はいっせいに
満潮となった汽水に入り、体をぶるぶるとふるわせます。

これが、 アカテガニ とよばれるカニたちの産卵行動・・・そう、
7月から8月の満月または新月〕の夜、 日本各地で見られる
夏の風物詩なんですよ。

こうして月夜の入り江で生み出された卵たちですが・・・

 海中を浮遊する動物プランクトンとなる
 ↓
 植物プランクトンなどを捕食し成長し
 ↓
 数度の脱皮を経ると、カニに近いメガロパ幼生という形態に変態
 ↓
 秋頃に沿岸部に近づいたメガロパ幼生は、小ガニへと変態
 ↓
 小ガニの形へ変体した個体から順に、河口から上流の森へと移動


といった ↑ 生活史をおくって〔この生長期間はだいたい3週間前
〕、再び陸地へ帰ってきます。

海へと注ぐ 潮の流れに乗って、ふるさとの河口から飛び出していく
アカテガニの“こども”たち。小さい体の割に、けっこうな大冒険を
こなしてかえってくるんですよね。
毎年10月くらいに、帰って来た子ども達をみかけたときには、おも
わず尊敬してしまいます。 ニュースは こちら 。


◎ いまやどこでも見られる風景ではなくなってきた観のある
  アカテガニの産卵風景。わたくしの場合は、神社の自然林
  が残るところ
で、毎年観察させていただいてます。やさし
  いですよね、鎮守の森って。

51P4M6yKWYL__SL500_SS75_.jpg夢で終らせない農業起業」「里地里山複合大汚染」