行政機関や民間企業などから報道機関向けに発表された声明や資料をプレス
リリースといいます。
そして以下の農林水産省のプレスリリースが、昨年後半におけるJAS法有
機栽培の違反に関しての、概要と経過と措置をあらわしたものとなります。
特定非営利活動法人有機農業推進協会 、アニュー中日本 株式会社、アスカ
と、ついでに こちら 。
お気づきのように問題はJAS法有機栽培の違反に対する措置にあります。
重い違反の場合は資格取り消しとなります。けれど、多くのケースでは農林
水産省の指導措置に従った上でしばらくの間の営業停止処分の期間さえクリ
アすれば、違反をおこなった業者の営業は元通りに開始されるのが常なのです。
そのような〔ある意味弱腰ともいってよい〕農水省に対応した形での当事者
の『消費者さまへのおことわり』には、しょうじきいって慣れっこになって
しまいました。
たとえば ↓ このような『おことわり』です。
NPO法人 ○×△ 理事長より
ホームページをご覧頂き、誠に有難うございます。
さて、すでにご存知の方もいらっしゃるかと思いますが、20●●年■月
▲日付けの官報および農林水産省のプレスリリースで、 有機JAS認定
生産行程管理者(●●県■▲市)が不正な格付を行ったことが公表されま
した。
農林水産省は、同グループに対し、JAS認定取り消しが妥当であると
いう判断を下し、■月▲日に聴聞会を開催するとしています。
こうした重大な違反事例が、当会の認定者から出たことは誠に遺憾です。
前記の有機JAS認定生産行程管理者(●●県■▲市)については、毎年
のように検査を実施しておりましたが、不本意な自体を引き起こしてし
まいました。この点、皆様には多大なるご心配をお掛けし、誠に申し訳
ありませんでした。
最後に、本件を一つの教訓として、当NPO法人は検査・判定システム
のさらなる向上を目指すとともに、認定業者の管理能力を向上 させるた
めの研修を充実させることによって、再び同様の事例が発生しないよう
特段の努力をしてまいる所存ですので、 変わらぬご指導・ご鞭撻をよろ
しくお願い申し上げます。 謹白
業者の「安心・安全」といううたい文句を信じて商品を購入したはずの消費者
の救済はなされぬままでの、このようなおことわりと その後のなにもなかっ
たかのような営業再開・・・・あなたはこういった事態をどう受け取られます
でしょうか。
現行でのJAS法有機栽培がこれからも続いていくとするならば、JAS法
有機栽培の違反は、これからもずっとつづいていくことでしょう。
実にやるせない話ではありませんか。
以下は補足資料。
このような事例を知るにつけ、わたくしがおもわずにいられないもの、そ
れは、有機行政の改革の必要性です。『本当はあぶない有機野菜』におい
ても一部提案いたしておりましたが、ここに改めて改革の具体的な方法と
しての科学的な手法の導入案の一例を提案させていただきました。
1.認証認定機関は、認定業務だけではなく、有機農場の土壌検査や有機
農産物の成分・衛生検査といった科学的な調査も併せて行う。
2.もちろんその前提として、公的な有機認証団体を設立する。
3.公的な有機認証団体で各種検査に使用するのに必要な基準数値を設定
する。
以上。です。
▼ ↓科学的な『有機栽基準』提案の話も。
「 本当は危ない有機野菜 」 「夢で終らせない農業起業」