粗忽な夕べの想い

落語の演目(粗忽長屋)とモーツアルトの歌曲(夕べの想い)を合成しただけで深い意味はありません

アベノミックスの効果はいつ?

2013-07-25 16:18:15 | 一般

自分が住む埼玉県川口市の最寄り駅である蕨駅。東口駅前通りを歩いて5分、4年以上も募集が続いている空き店舗がある。そこは以前24時間営業の弁当店が数年間営業していた。

ところが、そこからさらに200メールへ行ったところに新しく激安の弁当店ができた。「にこまる」という名の通り、最低価格が250円(税別)の弁当で勝負するものだから、先の弁当店は価格競争に負けてあっという間に閉店の憂き目にあってしまった。

「にこまる」はご飯やおかずがお世辞にもおいしいとはいえない。ただ「何とか食べられる」し、ボリュームも十分なので最低限の食欲を満たす価値は十分あった。自身もよくこの店は利用するし、いつも客が絶えることはない。

薄利多売、数でこなす商売の典型だ。こうなると先発の弁当店は競争でかなわない。デフレスパイラルという国内の不景気の悪しき循環に飲まれてしまった。

「にこまる」の弁当店は相変わらず盛業中だが、4年以上経っても閉店したテナントに新しい店が入ってこない。日本各地でこんな事態は至る所で起きているので格別驚くことではないかもしれない。実際この弁当店だけでなく、この地域で外食の店が次々閉店し、全くといってよいほど後がまの店が入ってこない。

シャッター通りとはいわないまでも街から確実に外食店が消えていっている。駅前ビル地下の中華料理店も最近閉業し、そこだけが灯りも無く暗くなっている。なかには自分が転居した十数年前からシャッターが閉まったラーメン店さえある。

安部内閣がデフレを克服すべく景気刺激策を打ち出している。しかし、わが町の外食産業の厳しい現実をみるにつけ、そんな「アベノミックス効果」とは無縁だ。外食産業というものの構造的な不況もあるのだろうか。衣食住が人間の根本の営みである以上外食産業が衰退するとは思わない。アベノミックスが外食産業にも力強く波及していくことを願うところだ。


※元弁当店があった店舗



※現在も盛業中の激安弁当店



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