秋田県の熊牧場で熊に女性従業員2人が襲われ死亡した事件。報道によると、牧場の管理に問題があったようだ。ただこの事件に接して、最初驚いたのは被害にあった女性2人の年齢だ。舘花タケさん75歳、舘花タチさん69歳。名前から見ると、姉妹のような感じもするが、報道からは確認できない。タケさんの方は、20年以上牧場で働いていたようだ。普通の大都市ならば、この年齢になるととっくに退職して年金生活で老後を送っているはずだ。しかし退職もせず20年も現役で働いている現実がある。どうしても地方の過疎化とそれに伴う地域住民の高齢化を感じざるを得ない。熊に襲われたら、若い男性でも防御は覚束ないのに、こんな老齢の女性ではひとかたまりもない。管理も問題だろうが、こうした危険極まりない牧場にか弱いおばあさんを雇用する現状に目を向けるべきではないか。おそらく想像するに高給で雇われている職場環境にはみえない。
この牧場の経営者も68歳である。4年前から引き継いだというが、その経緯はわからない。管理責任が問われているが、はたしてこの経営者はそれほどに責められるべきものなのだろうか。
東北の奥深い過疎地で起きた悲惨な事件、死亡した女性たちは普通なら、可愛い孫相手に相好崩す毎日のはずだ。それを凶暴な熊の犠牲になった哀れさには言葉がない。