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粗忽な夕べの想い

落語の演目(粗忽長屋)とモーツアルトの歌曲(夕べの想い)を合成しただけで深い意味はありません

Beautiful Name

2012-02-07 11:10:48 | 事件・事故・時事

往年のロックグループ「ゴダイゴ」のヒット曲のひとつに「ビューティフルネイム」がある。当時(1979年)は国際児童年にあたり、それにあわせてつくられた。曲中“Every one has a beautiful name.”とあるように、特に子供たちにはその美しい名前にふさわしい輝かしい未来が待っていることを歌い上げている。

最近大分県で長女の死体遺棄の容疑で母親が逮捕された。その2歳の女の子の名前は「琴音」ちゃんだ。とても素敵で愛らしい名前だと思う。まさにbeautiful nameと呼ぶにふさわしい。しかも日本語の読みを正確に生かしている。最近では漢字の読みが当て字で全くわからない名前が多く、首を傾げることもしばしばだ。「輝宙」君は一体どう読むんだと思ったら、なんと「ぴかちゅう」と聞いて唖然としてしまった。いかにもアニメ世代の若い親が付けた名前らしいが、我々50を過ぎた親父にはどうも釈然としない。「輝宙」君が成長して自分の名前をどう思うのだろうかと心配してしまう。

「琴音」ちゃんの母親が逮捕された後、双方の祖父が謝罪の会見を次々していた。おそらく「琴音」ちゃんは、両方の祖父母から大事に可愛がられていたことが想像される。風光明媚だが過疎化が進む国東半島の田舎町では、こんな子供たちは町の宝のはずだったに違いない。その笑顔はそれこそ琴を奏でるような美しく希望に満ちたものだったろう。それなのにこんな痛ましい事件が起きてしまった。祖父母のみならず町全体の悲しみだろう。

事件の様子を知る限り、どうも殺人も母親の関与が濃厚だ。母親に一体何があったのだろうか。聞くところによると夫は船乗りで家を空けていることが多かったようだ。

時を同じくして、日本の女子高生がバレエの国際コンクールで優勝したニュースを伝えていた。3歳から厳しい練習を受けていたが、才能を確実に開花させたのは素晴らしい。「琴音」ちゃんもそんな才能の開花を親たちから将来望まれ願われていたはずだ。Beautiful Nameがまさに輝くことを…。


40代姉妹の死

2012-01-26 12:28:56 | 事件・事故・時事

今日の産經新聞社会面の小さなベタ記事が目に入った。札幌のマンションで42歳と40歳の姉妹の遺体が発見されたという。姉は病死で死後1ヶ月前後、妹は凍死で死後2~3週間。姉は知的障害の妹の面倒を見ていたが、昨年11月から料金滞納でガスを止められていたこともあり、看護疲れと生活苦がもとで病死したようだ。姉を失った妹には、北海道の厳寒のなか凍死しか残っていなかった。姉妹は妹の障害者年金月7万円で暮らしていたという。

この姉妹とは自分自身全く面識がない。ただこの小さな新聞記事で知るだけだ。しかしこの姉妹は一体これまでどういう生活を送ってきたのだろうかとつい考えてしまう。おそらく知的障害の妹の世話で姉は結婚には縁がなかったのだろう。でも仕事はどうしたのか。親はどうしたのか。親戚はどうなのか。次々疑問がわいてくる。しかし姉妹ともまだまだアラフォー女性、妹はともかく姉には可能性が一杯だと思うが。

同じ産經新聞の埼玉県地方面には木嶋佳苗事件の裁判の模様が報じられていた。結婚詐欺の果てに相手の男性3人を、練炭自殺に見せかけて殺害した容疑で逮捕されたあの事件だ。木嶋と付き合っていた別の男性(木嶋に大金を貢いでいた)もホテルで睡眠薬を飲まされ詐欺と確信したことを証人で語っていた。これに対して木嶋は直後のブログで「これからも、自分が幸せな気持ちでいられる人と接していこうと思った」と綴り、その男性との交際が真剣であることを弁護側が反論した。木嶋は37歳で同じ北海道出身、病死の姉妹よりは若干若いが「アラフォー世代」であることには変わりない。

「幸せになりたい」といって詐欺を繰り返す女と、幸せとは縁遠く悲惨な最期を送った姉妹、同郷で同世代の女たちの人生はあまりにも対照的な展開になってしまった。


尊敬が愛情に

2012-01-12 08:28:53 | 事件・事故・時事

オウム幹部平田信と教団看護士齋藤明美の17年に及び逃亡生活、二人の男女間の愛情はいかばかりであったのだろう。齋藤明美容疑者は、「尊敬の気持ちが愛情へと変わった」と吐露しているが、社会に敵対し孤立を募らせるほど二人が愛情を深めたことは想像に難くない。もともと看護士であった彼女のことだから、人に尽くす気持ちは強いはずだが、それが平田に対して全面的に注がれていったのだろう。当然平田の方もそんな彼女の献身的な愛情に強く応えたのは間違いない。

しかしこの時期になって平田が出頭して、彼女が10日遅れて自首したのはどういう心境の変化なのだろうか。平田は「東日本大震災で多くの人々が犠牲になったのに自分は無事に逃げおおせていることに罪悪感を感じた」と語っているが、はたして本当なのか。

齋藤容疑者の献身はどちらかというと自己犠牲に近いのではないなのだろうか。女性として結婚を周囲に祝福されたいと思う気持ちはあっただろうし、母性として子供を育てたいとも願望したに違いない。それを平田の逃亡のために身を捧げる日々にそんな葛藤もはたらいていたのではないか。今後取り調べて二人の内縁生活の実態が心境面を含めて徐々に明らかにされるかだろう。二人の生活はもしたかしたら自分が勝手に美化していることもあり得る。ひょっとして依然二人ともオウムの呪縛から完全に逃れずにいたのかもしれない。心の奥の更なる奥はなかなか知り得ないだろうが、とても興味がある。


内柴事件に思う

2011-12-08 10:31:55 | 事件・事故・時事

昨夜(7日)NHK「歴史秘話ヒストリー」という番組で源氏物語について紹介していた。源氏物語は日本を代表する恋愛小説でその主人公光源氏の奔放な恋愛遍歴が綴られている。しかしこの「秘話」によると光源氏の「恋愛手法」は相当強引だったようだ。作者紫式部が生きた平安時代当時では女性へ手紙を送って同意を得るというのが一般的だった。しかし光源氏の場合は世間の評判を聞きつけていきなり女性宅を訪れ愛を告白し事に及んでいる。今の時代ならそれこそセクハラどころか犯罪にさえなりかねないだろう。いくら絶世の美男とはいっても。

セクハラですぐ連想してしまう最近の事件といえば「内柴事件」だ。五輪の金メダリストが自分の指導する大学柔道部で未成年の女子部員に対して、酩酊している状況で暴行に及んだという容疑で逮捕された。報道の通りだとしたらこれは決して許されるものではない。ただ、ひとつ内柴容疑者に同情の余地があるとしたら「柔道で若い女性を指導する危うさ」があるだろう。

柔道は1対1で組むスポーツでその指導の場合文字とおり「手取り足取り」になることは想像出来る。当然普段触れてはいけない女性の部分に思わず手がいってしまう事もありうる。それでなくとも激しい組み手で柔道着が乱れてつい女性の気になる部分が見えたりもするだろう。まして相手は「花も恥じらう」20歳前後のうら若き乙女である。

最近の女子柔道の試合をテレビでみると結構可愛いと思う女の子を見かける。いくら道を究めて栄光を手にした人格者でもそんな「花園での誘惑」には勝てなかったようだ。最初は理性で打ち消そうと努めたかも知れない。しかし心の内に秘めた情欲が溜まって結局それが暴発したといえるのではないか。内柴容疑者は柔道の現役を引退したが33歳の性欲はまさに現役である。この際妻帯者かどうかは関係がない。どうも内柴容疑者は女性との付き合いがあまりうまくない「草食男子」のように思える。日頃の欲求不満をコントロール出来ず極端な行為に及んでしまったようだ。

どうも内柴容疑者に対して同情的な話になっていきそうだ。やはりその行為は行為として厳しく追及されるべきだろう。ただ彼を大学の指導員として採用する時に大学側も33歳の若き男の胸の内を少しは察する慎重さがあってもよかったと思う。