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遅れて先に散る!スズキ・イナズマ1200。(番外編vol.959)

2015年11月11日 08時31分15秒 | Weblog
カワサキの「ゼファー1100」から派生した「大型スタンダードネイキッド」ですが、

90年代後半まで、何故かスズキにはこの手のバイクが存在していませんでした。

この「イナズマ1200」が登場したのは1998年。

スズキとしては初めて「大型スタンダードネイキッド」として発売されたバイクです。

当時、他社の同等モデルは既にマイナーチェンジやモデルチェンジがなされ、

かなり熟成されていたので、当然ながらほとんど売れなないバイクとなってしまいます。

結局、2000年に生産中止になり「バンデット1250」にシフトしてしまうんですよね。

この「イナズマ1200」ですが、エンジンは1985年から生産されていた「GSF1200」からの流用で、

油冷式4スト並列4気筒DOHC4バルブ、排気量は1.156ccです。

最高出力が100psで、変速はなぜか5速MT、機械式キャブとの組み合わせでした。

ガソリンタンク容量は18リットルで平均燃費は約15km。

1回の給油で走れる後続距離は、計算で約270kmということになります。

タイヤはフロント120/70-17、リア170/60-17。

最大の特徴は同時期にあった「イナズマ400」と車体が共通だったことです。

ただし、エンジンパワーをカバーするためフレームは肉厚なもに変更され、

フロントブレーキにブレンボーが標準で装備されていました。

他社のものと比べると軽量でコンパクトだったのですが、

見た目の斬新さがなく、特別乗りやすかった訳でもなく、

これと言ったセールスポイントがなかったことも特徴だったりします。(笑)

個人的には、かつてのセミカウルが付いた「GS1000」、

1981年デイトナ200で優勝したAMAスーパーバイク「クーリーモデル」のレプリカだったら、

もっと人気があったんじゃないかと思うんですよね。

さらに特別仕様に「ヨシムラ仕様」なんかもあったら、もっと売れてたかもしれないし、

現在の中古市場でも人気のモデルになってたかもしれません。

俗に言う「スズ菌」と言われるスズキの不明確な開発で登場したとしか思えない

「イナズマ1200」ですが、程度の良いものでも中古で40万円〜から売られているので、

とてもお安く買うことが出来ます。

カスタムパーツは限られていますが、ある意味レアなバイクなので、

安く大型バイクに乗りたい人にはオススメです!(笑)