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●ジャパンライフ元会長が詐欺容疑で逮捕…一体何年放置? そして、大惨事アベ様政権は「桜を見る会」の中止を表明して疑惑・腐臭に蓋

2020年10月05日 00時00分37秒 | Weblog

[※《自助》大好きオジサン・最低の官房長官と学商日刊ゲンダイ 2020年9月7日)↑]



リテラの記事【ジャパンライフ山口会長逮捕で改めて注目される安倍前首相、加藤官房長官との癒着 焦点は消費者庁の立入検査中止だ】(https://lite-ra.com/2020/09/post-5641.html)。
日刊ゲンダイのコラム【ここがおかしい 小林節が斬る!/菅首相が表明した「桜を見る会」中止は悪事の自認に等しい】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/278946

 《発足したばかりの菅政権を揺さぶる事件が弾けた。本日、「ジャパンライフ山口隆祥元会長はじめ同社元幹部ら計14人が詐欺容疑で警視庁など6都県警の合同捜査本部に逮捕されたのだ。周知のようにジャパンライフをめぐっては、マルチ商法が問題になった後の2015年4月、山口会長が「桜を見る会」に招待されたことが問題になっていた》。
 《菅首相は、当時、安倍内閣の官房長官として、「桜を見る会」の私物化を知る立場にあった。それは、公選法違反の買収、刑法違反の背任、横領、財政法違反の予算の目的外使用であるからこそ、その証拠である記録は表に出せるものではないのであろう》。

 『報道特集』(2020年9月19日)の金平茂紀さん「ジャパンライフのオーナー商法の元会長が詐欺容疑で逮捕されました。「桜を見る会」への招待状が宣伝に使われていました。加藤官房長官は資料が保存されていないとして、再調査しない意向を記者会見で述べました。やはり何も変わっていないんだと実感します。菅内閣…」。
 詐欺の片棒担ぎ。その《隠蔽》も《継承》するつもりらしい。

   『●東京電力核発電人災下の福島でも荒稼ぎしたゲス・ヒトデナシな
                    詐欺師・ジャパンライフの片棒を担ぐ議員達
   『●アベ様は、ジャパンライフの元会長らのどこら辺を《各界において
           功績・功労のあった方々》と見たのか? ぜひ説明を!
   『●ジャパンライフへの《あからさまな調査潰し》《政治圧力で
      立入検査》潰し…《政治家案件》と認識した上での判断!?
   『●《名簿の保存期間は「一年未満」だというが、その根拠を
       問われると、十月末に改定された規則だという。はあ?》
   『●アベ様に自覚無し…《ジャパンライフ…最後の荒稼ぎをやろう
           としたときに手を貸したのが、この総理の招待状》
   『●アベ様とジャパンライフ山口隆祥氏は《1984年に、当時
      外相だった父・晋太郎氏…を通じて、接点を持った可能性》
   『●アベ様やウルトラ差別主義者らは政治資金パーティーによる
       《荒稼ぎ》…一方、《やはりなかった「前夜祭」の記述》
   『●《桜を見る会は、事実上の有権者買収》…公職選挙法・
     政治資金規正法・財政法を無視して国会議員で居続けるデタラメ
   『●斎藤貴男さん【ジャパンライフと政界、マスコミ、警察の結託…
       腐った構造】《腐り切った構造は世代を超えて受け継がれ…》
   『●「桜を見る会」税金接待…《稲田氏や萩生田氏、世耕氏
     といった安倍首相の側近議員たちも…招待し、もてなしていた》
   『●「桜を見る会」税金接待というアベ様模倣犯・世耕弘成経産相
         …関西電力〝濁流〟問題でも《関電受注企業から献金》
   『●《官邸の番犬》黒川弘務氏を《論功行賞として検察トップに据える》
          のみならず、カジノ汚職捜査を止めるという目的があった
   『●私人の「桜を見る会」、《政府の自粛呼びかけの最中であること》
     だけ《が原因ではない》…森友問題、アベ昭恵様が〝タマ〟を込めた結果…
   『●《昭恵夫人が発案し立ち上げた事業の資金提供者》であるが故に
     《「桜を見る会」に招待されていたマルチ企業》48ホールディングス社長
   『●(西日本新聞)《桜下に羽目を外さず》…《首相は、公園の桜ではなく
       飲食店の敷地内なので「花見ではない」》…桜は見たが花見じゃない
   『●《48HDについても、安倍首相・昭恵氏をはじめとした政界官界人脈との
         関係への忖度が…被害を拡大》…財務省北海道財務局も調査せず
    「《この48HDについても、安倍首相・昭恵氏をはじめとした政界官界人脈
     との関係への忖度が、行政処分を遅らせ、被害を拡大させたのではないか
     とも疑われている。今回浮上した、北海道財務局と金融庁の刑事告発
     スルーの背景にも、同様の構図はないのか》? 《北海道財務局と
     金融庁》までも《刑事告発スルー》だってさ、一体どうなっているのか
     ニッポンは。」

   『●《安倍首相がマルチ商法「48HD」広告塔の新証拠、セミナーの
      スクリーンに安倍首相との写真》(「しんぶん赤旗 日曜版」)

 リテラの記事のタイトルに《焦点は消費者庁の立入検査中止だ》とあるが、淡路明人元会長の48HD48(よつば)ホールディングス)でも《2017年5月に予定されていた消費者庁の立入検査が見送りに》なっている。
 元・最低の官房長官の大惨事アベ様内閣では、「桜を見る会」の問題点の解明と責任の所在、罰の明確化をする気は全くなく、その中止を表明。《中止は悪事の自認に等しい》!!

 《さらに被害を増大させた一因…ジャパンライフと安倍首相の側近政治家との関係》。
 沖縄タイムスの【社説[ジャパンライフ事件]「桜」は終わっていない】(https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/634800)によると、《磁気商品の預託商法で多額の資金を集め、2017年破綻した「ジャパンライフ」元会長の山口隆祥容疑者ら14人が詐欺容疑で逮捕された。債務超過の実態を隠し顧客から金をだまし取った疑いだ…ただ、ジャパンライフの場合「政官界との関わりを積極的に求め、利用したことに特異性がある。同社は05~17年度まで、内閣府や消費者庁の元幹部らを顧問に迎え多額の顧問料を払っていた。15年には、安倍晋三首相主催の桜を見る会の招待状をチラシに印刷し、勧誘セミナーで使用した》。
 琉球新報の【<社説>菅政権と「負の遺産」 疑惑の解明から逃げるな】(https://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-1194630.html)によると、《そもそも桜を見る会は第2次安倍政権以降に参加者が急増し、安倍氏の地元後援会員が多数招かれていた「私物化」が問題となった。安倍氏側が前日夕食会で支援者に飲食代を提供したとの疑惑なども解明されていない。菅首相は就任後、桜を見る会の中止を表明した。だが疑惑に蓋(ふた)をすることはできない。安倍政権の官房長官として、この問題の対応に当たった自身の責任も問われる。桜を見る会だけではない。公文書が改ざんされた森友学園問題や、安倍氏の友人が理事長を務める加計学園の獣医学部新設問題。政治の私物化や官僚の忖度(そんたく)、ずさんな公文書管理などが問われた前政権下での多くの問題に菅首相は正面から向き合うべきだ。首相は縦割り行政打破や規制改革、デジタル化推進などに新たに取り組む姿勢を打ち出したが、国民は「負の遺産」も忘れてはいない。疑惑をきちんと解明して行政に公正と透明性を取り戻し、傷ついた法の支配や民主主義を立て直していくことが急務である》。
 アクセスジャーナル山岡俊介さんの記事【ジャパンライフ元会長逮捕――なぜ、この時期か? 深い政官との癒着】(https://access-journal.jp/53308)によると、《だが、ジャパンライフと政官とのつきあいはそんなものではない。近年だと、今回の菅内閣で官房長官に就いた加藤勝信代議士が厚労相時代に山口被告と会食したり、政調会長に就いた下村博文元文科相が政治献金を受けているが、過去を遡れば福田赳夫、中曽根康弘、小渕恵三、森喜朗の歴代首相も献金を受け、さらには消費者庁、通産省、警察との癒着もあった。だからこそ、こんな悪徳商法が長年営業出来たわけで、なぜ、その点を大手マスコミは報じないのか? 本紙では、過去の記事で、このジャパンライフと政官癒着について3回に渡り報じている》。

 別件ですが、ついでに。
 これも、山岡俊介さんの記事さんの記事【<記事紹介>「安倍夫妻『疑惑のレガシー』アッキーが広告塔に…投資トラブル60億円」(AERAdot.9月16日)】(https://access-journal.jp/53323)。《安倍晋三首相(当時)の妻・昭恵夫人も広告塔になっていた、セレブ志向中高年女性会員の交流の場とされる「Hana倶楽部」のこと。彼女が首相夫人という立場をよく考えず、軽々しく行動したことから、結果的にしろ広告塔役になり被害を拡大した事例は、秋元司衆議院議員の証人買収で逮捕された淡路明人被告の仮想通貨「クローバーコイン」など他にも数々あるが、本紙がこの記事で注目するのは、「詐欺と疑われかねないカネ集めを警察に摘発されないようにするために、ポリスマガジンの販売などの権利を買い取ろうとした」との警視庁OBの見方も紹介されていたからだ。同記事によれば、現在も出ている『ポリスマガジン』という警察専門雑誌(…)に、「Hana倶楽部」関係の化粧品や宝石、イベントや会員募集の案内などの広告が出て、こんなところに広告を出せるのは警察の信用もあったのことと、安倍首相が表紙に登場する同紙も利用されただけでなく、「Hana倶楽部」のスポンサーが同誌を買収しようとした動きもあったという。同記事には出ていないが、実はこの雑誌、かつては安倍首相が心酔していた“教祖”が経営していたこともあり、こうなるとこの60億円ともいわれる被害が出ている「Hana倶楽部」の詐欺疑惑、安倍首相夫婦共々の案件で(しかもこの“教祖”とのつきあいは、父・安倍晋太郎元外相に始まる)、また忖度して今後、本当に事件化されないのではないかとも思ってしまう》。

   『●【金子勝の「天下の逆襲」/野党は「消費減税で戦う」ではなく
      ニューディール議論を】…最悪な税制なんかを導入したが故に…
   『●さようならアベ総理、そして、こんにちはアベ様…数々のアベ様案件
       について真相を解明し、真の「責任」を果たしていただきましょう
    「2020年8月28日(金)午後、漸くこの日を迎えました
     アベ様が首相辞任を表明しました

   『●無《責任政党》内人事、大惨事アベ様政権・「官邸官僚」人事…
     見るに堪えないメンバーで数々の腐臭漂うアベ様案件に蓋をする気満々
   『●違憲な壊憲、縁故主義・政権の私物化までも《継承》…《主権者である
         国民の一人一人が幸せを追求できる政治を実現》する気も無し
   『●沖縄イジメも《継承》… 大惨事アベ様《政権も沖縄の民意を無視する
      体制…それどころか、「アメとムチ」の政策が一層多用される懸念》
   『●同感…《「安倍政権7年8カ月の功罪」…考えてみると、ぼくに
     とっては「罪」ばっかりで「功」はちっとも浮かばない》(鈴木耕さん)
   『●《支配欲の亡者ばかり…。今はため込むしかないらしい屈辱を、
     いずれ真の自由を獲得するための原動力に転化して、爆発させたい》

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https://lite-ra.com/2020/09/post-5641.html

ジャパンライフ山口会長逮捕で改めて注目される安倍前首相、加藤官房長官との癒着 焦点は消費者庁の立入検査中止だ
2020.09.18 11:50

     (「桜を見る会」(2016年)首相官邸HPより)

 発足したばかりの菅政権を揺さぶる事件が弾けた。本日、「ジャパンライフ山口隆祥元会長はじめ同社元幹部ら計14人が詐欺容疑で警視庁など6都県警の合同捜査本部に逮捕されたのだ。

 周知のようにジャパンライフをめぐっては、マルチ商法が問題になった後の2015年4月、山口会長が「桜を見る会」に招待されたことが問題になっていた。そのときの招待状や安倍首相の写真が勧誘に使われていたことも明らかになっている。しかもその招待状のナンバーが60番台だったことから「総理枠であることも確実視されてる。また、菅政権で官房長官に就任した加藤勝信氏は、ジャパンライフの内部向けの宣伝チラシに登場。広告塔となっていたことも判明している。

 しかし、菅政権はこうした疑惑から徹底して逃げまくるつもりらしい。当の加藤官房長官はきょうの会見で「桜を見る会」再調査の可能性を聞かれ、「名簿も保存されていないので、個々の招待者を今から改めて調べても確たることは申し上げることはできないなどと返答。自身が同社の宣伝に登場したことについても「私の事務所から厳重な抗議をしている」と述べ、無関係であることを強調した。実際はジャパンライフが業務停止処分を受けたあとの2017年1月には山口会長と会食していたのだが……。

 だが、いくらごまかそうとしても、ジャパンライフをめぐっては、政界の関与を物語る疑惑が山ほどある。

 そもそも、安倍前首相については、父親の安倍晋太郎の代から関係がある。また、注目すべきは、消費者庁のジャパンライフへの立入り検査が中止になった経緯だ。2013〜2014年にかけて、消費者庁はジャパンライフの商法の悪質性を問題視して、本格調査を検討していた。ところが、2014年7月に方針転換し、立ち入り検査を中止してしまったのだ。

 本サイトは2019年11月、この消費者庁の立ち入り検査が取りやめになった際の政治圧力を物語る消費者庁の内部文書の存在について記事している。また、中止を指示した消費者庁の担当課長と安倍政権とのつながりについても指摘している。

 警察は当初、8月中にも逮捕する予定だったのを安倍政権に配慮して時期をずらしたともいわれており、捜査が政界にまで及ぶかは不透明だが、それでも情報が漏れてくる可能性はおおいにあるだろう。

 問題はメディアは菅政権の圧力に屈することなく、この疑惑を追及できるか、だ。チェックのためにも、疑惑の全貌をまとめた本サイトの記事を再録するので、ぜひ読んでもらいたい。

(編集部)


■加藤浩次はジャパンライフ山口会長の「桜を見る会」招待を擁護

 悪徳マルチ商法のジャパンライフ会長が「桜を見る会」に「総理枠」で招待されていた問題で、爆弾級の事実が明らかになった。「桜を見る会」招待の約半年前、消費者庁が政治圧力で立入検査などを取りやめていたというのだ。しかも、消費者庁には、そのことを裏付ける森友学園問題のときとそっくりな文面の内部文書が存在していた。

 まず、簡単にジャパンライフと「桜を見る会」の問題点をおさらいしよう。本サイトではたびたび言及してきたが、ジャパンライフは磁気ネックレスの預託商法などを展開、悪徳マルチ商法として社会問題になってきた会社であり、1985年には国会で「ジャパンライフ問題」として集中審議がおこなわれたことまである。そして、2014年9月には消費者庁から文書で行政指導を受けていた。

 にもかかわらず、このジャパンライフの創業者で当時会長である山口隆祥氏が、2015年4月の「桜を見る会」に招待される。そして、ジャパンライフはこの招待状と安倍首相の顔写真を宣伝チラシに載せ、〈安倍晋三内閣総理大臣から山口会長に「桜を見る会」のご招待状が届きましたと大々的にアピール。ジャパンライフはセミナーでこのチラシをスライドに大写しにし、勧誘に使っていたという。

 ジャパンライフの被害者の多くは高齢者であり、安倍首相と山口会長の関係を証明するこの招待状の存在はジャパンライフに対する信頼材料になった。実際、定期預金などを解約して家族とともに約2100万円を投じた60代女性は、「すごい政治家と付き合っているんだなと、誰も疑わなかった。まんまと口車に乗せられた」と証言している(朝日新聞デジタル28日付)。

 しかもここにきて、この宣伝チラシに掲載されている山口会長の招待状に記された「60」という番号が、「総理・昭恵枠」であることを示す招待区分の数字ではないかということが内閣府作成の2015年の仕様書から発覚。つまり、安倍首相あるいは昭恵氏が山口会長を招待していたとみられているのだ。

 悪徳マルチ商法の会長を、安倍首相あるいは昭恵氏が直接招待していた──。これは非常に大きな問題だが、しかし、昨晩放送の『報道ステーション』(テレビ朝日)では、金曜コメンテーターの野村修也弁護士が「『桜を見る会』に呼ばれたときは2015年の春で、まだ行政処分を受けていなかったんですね」「消費者問題における行政指導というのは、かなり多くの会社に対して頻繁におこなわれてます」「招待を総理枠でおこなったとした場合のその責任について、あの時点でどういう対応をとるべきだったのか」などと発言。本サイトでも既報で紹介したように28日放送の『スッキリ』(日本テレビ)でも、司会の加藤浩次が「4年前にそういう人を入れていたということもアウトなのか、4年前は普通にマルチの商売をしている会長が来たということで、結果そういうことになったという考え方をするのか」などとコメントしていた。

 ようするに、「桜を見る会」に招待した時点では行政指導がおこなわれていたにすぎず、「普通にマルチの商売をしている会長」を呼んだだけで、それを問題にするのはどうなのか。そう主張したいらしい。

 だが、昨日29日におこなわれた参院・地方創生及び消費者問題に関する特別委員会で、こうした安倍首相擁護の詐術を完全にくつがえす事実が指摘された。いや、そればかりか、逆に安倍政権がジャパンライフの被害を拡大させていたことを裏付ける決定的証拠が明らかになった。


■検査取りやめを「本件の特異性」「政治的背景」と説明する消費者庁の内部文書

 この事実を明らかにしたのは、共産党の大門実紀史議員。ジャパンライフの被害が国民生活センターなどに届きはじめたのは、「桜を見る会」招待の2年近く前、2013年からだが、大門議員によると、消費者庁はこの当時から悪質性を把握し、「本格調査」を検討していたという。

 2013年10月、消費者庁の取引対策課担当職員から山下隆也・取引対策課長(当時)に予備調査報告書が出されているのだが、そこには、被害が甚大になる可能性があり、本調査に移行すべきだという提案が記載されているのだ。

 しかも、2014年5月になると、ジャパンライフの経営が悪化したことなどから、山下取引対策課長は“いま見逃すと大変なことになる、つまり被害者にお金を返せなくなる”として、同課の法令班に対して、被害が広がらないよう立入検査をやるべきだと姿勢を示していたという。

 だが、消費者庁のこうした検査への積極姿勢は2014年7月に一転する。7月4日の人事異動で山下氏が経産省鉄鋼課長となり、経産省大臣官房付だった山田正人氏が取引対策課長になったのだが、そのとたんに立入検査の方針をとりやめてしまったのだ。

 大門議員によると、消費者庁の担当会議で配られた7月31日の「処理方針の確認文書」には、「消費者庁の杉田弁護士」(おそらく弁護士資格をもつ、取引対策課課長補佐だった杉田育子氏のことだと思われる)が立入検査をすべきだと主張したのに対して、山田取引対策課長が“立入検査をおこなうほどの違法事実はない。召喚(呼び出して注意)でいい”と発言したというような、あからさまな調査潰しを物語る記述があるという。

 経営が悪化し、このままではさらに被害を生んでしまう可能性が高いことを把握していたのに、なぜ、新任の山田課長はジャパンライフへの立入検査を見送ったのか──。しかも、重要なのはここからだ。

 大門議員は7月31日の会議で配られたという「要回収」とされた「もうひとつの文書」に言及したのだが、この文書では、ジャパンライフに立入検査はしなくていいということと同時に、こういった文言まで書かれていたことを指摘した。

本件の特異性」「政治的背景による余波を懸念する」「この問題は政務三役へ上げる必要がある

 ここで誰もが、あの文言を思い出したことだろう。そう。森友学園に絡む決裁文書に書かれていた「本件の特殊性」という文言だ。改ざんによって消されたこの文言が、政治家の関与、いや首相夫人である昭恵氏の関与を示す文言であることは論を俟たないが、これとジャパンライフの問題の構図はまったく一緒だったのだ。

 本サイトでは以前から指摘してきたように、ジャパンライフは安倍政権の政治家たちに食い込んでいた。実際、2014年12月には当時の文科相である下村博文にジャパンライフから10万円の政治献金がなされており、さらに、大門議員が入手したジャパンライフの「お中元発送先リスト」には安倍首相や麻生太郎財務相、菅義偉官房長官らの名前が記載されていたという。

 つまり、「本件の特異性」「政治的背景による余波懸念」という文言からも明白なように、被害拡大の懸念がありながら消費者庁がジャパンライフへの立入検査を見送ったのは、ジャパンライフが“政治家案件”であると認識した上での判断だったのである。

 こうしたことにより、ジャパンライフへの立入検査はなされず、2014年9月と10月におこなわれたのは文書による行政指導にとどまったのだ。


■ジャパンライフ立入検査を潰した課長は経産省出身で今井首相秘書官の部下だった時期も

 しかも、大門議員は「桜を見る会」招待をめぐる新たな問題点も指摘していた。ジャパンライフには2016年12月にようやく最初の行政処分(3カ月の一部業務停止命令)が出るが、大門議員によると、この行政処分につながった違法事実の認定で「もっともひどい被害事例が出たのは、2015年1〜3月」だった。一方、山口会長に「桜を見る会」の招待状が送付されたのは、2015年2月のことだ。

 この事実が何を示すか。つまり、「本件の特異性」「政治的背景による余波懸念」によって立入検査を見送った上、2015年に「桜を見る会」に会長を招待した結果、ジャパンライフに信用を与え、ほんとうならもっと早く食い止められたかもしれない被害をさらに拡大させてしまったのではないか、ということだ。

 大門議員も、このように厳しく追及をおこなった。

「ようするに、ジャパンライフ問題は最初から政官の関与、影響力が延命させてきたわけですけれども、もっともジャパンライフが厳しいときに、最後の荒稼ぎやろうとしたときに手を貸したのが、この総理の招待状だということになる。これは被害者にとって許せない話だと、私にとっても、これは本当に怒りを感じる話。これは本当に、あとは総理に聞くしかありません」

 一体、なぜ安倍首相は山口会長をどんな付き合いがあって「桜を見る会」に招待したのか。しかも気になるのは、被害拡大の危険性が認識されていた悪徳マルチへの立入検査を見送るという“政治的判断”を打ち出した山田課長の存在だ。山田課長は2009年に短期間ながら経産省大臣官房総務課企画官を務めているが、このとき大臣官房総務課長を務めていたのは安倍首相の懐刀である今井尚哉首相秘書官兼補佐官である。果たして消費者庁の人事に、安倍官邸は関与してはいないのか──。

 「桜を見る会」を端緒に、またも新たに飛び出した重大疑惑。言っておくが、ジャパンライフ問題は、被害者は約7000人、被害総額は約2000億円豊田商事事件を上回る巨額の消費者被害といわれる重大事だ。安倍首相をはじめ、広告塔となってきた加藤勝信厚労相や二階俊博・自民党幹事長など、徹底した追及が必要なのは言うまでもない。

(編集部)
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https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/278946

小林節 慶応大名誉教授
1949年生まれ。都立新宿高を経て慶大法学部卒。法学博士、弁護士。米ハーバード大法科大学院のロ客員研究員などを経て慶大教授。現在は名誉教授。「朝まで生テレビ!」などに出演。憲法、英米法の論客として知られる。14年の安保関連法制の国会審議の際、衆院憲法調査査会で「集団的自衛権の行使は違憲」と発言し、その後の国民的な反対運動の象徴的存在となる。「白熱講義! 日本国憲法改正」など著書多数。新著は竹田恒泰氏との共著「憲法の真髄」(ベスト新著)

ここがおかしい 小林節が斬る!
菅首相が表明した「桜を見る会」中止は悪事の自認に等しい
2020/09/20 06:00

 16日の記者会見で、菅首相は、首相主催の「桜を見る会」は2021年以降は「中止」すると表明した。

 周知の通り、19年春の同会を安倍首相(当時)が私物化したことが問題になり、その際の招待者名簿は、野党議員による資料請求の直後に廃棄されてしまった。

 菅首相は、当時、安倍内閣の官房長官として、「桜を見る会」の私物化を知る立場にあった。それは、公選法違反の買収、刑法違反の背任、横領、財政法違反の予算の目的外使用であるからこそ、その証拠である記録は表に出せるものではないのであろう。しかし、日本国の行政において記録は必ず存在する。

 そのような行事を「やめた」ということは次のような意味があるだろう。①まず、21年に先例通りに「桜を見る会」を開催した場合、当然にマスコミ等により監視・記録され、必ず、説明に窮する事実が出てくるはずである。だからといって、それを避けた内容では会を開催するうまみがない②また、会を続行した場合、当然のことながら次回に向けて記録を残さなければならないはずで、そこで、記録を残さなかった19年との矛盾を突かれて返答に窮することになる③さらに、19年の首相の「犯罪」の公訴時効は3年であるから、22年5月までは刑事事件として立件できる。だから、全ての証拠を知り得る立場にいた新首相としては、時効が完成するまで「桜を見る会」が政治問題化して国民の中から19年の会に関する資料請求が湧いて出てくることは避けたいはずである。

 つまり、今回の中止決定は、政権として19年の悪事を「自認」したようなものである。同時に、菅政権が続く限り、権力により証拠が隠されている以上、19年の「桜を見る会」を刑事事件として立件することは不可能である。しかし、世論調査で明白なように国民の過半数は政府の説明に納得していない。

 そして、制度上、1年以内に総選挙は必ず行われる。その際に政権交代が起きれば、政府の記録は当然に公開されることになる。そうすれば、「桜を見る会」だけでなく、モリ・カケ、給付金中抜き法人等の闇の全てを明らかにできることになる。
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●《支配欲の亡者ばかり…。今はため込むしかないらしい屈辱を、いずれ真の自由を獲得するための原動力に転化して、爆発させたい》

2020年10月03日 00時00分07秒 | Weblog

[※ 『国民のしつけ方』(斎藤貴男著、インターナショナル新書010)…《それは調査報道…「番犬(ウォッチ・ドッグ)」としての役割》↑]



日刊ゲンダイのコラム【斎藤貴男 二極化・格差社会の真相/服従の象徴か マスクの日常という屈辱に慣れてはいけない】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/278101)。

 《だから、外出の際には泣きながらでも、あくまでも当面は、マスクの屈辱に甘んじる。ただし、万が一にもなれ親しんで、これを新しい生活様式などと呼べてしまうようになったらオシマイだ。安倍が辞めるのはうれしい。だが次も、おそらくはその次も、この国のトップは支配欲の亡者ばかりが就いていく。今はため込むしかないらしい屈辱を、いずれ真の自由を獲得するための原動力に転化して、爆発させたい》。

   『●《全ての権力は国民に由来する》(韓国映画『弁護人』)…
      憲法で保障されている主権在民をニッポンで大声で叫べるか?
    「アベ様は、ますます「緊急事態条項」に涎ダラダラでしょう。
     東京新聞の記事【香港の緊急条例 「悪法」には道理なし】…によると、
     《香港政府の林鄭月娥行政長官が「緊急状況規則条例」を発動した。
     立法会(議会)の承認を経ない独善的かつ恣意的な強硬策である。
     これでは、市民の反発と抗議行動は強まるばかりであろう。
     「緊急条例」は行政長官に非常権限を委ねるもので、「公共の安全」を
     理由に、集会や通信など市民の権利を幅広く制限できる。問題は、
     長官らが立法会の承認を得ずに一方的に発動できるとしている点だ。
     手はじめに五日、デモ参加者のマスクを禁じる「マスク禁止規則」を
     制定した。当局は、デモ参加者がゴーグルやマスクで顔を隠しているため
     違法性の認定が難しく、抗議行動が暴力化していると主張。
     禁止規則を正当化しようとしている》」

 アベノカビマスクを、当初、《口封じ》〝目隠し〟〝耳栓〟と嘲っていたけれど…、元・最低の官房長官のあの陰険さ、陰湿さ、悪質さ、強権性を考えてみると、さらなる《言論弾圧》に進んでもおかしくはない。

   『●《補償や生活支援策にはケチり続け》る一方で、《悪魔》が残して
     いったアベノマスク2枚で批判封じ…さらに、報道統制のためにドブガネ
   『●《首相の演説にやじを飛ばしただけで、警官に排除される時代…
              こんな「表現の不自由」な社会を誰が望んだ》?

 《権力は言論弾圧で応えたのだった…治安維持法も改正され、死刑もある厳罰化が進んだ。後に少なくとも400人以上を獄死させた暗黒の時代の、第1回普選は幕開けでもあったわけだが、この事件を報じた新聞に、人々が揃ってマスクを着け、押し黙っている漫画が載っていた》。香港では、《初めから抑止効果だけを狙っていた覆面禁止から、当局がこの機に服従心を刷り込む段階に移行した…》。

   『●【金子勝の「天下の逆襲」/野党は「消費減税で戦う」ではなく
      ニューディール議論を】…最悪な税制なんかを導入したが故に…
   『●さようならアベ総理、そして、こんにちはアベ様…数々のアベ様案件
       について真相を解明し、真の「責任」を果たしていただきましょう
    「2020年8月28日(金)午後、漸くこの日を迎えました
     アベ様が首相辞任を表明しました

   『●アベ様は《人事局により「縦割りを払拭」と語ったが、目立ったのは
          「功」よりも「罪」の側面だった》…《人事掌握、忖度広がる》
   『●《派閥の談合が露骨で、仲間内で甘い汁を吸うアベ政治…何より問題
       なのは、菅がやってきたことを検証せず、ヨイショ報道を流すメディア》
   『●《出来ないことを出来ると言い、やれると言ったことをやらなかったのが
       安倍―菅という最悪のタッグ…安倍と周辺一味による暗黒の時代…》
   『●斎藤貴男さん《この国の社会と人心は、主に小泉純一郎政権と安倍政権に
             よって破滅…。菅氏も安倍路線の継承を誇らしげにうたっている》
   『●無《責任政党》内人事、大惨事アベ様政権・「官邸官僚」人事…
     見るに堪えないメンバーで数々の腐臭漂うアベ様案件に蓋をする気満々
   『●違憲な壊憲、縁故主義・政権の私物化までも《継承》…《主権者である
         国民の一人一人が幸せを追求できる政治を実現》する気も無し
   『●沖縄イジメも《継承》… 大惨事アベ様《政権も沖縄の民意を無視する
      体制…それどころか、「アメとムチ」の政策が一層多用される懸念》
   『●同感…《「安倍政権7年8カ月の功罪」…考えてみると、ぼくに
     とっては「罪」ばっかりで「功」はちっとも浮かばない》(鈴木耕さん)

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https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/278101

斎藤貴男 ジャーナリスト
1958年生まれ。早大卒。イギリス・バーミンガム大学で修士号(国際学MA)取得。日本工業新聞、プレジデント、週刊文春の記者などを経てフリーに。「戦争経済大国」(河出書房新社)、「日本が壊れていく」(ちくま新書)、「『明治礼賛』の正体」(岩波ブックレット)など著書多数。

二極化・格差社会の真相
服従の象徴か マスクの日常という屈辱に慣れてはいけない
2020/09/02 06:00 今だけ無料

     (真夏でもマスク着用…(C)日刊ゲンダイ)

 取材や打ち合わせに出るため玄関で身なりを整えるたびに、今日はすっぽかしちまおうかという衝動が頭をよぎる。マスクを着けるのが嫌なのだ。熱中症の危険が高まるから、ばかりではない。マスクは服従のシンボルだと、私は考えている。

 欧米ではマスク装着の義務化をめぐってデモや暴動が多発しているという。トランプ大統領や共和党支持者の言動などから、マスクの嫌悪は男性優位を誇示したがるマチズモだ、などと揶揄されがちだが、はたしてそうか。

 こんな史実が日本にはある。1928(昭和3)年に実施された第1回普通選挙。函館市での演説会で、政府を批判した労働農民党の候補者ら9人が、最大29日間も拘束された。明治以来の自由民権運動や大正デモクラシーの成果だった普選に、権力は言論弾圧で応えたのだった。

 同じ28年には治安維持法も改正され、死刑もある厳罰化が進んだ。後に少なくとも400人以上を獄死させた暗黒の時代の、第1回普選は幕開けでもあったわけだが、この事件を報じた新聞に、人々が揃ってマスクを着け、押し黙っている漫画が載っていた。

 不服従の証しとしてのマスク、という発想もないではない。江戸時代初期、謀反防止の目的で「覆面禁止令」が出たことがある。昨年も香港政府による「覆面禁止法」が騒がれたが、コロナ禍で一転、香港市民は逆に、マスクの着用を義務づけられた。

 そもそも今日の監視カメラ網顔認証技術の連動システムからは、顔の半分を隠した程度で逃れられるものではない。初めから抑止効果だけを狙っていた覆面禁止から、当局がこの機に服従心を刷り込む段階に移行した、とみるのはうがちすぎだろうか。

 とはいえ私とて、もはや人前でマスクを拒否できる度胸はない。コロナの実態が何もわからない以上、人通りの少ない場所でマスクをズラし、息苦しさから束の間の解放を味わうのが関の山だ。ナントカ警察のたぐいも心の底から恐ろしい

 だから、外出の際には泣きながらでも、あくまでも当面は、マスクの屈辱に甘んじる。ただし、万が一にもなれ親しんで、これを新しい生活様式などと呼べてしまうようになったらオシマイだ

 安倍が辞めるのはうれしい。だが次も、おそらくはその次も、この国のトップは支配欲の亡者ばかりが就いていく今はため込むしかないらしい屈辱を、いずれ真の自由を獲得するための原動力に転化して、爆発させたい
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●同感…《「安倍政権7年8カ月の功罪」…考えてみると、ぼくにとっては「罪」ばっかりで「功」はちっとも浮かばない》(鈴木耕さん)

2020年10月01日 00時00分11秒 | Weblog

[※ 赤木俊夫さんの「国家公務員倫理カード」は擦り切れている… (『報道特集』、2020年9月12日)↑]



マガジン9のコラム【言葉の海へ 第132回:去った男の残したものは(鈴木耕)】(https://maga9.jp/200902-3/)。

 《最初は「安倍政権7年8カ月の功罪」とのタイトルにしていたが、考えてみると、ぼくにとっては「罪」ばっかりで「功」はちっとも浮かばない。だから「安倍政権7年8カ月の罪と罰」とタイトルを変更した。…でもね、これも実はスッキリしないのだ。だって「罪」はいくらでも出てくるが、結局、ぼくらは安倍氏にはなんの「罰」も課すことはできなかったのだもの。それが残念だが、これからきちんと検証して、見合った罰を与えたいものだ》。

 青木理さんも《罪があまりに大きかった》と。前川喜平さんは《数々の政策の失敗行政の私物化について、納得できる説明をし、ちゃんと謝罪し、その責任をとってから、辞めてほしい》と。

 鈴木耕さんのコラムをもう一つ。大惨事A氏院政体制の下、J社はさらに地獄の底へ。
 【言葉の海へ 第133回:ある会社の物語(鈴木耕)】(https://maga9.jp/2020909-3/)によると、《まったく「責任」を取らずに消えていくA氏のことなどすぐに忘れて、旧体制の幹部たちは、うまい汁をこれからも吸い続けられると考えたわけだ。もはや、J社をどう建て直すか、スキャンダルの後始末をどうするのかなどと、誰も考えていないのがJ社なのだろう》


 但馬問屋@wanpakutenさんのつぶやきから。

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https://twitter.com/wanpakuten/status/1304714338221961217

但馬問屋@wanpakuten

#報道特集
金平茂紀
「政権の中枢にいる官邸官僚といわれる人達が全部決めてしまい、官庁が下請け機関みたいにになってしまったのは腐敗だと思う。これを放っていいわけがない。これは赤木さん肌身離さず持っていた“国家公務員倫理カード。この文言を官邸官僚にきちんと読み返してもらいたい
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 官邸官僚の腐敗、《官庁が下請け機関》。アベ様や元・最低の官房長官のシモベ、下僕。滅私奉公ならぬ滅公奉「僕」(「僕」チン=アベ様)。
 赤木俊夫さんの「国家公務員倫理カード」は擦り切れていることが分かる。『報道特集』(2020年9月12日)で金平茂紀さんは「この文言を官邸官僚にきちんと読み返してもらいたい」と。元最低の官房長官による第3次アベ様政権(大惨事アベ様政権)でも、官邸官僚の腐敗までも《継承》していいのか?
 青木理さんはサンデーモーニング(2020年9月13日)で《第3次安倍内閣》《安倍なき安倍内閣》と。鈴木耕さんによる《安倍政権の罪と罰》リスト。






   『●アベ様や財務相は、赤木さんが《残したファイルとか、いま黒塗りに
     なっている夫がうつ病になった経緯であるとか、出すのは簡単なことだ》

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https://maga9.jp/200902-3/

言葉の海へ
第132回:去った男の残したものは鈴木耕
By 鈴木耕 2020年9月2日

安倍晋三首相、辞任

 安倍晋三首相が、8月28日(金)、ついに辞任を表明した。体調悪化が原因であることを疑うつもりはない。しかし……。
 安倍氏は6月には綿密な健康チェック(人間ドック)を受けていた。記者会見でも、はっきりと「6月の検査で持病再発の兆候が見られると告げられた」と述べていた。そして、8月に入ってから2度にわたって再検査のため慶応病院へ行っている。もはや公務を続けるのは無理と、その時点で判断していたのだと思う。
 ならば、なぜもっと早く辞任表明してラクにならなかったのか?
 麻生太郎氏は例によって口をひん曲げながら、記者に対して「あんたは147日連続で働いたことがある? ないだろ。安倍総理はそれをやってたんだから疲れるのは当然だろう」と記者に対し恫喝的に述べていた。だが実際には、安倍首相は土日には休んでいたし、平日でも午前中は私邸にいて、午後に1~2時間ほど官邸に“出勤”という日が続いていたことは、新聞の「首相動静」を見れば明らかだった。
 それが悪いというのではない。しかし、それほど病状に変調をきたしていたのなら、なぜ8月28日まで辞任発表を遅らせていたのか。
 “首相在任記録”がキーワードだったとぼくは思うのだ。安倍首相は8月24日に連続在職2,799日に達し、第1位だった大叔父の佐藤栄作氏の2,798日を抜いて、ついに歴代第1位の座を獲得した。安倍氏はこれを達成するのが夢だった。石(医師?)にかじりついても夢の実現を果たしたかったのだ。
 望みが叶ったからこそ、その週末の金曜日に、ついに辞任に踏み切ったのではないか。それは、ゲスの勘繰りではないだろう。人はそれぞれ、自分なりの目標を持つ。安倍氏は、目標達成を待って身を処したのだ。

 ではなぜ、それが安倍氏の「目標」だったのか?
 安倍氏には、なんら後世に誇れるような政治的レガシー(遺産、業績)がなかったからなのだ。安倍氏が生涯を賭けた目標だと言い続けた「改憲」だって、結局は成し遂げられなかった。「安保法制でなし崩し的な改憲はできた」という人もいるけれど、安倍支持のコアな右派層からさえ「それでは足りない。明文化した改憲を」と突き上げられていた。靖国参拝にしたって、玉串奉納でうやむやに終わらせてきた。
 「戦後レジームからの脱却」を謳った安倍氏だったが、いずれも中途半端なままで投げ出さざるを得なかった。そんな安倍氏にとっての最後のレガシーは「首相在任期間歴代第1位」という数字だけだったのだ。


去った男の残したものは……

 谷川俊太郎さんに『死んだ男の残したものは』という詩がある。武満徹さんが曲をつけて小室等さん他が歌っている名曲である。ぼくの大好きな歌のひとつだ。
 そのひそみに倣っていえば、「去った男の残したものは」いったい何だったろうか。それを考えてみた。

 ぼくは毎日、新聞や週刊誌、検索のプリントアウトなどから、重要だと思われるものを切り抜いてファイルしている。「3.11」以降に始めた習慣だ。
 そのファイルをめくって目についた「安倍首相の“業績”」をピックアップし、書き出してFBに上げてみた。けっこうな数の方たちが「いいね」を押してくれていた。これらを“素晴らしい成果”だと称賛する人たちもいるだろうけれど、人間、見方や考え方はいろいろある。
 アトランダムな抜粋だから、時期が前後するけれど、参考までに見てほしい。FBに上げたものを、多少手直しした。
 最初は「安倍政権7年8カ月の功罪」とのタイトルにしていたが、考えてみると、ぼくにとっては「罪」ばっかり「功」はちっとも浮かばない。だから「安倍政権7年8カ月の罪と罰」とタイトルを変更した。
 そんなタイトルはお前が偏っているからだ、と言われるかもしれないが、それは仕方ない。甘んじて受ける。
 でもね、これも実はスッキリしないのだ。だって「罪」はいくらでも出てくるが、結局、ぼくらは安倍氏にはなんの「罰」も課すことはできなかったのだもの。それが残念だが、これからきちんと検証して、見合った罰を与えたいものだ
 安倍氏は何か批判されると、必ず枕詞のように「責任は痛感しております」と言い続けた。だが痛感はしたかもしれないが、具体的に「責任を取った」姿など見たこともない。首相の座を降りるのだから、この際、きっちりと「責任」は取ってもらおうじゃないか。だから「罰」はタイトルに残しておくことにする。


安倍政権の罪と罰

アベノミクスの結果
幻のトリクルダウン(末端労働者に恩恵はなし)
非正規雇用労働者の増加(非正規雇用者は37%超)
労働者全体の実質賃金の目減り

消費税増税と景気後退
GDPは回復せず
「緩やかな回復」とは何を意味していたか
黒田日銀総裁の「異次元の金融緩和
率3%の物価上昇はついに実現せず

戦後レジームからの脱却」路線
集団的自衛権行使容認閣議決定
特定秘密保護法の強行採決
共謀罪(テロ等準備罪に含む)
重要事項を「閣議決定」で片づける強権政治
専守防衛から敵基地攻撃論へ自衛隊任務の変質

東京オリンピック招致
原発事故は「アンダーコントロール」という大嘘発言
スーパーマリオの着ぐるみ首相
日本の8月は「温暖な気候」
招致委員会竹田会長の買収疑惑

森友学園疑惑
昭恵夫人「安倍晋三記念小学校」の名誉校長
昭恵夫人は「私人」と閣議決定
籠池夫妻の“国策逮捕
安倍氏「私か妻か事務所がかかわっていたら辞職する」発言
さまざまな公文書の偽造・捏造・廃棄処分
近畿財務局の赤木俊夫さん自死

加計学園疑惑
お友だち(加計孝太郎氏)優遇の大学設立認可
書類捏造疑惑多発

桜を見る会疑惑
前夜祭で、参加者はホテルとの個別契約というウソ
首相招待枠の激増に疑義続出
関連文書をシュレッダーで削除
公的催しを個人的選挙運動に利用
反社会的勢力との交友関係

外交の安倍」の実態
トランプ大統領の押し付け米兵器の爆買い
イージス・アショアの撤回
北朝鮮拉致問題はトランプ頼みで進展せず
プーチン大統領は北方領土と平和条約でゼロ回答
沖縄・辺野古米軍基地の埋め立て工事強行
地球儀俯瞰外交」という言葉

人事掌握での一強政治
官邸主導型で官僚人事を一本化
それによる官僚たちの忖度
黒川検事長の定年延長問題
任命閣僚が次々に辞任、スキャンダル多発
官邸官僚による側近政治の弊害

マスメディアの分断
お気に入り(読売・産経・月刊Hanadaなど)を選んで登場
マスメディア幹部たちとの会食
親しい記者のスキャンダル潰し(元TBS記者山口氏の逮捕不許可)
安倍政権下で低下「報道の自由度66位」(2020年)先進国では最低
記者会見での癒着質問とプロンプター

新型コロナウイルス対策の大失策
アベノマスクという笑いもの
星野源さんの動画へのタダ乗りで大炎上
PCR検査の徹底的な遅れ
10万円給付金の右往左往
持続化給付金の事務費での電通との癒着
国の司令塔不在で地方自治体とのぎくしゃく

国会軽視・国民無視
「こんな人たち」発言
野党要求の国会召集を拒否(憲法違反の疑い)
記者会見を2カ月以上開かず
広島・長崎等の挨拶文のコピペ
東日本大地震と福島原発事故への対応

そして、なによりも国民の分断!
これが、安倍政権が残したいちばんひどい“レガシー”


「安倍政治の継続」だけは勘弁してほしい

 正直なところ、調べていてイヤになったよ。まだまだ“ダークサイド”は目白押しだろうが、これがぼくにとっての「安倍政権7年8カ月の実態」なのだ。
 それでも「いや、こんな素晴らしい成果もあったじゃないか」と言う人がおりましたら、ご自分で「安倍政権7年8カ月の成果表」でもお作りになったらよろしい。じっくり読ませていただきますから。
 これから誰が跡を継ぐのか知らない(大方の下馬評は聞こえてくる)が、誰がやるにしても、安倍晋三氏が食い散らかしたこの国の政治・経済・社会の建て直しと、疲れ切った庶民たちの気持ちの治癒を優先しなくてはならないのだから大変だろう。

 でもお願いだから、間違っても「安倍政治の継続」などと言わないでほしい

 ほんとうに、いくらなんでもいくらなんでも、それだけは勘弁してもらいたいのです
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●「教育再生」という名の教育破壊…《二つの流れには共通する底流があるように思う。要は「安上がり」なのではないか。》

2020年09月20日 00時00分04秒 | Weblog

[※ 「こんな人たち」 報道特集(2017年7月8日)↑]



東京新聞の【社説 検証「安倍政治」 教育改革 競争疲れに目を向けて】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/54130?rct=editorial)。

 《安倍晋三首相は、第一次、二次政権ともに「教育再生」を掲げる諮問機関をつくるなどして、官邸発の教育改革を推し進めてきた。そこには二つの流れが存在した。一つの流れは復古的、保守的な方向に向かった。二〇〇六年には教育基本法を改正教育の目標に愛国心」を盛り込んだ。いじめ対策などを理由に、それまで教科外の活動だった道徳も教科となった。戦前の軍国主義教育反省から、戦後教育では国の基準に沿って作られた教科書に基づき、心を評価することになる教科化を避けてきた。第一次政権では見送られたが、二次政権下で実現に至った》。

   『●さようならアベ総理、そして、こんにちはアベ様…数々のアベ様案件
       について真相を解明し、真の「責任」を果たしていただきましょう
    「2020年8月28日(金)午後、漸くこの日を迎えました
     アベ様が首相辞任を表明しました

   『●前川喜平さん《数々の政策の失敗…行政の私物化について、納得できる
       説明をし、ちゃんと謝罪し、その責任をとってから、辞めてほしい》
   『●浜矩子さん《日本をこの狂った道から正しい道に戻さなくては
     ならない。安倍政権はそれほど激しい歪みを日本経済に遺したのです》
   『●アベ様や財務相は、赤木さんが《残したファイルとか、いま黒塗りに
     なっている夫がうつ病になった経緯であるとか、出すのは簡単なことだ》
   『●《権力をほしいままにし、国家を私物化してきた安倍首相も官邸を
      出てしまえば“ただの人”…司直の手に落ちることになるのか》?
    《「密室談合」による菅官房長官の次期総理就任を許していいのか!
     GoTo、沖縄いじめ、公文書改ざん、メディア圧力の最大の戦犯 
     …まさに、菅官房長官が陰に陽に繰り広げてきたメディア工作により
     忖度が広がり、スキャンダルや疑惑が持ち上がっても批判的な報道が
     徹底してなされず、安倍政権は約8年もの長期政権となったわけだが、
     当然、菅官房長官が次期総理となれば、メディア圧力はさらに激しさを
     増し、安倍政権以上に批判が封じ込められることは必至だ

   『●アベ様広報紙・産経《むしろ記者たちの質問する権利を奪おうとする、
            目を疑うような記事が出た》…《メディアコントロール》の成果
   『●《「安倍総裁をしっかりと継承する」「安倍政権が進めてきた改革の
     歩みをけっして止めるわけにはなりません」》…より陰湿・悪質・強権
   『●《「安倍総裁をしっかりと継承する」「安倍政権が進めてきた改革の
     歩みをけっして止めるわけにはなりません」》…より陰湿・悪質・強権
   『●《悪夢…民主党》総裁選では「全国で遊説することなく、国民に広く
      考えを示さず、政策論争を深めなかった」と当て擦っておきながら…
   『●アベ様案件…(武田砂鉄さん)《近場から放たれる「病人なんだから」
       という、勝手に設けられた除外規定を素直に受け止め過ぎでは》?
   『●縁故主義の塊のようなアベ様と昭恵夫人…《「モリ・カケ・サクラ」
       …いずれも「身内」の優遇で、国政の私物化が疑われた案件だ》

 「教育再生」「教育改革」という名の教育破壊。 
 「子育て支援など社会保障の充実を据える1億総活躍社会」の推進」・「子育ての党」を詐称する与党・自公。癒着党・お維もハタやウタの推進が大好きだ。「教育再生」という名の下で、教育破壊してきた皆さんに投票し、支持している「1/4」の皆さんや、投票にか行かないことで間接的に自公お維を支持しておられる「2/4」の皆さんの気が知れません。
 この教育破壊までも、次の無《責任政党》総裁、次期首相も《継承》するつもりでしょうかね? …そして、2020年9月16日、元・最低の官房長官が首相となりました。大惨事アベ様政権です。

   『●『機会不平等』読了
    「不平等社会の推進者と優生学、遺伝子差別。社会ダーウィニズム
     御用学者による小泉「機会不平等」促進社会の完成」

   『●『人はなぜ学歴にこだわるのか。』読了
    「小田嶋隆著。」
    《…旧弊な身分制度社会の桎梏から近代の人間を解放する
     役割を果たしてきたはずの学歴システムが、いつの間にやら
     階級固定の道具になっている現実…。…子供の学力は、
     低年齢であればあるほど、親の教育水準および経済状態を
     ストレートに反映…。…学歴における機会均等なんてものは、
     もはや建前でさえない…》
    「斎藤貴男さんの『機会不平等』…と同じ指摘」
    「《学歴問題は、環境問題にも似ている》…。[学歴社会反対・
     環境破壊反対に] 《誰もが賛成しているが、具体的な場面に
     おいて人々が何をやっているのか…》」

   『●「日本を守ってくれる人」って、アベ様は 
      「破壊している人」なんですが! 一体何を「記念」した小学校?
   『●コラム『筆洗』「さて、この学校はどんな「愛国心」を、
          子どもたちに伝えたいのか」? グロテスクな洗脳
   『●裸の王様「記念」小学校・女王様「名誉」校長…
        証拠隠滅=「文書を存在しないことにする手法」炸裂か?
   『●アベ様王国「同じ穴のムジナ夫婦」(鈴木耕さん)、
          そして、「大新聞も同じ穴のムジナ」(日刊ゲンダイ)
   『●保育所・幼稚園の幼児「教育」の破壊: 
     ハタやウタで「将来の国民としての情操や意識の芽生えを培う」?

   『●「日本教育再生機構大阪」という「教育破壊」つながり… 
         「安倍首相を中心とする異様な翼賛と癒着の構造」
   『●どちらの国に生まれた子どもが幸せだろうか?
   『●《人材の宝庫》…《安倍政権史上、過去最高の“お友だち=
     極右”内閣…背筋が凍るような極右議員が勢揃い》(リテラ)
   『●萩生田光一文科相《テロ予告や脅迫で「表現の不自由展」を
     中止させた勢力に加担する行為…表現の自由を圧殺する暴挙》
   『●萩生田光一文科相「身の丈入試」…《権力に近くない家庭の
       子どもは、みんなあの連中の奴隷か私兵にされてしまう》
   『●前川喜平さん《社会全体が子どもたちを支えられるように、子どもたちに
        税金を使う仕組みを作らなければいけない》…逆行するアベ様政権

 教科書検定や「ト」な歴史教科書の採択強要 ハタやウタの強制道徳の教科化(文科省道徳教育教材『わたしたちの道徳』)、教育勅語の復活、古くは忠魂碑訴訟現代の教育破壊は着実に進む…。大変に憂慮すべき現状なニッポンの教育環境。

   『●『反忠 ~神坂哲の72万字~』読了(1/4)
   『●『反忠 ~神坂哲の72万字~』読了(2/4)
   『●『反忠 ~神坂哲の72万字~』読了(3/4)
   『●『反忠 ~神坂哲の72万字~』読了(4/4)
   『●教育壊革!? ~忠魂碑と教育塔~
   『●「敗戦特集」 『週刊金曜日』
     (2014年8月8日・15日合併号、1003号)についてのつぶやき
   『●「道徳」を説く文科相がソレってOKなの? 
        「道徳心とか愛国心とかがコドモたちにとって安全」??
   『●「不正文科相が子どもに「道徳心」を説き得る」
        「大臣を辞めながら反省どころか、威張る」・・・「珍芸」

   『●文科省道徳教育教材『わたしたちの道徳』・・・ 
      コドモタチの道徳教育のための好例として記載を可能か?
   『●あぁ~あ、また言っちゃったよ、稲田朋美ダイジン…
       教育勅語の「核の部分は取り戻すべきだ」と「是認」
   『●教育勅語「憲法や教育基本法に反しないような形で 
       教材として用いることまでは否定されない」と閣議決定!
   『●教育勅語復活問題…森戸辰男元文部相
      「過去の文献として扱い、かりそめにも神格化することのないように」
   『●「教育再生」という名の教育破壊…「子どもから変えていこう
                  という動きは実に悪賢い」(小澤俊夫さん)
    「教科書検定や「ト」な歴史教科書の採択強要 ハタやウタの強制
     道徳の教科化(文科省道徳教育教材『わたしたちの道徳』)、
     教育勅語の復活、古くは忠魂碑訴訟現代の教育破壊は着実に
     進む…。大変に憂慮すべき現状なニッポンの教育環境」
    「《戦争屋》のアベ様らには、侵略戦争への反省も無く、壊憲して再び
     「戦争のできる国」へ…、《自分たちの加害をはっきり残し
     『もう絶対にやらないと世界に約束している》ドイツと彼我の差。
     そして今、「教育再生」という名の教育破壊が進む。札束で頬を
     打つように、最高学府の研究・教育にまで侵食」

 《二つの流れには共通する底流があるように思う。要は「安上がり」なのではないか》。

   『●【NNNドキュメント カネのない宇宙人 信州 閉鎖危機に揺れる
     天文台】…《「経済的利益」を重視する国の政策によって…資金》大幅減
    「2005年から運営費交付金を年1%削減し続ける文科省。人件費が
     どんどんと削られ、研究者が減らされていく。文系どころか、理系に
     対しても未来に投資しない国。一方、巨額の軍事研究費で研究者の
     良心を釣る。おカネ儲けのことしか考えていない独裁者・アベ様ら。
     この国ニッポンの科学の未来はトンデモなく暗い…。」

=====================================================
https://www.tokyo-np.co.jp/article/54130?rct=editorial

社説
検証「安倍政治」 教育改革 競争疲れに目を向けて
2020年9月8日 07時43分

 安倍晋三首相は、第一次、二次政権ともに「教育再生」を掲げる諮問機関をつくるなどして、官邸発の教育改革を推し進めてきた。

 そこには二つの流れが存在した。一つの流れは復古的、保守的な方向に向かった。二〇〇六年には教育基本法を改正教育の目標に愛国心」を盛り込んだ。

 いじめ対策などを理由に、それまで教科外の活動だった道徳も教科となった。戦前の軍国主義教育反省から、戦後教育では国の基準に沿って作られた教科書に基づき、心を評価することになる教科化を避けてきた。第一次政権では見送られたが、二次政権下で実現に至った。

 もう一つは競争によって質の向上を図ろうとする流れだ。全国学力テストを実施する方針は政権発足以前から固まっていたが、教育再生会議の提言であらためて学力向上策として位置付けられた。

 民主党政権時代に抽出調査となったが、第二次安倍政権で再び全校調査となった。当初は都道府県別のみの成績公表だったが、今は自治体の判断で学校別の公表も可能となり、教育現場が感じる圧力は強まっている

 採点などで税金が流れ込む先は民間の教育産業。民間に委ねる構図は、英語民間試験大学入学共通テストに導入する大学入試改革に行き着いた。

 二つの流れには共通する底流があるように思う。要は「安上がり」なのではないか本来は、教員を増やして、子どもに目が行き届くようにすることが、学力向上やいじめの早期発見などにもつながるはずだ。しかし、それには予算が必要となる。経済協力開発機構(OECD)の調査では、日本の政府総支出に占める教育支出の割合は減少傾向で加盟国平均を下回っている

 小中学校では、学力テスト対策に時間や教員の労力が費やされ、疲弊している。国立大学も、運営費交付金が削減されたり、競争して獲得する部分が徐々に増えたりしている。若い研究者の正規雇用がままならず、研究力の低下が懸念されている。

 大学入試改革は昨年、高校校長や高校生たちの見直しを求める声もあり、英語民間試験導入が見送られた。現場の疲弊に目を向け仕切り直しをする時期が来ているのではないか。先行き不透明な時代だからこそ、未来への投資を惜しむべきではない
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●《住民の命を守るのが、自治体の責務である》…世田谷モデル《…周辺自治体、もちろん東京から日本全体に広がっていかなければならない》

2020年08月19日 00時00分24秒 | Weblog

[※ 【1都3県の新規感染者数の推移】(東京新聞 2020年7月17日)↑]



水島さつき氏による、マガジン9のコラム【こちら編集部/世田谷発「誰でも いつでも 何度でも」受けられるPCR検査は、日本のスタンダードになるのか?(水島さつき)】(https://maga9.jp/200805-6/)。

 《そんなところに「誰でも いつでも 何度でも」PCR検査を受けられる仕組み、「世田谷モデル」を自治体独自で作ろうとする世田谷区の取り組みが、今大きなニュースになっている。はたして、一体どういうものなのか》。

 狂気な「日本モデル」… #世田谷モデル に舵を切れ!

 《世界標準》な世田谷モデル…《「誰でも いつでも 何度でも」検査できる「世田谷モデル」として早期発見や治療につなげ、感染の広がりを抑える狙いだ》。《保坂展人区長…「最大の経済対策は誰でも、いつでも、何度でもPCR検査をできる体制づくりだ。問題提起しながら走り出していく」》。
 第1波以降緩めてしまった網の目を狭め、《細かい網の目で》捉える。検査検査検査…・追跡・保護、それをやらなければ、何も始まらない。傍観、無能無為無策なアベ様らにこのまま任せていたのでは、破滅、《難破》。《防遏》(ぼうあつ)するのには、《まず感染者を見つけること》。

 正直言って、ブログ主の住む地域も《震源地》化しており、無為無策無能な首長の能力の違い、保坂展人区長との彼我の差を痛感。世田谷区が羨ましい。
 予算を検査にこそ、回してほしい。このままでは経済も回らない。

   『●《コロナの死者数が欧米に比べて相対的に少ないのは東アジアに
     共通した現象…アジアの中では日本の死亡者数はむしろ群を抜いて多い》
   『●すぐさま公選法違反な河井克行元法相夫妻を逮捕…《憲法53条は
     「いづれかの議院の総議員の四分の一以上の要求があれば、内閣は…」》
   『●小池百合子「ト」政の下、《震源地》化。一方、閣議決定を受け、
      なぜ「アベ様、アベノカビマスクを有難う」の声が巷に溢れない?
   『●閉会中審査に出席することもなく、国会を開くこともないアベ様は
      自ら「GoTo」に積極的にご参加…#GoToJail、#GoTo刑務所の臭い飯
   『●《厚生労働省が…さらに8000万枚、送り付ける予定》…「アベ様、
         アベノカビマスクを有難う」の声が巷に溢れてはいないのに?
   『●アベ様は《5月25日…「わずか1カ月半で今回の流行はほぼ収束させる
         ことができた。日本モデルは世界の模範だ」と語っていたが…》
   『●【政界地獄耳/国会軽視も甚だしい責任政党自民党】…国会も開かず、
          何もしない、というアベ様の《日本モデル》、〝ニッポンスタイル〟
   『●狂気な「日本モデル」…《安倍首相は8月後半にも夏休みをしっかりとる
           予定で、いまは〈別荘に赴くかどうかも慎重に見極めている〉…》

   『●《世界標準》…《「誰でも いつでも 何度でも」検査できる
     「世田谷モデル」として早期発見や治療につなげ、感染の広がりを抑える狙い》
   『●《専門家会議が当初「PCR検査を増やすべきはない」という方針…
      が過ちを生んだ…検査拡大の議論が出てこない》(保坂展人さん)

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https://maga9.jp/200805-6/

こちら編集部
世田谷発「誰でも いつでも 何度でも」受けられるPCR検査は、日本のスタンダードになるのか?水島さつき
By マガジン9編集部 2020年8月5日

 新型コロナウイルスへの感染を調べるPCR検査を巡っては、テレビのニュース、ワイドショーなどでも、日々、様々な見解が示されている。専門家の間でも「どんどん検査をするべきだ」という意見と「やみくもに検査をしても、現場が混乱し非効率なだけである。ピンポイントに絞るべきだ」という意見とに大きく二分されているようだ。

 国や東京都の方針は、これまでは「ピンポイント」だったのが、徐々には検査数を増やしてきている。それでも世界の他の国々と比べると、検査数は圧倒的に少ない。この少ない検査数を不安視する意見も多く、これでは実態がわからないのではないか、とする専門家の意見などもよく耳にするようになった。

 そんなところに「誰でも いつでも 何度でも」PCR検査を受けられる仕組み、「世田谷モデル」を自治体独自で作ろうとする世田谷区の取り組みが、今大きなニュースになっている。はたして、一体どういうものなのか。

 この取り組みについて、マガ9でもおなじみの鈴木耕氏が、インターネットTV「デモクラシータイムス」の番組でいち早く保坂展人世田谷区長に聞いている。約40分にわたるインタビューの要旨と印象に残ったことは、概ね次のようなことである。


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●現在、区で1日300件程度行っているPCR検査数をひと桁上げる。来月には3000件くらいに増やすくらいのスピード感を目指す。

●一度に大量の検査を自動でできる機器を導入する。また、一人を1検体として調べるのではなく、たとえば5人まとめて1検体として調べる「プーリング方式」で、検査効率を高める。

●「社会的検査」の必要性がある。医療従事者、介護関係者、学校関係者など「人との接触が避けられない重要な仕事」は、定期的に無料で受けられるようにする。

検査を徹底的にやり、陽性者は隔離、治療をするそしてまた検査をやる。そこへ人員、予算をかけること、これこそが住民の安心感にもつながる最大の経済対策だ

●財源については、国や都にも働きかける。ふるさと納税制度の一部や区民からの寄付も当てる。

●国や東京都が手を差し伸べてくれるのを、じっと待っているだけでははじまらない。住民の命を守るのが、自治体の責務である。ただ世田谷区だけがやって、収束する問題というわけではないので、周辺自治体、もちろん東京から日本全体に広がっていかなければならない。

●こうしたことに取り組んだ背景には、このところ陽性者数が増加していること、区民からの心配の声などがある。またニューヨークで、検査拡大によって、無症状の陽性者をすくい上げ、早めに隔離することで、感染者数を激少させて来た実例をみて、やらなければと考えた。

●まず問題提起をすることで、世論を喚起し、東京都や国をも動かしていこうという姿勢を見せることが大事である。
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 世田谷モデルについてのニュースの反響は、私のまわりでも大きく、ぜひうちの自治体でもやってほしいという声も多く聞く。

 ちなみに私の住む地域で最近聞いた話だと、「木曜日夜に発熱した場合、金曜日に医師会経由で病院を紹介してもらい、月曜日にPCR検査、結果が出るのは中二日だけど、病院が休診日だったりすると本人への連絡は翌日になるので、発熱してから検査結果を受け取れるまで1週間を要することもある」とのこと。陰性だったら病院からの連絡は来ないこともあるそう。その間、家族はハラハラしながら、家庭内で隔離を行って過ごしているというし、さらに症状が悪くなっていく場合もないとは言えない。やはりあまりにも時間がかかりすぎではないか……。

 その一方で、ある夫婦からは、「検査数を増やす必要性はあまり感じていない」という話も聞いた。年代によっても考え方に差があるようだ。ともあれ今の状況が感染拡大の第二波なのか、気温が下がる秋から冬にかけて、さらに大きな波がくるのか。それもはっきりしない中、今の行き当たりばったり的なコロナ対応では、やはり不安が大きい。

 保坂区長のインタビューを聞いていて「困っていれば、国がいつかは手をさしのべてくれるだろうと、その手をじっと待っているだけでは、どうにもなりませんよ市民一人ひとりが、連携して声をあげていかないと」と言っているようにも聞こえた。世田谷の独自検査方針が、国や都の方針を変えることになるのか。自治体の長から国への働きかけについて、注目したい。

水島さつき

                *

●インターネットTV「デモクラシータイムス」
「緊急インタビュー:政治が動く時だ PCR検査『世田谷モデル』 世田谷区長保坂展人さんにきく20200802」


https://youtu.be/bDq61Dd_WqA
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●《政府の無策・不作為を正す場こそ国会であり、この状況で国会が閉じている》違憲な異常事態、なのに無《責任政党》は壊憲したいとは…

2020年08月10日 00時00分00秒 | Weblog

[※ 【1都3県の新規感染者数の推移】(東京新聞 2020年7月17日)↑]



リテラの記事【内閣不支持62%、国会開くべき8割…それでも安倍首相は国会を拒否、しかも“火事場泥棒”的手口で改憲・緊急事態条項を提案へ】(https://lite-ra.com/2020/08/post-5556.html)。

 《新型コロナの新規感染者数が全国で最多更新をつづけるのに、会見も開かず雲隠れしている安倍首相。そんななか、本日発表されたJNNの世論調査では、内閣支持率が35.4%、不支持率は62.2%を記録。JNNは2018年10月に調査方法を変更しているとはいえ、第二次安倍政権発足後、支持率最低と不支持率最高を記録したことになる。しかも、この世論調査で注目すべきは、〈コロナ対応などを話し合うため早期に臨時国会を「開くべき」との声は8割〉にも達しているという点だ》。

   『●《コロナの死者数が欧米に比べて相対的に少ないのは東アジアに
     共通した現象…アジアの中では日本の死亡者数はむしろ群を抜いて多い》
   『●すぐさま公選法違反な河井克行元法相夫妻を逮捕…《憲法53条は
     「いづれかの議院の総議員の四分の一以上の要求があれば、内閣は…」》
   『●小池百合子「ト」政の下、《震源地》化。一方、閣議決定を受け、
      なぜ「アベ様、アベノカビマスクを有難う」の声が巷に溢れない?
   『●閉会中審査に出席することもなく、国会を開くこともないアベ様は
      自ら「GoTo」に積極的にご参加…#GoToJail、#GoTo刑務所の臭い飯
   『●《厚生労働省が…さらに8000万枚、送り付ける予定》…「アベ様、
         アベノカビマスクを有難う」の声が巷に溢れてはいないのに?
   『●アベ様は《5月25日…「わずか1カ月半で今回の流行はほぼ収束させる
         ことができた。日本モデルは世界の模範だ」と語っていたが…》
   『●【政界地獄耳/国会軽視も甚だしい責任政党自民党】…国会も開かず、
          何もしない、というアベ様の《日本モデル》、〝ニッポンスタイル〟
   『●狂気な「日本モデル」…《安倍首相は8月後半にも夏休みをしっかりとる
           予定で、いまは〈別荘に赴くかどうかも慎重に見極めている〉…》

   『●《世界標準》…《「誰でも いつでも 何度でも」検査できる
     「世田谷モデル」として早期発見や治療につなげ、感染の広がりを抑える狙い》
   『●《専門家会議が当初「PCR検査を増やすべきはない」という方針
     …が過ちを生んだ…検査拡大の議論が出てこない》(保坂展人さん)

 《内閣支持率…35.4%》、未だに?? この国は大丈夫?
 「出掛けるな 出掛けてください 出掛けるな」…デタラメというか、無能というか、ホントに救いようのない政権、無《責任政党》。検査検査検査…・追跡・保護、それをやらなければ、何も始まらない。傍観、無能無為無策なアベ様らにこのまま任せていたのでは、破滅、《難破》。野党の求めを無視し、違憲にも憲法53条に反して臨時国会も開かず、何もしない、というアベ様の《日本モデル》、〝ニッポンスタイル〟、アベノモデル。閉会中審査からもトンズラ総理。「逃げるは恥だし役立たず」なアベ様は《今は逃げるが勝ちと判断した》訳です

   『●逃げるは恥だし役立たず、国会からも「トンズラ総理」
       …「所信表明も代表質問も拒否」な国会軽視の横暴
    「リテラの記事【安倍首相、独裁の本性がさっそく全開! 国会を開かず
     議論からトンズラ、全世代の社会保障をカットする公約破り】」
    《安倍政権は安保法制を強行採決させた2015年にも、憲法53条
     基づいて野党から要求されていた臨時国会召集を無視。臨時国会が
     開催されなかったのはこのときが2005年以来だったが、05年は
     特別国会が約1カ月おこなわれている。それが今回、安倍首相は
     臨時国会を召集しないばかりか、実質、数日間の特別国会では
     所信表明も代表質問も拒否しようというのだから、
     国会軽視の横暴そのものだ》

   『●《幸せな未来を想像できている人なんて、この国にはいない》
              …でっ、アベ様独裁の内閣支持率4割程度?
   『●鈴木耕さん《目を覚まそうね、みんな》《さすがに、安倍終焉劇の幕は
        上がったのだ……。》…であってほしいが、内閣支持率4割の絶望
   『●内閣支持率は《国会を閉じれば…自然と回復》…「逃げるは恥だし
        役立たず」なアベ様は《今は逃げるが勝ちと判断した》のか?
   『●すぐさま公選法違反な河井克行元法相夫妻を逮捕…《憲法53条は
     「いづれかの議院の総議員の四分の一以上の要求があれば、内閣は…」》
   『●国会からトンズラ総理・アベ様の縁故資本主義およびCOVID19
     無能無為無策…《火事場泥棒によるピンハネで日本は滅びてしまう》

 いま、壊憲を議論すんの? 緊急事態条項だぁ?? このCOVID19人災のドサクサに紛れて? アタマオカシイ、無《責任政党》
 琉球新報の【<社説>敵基地攻撃自民提言 憲法理念に逆行する暴走】(https://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-1167998.html)によると、《国民的世論を喚起し自民党の暴走を止めなければならない。敵基地攻撃能力を保有するという提言のことである。自民党の国防部会安全保障調査会は「相手領域内で弾道ミサイルなどを阻止する能力」のほか、地上配備型迎撃システム「イージス・アショア」の代替策などを求める提言を、きょうにも安倍晋三首相に提言する。「敵基地攻撃能力」や「打撃力」という具体的表現は避けたが、こうした能力の保有を事実上、促す格好だ。提言の内容は、戦力の不保持専守防衛などをうたう憲法の理念から大きく逸脱する。政府はこれまで憲法上、保有は可能と解釈しているが、憲法の平和主義を破壊するもので、到底許されない》。

   『●地上イージス計画停止、遅すぎる《当然の帰結》…辺野古の工事は
     中止してください! 海を殺すな! 辺野古も白紙にして原状回復を!
   『●どうしたらいいんですかね? 沖縄で、アベ様や最低の官房長官らが
     やることなすことがデタラメばかり…選挙が終われば、辺野古破壊再開
   『●「敵基地攻撃能力」保有、《安倍首相はアショア断念を
     「反転攻勢としたい。打撃力保有にシフトするしかない」》…狂った発想

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https://lite-ra.com/2020/08/post-5556.html

内閣不支持62%、国会開くべき8割…それでも安倍首相は国会を拒否、しかも“火事場泥棒”的手口で改憲・緊急事態条項を提案へ
2020.08.03 07:51

     (首相官邸HPより)

 新型コロナの新規感染者数が全国で最多更新をつづけるのに、会見も開かず雲隠れしている安倍首相。そんななか、本日発表されたJNNの世論調査では、内閣支持率が35.4%、不支持率は62.2%を記録。JNNは2018年10月に調査方法を変更しているとはいえ、第二次安倍政権発足後、支持率最低と不支持率最高を記録したことになる。

 しかも、この世論調査で注目すべきは、〈コロナ対応などを話し合うため早期に臨時国会を「開くべき」との声は8割〉にも達しているという点だ

 あまりにも当然だろう。現在、都市部では3〜4月と同じように症状が出ているのに検査を受けさせてもらえないという声が飛び出し、さらには軽症・無症状者用のホテル不足が叫ばれているのに、政府は自治体に責任を押し付けるばかり。法整備の議論のみならず、こうした政府の無策・不作為を正す場こそ国会であり、この状況で国会が閉じていること自体が異常事態だ。

 だが安倍政権は、野党4党などから要求されている憲法53条に基づいて臨時国会の召集に対し、自民党の森山裕国対委員長は「臨時国会に付託する議案が何なのか定かではない」などと言い出す始末。この新型コロナ感染拡大の状況下で「議案がわからないと口にすることも絶句するが、憲法に基づいた国会召集要求に応じないというのは完全に憲法違反だ

 しかし、もっと絶句するほかないのは、このように憲法を平気で軽んじながら、その一方で、いま安倍自民党が新型コロナを理由にして憲法改正をしようと動き出していることだ。

 実際、自民党の下村博文選挙対策委員長が会長を務める「新たな国家ビジョンを考える議員連盟」が、現行の自民党改憲案を修正し、「緊急事態条項」に「大規模な感染症をくわえようとしているというのだ。

 まず、おさらいすると、現行の自民党改憲案のひとつである「緊急事態条項」では、〈大地震その他の異常かつ大規模な災害〉が起きた場合、衆参両院議員の任期延長を特例で可能にし(64条の2に新設)、内閣が法律と同じ効力をもつ「政令」を制定することが可能になる(73条の2を新設)。

 ようするに、現行の自民党改憲案では、大規模災害が起きれば、与党の独断で政令で好き勝手にでき、議員の任期も延長できるというフリーハンドを可能にする条文になっているのだが、なんと、ここに「大規模な感染症」をくわえようというのである。

 つまり、この修正案では、新型コロナを理由に安倍首相をはじめとする国会議員の任期を勝手に延長することも、補償もなく人権だけを制限できるような政令を勝手につくることができる、というわけだ。国会の召集を拒絶しているような連中まったくふざけるな、という話だろう。

 だが、このふざけた改憲案を安倍自民党は推し進めるらしい。実際、下村選対委員長は7月21日におこなわれた「新たな国家ビジョンを考える議員連盟」の会合で、こう述べたというのだ。

〈下村氏は会合でコロナの第2波、第3波が来る可能性や、別の感染症が蔓延する恐れに言及。「緊急事態条項の中で、感染症が読み取れるような文言修正をしていく必要がある」と強調した。〉
〈議連として8月末にも考え方を取りまとめ、党に提言する構えだ。〉(産経ニュース7月21日付)


■国会開催を拒否しながら「いまの憲法では緊急時に参院緊急集会しか開けない」と改憲を主張する安倍の厚顔

 もうすでに「第2波」と呼ぶべき状況にあり、抜本的な対策が求められているというのにそれを放棄しておきながら、憲法改正にだけは前のめり──。しかも、改憲に向かって一心同体である下村選対委員長が先頭に立っていることからも、これが安倍首相も公認の動きであることはあきらかだ。

 実際、安倍首相も、総理会見や閉会中審査への出席を拒否する一方で受けていた極右雑誌「月刊Hanada」(飛鳥新社)の独占インタビューで、こう強弁しているのだ。

「今回、新型コロナウイルス感染症という未知のウイルスの脅威に直面しています。そのなかにおいて、緊急時に対応する憲法の規定は参議院の緊急集会しかないのが実情です。「いまのこの緊急時を利用して憲法の緊急事態条項について議論するのはおかしい」という人がいるのですが、それこそおかしい。私は全く逆だと思います」

 憲法に基づいた国会召集の要求に応えようとしないでいまこそ憲法の議論をと叫ぶことの倒錯ぶりもさることながら、国会を閉会させ頑として開こうとしない人間が「緊急時に対応する憲法の規定は参議院の緊急集会しかないのが実情」って……。その上、緊急事態条項のさらなる修正によって、新型コロナを理由にした国会議員の任期延長や政令の制定まで可能にしようとは、火事場泥棒そのものではないか。

 しかし、安倍首相は本気だろう。現に、東京除外だけの「GoTo」実施強行が決まった7月16日夜、麻生太郎財務相率いる麻生派(志公会)がホテルニューオータニで政治資金パーティを開いたが、この場に安倍首相はビデオメッセージを寄せ、そのなかで「自民党総裁の任期中に憲法改正を成し遂げていきたい。その決意に変わりはない」と宣言。麻生財務相も「果たしていまの憲法が緊急事態に対応できるのか。政権与党として憲法改正に向けた議論もしっかりおこなっていくべきではないか」と後押ししている。

 新規感染者の最多更新の最中に、国民から雲隠れし憲法も守らず国会も開かない総理大臣が、「緊急事態に対応する憲法が必要だ」「野党は改憲議論をしろ」「任期中に改憲したい」と叫ぶことの二枚舌──。ともかく、8月末からの安倍首相の動きには要警戒が必要だ。

(編集部)
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●《専門家会議が当初「PCR検査を増やすべきはない」という方針…が過ちを生んだ…検査拡大の議論が出てこない》(保坂展人さん)

2020年08月08日 00時00分51秒 | Weblog

[※ 【1都3県の新規感染者数の推移】(東京新聞 2020年7月17日)↑]



遠山嘉之記者による、日刊ゲンダイのインタビュー記事【保坂展人・世田谷区長に聞く PCR検査を独自拡大する狙い】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/276890)。

 《東京都世田谷区が新型コロナウイルスの感染防止策として、PCR検査(遺伝子検査)体制を拡大整備する「世田谷モデル」の検討を始めた。PCR検査の拡大によって早期に感染の有無を判別、隔離し、重症化を防ぐとともに医療体制の崩壊を避ける狙いだ》。

   『●《世界標準》…《「誰でも いつでも 何度でも」検査できる
     「世田谷モデル」として早期発見や治療につなげ、感染の広がりを抑える狙い》

 《世界標準》な世田谷モデル…《「誰でも いつでも 何度でも」検査できる「世田谷モデル」として早期発見や治療につなげ、感染の広がりを抑える狙いだ》。《保坂展人区長…「最大の経済対策は誰でも、いつでも、何度でもPCR検査をできる体制づくりだ。問題提起しながら走り出していく」》。
 第1波以降緩めてしまった網の目を狭め、《細かい網の目で》捉える。検査検査検査…・追跡・保護、それをやらなければ、何も始まらない。傍観、無能無為無策なアベ様らにこのまま任せていたのでは、破滅、《難破》。《防遏》(ぼうあつ)するのには、《まず感染者を見つけること》。

 正直言って、ブログ主の住む地域も《震源地》化しており、無為無策無能な首長の能力の違い、保坂展人区長との彼我の差を痛感。世田谷区が羨ましい。
 予算を検査にこそ、回してほしい。このままでは経済も回らない。保坂さん《これまで国や都にはPCRの大量検査について問題意識がないのか、動きは鈍かったと思います。しかし、このまま待っていたら何も始まらない。感染拡大の勢いを黙って眺めているだけでは、ますます社会経済活動は止まってしまいます》。《突き詰めれば、専門家会議が当初PCR検査を増やすべきはないという方針を立てたこと過ちを生んだのであり、変更された「37.5度以上の発熱4日以上」の基準と同じです。にもかかわらず、国の専門家会議や分科会で検査拡大の議論が出てこないことが全く理解できません》。

   『●《コロナの死者数が欧米に比べて相対的に少ないのは東アジアに
     共通した現象…アジアの中では日本の死亡者数はむしろ群を抜いて多い》
   『●すぐさま公選法違反な河井克行元法相夫妻を逮捕…《憲法53条は
     「いづれかの議院の総議員の四分の一以上の要求があれば、内閣は…」》
   『●小池百合子「ト」政の下、《震源地》化。一方、閣議決定を受け、
      なぜ「アベ様、アベノカビマスクを有難う」の声が巷に溢れない?
   『●閉会中審査に出席することもなく、国会を開くこともないアベ様は
      自ら「GoTo」に積極的にご参加…#GoToJail、#GoTo刑務所の臭い飯
   『●《厚生労働省が…さらに8000万枚、送り付ける予定》…「アベ様、
         アベノカビマスクを有難う」の声が巷に溢れてはいないのに?
   『●アベ様は《5月25日…「わずか1カ月半で今回の流行はほぼ収束させる
         ことができた。日本モデルは世界の模範だ」と語っていたが…》
   『●【政界地獄耳/国会軽視も甚だしい責任政党自民党】…国会も開かず、
          何もしない、というアベ様の《日本モデル》、〝ニッポンスタイル〟
   『●狂気な「日本モデル」…《安倍首相は8月後半にも夏休みをしっかりとる
           予定で、いまは〈別荘に赴くかどうかも慎重に見極めている〉…》


 鈴木耕さんによる、デモクラシータイムスの【緊急インタビュー:政治が動く時だ PCR検査「世田谷モデル」 世田谷区長保坂展人さんにきく 20200802】(https://www.youtube.com/watch?v=bDq61Dd_WqA)によると、《国も東京都も有効なコロナ対策を打ち出せない中、東京都世田谷区の独自な対応が注目を集めている。どんな内容で、どんな効果を期待しているのか、保坂区長にじっくりと訊いた。 収録は2020年8月2日》。


【緊急インタビュー:政治が動く時だ PCR検査「世田谷モデル」 世田谷区長保坂展人さんにきく 20200802】
https://youtu.be/bDq61Dd_WqA


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https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/276890

保坂展人・世田谷区長に聞く PCR検査を独自拡大する狙い
2020/08/05 06:00

     (世田谷区長の保坂展人氏(C)日刊ゲンダイ)

 東京都世田谷区が新型コロナウイルスの感染防止策として、PCR検査(遺伝子検査)体制を拡大整備する「世田谷モデル」の検討を始めた。PCR検査の拡大によって早期に感染の有無を判別、隔離し、重症化を防ぐとともに医療体制の崩壊を避ける狙いだ。すでにPCR検査が「いつでも、誰でも、何度でも」受けられる体制が整備された米国ニューヨーク州では、それまで右肩上がりで激増していた感染者、死者数の減少がみられるなど、一定の効果があったとされる。保坂展人区長に「世田谷モデル」導入の理由と狙いを聞いた。

 ◇ ◇ ◇

 ――PCR検査拡充の狙いについて教えてください。

 PCR検査体制の拡充は、ここ1、2週間で突然、動き出した話ではありません。(区民でもある)東京大学先端科学技術研究センターの児玉龍彦名誉教授から、新型コロナが一時的に沈静化していた4月ごろに連絡があり、高齢者施設や病院を対象に抗体検査を実施して感染の「第1波」がどの程度広がったのか、自覚のない無症状の感染者はどの位いるのかを調査した方がいいのではないかというアドバイスがありました。

 区として最優先で取り組むべきことは、感染者が増えるほど疲弊し、コロナ患者を受け入れるほど赤字に陥る医療機関の支援だと考えていましたから、(児玉名誉教授のアドバイスを踏まえ)高齢者施設や病院のスタッフ全員に抗体検査をする社会的検査の研究プロジェクトを立ち上げ、都の公益財団法人医学総合研究所などの協力を受けながら庁内論議を重ね、準備を進めてきたのです。そして、7月に入り、いよいよ1000人分の抗体検査ができる準備が整った――という段階で「第2波」が来てしまったため、抗体検査からPCR検査の拡充を優先して考えようということになったわけです。


 ――具体的な計画の中身はどういうものですか。

 7月27日に行われた区の新型コロナウイルス対策本部で、有識者メンバーとして出席した児玉名誉教授から、いわゆる「世田谷モデル」のご提案がありました。内容は、PCR検査実施数の大幅な引き上げです。区で検査をしている人数は現在、1日当たり200~300人で、この検査数を一つの指標として10倍、ひと桁増やす方向で考えられないかという話でした。


 ――検査数を一気に10倍に引き上げるといえば、1日当たり2000~3000ということになります。可能なのでしょうか。

 三段階の枠組みを考えています。第一段階は、実際に感染症状のある方に加え、疑わしい方、その周辺にいた方を対象に検査し、現在の300から600に増やします。そして、第二段階は韓国や欧州などで普及している自動で大量にPCR検査ができる機器を導入して検査数を一気に増やすことを考えています。1つの試験管に5人分の検体を入れて検査する「プール方式」では、500サンプルの大量検査で2500人分の検査が可能となり、陽性反応があれば、その試験管をピックアップして再検査し、陽性者を特定する。中国・武漢や韓国、米国でも取り入れている手法です。そして第三段階は、ニューヨーク州が取り組んでいるような「いつでも、誰でも」検査できる体制づくりです。第三段階までに進むには、それなりの制度設計と財源が必要になりますが、PCR検査の拡大によって感染者の封じ込めに一定の成果がみられる同州の状況を考えると、最終的にはここを目指したいと考えています。


 ――まずは、どういう人を対象に検査を拡大するのでしょうか。

 児玉名誉教授の提案だと、社会の継続に欠かすことのできない人間 対 人間の接触が避けがたい仕事に従事している方々です。例えば、介護、保育、医療従事者などのエッセンシャルワーカーです。現在は熱やのどの痛み、コロナの疑いがある人や、陽性反応が出た場合は30~40人の濃厚接触者が検査対象となっていますが、そうではなくて、病院とか保育園などに出向いてエッセンシャルワーカーをチェックするのです。


 ――実現すれば「世田谷モデル」は画期的な取り組みになります。

 区としては児玉名誉教授の提案を受け、検討しようという段階ですが、先ほども言った通り、社会的検査の必要性は以前から認識していました。区では4月初めにPCRセンターを設置。世田谷区医師会が5月から保険診療の検査センターを運営し、玉川医師会がドライブスルー方式の検査をしてきました。「世田谷モデル」の検討は、これまでの積み上げの延長であり、唐突な話ではありません


 ――検査拡大には当然、裏付けとなる予算が必要ですが、見通しは。

 予算は事業の規模によっても変わるため、現在は区役所内でチームを作って協議、検討している段階です。当然ですが、その都度、議会にも報告する考えです。


 ――世田谷区とは対象的に、国や都はPCR検査拡大にいまだに消極姿勢です。

 新型コロナは人種や政治体制や宗教などに関係なく襲いかかってくる感染症です。PCR検査の拡大は、おそらく多くの人が望んでいる政策転換であり、少なくとも諸外国でPCR検査のハードルを厳しくしているとは聞いたことがありません。「世田谷モデル」に対しても、区民だけでなく全国から「頑張ってほしい」「風穴を開けてくだい」との声が寄せられています

 しかし、残念ながら、これまで国や都にはPCRの大量検査について問題意識がないのか、動きは鈍かったと思います。しかし、このまま待っていたら何も始まらない。感染拡大の勢いを黙って眺めているだけでは、ますます社会経済活動は止まってしまいます。


 ――国はなぜPCR検査を増やさないのだと思いますか。

 政府は現行制度に新型コロナを無理くり合わせようとしてきました。しかし、新型コロナは現行制度の枠外に飛び出したのです。どういうことかと言うと、新型コロナは感染しても症状のない人(無症状感染者)が感染を広げるわけですが、これは従来の感染症の概念にはありません。政府は今の法制度に新型コロナを合わせようと四苦八苦し、行き詰っているのであり、ならば新型コロナに合う制度の方を変えていく以外にないのです。

 突き詰めれば、専門家会議が当初PCR検査を増やすべきはないという方針を立てたこと過ちを生んだのであり、変更された「37.5度以上の発熱4日以上」の基準と同じです。にもかかわらず、国の専門家会議や分科会で検査拡大の議論が出てこないことが全く理解できません。ただ、おそらくこの先、国は都道府県などがPCR検査を拡大する際の支援策がテーマにならざるを得ないのではないか。この切迫している状況下で、世田谷区が勝手にやるから国は知りません、という方向にはならないと思います。

(聞き手=遠山嘉之/日刊ゲンダイ)


ほさか・のぶと 1955年、宮城県生まれ。96年衆議院議員初当選。3期務めた後、2011年4月の世田谷区長選で初当選し、現在3期目。
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●辺野古は単なる破壊「損」…《普天間飛行場の危険性を除くためだとしても、同じ県内に基地を移しては負担軽減にならないにもかかわらず》

2020年07月27日 00時00分07秒 | Weblog

[※ 辺野古は破壊「損」米軍飛行場の移設先として工事が進む沖縄県名護市の海岸】(東京新聞 2020年4月3日)↑]



東京新聞の社説【本土復帰から48年 「沖縄の心」届く日は】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2020051402000144.html)。
週刊朝日のコラム【室井佑月「絶対に必要だった?」】(https://dot.asahi.com/wa/2020070800014.html)。

 《沖縄県が日本に復帰してから四十八年がたちますが、県内には在日米軍専用施設の約70%が残り新しい基地すら造られようとしています。「基地なき島」を切望する県民の心は、いつになったら日本政府に届くのでしょうか。…政府の枢要を占める政治家や官僚にはぜひ、かつて岸氏のような官僚がいたことを思い起こしてほしい。本土に住む私たちも同様に、沖縄の現実から目を背けてはならないのは当然です》。
 《(てか、戦争になったら、イージス・アショアが配備されている地域が真っ先に敵のミサイルに狙われるだろうしな)…もうこうなったら、「絶対に必要だ」と言い張った人たちの今の意見が知りたいよ。…軟弱地盤の改良で、いくらかかるかわからない辺野古の新基地も、怪しい》。

   『●大田昌秀さん「軍隊は人を守らない」と、
     従軍記者ボールドウィン氏「沖縄戦は、戦争の醜さの極致だ」
    「『マガジン9』に鈴木耕さん…【風塵だより 鈴木耕/番外編:
     大田昌秀さんへの、さびしい最終便】…《1999年、21世紀を
     目前にして、ぼくは集英社新書の創刊準備に大忙しだった。その中で、
     ぼくがどうしても作りたかった本の1冊が『沖縄、基地なき島への道標
     だった。沖縄の新書、それは絶対に大田昌秀著でなければならないと、
     ぼくは思い定めていた。……沖縄は、大田さんの思い描くような
     進み行きとは、まったくほど遠い現状だ。「基地なき島への道標」を
     あれほどしっかりと示してくれたのに、
     それを無視して基地を押しつける日本政府。》」

   『●「敗戦後」も戦争は続き、「唯一の地上戦があった沖縄は
                  いわば「捨て石」同然だった」
    《風塵だより 鈴木耕 沖縄熱風篇:大田さんへ、花を捧げに……
     7月23日~27日、ぼくは沖縄へ行ってきた。26日の
     「大田昌秀元沖縄県知事県民葬」に参列したいと思ったからだ。
     …新書『沖縄、基地なき島への道標』(集英社新書=これはいま
     読んでもとても示唆に富んだ名著だと思う)の編集担当としてから
     だから、もう18年ほどのおつき合いになる》

   『●中山きくさん「戦争は体験してからでは遅い」、
      城山三郎さん「平和の有難さは失ってみないとわからない」
    「琉球新報の【<社説>「沖縄のこころ」 基地なき島の実現誓おう】
     …によると、《戦後73年の沖縄全戦没者追悼式の平和宣言で、
     翁長雄志知事は昨年に続いて「沖縄のこころ」という言葉を口にした。
     それは悲惨な戦争の体験から戦争の愚かさ、命の大切さという教訓を
     学び、平和を希求する県民の思いのことだ》。
     大田昌秀さんは、「軍隊は人を守らない」と。
     そして、島袋文子さんも「基地を置くから戦争が起こる」と。」

   『●《沖縄が切り捨てられた日であり、名護市出身の女性が米軍属の男に
     殺害された日でもある。いまも沖縄にとって「屈辱の日」は続いている》
   『●《「慰霊の日」を迎えた。…鉄血勤皇隊やひめゆり学徒隊の悲劇が
     伝わる一方、護郷隊の過酷な運命は長年ほとんど知られていなかった》

 沖縄で切望されている《基地なき島》とは程遠く…《差別的な構造は…今なお続く》。

   『●与那国島や石垣島、《沖縄は名護市辺野古だけでなく、
         宮古島もまた国防のために政府に翻弄されている》
   『●沖縄イジメ…《この74年間、沖縄戦以来、陸兵が軍服を
          着て宮古島を闊歩する姿など誰も見たことはない》
   『●直ぐに辺野古破壊の中止を! 《最悪の場合、埋め立てた盛り土が
          崩れ、護岸が崩壊する恐れ…安全な施工は保証できない》
   『●防衛省と「技術検討会」による《ずさん》な《「結論ありき」の
     出来レース》…《軟弱地盤調査せず…何のための「検討会」か》?
   『●地上イージス計画停止、遅すぎる《当然の帰結》…辺野古の工事は
     中止してください! 海を殺すな! 辺野古も白紙にして原状回復を!
   『●どうしたらいいんですかね? 沖縄で、アベ様や最低の官房長官らが
     やることなすことがデタラメばかり…選挙が終われば、辺野古破壊再開
   『●N値がゼロ、工期と費用は「∞」…今日もドブガネし、
        ジャブジャブと大量の土砂を美ら海にぶちまけている
   『●「敵基地攻撃能力」保有、《安倍首相はアショア断念を「反転攻勢と
          したい。打撃力保有にシフトするしかない」》…狂った発想
   『●COVID19人災でさらけ出され、ここでも《政治家や官僚が国防を
     語れば語るほど、自らの無為無策がさらけ出される》(吉川毅記者)

 #辺野古の工事は中止してください! #海を殺すな! #辺野古も白紙にして原状回復を#辺野古は破壊損! 《にもかかわらず、日本政府は新しい米軍基地を名護市辺野古沿岸部に建設中です。貴重なジュゴンやサンゴ礁が生息しようとも、海底地盤が軟弱でどんなに工期や税金がかかろうとも、お構いなしで土砂を投じます。米軍普天間飛行場の危険性を除くためだとしても、同じ県内に基地を移しては負担軽減にならないにもかかわらず、です》…普天間は返還されることはありません。辺野古は、単なる破壊「損」なんです

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https://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2020051402000144.html

【社説】
本土復帰から48年 「沖縄の心」届く日は
2020年5月14日

 沖縄県が日本に復帰してから四十八年がたちますが、県内には在日米軍専用施設の約70%が残り新しい基地すら造られようとしています。「基地なき島を切望する県民の心は、いつになったら日本政府に届くのでしょうか。

    ×    ×

 昨年十二月二十五日、外務省が公開した外交文書の中に、一九六九年十一月二十二日、当時、米軍施政下にあった沖縄から愛知揆一外相に宛てた公電がありました。発信者は日本政府沖縄事務所長の岸昌(きしさかえ)氏。旧自治省から初代所長として派遣され、復帰準備に当たっていました。


対話と理解求める公電

 公電発信は、佐藤栄作首相とニクソン米大統領がワシントンでの日米首脳会談で、七二年に沖縄を「核抜き・本土並み」で返還することに合意し、共同声明を発表した直後。現地沖縄の反応を政府に報告するためのものでした。

 岸氏は公電で「沖縄百万の県民は予想通り『共同声明』を平静裡(り)に受け止めた」としつつ、県民の心には「二十四年間にわたる米国の統治から、いよいよ解放される解放感」や「復帰後も現実に米軍基地が残ることから来る不安」などが「雑然と混在し、平静さの底に複雑な陰影を作り出している」と指摘しています。

 その上で、「政府としてはこのような『沖縄の心』にきめ細かな配慮」をしつつ、(1)本土と沖縄との間の「対話」を広げ理解を深めること(2)祖国復帰を「第二の琉球処分」視されてはならないこと(3)沖縄を政治的、財政的な「重荷」と受け取らず、沖縄の復帰を全国的視野から積極的に活用すること-の三本柱を中心に具体的政策の決定を急ぐよう進言しています。

 当時、政府内には沖縄への特別の措置は不要との意見がありましたが、岸氏は「束(つか)の間の特例措置を惜しんで、復帰を琉球処分の再現と思わせるのは、当を得たこととは思えない」と退けます。


変わらぬ基地への不安

 岸氏は自著に「大学を出ていらい特権に擁護されて、立身出世のエリート・コースを走ってきている日本の官僚に真の沖縄の心がわかるだろうか。困窮と挫折と不安のなかから祖国を呼びつづけてきた沖縄の心が――」と記します。

 岸氏が、当初拒んでいた沖縄赴任を決心したのは、太平洋戦争末期、戦艦大和の沖縄特攻に参加できなかった負い目、そして心の支えとなったのが戦局が悪化した沖縄県に最後の官選知事として赴任し、戦火に倒れた内務官僚の大先輩、島田叡(あきら)氏の存在でした。

 岸氏は沖縄事務所長の後、旧自治省の官房長や大阪府副知事を経て、大阪府知事を三期十二年務めます。この間、府の財政赤字解消や関西国際空港を手掛ける一方、「憲法否定の発言をしたり、太平洋戦争を『聖戦』と呼んだり」(岡田一郎「革新自治体」)して批判もされます

 それでも岸氏の言動から読み取れるのは、戦争で県民に多大な犠牲を強いたことへの贖罪(しょくざい)意識と、県民の苦悩を理解しようとする公僕としての良心です。琉球処分が沖縄県民の傷となって残っていることにも思いを寄せています。

 今、日本政府の官僚や政治家に岸氏が沖縄に対して抱いたほどの心情があるのでしょうか

 確かに、四十八年前のあす施政権が返還された沖縄県は日本に復帰し、苛烈な米軍統治は終わりました。しかし、沖縄には今なお在日米軍専用施設の約70%が残り、米軍による訓練や運用中の事故や騒音、米兵らの事故や事件も後を絶ちません。県民は変わらず重い基地負担を強いられています。

 にもかかわらず、日本政府は新しい米軍基地を名護市辺野古沿岸部に建設中です。貴重なジュゴンやサンゴ礁が生息しようとも、海底地盤が軟弱でどんなに工期や税金がかかろうとも、お構いなしで土砂を投じます

 米軍普天間飛行場の危険性を除くためだとしても、同じ県内に基地を移しては負担軽減にならないにもかかわらず、です。

 県民が選挙で新基地建設反対の民意を繰り返し示しても耳を傾けようとしません。県知事が異議を申し立てても、政府は法の趣旨をねじ曲げてでも退けます。


第二の琉球処分を懸念

 県民の抵抗を排し、新基地建設を強行する姿勢は、岸氏が懸念したように「第二の琉球処分」を想起させます。故翁長雄志知事は、軍政下の沖縄を強権的に統治し、「沖縄の自治は神話」と言い放った米陸軍軍人、キャラウェイ高等弁務官に例えたこともあります。

 「沖縄の心」はいつになったら本土に届き、理解されるのでしょうか。政府の枢要を占める政治家や官僚にはぜひ、かつて岸氏のような官僚がいたことを思い起こしてほしい。本土に住む私たちも同様に、沖縄の現実から目を背けてはならないのは当然です。
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https://dot.asahi.com/wa/2020070800014.html

室井佑月絶対に必要だった?
連載「しがみつく女」
室井佑月 2020.7.9 07:00 週刊朝日 #室井佑月

室井佑月(むろい・ゆづき)/作家。1970年、青森県生まれ。「小説新潮」誌の「読者による性の小説」に入選し作家デビュー。テレビ・コメンテーターとしても活躍。「しがみつく女」をまとめた「この国は、変われないの?」(新日本出版社)が発売中


 作家・室井佑月氏は、イージス・アショア配備計画の停止を受けて、導入当時のことを振り返る。

この記事のイラストはこちら
イラスト/小田原ドラゴン

*  *  *

 河野太郎防衛相が陸上配備型迎撃ミサイルシステム、イージス・アショアの配備計画を停止すると発表した。山口県と秋田県の反発と、費用の高騰からそうなったといっていた。

 そりゃあ、反発するよね。ミサイル発射後に切り離されるブースターが、落ちてくる可能性が否めないんじゃ(てか、戦争になったら、イージス・アショアが配備されている地域が真っ先に敵のミサイルに狙われるだろうしな)。

 忘れられない出来事がある。2017年12月にイージス・アショアを導入すると安倍政権は閣議決定するんだけど、それに前後して、安倍首相やその応援団がテレビなどに出まくって、「イージス・アショアは絶対に必要なもの」といいまくっていた

 そのとき、テレビに出ていたあたしは、「破片が落ちたりしないのか?」と質問し、共演していた専門家に鼻で笑われ、その後、ネットやユーチューブで、「あんな無知な女を出すな」とか、さんざんいわれたのだ。

 結局、時間を置いたら、あたしの質問はまっとうだったわけである。

 もうこうなったら、絶対に必要だと言い張った人たちの今の意見が知りたいよ

 ちなみに、6月23日の日刊ゲンダイDIGITAL、「イージス・アショア計画中断 肝心のレーダーにも問題あり」という記事によれば、

「1基800億円から始まった取得費は、2基で2474億円と膨らみ、30年間の維持・運営費を含めて4459億円。それに(略)実験費、造成費や建屋、1発30億円のミサイル取得費……。さらに2000億円もの改修費となれば1兆円を超えるのは確実で、導入時、『約800億円で最新鋭イージス艦より安いという訴えが、まるでウソだったことになる」という。

 けど、1兆かかろうがいくらかかろうが、この国に絶対に必要ならば、絶対に必要なのだろう。しかし、そうではなかったということではないの?

 安倍応援団の声の大きさや、メディアの報道のされ方によって、多くの人がだまされるのが怖い。

 2017年にテレビのワイドショーは北朝鮮の脅威という報道が過熱し、毎日のように北朝鮮がミサイルをぶっ放すXデーとやらを予測。

 Jアラートを鳴らし、地域によっては道の隅っこに頭を抱えてうずくまる避難訓練もされた。

 ミサイルが飛んできたとき、道の隅っこで頭を抱えるって、誰が考えたのだか斬新すぎる防護方法だが、そんなことをいえないような空気が作られていった。

 

 そして、その年の秋に、安倍首相は臨時国会の冒頭で「国難突破解散」。北朝鮮の脅威をうたって。

 これらすべてに正しかったことってあるのか? 安倍政権は自分たちを守りたいだけでしょ。

 軟弱地盤の改良で、いくらかかるかわからない辺野古の新基地も、怪しい

※週刊朝日  2020年7月17日号
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●《「慰霊の日」を迎えた。…鉄血勤皇隊やひめゆり学徒隊の悲劇が伝わる一方、護郷隊の過酷な運命は長年ほとんど知られていなかった》

2020年07月01日 00時00分23秒 | Weblog


東京新聞の社説【沖縄戦終結75年 少年兵の体験伝えねば】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/37280?rct=editorial)。

 《「やあ、よく来ましたな」−。沖縄本島北部、大宜味村のやんばるの森に暮らす瑞慶山良光(ずけやまよしみつ)さん(91)は、優しげな目にパナマ帽が似合う快活なおじい。おしゃれをして取材に応じてくれた。笑うと右ほほの「えくぼ」がへこみ、より愛らしい。が、実はこれ「(米軍の)手りゅう弾でやられた痕」という。十六歳の時のこと−。 ◆ゲリラ部隊「護郷隊」 …沖縄在住の映画監督三上智恵さん(55)は、二〇一八年公開のドキュメンタリー「沖縄スパイ戦史」で護郷隊の実態を掘り起こし、反響を呼んだ》。

 

   『●『沖縄スパイ戦史』(三上智恵・大矢英代共同監督): 
           「「スパイリスト」…歪んだ論理が生み出す殺人」
   『●三上智恵・大矢英代監督映画『沖縄スパイ戦史』…
       「戦争というシステムに巻き込まれていった人たちの姿」

   『●「改めて身に迫るのは、軍隊というものが持つ
      狂気性」(高野孟さん)と、いまも続く沖縄での不条理の連鎖
    《マガジン9連載コラム「沖縄〈辺野古・高江〉撮影日誌」でおなじみの
     三上智恵さんが、大矢英代さんとの共同監督で制作した
     映画『沖縄スパイ戦史』が7月下旬からいよいよ公開…
     「軍隊は住民を守らない」…「戦争や軍隊の本質を伝えたい」》。

   『●『沖縄スパイ戦史』と《記憶の澱》…
     「護郷隊…中高生の年頃の少年たち…スパイと疑われた仲間の処刑…」

    《▼日本軍第32軍の周辺で起きた本島中南部の激戦を「表の沖縄戦」と
     すれば、映画が描くのは北部の少年ゲリラ兵部隊護郷隊」や八重山
     戦争マラリアなどの「裏の沖縄戦」。綿密な取材による証言と資料映像で、
     6月23日以降も続いた遊撃戦の実相をつづる》

   『●自衛隊配備・ミサイル基地建設…『沖縄スパイ戦史』「自衛隊
              …昔と同じく住民を顧みない軍隊の本質」暴露
    「レイバーネット…のコラム【<木下昌明の映画の部屋 243回> 三上智恵
     大矢英代監督『沖縄スパイ戦史』/住民500人を死に追いやった犯罪】」

   『●沖縄デマによる市民の分断: 『沖縄スパイ戦史』の両監督…
               「反基地運動は中国のスパイ」デマも同根
   『●大矢英代さん「私たちは、過去の歴史からしか学べません…
               私たちが何を学ぶのかが今、問われている」①
   『●大矢英代さん「私たちは、過去の歴史からしか学べません…
               私たちが何を学ぶのかが今、問われている」②
   『●『沖縄スパイ戦史』: 「それまで『先生』と島の人たちに
           慕われていた山下が抜刀した」…「軍隊の本性」
   『●2019年度文化庁映画賞《文化記録映画部門の優秀賞》を受賞
               …三上智恵・大矢英代監督『沖縄スパイ戦史』
   『●《「遊撃戦遂行の為特に住民の懐柔利用は重要なる一手段にして
     我が手足の如く之を活用する」…住民同士を監視させ…批判している…》

 《十五〜十八歳の少年を中心とするゲリラ部隊護郷隊(ごきょうたい)」に加わり米軍と対峙(たいじ)した。同じ少年少女で組織された鉄血勤皇隊ひめゆり学徒隊の悲劇が伝わる一方、護郷隊の過酷な運命は長年ほとんど知られていなかった。だがこれも、記憶されなくてはならない沖縄戦の実相》。
 《映画は過去を告発するだけではない。中国の海洋進出をにらみ、与那国島宮古島など、沖縄の先島諸島には陸上自衛隊の配備が進む。防衛情報を集め住民を監視する情報保全隊も配置される。作品は「戦争は軍隊が駐留した時点で始まる」(三上さん)との視点から、現代でも自衛隊は本当に住民を守るのか−と鋭く問い掛ける》。
 辺野古破壊も《「合理的ではない」と気付い》て下さい、辺野古は破壊「損」です。#辺野古の工事は中止してください! #海を殺すな! #辺野古も白紙にして原状回復を そして、石垣島宮古島など島嶼での対中国のための、番犬様をお守りするための〝防波堤〟・《標的の島》にすることにも反対します。 

   『●地上イージス計画停止、遅すぎる《当然の帰結》…辺野古の工事は
     中止してください! 海を殺すな! 辺野古も白紙にして原状回復を!
   『●どうしたらいいんですかね? 沖縄で、アベ様や最低の官房長官らが
     やることなすことがデタラメばかり…選挙が終われば、辺野古破壊再開

 目取真俊さんのブログ【海鳴りの島から 沖縄・ヤンバルより…目取真俊/沖縄戦体験者が新型コロナ下で、ゲート前に行かざるを得ない状況を作っているのは誰か?それを黙って見ていていいのか。】(https://blog.goo.ne.jp/awamori777/e/ee54b090402faa5bd61764fc9eba773f)によると、《辺野古の島袋文子さんが連日、ゲート前の座り込みに参加し、先頭で抗議を続けている。90歳を超える沖縄戦体験者が、今もこうやって新基地建設反対の行動をとらないといけないのが沖縄の現実だ。この現実を作り出しているのは誰か? それを黙って見ていていいのか。傍観者であっていいのか。明日は沖縄戦の慰霊の日だが、辺野古のゲート前や破壊されている海の現状を見れば、沖縄戦の犠牲者も浮かばれないだろう。75年にわたり占拠を続ける米軍基地と、48年にわたり占拠を続ける自衛隊基地。日本「本土」の防衛と安全のために、沖縄を犠牲にする構図は、1879年の日本による琉球侵略以来、何も変わっていない》。

 マガジン9の鈴木耕さんのコラム【言葉の海へ 第124回:沖縄辺野古と、秋田山口のイージス(鈴木耕)】(https://maga9.jp/200624-3/)によると、《ならば、辺野古も同じではないか。いや、辺野古のほうがもっとひどい。工費も工期もイージス・アショアどころじゃない。当初3500億円程度と見込んでいた工費はいつの間にか9300億円にまで膨らんでいる。しかもそれは政府試算であり、沖縄県の試算では2兆円を軽く超えるという。工期も当初の5年が8年に延び、今では12年かかるとも言われる。それも政府の言い分で、県側ではとてもそれでは完成しないという。10年以上先、国際情勢がどうなっているか見当もつかない。それでも辺野古は諦めないというのが安倍内閣だ。こうなると、やはり「沖縄差別」という言葉が出て来てしまう。秋田と山口は本土であり、沖縄は沖縄だから米軍基地は押しつけておけ。それを「沖縄差別」と言わずして何といえばいいのか。この沖縄の基地問題に関しては、『〈沖縄〉基地問題を知る事典』(前田哲男林博史我部政明・編/吉川弘文館)が参考書としては最適だ。これもぜひ、手許においてほしい一冊である。今年は沖縄戦終結から75年。そして60年安保闘争から60年。もう、アメリカへの貢物外交に終止符を打ってもよさそうな時期じゃないか》。

 沖縄タイムスの【社説[慰霊の日に]知ることから始めよう】(https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/589353)によると、《こういう時期だからこそ、沖縄戦の実相をより深く学び、戦争の記憶を引き継ぐ意味を心に刻みたい。きょう沖縄は「慰霊の日」を迎える。県民の4人に1人が犠牲になった沖縄戦から75年の節目となるが、今年の「6・23」は新型コロナウイルスの影響で慰霊祭の中止や規模縮小を余儀なくされている》。
 大門雅子記者による、沖縄タイムスのコラム【[大弦小弦]戦後75年の慰霊の日】(https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/589433)によると、《▼本紙と朝日新聞が行ったアンケートで、体験者の62%が「沖縄戦が次世代に伝わっていない」と答えた。風化への危機感が浮き彫りになった ▼身を削る思いで体験者が紡いできた言葉を記録し、伝えるのは戦後世代の責任だ。今なお、言葉にできない体験があることも胸に留めたい。きょうは慰霊の日。(大門雅子)》。
 琉球新報の【<社説>沖縄戦75年 体験継承し平和の構築を】(https://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-1143131.html)によると、《県民の貴い生命を奪い、祖先が築いてきた独自の文化を破壊した沖縄戦から75年の年月が流れた。「慰霊の日」を迎え、私たちは沖縄戦体験者の証言や戦争遺跡が発するメッセージを胸に刻みながら沖縄戦体験を継承し、平和創造の礎を築くことを誓いたい。小学生のころ沖縄戦を体験した県民は80代となった。防衛隊や鉄血勤皇隊、女子学徒隊として戦場に動員された県民の大半は90代である。体験者から直接証言を聞くことができる機会は限られている。残された時間の中で体験者の証言と向き合う努力を重ねつつ、沖縄戦研究の蓄積を踏まえ、新たな体験継承の方策を探りたい》
 琉球新報のコラム【<金口木舌>平和のいしずえ】(https://ryukyushimpo.jp/column/entry-1143139.html)によると、《▼戦後50年の節目に沖縄県が最重要事業として建立したのが平和の礎(いしじ)だった。25年前の6月23日の除幕式典で県は「悲惨な体験をいしずえとして私たちは世界の人びとへ訴える」と非核・平和を宣言した ▼礎は戦争体験を風化させず、教訓を伝える継承の場である。平和の尊さを学ぶ場でもある。建立によって、恒久平和を永遠に世界に訴える沖縄の役割を確認した ▼図らずも「場」の意味が問われたことしの慰霊の日である。全戦没者追悼式の会場を国立沖縄戦没者墓苑とした県は批判を受け、例年通りに平和祈念公園の式典広場に戻した。戦争を肯定せず、美化せず、後世に語り継ぐ意義を思い起こしたい》。

   『●「まん延する差別」な、「御持て成し」どころでない
        「うらあり」だったニッポン…「病んだ空気」が蔓延
    《▼差別や偏見は人を傷つける。日本が誇る「おもてなし」を台無しにし、
     観光にも大きなダメージを与えかねないチムグクル(思いやりの心)と
     歓待の文化を磨き、沖縄から見本を示したい

   『●「戦争屋のアベ様」やアノ木原稔氏のココロには
       響かない女性の訴え…「基地を造ったら沖縄が戦場になる」
   『●目を逸らす本土…「米国側からみた心温まる
      ヒューマン・ストーリーだけではなく、そこに暮らす人々」に…
   『●「空疎で虚飾に満ち」た弔辞を代読する
      最低の官房長官に怒声…「翁長氏の遺志に応える唯一の道」とは?
   『●《玉城知事が対話を求めた直後にこれを拒否…》アベ様には
       《(他者の痛みに寄り添う)沖縄のチムグクル》は届かず

 COVID19の影響で、《(他者の痛みに寄り添う)沖縄のチムグクル》が届かないアベ様に《やじ》もできず…。
 沖縄タイムスの【社説 [全戦没者追悼式] 「平和の文化」次世代へ】(https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/589893)によると、《安倍晋三首相らのあいさつはビデオメッセージとして大型スクリーンに流され、やじもなく静かな式典となった。玉城デニー知事は平和宣言で、昨年同様、平和を希求する「沖縄のこころ・チムグクル」を世界に発信し、共有することを呼びかけた》。
 吉田央記者による、沖縄タイムスのコラム【[大弦小弦] 沖縄戦と安保 二つの「6・23」】(https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/589946)によると、《▼その首相は、参加しない代わりにビデオメッセージを寄せた。基地負担の軽減に向け」「できることは全て行う」。どの年も内容がほぼ代わり映えしない ▼ロープ越しに聞いた…さん(55)=埼玉県=は「基地建設を止めないから説得力がないのでは」。首相に沖縄の現場を見てほしい気持ちと、慰霊の場にいるのがふさわしくない気持ちが、半々だと漏らした ▼6月23日は、改定日米安保条約の発効日。米国が日本を守る義務を負う安保条約は、沖縄の犠牲の上に成り立っている日本という国家が自省すべき日でもある。式典の間だけ我慢していたのだろうか。雨は終了後、再び激しく降り出した。(吉田央)》

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https://www.tokyo-np.co.jp/article/37280?rct=editorial

社説
沖縄戦終結75年 少年兵の体験伝えねば
2020年6月23日 07時48分

 「やあ、よく来ましたな」−。

 沖縄本島北部、大宜味村のやんばるの森に暮らす瑞慶山良光(ずけやまよしみつ)さん(91)は、優しげな目にパナマ帽が似合う快活なおじい。おしゃれをして取材に応じてくれた。笑うと右ほほの「えくぼ」がへこみ、より愛らしい。が、実はこれ「(米軍の)手りゅう弾でやられた痕」という。十六歳の時のこと−。


◆ゲリラ部隊「護郷隊

 沖縄は二十三日、「慰霊の日」を迎えた。七十五年前のこの日、太平洋戦争末期の沖縄戦で日本軍の組織的戦闘が終わった。その戦争で、瑞慶山さんは当時十五〜十八歳の少年を中心とするゲリラ部隊護郷隊(ごきょうたい)」に加わり米軍と対峙(たいじ)した。同じ少年少女で組織された鉄血勤皇隊ひめゆり学徒隊の悲劇が伝わる一方、護郷隊の過酷な運命は長年ほとんど知られていなかった。だがこれも、記憶されなくてはならない沖縄戦の実相だ。

 瑞慶山さんが護郷隊に入ったのは一九四五年三月。米軍の本島上陸の一カ月前だ。「赤紙(召集令状)なんて来なかった」。当時の法では召集は十七歳以上だが、戦況悪化で陸軍は十四歳から志願で召集できる規則を作った。瑞慶山さんらは志願していないにもかかわらず、役場から呼び出された

 護郷隊を編成したのは、スパイ養成機関・陸軍中野学校出身の青年将校たち。仮に沖縄守備軍の第三二軍が壊滅しても、ゲリラ戦により敵を長期間かく乱させる任務を負っていた。戦いを想定する本島北部の地理に明るく兵士不足も補えると、地元の少年たちを選んだとみられる。

 軍隊への憧れもあった少年たちだが、長時間の正座や仲間内の制裁などつらい訓練が待っていた。

 そして米軍上陸から間もない四月十二日、瑞慶山さんは実戦として上官らと金武町の米軍陣地の夜襲に向かった。しかし直前、隊は野生のイノシシと遭遇して物音を立て、手りゅう弾攻撃に遭う。


◆口を閉ざした元隊員ら

 斜面に左向きに伏せた瞬間、瑞慶山さんの右顔面を破片が直撃。「あごが吹き飛んだと思った」。口中からは折れた歯と破片が出てきた。他の体験談も生々しい。

 「一人で偵察中、黒人米兵の小隊と遭った時には手りゅう弾をくわえ水たまりに隠れた。見つかったら即、自爆するつもりだった」

 「三人一組で爆薬十キロ入りの木箱を戦車に仕掛ける訓練をした。導火線は一秒で一センチ燃える。二十秒ぐらいでこっちも吹っ飛ぶ。あっという間だから生まれてなかったと思えば、それでいいかと」

 十六歳の少年に、何度も死を納得させた状況に慄然(りつぜん)とする。

 結果的に非力な奇襲はあまり成功しなかったが、千人近い護郷隊員中約百六十人が命を落とした。病気やけがで足手まといになり隊内で殺された例もあった。部隊は四五年七月に解散され、瑞慶山さんは故郷に戻った。ただ何年も、突然暴れるなど心的外傷後ストレス障害(PTSD)に苦しんだ。

 幼なじみ同士が罰し合ったり、命じられて地元集落を焼き払ったりした心の傷は深く、元隊員らは身近な人にも体験を語ろうとはしなかった。当時の給料やけがへの補償もなく、少年兵の辛苦は国から無視されたままでもある。

 沖縄在住の映画監督三上智恵さん(55)は、二〇一八年公開のドキュメンタリー「沖縄スパイ戦史」で護郷隊の実態を掘り起こし、反響を呼んだ。三上さんは言う。

 「有事に軍は住民を守らない逆に、戦闘や諜報(ちょうほう)に利用して見捨てることを描きたかった」。映画には、スパイ容疑をかけられた住民が軍により虐殺されるのを住民が手助けした、軍の陣地構築に協力した少女が秘密を知ったと殺されかけた、などの証言も登場する。共同監督の大矢英代(はなよ)さん(33)は、同作品で波照間島に潜入した中野学校出身者が島民を西表島(いりおもてじま)マラリア地帯に疎開させ約五百人が死んだ史実を描いた。

 三上さんによれば、当時の軍部は本土の各地にも中野学校出身者を送り秘密戦の準備をしていた。終戦が遅れたなら沖縄の惨劇が本土で繰り返された可能性がある。


◆亡き戦友を弔う寒緋桜

 映画は過去を告発するだけではない。中国の海洋進出をにらみ、与那国島宮古島など、沖縄の先島諸島には陸上自衛隊の配備が進む。防衛情報を集め住民を監視する情報保全隊も配置される。作品は「戦争は軍隊が駐留した時点で始まる」(三上さん)との視点から、現代でも自衛隊は本当に住民を守るのか−と鋭く問い掛ける。

 沖縄戦から七十五年の夏。瑞慶山さん宅の裏山では、日本一早く咲く琉球寒緋桜(かんひざくら)が濃い緑の葉を茂らせている。瑞慶山さんが約二十年前から死んだ戦友の数だけ植樹してきた。今ではこの桜守(さくらもり)のため長生きしていると感じるという。

 「桜を見てみんなに沖縄戦を思い出してもらおうと。戦のこと忘れたらまた地獄が来ますよって」
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●《産経新聞はFNN…安倍政権に都合よく“数字上の世論”すらも捻じ曲げて報じた…“安倍謀略機関”》…それ以上のインチキ、ペテン

2020年06月30日 00時00分59秒 | Weblog

[※ 『国民のしつけ方』(斎藤貴男著、インターナショナル新書010)…《それは調査報道…「番犬(ウォッチ・ドッグ)」としての役割》↑]



野尻民夫氏による、リテラの記事【フジ産経の世論調査のインチキは“架空回答”だけではない! 安倍政権擁護や極右政策推進のためのペテン的調査手法】(https://lite-ra.com/2020/06/post-5485.html)。

 《フジテレビ系列のニュースネットワークFNN産経新聞社が合同で行う世論調査でとんでもない不正が発覚した。電話調査をせずに架空の回答を入力していたというのだ。不正はわかっているだけでも、2019年5月から20年5月の間の計14回、2500件に及び、全体の1割以上が架空の回答だったことになる》。

 予想以上の酷い手口…恣意的・誘導的な質問の仕方、あるいは、統計上の恣意的な処理かなにかの話かと思いきや、ここまで酷いことが行われていたとは…。アベ様の〝唯一上手くいっている〟《メディアコントロール》の下、フジ産経がアベ様のために《インチキ》《ペテン》《不正》までやっていた訳で、アベ様の広報機関・公報機関であることがまたしても明らかに。決して報道機関などとは呼べない代物。《こうしたケースは他にも枚挙にいとまがない。ようするにFNN産経の世論調査はもともと「客観的な調査にほどとおい、世論誘導のための恣意的なシロモノであり、ペテンや詐欺的手法も平気で駆使してきたのだ》…。

   『●アベ様の広報機関誌『産経』が「新聞がないと、
        政権の批判もできない」……だそうです、御笑い
    《それだけではない。9月の安保法案可決直後、産経新聞はFNN
     (フジニュースネットワーク)との合同世論調査をもとに、
     〈安保法制整備は7割が「必要」〉(産経ニュース)などと報じたが、
     これがほとんど“捏造”と言ってもいいようなシロモノだった。
     詳しくは産経調査を分析した本サイトの過去記事をご覧いただきたいが、
     産経は質問文を前回調査からコッソリ変更するなどして、安倍政権に
     都合よく“数字上の世論”すらも捻じ曲げて報じたのである。
     というよりも“安倍謀略機関
と言うべきだが、これはなにも、
     本サイトだけが評していることではない》

   『●《産経新聞が「日本は人権守る側に立て」と論陣》!? 
          例えば、辺野古破壊では、沖縄の人々の人権は?
    《産経新聞社とFNN(フジニュースネットワーク)の世論調査の中に
     あった。「日本の言論の自由は守られている」という問いで「思う
     と回答した人が52・0%
、「思わない」と回答した人が38・9%に上った》

   『●中曽根康弘元首相や「産経のドン」故・鹿内信隆氏らは、
      あの時、何をしていたのか? …《検閲国家》へと一歩一歩
    「《FNNと産経新聞…世論調査でも、「ホワイト国除外」を「支持する」が
     67.6%に登り、「支持しない」は19.4%にすぎなった》…壊れた国ニッポン」

 《FNN産経の世論調査のペテンは政権も共犯関係にあるといっていいだろう》。
 アベ様の内閣支持率が未だに3~4割というのも、少なくとも、FNN産経新聞社の結果については、《インチキ》《ペテン》《不正》によって嵩上げされている可能性があるわけだ。

   『●《幸せな未来を想像できている人なんて、この国にはいない》
              …でっ、アベ様独裁の内閣支持率4割程度?
   『●鈴木耕さん《目を覚まそうね、みんな》《さすがに、安倍終焉劇の幕は
        上がったのだ……。》…であってほしいが、内閣支持率4割の絶望
   『●内閣支持率は《国会を閉じれば…自然と回復》…「逃げるは恥だし
        役立たず」なアベ様は《今は逃げるが勝ちと判断した》のか?

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https://lite-ra.com/2020/06/post-5485.html

フジ産経の世論調査のインチキは“架空回答”だけではない! 安倍政権擁護や極右政策推進のためのペテン的調査手法
2020.06.20 03:46

     (産経HPに掲載された「FNN・産経新聞 合同世論調査」
      における一部データの不正入力について」)

 フジテレビ系列のニュースネットワークFNNと産経新聞社が合同で行う世論調査でとんでもない不正が発覚した。電話調査をせずに架空の回答を入力していたというのだ。不正はわかっているだけでも、2019年5月から20年5月の間の計14回、2500件に及び、全体の1割以上が架空の回答だったことになる。

 両社は、2019年5月~20年5月の計14回の世論調査の結果を取り消し、世論調査を当面休止するとしたが、そんな程度で済む話ではないだろう。産経新聞関係者がこう語る。

「19日にフジと産経が同時に発表したんだが、うちがそんな不祥事を自ら進んで発表するわけがない。裏では内部告発があったようだ。FNN産経は調査業務をアダムスコミュニケーションという会社に下請けし、このアダムス社がさらに京都の日本テレネットという会社に孫請けさせていたんだが、この委託業者の関係者から『(日本テレネットで)管理職が指示して架空の回答を入力させている』という告発があったようだ。放っておくと、マスコミに報道される可能性があったため、先に発表するしかないと判断したんだろう。ただ、これは氷山の一角。うちの世論調査は他社に比べて予算が少なく、下請けにかなり負担を強いていたから、ほかにも似たような不正が行われている可能性は十分ある

 しかも、今回は下請け会社の不正だが、FNNと産経の世論調査では、組織をあげて安倍政権に有利な結果になるよう加工しているのではないかという疑惑もささやかれてきた

 実際、内閣支持率以外の安倍政権の政策をめぐる世論調査では、質問を恣意的にすることで、他社よりも評価が高くなる仕掛けも平気で行なっていた

 典型が、2015年9月、国会で安保法案が強行成立した直後の世論調査だ。このとき、共同通信や朝日新聞、毎日新聞の世論調査では6割以上が“安保法案に反対”と答えていたが、FNNと産経の世論調査では、「安保法制が必要と答えた人が69.4%」。これは、質問が、シンプルに安保法制の成立を評価するかどうかでなく、〈あなたは、日本の安全と平和を維持するために、安全保障法制を整備することは、必要だと思いますか、思いませんか〉という誘導的な文章にしたためだった。

 2016年8月、天皇の生前退位がクローズアップされたときも同様だ。FNN産経の世論調査では、〈現在の皇室制度では、天皇が生前に退位し、天皇の位を皇太子に譲る「生前退位」の規定がありません。生前退位について、あなたは、政府がどのように対応すべきだと思いますか〉という質問のすぐ次に、〈今後、天皇の「生前退位」が可能となるように、憲法を改正してもよいと思いますか、思いませんか。〉という質問をした。その結果、「生前退位のために憲法改正よいと思う」が84・7%にのぼり、フジテレビや産経新聞でこの数字を大々的に報道した。実際は生前退位に必要なのは皇室典範の改正だけで、改憲が必要というのはネトウヨや安倍応援団お振りまいたデマだったのだが、産経はそのデマに乗っかって、あたかも改憲以外に生前退位の方法はないかのような誘導質問を行うことで、「改憲必要」の高い数字を引き出したのだ。


■安倍政権も「国民の反対」を否定するためFNN産経の世論調査の恣意的な数字を利用

 さらに、2016年12月の日露首脳会談のときも、こうした手口が使われている。この会談では、事前に煽られていた北方領土返還交渉が空振りに終わったことで、国民の間に失望感が広がり、共同通信の世論調査では、日露首脳会談を「評価しない」が54.3%で、「評価する」の38.7%を15.6ポイント上回った。

 ところが、FNN産経の調査では全く逆で、「評価する」との回答が63.9%にのぼり、「評価しない」30.7%の倍以上の数字をはじき出した。

 もちろん、これにもからくりがあって、FNN産経は質問じたいの前に、日露首脳会談の前にわざわざこんな説明をそえていた。

〈安倍首相とプーチン露大統領の首脳会談で、北方四島での共同経済活動の実現へ協議することで合意し、元島民の自由往来の対応を検討することになった。今回の会談を評価するか〉

 こうしたケースは他にも枚挙にいとまがない。ようするにFNN産経の世論調査はもともと客観的な調査にほどとおい、世論誘導のための恣意的なシロモノであり、ペテンや詐欺的手法も平気で駆使してきたのだ。

 しかも、問題なのは、これ、極右フェイクメディアが世論調査でもインチキをやっていたというだけですまいないことだ。このFNN 産経の世論は、安倍政権が追及に対するエクスキューズにも使われてきた。たとえば、ある政策について、国民の多くが批判の声をあげている、反対の声が多いと追及を受けた安倍政権の幹部が、FNN産経の世論調査の数字をもちだして「別の社の調査では違う結果が出ている」などと強弁したシーンも一度や二度ではない。そういう意味では、FNN産経の世論調査のペテンは政権も共犯関係にあるといっていいだろう

 今回、架空調査が発覚したことをきっかけに、下請けの責任だけでなく、フジテレビや産経が組織的なペテンをしていなかったのか、きちんとメスを入れるべきだろう。

野尻民夫
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●《アンダーコントロール》演出でアベ様らがCOVID19人災という「火事場」を作り、電通やパソナが《中抜きで大儲け》な「泥棒」を働く…

2020年06月12日 00時00分21秒 | Weblog

[※ 【サービスデザイン推進協議会が経済産業省から受託した全14事業】(東京新聞、2020年6月1日)↑]



この件、まったく追いつけていない…。
リテラの三つの記事【持続化給付金の作業を請け負っていたのは電通とパソナの“トンネル団体”だった! 749億円もの税金が手数料として電通に】(https://lite-ra.com/2020/05/post-5445.html)と、
【持続化給付金「電通のトンネル法人に769億円で発注」で経産省との癒着疑惑…それでもワイドショーは電通タブーで報じず】(https://lite-ra.com/2020/06/post-5449.html)と、
【コロナ対策で政府と電通の癒着が次々…持続化給付金では中小企業庁長官に疑惑、「Go To」3000億円も発注は電通で決まりか】(https://lite-ra.com/2020/06/post-5453.html)。

 《一体これのどこが「スピード感重視」だと言いたくなるが、この「持続化給付金」をめぐって、キナ臭い問題が浮上した。「持続化給付金」の給付作業を国が業務委託している法人が、じつは電通パソナの“トンネル法人” “幽霊法人だったからだ》。
 《中小・個人事業者向けの「持続化給付金」の給付作業を国が業務委託している法人が、じつは電通とパソナの“トンネル法人” “幽霊法人”だった問題が波紋を広げている》。
 《中小・個人事業者向けの「持続化給付金」の給付業務を769億円で国と契約した一般社団法人サービスデザイン推進協議会がじつは電通の“トンネル法人”だった問題で、新たな事実が次々とわかってきた》。


 この件の出発点の記事。東京新聞の記事【「給付金」法人に14件1576億円 経産省が委託 7件は電通などに再委託】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/32435)によると、《国の持続化給付金事業を担う一般社団法人サービスデザイン推進協議会が設立から四年で、同事業を含め十四事業を計千五百七十六億円で経済産業省から委託されていた。うち九件を、広告大手の電通や人材派遣のパソナなどに再委託していたことも判明。残りの五件でも事業の大半を外注していた例があり、法人本体の実体の乏しさがより浮き彫りになった。(森本智之)》。
 ココにも、《パニックに乗じてカネを懐に入れた悪党がいた…》訳ですね。電通パソナ金(かね)色の五つの輪コンビ。この非常時に、お得意の《中抜きで大儲け》。

   『●五輪ボランティアを派遣するのは…偶然にも? 
        パソナや竹中平蔵氏へのウラアリなオ・モ・テ・ナ・シ
    《知らんかった! ボランティアを派遣するのは竹中平蔵さんとこの
     パソナだって。怪しい。なんで金額がいえないの? まさか、ただで
     国民使うのに、中抜きで大儲けを企んでいるんじゃあるまいな

   『●《不安定な労働を拡大させた張本人》学商・竹中平蔵氏…「世界は
     これから数年、痛い目を見たあと、社会の分断解消に向けた議論が…」
   『●デマ・ウソ吐きはどっち? 《雇用調整助成金…構造的欠陥があり、
     誰もが受け取れる「休業補償」という仕組みにはまったくなっていない》



サービスデザイン推進協議会が経済産業省から受託した全14事業】(東京新聞、2020年6月1日)
 (https://www.tokyo-np.co.jp/article_photo/list?article_id=32435&pid=41467

 アベ様らが人災「火事場」を作り、電通やパソナが「泥棒」を働く… #さよなら安倍総理! #犯罪者は刑務所へ
 東京新聞の社説【給付金委託費 説明責任は国にある】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/32982?rct=editorial)によると、《コロナ禍対策のための持続化給付金の業務委託をめぐり不透明な資金の流れが浮上している。給付の遅れが目立つ中、看過できる問題ではない。国は実態を調べた上で説明責任を果たすべきだ。経営が苦しい中小企業や収入が激減した個人事業主を助ける持続化給付金事業は、経済産業省が所管している。同省は事業を七百六十九億円で一般社団法人サービスデザイン推進協議会に委託した。協議会は広告大手の電通に七百四十九億円で再委託していた。さらに電通は一部業務を大手人材派遣のパソナなどに四百五億円で外注していた。四年前に設立された協議会の代表理事は給付業務について「一切知らない。(業務は)電通の人がやっている」などと回答している。東京都中央区築地にある協議会の入り口には、先月十九日現在で「お問い合わせは(給付金の)コールセンターまで」との紙が張られていた。これでは実体のない組織に委託したと指摘されても否定できないのではないか。再委託の過程で二十億円の差額が生じたことも不可解だ。さらに協議会は電通が設立に関わっている》。

 そして、やはり〝学商竹中平蔵センセの一人PDCA
 マガジン9のコラム【言葉の海へ 第121回:新利権集団「コロナムラ」発生!(鈴木耕)】(https://maga9.jp/200603-3/)によると、《「政商」という言葉がある。時の政治権力と結びついて商売を行う人や企業のことを指す。こういう連中は、災害や危機を巧みに利用してぼろ儲けを企む。新型コロナウイルスで世界中が混乱している最中でも、いや、そういう時期こそが、彼らにとっては絶好の稼ぎ時なのだ。…ところがこの「サービスデザイン」は、電通やパソナに業務委託している。つまり、電通などは自らが設立した組織から業務委託されて委託費を受け取っている、ということになる。自分が作った組織を隠れ蓑にしてカネを稼いでいる、という図式だ。カネが還流しているのだ。その還流の過程でなぜか20億円が消えている。「政商」は、濡れ手に粟の儲け口を目論む。それに手を貸すのが“コンサルタント”だ。要するに、政商とコンサルは表裏一体、同じ穴の狢というヤツだ。そこには“T氏”という、こういう時にはいつも噂される人物の影も見える。しかも、この「サービスデザイン」という法人は、電話番号は非公開、法人登記してある場所は無人だというから恐れ入る。幽霊法人を作って国からカネを引っ張り出しているのが実態なのだろう。これが問題化する兆しが出ると突然、サービスデザイン推進協議会の笠原栄一代表理事が、6月8日付けで辞任すると発表した…疑惑が報道されるとすぐに辞職。しかも「前から決まっていたこと」などと逃げを打つ。安倍政権でしょっちゅう見た光景、デジャブ(既視感)である。この笠原氏の“研究”がマーケティングだという。まさに“コンサルタント”の別名である。何かが臭う》。

 大マスコミは大騒ぎするのかと思いきや…例えば、アベ様のNHK『ケンデン7』『コウホウ9』『日曜喧伝』。
 【NHKの安倍政権忖度が再びヒドい状況に! 持続化給付金の電通疑惑をスルーし続け『日曜討論』で野党排除、黒川検事長の問題でも…】(https://lite-ra.com/2020/06/post-5450.html)によると、《民放のように電通に広告を依存していないというのに、なかなか取り上げなかった上、問題点を掘り下げることもなく政府の言い分を垂れ流す──。本日の『ニュース7』や『NW9』では詳しく報じるようになってはいたが、ここまで「持続化給付金」問題をNHKが取り上げなかったのは、新型コロナ対応で批判が高まっている安倍政権にさらなる大打撃を与えかねないため“忖度”してきた、ということだろう》。

 アベ様らや自公お維は、《今国会の会期を延長せず、来週17日には閉会させようとしている。森友・加計学園や「桜を見る会」問題もそうだったように、国会を閉じることで追及を幕引きさせ、疑惑を有耶無耶にしようという算段なのである》。さて、全責任は行政府の長にあり。#さよなら安倍総理! #犯罪者は刑務所へ!、お願いします。

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https://lite-ra.com/2020/05/post-5445.html

持続化給付金の作業を請け負っていたのは電通とパソナの“トンネル団体”だった! 749億円もの税金が手数料として電通に
2020.05.29 09:21

     (持続化給付金サイトより)

 「申請から支給まで2週間」と謳われたものの、申請開始初日にサーバーがダウン、いまだに支給されないといった指摘が相次いでいる中小・個人事業者向けの「持続化給付金」。安倍首相は21日に「何よりもスピードを重視し、入金開始(5月8日)から10日余りで40万件を超える中小企業・小規模事業者の皆様に対して5000億円お届けしている」と胸を張ったが、5月15日までに「およそ90万件」(NHKニュース18日付)の申請があったというから、実際には半分以下にしか届いていないのだ。

 一体これのどこが「スピード感重視」だと言いたくなるが、この「持続化給付金」をめぐって、キナ臭い問題が浮上した。「持続化給付金」の給付作業を国が業務委託している法人が、じつは電通とパソナの“トンネル法人” “幽霊法人”だったからだ。

 「持続化給付金」の事務事業を国から受託した法人というのは、「一般社団法人サービスデザイン推進協議会」。この法人は2016年に電通とパソナ、トランスコスモスによって設立されており、経産省は同法人に「持続化給付金」の事務委託を769億円で契約している。

 「持続化給付金」は150万件の申請に対応できる見通しといわれているが、事務委託費が769億円ということは、1件あたりの手数料は4〜5万円にもなる計算だ。その金額の妥当性も問われるところだが、さらに問題なのは、769億円という巨額の事業を請け負いながら、この「サービスデザイン推進協議会」の業務実態が見えてこない、ということだ。

 というのも、5月22日に同法人の問題を決算行政監視委員会で取り上げた立憲民主党・川内博史衆院議員によると、所在地に行ってみたところ、そこは小さなビルの1室で、ドアにはリモートワーク中だという張り紙が貼ってあるだけで誰もいなかったという。

 さらに、川内議員は今回の「持続化給付金」の事務事業が再委託されているはずだとして、それがどこなのかを質問。すると、中小企業庁の那須野太・事業環境部長はこう答弁したのだ。

「株式会社電通に業務を再委託して本事業を実施しております。サービスデザイン推進協議会が全体の統括業務、給付金の振り込み業務をおこない、電通がコールセンターや申請受付業務等の管理、広報等を実施している」

 つまり、実際には「持続化給付金」の事務事業は電通が請け負っている、というのだ。しかも、川内議員によると、「持続化給付金」の予算案が組み込まれた第一次補正予算案が閣議決定されたのは4月7日、経産省が事務事業の入札の公募をはじめたのが翌8日であるにもかかわらず、サービスデザイン推進協議会が「jizokuka-kyufu.jp」というドメインを取得していたのは、閣議決定の前日、4月6日だったというのである。

 怪しい話はまだある。川内議員は同法人が設立された際の定款のPDFファイルに着目。なんと、定款のPDFファイルのプロパティを確認すると、その作成者は経産省の情報システム厚生課だったという。実際、この「サービスデザイン推進協議会」は設立されてすぐに経産省から事務委託を受け、その数は「持続化給付金」を含め14件にものぼるというのだが(東京新聞28日付)、川内議員は同法人がその受託した事業のほぼすべてを電通かパソナ、トランスコスモスのいずれかに再委託していたのではないかと指摘している。


経産省とパイプのある元電通社員が立ち上げた電通が国の業務を請け負うための隠れみの

 これはようするに、電通、パソナ、トランスコスモスという3社が経産省と結託し、それらの“トンネル団体”として「サービスデザイン推進協議会」が設立され、今回の「持続化給付金」は電通に事実上、委託された──ということなのではないか。

 じつは、それを裏付ける証言も出てきた。昨日発売の「週刊文春」(文藝春秋)がこの問題を取り上げ、「サービスデザイン推進協議会」がどういう団体なのか、代理店関係者がこうコメントしているのだ。

「経産省肝いりで始まった『おもてなし規格認証』という制度を認定機関として運営しています。不可解なのは、経産省がこのおもてなし規格事業の公募を開始した二〇一六年五月十六日と同じ日に協議会が設立されていること。主導したのは、経産省に太いパイプがある当時電通社員だったA氏。電通が国の業務を間接的に請け負うための隠れ蓑として設立された、実体のない“幽霊法人”だと言われています」

 さらに、「サービスデザイン推進協議会」設立時の代表理事だったユニバーサルデザイン総合研究所所長の赤池学氏は、「経産省の方から立ち上げの直前に代表理事を受けてもらえないかという話があって、それで受けた」と証言。現在、同法人の代表理事であるアジア太平洋マーケティング研究所所長の笠原英一氏も、取材に対して「私は電通の友人に頼まれて、インバウンドの研究をやろうと思って入ったんだけど、何にも活動がないから」「いつも会議は電通さんでやっていましたし、Aさんがキーだから」と答えている。

 本日付の東京新聞によると、「サービスデザイン推進協議会」は「持続化給付金」事業の大半を電通に再委託し、769億円のうち749億円が電通に支払われるという。新型コロナで打撃を受けている事業者を支援するための給付金制度だというのに、こんなときにまで政府は、749億円という巨額を実体のない法人を経由させて電通に流しているのだ。しかも、「サービスデザイン推進協議会」がいかに実体のない団体であるかは関係者のコメントからもはっきりしているが、その法人に20億円もの金が渡るのである。1件あたりの手数料は4〜5万円という破格の契約料であるにもかかわらず、「申請しても支給されない」「これ以上は待てない」という悲鳴が多くの事業者からあがっているのに、だ。

 経産省と特定の企業が癒着・一体化し、新型コロナに乗じてトンネル会社を使って国民の税金を食い物にする──。こんなことが許されていいのか。


竹中平蔵が旗振り役のスーパーシティ法案や第二次補正予算の内閣官房予算にも利権の影

 だが、こういうことが安倍政権では当たり前のようにまかり通っている。実際、安倍政権の新型コロナ対応では、安倍首相が場当たり的に打ち出した一斉休校要請にともなう保護者への休業助成金も、今回の「サービスデザイン推進協議会」の設立にかかわったパソナに厚労省が申請手続き業務を委託している可能性がある(詳しくは既報参照→https://lite-ra.com/2020/04/post-5384.html)。

 それだけではない。パソナといえばグループの取締役会長を務めているのは竹中平蔵氏だが、先日、どさくさに紛れて衆院で可決したばかりの通称「スーパーシティ法案」では、「「スーパーシティ」構想の実現に向けた有識者懇談会」の座長を務めるなど旗振り役となってきた。この「スーパーシティ法案」は市民の同意なく知らないあいだに個人情報が事業者に提供される恐れがあり野党から反対の声があがったが、この「スーパーシティ」法の成立によって有識者会議の座長である竹中氏が事業主体側となる利益誘導”がおこなわれる可能性は十分考えられるのだ。

 そして、それは新型コロナ対策でも同じだ。じつは27日に閣議決定された第二次補正予算案では、内閣官房の予算案として「スマートライフ実現のためのAIシミュレーション」に14億3800万円を計上。内閣官房は〈新型コロナウイルス感染症の拡大防止と経済活動の両立を図っていく観点から、AI等の技術を活用し様々なシミュレーション・分析を行い、新しい生活様式・スマートライフ導入を促進する〉と説明しているが、新型コロナにかこつけた国民監視のための予算に化ける危険性もある上、こうした施策がまたもパソナなどの企業に流れていっても不思議はないだろう。

 新型コロナで中小企業や個人事業者が悲鳴をあげるなか、安倍政権に近い企業がコロナ対応で焼け太りしてゆく……。ともかく、経産省と電通が新型コロナ対応を食い物にしているという問題は、徹底的な追及がおこなわれるべきだ。

(編集部)
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https://lite-ra.com/2020/06/post-5449.html

持続化給付金「電通のトンネル法人に769億円で発注」で経産省との癒着疑惑…それでもワイドショーは電通タブーで報じず
2020.06.01 09:22

     (電通公式HPより)

 中小・個人事業者向けの「持続化給付金」の給付作業を国が業務委託している法人が、じつは電通とパソナの“トンネル法人” “幽霊法人”だった問題が波紋を広げている。

 既報(https://lite-ra.com/2020/05/post-5445.html)でも詳しくお伝えしたように、「持続化給付金」の事務事業を国から受託した法人というのは、「一般社団法人サービスデザイン推進協議会」。この法人は2016年に電通とパソナ、トランスコスモスなどによって設立されており、経産省は同法人に「持続化給付金」の事務委託を769億円で契約している。「持続化給付金」は150万件の申請に対応できる見通しといわれているが、事務委託費が769億円ということは、1件あたりの手数料は4〜5万円にもなる計算だ。

 だが、この「サービスデザイン推進協議会」が「持続化給付金」の業務を電通に再委託していることが22日の決算行政監視委員会での立憲民主党・川内博史衆院議員の質疑によって発覚。委託費の97%にあたる749億円が電通に流れている、というのだ。

 しかも、5月28日発売の「週刊文春」(文藝春秋)もこの問題に切り込み、「サービスデザイン推進協議会」について詳報。経産省が「おもてなし規格認証」事業の公募を開始した2016年5月16日に「サービスデザイン推進協議会」が設立され同制度の認定機関に選定されたこと、さらにこれを主導したのが「経産省に太いパイプがある当時電通社員だったA氏」だったと代理店関係者が証言をおこない、「電通が国の業務を間接的に請け負うための隠れ蓑として設立された、実体のない“幽霊法人”」だと明かしているのだ。

 そして、同法人の代表理事であるアジア太平洋マーケティング研究所所長の笠原英一氏も、取材に対して「私は電通の友人に頼まれて、インバウンドの研究をやろうと思って入ったんだけど、何にも活動がないから」「いつも会議は電通さんでやっていましたし、Aさんがキーだから」と答えていた。

 新型コロナによって打撃を受けている中小・個人事業者からは、「持続化給付金」が申請して2週間以上経っても支給されないという声が噴出。支給の遅れに批判が高まっているが、経産省はその実務を実体のない“トンネル法人”に委託していた──。これだけでも重大な問題だが、注目すべきは、“幽霊法人”である「サービスデザイン推進協議会」が得る、電通への再委託費の差額である20億円もの巨額だ。

 野党合同ヒアリングでの経産省の説明によると、この20億円は約150万件分の給付金の振込手数料や事務管理に充てられるといい、15億6000万円が振込手数料、1億2000万円が人件費に充てられると説明した。だが、30日付の東京新聞は〈大手銀行の振込手数料は割高な窓口経由でもおおむね九百円前後。百五十万件に振り込むと、手数料は計十三億五千万円〉と試算。振込手数料を差し引いた額は6億5000万円になると報じ、〈ネット経由や銀行との大口契約で手数料が減る可能性が高く、その場合、法人の取り分は増える〉と伝えていた。

 この6億5000万円は、直接、国が電通に事業の委託をおこなっていれば発生しないものであり、完全に国民の税金の無駄遣いと言うほかないが、問題は、この差額の金がどこに流れようとしているのか、だ。

 前述したように、「週刊文春」の取材に対し、「サービスデザイン推進協議会」の笠原代表理事は「Aさんがキー」とし、経産省に太いパイプがあるという元電通社員の名を挙げている。「サービスデザイン推進協議会」をトンネルにすることで、経産省の官僚、あるいは政治家に差額が還流しているのではないか──。そう考えるのは不自然なことではない。


電通の幽霊法人「サービスデザイン推進協議会」を仕切る経産省にパイプのある元電通社員

 実際、「サービスデザイン推進協議会」には経産省の関与が深く疑われている。というのも、川内議員によると、「サービスデザイン推進協議会」が設立された際の定款のPDFファイルのプロパティを確認すると、その作成者は経産省の情報システム厚生課だったという。さらに、「持続化給付金」の予算案が組み込まれた第一次補正予算案が閣議決定されたのは4月7日、経産省が事務事業の入札の公募をはじめたのが翌8日であるにもかかわらず、サービスデザイン推進協議会が「jizokuka-kyufu.jp」というドメインを取得していたのは、閣議決定の前日、4月6日だったというのである。

 しかも、本日付の東京新聞によると、経産省が「サービスデザイン推進協議会」に委託した事業は「持続化給付金」事業を含めて約4年のあいだに14件、総額1576億円にものぼるというのだ。そして、この14件のうち7件を電通グループ、2件をパソナに再委託し、残り5件についても〈事業の大半を外注していた例〉があるという。

 今回の「持続化給付金」と同じように、過去に経産省から受託した事業でも再委託や外注によって差額が生まれていた可能性が高い。つまり、経産省と同法人が一体化し、利権を生み出していたのではないのか──。

 新型コロナで苦しむ国民を尻目に、給付金事業さえも利権として貪ろうとしていたのではないかという、この疑惑。だが、さらなる問題なのは、これだけの重大事であるにもかかわらず、ワイドショーがほとんど報じていないことだ。

 「週刊文春」の発売日と同じ28日に東京新聞が1面で大々的に取り上げて以降、週末にかけて朝日新聞や共同通信、時事通信、日本経済新聞、産経新聞などが問題を取り上げたが、一方でテレビはというと、TBSが報じた程度。昨日31日には「サービスデザイン推進協議会」の笠原代表理事が辞職すると発表するという新たな動きや、先週につづき本日も野党合同ヒアリングがおこなわれたこともあって、きょうの夕方のニュース番組ではようやく取り上げられはじめたが、ワイドショーのほうは『大下容子ワイド!スクランブル』(テレビ朝日)がニュースをピックアップするコーナーで、『情報ライブ ミヤネ屋』(読売テレビ)がストレートニュースの枠で、それぞれ短く伝えた程度だった。

 一体これはどうしてなのか。その理由は、言うまでもなく電通がマスコミ最大のタブーだからだろう。広告収入に大きく依存するテレビ局にとって、電通はアンタッチャブルな存在であることは説明するまでもない。実際、東京五輪招致をめぐる裏金疑惑と電通の関与について、テレビでは電通の名前さえ出すことに尻込み、ワイドショーはこの問題をほぼスルーした。それと同じことが、この問題でも繰り返されようとしているのだろう。

 しかし、何度でも言うが、それでなくても「持続化給付金」は早急な支給が必要だと叫ばれながら遅々として進まず、多くの人にとって死活問題となっているのだ。それにくわえ、新型コロナを食い物にするかのように、安倍政権に近い大企業である電通と経産省の癒着、さらには金が経産省や政治家に還流しているのではないかという疑惑まで出てきたのである。このような重大な問題を追及できないのであれば、報道機関を名乗る資格はない。この問題をメディアはどこまで追及するのか。その点にも目を光らせる必要があるだろう。

(編集部)
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https://lite-ra.com/2020/06/post-5453.html

コロナ対策で政府と電通の癒着が次々…持続化給付金では中小企業庁長官に疑惑、「Go To」3000億円も発注は電通で決まりか
2020.06.03 10:52

     (電通HPより)

 中小・個人事業者向けの「持続化給付金」の給付業務を769億円で国と契約した一般社団法人サービスデザイン推進協議会がじつは電通の“トンネル法人”だった問題で、新たな事実が次々とわかってきた。

 2日におこなわれた野党合同ヒアリングに政府が出してきた資料によると、サービスデザイン推進協議会は業務の管理・運営を749億円で電通に再委託、そこから電通は電通の子会社である4社に広告制作などを、給付金支給業務などはやはり子会社の電通ライブに外注。さらに電通ライブがパソナやトランスコスモス、大日本印刷などに業務を発注していることが判明。また、749億円のうち広報に50億円もあてられていることもわかった。

 しかも、サービスデザイン推進協議会は、辞任を発表した代表理事の笠原英一・アジア太平洋マーケティング研究所所長や、「経産省に太いパイプがある」といわれる元電通職員のA氏のほかは、理事6人が電通ライブやパソナ、トランスコスモス、大日本印刷などに所属しており、常勤の理事が1人もいないことも発覚。そんな団体と、769億円もの巨額の契約をおこなっていたのである。

 その上、ここにきて、点と点をつなぐ具体的な人脈が判明。本日夕、明日発売の「週刊文春」(文藝春秋)の先出し記事が公開されたが(外部リンク→https://bunshun.jp/articles/-/38190)、そこでは経産省とサービスデザイン推進協議会をつなぐ「キーパーソン」として、中小企業庁のトップである前田泰宏長官が名指しされているのだ。

 サービスデザイン推進協議会は今回の「持続化給付金」を含め、設立以来4年で14件もの事業を経産省から委託されてきたが、この記事によると〈そのうち少なくとも1300億円以上、率にして8割以上が、前田氏が幹部を務める部署からの受注だった〉という。しかも、前田長官とA氏は「一緒に食事に行く」関係だったと電通関係者が証言しているのである。

 経産省・中小企業庁と電通の“癒着”の中心人物として浮上してきた前田長官とA氏の関係──。じつは、この記事がネット上で公開される数時間前、衆院経済産業委員会の場でも、前田長官は“怪しい”答弁をおこなっていたのだ。

 そもそも、今回の「持続化給付金」給付事業の入札調書によると、入札に参加したのはサービスデザイン推進協議会とデロイトトーマツファイナンシャルアドバイザリー合同会社の2社。そして入札調書では、資本金等の財務状況などでランク付けした等級として、サービスデザイン推進協議会が「C」だと評価されている一方、デロイトトーマツは「A」と評価されていた。しかし、落札したのはサービスデザイン推進協議会であり、詳しくは後述するがデロイトトーマツがいくらで入札したのかは黒塗りにされて公表されていない。

 最高ランクの「等級A」であるデロイトトーマツを、どうして「等級C」のサービスデザイン推進協議会が押しのけることができたのか──。しかも、「持続化給付金」を含む緊急経済対策が閣議決定されたのは4月7日の18時ごろで、翌8日に競争入札が公示されたというのに、きょうの衆院経産委員会で確認されたところによると、サービスデザイン推進協議会が「持続化給付金」事務事業の委託にかんする業務執行理事を元電通社員A氏と決定したのは、入札公示の前日である4月7日の午後だという。


なぜか競合企業の入札価格が黒塗りに…電通のトンネル法人のほうが高かった疑惑も

 入札公示前から委託業務を受託するのは自分たちだとわかっていたかのような、この流れ。きょうの衆院経産委員会ではこの不自然な動きについて立憲民主党の大串博志衆院議員が追及をおこない、「事前に経産省・中小企業庁とサービスデザイン推進協議会のあいだで何らかの打ち合わせがあったのではないか」と質問。すると、前田長官はこう答弁をおこなった。

「事前の打ち合わせがあったとは承知していない。いろんな報道が出ていたためそれを参考にしたのではないか」

 しかし、大串議員が「前田長官が承知していないだけなのか、事前の相談は絶対になかったのか、どっちなのか」と重ねて質問すると、前田長官は答弁を訂正。「4月2日に電通……サービスデザイン推進協議会にヒアリングをし、3日にデロイトトーマツに、もう一社も4月上旬にヒアリングしていた」と述べたのだ。

 さっきまで「事前に打ち合わせはしていない」と否定していたのに、次の答弁でサービスデザイン推進協議会を「電通」といったん言い間違えた上、と事前打ち合わせしていたことを認める……。怪しさしか感じられない前言撤回の答弁だったのだが、競争入札なのに公示前に打ち合わせをおこなっていたとは、談合も疑われる話ではないか。

 だが、怪しい答弁をおこなったのは前田長官だけではなかった。

 ここで問題になってくるのは、「等級A」だったデロイトトーマツの入札価格だ。公共事業には透明性が求められるというのに、前述したようにその入札価格は黒塗り状態となっている。

 どうしてデロイトトーマツの入札価格は黒塗りにされているのか。立憲民主党の川内博史衆院議員がその理由を問うと、梶山弘志経産相は「2度確認したが『公表していただきたくない』ということだった」と答弁したのだが、そのあと、川内議員はこう切り出したのだ。

 「デロイトトーマツさんに確認しました。『経済産業省ならびに中小企業庁から価格の公表について尋ねられてはいない』とおっしゃいましたよ。『確認されていない』とおっしゃいました」

 入札価格の公表について確認などされていない──。つまり、梶山経産相の主張とは真っ向から食い違っているのだ。

 梶山経産相はそれでも「デロイトにおいては社長まで上げたうえでの結論だということだった」「メールで確認している」と抗弁したが、ならばどうして「確認されていない」というコメントが出てくるのか。ここにも怪しさしか感じられないが、公共事業の透明性を担保するために梶山経産相がデロイトトーマツを説得して入札価格を公開するべきなのは言うまでもない。


「GoToキャンペーン」事務依託費3000億円も電通に決まっているとの情報が

 きょうの衆院経産委員会ではこのほかにも、一般社団法人および一般財団法人は法律で定時社員総会の終結後に遅滞なく貸借対照表を公告しなければならないと定められているにもかかわらず、サービスデザイン推進協議会の決算報告が官報にないことが判明。さらに、サービスデザイン推進協議会が入っている東京・築地の雑居ビルには「商店街まちづくり事業事務局」や「中心市街地再生事業事務局」「農商工連携等によるグローバルバリューチェーン構築事業事務局」など6つの公共事業にかんする事務局が入居していることを国民民主党の斉木武志衆院議員が指摘。そして、これらの事業は電通が落札者であると政府も認めたのである。

 露骨な政府と電通の癒着ぶりを象徴するような“電通ビル”にサービスデザイン推進協議会が入居していたというわけだが、今回、ここまで問題になっているのは、政府は新型コロナ対応までをも安倍政権に近い電通に融通し、焼け太りさせているという事実だ。

 そして、これは「持続化給付金」事業だけにかぎった話ではない。安倍政権が第一次補正予算で1兆6794億円も予算を付けて非難轟々となった経産省主導の「GoToキャンペーン」でも事務委託費が最大約3000億円にものぼることがわかっているが、じつは、この事業もA氏と電通に委託する方向で経産省は動いている、という情報があるのだ。広告代理店関係者はこう語る。

「委託先の公募は5月26日からはじまり、締め切りは6月8日までとなっていますが、広告業界では5月下旬ごろから『すでに電通で決まっている』という噂が広がっています。正直、『持続化給付金』は『なんで電通が?』という感じですが、『GoTo』は広報展開や政府との関係をも考えれば既定路線。例の元電通社員のA氏が動いている可能性も十分あるでしょう。ただ、『持続化給付金』がここまで問題になってしまったんで、どうなるかは経産省次第でしょうね」

 たしかに、ここでまたも「GoToキャンペーン」を電通が受託すれば火に油を注ぐようなものだが、安倍首相の最側近である今井尚哉首相補佐官の存在によって安倍政権下における“最強官庁”となった経産省がどう出るかは蓋を開けてみないとわからない。

 実際、サービスデザイン推進協議会は「持続化給付金」の事務委託を769億円で受託しているが、これは第一次補正予算から捻出されるもの。第二次補正予算案では、なんとこの金額を上回る850億円が計上されており、委託先はやはりサービスデザイン推進協議会になる見込みだということが本日の衆院経産委員会で明らかになったのである。

 これだけ国の契約が問題視されても見直そうとしないのは、いくら問題が大きくなっても“電通タブー”によってメディアの追及が激化することは絶対にない、すなわち国民も騒がない、と安倍首相が高を括っている証拠だろう。

 しかも、安倍自民党は、新型コロナ対応に迅速にあたらなければならないというのに今国会の会期を延長せず、来週17日には閉会させようとしている。森友・加計学園や「桜を見る会」問題もそうだったように、国会を閉じることで追及を幕引きさせ、疑惑を有耶無耶にしようという算段なのである。

 国民から「持続化給付金が支給されない!」という悲鳴があがる一方で、政府と電通が一体化し食い物にする──。このグロテスクな癒着を、看過するわけにはいかないだろう。

(編集部)
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●アベ様の独裁人治主義的《閣議決定の撤回こそが信頼回復につながる第一歩であり、唯一の進むべき道》、そして、朝日新聞の対応は?

2020年06月06日 00時00分35秒 | Weblog


琉球新報の【<社説>定年延長の閣議決定 撤回こそ信頼回復の道だ】(https://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-1130411.html)。
永田健特別論説委員による、西日本新聞のコラム【時代ななめ読み/「検事とマージャン」で考えた】(https://www.nishinippon.co.jp/item/n/612849/)。

 《黒川弘務前東京高検検事長の賭けマージャン問題を受けて、森雅子法相が「法務・検察行政刷新会議(仮称)」を法務省内に設置する意向を示した。検察に対する信頼回復が目的だという。ただ、会議で何をするかは明確ではない。法相は、信頼が揺らいでいる原因を衆院法務委員会で問われ「原因をはじめ、これから必要な検討を開始する」と答えていた。刷新を名目にして、見当違いの方向に議論が進んでいかないか、疑念を抱く
 《「検事長と記者が賭けマージャンをするほど『ずぶずぶの関係』になってしまうというのは、報道の在り方として適切なのか」 今回はそこを考えた。われわれ報道人にとってかなり厄介な問題なのだ。…「検事長と定期的にマージャンする記者…すげえ」 正直なところ、これが私が最初にこのニュースを聞いた時の感想だった。…私のこのコラムは「できる記者」からは「食い込む力のないやつが何を言ってる」と片付けられるかもしれない。力のなさは認めるが「できない記者だからこそ見えてくるものもある、と反論しておこうか。(特別論説委員・永田健)》。

 この琉球新報の社説は云う。《現状は、法秩序の維持をつかさどる法務省が秩序を壊す側に回っている。法治主義の危機だ。そこを是正することこそ急務である。安倍晋三首相や森法相の責任を厳しく追及しなければならない》、と。「ある」けど、「とらない」…《余人をもって代え難い-》と言い続けたアベ様と森雅子法相の責任は極めて重大。
 西日本新聞の社説【法務行政の刷新 検察の体質改善も必要だ】(https://www.nishinippon.co.jp/item/n/612999/)も、《何をどう反省し、組織をいかに立て直すのか。政府の問題認識が判然としない。もし事実関係を曖昧にしたまま幕引きを急ぐ狙いなら、国民の不信感はむしろ増すばかりだ》と。今回も、アベ様らは、泥縄をやろうとしていると思います。
 東京新聞の社説【首相と訓告処分 責任逃れの度が過ぎる】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/32187?rct=editorial)も、《賭けマージャン問題で辞職した黒川弘務前東京高検検事長の訓告処分は誰が決めたのか安倍晋三首相は任命権者でありながら、法務省の判断だと繰り返し説明する。責任逃れの度が過ぎないか。賭けマージャンは刑法が禁じる賭博だ。人事院の懲戒処分指針は賭博をした職員は「減給または戒告」、常習的に賭博をした職員はさらに重い「停職」と定める。発覚前に自主的に申し出た場合などは処分の軽減もあり得るが、「職責が特に高いとき」や「公務内外に及ぼす影響が特に大きいとき」などは、逆に処分を重くする、としている。黒川氏の処分は人事院の指針ではなく、法務省の内規に基づく訓告とされ、処分が軽いとの批判が与野党や国民から噴出している》。
 金平茂紀さん「コロナ自粛の最中、賭けマージャンをしていた黒川弘務元東京高検検事長に《訓告》という超軽い処分…頭がクラクラしてきます。ウィルスのせいではありません。魚と組織はアタマから腐ると言われています」。組織が腐るはずです、だって、アベ様という〝おカシラが腐っているのですから。  

   『●《検察官というのは法を犯した人を起訴できる唯一の仕事であるはず
     なのに、その人が、かけ麻雀…しかも事実を伝えるべき仕事の新聞記者と》

 賭けマージャンという、クラッシュなこの結末のもう一つの驚きは、産経新聞および朝日新聞の記者の関与。
 《大竹しのぶは22日、インスタグラムに「検察官というのは法を犯した人を起訴できる唯一の仕事であるはずなのに、その人が、かけ麻雀をしていたなんて、しかも事実を伝えるべき仕事の新聞記者と」と記し「自粛を守り、沢山の人が苦しい思いをしています長い間守ってきたお店を閉めた人、面会することも許されず、病院で亡くなった方もいることでしょう先が見えずに命を絶ってしまった方もいました犯罪に走った人もそして命をかけて働いている医療従事者の方たち、明日からどうやって生きていけばいいのか、途方に暮れている人たちそんな人がいる中で、なぜ麻雀ができるのだろうわからない」とつづっている。新聞は沈黙し続けるのか》?

   『●「平成の治安維持法」…「一般人がこの国からいなくなり
         嫌な世の中になるのは時間の問題」(政界地獄耳)
    《★衆院法務委員会は28日の理事会で、5月2日に法務委員会を
     開くことを同委員長・鈴木淳司の職権で決めた。連休中だが共謀罪の
     審議はこの間も行われる。同日の同委員会では、法務省刑事局長・
     林真琴が共謀罪の適用について携帯品や外形的事情で区別される
     と判断基準を説明。法相・金田勝年は「花見であればビールや弁当を
     持っているのに対し下見であれば地図や双眼鏡、メモ帳などを
     持っているという外形的事情がありうる」と具体的な判断を述べた。
     野党は「外形上区別がつかず内心を処罰されることにつながる」
     と反発を強めた》

 新しい東京高検検事長について。虎は倒れたが、後門の狼だったのか…反アベ様派と聞いていたのに。
 マガジン9【言葉の海へ 第120回:安倍内閣と「青木の法則」(鈴木耕)】(https://maga9.jp/200527-4/)によると、《「民主党時代の悪夢」とは、安倍首相の常套句だが、しかし、ぼくにとっては「アベノアクムのほうが何倍も恐ろしかった。そのアクムに、もうじき幕が下りようとしている…。最後に、これだけは書いておかなければならない。黒川弘務氏の後任には、林真琴名古屋高検検事長が充てられる。だが、それで一件落着とはならないのだ。林氏は、あの悪名高い、いわゆる「共謀罪」の成立に力を注いだ人物である。盛り上がった「共謀罪反対」の声を叩き潰した当の本人であることを、ぼくは忘れてはいない》。

   『●アベ様マネー1.5億円の原資は? その一部はアベ様や自公に《還流》?
           そりゃぁ、賭けマージャンな黒川弘務氏を検事総長にしたいよねぇ

   『●金平茂紀さん《…政府の方針、頭がクラクラしてきます。ウィルスのせい
             ではありません。魚と組織はアタマから腐ると言われています》

 何度でも引用。金平茂紀さん、「コロナ自粛の最中、賭けマージャンをしていた黒川弘務元東京高検検事長に《訓告》という超軽い処分、さらに、コロナ対策の専門家会議の議事録を作らないという政府の方針、頭がクラクラしてきます。ウィルスのせいではありません。魚と組織はアタマから腐ると言われています。考え直しては如何でしょうか」(報道特集、2020年5月30日)。

   『●検察庁法改正案を廃案に! 〝見送り〟ではダメ! 一括化・
     継続審議、アベ様は「検察」の「け」の字も口にせず…どこまで姑息なのか!
    《本紙にこの情報をもたらしてくれたディープスロート氏が、
     再び連絡して来て、こう漏らす。「『アクセスジャーナル』で
     この還流疑惑が報じられたことは、官邸はもう翌、土曜日には
     知っていた。還流疑惑公明党関係者へもあるのだから、そりゃあ、
     山口那津男代表が与党なのに検察庁法改正案に沈黙するのも無理ないよ
     昨日、今国会での見送りが急浮上。結局、安倍首相と
     二階俊博自民党幹事長が決めたんだ」》

   『●公選法違反な河井克行元法相夫妻、賭けマージャンな黒川弘務
     東京高検検事長、選挙妨害で《民主主義の根幹を壊す犯罪行為》なアベ様

 これも何度でも。山岡俊介さん【<主張>検察庁法改正案、今国会断念もーー検察は還流疑惑追及の手を緩めるな!】《真相は、本紙が5月15日に報じた、「河井夫婦公選法違反事件の闇」(1・5億円の一部が還流!)の件がひじょうに効いてのことであるという》。「還流」ですよ、ひっどいものです。さて、誰に「還流」したんでしょうね? アベ様や自公への《還流》?
 アクセスジャーナルの記事【<お知らせ>本紙・山岡、「安倍事務所へ1・5億円一部還流疑惑、黒川前検事長ワイロ疑惑」でインタビュー受ける(IWJ/岩上安身代表)】(https://access-journal.jp/51502)によると、《本紙既報の、河井夫婦への1・5億円の選挙資金の一部が安倍事務所に還流されたのでがないか、そして黒川弘務前東京高検検事長の刑事事件に関してのワイロ疑惑について…実に3時間近くインタビューを受けた》。


 さらに、アクセスジャーナルの記事【<記事紹介>「公職選挙法違反に関与も…安倍総理『電撃逮捕』衝撃シナリオ」(『週刊大衆』6月15日号)】(https://access-journal.jp/51513)によると、《『週刊大衆』(双葉社)の「旬NEWSワイド」コーナーの1本ながら、安倍晋三首相が逮捕される可能性があるという衝撃的な記事が載っている。こんな記事が、キオスクやコンビニでも売られている週刊誌でも報じられるのは初めてのことではないか》。
 また、日刊スポーツのコラム【政界地獄耳/G7→隔離→夏休み…トンズラ首相】(https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202005300000027.html)によると、《★いずれも集まることの意義は認めながらもトランプの大統領選挙のための写真撮影に付き合うだけでワシントンに向かい、帰国してから2週間の隔離に付き合うほど暇ではないとの認識だろう。さて官房長官・菅義偉も「検討中」としているが、25日の会見で首相・安倍晋三は「諸般の事情が許せば出席する」と極めて前向き行きたくてしょうがないのだろう。また長官は日本政府が帰国者全員に求めている2週間の隔離待機を「仮定の話に答えることは差し控える」と妙な言い回しでかわした国民がこれから苦難の道に突入する時に国会を閉じて外遊、そのまま夏休みとはトンズラ首相としか言いようがない》。

   『●逃げるは恥だし役立たず、国会からも「トンズラ総理」…
           「所信表明も代表質問も拒否」な国会軽視の横暴
   『●アベ様らが《霞が関官僚》を支配して堕落させ、《国会の質疑、
     ひいては、国権の最高機関たる国会の存在価値それ自体を貶め》た
    「国権の最高機関で《信号無視》を続けるアベ様…、
     #募ってはいるが募集はしてない。両者は違いますよ、とでも
     アベ様御得意の閣議決定しそうで怖い。で、(サンド伊達さん風
     「日本語における《募集》と《募る》が明確に異なることに
     つきましては、先ほど、トランプ大統領と電話会談を行い、思いは完全に
     一致しました」といった具合か? 松尾貴史さん、
     《国会ドラマ「逃げるは恥だし役立たず」》」
   『●#COVID19 記者会見モドキから「逃げるは恥だし役立たず」…
           《首相動静 29日…6時、記者会見。7時12分、自宅。》

 《… →夏休み》ではなく、「… ➙ #さよなら安倍総理! #犯罪者は刑務所へ!」であってほしい。切に願っている。

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https://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-1130411.html

<社説>定年延長の閣議決定 撤回こそ信頼回復の道だ
2020年5月30日 06:01

 黒川弘務前東京高検検事長の賭けマージャン問題を受けて、森雅子法相が「法務・検察行政刷新会議(仮称)」を法務省内に設置する意向を示した。検察に対する信頼回復が目的だという。

 ただ、会議で何をするかは明確ではない。法相は、信頼が揺らいでいる原因を衆院法務委員会で問われ「原因をはじめ、これから必要な検討を開始する」と答えていた。刷新を名目にして、見当違いの方向に議論が進んでいかないか、疑念を抱く

 問題の根幹は検察庁法に反して黒川氏の定年を延長したこと、時の政権の判断で検察官の定年・役職定年の延長を可能にする検察庁法改正案を国会に提出したことにある。

 黒川氏は賭けマージャンが発覚して辞職した。検察庁法の改正を含む国家公務員法改正案は廃案が検討されている。仮にそうなったとしても、違法な閣議決定が手付かずのままでは、今後もあらゆる場面で同様の無法が繰り返される懸念が消えない。一刻も早く取り消す必要がある。

 最大の問題は長年にわたって受け継がれてきた法律の運用を一内閣の判断で180度変えてしまったことだ。

 検察庁法22条は「検事総長は、年齢が65年に達した時に、その他の検察官は年齢が63年に達した時に退官する」と明記している。退官しないという選択肢はどこからも読み取れない。

 にもかかわらず政府は国家公務員法の定年延長の規定を強引に適用した。定年退職を定める同法の条文には「法律に別段の定めのある場合を除き」とあり、検察庁法で定年の年齢を定める検察官は対象にならない。これらは長年踏襲されてきた自明の解釈だ。

 検察庁法に定年延長の規定がないので国公法を適用するのは問題ない―という政府の論法はこじつけ以外の何物でもないつじつま合わせができなくなって解釈を変更したと言い出した。

 法律でできないとされていることをできるようにするには法を改正するしかない。解釈の変更には限度がある。正反対に変えるのは立法権を侵す越権行為だ

 これが許されるなら、国会で制定された法律の運用を時々の内閣の判断でいかようにも変えていいことになる。「法の支配が破壊され、三権分立は形骸化する。

 現状は、法秩序の維持をつかさどる法務省が秩序を壊す側に回っている。法治主義の危機だ。そこを是正することこそ急務である。安倍晋三首相や森法相の責任を厳しく追及しなければならない。

 刷新会議で真っ先に取り上げるべきなのは定年を延長した閣議決定の取り扱いだ。検察庁法改正案に反対する意見書を提出した松尾邦弘元検事総長らを委員に加え、冷静に議論した方がいい。

 閣議決定の撤回こそが信頼回復につながる第一歩であり、唯一の進むべき道だ
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https://www.nishinippon.co.jp/item/n/612849/

時代ななめ読み
「検事とマージャン」で考えた
2020/5/31 11:00
西日本新聞 オピニオン面 永田 健


 黒川弘務前東京高検検事長が記者と賭けマージャンをしていたことが発覚し、辞職に追い込まれた。

 そもそも賭けマージャン自体が違法であるし、緊急事態宣言の発令中に「3密」状態で遊んでいたのもよろしくない。ただ、私にとって切実に感じられたのは次のような論点である。

 「検事長と記者が賭けマージャンをするほど『ずぶずぶの関係』になってしまうというのは、報道の在り方として適切なのか

 今回はそこを考えた。われわれ報道人にとってかなり厄介な問題なのだ。

   ◇    ◇

 「検事長と定期的にマージャンする記者…すげえ

 正直なところ、これが私が最初にこのニュースを聞いた時の感想だった。

 新聞社の伝統的な価値観とは-。「記者は特ダネを書いてナンボの存在。特ダネを取るには、情報が集まる当局(捜査機関、役所、政府、与党など)の幹部に『食い込む』ことが絶対に必要だ。だからあの手この手でお偉方に食い込め!」

 この価値観に従えば、最もガードが堅いとされる検察組織の最高幹部とマージャンする関係を築いていた記者は、飛び切りの「できる記者」だ(実際、ここまで食い込むには並の努力では無理)。こんな「食い込み至上主義」が現在も報道機関を覆っている。

 しかし弊害もある。食い込んだ記者はしばしば取材対象やその組織の論理にからめ捕られる情が移ることもあって、相手を批判する距離感を見失いがちだ

 「取材対象の問題点を暴かないのなら、何のための食い込みか」「食い込んだようで情報操作に利用されているのではないか」などの指摘は、今回のマージャン問題に登場した「できる記者」にも当てはまる。

   ◇    ◇

 もう一つ考えておきたいのは「食い込み」によって得られる当局密着型特ダネの質の問題である。

 実は当局の幹部に食い込んで取ってきた特ダネの大半は「他のメディアより半日早い特ダネなのである。明日の午後に当局が発表する内容を先んじて明日の朝刊で報じる、というようなことだ。紙面づらは見栄えが良く社内の評価も高いが、読者や視聴者が「半日早い」をどれほど求めているかは疑問である。

 一方、最近のメディア界には、こうした「当局密着型特ダネ」とは違った「問題提起型特ダネ」の流れがある。例えば子どもの貧困非正規労働者の苦境、中年引きこもりなど、見過ごされがちな社会事象を「実は大きな問題なんですよ」と初めて提起する報道だ

 1面の大見出しで読者を驚かすことはないが、世間に「問題」の所在を知らしめ、解決への糸口をつくるという点で価値は高いお偉方とマージャンしてもその種の記事は出てこない

   ◇    ◇

 検事長とマージャンした記者を「すげえ」と思った私も含め、報道機関は自ら問い直すべきなのだ。今求められている特ダネとはどんな記事か。これまで通りの価値観で労力をつぎ込み続けていいのか-。

 私のこのコラムは「できる記者」からは「食い込む力のないやつが何を言ってる」と片付けられるかもしれない。力のなさは認めるができない記者だからこそ見えてくるものもある、と反論しておこうか。

(特別論説委員・永田健)
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●《余人をもって代え難い-》と言い続けたアベ様と森雅子法相…《賭博罪にも問われかねない検察ナンバー2》黒川弘務氏に〝訓告〟

2020年05月27日 00時00分32秒 | Weblog

[※ 《#ケチって火炎瓶》「選挙妨害を暴力団に発注した方は、素直に挙手願います!東京新聞2018年8月27日)↑]



リテラの記事【安倍官邸が黒川検事長の“賭け麻雀”を悪用、官邸と対立する稲田検事総長に「監督責任で辞職しろ」と圧力! 河井前法相捜査潰しが狙いか】(https://lite-ra.com/2020/05/post-5434.html)。
西日本新聞のコラム【春秋/マージャンの牌(はい)に、何も書いてない「白」、緑の文字の「發(はつ)」…】(https://www.nishinippon.co.jp/item/n/610328/)。

 《周知のように、賭け麻雀を報じられた東京高検・黒川弘務検事長が辞職することになった。しかし、驚いたのは森雅子法相が発表した処分だ。賭け麻雀は賭博法違反という立派な犯罪なのだから懲戒免職になったっておかしくはない。それが、減給や戒告ですらない訓告、つまりただの注意で終わらせてしまったのだ》。

   『●公選法違反な河井克行元法相夫妻、賭けマージャンな黒川弘務
     東京高検検事長、選挙妨害で《民主主義の根幹を壊す犯罪行為》なアベ様

 《松崎菊也さん…素敵な言葉。 #前を向け民主主義!》
 週刊朝日のコラム【室井佑月「新しいデモ」】(https://dot.asahi.com/wa/2020052000014.html)によると、《そのくせ、安倍首相はこんな非常時に、検察官の定年を65歳に引き上げ、自分の息のかかった黒川弘務・東京高検検事長の定年延長を閣議決定し、検事総長に据えようとしちゃって。…5月9日の『報道特集』(TBS)ではジャーナリストの金平茂紀氏が、「世の中がコロナ関連のニュースで覆われている間に国会である動きがありました。内閣の判断で検察庁幹部の定年を延長できるようになる検察庁法改定案の委員会審議が昨日始まりました。敢えて申し上げますが火事場泥棒という言葉を思いだしました」といっていたが、ほんとその通り。火事場泥棒してまで検察庁法を改正したいのは、安倍首相らがあたしたちに対し、よほど後ろ暗いことをしていることの表れなんだと思う》。

 《ただの注意で終わらせてしまった》! 加えて、さらにデタラメにも、《首相官邸はなんと、黒川氏の賭け麻雀問題を逆に利用して、自分たちにとって“目の上のたんこぶ”である稲田伸夫検事総長の排除と、河井克行・前法相の捜査潰しに動き始めたのだ》。行政府の長が責任をとるべき…公選法違反な河井克行元法相夫妻、賭けマージャンな黒川弘務東京高検検事長、選挙妨害で《民主主義の根幹を壊す犯罪行為》なアベ様。アベ様は議員辞職し、塀の中に堕ちるべき御方だ。

 河井克行元法相夫妻の公選法違反、加えて、(公明を含めて)アベ様マネーの還流疑惑も《徹底捜査》を。
 【黒川検事長“麻雀辞任”で加速する検察の「桜疑惑」徹底捜査】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/273468)によると、《よくも安倍首相は、ルールを破ってまで、こんな男の定年を延長し、検事総長に就けようとしたものだ。東京高検の黒川弘務検事長に“賭け麻雀”疑惑が浮上。…黒川検事長が引責辞任することで、検察は「桜疑惑」を徹底捜査せざるを得なくなったという見方が強まっている》。

 西日本新聞の記事【黒川検事長辞職 「首相の責任」も免れない】(https://www.nishinippon.co.jp/item/n/610330/)によると、《余人をもって代え難い-。そんな曖昧な理由で政府が定年延長を閣議決定した東京高検の黒川弘務検事長が、辞職に追い込まれた。新聞記者らと賭けマージャンをした…賭博罪にも問われかねない検察ナンバー2の不祥事である。言語道断と言うほかない。改めて問いたいのは、法解釈を変更してまで黒川氏の定年を延長した安倍晋三内閣の任命責任であり、結果責任である。時の内閣の一存で検察幹部の定年延長を可能にする検察庁法改正案の危うさを、図らずも浮き彫りにしたのではないか。首相は「内閣の恣意(しい)的な人事が行われることはない」と批判をかわす一方、「検察官の定年延長は法務省側が提案してきた」とも主張している。世論の風向きが厳しくなったからといって、責任逃れは許されない》。
 同紙のコラム【春秋/マージャンの牌(はい)に、何も書いてない「白」、緑の文字の「發(はつ)」…】(https://www.nishinippon.co.jp/item/n/610328/)によると、《▼安倍晋三政権が必要不可欠な人材だからと閣議決定までして前代未聞の定年延長を行った東京高検検事長が、マージャン問題で退任に追い込まれた。政府が外出自粛を要請しているさなか、新聞記者宅で“4密”になる賭けマージャンに興じていた、と。…▼立法、行政、司法という三権分立の3元素が均衡した「大三元」こそが民主主義の最高の形であり、もちろん必要不可欠だ》。
 東京新聞の社説【黒川検事長 辞職で幕引きするな】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2020052202000161.html)によると、《賭けマージャン…黒川弘務・東京高検検事長が辞表を提出した。前例のない定年延長の当事者だった。同様の規定を入れた検察庁法の改正も、もはや政府は断念すべきである。政権の見識も問われる問題といえる。森雅子法相は訓告の処分をしたが、比較的軽い処分だ。果たして国民の納得は得られるか。森氏が「賭博罪」の言葉を用いたように、刑事責任もありうる問題だ。検察官は起訴・不起訴の権限を振るう。不問に付すに等しければ今後、同種の賭博事件は起訴できない-そんな覚悟を持って、検察は厳正に調べるべきである。さらに大きな問題は、やはり定年延長である》。

 鈴木耕さんのツブヤキ。

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https://twitter.com/kou_1970/status/1264107284763824129

鈴木耕@kou_1970

思いだせば、安倍内閣の最近の法務大臣。金田勝年サン、河井克之サン、森雅子サン…。安倍内閣が、いかに法相というポストをバカにしてきたかがよく分かります。

午後5:13 2020年5月23日
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 青木理さんに言わせると、内閣であまり利権などに絡まない「軽いポジション」が法相で、歴代、「軽い方」を据えているようです。先週だったかのゴールデンラジオでも、再び仰ってました。アベ様は、自身の政治生命を救ってくれそうな検事総長を据えたくて、森法相を〝重用〟。
 これに対して、ぴよすく@wooR8BpyYPeBvdaさんより、以下の返信を頂きました。

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https://twitter.com/wooR8BpyYPeBvda/status/1264310620251275264

ぴよすく@wooR8BpyYPeBvda

私もラジオ聴いてびっくりしました。利権が何もなく、死刑執行するだけ。利権がある大臣ポストは衆議院でほとんど取ちゃって余った2つぐらいが参議院にまわってくる。そのうちの1つが法務大臣。戦後、法務大臣から総理大臣になった人はいない、と。
え、法務大臣ってそんなしょぼい扱いだったの!?

午前6:41 · 2020年5月24日
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https://lite-ra.com/2020/05/post-5434.html

安倍官邸が黒川検事長の“賭け麻雀”を悪用、官邸と対立する稲田検事総長に「監督責任で辞職しろ」と圧力! 河井前法相捜査潰しが狙いか
2020.05.21 10:55

     (検察庁HPより)

 周知のように、賭け麻雀を報じられた東京高検・黒川弘務検事長が辞職することになった。しかし、驚いたのは森雅子法相が発表した処分だ。賭け麻雀は賭博法違反という立派な犯罪なのだから懲戒免職になったっておかしくはない。それが、減給や戒告ですらない訓告、つまりただの注意で終わらせてしまったのだ。

 この甘すぎる処分には国民から批判の声が殺到しているが、安倍政権がとんでもないのはこれだけではない。首相官邸はなんと、黒川氏の賭け麻雀問題を逆に利用して、自分たちにとって“目の上のたんこぶ”である稲田伸夫検事総長の排除と、河井克行・前法相の捜査潰しに動き始めたのだ。

 実際、毎日新聞がきょう昼前に配信したウェブ版の記事でこう打っている。

〈法務省は首相官邸と調整を進めているが、官邸は混乱の責任を取る形で稲田伸夫検事総長の辞職も求めているとみられる。〉
〈法務省は、黒川氏の辞職を前提に、後任人事も含めて官邸と調整を進めている。検事総長、次長検事、検事長の任命権は内閣にあるが、首相官邸は、稲田検事総長の監督責任を問題視しているという。検事総長の引責辞任は極めて異例で、調整が難航する可能性もある。〉

 毎日だけではない。共同通信も、政権の動きを伝える記事のなかで〈稲田伸夫検事総長の監督責任も今後焦点となる〉と報じた。さらに、日本経済新聞も〈政府高官は21日、稲田伸夫検事総長の監督責任について「調査結果次第だ」と言及した〉と伝えている。

「森法相の会見では稲田氏の進退問題は出ていないと言っていたが、これは何も聞かされていないだけ。実際には菅義偉官房長官と杉田和博官房副長官が法務省に、『稲田の監督責任はどうなるのか』と揺さぶりをかけている」(官邸担当記者)

 実際、これを裏付けるように、“官邸の代理人”である田崎史郎氏もきょう放送の『ひるおび!』(TBS)で、稲田検事総長の責任問題にこう言及した。

「黒川さんを指揮監督する立場にあるのは最高検なんですよ」「だから僕は今回の後始末どうするのかってことも含めて、やっぱ最高検の検事総長がどうするかってことが厳しく問われなければいけないと思います」

 よくもまあ、こんなむちゃくちゃな話のスリカエを口にできるものだ。検察トップをかばうつもりはないが、この件については稲田検事総長には何の責任もない。それどころか、稲田検事総長は黒川氏が法務省事務次官や東京高検検事長に就任する際も反対しており、昨年末、官邸が黒川氏を検事総長に据えようとしたときも、総長勇退を拒否して、その動きを阻んできた。にもかかわらず、官邸が黒川氏について「組織に引き続き必要な人材」だと言い張り、これまでの法解釈を変更して黒川氏の定年年長を閣議決定違法な形で2月以降も検察の職にとどまらせたのだ。

 そういう意味では、引責辞任しなければならないのは、定年延長を決定した森法相であり、安倍首相なのだ。それを黒川重用に反対していた検事総長に監督責任を押し付けるとは……。

 しかし、安倍政権がこんなむちゃくちゃな理屈でなりふりかまわず稲田検事総長を辞めさせようとしているのは、理由がある。それは河井克行・前法相の逮捕をなんとしてでも潰したいからだ。

 周知のように、広島地検はこの間、河井前法相を公選法違反の買収容疑で着々と捜査を進め、「逮捕許諾請求をして国会会期中に逮捕する方針を固めた」とも伝えられる。実はこの広島地検が強気であることの背景にあるといわれていたのが、検察トップの稲田検事総長の後押しだった。

「捜査を潰そうとする黒川氏に対して、稲田氏が『立件にたる証拠があるのなら遠慮することはない』と広島地検の動きを守ったため、捜査は潰れなかった。官邸にとって稲田氏はまさに目の上のタンコブだったわけだ。だから、早く稲田氏を引退させて、黒川氏を検事総長に据えようと必死になっていたんだが “番犬”の黒川氏が国民の批判と賭け麻雀問題で沈没。だったら、河井捜査の後ろ盾になっている稲田氏も一緒に辞めさせられないか、と考えたんだろう。それに、実際に稲田検事総長を辞めさせることは無理でも、“監督責任”というプレッシャーをかければ、稲田氏が裏取引に応じて、逮捕許諾請求はせず在宅起訴くらいになるかもしれないという計算もあるはず」(検察関係者)

 明日から安倍応援団や御用メディアは一斉に稲田検事総長の監督責任を喚き立てるだろう。だが、こんな詐術に騙されてはならない。黒川検事長と定年延長をめぐる責任は、自分たちの不正を握りつぶすために腐敗官僚を検察幹部に引き立てた安倍首相にあるのだ。

(編集部)
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https://www.nishinippon.co.jp/item/n/610328/

春秋
マージャンの牌(はい)に、何も書いてない「白」、緑の文字の「發(はつ)」…
2020/5/22 10:40

 マージャンの牌(はい)に、何も書いてない「白」、緑の文字の「發(はつ)」、赤の「中」がある。この3種類を3枚ずつ集めて上がれば大三元という最高の役になる

▼文字の由来には諸説ある。白が表す的に発(發)射した矢が的中する、とか。白はおしろい、發は緑なす黒髪、中は赤い紅で、絶世の美女に必要不可欠なものである、とか

▼安倍晋三政権が必要不可欠な人材だからと閣議決定までして前代未聞の定年延長を行った東京高検検事長が、マージャン問題で退任に追い込まれた。政府が外出自粛を要請しているさなか、新聞記者宅で“4密”になる賭けマージャンに興じていた、と。週刊文春のスクープの矢が政権の急所に的中した

検察官の資質すら疑われる振る舞いだ。そんな人物を、従来の政府見解を曲げて在職を延ばし、検事総長にしたかったのか。まるで国を滅ぼす傾城(けいせい)の美女にほれ込んだ愚かな王様のようだ。政権の責任は当然、問われよう

▼むちゃな定年延長を後付けで正当化するかのような法案も、今国会での採決は見送られた。政権が人事を握って検察に介入する狙いか、と国民に見透かされたからだ。渦中の人物が自らのチョンボで場を去った。ならば赤信号がともった法案も白紙撤回し、改めて発議すべきだ

▼立法、行政、司法という三権分立の3元素が均衡した「大三元」こそが民主主義の最高の形であり、もちろん必要不可欠だ。
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●公選法違反な河井克行元法相夫妻、賭けマージャンな黒川弘務東京高検検事長、選挙妨害で《民主主義の根幹を壊す犯罪行為》なアベ様

2020年05月24日 00時00分58秒 | Weblog

[※ 《#ケチって火炎瓶》「選挙妨害を暴力団に発注した方は、素直に挙手願います!東京新聞2018年8月27日)↑]



リテラの【河井克行前法相の事件で検察が東京の“緊急事態宣言解除”の直後に「逮捕許諾請求」の方針! 一方、安倍マネー追及を恐れる官邸は】(https://lite-ra.com/2020/05/post-5430.html)。

 《官邸が恐れているのはもちろん、河井克行・前法相の公選法違反事件の捜査だ。妻・案里氏が出馬した昨年7月の参院選をめぐり、広島地検は河井前法相が地元議員らに現金を配ったとする買収容疑の立件に向けて捜査を着々と進めてきた。…一方、安倍政権はこれまで、この広島地検の動きを恐れ、必死で捜査を止めようとしてきた黒川弘務・東京高検検事長の定年を延長させ、検察庁法改正案の強行採決をゴリ押ししていたのも、河井捜査を牽制することが最大の目的だったと言われている》。

   『●アベ様…「政敵をおとしいれるためには
      暴力団関係者とも裏取引するという、ダーティな政治手法」
   『●アベ様の「ダーティな政治手法」スクープ:
     「もはや地元の安倍事務所が勝手にやったではすまされない」

   『●政治家失格な…アベ様の「ダーティな政治手法」
       「ダーティな本質」についての山岡俊介さんのスクープ
   『●将来のアベ様自身の「落選脅威」…選挙妨害をしてでも
       下関市長選候補者を落選させ、政治生命を絶つ必要が
   『●《安倍派のライバル候補に対する選挙妨害を反社会勢力にも
            通じる人物に頼》む…なぜに報じられないの?
   『●《テンチョンニュース》で決して報じない
     《安倍さんが直接関わった疑惑。民主主義の根幹を壊す犯罪行為》
   『●選挙を私物化して税金投入し、私怨を晴らすためにアベ様がやったこと
              …下関市長選では《安倍派のライバル候補…》既視感
   『●神保哲生さん《ええっ、何だよ、ひでえ法案じゃねえか。…一番重要な
     ポイントが定年延長が内閣の一存で恣意的に行われることが可能に…》
   『●《「自分ごと」と捉える人はどれくらいいるだろうか。権力の横暴を
     傍観し、いつか矛先が自分に向けられたときには手遅れかもしれない》
   『●検察庁法改正案を廃案に! 〝見送り〟ではダメ! 一括化・
     継続審議、アベ様は「検察」の「け」の字も口にせず…どこまで姑息なのか!
    《本紙にこの情報をもたらしてくれたディープスロート氏が、
     再び連絡して来て、こう漏らす。「『アクセスジャーナル』で
     この還流疑惑が報じられたことは、官邸はもう翌、土曜日には
     知っていた。還流疑惑公明党関係者へもあるのだから、そりゃあ、
     山口那津男代表が与党なのに検察庁法改正案に沈黙するのも無理ないよ
     昨日、今国会での見送りが急浮上。結局、安倍首相と
     二階俊博自民党幹事長が決めたんだ」》

 公選法違反な河井克行元法相夫妻、賭けマージャンな黒川弘務東京高検検事長…そして、腐敗の原点・アベ様が《直接関わった疑惑。民主主義の根幹を壊す犯罪行為》な選挙妨害を反社な方に依頼した件…。どうなってんだこの国・ニッポン。アベ様がこの国を徹底的に破壊。「2017年2月17日はアベ様のタンカ記念日」から何年? アベ様こそが、さっさと議員辞職し、塀の中に落ちなければ法治国家として変だ。いつまでもアベ様を放置国家では、国が傾く…。あまりに哀し過ぎる。
 そして、さらに呆れることは…山岡俊介さん【<主張>検察庁法改正案、今国会断念もーー検察は還流疑惑追及の手を緩めるな!】《真相は、本紙が5月15日に報じた、「河井夫婦公選法違反事件の闇」(1・5億円の一部が還流!?)の件がひじょうに効いてのことであるという》。「還流」ですよ、ひっどいものです。さて、誰に「還流」したんでしょうね? 自民党だけでなく、公明の名前も挙がっているようですよ。さらには、1億5千万円の出どころにも興味津々。相場の1500万円の10倍だそうだ。どこからそんなお金を? 《ようするに、安倍首相は自分を過去の人言った溝手氏への私怨を晴らすために子飼いの妻である案里氏を刺客にしさらには1億5000万円もの異常な巨額を選挙資金として投じたのだ》…アベ様のポケットマネーな訳がない。《安倍マネー》の原資は、まさか、税金? #素淮会方式? 官房機密費? 河井夫妻の捜査が進めば、その辺も掘り繰り返されるのかな??

 西日本新聞のコラム【春秋/ブラジルでのチョウの羽ばたきがテキサスに竜巻を引き起こすかー…】(https://www.nishinippon.co.jp/item/n/609707/)によると、《気象学に由来する「バタフライ効果」だ。ほんの小さな動きがきっかけとなって最終的に大きな結果につながることの例えに使われる ▼きっかけは30代の女性会社員の「つぶやき」だった。それが大きなうねりとなり、1強政権のもくろみを吹き飛ばす竜巻を引き起こした。<#検察庁法改正案に抗議します>である…▼チョウの羽ばたきは、数々の気象要因が積み重なれば竜巻にもなり得る。もりかけ桜を見る会安全保障関連法日銀NHK内閣法制局のトップ人事…。安倍晋三政権が強引な政治手法を積み重ねた結果が「#の反乱」につながったのではないか。》
 琉球新報の【<社説>検察庁法今国会断念 先送りではなく撤回せよ】(https://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-1124806.html)によると、《とはいっても、法案を取り下げるわけではない。秋の臨時国会で審議する構えだ。反対の世論が沈静化するのを待つという考えなら、見当違いも甚だしい。いくら時がたとうが、検察の独立性と中立性を揺るがす法案の性質は何も変わらないからだ。会員制交流サイト(SNS)のツイッターには「検察庁法改正案を廃案に」という新たなハッシュタグ(検索目印)を付けた投稿が相次いでいる。政府は国民の声を真摯に受け止め、検察官の定年と役職定年の延長を可能にする法改正は撤回すべきだ》。
 廃案にしなけりゃ、黒川氏が「懲戒免職」になったとしても、第二第三の黒川氏モドキが出てくるだけ。

 琉球新報のコラム【<金口木舌>怒りの声、祈りの声】(https://ryukyushimpo.jp/column/entry-1124807.html)によると、《▼ひょんなことで怒りの声を聞いた。検察官の定年延長を認める検察庁法改正案を審議する15日午後の衆院内閣委員会のネット中継である。法案に反対し、国会の外に集まった人々の抗議の声が、委員会室にも響いた ▼与野党諸氏、森雅子法相はこの声を聞いたはずだ。首相官邸にいた安倍晋三首相は何を感じただろうか。政府与党は今国会での成立を見送った。怒りの声に抗しきれなかったのだろう。法案に反対するネットの声も大きかった ▼安保反対の声が国会周辺に渦巻いた1960年。安倍首相の祖父、岸信介首相は「銀座や後楽園球場はいつも通りだ。私には声なき声が聞こえる」と解釈し、安保改定を押し通した。60年後の今回は、そうはいかなかった》。
 《法案に反対し、国会の外に集まった人々の抗議の声が、委員会室にも響いた》…これは本当に感動的でした。

 1月の閣議決定による黒川弘務氏の定年延長。口頭決済、証拠となる文書も無し。超《スピード》で検察庁法改正案の強行採決…で、クラッシュ。さらに、新たな局面に。賭けマージャンな《辞任》《辞職》。いや、懲戒免職すべき。その責任は、アベ様や森雅子法相にあり。いい加減に責任をとって、議員辞職してくれ。
 懲戒免職をすべし。《野党から事実であれば辞職すべきだとの厳しい指摘》って、自公お維がどの口で《辞職すべきだとの厳しい指摘》?
 沖縄タイムスの記事【黒川検事長、報道で辞任論浮上 賭けマージャンに与野党批判】(https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/573575)によると、《東京高検の黒川弘務検事長(63)が賭けマージャンをしていた疑い…野党から事実であれば辞職すべきだとの厳しい指摘が相次いだ。検察中枢からも辞職は不可避との声が出ている》。

   『●《スピード感》《やってる感》…《「いまさら」感》、《しかし
     コロナ対策で求められるのは一刻も早い政策実現だ》(西日本新聞)

 (政策実現無き無能な、「やってる感」な)「スピード感」も有力候補らしい…。
 【言葉の海へ 第119回:ハッシュタグ安倍内閣 前を向け民主主義!(鈴木耕)】(https://maga9.jp/200520-3/)によると、《流行語大賞有力候補 「#検察庁法改正案に抗議します」というハッシュタグが、ツイッター上に旋風を巻き起こした。「#ツイッターデモ」「#ツイッター民主主義」という新しい言葉まで生まれた。今年の流行語大賞の有力候補だろう。…だからやっぱり、最終的なハッシュタグは、これ。 #安倍内閣の退陣を求めます そして、戯作者の松崎菊也さんがフェイスブックで発した素敵な言葉。 #前を向け民主主義!
 《松崎菊也さん… #前を向け民主主義!》、素晴らしい!

 公選法違反な元法相夫妻、賭けマージャンな検事長、アベ様は選挙妨害…暴走する権力。
 東京新聞の記事【言論の自由尊重「権力の暴走許さない」 緊急宣言下 あえて集う】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/202005/CK2020052002000257.html)によると、《新型コロナウイルスによる緊急事態宣言下でも、あえて護憲や検察庁法改正反対などの集会を続けた市民団体が長崎にある。参加者間の距離を取るといった感染防止策をした上での活動。中心メンバーで長崎放送の元記者関口達夫さん(69)は「声を上げることをやめれば、権力の暴走を許すことになる」と訴える》。

 アベ様「最悪の事態になった場合、私は責任をとればいいというものではありません」…どこまでデタラメな首相?
 東京新聞の記事【安倍政権 相次ぐ方針転換 コロナ対策、検察定年…】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/202005/CK2020052002000156.html)によると、《安倍政権の重要政策や行事が世論の批判で方針転換に追い込まれる事例が相次いでいる。検察官の定年を政府の判断で延長できるようにする検察庁法改正案の今国会成立の断念のみならず、繰り返し民意の強さを見誤る背景として、長期政権の緩みによる国民との意識のずれを指摘する声が、自民党内からも出ている》。

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https://lite-ra.com/2020/05/post-5430.html

河井克行前法相の事件で検察が東京の“緊急事態宣言解除”の直後に「逮捕許諾請求」の方針! 一方、安倍マネー追及を恐れる官邸は
2020.05.20 03:25

     (河井克行ブログより)

 今国会での強行採決が見送りになった検察庁法改正案。しかし、これ、やはり安倍首相が民意を汲み取ったわけではなかったらしい。

「大きかったのはやはり、松尾邦弘・元検事総長ら検察OBから意見書が出されたことです。松尾元総長は検察OB のなかでももっとも影響力があると言われている。そんなOBが『ルイ14世を彷彿』という辛辣な安倍政権批判を出したことで、法務・検察の空気が一変してしまった。官邸もこの空気を察知して『このまま強行採決すれば、検察が本気で牙をむきかねない』と判断したようです」(全国紙政治部記者)

 官邸が恐れているのはもちろん、河井克行・前法相の公選法違反事件の捜査だ。妻・案里氏が出馬した昨年7月の参院選をめぐり、広島地検は河井前法相が地元議員らに現金を配ったとする買収容疑の立件に向けて捜査を着々と進めてきた。

「少なくとも広島地検は河井を逮捕する気満々でした。13日に共同通信が『河井前法相から地元議員らに1000万円前後配布』と報じたのに続き、16日にはNHKが新たに『地元の県議会議員や後援会幹部など数十人に対して合わせて2000万円を超える現金を渡していた』と報じましたが、これも広島地検のリーク。相当なところまで証拠を固めていると考えて間違いないでしょう」(司法担当記者)

 一方、安倍政権はこれまで、この広島地検の動きを恐れ、必死で捜査を止めようとしてきた。黒川弘務・東京高検検事長の定年を延長させ、検察庁法改正案の強行採決をゴリ押ししていたのも、河井捜査を牽制することが最大の目的だったと言われている。

「検察庁法改正案に対して国民から抗議の声が上がるようになったあとも、官邸は法務省に圧力をかけ続けており、官邸と法務省・辻裕教事務次官との間で“検察庁法改正案をそのまま通すが黒川検事長は検事総長にしない、その代わりに、河井前法相は逮捕ではなく、在宅起訴とする”という裏取引が進んでいると言われていた。辻次官は黒川検事長の子飼いで、“ミニ黒川”と呼ばれる政治的な振る舞いをする法務官僚だから、官邸側に立って、かなり動き回っていたようだ」(検察関係者)

 もっとも、この裏取引も松尾元検事総長らの意見書によって検察庁法改正案採決と一緒に吹き飛んでしまった可能性が高い。前出の検察関係者が語る。

「広島地検も一時は、在宅起訴やむなしという判断に傾いた時期もあったようだが、松尾元総長らの意見書、検察庁法改正案見送りで、完全に息を吹き返した。いまは国会会期中に河井前法相の逮捕許諾請求をする方針を固めている。タイミングは、コロナの自粛状況を配慮して、東京の緊急事態宣言が解除になった直後、と考えているようだ」

 緊急事態宣言が解除された後、という条件がついているとはいえ、国会会期中に逮捕許諾請求をして河井逮捕に踏み切る予定だというのだ。

 もし本当にそうなったら、それこそ安倍政権の存亡に関わる事態になりかねないだろう。というのも、本サイトでも繰り返し指摘しているように、この買収の原資となったのは、安倍首相の後押しで自民党本部が出した“安倍マネー1億5000万円だからだ。

「しかも、河井事務所には安倍首相の地元事務所から秘書が4人も派遣され、選挙運動の指南を行なっていたことがわかっている。また、真偽のほどははっきりしないが、過去に安倍首相の地元事務所と暴力団の関係をスクープするなど、地元事務所の内幕に詳しい『アクセスジャーナル』が河井陣営に渡っていた1億5000万円の一部が首相の事務所に還流していたという疑惑を報じていたのも気になる。いずれにしても、国会会期中に河井逮捕となれば、自民党や安倍首相周辺の責任問題と疑惑が一気に噴き出すのは必至で、下手をしたら倒閣の動きにつながりかねない」(週刊誌記者)

 そのため、官邸はいまも、国会会期中の逮捕だけはなんとしても止めようと、検察への圧力と懐柔に必死だという。また、永田町では、河井前法相を逮捕させないために、官邸が東京の緊急事態宣言解除を遅らせるのではないかとの憶測まで飛び出している。

 状況は予断を許さないが、いずれにしても、河井前法相の捜査をめぐっては検察、官邸の両方の動きに目を光らせる必要がありそうだ。

(編集部)
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コメント
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●《不安定な労働を拡大させた張本人》学商・竹中平蔵氏…「世界はこれから数年、痛い目を見たあと、社会の分断解消に向けた議論が…」

2020年05月07日 00時00分57秒 | Weblog

[※ パソナの学商・竹中平蔵氏による一人PDCAサイクルhttps://twitter.com/yohei_tsushima/status/1009649260697038848)↑]



リテラの記事【厚労省が休校補償の手続きをパソナに委託! 申請書送付先がパソナ本社ビルに…一方、会長の竹中平蔵はコロナで“他人事”発言、批判殺到】(https://lite-ra.com/2020/04/post-5384.html)。

 《この竹中発言に対し、「竹中平蔵パソナ会長「世界は数年痛い目を見る」 いやあなたのせいですでに散々痛い目を見ています」という貧困問題に取り組む社会福祉士・藤田孝典氏による批判記事が「Yahoo!個人」にアップされると、またたく間に拡散》。

   『●竹中平蔵氏のパソナによる「自分が関わったところで 
       自分が利益を得るという構図」に乗っかって大丈夫か?
   『●必然的に「私腹を肥やしてきた」学商・竹中平蔵氏…
          大学は、利益相反の調査はしなかったのかな?

   『●「会社の奴隷」をどんどん育てよう…与党自公や
       学商竹中平蔵センセを応援するマゾな支持者・信者の皆さん
   『●一人PDCAサイクル「なんでも金、金、金」の竹中平蔵氏…
                「自分でルールを作り、自分が儲けたわけな」
    「週刊朝日のコラム【室井佑月竹中平蔵パソナグループ会長」】…
     《竹中平蔵さんて、ワルだよね。マスコミは大学教授とか、
     元経済財政担当相という肩書で、この人の意見を有り難がって使うけど、
     使うなら同時にこの人のワルさも伝えなきゃダメなんじゃないの。
     …自分でルールを作り、自分が儲けたわけな》」

   『●五輪ボランティアを派遣するのは…偶然にも? 
        パソナや竹中平蔵氏へのウラアリなオ・モ・テ・ナ・シ
    《知らんかった! ボランティアを派遣するのは竹中平蔵さんとこの
     パソナだって。怪しい。なんで金額がいえないの? まさか、ただで
     国民使うのに、中抜きで大儲けを企んでいるんじゃあるまいな

   『●移民法、水道民営化までも…カネの臭いに集る学商、
       またしても竹中平蔵センセが意地汚い政治家と共に蝟集
   『●「会社の奴隷」をどんどん育てよう…与党自公や学商
      竹中平蔵センセを応援するマゾな支持者・信者の皆さん
   『●学生に退学処分をちらつかせ、〝就職〟で恫喝…
     学商・Mr.トリクルダウン氏の利益相反こそ問題にすべき
   『●学商・Mr.トリクルダウン竹中平蔵氏《平均寿命も超える長寿者に
              対し「棺桶に片足を突っ込んでも働け」と…》
    「カネに蝟集する学商。アベ様共々《この2人がやったことは、
     多くの国民が死ぬまでには奴隷とされる、そのシステム作り
     とあたしは思う》…室井佑月さんに、全く同感。」

 《まるで他人事》とはこのことだ。「世界はこれから数年、痛い目を見たあと、社会の分断解消に向けた議論がなされる」……。《不安定な労働を拡大させた張本人》学商・竹中平蔵氏が言う話か? いまのような〝非常時〟に〝キリステ、〝労働調整〟するために非正規化を進めてきた張本人がそれを言うか?
 《のちに安倍政権は「新型コロナウイルス感染症による小学校休業等対応助成金」を創設し、企業務めの場合は休業中の給与の手当を1日最大8330円、フリーランス・自営業者には1日につき一律4100円を助成することとした。問題は、この助成金の申請書類の送り先だ。担当省庁である厚労省のHPには、「関東地区」の申請書の郵送先として〈東京都千代田区大手町2-6-2 6階662執務室〉と宛先が記載されているのだが、じつはこの住所、パソナグループの本部ビルである「JOB HUB SQUARE」の住所なのだ》ってどういうこと? 《この助成金手続きの業務を厚労省がパソナに委託している可能性は非常に高い》…。またしても、学商・竹中平蔵センセ…「自分が関わったところで自分が利益を得るという構図」ですか?
 未来投資会議」や「国家戦略特区諮問会議などの民間議員として、利益誘導。学商である。利益相反。《「未来投資会議」…において竹中氏の肩書は「東洋大学教授、慶應義塾大学名誉教授」であり、パソナグループ会長であることは隠されているが、これは完全に利益誘導であり、このような人事は本来、許されない。だが、安倍首相はそうした批判を無視して竹中氏を民間議員として重用してきたのだ。こうした利益誘導の構図は、シニアの就業問題だけではない。竹中氏は国家戦略特区諮問会議…》。

 マガジン9のコラム【言葉の海へ 第116回:歴史に「もし」はタブーだが……(鈴木耕)】(https://maga9.jp/200422-5/)によると、《「週刊金曜日」(4月17日号)に、上野千鶴子さんのインタビューが載っていた。なかなか面白かったが、その中で上野さんは「人生なんて一度でたくさんだ」と言っていた。ふむふむ、その気持ち、今のぼくにはよく分かる。でも、かつて井上陽水さんは「人生が二度あれば……」と歌っていた。あの頃は、ぼくもそう思っていた……。… もし東京オリンピックがなかったら … もし公明党が与党でなかったら … もし原発事故の際、安倍政権だったら…… … 最後の「もし」は? だから、最終的な「もし」は、もし今、安倍政権でなければどうなっていただろう、ということだ。この期に及んでも安倍内閣支持率は、各社の調査では40%前後だ》。
 (鈴木耕さん)《目を覚まそうね、みんな》《さすがに、安倍終焉劇の幕は上がったのだ……。》…であってほしいが、内閣支持率4割の絶望が続いています。

   『●《国民が信用しない政府》《調査しない政府》など《……ない政府》
     (鈴木耕さん)…そんな独裁者が〝戒厳令〟という凶器を振り回す…
   『●鈴木耕さん《目を覚まそうね、みんな》《さすがに、安倍終焉劇の幕は
        上がったのだ……。》…であってほしいが、内閣支持率4割の絶望

 さらに、上述のコラム【言葉の海へ 第116回:歴史に「もし」はタブーだが……(鈴木耕)】にて、《「もし」のオマケです…… ホント、すごいよねあの人。自粛なんかなんのその。レストランでタレント集めて花見をしても、首相「あれは公園の花見ではない。レストランの庭だから問題はない」。次はスピリチュアル系のお医者さんと一緒に、50人の団体さんで大分県までひとっ飛び。それでも首相「あれは神社参拝で3密には当たらないし、全国規模の緊急事態宣言をアタクシが出す前のことだったから問題ない」。奥さまが何をやっても「問題ない」。苦しいなあ。だけど、アッキーさん、少しは夫の迷惑も考えないのかしら? ご本人たちはどう思っているか知らないけれど、いつもアッキーさんの尻ぬぐいでワケの分からぬ言い訳を強いられる晋三さんを、そこだけはぼくは同情するんだ》。
 (西日本新聞)《桜下に羽目を外さず》…アベ様んチの「私人」にこそ、花見や宇佐神宮参拝は遠慮してね、と言うべきでは?、と国会で問われ、「妻の外出自粛に全力を尽くす」とのアベ様答弁。あぁ、そんなところに《全力》を使わねばならないとは…。

   『●(西日本新聞)《桜下に羽目を外さず》…《首相は、公園の桜ではなく
       飲食店の敷地内なので「花見ではない」》…桜は見たが花見じゃない
   『●《48HDについても、安倍首相・昭恵氏をはじめとした政界官界人脈との
         関係への忖度が…被害を拡大》…財務省北海道財務局も調査せず

 リテラの記事【変死者のコロナ感染判明、NHKで葬儀業者が「PCR検査を受けていない遺体」の存在を証言…安倍首相の「死者数は正確」はやはり嘘】(https://lite-ra.com/2020/04/post-5385.html)によると、《安倍首相はこれまで、「死亡者数が少ない」ことのみをもって「日本は持ちこたえている」と強弁し、数々の失策をごまかそうとしてきたが、その“根拠”が目の前で崩れ去ろうとしている。しかも、新型コロナ感染症による死者数は、当局の発表よりも遥かに多い可能性が高い。それを物語るのが「変死者の感染」だ。…このニュースに、教育評論家の尾木ママこと尾木直樹氏がブログで〈びっくりすると同時に『やっぱりー』と思いました!〉と感想を語った上、こう指摘した。〈PCR検査をなかなかやらない方針の日本では 特に高齢者の肺炎や呼吸器官異常などで亡くなった人の中に かなりコロナ陽性だった人もいるのではないでしょうか? 5都県に渡って実は、密かにコロナで亡くなっていた──なんて!悲しすぎます! やはり日本の検査しない基本戦略に疑問持たざるを得ないです〉 この指摘はもっともだろう。「変死」とされていた遺体がのちに「コロナ陽性」だとわかるという事例はレアケースであり、氷山の一角。この裏には、検査されないまま処理されてしまう、“隠れ感染死”が数多くいるのは確実だからだ》。
 相も変わらず…どこまでも、息吐く様にウソをつくアベ様。

   『●《WHOは「検査、検査、検査、疑わしければすべて検査。そして、
      隔離」と強調》…以降、ニッポンは何をやっていたか? 《賭け》?
   『●大量検査・隔離・追跡、さらに、地域のサンプリング検査が必要…
     アベ様や小池「ト」知事は、この数カ月、一体何をやってきたのか?
   『●<それにつけてもアベ様の無能さよ>…大量検査・隔離・追跡、
        さらに、地域のサンプリング検査…どれ一つ出来ないアベ様ら
   『●相も変わらず大量検査せず…《政府は人々を犠牲にして「国難」を乗り
      切る集団免疫路線をとっていると思わざるをえない》(小倉利丸さん)

 【アベノマスクに“虫や髪の毛、カビ”を厚労省が事前に把握しながら隠蔽! マスクの費用や納入業者にも辻褄があわない謎が…】(https://lite-ra.com/2020/04/post-5386.html)によると、《安倍首相がエイプリルフールに「1住所2枚の布マスク配布」と正気の沙汰ではない宣言して以降、批判や呆れる声がやまない「アベノマスク」。だが、さらに信じられないことが起こった。じつは、全戸配布用のアベノマスクに不良品が見つかっていたというのに、なんと、そのことを政府が隠蔽していたのだ》
 《悪魔》が残していったたった二枚のアベノマスクがこの有様…アベノカビマスクの回収騒ぎ。466億円はいったん何だったのか。しかも、超多忙を極める保健所にアベノカビマスクの検品させる愚…。

   『●《補償や生活支援策にはケチり続け》る一方で、《悪魔》が残して
     いったアベノマスク2枚で批判封じ…さらに、報道統制のためにドブガネ
   『●アベノカビマスク…《予算は466億円…残り1社と差額はどうなって
        いるのか…パニックに乗じてカネを懐に入れた悪党がいたなら…》
   『●【黒鉄好 アベノマスクはやはり利権だった!~「疑惑の1社」驚愕の
       事実】《復興副大臣へ「献金」…若松謙維参院議員(公明、比例)》


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https://lite-ra.com/2020/04/post-5384.html

厚労省が休校補償の手続きをパソナに委託! 申請書送付先がパソナ本社ビルに…一方、会長の竹中平蔵はコロナで“他人事”発言、批判殺到
2020.04.21 09:42

     (厚生労働省HPより)

 新型コロナの影響で多くの人が大きな不安に晒されている。なかでも、非正規雇用者や外国人労働者などといった弱者ほどしわ寄せがいき、解雇や派遣切りに遭ったという声が上がりはじめている。

 そんななか、不安定な労働を拡大させた張本人である竹中平蔵氏の発言が、ネット上で炎上。強い反感を買っている。

 その発言というのは、18日付の日本経済新聞電子版に掲載されたインタビューで飛び出したもの。このなかで竹中氏は「2030年の姿」について、こう語っている。

「今の時代は世界的に保護貿易主義が主流です。その上最近では新型コロナウイルスの流行も相まって、人の移動について報復合戦も見られました。この根本は社会の分断にあると思いますが、10年後にはその解消に向け、様々な工夫が見られる時代になっているでしょう。世界はこれから数年、痛い目を見たあとに、少なくとも5年後には、解消に向けた議論が真剣にされているはずです」

 「世界はこれから数年、痛い目を見たあと、社会の分断解消に向けた議論がなされる」……。非正規の拡大によって日本社会に労働者の分断を生み出したのが竹中氏だというのに何を言っているのかと思うが、そうした不安定な労働に晒される人こそ新型コロナの影響が大きいというのに「世界は数年、痛い目を見る」とまるで他人事のように語っているのだ。

 この竹中発言に対し、「竹中平蔵パソナ会長「世界は数年痛い目を見る」 いやあなたのせいですでに散々痛い目を見ています」という貧困問題に取り組む社会福祉士・藤田孝典氏による批判記事が「Yahoo!個人」にアップされると、またたく間に拡散。〈国家制度を捻じ曲げ労働者の生き血を啜る、この人物こそ痛い目を見るべきだ〉〈よくいうよ。この竹中平蔵が規制緩和して派遣や非正規雇用を拡大させた張本人なのに〉〈こいつのせいで、いったい何人が世を儚んで命を絶ったか。2〜3人じゃないぞ、数万人〜十数万人だぞ〉といった竹中批判の声が広がり、一時は「竹中平蔵パソナ会長」がトレンド入りするほどの盛り上がりとなったのだ。

 こうした人びとの“怒り”は当然だが、しかし、竹中氏の「世界はこれから数年、痛い目を見る」という発言が許しがたい理由は、もうひとつある

 ご存じのとおり、竹中氏といえば人材派遣大手のパソナグループの取締役会長を務めているが、じつは新型コロナに伴う行政官庁の手続き業務をパソナが引き受けているのだ。

 安倍首相が場当たり的に打ち出した一斉休校要請では、当初、仕事を休まざるを得なくなる保護者への休業補償がなく、大きな批判が巻き起こったことは記憶に新しい。のちに安倍政権は「新型コロナウイルス感染症による小学校休業等対応助成金」を創設し、企業務めの場合は休業中の給与の手当を1日最大8330円、フリーランス・自営業者には1日につき一律4100円を助成することとした。問題は、この助成金の申請書類の送り先だ

 担当省庁である厚労省のHPには、「関東地区」の申請書の郵送先として〈東京都千代田区大手町2-6-2 6階662執務室〉と宛先が記載されているのだが、じつはこの住所、パソナグループの本部ビルである「JOB HUB SQUARE」の住所なのだ。

 さらに、厚労省HPでは〈申請書の提出は、学校等休業助成金・支援金受付センター(厚生労働省の委託事業者)に郵送(配達記録が残るもの)してください〉と記載している。


■問題行為も黙認、政府はなぜパソナに甘いのか? 竹中平蔵が政策決定に関与する構造

 事実関係を調べようと、厚労省に取材を試みたが、時期が時期だけに電話がまったくつながらなかった。しかし、いまわかっている事実関係だけでも、この助成金手続きの業務を厚労省がパソナに委託している可能性は非常に高いと言っていいだろう。

 他の地区については不明だが、少なくとも「関東地区」はパソナに業務が委託されている可能性が高い──「世界はこれから数年、痛い目を見る」などと平然と語る竹中氏が取締役会長を務める企業が、一方で新型コロナによって発生した官庁の仕事を得ていたとしたら、批判が高まるのは当然だろう。

 しかも厚労省といえば、昨年、パソナに手心を加えたことが問題になったばかり。昨年3月、パソナが無期雇用に転換する派遣社員に対し、2018年6月から通勤手当の支給と引き換えに時給を60円減額していたことを東京新聞が報じたのだが、派遣業界の監督官庁である厚労省はパソナのほか派遣大手でそうした行為が広がっていることを把握しながら報道が出るまで問題を放置。ようするに、黙認していたのである。

 パソナは官僚の“天下り先”としても知られ、ASKAの薬物事件で大きな注目を集めた同社の“VIP接待の館”である「仁風林」をめぐっては、「防衛省や警察庁、厚労省などの課長から局長、果ては事務次官までが仁風林のパーティーに参加していました」という証言もあるほど(「サンデー毎日」2014年6月8日号/毎日新聞出版)。官庁の役人に対する接待や天下りによってズブズブの関係を築き上げた結果、パソナはコロナ禍でも仕事をしっかり受注できるということなのだろうか。

 だが、そもそも根本的な問題としてあるのは、政商・竹中氏による“利益誘導”だろう。実際、新型コロナのどさくさに紛れて安倍政権は「70歳就業確保法案」を国会で可決、成立させたばかりだが、こうした政策によって「シニアの雇用創造」を掲げているパソナグループが新たな市場を得て儲けようとしている。しかも、70歳までの就業機会確保の方針を打ち出したのは、竹中氏が民間議員を務める「未来投資会議」。同会議において竹中氏の肩書は「東洋大学教授、慶應義塾大学名誉教授」であり、パソナグループ会長であることは隠されているが、これは完全に利益誘導であり、このような人事は本来、許されない。だが、安倍首相はそうした批判を無視して竹中氏を民間議員として重用してきたのだ。

 こうした利益誘導の構図は、シニアの就業問題だけではない。竹中氏は国家戦略特区諮問会議でも民間議員を務めているが、2016年に国家戦略特区に認められた神奈川県の家事支援外国人受入事業では事業者に選ばれた企業のなかにパソナがあった

 こうした人物が、自分が生み出した不安定雇用者が苦境に立たされていることなどには目もくれず、「世界はこれから数年、痛い目を見る」などと宣う……。怒りしか湧いてこないのは、ごく当たり前の話だろう。

(編集部)
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