[↑ 大川原化工機の訴訟 検察・警察の捜査「違法」/東京地裁 都と国に賠償命令 (朝日新聞、2023年12月28日(木))]
/ (2023年12月30日[土])
当然の判決だ ――― とんでもない冤罪事件・捏造事件・でっち上げ事件、国賠が認められても《勾留後に亡くなった1人》の命は戻らない。
大川原化工機でっち上げ事件。あまりに酷い冤罪事件というか、公安警察・検察によるでっち上げ事件・捏造事件。何度請求しても、保釈を認めなかった裁判所も、あまりに杜撰で冷酷。
アサヒコムの記事【大川原化工機社長「しっかり検証し謝ってほしい」「墓前に報告する」】(https://www.asahi.com/articles/ASRDW56FSRDWUTIL01G.html?iref=comtop_7_02)。《軍事転用可能な機器を無許可で輸出したとして「大川原化工機」(横浜市)の大川原正明社長らが逮捕、起訴され、後に起訴が取り消された事件で、社長らが捜査の違法性を訴えた訴訟で、東京地裁は27日、起訴や逮捕の違法性を認め、国と都に賠償を命ずる判決を出した。大川原社長は判決後、報道陣に「裁判長が適切な判断をしてくれたと受け止めている。警視庁と検察庁にはしっかり検証をして、できることなら謝罪をしていただきたい」と話した。同社元顧問の相嶋静夫さんは勾留中にがんが判明したが保釈はかなわず、起訴取り消しの前に72歳で亡くなった。大川原社長は「そして一緒に過ごしてきた相嶋さんの墓前に早く報告したい」とも話した》。
神保哲生さんのビデオニュースドットコムの記事【警察にはこの事件が意図的な捏造だったことを正直に認めてほしい 大川原化工機社長らが国賠訴訟判決を前に会見】(https://www.videonews.com/press-club/20231221-ookawara)。《しかし、大川原氏らは最後まで自白をしなかったため、有罪に持ち込むことが困難と判断した検察は逮捕から331日目となる2021年2月5日、大川原氏と島田氏を釈放し、7月には起訴を取り消した。相嶋元相談役は勾留中に胃がんが悪化し、8度にわたる保釈申請もことごとく却下されたため、嫌疑が晴れないまま死亡している》。
『●人質司法による《身柄拘束は実に約十一カ月間》、大川原化工機の
大川原社長ら…《こんなにひどいことはないと感じたという》青木理さん』
『●大川原化工機事件…でっち上げ事件、《勾留後に亡くなった1人を
含め、会社側は起訴取り消しになっても大きな不利益を被りました》』
『●日刊ゲンダイ【辛口の経済評論家 佐高信氏が「いい会社」と就活生に
薦めたい企業3社】《城南信用金庫…久遠チョコレート…大川原化工機》』
『●男性警部補「捏造ですね」…とんでもない冤罪事件・捏造事件・でっち
上げ事件、国賠が認められても《勾留後に亡くなった1人》の命は戻らない』
『●大川原化工機事件は公安によるでっち上げ…《警視庁公安部が捜査し、
公判直前に起訴が取り消された事件…現職警部補が「事件は捏造」と証言》』
『●《警察と検察が事件を捏造して、無辜の人たちを犯罪者に仕立て上げる。
…大川原化工機の例は、この国がすでに“新しい戦前化”している…》』
『●大川原化工機捏造事件国賠…《女性検事は淡々と、「起訴当時の判断を
間違っているとは思っていない。謝罪する気持ちなどない」と答えた》』
『●大川原化工機でっち上げ事件の国賠…《13年前の「正義の検事」が“冤罪”
事件で謝罪拒む》、実は郵便不正事件当時も《問題検事》だった模様』
『●大川原化工機でっち上げ事件国賠訴訟…当然の勝訴判決ではあるが、《勾留
後に亡くなった1人》の命は戻らないし、あまりに《大きな不利益》…』
『●大川原化工機捏造事件国賠、謝罪や責任を問うこともなく《国と東京都
が控訴》…大川原正明社長「あきれた」「やっぱりか」「まだやるのか」』
アサヒコムの記事【公安警察と政権の危うい蜜月 青木理さんがVIVANTに抱く違和感】(https://www.asahi.com/articles/ASRDQ5FPYRDBUPQJ00D.html?iref=pc_extlink)。《この事件は、見込み捜査と強い政治性を特徴とする警備公安警察のゆがみが如実にあらわれた例として、大きな批判を浴びた。2019年夏の参院選での北海道警によるヤジ排除問題などとあわせ、近年、そのありようがあらためて問われている》。
『●『日本の公安警察』読了(1/2)』
「1章 厚いベールの内側」、「2章 特高から公安へ」、
「3章 監視・尾行から工作まで」、「4章 公安秘密部隊」、
「5章 戦後の公安事件簿」、「6章 オウム・革マル派との〝戦い〟」、
「7章 警察の外にある公安」、「8章 監視社会と公安警察」
「奇々怪々な「菅生事件」(すごう)という謀略とその後の無茶苦茶な経緯、
〝爆弾犯〟の異常な出世」
『●『日本の公安警察』読了(2/2)』
《情報は、大物政治家や警察OBの代議士に流れているというのが、
仲間内での公然の秘密であった。元来、秘密のベールに
包まれているはずの『第四係』の懇親会終了後に自民党選出の
国会議員が顔を見せるというのも、警察と自民党との癒着を
物語るものであろう》
『●アベ様をヤジって道警の警察官に排除…札幌地裁は《ヤジを公共的で
政治的な表現行為と認め、その排除は表現の自由の侵害だと判断》』
『●アベ様の耳に続き、「聞く力」なきキシダメ首相の耳を塞いであげる警察
…《今の警察は政権を応援する声には反応せず、批判だけ排除する》』
『●《どの演説会場も厳戒体制を通り越して近づきがたい異様な雰囲気…
私にはかえって危険な状況を作り出しているとしか思えないのだが。》』
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【https://www.videonews.com/press-club/20231221-ookawara】
【警察にはこの事件が意図的な捏造だったことを正直に認めてほしい 大川原化工機社長らが国賠訴訟判決を前に会見】
(https://youtu.be/tAibXIvT6zc)
2023年12月21日公開
警察にはこの事件が意図的な捏造だったことを正直に認めてほしい
大川原化工機社長らが国賠訴訟判決を前に会見
ゲスト
大川原正明 (おおかわら まさあき)
大川原化工機社長
島田順司 (しまだ じゅんじ)
大川原化工機元取締役
高田剛 (たかだ つよし)
弁護士
概要
生物兵器の製造に転用可能な装置を不正に中国に輸出したとして逮捕・起訴されながら、約1年後に起訴が取り消されて釈放された横浜市の機械メーカー、大川原化工機の大川原正明社長らが、12月19日、日本外国特派員協会で会見し、今月27日に言い渡される判決を前に、警察はこの事件が意図的な捏造だったことを正直に認めてほしいなどと語った。
同社が生物兵器の製造に利用可能な噴霧乾燥機を政府の許可を得ず中国に輸出していたとして、輸出管理法違反で2020年3月に逮捕され、11ヶ月間の勾留中に繰り返し自白を強要されたという。しかし、大川原氏らは最後まで自白をしなかったため、有罪に持ち込むことが困難と判断した検察は逮捕から331日目となる2021年2月5日、大川原氏と島田氏を釈放し、7月には起訴を取り消した。相嶋元相談役は勾留中に胃がんが悪化し、8度にわたる保釈申請もことごとく却下されたため、嫌疑が晴れないまま死亡している。
その後、大川原氏らは検察を管轄する国と、警視庁を管轄する東京都を相手取り、約5億7,000万円の国家賠償を求めて提訴していた。その一審判決が12月27日に東京地裁で言い渡される。
この日の会見で大川原、島田の両氏と原告代理人の高田剛弁護士は、この事件は警視庁公安部が意図的にでっち上げたものであり、自分たちと同じような被害者を出さないためにも、警察と検察が自分たちの罪を認めることが重要だとの認識を示したほか、犯罪の立証が曖昧でも身柄を取り、長期の勾留を通じて自白に追い込む「人質司法」が依然として日本では横行している実態にも警鐘を鳴らした。
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【https://www.asahi.com/articles/ASRDQ5FPYRDBUPQJ00D.html?iref=pc_extlink】
公安警察と政権の危うい蜜月 青木理さんがVIVANTに抱く違和感
聞き手・石川智也 2023年12月26日 14時00分
(「警察の統制のあり方と政治との距離について、
公安委員会制度の強化充実を含め、これを機に議論を
深めるべきです」と語るジャーナリストの青木理さん)
ふだん姿の見えない「公安警察」が注目を集めている。
軍事転用可能な機器を無許可で輸出した容疑で逮捕され、初公判直前に起訴が取り消された「大川原化工機」(横浜市)の社長らが、国と東京都を訴えた損害賠償訴訟の判決が12月27日、東京地裁で言い渡される。
この事件は、見込み捜査と強い政治性を特徴とする警備公安警察のゆがみが如実にあらわれた例として、大きな批判を浴びた。2019年夏の参院選での北海道警によるヤジ排除問題などとあわせ、近年、そのありようがあらためて問われている。
「日本の公安警察」の著書で、数々の冤罪(えんざい)事件やこの国の刑事司法の悪弊を取材してきたジャーナリスト青木理さんに、秘密のベールに包まれてきた公安警察の実態と問題について聞いた。(聞き手・石川智也)
◇
戦後まれに見る「警察政権」
第2次安倍政権と菅(すが)政権は、戦後例のない「警察政権」でした。各省庁を差配する事務担当の官房副長官には一貫して元警察官僚の杉田和博氏が座り、幹部官僚人事を牛耳る内閣人事局が新設されると、間もなくその局長も兼務。また、外交防衛政策を企画立案する国家安全保障局長にも、警察官僚の北村滋氏が起用されました。いずれも、警察組織のうち警備公安部門の要職を歴任した人物です。
これには歴史的背景があります。
公安警察は戦後長らく、「反………
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[※【ウィシュマさん死亡問題の入管開示資料 1万5113枚全て黒塗り 遺族「ごまかさないで」】 (東京新聞 2021年08月17日[火]、https://www.tokyo-np.co.jp/article/125024)↑]
(2023年05月14日[日])
入管法改正という名の改悪。《「人権国家」返上の入管法改悪》《“非人道的”と国連も勧告》《国際人権基準を逸脱》《生存権すら与えぬ処遇》(長周新聞)。《入管法改正案に「人を殺す法律」と批判の声》(AERA)とまで。
長周新聞の記事【「人権国家」返上の入管法改悪 無期限拘束や問答無用の強制送還を可能に 外国人労働者受け入れ拡大しながら “非人道的”と国連も勧告】(https://www.chosyu-journal.jp/seijikeizai/26550)によると、《入管法(出入国管理及び難民認定法)改定法案が4月28日、衆院法務委員会で、自民、公明、維新、国民民主の与野党4党の賛成で可決された。今回の法改定の大きな柱は、難民認定の申請について、3回目以降からはたとえ申請中であっても「難民認定すべき相当の理由」を示さなければ強制送還が可能になるというものだ。これは、2021年にも国会に提出され「戦後最悪の入管法改悪」といわれ廃案に追い込まれた入管法改定案とほぼ同様の内容だが、それでも政府は再び法改悪を強行しようとしている。日本の入管法とその下にある入管施設でおこなわれていることは、以前から国内外で非人道的であり、国際人権基準を逸脱しているとして大きな問題となってきたが、今回の法改定はそれをさらに深刻化させるものとして批判を集めている》。
『●《日本の司法は中世なみ》《日本の前時代的な刑事司法制度を
笑われて「シャラップ」と言い放つ始末》…その司法からの逃亡』
安田菜津紀さんは《…という「常識」が削(そ)ぎ落とされた閉鎖空間に、司法の介在なく収容され、何度訴えても適切な医療が受けられないこと自体が拷問ではないか。》、とも。また、以前、《政治姿勢が大きく見直されていないことを考えると、いまだに私たちは安倍政権下に生きているようなものかもしれません。安倍政権下で生まれ、続く菅政権と岸田政権に引き継がれた「膿(うみ)」を出し切るのはこれから。そのためには、できる形で声を上げることが大切です。昨年、難民申請者の送還などを盛り込んだ入管法改正案が、反対の声に押されるように廃案となりました》とも仰っていたのだが、今回は、ほぼ同内容、あるいは、さらなる酷い法案であるにもかかわらず、入管法改悪が行われてしまおうとしている。
(政界地獄耳)《国連人権理事会は改正案を国際人権基準に満たないと勧告》されることなど、相当な国際的な恥ではないのか? これが、G7議長国? 《勧告では出入国在留管理庁の医療体制の改善や、LGBTQなどの性的マイノリティーへの差別の解消、同性婚の合法化など、欧米で常識ながら自民党が拒否しているテーマが並ぶ》。
『●「殺す側の論理」、ついには人の「死」にまで「自己責任論」を持ち
出すようになったよ。あなたは「殺す側」に居るつもりらしいが…』
『●安田菜津紀さん《安倍政権とは何だったのか…「強きにすり寄り、弱き
をへし折る政権」…「引き継がれた『膿』を出し切るのはこれから」》』
『●亡くなられてこの世に居ないウィシュマさんも、斎藤健法相同様、《自分
がそういうことになれば、公開してほしくない》と思っただろうか?』
『●《坂本さんは…『声を上げる。上げ続ける。あきらめないで、がっかり
しないで、根気よく。…』。本当にそう。勇気を出して諦めないで…》』
『●映画『主戦場』〝主演〟で言いたいことを言いまくる「妖怪の孫」の
〝子供たち〟…「強きにすり寄り、弱きをへし折る政権」の継承が未だに…』
『●《…「常識」が削ぎ落とされた閉鎖空間に、司法の介在なく収容され、
何度訴えても適切な医療が受けられないこと自体が拷問ではないか》』
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【https://www.chosyu-journal.jp/seijikeizai/26550】
「人権国家」返上の入管法改悪 無期限拘束や問答無用の強制送還を可能に 外国人労働者受け入れ拡大しながら “非人道的”と国連も勧告
政治経済 2023年5月8日
(多くの外国人を収容している
東京出入国在留管理局(東京都港区))
入管法(出入国管理及び難民認定法)改定法案が4月28日、衆院法務委員会で、自民、公明、維新、国民民主の与野党4党の賛成で可決された。今回の法改定の大きな柱は、難民認定の申請について、3回目以降からはたとえ申請中であっても「難民認定すべき相当の理由」を示さなければ強制送還が可能になるというものだ。これは、2021年にも国会に提出され「戦後最悪の入管法改悪」といわれ廃案に追い込まれた入管法改定案とほぼ同様の内容だが、それでも政府は再び法改悪を強行しようとしている。日本の入管法とその下にある入管施設でおこなわれていることは、以前から国内外で非人道的であり、国際人権基準を逸脱しているとして大きな問題となってきたが、今回の法改定はそれをさらに深刻化させるものとして批判を集めている。
ブラックボックスの入管庁
入管法とは、日本に出入りする人すべてが対象とされ、出入国時の管理規制や難民の認定手続きの整備を目的とした法律だ。日本人にとっては、出入国の管理が主な内容になる。一方、外国人の場合は問題のある人が日本に入国しないように、同法に基づきパスポートやビザで確認する。また、不法滞在の取り締まりや難民についても、同法によって認定の可否が定められている。難民認定を受けると、日本の一定の生活水準が保証される。
今国会に提出されている入管法改定案は、今年3月7日に閣議決定され、4月13日に衆議院で審議入りし、同月28日に法務委員会で可決した。与党は大型連休明けにも衆院を通過させようとしている。
法案の内容には、
①3回以上難民申請している人の強制送還を可能にする。
②退去命令に応じない人に刑事罰「送還忌避罪」を科す。
③被仮放免者(一時的に収容を解かれた者)を「監理人」が監督監視する「監理措置」制度を創設する。
などが盛り込まれている。
今回の改定法案の最大の問題点を要約すると、「難民申請者の送還に道を開く」ことにある。現行法では、いわゆる「不法滞在者」は原則として入管施設に収容され、国外退去処分が決まれば、みずから帰国するか、強制的に送還される。しかし、難民申請中であれば、何回目の申請であっても国に送還されることはない。
だが政府は、この仕組みが不法滞在を続ける手段になっていると問題視している。入管庁(出入国在留管理庁)によると、21年12月時点で約3200人が帰国を拒み、これが長期収容の要因となっているとしている。また、このうち約1600人は難民認定を申請中であり、送還を回避するために申請をくり返しているケースもあるというのが入管庁側の主張だ。そのため、改定法案では、難民申請中であっても3回目以降の申請からは新たな資料を提出するなどしない限り、強制送還になりうるとした。
入管庁は、こうした在留資格のないいわゆるオーバーステイなどを理由に退去を命じられた外国人を速やかに送還することなどを名目に、法改定に動き、2021年2月にも同法改定案が国会に提出された。内容は「不法滞在者の帰国を徹底」「強制送還を拒む人に対しては、刑事罰を加えることも可能」など、今国会に提出されている改定法案と同様のものだった。
しかし、その翌月、名古屋市の入管施設で収容中だったスリランカ人女性、ウィシュマ・サンダマリ氏が医療体制の不備などの劣悪な環境下で死亡したことを機に、日本の入管の実態に対し全国的に、また国際社会からも批判が強まった。ウィシュマ氏の死亡事件を機にこうした実態が少しずつメディアでもとりあげられるようになっていった。
(収容中に苦しさを訴えるも医療を受けられず
亡くなったウシュマ氏の最期の様子を映していた
名古屋入管のカメラ映像(2021年3月6日)
そして国会での法案採決が見送られ、同年10月に法案は廃案となった。
こうした経緯を経て、今年になり再び改正案が提出され、衆議院の法務委員会可決まで手続きが進んでいる。改定法案の内容は、以前廃案になったものと大きく変わっておらず、この間批判を集めてきた問題点は解消されていない。
国連も日本の入管法の下でおこなわれている実態や制度に対し、再三にわたって懸念を示し、改善を求めてきた。そして今回の改定法案提出をうけ、4月18日にも日本の入管法には国際人権基準を下回る点が多いことなどの指摘をおこない、改定案を徹底的に見直すよう求めている。
生存権すら与えぬ処遇 密室隔離で死亡も
入管施設とはどのような施設なのか、そして今、どのようなことが問題になっているのか。
入管施設は入管庁の施設で、在留資格がなく国外退去を命じられるなどした外国人を収容している。日本に住む外国籍の人は、日本にいる資格(在留資格)を取得して暮らしている。この資格を審査し、可否を判断しているのも入管庁だ。
収容は人身の自由を奪う行為であるため、刑事手続きであれば裁判所の令状が必要となる。しかし入管の手続きにおいては不要とされており、入管という一つの行政機関に、いわば警察官、検察官、裁判官、刑務官の役割・権限が集中していることになる。このため、外部からのチェック機能が働かないうえに、入管側からは情報も公開されず、「ブラックボックス」と化した内部実態がここ数年で問題視されてきた。
日本の入管法では、強制退去が決まった外国人を速やかに送還しなければならないとしている。だが、ただちに送還できない場合は送還可能なときまで入管施設に収容することができると規定しており、収容期限の上限を設定していない。これが、日本の入管施設における「無期限拘束」の根拠にもなっている。
しかし、国際人権法では、すべての人の身体の自由が保障されている。送還を目的とした収容は、本来ならば移送のための飛行機や船を待つ時間といった、送還手続きをすぐに実行するために必要な時間に限られるべきものだ。にもかかわらず、いつになるかもわからない「送還までの間」であれば、無期限の収容を可能とする異常な日本の入管収容施設の実態がある。これに対し、国連人種差別撤廃委員会など複数の国際人権条約機関は何年も前から問題だと指摘してきた。
在留資格がない外国人に対しては、入管施設への収容が原則とされているが、その間の難民審査が長期化した場面や、子どもだった場合などは「仮放免」となり、施設外生活も認められる。この仮放免の可否もまた入管の審査に委ねられている。
仮放免といっても、収容施設の外に出られるだけで、生活にはさまざまな制約がある。就労は禁止され、入管の許可なく居住都道府県からは出られない。健康保険にも加入できず、生活保護も受けられない。義務教育は受けられるが、高校授業料の無償化は受けられない。そして、仮放免中は月に1回程度入管当局に出頭して仮放免の延長を受けなければならない。そのさい、延長されれば良いが、不許可になれば再び入管施設に収容される。しかもその場合、入管からはほとんど判断の理由については示されない。
就労が許されなくても、収入源がなければ生きていけない人たちは、結局生活のために働くしかない。入管当局もこれまでは、こうした「不法就労」を黙認し、特別厳しい対応はとってこなかった。
しかし仮放免の運用は年々厳しくなっており、その契機は2013年の東京オリンピック開催決定時期だったといわれている。各地方の入管局(当時)には取り締まりの強化が指示され、生活のために働いていることが見つかれば、条件違反としてまた入管施設に収容されるようになった。
たとえ仮放免となっても、生きていくことさえ困難な状況に変わりはない。それでも入管施設収容者にとっては仮放免が一つの目標になっているのだという。裏を返せば、それほど入管施設の処遇が絶望的に劣悪なのだ。
施設内の実態について、入管当局は積極的に広報しないため、ほとんどの国民は知ることはできず、関心も持ちにくい。だがその内情は、暴行、隔離、監禁、医療放置等々によって肉体的・精神的に収容者が追い込まれ、絶望のあまり自殺や自殺未遂、ハンガーストライキによる餓死などがくり返されている。
資格判断も基準不透明 ボランティアに聞く
こうした状況に置かれた収容者をサポートするために、全国に市民ボランティアチームがあり、入管収容施設で面会をおこなったり、施設内の処遇など情報を集めて公にし、改善を求めたり、ときには裁判をおこなったりして人道的な支援を求める活動を無償で続けている人々がいる。あるボランティアメンバーに話を聞いた。
入管施設収容者をはじめ、在日外国人の支援をおこなう市民ボランティアは、全国に存在している。そして各地の入管施設収容者や仮放免となった人々と繋がり、メンバーたちの間で情報を共有しながら、さまざまなサポートをおこなっているという。
このボランティアの一人である男性は、入管施設に通いながら、収容者と面会して話を聞いたり、仮放免となった人のサポートや、日本での在留資格である在留特別許可取得のための働きかけなどをおこなっているという。
さまざまな外国人と出会い、支援をおこなうなかで入管施設の実態も目の当たりにしてきた。個人的なエピソードはここで示すことは難しいが、肉体・精神的な苦痛から自殺未遂を図ったり、ハンストをおこない衰弱したり、仮放免になっても一度逮捕歴があり日本国内では生きるすべがなくなり、日本で生まれたにもかかわらず家族と別れて海外への逃亡を余儀なくされたり……。なかには10年以上入管の収容施設に押し込められたまま、精神を病んで誰とも話さなくなってその後どうなったのかもわからない人もいるという。
こうした劣悪な環境に押し込められた人々にとって、ボランティアによる面会が外の世界と繋がることができる唯一の手段でもあるのだという。また、世間から閉ざされ「ブラックボックス」と化した入管施設の実態を外の人間が聞き、公にしていくことで、入管側に対しても人道に反したおこないを牽制する意味合いもあるのだという。
だが、男性は「入管の状況をよくしたいと思ってかかわり続けているが、国の姿勢は今回の法改定のようにどんどん悪い方向に進んでいて状況は悪化している。その影響が、入管庁と外国人が直接対峙する入管施設においてひずみとなって表面化している」と話す。また、「仮放免のあと、特別在留許可が下りることもあるが、なぜ許可されたのか、入管からは明確な理由が示されないため、収容者は何をすれば在留資格が得られるのかわからない。何年間も星空さえ見えない施設のなかに押し込められ、出口が見えない。あまりにも不条理だ。自国に帰れない根拠を示すために“自国の政府から狙われている証拠を出せ”といわれても、いつ襲われるかもわからず、逃げ出すしかない状況でどうやってそんなものを用意できるのか。彼らは日本が国連の難民条約に批准している国だから、難民としてやってきている。それなのに、いざ来てみると難民認定は1%未満というのが日本の実情だ」と話していた。
外国人労働者は増大も 法制度未整備のまま
国外退去処分、強制送還を命じられている外国人のうち、統計で圧倒的に多いのは、日本での在留期間が切れてしまったまま滞在し続ける「オーバーステイ」で、全体の7割以上を占めるといわれている。
難民申請する人には、パスポートを持っていなかったり、自身の命を守るために身分を隠して偽造パスポートを作って日本へ来ている人が非常に多いといわれる。そのことが「不法上陸」や「不法入国」と見なされ強制送還の理由にもなる。そのため難民申請中の人が退去強制令書を発付されるケースも少なくない。
日本で普通に暮らしているだけでは、迫害や紛争などという生命が危険に晒される状況に実感が湧かない。だが世界中の難民は年々増え続けており、昨年6月、国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)は、紛争や内戦、迫害などで住む場所を追われた難民や国内避難民らの総数が初めて世界で一億人をこえたと発表した。
昨年は、ウクライナ戦争により、新たに1000万人が住む場所を追われ難民となっている。さらに今月1日にUNHCRは、戦闘が続くアフリカ北東部スーダンからの近隣諸国への避難民が約81万5000人に達する可能性があるという推計を示している。
難民条約を締結している国には、こうした人々を迫害の危険に直面する国へ送還してはいけないということが求められ、難民条約の33条(ノン・ルフールマン原則)にも明示されている。そして、日本も1981年に国連の難民条約を批准している。「国が守ってくれない人を、国際社会で助ける」という認識を世界で共有し、日本も批准国として世界に向けてそのポーズをとっていながら、実際にはほとんど難民として受け入れておらず、難民認定率はわずか0・7%(2021年)と世界各国に比べて著しく低い【図1】。
また、2018年の入管法改定により、日本政府は「特定技能」を創設し、農漁業や介護、外食や製造業等14種の業種において、外国人労働者の受け入れ拡大に道を開いた。入管法改定によって、人手不足といわれる業種において海外の安い労働力を大量に確保するという経団連をはじめとする財界の要求が強く働いてきたからだ。
だがそれ以前から、技能実習生として日本国内で働いていた外国人労働者が、低賃金や劣悪な労働条件に耐えかねて失踪するケースが急増していた。労働現場の受け入れ体制整備もままならないなか、さらに大量に海外からの労働力確保を進める国の政策こそが、日本で非正規滞在者が増える原因にもなっている。そのような状況を作り出していながら、今国会で審議されている新たな入管法改定によって、非正規滞在者をより強権的に都合良く日本国内から排除する方向を強めている。
日本政府による人権無視の非人道的・差別的政策や、難民受入を巡る二重基準こそが、入管という最前線で極限の環境を生み出し、外国人を苦しめ続けている。
他国を笑えぬ人権感覚 名ばかりの難民条約
この実情は、国際的にも問題視されており、日本で入管の問題が浮き彫りとなった名古屋市入管施設でのウィシュマ氏の死亡事件以前から、国連関係諸機関から何度も改善を求める勧告がおこなわれてきた【図2】。
EU(欧州連合)は2008年の指令で、収容期間が原則6カ月をこえないよう加盟国に求めている。そして送還先の国や地域の協力が得られないなどで送還できない場合であっても、収容期限は最長1年半と定めている。
国連の国際法委員会は、2014年に外国人の追放に関する法案で、収容のあり方を示した。そのなかでは、恣意的で刑罰的でないことや特別な事情がある場合のみ収容すること、合理性と必要性がある期間に限定すること、収容期間の延長は司法審査により判断されることをあげている。
だが、日本は依然として収容に上限をもうけず、10年以上も入管施設に収容され続けている人もいる。これまでに、国連の拷問禁止委員会や自由権規約委員会、人種差別撤廃委員会などの諸機関が日本の入管収容制度に懸念を示し、無期限の収容や収容の適否を判断する司法審査がないことなどを問題視し、再三にわたって代替措置の検討を求めてきた。
4月18日にも、入管法改定法案の提出に合わせて国連人権理事会の特別報告者らが、日本政府に向けて同法改定案に関する懸念表明と対話を求める共同書簡を発した。
このなかでは、日本の入管法には国際人権基準を下回る点が多いことを指摘している。そして法案についても「常に収容が優先される点」について懸念を示し、「国際人権基準によれば、出入国管理を目的とした収容は最後の手段であるべきで、成人に対してのみ、もっとも短い期間、より制限の少ない手段が利用できない場合にのみ許容される」「合理性、必要性、正当性、比例性の観点から正当化されない場合、入管収容は世界人権宣言第九条および日本が1979年から締結国となっている自由権規約第9条で禁止されている恣意的監禁となりかねない」と厳しく指摘している。
その他にも、前回の法改定案に引き続き今回も依然として収容の期間の上限も、収容の継続においての定期的な司法審査も定めていない点を問題視し、「国際基準では、出入国手続きにおける収容を含むあらゆる形態の拘禁は、裁判官その他の司法当局によって命じられ、承認されなければならない」こともあげている。
入管への収容を巡り、司法による承認と審査を導入すること、出入国手続きにおける収容期間の上限を明確に規定することなどを日本政府に求め、「ノン・ルフールマン原則を尊重し、拷問、虐待、宗教的な迫害、その他人権上の義務の深刻な逸脱による回復不能な侵害を受ける危険性のある国に、いかなる個人も移送しないという国際人権法の下での義務を喚起する」と訴えている。
このように、日本の入管体制は国際常識、また人道的見地から見ても世界の水準から大きく逸脱している。こうした国際的な勧告を無視し続けながら、今も日本政府は国際社会に向けて恥ずかしげもなく「難民条約批准国」をアピールしている。
入管の非人道的・差別的体制は、戦前から戦後にかけての日本社会のあり方とも関係があるともいわれている。戦前の入管業務は内務省の管轄下にあり、実務の担い手は特高警察の外事係だった。当時朝鮮や中国を植民地支配していた天皇制政府にとって、外国人は共に生きる隣人ではなく、「治安を乱す恐れのある敵」だった。
敗戦後、警察業務は日本を単独占領し、アジアへの侵略を意図するアメリカに移った。そして1947年にGHQが日本政府に「外国人登録令」を交付させて以降は、日本政府に移管された。
その後長らく、法務省の内部部局だった入国管理局を、2019年4月に「出入国在留管理庁」(入管庁)へと格上げし、現体制に至っている。あらゆる権限が一局集中し、世間や組織的な監視の目から隔絶された状況にあるなか、今回進めようとしている法改定によって、入管庁にさらなる権限を付与し、外国人に対しよりいっそう強引に権力を振りかざす方向へと進もうとしている。
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(2022年09月15日[木])
《どんな政権であろうと、新聞は権力監視の役割を放棄してはならない》…下足番新聞やアベ様広報紙に言っても詮無いこと。毎日新聞や朝日新聞には《権力監視の役割を放棄》しないでもらいたい。
『●桐生悠々に《ちなんだ社説の掲載に至ったのも、どんな政権であろうと、
新聞は権力監視の役割を放棄してはならないという決意を》読者に』
《社説「桐生悠々を偲(しの)んで」…。安倍、菅両政権の九年近くの
間、独善的な政治運営が続き、政治は私たちの望む、あるべき方向とは
全く違う道を進んでしまいました。でも、それを止める力が新聞には
まだある、義務を履行せずしてどうするのか、と読者の皆さんに
教えられた思いです。きのう始まった自民党総裁選後には衆院選が
あります。どんな政権ができようとも、私たちは
「言わねばならないこと」を堂々と言う新聞でありたいと考えます》
東京新聞の【<社説>桐生悠々を偲んで 言論の覚悟を新たに】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/202017?rct=editorial)によると、《新聞が言わなくなった先にあるのは、内外で多大な犠牲者を出した戦争であり、それが歴史の教訓です。言論や報道に携わる私たちに「言わねばならないこと」を言い続ける覚悟があるのか。悠々の生き方は、そう問い掛けます》。
『●『学校が教えないほんとうの政治の話』(斎藤美奈子著)読了
…《あなたの政治的ポジションを見つけて…》』
《だいたいみんな、このごろ、まちがえてんのよね。
「偏らないことがいいことだ」「メディアは中立公正、
不偏不党であるべきだ」「両論を併記しないのは
不公平だ」。そういう寝言をいっているから、
政治音痴になるのよ、みんな。》
《あのね、政治を考えるのに「中立」はないの。メディアの役目は
「中立公正、不偏不党な報道」ではなく「権力の監視」なんです。
それ、常識。》
《党派性をもたずに政治参加は無理である。》
『●『国民のしつけ方』(斎藤貴男著)読了…
《それは調査報道…「番犬(ウォッチ・ドッグ)」としての役割》』
《ジャーナリズムの最大の存在意義は「権力のチェック機能」である。
…専門的には「番犬(ウォッチ・ドッグ)ジャーナリズム」理論という》
《「番犬ジャーナリズム」は、純粋培養の環境下にあるよりも、
一人ひとりのジャーナリストがもがき、苦悩しながら遂行していってこそ
成長し、民主主義社会に貢献できるのではないか》
1年前、… ―――――― 「自民党総裁選を嗤 (わら) う」新聞求む…アベ様およびカースーオジサンによる9年近くの《メディアコントロール》の頚木の打破を。―――――― と訴えたのですが、結果は惨憺たるものでした。それを継いだキシダメ氏の酷いこと…。
これも1年前…(東京新聞)《新聞などメディアは社会に寄り添い、世論を代表しているか。政府の言い分を垂れ流し、報道を規制されても公益のためと思考停止に陥っていないか》。…桐生《悠々は個人誌「他山の石」の発行で糊口(ここう)をしのぎます》…箕部幹事長の言う「他山の石」ならぬ、「自」山での「石」だらけ。例えば、腐敗した政権や数多のアベ様案件の責任をとらせてほしい。また、《平和憲法の下、歴代内閣が憲法違反としてきた「集団的自衛権の行使」は、安倍晋三前政権によって容認に転じました。防衛費の増額も続きます。新聞などのメディアが声を上げ続けなければ、平和主義は一瞬にして骨抜きにされるのは歴史の教訓です》…。状況は悪化しています。
『●政権交代の意義が完全に消えた日』
《▼「听う」は口を大きく開けてわらうことで、「莞う」は感じよく
ほほえむこと、「嗤う」はあざけりわらうことだ。軍国主義が台頭し、
言論弾圧が厳しさを増していた一九三三年、軍の空襲への備えを
嗤った新聞人がいた▼その人、桐生悠々が書いた
「関東防空大演習を嗤ふ」は日本の新聞史上、特筆すべき名論説
として、記憶される。首都上空で敵機を迎え撃つ作戦など滑稽極まる。
数機撃ち漏らせば、木造家屋の多い東京は炎上すると、彼は書いた
▼<阿鼻叫喚(あびきょうかん)の一大修羅場を演じ、
関東地方大震災当時と同様の惨状を呈するだらう…しかも、
かうした空撃は幾たびも繰返へされる可能性がある>。
この指摘が現実のものとなり、大空襲で東京の下町が壊滅、
十万の犠牲者を出したのは、四五年三月十日のことだ》
『●自公支持者を「嗤う」、あれで「採決」「可決」!?:
自公支持者も「听う」ことが出来なくなる日は近い』
「先の『読売』や『産経』、『アベ様の犬HK』などの
「アベ様の広報機関」とは違う、『東京新聞』の新聞人の矜持を
示す社説をご覧ください。2番目の記事の、つまり、
《桐生悠々の言葉。…「言いたい事」と「言わねばならない事」は
区別すべきだとし「言いたい事を言うのは権利の行使」だが、
「言わねばならない事を言うのは義務の履行」で「多くの場合、
犠牲を伴う」と書き残している》
……の部分を受け、社説の末尾には、《憲法を再び国民の手に
取り戻すまで、「言わねばならないこと」を言い続ける責任を
自らに課したい。それは私たちの新聞にとって
「権利の行使」ではなく「義務の履行」だからである》と
〆ています」
『●阿部岳記者「桐生悠々は訓練よりも
「実戦が、将来決してあってはならない」ことを訴えた…先見の明は…」』
「《桐生悠々は訓練よりも「実戦が、将来決してあってはならない」ことを
訴えた。…先見の明は、その後の空襲被害が証明している》訳です。
壊憲が進み、戦争できる国、戦争したい国へとひた走るニッポン。
ジャーナリズムの劣化もそれに拍車をかける」
『●Jアラート狂想曲: 「かつて関東上空での防空演習を
嗤った桐生悠々なら何と評するでしょうか」』
《北朝鮮が弾道ミサイル発射を繰り返し、国内では避難訓練も
行われています。かつて関東上空での防空演習を嗤(わら)った
桐生悠々なら何と評するでしょうか》
『●阿部岳さん、《基地問題への見解の違いも…
デマで攻撃された因縁も関係ない。今回は…産経の側に立つ》』
「東京新聞の社説【週のはじめに考える 権力と向き合う覚悟】…
によると、《◆全米の新聞、一斉に社説…◆言論の自由への危機感
…◆桐生悠々の奮闘を偲ぶ…あす九月十日は、四一年に亡くなった
悠々を偲(しの)ぶ命日です。百年という時を隔て、また日米という
太平洋を挟んだ国で同じように、新聞が連帯して時の政権に毅然(きぜん)
と向き合ったことは、民主主義社会の中で新聞が果たすべき使命を
あらためて教えてくれます。私たちは今、政権に批判的な新聞との
対決姿勢を強める安倍晋三政権と向き合います。悠々ら先輩記者や
米国の新聞社で働く仲間たちの奮闘は、私たちを奮い立たせ、
権力と向き合う覚悟を問い掛けているのです》。
《権力と向き合う覚悟》…無しなニッポンのマスコミではなかろうか…」
『●東京新聞《桐生悠々…にとって一連の言論は、
犠牲も覚悟の上で、言うべきことを言う義務の履行だった》』
「《「言いたいことを言うのは、権利の行使」だが
「言わねばならないことを言うのは、義務の履行」であり、
「義務の履行は、多くの場合、犠牲を伴う」》と。《桐生悠々…に
とって一連の言論は、犠牲も覚悟の上で、言うべきことを言う
義務の履行だった》。この度、アノ高市早苗氏が総務相に復活。
アベ様の政で〝唯一うまく行っている〟メディアコントロールの下、
《権力と向き合う覚悟》がマスメディアにはあるのだろうか?
《義務の履行》を果たしているか?」
『●《国会を開かなければ、それもできない。これを政治空白と言わず
して、何と言う。…国権の最高機関である国会の軽視も甚だしい》…』
『●「自民党総裁選を嗤(わら)う」新聞求む…《明治から大正、戦前期の
昭和まで、藩閥政治家や官僚、軍部の横暴を筆鋒鋭く批判し続けました》』
『●武田砂鉄さん《忘却に加担するのか、しっかり掘り返して問うのか、
メディアが問われている。またいつもの感じでやっているの…》』
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【https://www.tokyo-np.co.jp/article/202017?rct=editorial】
<社説>桐生悠々を偲んで 言論の覚悟を新たに
2022年9月14日 06時56分
(桐生悠々)
九月十日は私たち記者の大先輩で反軍、抵抗のジャーナリスト、桐生悠々(きりゅうゆうゆう)=写真=を偲(しの)ぶ命日でした。世界を見回すと、悠々が活動していた時代同様、戦禍が絶えず、新たな戦争も始まりました。戦争の犠牲者はいつも、何の罪もない「無辜(むこ)の民」です。こんな時代だからこそ、悠々の命懸けの警鐘に耳を傾け、言論の覚悟を新たにしなければなりません。
◇
本紙読者にはおなじみだと思いますが、桐生悠々について、おさらいをしてみます。
悠々は、本紙を発行する中日新聞社の前身の一つ「新愛知」新聞や長野県の「信濃毎日新聞」などで編集、論説の総責任者である主筆を務めた言論人です。
明治から大正、戦前期の昭和まで、藩閥政治家や官僚、軍部の横暴を痛烈に批判し続けました。
新愛知時代の一九一八(大正七)年に起きた米騒動では、米価暴騰という政府の無策を新聞に責任転嫁し、騒動の報道を禁じた寺内正毅内閣を厳しく批判。社説「新聞紙の食糧攻め 起(た)てよ全国の新聞紙!」の筆を執り、内閣打倒、言論擁護運動の先頭に立ち、寺内内閣を総辞職に追い込みました。
信毎時代の三三(昭和八)年の論説「関東防空大演習を嗤(わら)ふ」では、敵機を東京上空で迎え撃つ想定の無意味さを指摘しました。日本全国が焦土と化した歴史を振り返れば正鵠(せいこく)を射たものですが、在郷軍人会の抵抗に新聞社が抗しきれず、悠々は信州を離れます。
(桐生悠々の遺族から寄託された「他山の石」
=金沢市の金沢ふるさと偉人館で)
◆発禁処分を乗り越えて
それでも悠々は、新愛知時代に住んでいた今の名古屋市守山区に移り、三四(同九)年から個人誌「他山の石」=写真=を月二回発行します。当局からたびたび発売禁止や削除の処分を受けながらも、四一(同十六)年に病で亡くなる直前まで、軍部や政権への厳しい批判を続けたのです。
他山の石が最初に発禁となったのは三五(同十)年の「広田外相の平和保障」という論文です。
当時の広田弘毅外相による「我在任中には戦争なし」との議会答弁を「私たちの意見が裏書きされた」と評価しつつ、アメリカやロシアとの戦争は「国運を賭する戦争」であり「一部階級の職業意識や、名誉心のため」「一大戦争を敢(あ)えてすることは、暴虎馮河(ぼうこひょうが)(無謀な行為)の類である」「戦争の馬鹿(ばか)も、休み休み言ってもらいたいものだ」と軍部の好戦論を批判しました。
これが反戦を宣伝扇動したとして発禁処分になったのです。
悠々の研究者、太田雅夫さんの著書によると他山の石の発禁・削除処分は二十七回に上ります。このうち二十五回は三五〜三八年の四年間ですから、この間に発行された四分の一以上が発禁・削除処分を受けたことになります。
その後、悠々は発行継続のため不本意ながらも愛知県特高課による「事前検閲」を受ける方針に切り替え、指摘された箇所を自主的に削除することで発禁を免れました。ただ、その筆勢は衰えず、政権や軍部批判を続けました。
◆言わねばならないこと
それらは悠々にとって「言いたいこと」ではなく「言わねばならないこと」でした。他山の石にはこう書き残しています。
「私は言いたいことを言っているのではない」「この非常時に際して、しかも国家の将来に対して、真正なる愛国者の一人として、同時に人類として言わねばならないことを言っているのだ」
そして「言いたいことを言うのは、権利の行使」だが「言わねばならないことを言うのは、義務の履行」であり「義務の履行は、多くの場合、犠牲を伴う」とも。
悠々が残した記者としての心構えは古びるどころか、今の時代にも通じる、いや、今だからこそ胸に刻むべき至言なのです。
今、新聞にとって「言わねばならないこと」があふれています。
法的根拠を欠く国葬実施や旧統一教会と政治との深い関係、平和憲法を軽視する安全保障政策への転換や防衛費の増額などです。
国外に目を転じれば、国際法無視のロシアの振る舞いや、核兵器使用の可能性も看過できません。
新聞が言わなくなった先にあるのは、内外で多大な犠牲者を出した戦争であり、それが歴史の教訓です。言論や報道に携わる私たちに「言わねばならないこと」を言い続ける覚悟があるのか。悠々の生き方は、そう問い掛けます。
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[※ 青木理さん「刑事責任と政治責任」 #秘書が勝手にやるわけないやん ↑(サンデーモーニング 2020年12月6日)]
(2022年07月23日[日])
dot.の記事【安倍元首相銃撃事件でジャーナリスト・青木理氏が感じた「不気味な兆候」とは】(https://dot.asahi.com/dot/2022070900007.html?dicbo=v2-95ce26e0b4073ab340eadd3466234628)。
《ただ、人の衝撃的な死は、時にすべてを一色に塗りつぶしてしまいかねない力を持ちます。過去は美化され、冷静な批評や批判を許さない風潮にも覆い尽くされてしまう。それもまた極めて危険なことであり、今回の事件をそういう意味での社会の“曲がり角”にしてもならず、安倍氏の政治姿勢や政治手法がもたらした「功罪」の「罪」がなんであったかも、あらためてきちんと見つめ直されなければならないと思います》。
数多のアベ様案件をいちいち挙げるまでもなく、《「功罪」》の「功」など何一つ思い出せず、「罪」しかない。
「不気味な兆候」は既に現実になっている。《そのためには、まさに言論の砦たるメディアとメディア人の役割が問われています》。アベ様の置き土産、《メディアコントロール》の頚木から脱することが出来るかどうか。現状ここまで、統一協会と自民党のズブズブの関係を問えないようであれば…。
(リテラ)《本来ならば円安と物価高が進むいまこそその是非が検証されるべきアベノミクスを「功績」として取り上げるなど、故人の過大評価、美化・神格化がはじまっている。さらに、この報道の洪水のなかで繰り返されているのが、「安倍元首相の悲願は憲法改正」「憲法改正が安倍元首相の夢だった」といったフレーズだ》。小出裕章さん《彼のしたこと、しようとしてきたことはただただカネ儲け、戦争ができる国への道づくりだった》。
『●《想定できないから免責されるという論法なら「地震大国」の日本で
原発は稼働させてはならない…原発政策を推進してきた国の結果責任》』
『●「統一協会、暴力団、日本会議に神道議員連盟…どうするの」と
ヤジり返して、アベ様にそれらの真偽を確認してもらうべきだった』
『●あとの祭り…《故人の過大評価、美化・神格化…「安倍元首相の悲願は
憲法改正」「憲法改正が安倍元首相の夢だった」》の垂れ流し…』
『●《二〇二一年時点で民主主義国は八十九で、権威主義国は九十。世界人口
の七割の約五十四億人が権威主義下で暮ら》す…91国目に堕ちる?』
『●《私は意見を言いません、強いものの近くにいたいのです、という宣言
に、音楽業界の偉い人がすり寄っているという光景は、あまりに…》』
『●前川喜平さん《「暴力と言論」…言論の衰退と暴力の増長の悪循環を
止めるには言論を立て直すしかない。だから今言論が委縮してはいけない》』
『●《メディアコントロール》という置き土産 … 《新聞・テレビはこの
宗教団体の名前を報じていないが、ネット上では「統一教会」…》』
『●《彼のしたこと、しようとしてきたことはただただカネ儲け、戦争が
できる国への道づくりだった》…それを支持する「1/4」と「2/4」』
『●《「民主主義への挑戦・冒涜」という点で言えば、それこそ安倍政権の
8年とは、まさに民主主義への挑戦と冒涜、否定の連続であった》』
『●《元首相の死によってすべての疑惑を闇に葬り去るどころか、安倍氏を
神格化しようとしている》…「民主主義を断固として〝破壊〟する決意」』
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【https://dot.asahi.com/dot/2022070900007.html?dicbo=v2-95ce26e0b4073ab340eadd3466234628】
安倍元首相銃撃事件でジャーナリスト・青木理氏が感じた「不気味な兆候」とは
2022/07/09 13:22
(ジャーナリストの青木理氏)
安倍晋三元首相が選挙演説中に銃撃され、死亡するという前代未聞の事件から一夜が明けた。犯行の動機や背景はいまだ謎に包まれているが、「安倍三代」(朝日新聞出版)の著書があるジャーナリストの青木理氏は今回の事件をどう捉えたのか。緊急インタビューした。
* * *
まず大前提として、どのような政治信条があろうと、その政治家にいくら批判があろうと、今回のようなテロを断じて容認することはできません。改めて言うまでもないことであり、問題はその先にあります。
そのうえで元首相が凶弾に倒れた衝撃的な事件を考えると、これはやはり不気味な兆候と捉えるべきなのか。だとすれば、なんとしてもそれを押しとどめる必要があります。
昨年亡くなったノンフィクション作家の半藤一利さんと生前対談した際、半藤さんが「社会が戦争に向かう危険な兆候」をいくつか挙げていたのを思い出します。(1)被害者意識と反発が国民に煽られる、(2)言論が不自由になる、(3)教育が国粋主義に変わる、(4)監視体制が強化される、(5)ナショナリズムが強調される、そして(6)テロの実行が始まるーー。
当時は重大テロなど起きていませんでしたが、その他の要素はかなり揃ってしまっているのではありませんか、と尋ねる私に、半藤さんはこう即答しました。「ええ、しかもそのスピードは戦前より速い」と。
私もそうですが、昭和史の探索に生涯を捧げた半藤さんは、皮相なナショナリズムや排外的風潮が強まる昨今のこの国の政治を危ういものと捉え、強く憂いていました。今回はそうした風潮を煽る側だった元首相がテロの凶弾に襲われたわけですが、それはいったいなぜだったのか。現時点では判然とせず、犯行の動機や背景の解明を待つしかありませんが、少なくとも半藤さんのいう「危険な兆候」の最後のピースを埋めてしまうような結果につなげるわけにはいきません。
ですから、今回のテロに政治やメディアは決して萎縮せず、と同時に犯行の動機や背景の解明を急いでそれと向き合い、テロの土壌となった課題や問題点が浮かびあがったなら、その改善に全力で取り組むべきでしょう。
拙著「安倍三代」でも記しましたが、安倍氏は少なくとも政界入りする前の青年時代には、強い政治信条や信念を持っていた形跡はまったくありません。母方の祖父である岸信介氏に強い敬慕の念を抱いているようでしたが、しかし戦前に特高警察に抗った父方の祖父・安倍寛氏のような胆力や反骨心、あるいは戦中に特攻隊を志願しながら生きながらえた父・安倍晋太郎氏のような歴史観もバランス感覚もなく、名門政治一家の跡取りとして生を受けた“おぼっちゃま”にすぎないという印象を持ちました。
これは妻の昭恵さんも言っていましたが、その期待に応えるため、自らが描く偉大な政治家像を「演じていた」側面もあったでしょう。そんな安倍氏は、首相として7年8カ月という歴代最長政権を成し遂げましたが、客観的に見てそれに見合う“レガシー”を遺したとはいえません。だから首相退任後も影響力を保持しようと躍起になり、自らの政権を否定するような動きには公然と横槍を入れたのかもしれません。
その振る舞いは見苦しいものだったと私は思いますが、そうした途次、しかも重要な国政選挙の最中、まさかこのような形で命を奪われるとは、誰一人として想像していなかった。凶行の動機や背景に重大な意味が潜んでいるのか、それとも突発的で政治的背景の薄い単独犯なのかはともかく、首相の座を目前にしながら病に倒れた父・晋太郎氏と同じ67歳で世を去ったことに、奇妙な符合のようなものも感じます。
繰り返しますが、今回のようなテロは決して容認できません。ただ、人の衝撃的な死は、時にすべてを一色に塗りつぶしてしまいかねない力を持ちます。過去は美化され、冷静な批評や批判を許さない風潮にも覆い尽くされてしまう。それもまた極めて危険なことであり、今回の事件をそういう意味での社会の“曲がり角”にしてもならず、安倍氏の政治姿勢や政治手法がもたらした「功罪」の「罪」がなんであったかも、あらためてきちんと見つめ直されなければならないと思います。
また、今後は「テロ対策」などが声高に叫ばれることも予想されますが、それを契機として例えば警察による監視体制ばかり強まれば、それもまた自由な社会を窒息に追い込んでしまいかねません。投票日が目前に迫った参院選を「弔い合戦」のように矮小化することも避けるべきです。元首相の死を悼むことと、政治への評価は分けて考えなければならない。そのためには、まさに言論の砦たるメディアとメディア人の役割が問われています。(構成=AERA dot.編集部・作田裕史)
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[※ 「こんな人たち」 報道特集(2017年7月8日)↑]
(2022年04月20日[水])
沖縄タイムスの【社説[反戦デモ敵視]憲法の軽視は許されぬ】(https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/943670)。
《問題は「誤解」されていることではない。戦力を備えた自衛隊という実力組織が、憲法も認める市民の権利行使を「戦い」の対象に挙げるという、ゆがんだ認識が問われているのだ。松野氏は野党の追及を受け「不適切だった」と軌道修正したが、不十分だ。文民統制に関わる事態と捉え、岸信夫防衛相は陸自への指導など対応を検討すべきだろう》。
『●「恥」の三重塗り: 高市早苗氏・稲田朋美氏の
「ネオナチ」写真問題・「在特会」機関紙執筆問題』
「それにさらに輪をかけて、「「ヘイト」規制 国会デモにも広げる愚……
政権批判は耳が痛くても、民の声に耳を傾けることこそ政治家の
仕事ではないのか」? その発言者・高市早苗氏は当然として、
座長・平沢勝栄氏や各委員はこんな発議に異議を唱えないのであれば
高市氏同様の「愚」「恥」」
『●「数十万人単位のテロリスト」のいる
「そんな国の与党の首脳」が隠蔽法の本音をポロリ』
《国民の「知る権利」を侵害する恐れがある特定秘密保護法案をめぐり、
自民党の石破茂幹事長がブログで、市民団体らのデモ活動をテロ
とみなした。憲法が定める「表現の自由」に基づく
市民の政治への訴えを犯罪と同一視する言葉が政権中枢から出たことで、
法案が成立すれば国民の権利が抑圧されるとの懸念は現実味を増した》
『●もはやニッポンに「民主主義の看板を掲げる資格はない」
…アベ様は「盲目的に服従しない者には弾圧で…」』
『●《思想統制、言論弾圧につながる危険な兆候…反戦の声を上げる市民に
敵意を向けた自衛隊の暴走を見過ごすわけにはいかない》(琉球新報)』
(リテラ)《「陸上自衛隊の今後の取組み」という資料において、「予想される新たな戦いの様相」「グレーゾーンの事態」として、「テロ等」「サイバー攻撃」「不法行動」「特殊部隊等による破壊活動等」などと並んで、「反戦デモ」と記載》《戦争に反対し平和を願う市民によるデモを、政府は国家の主権を脅かす行為として敵対勢力扱いしていた》…ねぇ。(琉球新報)《戦争に反対する市民の行動を国家の主権を脅かす挑戦と位置付け、敵視していたのだ》。戦争したい、戦争に行かせたいという本音、政府や自衛隊に逆らうものは許さないという本音がポロリでしょうか。ウクライナへのロシアの侵略で世界中の多くの市民が暗い気分になっている所で、一方で、アベ様政権下でのニッポンではこの有様だったわけです。
昔、「市民活動も取り締まりの対象となる」なんて言っていた与党自民党の首脳が居ましたね。「数十万人単位のテロリスト」のいる「そんな国の与党の首脳」が特定秘密隠蔽法の本質について本音をポロリでした。
《思想統制、言論弾圧につながる危険な兆候…反戦の声を上げる市民に敵意を向けた自衛隊の暴走を見過ごすわけにはいかない》(琉球新報)。
『●軍隊は住民を守らない: 《情報保全隊…住民の調査・
監視のほか、島嶼戦争の際の対スパイ戦任務も想定》…』
《……以上のように、「情報保全隊」の防諜は、
《「戦前の憲兵政治の再来だ」、「一般市民の活動を監視している」
と批判》され、また、《沖縄でも沖縄弁護士会や
沖縄平和運動センターなどの団体や個人が監視され、戦前の憲兵隊や
特高警察を想起させるとの批判》が出ている。《市民集会や自衛隊、
米軍に批判的な団体・個人の活動を監視》していた訳だ。
《憲法で保障された表現の自由や思想・良心の自由を
侵害するような活動は許されない》のに…。》
『●違憲な土地規制法 ――― 密告社会、《軍隊に監視される社会でいい
のか?》、《戦争に市民を協力させるという構造》を許していいのか?』
しかも、ジャーナリズムの問題も。《記者向け勉強会で配布》《テロと並べて「反戦デモ」や「報道」についても、武力攻撃に至らない手段で自らの主張を相手に強要する「グレーゾーン」事態に当たると明記していた》そうだが、記者も随分と舐められたものですね。(リテラ)《安倍政権が「反戦デモ」「報道」をテロ扱いするという言論弾圧体質を記者相手に公然と見せつけ、それを記者がスルーする──》、ああぁ…。
『●《首相の演説にやじを飛ばしただけで、警官に排除される時代…
こんな「表現の不自由」な社会を誰が望んだ》?』
「桐山桂一さんの仰る通り、《今日では既に、首相の演説にやじを
飛ばしただけで、警官に排除される時代である。
こんな「表現の不自由」な社会を誰が望んだであろうか》?」
「《鹿児島県警から任意の「捜査関係事項照会」と呼ばれる依頼を受け、
うち4図書館で利用者の個人情報が提供》…。
《警察は政党の手先ではない》訳がないし、《警察は正義の味方と
呼ぶこと》もできない…悲惨な社会。最「低」裁を頂点とした司法も、
検察や警察も、いまやアベ様に忖度する時代。
《岸の末裔が首相では日本に未来はない》。」
『●《安倍政権下で始まった危険な言論統制に歯止めをかける判決…首相に
ヤジを飛ばした市民が、北海道警の警察官に違法に排除された事件》』
『●《現役の総理大臣へのヤジも許されず、それが報道もされない世界》
《ヤジも言えない国家や有無も言わさず排除をする警察》でいいの?』
そして、ニッポンは壊れっぱなし。《立憲主義》《平和憲法》《国の根幹を担う最高法規》を蔑ろにし、《火事場ドロボー》らによる違憲な壊憲へと爆走。
琉球新報の【<社説>加速狙う改憲論議 国民を置き去りにするな】(https://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-1503212.html)によると、《自民は新型コロナウイルス感染拡大を踏まえて緊急事態条項の新設にも前のめりだ。この条項は私権制限を伴い、立憲主義の理念を損なう問題をはらむ。一方、ロシアによるウクライナ侵攻を挙げて9条改憲を唱える姿勢も顕著だ。憲法は国の根幹を担う最高法規である。岸田文雄首相は改憲について「国会の議論と国民の理解は車の両輪」と述べ、国民的論議が必要との認識を示している。国民を置き去りにした拙速な議論は避けるべきだ》。
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【https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/943670】
社説[反戦デモ敵視]憲法の軽視は許されぬ
2022年4月16日 06:12
陸上自衛隊が2020年、記者向けの勉強会で配布した資料で「予想される新たな戦い」の対象に、「反戦デモ」を例示していた。
デモは、憲法21条で表現の自由として保障されている。戦争に反対し平和を訴える市民の合法的な意思表示の敵視であり、憲法と民主主義を軽視する危険な認識だ。
陸自は記者に配った資料で、武力攻撃に至らない手段で自らの主張を相手に強要する「グレーゾーン」事態の具体例を挙げた。この中で、テロやサイバー攻撃と反戦デモを併記していた。
記者から「不適切だ」と指摘を受けて回収し「暴徒化したデモ」に修正したという。
反戦デモへの見解を巡っては、湯浅悟郎前陸上幕僚長が19、20年に外部で講演した際の資料にも、同様の記述があったことが分かっている。
勉強会の担当者だけでなくトップを中心に、デモを敵視する風潮が組織内でまん延していたと疑わざるを得ない。
政府内では、文民の危機感も薄い。松野博一官房長官や鬼木誠防衛副大臣は当初「誤解を招く表現だった」と釈明するにとどめた。
問題は「誤解」されていることではない。戦力を備えた自衛隊という実力組織が、憲法も認める市民の権利行使を「戦い」の対象に挙げるという、ゆがんだ認識が問われているのだ。
松野氏は野党の追及を受け「不適切だった」と軌道修正したが、不十分だ。文民統制に関わる事態と捉え、岸信夫防衛相は陸自への指導など対応を検討すべきだろう。
■ ■
市民との関係を巡っては07年、陸自の情報保全隊が自衛隊の活動に批判的な市民の動向を調べ、個人情報を記したリストを作っていたことが明らかになった。
県内でも沖縄弁護士会、労組や市民団体などの幹部が実名とともに活動内容を記載され「戦前の特別高等警察の再来か」と猛反発した。
組織の方針にそぐわない市民を監視し、敵視する体質が脈々と受け継がれているのではないか-。そんな危惧が募る。
中国の脅威を念頭に、自衛隊の「南西シフト」が奄美から先島まで、琉球弧全体で進んでいる。情報保全隊も、宮古島市と与那国町への陸自配備に伴い、配置された。
台湾有事への備えを口実に、先島でも市民の活動に逐一、目を光らせるようなことがあれば、住民は他国だけでなく自国の軍事組織へも緊張を強いられてしまう。
■ ■
自衛隊基地などの周囲で、土地の所有者や利用状況を調査できる土地規制法が9月に全面施行され、情報保全隊の監視活動は県内でも強まると想定される。保全隊のリストには、ヘリの騒音に苦情を言っただけで勤務先や住所を調べられた人もいた。
ロシアのウクライナ侵攻が続く中、反戦デモは世界中で広がっている。先の大戦で住民を巻き込んだ大規模な地上戦があった沖縄県民は、平和を望む思いが特に強い。デモに加わる市民の声に謙虚に耳を傾ける姿勢こそ、自衛隊に必要だと自覚してほしい。
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[※ 野党共闘 市民連合と政策合意 (週刊金曜日、2021年9月17日1345号)↑]
―――――― 《山本太郎代表…「まともな仕事をされている共産党に対して、ジャマな存在だということをああいう形で嫌がらせするっていうのは、ちょっと確信犯に近いだろうなと思います」「だって今、政治の世界のなかで反社って言ったら、自民党と維新でしょ」と喝破》、《適菜収…一方、「社会をリセット」だの「新しい国をつくる」だのと騒ぎ、国を破壊してきたのは、新自由主義と政商、カルトに乗っ取られた自民党であり、その補完勢力としての維新の会である》。
(2021年09月19日[日])
一体何事かと思えば…。山添拓さんのつぶやきから:
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【https://twitter.com/pioneertaku84/status/1439151513037803523】
【https://twitter.com/pioneertaku84/status/1439151540221087749】
【https://twitter.com/pioneertaku84/status/1439151591991365634】
山添拓@pioneertaku84
2020年11月3日、休日を利用して趣味の鉄道写真を撮りに行った際に、長瀞町の秩父鉄道の線路を横断したことが、埼玉県警秩父警察署から軽犯罪法違反であるとの指摘を受け、本年9月16日付で送検した旨の連絡を受けました。軽率な行為だったと反省しています。
午後5:57 2021年9月18日
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私は、地域住民によって道がつけられ、水路に渡し板がかけられていた箇所を、列車が接近していない時間帯に、通行可能な道であるという認識のもとに、約1秒程度で渡りました。
午後5:57 2021年9月18日
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これが渡ることが禁止された箇所であったという指摘については、素直に従い、すべての事情を説明し、反省する旨を記した上申書も提出しています。
今後、二度とこのようなことのないようにいたします。
午後5:57 2021年9月18日
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誰が共産党議員らを監視しているのやら…。10カ月も経った、なぜに今? 暗澹とした気分になる。
ニーメラー牧師の警句を地で行く。
『●ニーメラー牧師「ナチスが最初共産主義者を攻撃した時」
…高江や辺野古が破壊された時、「関生」が狙われた時…』
《共通政策に合意》した他の野党3党にもあまりに失礼だ。
【ラサール石井 東憤西笑/八代英輝弁護士の「虚偽コメント問題」は公平であるべきTV局とスタッフの知性の劣化にも一因】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/geino/294778)によると、《TBS系「ひるおび!」で八代英輝弁護士が「…」と発言した問題。「綱領」を「要綱」と間違い、全く書かれていないことをあるかのように述べたのは、ワイドショーでのたわ言と看過するには酷すぎる暴言だった。共産党は即刻抗議した。…問題は、田崎史郎氏がいたにもかかわらず間違いを指摘せず、番組自体も発言をスルーしてしまったことにある。そもそも出演者はバランスよく配置されるべきだ。その中で自由に討論すればよい。どうも室井佑月さんが降板したあたりからキャスティングがかなり偏っているように思える。発言が野党共闘に対する意図的な攻撃であり、あえて確信犯的に発言したものであるとしたら、客観的であるはずのコメンテーターとしては逸脱した行為であり、それを容認したのなら、結果的に番組自体が、政府広報、いやそれ以上の一政党を支援する装置になってしまったということになる。これはスタッフの矜持のなさと知性の劣化が招いたものか。》
『●《立憲民主、共産、社民、れいわ新選組…安全保障関連法廃止を
求めるグループ「市民連合」と国会内で会合を開き…共通政策に合意》』
デマに群がる、蝟集するお維のあまりの醜悪さ…《共通政策に合意》した他の野党3党にもあまりに失礼だ。
日刊ゲンダイのコラム【適菜収 それでもバカとは戦え/八代英輝がタレ流したデマに嬉々として便乗した自民と維新 国を破壊してきたのはどっちだ?】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/294904)によると、《野党共闘を潰すために選挙直前を狙って確信犯的にデマを流した可能性を疑われても仕方がない。…デマゴーグを放置すれば社会はどんどんおかしくなっていく。実際、維新の会の議員らがこのデマに便乗。足立康史は〈逆にTBSが謝罪とか訂正とかしたら、大変な問題になる〉、音喜多駿は〈共産党は公安も認定する通り暴力革命の路線を捨てておらず、TBS番組でコメンテーターの方が言いたかったことは正しいです〉とツイート》。
『●松尾貴史さん×室井佑月さん対談、「安倍首相は、
嘘も権力の私物化も恥ずかしいとすら思っていない」』
《松尾 確かに。それで、室井さんの出演している『ひるおび!』
(TBS)はどう? 個人的には八代英輝弁護士が面白いな
と思っていて。安倍さんのお友だちなの?》
『●中曽根康弘元首相や「産経のドン」故・鹿内信隆氏らは、
あの時、何をしていたのか? …《検閲国家》へと一歩一歩』
《5日放送の『ひるおび!』(TBS)でも、慰安婦問題など含む作品を
展示した「表現の不自由展・その後」が中止に追い込まれた件を
とりあげるなか、八代英輝弁護士がこんな発言をしていた。
「…この慰安婦問題っていうものが史実に基づかないものである
こと。…」 八代弁護士は「表現自体をさせないという風潮は危険だな
と思う」などとエクスキューズをいれつつも、「私自身はこれ
(少女像)を置いて、こんなものあってはならないと議論する
ということはアリだと思いますけどね」と続けるなど、
嫌韓煽りを剥き出しにしていた》
リテラの記事【八代弁護士らの共産党攻撃の根拠「公安調査庁」が“失笑”の報告書! 暴力活動の記載なく「コロナ政策提言で存在感」とまるで共産党】(https://lite-ra.com/2021/09/post-6021.html)によると、《八代弁護士は…「共産党は…党の要綱として廃止してませんから」「よくそういうところと組もうという話になるな、というのは個人的には感じますね」などと発言したが、そもそも日本共産党の「綱領」には「暴力的な革命」などという文言は一切なく、八代弁護士の発言は完全なデマだった》。
このリテラの記事の結び、《れいわ新選組の山本太郎代表が今回の八代発言の共産党デマ攻撃の背景について、「まともな仕事をされている共産党に対して、ジャマな存在だということをああいう形で嫌がらせするっていうのは、ちょっと確信犯に近いだろうなと思います」「だって今、政治の世界のなかで反社って言ったら、自民党と維新でしょ」と喝破していたが、この連中にそのまま権力を握らせていたら、それこそ、秘密警察による謀略支配はさらにエスカレートしていくだろう》。さすが、山本太郎さん。
一方…こんなことが許されていいのか! ―――――《官邸の忠犬…政権の爪牙…山口敬之氏の逮捕を潰した最重要キーマン》中村格氏が警察庁長官に…。前川喜平さん《中村の警察庁長官就任は、安倍・菅政権の腐敗を象徴する人事だ》。金子勝さん《権力に近ければ、罪を犯しても逮捕されない…公安警察・検察が安倍政権を支配していることに事の本質がある》。青木理さんは《…本来は一定の距離を保つべき政権と警察・検察が近づき過ぎるのは非常に危うい。民主主義国家として極めて不健全な状態と言わざるを得ません》。
『●アベ様が《新政権も警察権力も私物化する暗黒時代が始まる》、《官邸の
忠犬…政権の爪牙…山口敬之氏の逮捕を潰した最重要キーマン》が…』
最後に、青木理さんの『日本の公安警察』。
『●『日本の公安警察』読了(1/2)』
「1章 厚いベールの内側」、「2章 特高から公安へ」、
「3章 監視・尾行から工作まで」、「4章 公安秘密部隊」、
「5章 戦後の公安事件簿」、「6章 オウム・革マル派との〝戦い〟」、
「7章 警察の外にある公安」、「8章 監視社会と公安警察」
「奇々怪々な「菅生事件」(すごう)という謀略とその後の無茶苦茶な経緯、
〝爆弾犯〟の異常な出世」
『●『日本の公安警察』読了(2/2)』
《情報は、大物政治家や警察OBの代議士に流れているというのが、
仲間内での公然の秘密であった。元来、秘密のベールに
包まれているはずの『第四係』の懇親会終了後に自民党選出の
国会議員が顔を見せるというのも、警察と自民党との癒着を
物語るものであろう》
再度、引用する:
――――――――――――――――――――――――――――――――――
【https://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/44ec4cf2d3eae47aa55c93e8c0a996e7】
【https://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/5e6abd0d5b21ef7d6d1f894069c32f8b】
■青木理さん『日本の公安警察』:
奇々怪々な「菅生(すごう)事件」という謀略とその後の無茶苦茶な経緯、〝爆弾犯〟の異常な出世。《…当時国家地方警察大分県本部に所属する公安警察官だった。…事件は一転して、公安警察による謀略事件だった疑いが浮上した。…〝オトリ捜査〟…。…共産党員らに有罪を言い渡した原判決を破棄し、全員無罪の判決を下した。寒村で突如として起きた「共産党員による駐在所爆破事件」は、地元の共産党周辺へと投入された公安警察官らによる謀略事件だったのである。…大分地裁は戸高を爆発物取締罰則違反で起訴し、その後福岡高裁も戸高の有罪を認定したが、結局は「爆発物に関する情報を警察の上司に報告したことが自首にあたる」として刑を免除される。驚くべきはこの後の戸高に対する処遇だった。警察庁は有罪判決からわずか三カ月後、警部補として復職を認めたのである。…復職後の戸高は警察大学校教授、警察庁装備・人事課長補佐などを歴任して警視の地位まで昇任。八五年、警察大学校術科教養部長を最後に退官したノンキャリアの公安警察官としては異例の出世だった。…「パチンコ疑惑」…参院予算委員会で、再び「戸高…」の名前が物議を醸す。…警察OBが占める「たいよう共済」の常務に問題人物が就任…。戸高…のことだった。…こんなところにも顔を出している。…菅生事件の〝亡霊〟は事件から四〇年以上を経ても警察組織の中枢でひっそりと息づいていた。そしてプリベイドカードは、今も巨大な警察利権の一つとして指摘されている》。
盗聴。《中野の警察大学校に本拠を置く「サクラ」部隊は、そんな秘密工作活動を発足以来三〇年以上にわたって延々と、そして水面下で続けてきた。だが一九八六年、組織に大きな転機が訪れる。共産党の緒方国際部長宅盗聴事件の発覚である。…緒方側の申し出を受け、NTT職員は現場を所轄する警視庁町田署に事実関係を通報した。しかし、到着した町田署員は緒方側から事情を聴くと近所で長時間の電話をし、緒方らに対して「警察は静観する」と言ったきり捜査に乗り出すことを拒否。NTT側が一一月二八日、同署に告発したにもかかわらず、これを受け取らず、翌二九日になってようやく受理した。/ところが一二月一日になると突如として実況見分を実施し、大量の〝証拠品〟を持ち帰ってしまう。極めて不透明な形で行われた見分は証拠隠滅すらうかがわせるものだった》。当時の検察総長伊藤榮樹氏のたとえ話・おとぎ話。損害賠償請求訴訟では賠償が命じられ、高裁でも勝訴、国側の上告断念で判決は確定。
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【https://lite-ra.com/2021/09/post-6021.html】
八代弁護士らの共産党攻撃の根拠「公安調査庁」が“失笑”の報告書! 暴力活動の記載なく「コロナ政策提言で存在感」とまるで共産党PR
2021.09.17 12:08
(公安調査庁「内外情勢の回顧と展望」2021年1月版)
『ひるおび!』(TBS)レギュラーコメンテーターの八代英輝弁護士による日本共産党デマ発言だが、当の八代弁護士にも、同じ見解を持つ自民党政権や応援団にもまったく反省はないらしい。
八代弁護士は10日放送回のなかで「共産党はまだ『暴力的な革命』というものを、党の要綱として廃止してませんから」「よくそういうところと組もうという話になるな、というのは個人的には感じますね」などと発言したが、そもそも日本共産党の「綱領」には「暴力的な革命」などという文言は一切なく、八代弁護士の発言は完全なデマだった。
ところが、13日に局アナがこの点について訂正・謝罪した一方、八代弁護士は「私の認識は閣議決定された政府見解に基づいたものでした」などと開き直った。
しかも、ネット上ではネトウヨや自民党応援団がこぞって「八代弁護士は何も間違ったことを言っていない」「共産党は破防法に基づく監視対象団体」「公安調査庁から暴力主義的な破壊活動をおこなう恐れがあると認定されている」などと叫び、加藤勝信官房長官までが「政府の認識は何ら変更するものではない」などと八代弁護士をアシストしている。
まったく、連中の悪質さには呆れ果てるしかない。安倍・菅政権の閣議決定の根拠となり、いまもネトウヨや政権応援団が「共産党は暴力革命を捨てていない」ことの根拠としてがなり立てているのは、共産党が破壊活動防止法にもとづく公安調査庁の監視対象団体になっているということだが、この監視対象指定じたい、先日の記事で指摘したように、公安調査庁のでっちあげにすぎないのだ。
破防法は既報のとおり東西冷戦下の1952年に共産党を排除する政治的な目的でつくられた法律で、その破防法に基づき、監視機関として、公安調査庁が設けられた。
しかし、この70年近く、公安調査庁は破壊活動を裏付けるような証拠を一切上げられておらず、自民党や警察関係者にすら「無用の長物」「予算の無駄遣い」と冷笑されてきた。
しかし、何も証拠を上げられていないのは当然で、公安調査庁は自分たちの組織と予算を維持するため、破壊活動の実態など何もないのに、70年近くも共産党に無理やり「破壊活動の疑い」をかけつづけてきただけなのだ。
それを証明する公的資料がある。それは、公安調査庁が年に1度発表している、国内外の治安情勢や監視対象団体の動きをまとめた報告書「内外情勢の回顧と展望」だ。
■公安調査庁「内外情勢の回顧と展望」2021年1月版の失笑ものの内容
たとえば、最新版にあたる2021年1月の「内外情勢の回顧と展望」を見てみよう。共産党は、「国内情勢」を取り上げた章に登場する。ちなみに、国内情勢のトップバッターとして取り上げられている団体はオウム真理教で、つづいて過激派。共産党はその次の3番目に登場し、最後の4番目は「右翼団体など」となっている。
一体どんなおどろおどろしい破壊活動が書かれているのか、と共産党のページを開くと、まず、タイトルにはこうあった。
「コロナ禍での政策提言などを通じて存在感のアピールに努めた共産党」
え? 「暴力革命」とか「破壊活動」じゃなくて「コロナ政策の提言で存在感をアピール」? これって、むしろ政党として褒めてないか。
いや、でも、本文にはさすがに何か破壊活動を示唆するようなことを書いているはず、と思って目を移すと、レポートはこう始まる。
〈共産党は,1月,平成29年(2017年)以来3年ぶりとなる「日本共産党第28回大会」を開催した。大会では,安倍政権の一連の施策について,「憲法と平和,暮らしと経済,民主主義と人権などあらゆる分野で,戦後どの内閣もやってこなかった史上最悪の暴政の連続だった」と批判した。そして,この状況を打開するには,野党が政治的立場の違いを乗り越えて結束し,政権交代を目指すことが重要であると強調した上で,次期総選挙に向け,「野党間で相互敬意をもって一致点で団結し,連合政権をつくるために力を尽くす」などと野党共闘の発展を訴えた。大会には,「日本共産党第27回大会」(平成29年〈2017年〉)に続き,他野党・会派から来賓を迎え,挨拶の場を設けるなどして,共闘の印象付けを図った。〉
本文が始まっても「暴力革命」や「破壊活動」に関係する記述はなかなか出てこず。その代わりに書かれていたのが、安倍政権は史上最悪の暴政の連続と批判し、その打開のために野党が一致団結しようと呼びかけた、という話だった。公安調査庁の解釈では、もしかしたらこれが「破壊活動の前触れ」ということになるのだろうか。さらに、レポートはこうつづく。
〈また,大会では,「日本共産党第23回大会」(平成16年〈2004年〉)以来となる綱領改定を行い,従来から取り組んできたジェンダー平等社会の実現を目指す旨新たに規定し,女性層に寄り添う姿勢を明確にした。なお,中国については,尖閣諸島周辺海域における中国公船の領海侵入など覇権主義的行動が深刻化していると指摘した上で,「日本共産党第23回大会」で同国を評価した部分を削除した。大会後,共産党は,大会決定や改定綱領の下,令和4年(2022年)の党設立100周年に向けて,党員数及び「しんぶん赤旗」読者数を,大会開催時と比べて3割増とすることなどを目標に党勢拡大活動に力を注いだ。〉
■公安調査庁が共産党の「各地で生活物資の配布活動」「中国批判」を明記 まるで共産党の宣伝パンフ
相変わらず、「暴力革命」「破壊活動」の記述はなく、今度はその代わりに「ジェンダー平等社会の実現を目指す旨新たに規定」「女性層に寄り添う姿勢を明確にした」……。その上、この「回顧と展望」では、共産党が中国共産党批判をおこなっていると記述。ネトウヨ連中がわめいている「共産党は中国の手先」説を否定する形になっていた。
もはや共産党の広報紙か「しんぶん赤旗」でも読まされている気になってくる。いくらなんでもこのままでは終わらないだろう、とさらに読み進めたのだが、後半部分にあったのはこんな解説だった。
〈共産党は,新型コロナウイルス感染症の感染拡大を捉え,「新型コロナ危機を体験して, これまでになく多くの人々が政治に目を向けている」と指摘した上で,無党派層を中心に 入党の働き掛けに努めた。この取組では,政府が打ち出した各種政策を捉え,全世帯へのマスク配布や「GoToトラベル」をめぐる対応を批判するとともに,党独自あるいは他野党と共同で提言や政府に対する申入れを行った。〉
〈また,共産党は,党の援助を受け,党幹部も輩出している青年組織・日本民主青年同盟とともに,各地で生活物資の配布活動を実施し,「党・民青と学生の結びつきが生まれていることから,民青を支え,援助を強めることが重要である」などと同活動を評価した。〉
〈9月に発足した菅政権に対しては,安倍政権の政治姿勢を全面的に継承する体制であると 批判し,対決姿勢を鮮明にした。また,次期総選挙については,「しんぶん赤旗」などで,次の総選挙で政権交代を実現するという本気度を国民に示すことが大事であると繰り返し訴えるとともに,いつ解散・総選挙になっても市民・野党共闘の勝利と党躍進を必ず勝ち取る構えで戦い抜くと強調して,選挙準備を進めた。〉
公安調査庁が列挙しているのは、アベノマスク批判に「GoTo」批判、コロナ対策の提言や政府へ申し入れをおこなったこと……。挙げ句、生活物資の配布活動を各地で実施したとも書いているが、これ、コロナ禍で市民に寄り添ういい政党だなあ、という感想しかない。むしろ、共産党の善行を喧伝する公安調査庁は共産党の手先なのではないか?と疑ってしまいそうになるほどだ。
しかも、レポートはここで終わり。まさかと思うかもしれないが、これが公安調査庁による「共産党」にかんする2021年版の調査結果の全部なのだ。
安倍・菅政権の閣議決定および八代弁護士の主張、氏を擁護する人びとは、「共産党は暴力革命路線を捨てていない」とする根拠として公安調査庁による調査対象団体に指定されていることを挙げていたが、その公安調査庁は、たんに共産党を調査対象団体にしているというだけで、共産党のPR原稿としか思えない調査結果しか残せていないのである。まったく、これほどの税金の無駄遣いがあるだろうか。
■日本ペンクラブや生協、日本ジャーナリスト会議、アムネスティまで監視対象にしていた公安調査庁
しかも、公安調査庁が自らの組織維持と予算獲得のために危険性をでっち上げている相手は、共産党だけではない。なんと、生活協同組合(生協)や日本ペンクラブなどの報道関係の任意団体まで監視対象に広げようとしていた前歴がある。
1996年に公安調査庁が下部組織である公安調査局に指示を出し、広範な団体について実態把握に乗り出していたことが、1999年に判明したのである。当時の新聞によると、公安調査庁は全国8カ所の公安調査局に対してそれぞれの「重点解明目標」を設定。たとえば、近畿公安調査局の指示項目には、こんなことが書かれていたという。
〈「大衆・市民運動関係」として、原発建設の賛否を問う住民投票運動のほか、市民オンブズマンの行政に対する告発や大気汚染・リゾート開発・ごみ問題等への取り組みなどを行う団体を列挙。女性の地位向上や消費税率引き上げ反対運動も含まれている。〉
〈「法曹・救援、文化、教育関係」の分野では(1)いじめ・不登校問題、日の丸・君が代反対などに対する諸団体の動向(2)諸団体による死刑廃止や人権擁護の取り組みなどに加え「言論・出版の自由を求める活動の実態」としてマスコミ関係団体も指定した。〉(中日新聞1999年11月25日付)
そして、公安調査庁が名指ししたとされる団体には、日本ペンクラブや日本ジャーナリスト会議、生協、アムネスティ日本支部、情報公開法を求める市民運動、原水協、原水禁などがあったというのである。
消費税やリゾート開発に反対する団体、いじめや不登校問題に取り組んだり女性の地位向上をめざす団体、さらに日本ペンクラブが、一体どうして破壊活動をおこなう恐れのある団体になるのか、さっぱり意味がわからない。
当時、中日新聞では、奥平康弘・東大名誉教授が「『気に入らない団体はすべて調査しよう』という政府側の意向を反映した動きなのだろう」とコメントしていたが、この調査対象を見るとそれ以下。とにかく、自分たちが予算獲得できるためなら、なんでもいいから手当たり次第、危険性があることにして調査しようとしていたとしか思えない。
■山本太郎が八代らの共産党攻撃に「確信犯」「政治の世界で反社って言ったら、自民党と維新」
いずれにしても、これらの事実を見れば、公安調査庁がいかにデタラメで、連中の言う「破壊活動のおそれ」とやらが何の実態もないでっち上げであることがよくわかってもらえたはずだ。
しかし、問題は安倍・菅政権になって、リストラ対象になっていたはずのこの役所が復活、その妄想と陰謀論丸出しのやり口をそのまま政権が利用するようになったことだ。
まず、安倍政権時代の2016年3月にも〈日本共産党は、現在においても、破壊活動防止法に基づく調査対象団体である〉などとする答弁書を閣議決定した。
2016年というのは、2015年に安保法案が可決・成立して以降、初の国政選挙である参院選がおこなわれたが、この参院選では、立憲主義に反する安保法制強行成立への抵抗から野党共闘が始動していた。この閣議決定は明らかに、参院選をにらんで、野党共闘潰しのために仕掛けられたものだった。
そして、今年6月には、維新の鈴木宗男・参院議員の質問主意書に答えるかたちで、〈日本共産党は、現在においても、破壊活動防止法に基づく調査対象団体である〉などという答弁を閣議決定したのだが、これもやはり、今回の衆院選対策で、野党共闘に揺さぶりをかけようとしたものだ。
前述したように、かつての自民党にはまだ、このインチキな公安調査庁のあり方を批判し、整理しようという良識的な姿勢があった。しかし、安倍・菅政権になって良識も倫理もなくなった自民党政権は、フェイク公安機関を平気で政敵叩きに利用し始めたのである。
それは支持層も同じだ。当の八代弁護士はもちろん、ネトウヨも公安調査庁のインチキ丸出しの「共産党=暴力革命」という決めつけに乗っかって、総選挙を前に、自民党擁護と野党叩きを繰り広げているのだ。
れいわ新選組の山本太郎代表が今回の八代発言の共産党デマ攻撃の背景について、「まともな仕事をされている共産党に対して、ジャマな存在だということをああいう形で嫌がらせするっていうのは、ちょっと確信犯に近いだろうなと思います」「だって今、政治の世界のなかで反社って言ったら、自民党と維新でしょ」と喝破していたが、この連中にそのまま権力を握らせていたら、それこそ、秘密警察による謀略支配はさらにエスカレートしていくだろう。
(編集部)
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【https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/294904】
適菜収 作家
近著に「日本人は豚になる」「ナショナリズムを理解できないバカ」など。著書40冊以上。購読者参加型メルマガ「適菜収のメールマガジン」も始動。詳細は適菜収のメールマガジンへ。
それでもバカとは戦え
八代英輝がタレ流したデマに嬉々として便乗した自民と維新 国を破壊してきたのはどっちだ?
公開日:2021/09/18 06:00 更新日:2021/09/18 06:00
(「八代英輝弁護士の事務所は暴力団」とデマを流しても
謝れば納得するのか(C)日刊ゲンダイ)
弁護士の八代英輝が、日本共産党に関するデマをテレビ番組で垂れ流した。八代はTBS系「ひるおび!」(10日放送)にコメンテーターとして出演。野党4党(立憲民主、共産、社民、れいわ)の次期衆院選での共闘について「共産党はまだ暴力的な革命ってのを党の要綱として廃止していませんから、よくそういうところと組もうって話になるなと個人的には感じますね」と発言した。
要綱は綱領の言い間違いなのだろうが、これはシンプルなデマである。
弁護士なのだから、共産党が暴力革命路線を放棄していることを知らないわけがない。仮に知らなかったとしたら、それに反発した新左翼の動きも、日本の現代史もまったく知らないということになる。さすがにそれはありえない。よって、野党共闘を潰すために選挙直前を狙って確信犯的にデマを流した可能性を疑われても仕方がない。
番組は「日本共産党の綱領にそのようなことは書かれていませんでした。訂正しておわびします」と謝罪(13日)。八代は「私の認識は閣議決定された政府見解に基づいたものでした。一方、日本共産党はそれをたびたび否定していることもあわせて申し上げるべきでした」などと言っていたが、話をゴマカすな。問題になったのは「私の認識」ではなく、デマを流したことである。
また、謝れば済む話でもない。デマを流すのは簡単だが、デマを修復するのは難しい。テレビ番組で「八代の弁護士事務所は暴力団」とデマを流しても謝れば納得するのか。
デマゴーグを放置すれば社会はどんどんおかしくなっていく。実際、維新の会の議員らがこのデマに便乗。足立康史は〈逆にTBSが謝罪とか訂正とかしたら、大変な問題になる〉、音喜多駿は〈共産党は公安も認定する通り暴力革命の路線を捨てておらず、TBS番組でコメンテーターの方が言いたかったことは正しいです〉とツイート。
これも論点のゴマカシだが、そもそも今の日本共産党は暴力革命路線どころか、かなり保守色が強い。一方、「社会をリセット」だの「新しい国をつくる」だのと騒ぎ、国を破壊してきたのは、新自由主義と政商、カルトに乗っ取られた自民党であり、その補完勢力としての維新の会である。公安が監視対象とすべきはこうした連中ではないか。
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/ (2021年07月18日[日])
海渡雄一さんによる、レイバーネットの記事【三上智恵さんの「沖縄スパイ戦史」が明らかにする土地規制法の危険性/海渡雄一】(http://www.labornetjp.org/news/2021/0623kaido)。
《三上さんが、この本を書かれた思いが、沖縄スパイ戦は沖縄だから起きたことではなく、戦争に市民を協力させるという構造が作られたら、いつでもどこでもそういうことが起きるのだという警告のために書かれたのだということがわかりました。…●沖縄スパイ戦を沖縄差別の視点だけで語ることは、貴重な教訓を見落とすことにつながる …●「沖縄スパイ戦史」を土地規制法廃止のための武器に》。
《軍隊に監視される社会でいいのか?》。《戦争に市民を協力させるという構造》を許していいのか?
海渡雄一さん《基地や原発の監視活動や抗議活動をする隣人・知人や活動協力者の個人情報を密告せざるを得なくなります。これは地域や市民活動を分断するものであり、市民活動の著しい萎縮につながります。土地規制法は、沖縄スパイ戦の時のこのような構造を現代の基地周辺地域などによみがえらせることでしょう。いったんこのようマシーンが作動を始めたら、最後には、住民同士が密告し合い、多くの犠牲者を再び産み出す危険性があります。土地規制法は、憲法が絶対的なものとして保障している思想・良心の自由を侵害するものなのです》《三上さんの「沖縄スパイ戦史」は、土地規制法がもたらす監視と密告の社会の末に、私たちを待っている人間不信の未来の地獄絵図を過去の歴史の中から肌身に感じられるような精度でよみがえらせました》。
『●軍隊は住民を守らない: 《情報保全隊…住民の調査・
監視のほか、島嶼戦争の際の対スパイ戦任務も想定》…』
《……以上のように、「情報保全隊」の防諜は、
《「戦前の憲兵政治の再来だ」、「一般市民の活動を監視している」
と批判》され、また、《沖縄でも沖縄弁護士会や
沖縄平和運動センターなどの団体や個人が監視され、戦前の憲兵隊や
特高警察を想起させるとの批判》が出ている。《市民集会や自衛隊、
米軍に批判的な団体・個人の活動を監視》していた訳だ。
《憲法で保障された表現の自由や思想・良心の自由を
侵害するような活動は許されない》のに…。》
『●《陸上自衛隊と米海兵隊が、名護市辺野古の米軍キャンプ・シュワブに、
陸自の離島防衛部隊「水陸機動団」を常駐させる…極秘合意》』
《同訓練場返還地の米軍廃棄物問題などを調査しているチョウ類研究者の
宮城秋乃さんは「仮にヘリパッドとして使うのであれば、
高江の負担はより重くなる」と訴えた》
『●《官邸の意に沿わない記者を排除…
明らかに記者の質問の権利を制限し、国民の『知る権利』を狭める…》』
「琉球新報の【<社説>基地にドローン規制 沖縄を狙った報道弾圧だ】…
によると、《政府方針が盛り込まれれば、自衛隊基地や米軍基地への
取材が大きく制限される。国民の知る権利を著しく侵害する方針に、
新聞協会が反対を示したことは当然といえる》…そうです。
どこまでも《卑(ミーン)》なアベ様ら」
『●《国民投票法に条件付き賛成で…支持者が増》≪「支持者減」…
立憲を掲げて、しかも、このコロナ禍で、あのトンデモ壊憲に手を貸すかね?』
『●立法府の自公お維議員による土地規制法案 ――― 《何のための国会か》
《内閣委員のお一人お一人が問われている》(馬奈木厳太郎弁護士)』
《さらに、法案を先取りするような事件も沖縄では起こった。
米軍北部訓練場の返還跡地である「やんばるの森」に米軍の廃棄物が
残っていることを指摘、その廃棄物を米軍基地ゲート前に並べるという
抗議活動をおこなったチョウ類研究者の宮城秋乃さんに対し、沖縄県警が
威力業務妨害の疑いで家宅捜索に入ったからだ》
『●土地規制法案の先取り ―― 宮城秋乃さんの家宅捜索という見せしめ
…《見せしめの過剰捜査…人権侵害行為》が頻発すること、必至』
『●<金口木舌>《土地利用規制法やデジタル関連法などが国会でバタバタ
と成立…いずれも国民を監視し思想・良心の自由を奪いかねない法律》』
「《本当にこのままでよいのか》? 《国中が混乱する中、
土地利用規制法やデジタル関連法などが国会でバタバタと成立した。
熟議とは程遠い数の力で ▼いずれも国民を監視し思想・良心の自由を
奪いかねない法律だ》。
《国民はその危うさを実感しているだろうか》? 法治主義を嘯き、
《法を盾に権力者は国民を押さえ付ける》。立憲主義を蔑ろにし、
違憲に壊憲するくせに。自公お維に投票した責任取ってください。」
土地規制法案の先取り ―― 宮城秋乃さんの家宅捜索という見せしめ…《見せしめの過剰捜査…人権侵害行為》が頻発すること、必至。《杉田水脈議員が「辺野古の基地反対運動の人たちの弁当のごみが米軍基地に入ったらどうするか」という事例を出したように、こんなレベルの屁理屈でも調査監視の対象になってしまうというお粗末さを露呈》…あぁぁ…。
《監視社会…当たり前になる社会、戦前のような恐ろしい国に私たちをいざなう法律が、ついに参議院本会議で可決、成立してしまった。「重要土地等調査規制法」。大事な国防施設を守るため、という名目で無制限に市民の監視を可能にする、こんな稀代の悪法を止められない私たちの市民力のなさに改めて暗たんたる気持ちになる》。最低の官房長官を含めた第二次アベ様政権により、《メディアコントロール》は完成し、《私たちの市民力》はズタズタに。三上智恵さんの結びの言葉、《法は成立しても、せめて悪用された時に瞬時に声を上げて世論で監視し、実行させない市民力を、私たちは今からでも磨いておかねばならない》。
『●軍隊は住民を守らない: 《情報保全隊…住民の調査・
監視のほか、島嶼戦争の際の対スパイ戦任務も想定》…』
《……以上のように、「情報保全隊」の防諜は、
《「戦前の憲兵政治の再来だ」、「一般市民の活動を監視している」
と批判》され、また、《沖縄でも沖縄弁護士会や
沖縄平和運動センターなどの団体や個人が監視され、戦前の憲兵隊や
特高警察を想起させるとの批判》が出ている。《市民集会や自衛隊、
米軍に批判的な団体・個人の活動を監視》していた訳だ。
《憲法で保障された表現の自由や思想・良心の自由を
侵害するような活動は許されない》のに…。》
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【http://www.labornetjp.org/news/2021/0623kaido】
三上智恵さんの「沖縄スパイ戦史」が明らかにする土地規制法の危険性
三上智恵さんの「沖縄スパイ戦史」が明らかにする土地規制法の危険性
海渡雄一
●はじめに
先の国会で成立してしまった土地規制法について、6月21日に、週刊金曜日の記事にする目 的で、三上智恵さんと対談しました。半分が土地規制法の話、残りは三上さんが映画にされ、本にもされた「沖縄スパイ戦」の話をしました。七月初旬発売の週刊金曜日に掲載されると思います。
私は、この対談のために三上さんの書かれた集英社新書『沖縄スパイ戦史』をあらためて読みなおしました。
三上さんが、この本を書かれた思いが、沖縄スパイ戦は沖縄だから起きたことではなく、戦争に市民を協力させるという構造が作られたら、いつでもどこでもそういうことが起きるのだという警告のために書かれたのだということがわかりました。
●護郷隊やスパイ虐殺者の人となりをなぜここまで掘り下げるのか
この本を読むと、護郷隊の二人の隊長やスパイを殺害した指揮者の生い立ちが詳しく調べられ、その人物像が愛情をこめて描かれていることに驚かれる方も多いと思います。戦後も沖縄に通い、慰霊を続けた人たちのことを克明に記録しています。
これまで、沖縄スパイ戦は鬼畜のような日本軍が、沖縄方言しか話せない人々を虐殺していったという、いわば沖縄差別の文脈で語られてきたと思います。
この問題には、確かに沖縄差別の一面があることは明らかです。日本軍にとって、沖縄の人々は日本民族の一員でありながら、半面では琉球民族という別の民族でもあり、琉球には外国経験が多い人々がいたという事情があるのも事実です。
しかし、そこを強調しすぎると、そんなことは日本本土では起きなかったし、今後も本土 では、日本軍が日本国民をスパイに仕立て上げて殺すようなことは起きないという認識にとどめ置かれてしまいます。
だからこそ、三上さんは、隊長たちが護郷隊の少年隊員たちを愛し、その命を一人でも救おうとしたことを丹念に記録しています。
●結局刺客を送り込まれていたヨネさん
また、みずから何人かのスパイを虐殺した竹下少尉が、スパイリストに入れられていた秘密戦の民間協力者でもあった米子さんたちを「ヨネちゃんとスミちゃんを殺すな。殺すなら俺が許さない」と周囲に厳命して、彼女たちを救おうとしたというエピソードは映画「沖縄スパイ戦」のハイライトともいえるシーンでした。
しかし、この本の中ではさらにその先の冷厳な真実が明らかにされています。映画で言えば「ネタバレ」かもしれませんが、公刊された本に書かれていることですのでここに書いておきます。三上さんが映画を撮り終えたあとの四回目に米子さんと会った時のことです。衝撃的です。
「『兵隊たちがね、五、六人が夜中に家に上がり込んできたんですよ。いるか! どこに寝てるか! と囁いてる声が聞こえて。私も母も、真っ暗闇の中、必死で蚊帳をくぐって裏口から転がり出て、危機一髪。裏の畑の中に身を隠して』
えっ、結局海軍は殺しに来たんですね? 武下少尉が止めてくれたんでは…
『いや、やがてやられよったですね。銃を持って来ていましたね。もう.怖い』
これまで、会う度に米子さんの口から語られたのは、水兵たちとの束の間の交流、武下少尉に食糧を届けた話。やがてスパイリストに挙げられたという信じがたい展開と恐怖と、それでも武下少尉が二人の女性を守ろうとしてくれたことを知り、戦後に救われた思いをした話。それがパターンだった。しかしこの日初めて聞いたのは、結局、刺客が彼女のもとに送り込まれていたという残酷な結末だった。」(507-8ページ)
これだけ、三上さんに心を許した米子さんも、四回目に話す決断を付けられるまで、このような悲しい結末は話さなかったのです。スパイ戦の真実を明らかにするという作業がいかに困難な作業であるかがわかります。言葉を換えれば、スパイ戦に関することの真実を明らかにするためには、関係者の多くが鬼籍に入りながら、秘密を抱えた幾人かの人々が、お元気で、傑出したジャーナリストであり、民俗学者でもある三上さんがこぼれ落ちる貴重な言葉の端々を記録できたという歴史のタイミングが必要だったことがわかります。
永遠に歴史の闇に埋もれていたかもしれない貴重な記憶を本にとどめたこの「沖縄スパイ戦史」は、まさに三上さんの血のにじむような努力と歴史的なタイミングが重なることで、決して私たちが忘れてはならない戦争の真実の姿を明らかにした瞠目すべき奇跡の書であるといえるでしょう。(写真右=筆者)
●沖縄スパイ戦を沖縄差別の視点だけで語ることは、貴重な教訓を見落とすことにつながる
本書の「終わりにかえて」で、三上さんは次のように述べています。本書の最も大切なメッセージであり、特定秘密保護法・共謀罪・デジタル監視法・土地規制法の制定後の日本に暮らす市民にとって最も伝えたかったメッセージは、この部分ではないかと思います。
「沖縄のスパイ虐殺といえば「沖縄方言を使った」ためという、文化の違いや差別に原因を求める解説が必ずついて回るが、この視点だけを提示するのは、全体の理解を妨げる危険もあると思っている。差別の問題だけで括ろうとすると、秘密戦の構造も、今後も監視社会の成れの果てとして私たちを襲う可能性のある恐ろしい前例だという点も、逆に見えにくくなる。「国内遊撃戦の参考」五十八条に見る通り、「変節者があれば断固たる処置を取りその影響を局限する」という軍の方針は他府県の住民に対しても沖縄戦同様に徹底されていたのだ。
もちろん、沖縄に対する歴史的な差別は根深く沖縄戦に影を落とし、それが悲劇を増大させたことも見過ごしてはならない。しかし沖縄県民が差別され、その命が軽く見られていたから起きた悲劇だとだけ解釈されると、一番大事な教訓を見誤ってしまうだろう。つまりそれは、「沖縄はいざ知らず、本土に住む私たちはそう簡単に自国の軍隊に殺されたりはしない」という誤解を生むことになる。それはさらにこういう勘違いにつながる。「もしも今後、隣の国と何か物騒な展開になったとしても、沖縄にいる米軍や自衛隊が何とかする、だろう。少なくとも本土に影響が出る前に収めるはず。本土にいる国民のことは、いくらなんでも守るでしょう」と。
今、南西諸島に続々と攻撃能力を持った自衛隊の新基地が作られていき、また戦場にされたらたまらないと島々から必死のSOSが発せられている。それなのに、日本中で平和や人権について活発な市民活動を展開しているような意識の高い人々も含め、無関心を装い黙殺している人が圧倒的に多いことからも、この「自分たちは大丈夫(沖縄に何かあったとしても)」という深刻な勘違いはかなり浸透していると私は疑っている(724ページ)。
●加害の側の人々の苦しみや後悔など人間的葛藤を知ることの大切さ
「特に、三人の虐殺者たち。今帰仁村の人々を何人も殺め、戦死扱いになったままひっそりと戦後を過ごしたであろう海軍の渡辺大尉や、米軍将校を血祭りにあげ大暴れし、投降する住民が許せず刃にかけた井澤曹長、住民虐殺に手を染めながらも、ヨネちゃんとスミちゃんだけは殺すなと言った武下少尉。いずれも罪もない沖縄県民を殺害しているのだから好感を持って調べはじめたわけでは到底ないが、しかし一人ひとりの個人史がわかってくると、やはり見え方は変わってくる。」(734ページ)
「たとえどんな残酷な出来事を起こして、その罪の重さは変わらないとしても、加害の側の人々の苦しみや後悔など人間的葛藤を知ったりした時に、また家族や関係者が向き合い続ける状況に接した時に、あらためてその出来事を捉えなおそうとするものである。赦しはしなくても、人は、悪の権化というレッテルをはがしてその人聞を見たり、前後の状況を知ろうとしたり、自分だったら、と考えてみる余地も生まれてくる。そうなって初めて、この不幸な事象が意味を持ってくる。私はここにかすかな希望のようなものを感じている。戦後七五年も経ち『鬼のような日本軍が沖縄の住民を苦しめた』という大枠の中からいくつもの事象が個別に紐解かれ、なぜ加害が発生したのか、その構図も明らかにされていく。」(735-6ページ)
●負の歴史こそが、本物の、騙されない強い未来を引き寄せてくる力に繋がる
「ある不幸な事象が、怒りや怨みやレッテル貼りから少し距離をおくことができるようになった時に初めて、そこに未来を救う大事な種が落ちていることに気づくのかもしれない。そしてその呪縛を解くカギは、結局は関係者がどう向き合ったか、悲しみや痛みを抱えてどう生きたかという人間の心が作り出す小さな波紋に過ぎないのかもしれない。でも私はこの本を書き進めながら、その人間の心が発する小さな波動をいくつも受け取ることができた。沖縄戦の裏側にある陰惨な事実を掘り起こしながらも、なぜか執筆期間を通して全く心が荒むことがなかったのは、大変な時代を生きた人たちの心の波動も、それを引き受けて今を生きようとする人たちの心の震えも、本当の光を見ようとしているように感じられ、その方向に私の心まで整えてくれたからだ。言い方を変えれば、負の歴史こそが、本物の、騙されない強い未来を引き寄せてくる力に繋がるということを、この人たちが私に信じさせてくれたのだ。」(736-7ページ)
本当にそのとおりです。三上さんの本は、悲しい歴史を記した本ではあるけれども、その登場人物には人間的な魅力が輝き、明るさに満ちている不思議な本です。
●「沖縄スパイ戦史」を土地規制法廃止のための武器に
土地規制法8条は「重要施設」周辺や国境離島の土地・建物の所有者や利用者の利用状況を調査するために、「利用者その他の関係者」に情報提供を義務付けています。「関係者」は従わなければ処罰されます。ですから、基地や原発の監視活動や抗議活動をする隣人・知人や活動協力者の個人情報を密告せざるを得なくなります。これは地域や市民活動を分断するものであり、市民活動の著しい萎縮につながります。
土地規制法は、沖縄スパイ戦の時のこのような構造を現代の基地周辺地域などによみがえらせることでしょう。いったんこのようマシーンが作動を始めたら、最後には、住民同士が密告し合い、多くの犠牲者を再び産み出す危険性があります。土地規制法は、憲法が絶対的なものとして保障している思想・良心の自由を侵害するものなのです。
三上さんの「沖縄スパイ戦史」は、土地規制法がもたらす監視と密告の社会の末に、私たちを待っている人間不信の未来の地獄絵図を過去の歴史の中から肌身に感じられるような精度でよみがえらせました。
沖縄県北谷町議会(亀谷長久議長)は18日の定例会で、「土地規制法」の廃止を求める意見書を賛成多数(賛成12反対6)で可決しました。意見書では、土地規制法は「基地周辺で暮らす住民のみならず、その土地の利用者をも調査・監視できるような内容」と批判し、「北谷町のみならず沖縄全土が注視対象区域とも言われ、個人情報が入手されることなども懸念され悪法とのそしりは免れない」と危機感を示しています。また、「基地周辺住民、県民全ての私権、財産権すら脅かされ、負担感は増すばかりで本来守られるべき国民は置き去りにされ本末転倒だ」として、土地規制法の廃止を求めています。
土地規制法の成立に危惧を持ち、日本を戦争をする国にさせたくないとお考えの方々は、ぜひとも、この『沖縄スパイ戦史』を読んでほしい、そしてともに土地規制法廃止の闘いに立ち上がってほしいと思います。
まずは各地の自治体で廃止決議を上げましょう。政府による政令や閣議決定の行方を厳しく監視し意見を述べていきましょう。各地の野党共闘は選挙後の重要施策に土地規制法の廃止を盛り込むように取り組みましょう。
Created by staff01. Last modified on 2021-06-23 13:09:39
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[↑ 辺野古破壊反対広告 (2021年06月06日、朝日新聞)]
/ (2021年07月04日[日])
琉球新報の記事【<金口木舌>軍靴の足音】(https://ryukyushimpo.jp/column/entry-1342759.html)。
《▼「法律ができてからでは遅いんだ」。瑞慶覧さんの言葉だ。もしかしたら、もう遅いのかもしれない。それでも、諦めるわけにはいかない。ひたひたと迫り来る軍靴の足音を止めよう。この沖縄で、誓いを新たにしたいと思う》。
《本当にこのままでよいのか》? 《国中が混乱する中、土地利用規制法やデジタル関連法などが国会でバタバタと成立した。熟議とは程遠い数の力で ▼いずれも国民を監視し思想・良心の自由を奪いかねない法律だ》。
《国民はその危うさを実感しているだろうか》? 法治主義を嘯き、《法を盾に権力者は国民を押さえ付ける》。立憲主義を蔑ろにし、違憲に壊憲するくせに。自公お維に投票した責任取ってください。
『●軍隊は住民を守らない: 《情報保全隊…住民の調査・
監視のほか、島嶼戦争の際の対スパイ戦任務も想定》…』
《……以上のように、「情報保全隊」の防諜は、
《「戦前の憲兵政治の再来だ」、「一般市民の活動を監視している」
と批判》され、また、《沖縄でも沖縄弁護士会や
沖縄平和運動センターなどの団体や個人が監視され、戦前の憲兵隊や
特高警察を想起させるとの批判》が出ている。《市民集会や自衛隊、
米軍に批判的な団体・個人の活動を監視》していた訳だ。
《憲法で保障された表現の自由や思想・良心の自由を
侵害するような活動は許されない》のに…。》
『●《陸上自衛隊と米海兵隊が、名護市辺野古の米軍キャンプ・シュワブに、
陸自の離島防衛部隊「水陸機動団」を常駐させる…極秘合意》』
《同訓練場返還地の米軍廃棄物問題などを調査しているチョウ類研究者の
宮城秋乃さんは「仮にヘリパッドとして使うのであれば、
高江の負担はより重くなる」と訴えた》
『●《官邸の意に沿わない記者を排除…
明らかに記者の質問の権利を制限し、国民の『知る権利』を狭める…》』
「琉球新報の【<社説>基地にドローン規制 沖縄を狙った報道弾圧だ】…
によると、《政府方針が盛り込まれれば、自衛隊基地や米軍基地への
取材が大きく制限される。国民の知る権利を著しく侵害する方針に、
新聞協会が反対を示したことは当然といえる》…そうです。
どこまでも《卑(ミーン)》なアベ様ら」
『●《国民投票法に条件付き賛成で…支持者が増》≪「支持者減」…
立憲を掲げて、しかも、このコロナ禍で、あのトンデモ壊憲に手を貸すかね?』
『●立法府の自公お維議員による土地規制法案 ――― 《何のための国会か》
《内閣委員のお一人お一人が問われている》(馬奈木厳太郎弁護士)』
《さらに、法案を先取りするような事件も沖縄では起こった。
米軍北部訓練場の返還跡地である「やんばるの森」に米軍の廃棄物が
残っていることを指摘、その廃棄物を米軍基地ゲート前に並べるという
抗議活動をおこなったチョウ類研究者の宮城秋乃さんに対し、沖縄県警が
威力業務妨害の疑いで家宅捜索に入ったからだ》
『●土地規制法案の先取り ―― 宮城秋乃さんの家宅捜索という見せしめ
…《見せしめの過剰捜査…人権侵害行為》が頻発すること、必至』
竹信三恵子さん《声をあげない限りどんどんやられていく。…ニーメラーの警告を無視してはいけない》。
マガジン9のコラム【家なき人のとなりで見る社会 第7回:僕が生きられる場所を探して(小林美穂子)】(https://maga9.jp/210630-2/)によると:
《 **
国会議事堂が「優生日本党」の支持者と「偉大なる日本教団」に
占拠された。元々数を減らしていた野党議員たちがテロリストを扇動した
として拘束された。拘束された議員の中にはあっさりと優生日本党に
寝がえる者が相次いだ。
**
「おい、君、無事か?」
携帯を鳴らしてきたのは社会学を学んでいた大学の恩師だった。
僕は感極まって泣き出して、だけど先生はそんな僕を制して早口でこう言った。
「逃げろ」
**》
『●竹信三恵子さん《声をあげない限りどんどんやられていく。
…ニーメラーの警告を無視してはいけない》』
《関西地区生コンに対する弾圧とは、2017年末に関西生コン支部が
行ったストライキ決行を契機に、現在まで、のべ58名の逮捕者が
出ている事件を指す。労働組合としての当然の行為である
ストライキに対し、警察、裁判所、検察が一体となった弾圧行為が
行われている…集会参加者の一人、ジャーナリストの竹信三恵子さん
…はドイツの牧師マルティン・ニーメラーの詩を引用した…
「…彼らが労働組合員たちを攻撃したとき、私は声をあげなかった/
私は労働組合員ではなかったから/そして、彼らが私を攻撃したとき、
私のために声をあげる者は、誰一人残っていなかった」》
『●ニーメラー牧師「ナチスが最初共産主義者を攻撃した時」…
高江や辺野古が破壊された時、「関生」が狙われた時…』
《私権を制限し、言葉を奪う法律が何をもたらすか》。
以下、再度の引用:
――――――――――――――――――――――――――――――
【https://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/48319b7fd1a8ee319ce6602f1dbe387a】
《赤木氏は明確に記している。「現場として(森友学園を)厚遇した事実はない」》…当たり前です。国有地8億円値引きには、赤木さんは関わっていないのですから。アベ様と阿比留瑠比広報員はヒトデナシ過ぎやしませんか?
『●合同世論調査データ不正問題で中止していたのに―――《フジテレビと
産経新聞社は…電話による合同世論調査を…再開すると発表》!?』
ところで、たとえアベ様広報紙な産経でも自公政権やお維が廃刊しようとしたら、私は反対しますね…《前夜から新聞スタンドに長蛇の列をつくって購入》することはないでしょうが。
【中国に批判的な香港紙「リンゴ日報」最後の発行は過去最多の100万部 市民ら「言論の自由が失われる」嘆き】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/112453)によると、《【香港共同】中国に批判的な論調で知られた民主派系の香港紙、蘋果(ひんか)日報(リンゴ日報)は24日、最後の新聞として通常の10倍以上に当たる過去最多の100万部を発行し、26年の歴史に幕を閉じた。中国の習近平指導部による締め付けで廃刊に追い込まれた。前夜から新聞スタンドに長蛇の列をつくって購入した市民らは「言論の自由が失われる」と嘆いた。最後の1面トップは、大きな文字で「香港人が雨の中、お別れ 『われわれは蘋果(リンゴ)を支える』」との見出し。23日夜に蘋果日報本社ビルの周囲に集まって「蘋果日報、頑張れ」などとエールを送った市民らの写真を載せた。同社は23日、警察によりさらなる逮捕者が出る危険を避けるため、記者らに本社には戻らないよう通知。最低限の編集者で同日深夜まで作業を行った。蘋果日報は、創業者の黎智英(れいちえい)氏が昨年、香港国家安全維持法(国安法)違反容疑で逮捕され、今年4月に別件で実刑判決を受けて服役中。編集長や主筆らも逮捕された上、資産を凍結されて事業継続を断念した。黎氏は95年に同紙を創刊した》。
ついでに、〝リンゴ日報〟廃刊の香港政府を非難できるのかね?
【「表現の不自由展」東京開幕を当面延期 街宣車の抗議で会場移転にめど立たず】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/112475)によると、《愛知県の国際芸術祭で抗議が殺到し2カ月中断した企画展「表現の不自由展・その後」の東京開催を予定していた実行委員会は24日、街宣車の抗議を受け余儀なくされた会場移転にめどが立たないとして、25日の開幕を当面延期すると発表した。10日にいったん内定した新会場がその後、「近隣への迷惑がかかる」として一転、貸し出しを拒否した。7月の名古屋市、大阪市での展示終了後の開催を目指し、新たな会場探しを続けるという。東京都内で記者会見した実行委メンバーの岡本有佳さん(58)は「今回はあくまで延期であり、開催できることを確信している」と話した。同席した弁護士は「開催への妨害行為は脅迫や威力業務妨害の罪に当たると考えており、法的措置を検討している」と述べた。入場予約した約500人のチケットは、希望者には払い戻す。少女像などをテーマに6月25、26日に予定していたオンラインでのイベントは開催するという。東京展は「表現の不自由展・その後 東京EDITION」と題し、内外の作家の作品を展示、7月4日に閉幕予定だった》。
当然、お維の地元もね。
毎日新聞の記事【「表現の不自由展」大阪会場の使用許可取り消し 抗議相次ぎ】(https://mainichi.jp/articles/20210625/k00/00m/040/253000c)によると、《大阪市で7月16~18日に開催予定だった企画展「表現の不自由展かんさい」について、会場の指定管理者が施設の使用許可を25日付で取り消したことが判明した。開催が明らかになった6月中旬以降、会場として予定されていたエル・おおさか(大阪府立労働センター)へ抗議が相次ぎ、指定管理者は施設利用者の安全を保証できないと判断した。【石川将来】》。
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【https://ryukyushimpo.jp/column/entry-1342759.html】
<金口木舌>軍靴の足音
2021年6月23日 05:00
金口木舌 慰霊の日 土地利用規制法 特定秘密保護法 沖縄戦
新型コロナウイルスの感染拡大が続き、国中が混乱する中、土地利用規制法やデジタル関連法などが国会でバタバタと成立した。熟議とは程遠い数の力で
▼いずれも国民を監視し思想・良心の自由を奪いかねない法律だ。野党は徹底的に抵抗したか。国民はその危うさを実感しているだろうか。残念ながら否ではないか
▼法律が人を追い詰める。その実例を76年前の沖縄戦の前夜に見る。元県議で社会大衆党委員長だった瑞慶覧長方さんの父は社会主義者だと疑われ、自ら命を絶った。嫌疑のきっかけは社会主義に関する本を持っているといううわさだった
▼特高の尋問を受け、日を追うごとに憔悴(しょうすい)していく父の姿を瑞慶覧さんは忘れない。父を死に追いやった治安維持法と2013年制定の特定秘密保護法が重なって見えた。「法を盾に権力者は国民を押さえ付ける。その怖さを骨の髄まで味わった」
▼私権を制限し、言葉を奪う法律が何をもたらすか、私たちは忘れてしまったのだろうか。きょうは「慰霊の日」。犠牲者の冥福を祈りつつ、国民に問い掛けたい。本当にこのままでよいのか
▼「法律ができてからでは遅いんだ」。瑞慶覧さんの言葉だ。もしかしたら、もう遅いのかもしれない。それでも、諦めるわけにはいかない。ひたひたと迫り来る軍靴の足音を止めよう。この沖縄で、誓いを新たにしたいと思う。
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[↑ 辺野古破壊反対広告 (2021年06月06日、朝日新聞)]
(2021年06月20日[日])
日刊ゲンダイのインタビュー記事【「発動させないことが大事」 土地規制法について馬奈木弁護士に聞く】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/290943)。
《土地規制法の何が問題なのか。参院内閣委の参考人質疑で法案廃止を訴えた東京合同法律事務所の馬奈木厳太郎弁護士に聞いた。…法案成立でも法の発動を許さないようにすることは可能…》。
「内閣総理大臣の内閣総理大臣による内閣総理大臣のための法案」。
それにしても、アベ様の政以来、ロクなことをしない政府、自公お維。《これはようするに、ひとたび調査対象者となれば、名前や住所、国籍のみならず、交友関係から思想・信条にいたるまで丸裸にされ、市民が日常的に監視されるということだ。そして、この「土地規制法案」によって狙い撃ちされるとみられているのが、米軍新基地建設や原発などに反対する市民たちだ》…よくこんな法律を作れるよな、全く。《見せしめの過剰捜査…、人権侵害行為》が頻発すること、必至。
立法府の自公お維議員による違憲な立法。明らかな憲法違反。《何のための国会か》《内閣委員のお一人お一人が問われている》(馬奈木厳太郎弁護士)。
《政府は(弾圧や委縮効果は)念頭にないと言っていますが、一番影響受けるのは沖縄県であることは間違いなく、防衛施設関係の運用に支障をきたすことがないよう反基地運動の人たちに歯止めをかけたいと考えていても不思議ではありません》。
土地規制法案の先取り ―― 宮城秋乃さんの家宅捜索という見せしめ…《見せしめの過剰捜査…人権侵害行為》が頻発すること、必至。《杉田水脈議員が「辺野古の基地反対運動の人たちの弁当のごみが米軍基地に入ったらどうするか」という事例を出したように、こんなレベルの屁理屈でも調査監視の対象になってしまうというお粗末さを露呈》…あぁぁ…。
《監視社会…当たり前になる社会、戦前のような恐ろしい国に私たちをいざなう法律が、ついに参議院本会議で可決、成立してしまった。「重要土地等調査規制法」。大事な国防施設を守るため、という名目で無制限に市民の監視を可能にする、こんな稀代の悪法を止められない私たちの市民力のなさに改めて暗たんたる気持ちになる》。最低の官房長官を含めた第二次アベ様政権により、《メディアコントロール》は完成し、《私たちの市民力》はズタズタに。三上智恵さん《法は成立しても、せめて悪用された時に瞬時に声を上げて世論で監視し、実行させない市民力を、私たちは今からでも磨いておかねばならない》。
『●軍隊は住民を守らない: 《情報保全隊…住民の調査・
監視のほか、島嶼戦争の際の対スパイ戦任務も想定》…』
《……以上のように、「情報保全隊」の防諜は、
《「戦前の憲兵政治の再来だ」、「一般市民の活動を監視している」
と批判》され、また、《沖縄でも沖縄弁護士会や
沖縄平和運動センターなどの団体や個人が監視され、戦前の憲兵隊や
特高警察を想起させるとの批判》が出ている。《市民集会や自衛隊、
米軍に批判的な団体・個人の活動を監視》していた訳だ。
《憲法で保障された表現の自由や思想・良心の自由を
侵害するような活動は許されない》のに…。》
『●《陸上自衛隊と米海兵隊が、名護市辺野古の米軍キャンプ・シュワブに、
陸自の離島防衛部隊「水陸機動団」を常駐させる…極秘合意》』
《同訓練場返還地の米軍廃棄物問題などを調査しているチョウ類研究者の
宮城秋乃さんは「仮にヘリパッドとして使うのであれば、
高江の負担はより重くなる」と訴えた》
『●《官邸の意に沿わない記者を排除…
明らかに記者の質問の権利を制限し、国民の『知る権利』を狭める…》』
「琉球新報の【<社説>基地にドローン規制 沖縄を狙った報道弾圧だ】…
によると、《政府方針が盛り込まれれば、自衛隊基地や米軍基地への
取材が大きく制限される。国民の知る権利を著しく侵害する方針に、
新聞協会が反対を示したことは当然といえる》…そうです。
どこまでも《卑(ミーン)》なアベ様ら」
『●立法府の自公お維議員による土地規制法案 ――― 《何のための国会か》
《内閣委員のお一人お一人が問われている》(馬奈木厳太郎弁護士)』
《さらに、法案を先取りするような事件も沖縄では起こった。
米軍北部訓練場の返還跡地である「やんばるの森」に米軍の廃棄物が
残っていることを指摘、その廃棄物を米軍基地ゲート前に並べるという
抗議活動をおこなったチョウ類研究者の宮城秋乃さんに対し、沖縄県警が
威力業務妨害の疑いで家宅捜索に入ったからだ》
『●土地規制法案の先取り ―― 宮城秋乃さんの家宅捜索という見せしめ
…《見せしめの過剰捜査…人権侵害行為》が頻発すること、必至』
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【https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/290943】
「発動させないことが大事」 土地規制法について馬奈木弁護士に聞く
公開日:2021/06/24 06:00 更新日:2021/06/24 06:00
(東京合同法律事務所の馬奈木厳太郎弁護士(C)日刊ゲンダイ)
安全保障上の重要な土地利用を規制するとした「重要土地等調査・規制法案」(土地規制法案)が16日未明の参院本会議で可決、成立した。新法では、内閣総理大臣が安全保障を理由に、自衛隊や米軍などの防衛関連施設や海上保安庁の施設、原発などの周囲(約1キロ)や国境離島を「注視区域」に指定できるほか、特に重要な地域は「特別注視区域」とし、一定面積以上の土地や建物を売買する際は事前に氏名や利用目的の届け出などを義務付けている。ただ、条文の中身は曖昧で、政府に広範な裁量権を与えるとして「私権制限につながる」との指摘は少なくない。土地規制法の何が問題なのか。参院内閣委の参考人質疑で法案廃止を訴えた東京合同法律事務所の馬奈木厳太郎弁護士に聞いた。
◇ ◇ ◇
――参考人質疑で「内閣総理大臣の内閣総理大臣による内閣総理大臣のための法案」と指摘していましたが、あらためて法律の問題点を教えてください。
新法は内閣総理大臣に広範な権限を委ねることを認める内容です。重要とされる施設の周囲1キロを調査するだけ――と捉えている人がいるかもしれませんが、そうではありません。区域は概ね1キロとしていますが、調査対象者に1キロの縛りはなく、関係者だと見られれば調査範囲は際限なく広がる。調査内容についても、(政府が)必要があると認める時は「あれ出せ、これ出せ」と求めることが出来る内容のため、事実上、限定されていません。
――政府、与党は「他国でも同様の法律がある」と説明しています。
確かに諸外国で似たような法律を持っている国では、例えば土地売買の時に許可制のような形でチェックをかけています。しかし、日本の今回の法律は(売買時のように)権利変動があった時という限定はなく、恒常的に網羅的に調査できるようになっています。
――なぜ、そういう内容になっているのですか。
施設などの機能を阻害すること(機能阻害行為)がないようにする、としているからです。これは土地売買の時だけチェックしていても分からないし、名前や住所、国籍を確認しても不審者かどうかは確認できません。そうなると、プラスアルファの情報、つまり、調べる側が「機能を阻害しない」と判断するために必要な情報を集めることになる。ほぼ無制限ということになりますから、当然、個々のプライバシーや思想信条も調査対象になるでしょう。調査手法についても縛りがないため、尾行を含めた行動監視はもちろん、職歴などの個人情報も情報収集される可能性があります。第三者からの情報提供も検討する、としていますから、密告的な手法もあり得るでしょう。
■法案成立でも法の発動を許さないようにすることは可能
――政府側に「怪しい」と疑われたら、個人情報を含む様々な情報が筒抜けになるわけですね。
私は決して陰謀論を主張しているのではありません。条文上は少なくとも、何ら制限がない内容になっていると指摘しているのです。政府側は否定していますが、そうであれば、もっと(調査対象や範囲などを)絞り込んだ条文にするべきで、政府が理解、認識していないはずはない。つまり、「そんなことは考えていません」と言っているだけです。基本的な人権を制約するような法律にもかかわらず、基準は曖昧で、施設の機能を阻害すると判断すれば中止の勧告や命令のほか、応じない場合は(懲役2年以下または罰金200万円以下の)刑罰を科す。全く論外です。
――この法律の成立によって最も影響を受けるとみられるのが沖縄県です。政府は米軍基地に反対する市民運動に弾圧を加えたり、萎縮効果を狙ったりしているのではないかとも指摘されています。
政府は(弾圧や委縮効果は)念頭にないと言っていますが、一番影響受けるのは沖縄県であることは間違いなく、防衛施設関係の運用に支障をきたすことがないよう反基地運動の人たちに歯止めをかけたいと考えていても不思議ではありません。政府側は否定するでしょうが、そういうことを意図してあえて法律の中身を曖昧にしたのではないかと断ぜざるを得ません。
――新法に対して、「外国人や外国資本から日本の国土を守ることになる」といった好意的な見方もあります。
外国人や外国資本からの土地購入の歯止めになるのかといえば、なりません。この法律は土地の取引自体を制限するのではなく、土地の利用の仕方を規制するのが目的だからです。従って(外国資本などが)土地を購入すること自体は禁止されていません。また、土地購入が直ちに安全保障上のリスクになるわけでもありません。
――法案は可決、成立しましたが、これから国民が出来ることはありますか。
たくさんあります。今後、新法をめぐって閣議決定したり、政令を作ったり、という手続きがあると思いますが、その都度、チェックして声を上げる。法律の可視化、透明化を図るほど、問題点が明らかになり、住民の批判は必ず高まるでしょう。さらに、この法律は関係行政機関や地方公共団体の協力を前提にしているため、地方自治体の首長や地方議会がどういう対応をとるのかも重要です。法の発動を許さない、法律を動かさないようにすることは可能だと思います。
(聞き手=遠山嘉之/日刊ゲンダイ)
▽馬奈木厳太郎(まなぎ・いずたろう) 1975年、福岡県生まれ。大学専任講師(憲法学)を経て現職。福島原発事故の被害救済訴訟などに携わる。
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[↑ 辺野古破壊反対広告 (2021年06月06日、朝日新聞)]
(2021年06月20日[日])
マガジン9のコラム【第103回:軍隊に監視される社会でいいのか?~重要土地規制法成立と宮城秋乃さんの家宅捜索~(三上智恵)】(https://maga9.jp/210616-3/)。
《私たちは急速に監視社会に向かっている。①国が国民を監視する、だけでなく②軍隊が国民を監視する、③国民が国民を監視する、この②と③が当たり前になる社会、戦前のような恐ろしい国に私たちをいざなう法律が、ついに参議院本会議で可決、成立してしまった。「重要土地等調査規制法」。大事な国防施設を守るため、という名目で無制限に市民の監視を可能にする、こんな稀代の悪法を止められない私たちの市民力のなさに改めて暗たんたる気持ちになる》。
『●《陸上自衛隊と米海兵隊が、名護市辺野古の米軍キャンプ・シュワブに、
陸自の離島防衛部隊「水陸機動団」を常駐させる…極秘合意》』
《同訓練場返還地の米軍廃棄物問題などを調査しているチョウ類研究者の
宮城秋乃さんは「仮にヘリパッドとして使うのであれば、
高江の負担はより重くなる」と訴えた》
『●《官邸の意に沿わない記者を排除…
明らかに記者の質問の権利を制限し、国民の『知る権利』を狭める…》』
「琉球新報の【<社説>基地にドローン規制 沖縄を狙った報道弾圧だ】…
によると、《政府方針が盛り込まれれば、自衛隊基地や米軍基地への
取材が大きく制限される。国民の知る権利を著しく侵害する方針に、
新聞協会が反対を示したことは当然といえる》…そうです。
どこまでも《卑(ミーン)》なアベ様ら」
『●立法府の自公お維議員による土地規制法案 ――― 《何のための国会か》
《内閣委員のお一人お一人が問われている》(馬奈木厳太郎弁護士)』
《さらに、法案を先取りするような事件も沖縄では起こった。
米軍北部訓練場の返還跡地である「やんばるの森」に米軍の廃棄物が
残っていることを指摘、その廃棄物を米軍基地ゲート前に並べるという
抗議活動をおこなったチョウ類研究者の宮城秋乃さんに対し、沖縄県警が
威力業務妨害の疑いで家宅捜索に入ったからだ》
土地規制法案の先取り ―― 宮城秋乃さんの家宅捜索という見せしめ…《見せしめの過剰捜査…人権侵害行為》が頻発すること、必至。《杉田水脈議員が「辺野古の基地反対運動の人たちの弁当のごみが米軍基地に入ったらどうするか」という事例を出したように、こんなレベルの屁理屈でも調査監視の対象になってしまうというお粗末さを露呈》…あぁぁ…。
《監視社会…当たり前になる社会、戦前のような恐ろしい国に私たちをいざなう法律が、ついに参議院本会議で可決、成立してしまった。「重要土地等調査規制法」。大事な国防施設を守るため、という名目で無制限に市民の監視を可能にする、こんな稀代の悪法を止められない私たちの市民力のなさに改めて暗たんたる気持ちになる》。最低の官房長官を含めた第二次アベ様政権により、《メディアコントロール》は完成し、《私たちの市民力》はズタズタに。三上智恵さんの結びの言葉、《法は成立しても、せめて悪用された時に瞬時に声を上げて世論で監視し、実行させない市民力を、私たちは今からでも磨いておかねばならない》。
『●軍隊は住民を守らない: 《情報保全隊…住民の調査・
監視のほか、島嶼戦争の際の対スパイ戦任務も想定》…』
《……以上のように、「情報保全隊」の防諜は、
《「戦前の憲兵政治の再来だ」、「一般市民の活動を監視している」
と批判》され、また、《沖縄でも沖縄弁護士会や
沖縄平和運動センターなどの団体や個人が監視され、戦前の憲兵隊や
特高警察を想起させるとの批判》が出ている。《市民集会や自衛隊、
米軍に批判的な団体・個人の活動を監視》していた訳だ。
《憲法で保障された表現の自由や思想・良心の自由を
侵害するような活動は許されない》のに…。》
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【https://maga9.jp/210616-3/】
三上智恵の沖縄〈辺野古・高江〉撮影日誌
第103回:軍隊に監視される社会でいいのか?~重要土地規制法成立と宮城秋乃さんの家宅捜索~(三上智恵)
By 三上智恵 2021年6月16日
(https://youtu.be/goM4NtaGqTk)
私たちは急速に監視社会に向かっている。①国が国民を監視する、だけでなく②軍隊が国民を監視する、③国民が国民を監視する、この②と③が当たり前になる社会、戦前のような恐ろしい国に私たちをいざなう法律が、ついに参議院本会議で可決、成立してしまった。「重要土地等調査規制法」。大事な国防施設を守るため、という名目で無制限に市民の監視を可能にする、こんな稀代の悪法を止められない私たちの市民力のなさに改めて暗たんたる気持ちになる。
「中国に基地周辺の土地を買われたら怖いですよ。原発や弾薬などがある場所の近くに過激派が出入りしたらどうします? 取り締まらなきゃ! ですよね。そんな動きを未然に察知し、民衆の不安にお応えする法律を作ります。どうぞみなさん安心なさってください」
今回の土地規制法はそんな優しい仮面をかぶって登場した。内容の恐ろしさにピンと来て連日報道しているのは、沖縄のメディアくらいだった。いまだに多くの人がこの法の黒い素顔に気づいていない。国会議員でさえ、ボーっとしているようにしか思えない。
これは、外国人や危ない人たちが国防上大事な土地を取得しないためにあるというが、この法律自体、彼らの土地売買を直接規制する力もない。できるのは、重要施設の「機能を阻害」する人物が、施設の周りの土地にいないか? を調べること。所有者だけでなく、出入りしてないか? そんな目的に使ってないか? または使おうとしてないか? を市町村や地元警察や地域住民から強制的に情報を提供させながら調べ上げることを合法にする。虚偽の申告をしたら罰せられるのだから、隣人の家族構成を聞かれたって嘘はつけない。これはかつてない密告社会を招聘する法律でもある。
「機能を阻害する」目的に使ってないか? というところの、「機能を阻害する行為」とは何か。その具体的な範囲も法成立後に決めるという、いくらでも恣意的に運用されかねない点も恐怖だ。自民党の杉田水脈議員が「辺野古の基地反対運動の人たちの弁当のごみが米軍基地に入ったらどうするか」という事例を出したように、こんなレベルの屁理屈でも調査監視の対象になってしまうというお粗末さを露呈しているというのに、この法に対する野党の危機意識も驚くほどに低かった。
さらに第9条に「機能を阻害する行為の用に供し、又は供する明らかなおそれがあると認めるときは」とあるように、機能を阻害する行為が行われていなくても、その恐れがあると判断されれば勧告⇒命令⇒罰則と進むことができるため、例えば、米軍機の落下事故や騒音に悩むごく普通の沖縄県民が定期的にベランダから基地を観察してSNSで情報を共有した――そんなことも「軍の機密を公にし機能を阻害した」と懲罰対象になりかねないのだ。これでは「基地の周りでめったなことはできない」と市民のチェック機能もぐっと萎縮させられてしまう。
そもそも、沖縄県民が誘致したわけでもない米軍基地や自衛隊基地。仕方なく基地周辺に住むことを余儀なくされ、騒音、汚染、事故、事件の恐怖にずっと耐えてきたというのに、彼らが救済の対象になることこそあれ、潜在的に「機能を阻害する恐れがあるかもしれない」と疑いの目でみられるとは何事か。これまでは簡単に調べることができなかった個人情報を含む、思想信条まで詮索される調査対象にされるなんて、全く納得がいかない。これは、沖縄戦の時、住民にさんざん軍の労務作業に協力をさせながら、米軍上陸が迫ると「軍機を漏らしかねない」として敵に情報を与えるスパイ予備軍とみて監視し、スパイリストに挙げて見せしめの虐殺まで進んでしまった悲劇と、全く同じ構図の再来だと私は危惧している。軍隊が民間人を見張るというのはそういうことだ。スパイだと疑われた人間が、そうではないと証明するのは非常に難しいことは、歴史が証明する恐怖である。
そして、日本軍が集落の人を使って地域の情報を集めた闇の情報収集組織を持っていたことについては『証言 沖縄スパイ戦史』(集英社新書)に詳しく書いているが、今回の法律でも、実際に情報を集める中心的な役割は自衛隊の情報保全隊が担うとみられている。情報保全隊と言えば、2004年には自衛隊ヘリの騒音に電話で抗議しただけの人の勤務先まで調べ上げていたことが印象に残る。自衛隊のイラク派兵に反対する個人や団体を大量にリストアップしていた中にメディアや記者も入っていたことに驚愕したこともある。要は、自衛隊の機能を阻害する可能性のある存在に目を光らせ、こっそり監視するのが保全隊の仕事なのだが、この法が成立すれば、ある部分は大手を振って調査することが可能になり、そのぶん萎縮効果も増大するだろう。
基地の周りに住んで身辺調査の対象になるよりは、と移住する力のある人は出て行くだろう。でもそれができない市民は肩をすぼめながら目を付けられないように暮らすしかない。そんな時にピンポーン、と玄関に情報保全隊が立ち、こう言うかもしれない。
「この家からと思われる角度で基地内を撮影した映像がネットに頻繁に上がっている。お前の息子だろう? 罰則を知らないのか? 身分証明書を出せ」
「ご、誤解です。うちの息子はそんなことしません! それをやってるとしたら……」
「やってるとしたら? 虚偽申告は100万以下の罰金だと知ってるな?」
「……。はい、確か隣の息子さんがよくカメラを回しています……」
こういう相互監視・密告社会が現実になる危険性を土地規制法は大いに孕んでいる。そんな指摘をすると、ネット上では「活動家は逮捕されてください」とか「やましいことのない人にとっては良い法律ですが」などのバッシングが来る。でも普通に考えてみて欲しい。生活圏にある基地に、いったい何が飛んでくるのか? どう使われるのか? ある程度把握しないと不安ではないか。協定に反して夜中に飛ぶ軍用機には、証拠の映像を撮って訴え、我が子が静かに眠る夜を確保しようとするのは当然ではないのか? 先祖の土地が汚染され、子どもが飲む水がおかしくなっているのではないかと監視する市民がいなかったら、いくらでもやりたい放題をする米軍を私たちは見てきたのだ。「軍事に口を出すな」と言われて、「はい、そうですか」とは言えない。そんないのちと暮らしを守るための活動すべてが「機能を阻害する」というワードで絡めとられる恐れがあるこの法律に、戦慄しないはずがない。
「だけどそれって沖縄とか横田基地とか、その周辺の人たちの話でしょ? 私には関係ない」と無関心でいる多くの国民に知ってほしいのは、これは軍事施設や原発だけを対象にしていないこと。政府が「重要な生活関連施設」と認定したら、その周辺も含まれてしまう。政令で指定されたら、あなたの近所の浄水場とか港湾がその対象になり、あなたの家族が監視対象にされる危険性はゼロではない。どうにでも運用できる形でこの法を通してしまえば、最初は国境地帯で軍事基地が多い沖縄県あたりがその影響下に置かれるかもしれないが、またそこでも「沖縄は大変ね」とタカをくくっていると、世論は騒がないとみて全国各地に拡大していくだろう。
軍が民を監視するという、戦後の日本ではありえないと思えた構図は、もちろん占領下の沖縄では日常茶飯事だったのだが、復帰してからも無くなったのかと言えば、そうでもない。今月初め、東村高江のヘリパッド問題など基地に関連し、自然保護の観点から多くの発言をしてきたチョウ類の研究者・宮城秋乃さんが、いきなり家宅捜索を受けた。彼女はその前にもずっと防衛局や米軍から監視されていたのだ。これこそ、軍事基地の周りでチョロチョロ余計なことをするな、という土地規制法案と同じベクトルの恫喝だと私は直感し、状況を聞きに行ったのが今回の動画だ。
6月4日の朝、いきなり名護署と県警の警備課がドヤドヤと玄関に押し寄せ、仕事に欠かせない携帯とパソコンやカメラ、莫大なデータを含む機材などをごっそり押収していった。宮城さんは森の生き物の研究をする傍ら、森の奥深くに遺棄されたままの米軍の廃棄物・弾薬・有害物質などの状況を調べ、回収し、原状回復を訴える活動を続けてきた。その功績で去年「第32回多田謡子反権力人権賞」を受賞している。社会的にも信頼のある研究者の仕事場にいきなり踏み込むほどの容疑とは、一体何だというのか。
彼女は米軍の訓練場の返還地に夥しい米軍のゴミ、時には弾薬などの危険物や、PCBやコバルトなど放射性物質も含む有害物質が山中に放置されていることに胸を痛め、自主的に回収していた。北部訓練場は2016年末におよそ半分が返還されたが、米軍に原状回復義務はなく、防衛省が実に3億円もかけて「支障除去」、つまり有害物質や廃棄物の後始末をしたはずだった。しかし現状はこのありさまである。希少生物に影響を与えているので、米軍のゴミを集めて袋に入れた。当初は沖縄県警が持って行ってくれたものの、誰も回収してくれなくなった。
(宮城さんが北部訓練場跡地で確認した金属部品からは、
放射性物質コバルト60が検出された
(写真:ブログ「アキノ隊員の鱗翅体験」より)
返還された北部訓練場を含むやんばるの森は今年、「奄美大島、徳之島、沖縄島北部及び西表島(奄美・沖縄)」の一部として世界遺産登録の合格判定がIUCN(国際自然保護連合)によって出された。登録は既定路線になった。
宮城さんには、この森が世界遺産になるのは嬉しいが、登録される前のこの機会に国の責任でちゃんと廃棄物を取り除いて、訪れた観光客がどこを歩いても怪我をしたり被ばくしたりすることなく、地元の子どもたちが安心して走り回れる本当の自然遺産にして欲しいという思いがあった。だからこそ、危険なごみの存在を隠蔽せずに知ってもらい、防衛省のみならず、ごみを捨てた米軍にもきちんと対応してほしいとアピールする目的で、4月7日、廃棄物を米軍基地のゲート前に並べて抗議した。その時に通行妨害をしたということが、今回の威力業務妨害容疑での家宅捜索の理由だと説明を受けたという。
「動物たちが実際に被害を受けているのに、誰も気にも留めてくれないということが悲しくなります。誰も見てくれない。森の奥だから。私は森ならどこまででも入って行けるから、私がそれを知らせないと」
宮城さんはそんな思いで活動を続けてきたのだが、ある時自分の動向が他人に記録されていることに気づいたという。2019年の10月、高江のヘリパッドに近いN4ゲートに立っている警備員が、自分が通るたびに車のナンバーを見て連絡を取る様子を見て「監視されている」と恐ろしくなった。防衛省が雇った民間の警備員が報告する先は防衛省だろうし、動向の報告を指示したのも防衛省だろう。ドライブレコーダーやビデオカメラでその様子を記録して訴えたところ、沖縄県選出の赤嶺政賢議員が人権侵害だと防衛省を追及、防衛省側も「通行人を報告・記録することはある」と事実を認めた。
ところがこの防衛省が警備会社に民間人の監視を依頼するという異常事態を、赤旗、琉球新報、沖縄タイムスの3紙しか扱わなかった。普段、宮城さんから写真の提供などを受けてお付き合いのある本土紙の記者たちも、ペンをとってはくれなかったという。もしここで、「基地の問題に声を上げた人のプライバシーまで防衛省が監視していいのか?」と世論が問題視していれば、今回の家宅捜索も世論が怖くてできなかっただろうし、土地規制法も簡単に成立させないブレーキが生まれていたはずだ。彼女のSOSをスルーした結果、基地の周りで異議を唱えるような人は国防の敵だという乱暴な考え方が力を伸ばし、人権侵害を止める社会の力は弱まったのだ。そして土地規制法という名の市民監視のシステムも、どうやら今の世なら難なく通せそうだぞ、と権力側に隙を見せた格好になってしまった。
防衛省に続いて宮城さんは、米軍にも監視されるようになったという。ある日、生物調査で山に入って戻ると、自分の車が沖縄県警と海兵隊のパトカーに囲まれ、事件現場のようになっていた。駐車違反してないですよね? と聞くと、ずっと止まっている車があるから遭難したのではと駆け付けたと、言い逃れのような理由を言った。要は、返還地ではなく、立ち入り禁止の米軍基地の方に入っているのではないか、さらにまた不都合な廃棄物を引っ張り出してくるのではないか、と厄介な行動をする宮城さんを監視し、萎縮させたかったのだろう。
ところが宮城秋乃さんは変わった趣味を持っているために、この種の脅しが全く効かない人であることが、今回本拠地をお訪ねしてよく分かった。宮城さんは幼いころから「働く乗り物」が大好きで、特にパトカーが好きすぎて、それを運転することに憧れた結果、警察官の制服や持ち物、ポスターなど警察関連のグッズを集めるまでになってしまったという。私は、昭和の警察帽や沖縄県警グッズが所狭しと並ぶ彼女の部屋を見て絶句してしまった。
実は私、かなり虫が苦手なので、宮城さんの部屋に虫の標本がたくさんあったり、ホルマリンの匂いがしたりすることを少し恐れて伺ったのだが、それはない代わりにウルトラマンや警察グッズが、それはきれいに展示されていた。もちろん、軍隊の暴力も警察権力も嫌いですよ、と彼女は念を押す。ただ、それとこれとは別で、パトカーは細部にわたって大好きだそうで、彼女にとっては日米のパトカーに囲まれたことは恐怖でも何でもなく喜びですらあったという事実に、私は吹き出してしまった。軍事ヘリも軍用車両も働く車、であり彼女の興味の対象らしく、えらく詳しい。私が感じる米軍や警察の威圧感を、彼女は興味が上回って感じないというのだから、彼らはほかの人を萎縮させることができても、宮城秋乃さんには通用しないというのが、なんだか痛快だった。
とはいえ、廃棄物を並べて何とかしてくれとアピールしただけで家宅捜索はどう考えても行き過ぎである。当分戻らない携帯やパソコン、カメラを買い揃えねば仕事にならない彼女に対して、今カンパも呼びかけられ、ようやく全国から支援の声が強くなってきている。そして、軍事施設周辺で余計なことをするとこういう目にあうぞ、という重要土地規制法を先取りしたような事例として、宮城秋乃さんのケースが注目されるのは、遅まきながら、大切な変化である。
軍事組織が、又は軍事優先の論理が市民を監視し人権を制限する。そんな行為が大手を振ってできるような悪法を成立させてしまった日本。国防上の危機がいいように煽られ、国境の島々や基地周辺に住む一部の人たちの人権は後回しでいいから国防優先でお願いします、という意見が多数を占めるなら、この国はすでに戦前だ。法は成立しても、せめて悪用された時に瞬時に声を上げて世論で監視し、実行させない市民力を、私たちは今からでも磨いておかねばならない。
***
【宮城秋乃さんへのカンパ】
振込先:……
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[※ 青木理さん「刑事責任と政治責任」 #秘書が勝手にやるわけないやん ↑(サンデーモーニング 2020年12月6日)]
/ (2021年03年28日[日])
田部祥太氏による、リテラの記事【青木理が『モーニングショー』降板 政権批判コメンテーターを排除か 岡田晴恵の出演激減も…】(https://lite-ra.com/2021/03/post-5833.html)。
《またひとり、政権批判できるコメンテーターが姿を消してしまった。3月23日『羽鳥慎一モーニングショー』(テレビ朝日)終了間際に、ジャーナリストの青木理氏の降板が発表されたのだ。青木氏といえば、共同通信出身で最近のテレビでは珍しいリベラルなスタンスを持つジャーナリスト。『モーニングショー』の前身番組『モーニングバード』開始の2011年4月以来、レギュラーコメンテーターを務めてきたが、安倍・菅政権を批判する姿勢を貫き、嫌韓や歴史修正主義に対しても世間の空気に迎合することなく異を唱えてきた。こうした姿勢がリベラルな視聴者から支持…》。
リテラの記事【『報ステ』女性蔑視CMは偶然じゃない! チーフPセクハラ事件が象徴する体質、個人視聴率導入で進む勘違いの若返りと批判精神の低下】(https://lite-ra.com/2021/03/post-5832.html)によると、《テレビ朝日の看板報道番組『報道ステーション』(テレビ朝日)が、若い女性をバカにしきった番組PR動画を公開し、炎上している》。
テレビ朝日はどうなってしまったのだろう…。『ニュースステーション』時代が懐かしい…《メディアコントロール》が行きつくところまで来てしまったのかな。
『●有言不実行: アベ様は「報道がそれで抑圧される、
そんな例があったら私は辞める」と明言』
《しかも、気になるのは、古賀氏の降板だけではない。古舘は古賀氏
との口論の中で「4月から番組の様相が変わっていく中でも」という
台詞をはいていたが、『報道ステーション』では、番組統括の
女性チーフプロデューサーが、古賀氏と同時に4月から“粛清”
されることが決まっている。これについても、古賀氏が昨夜の
『報ステ』で「プロデューサーが今度、更迭されるというのも
事実です」と暴露、古舘を慌てさせていたが、
この女性プロデューサーは『ニュースステーション』時代から
ディレクターを務めてきた人で、安倍政権やテレ朝上層部からの
圧力に盾になって今の『報ステ』路線を守ってきた。その番組の柱
ともいえる存在に突如、更迭が言い渡されたのだ》
青木理さんが望んでもいない番組降板を強いたテレビ朝日。テレ朝内の他の番組に移動するのだろうか? 見るべき報道番組は、TBSの『報道特集』と『サンデーモーニング』くらいになってしまった。
『●『日本の公安警察』読了(1/2)』
「1章 厚いベールの内側」、「2章 特高から公安へ」、
「3章 監視・尾行から工作まで」、「4章 公安秘密部隊」、
「5章 戦後の公安事件簿」、「6章 オウム・革マル派との〝戦い〟」、
「7章 警察の外にある公安」、「8章 監視社会と公安警察」
「奇々怪々な「菅生事件」(すごう)という謀略とその後の無茶苦茶な経緯、
〝爆弾犯〟の異常な出世」
『●『日本の公安警察』読了(2/2)』
《情報は、大物政治家や警察OBの代議士に流れているというのが、
仲間内での公然の秘密であった。元来、秘密のベールに
包まれているはずの『第四係』の懇親会終了後に自民党選出の
国会議員が顔を見せるというのも、警察と自民党との癒着を
物語るものであろう》
『●東京電力、「お前のモノだろう!」』
『●「前川さんの身になってほしい!」: 「福井事件」という明々白な冤罪』
『●青木理さん: ジャーナリストの矜持
「権力や権威の監視」「強者にこそ徹底した監視の目を」』
『●青木理さん『日本会議の正体』…「民主主義体制を
死滅に追い込みかねない悪性ウィルスのようなもの」』
『●青木理さん「冤罪」「マイナンバー」
「監視・管理されたがり社会」、金子勝さん「もんじゅ「廃炉」?」』
『●古舘伊知郎・岸井成格・国谷裕子・青木理さん…
アベ様に「厳しい立場だった人」達は偶然の一致なのか?』
「ジャーナリズムの矜持の崩壊。古舘伊知郎さん、岸井成格さん、
国谷裕子さん、青木理さん……アベ様に「厳しい立場だった人」達が
去りゆくのは偶然なのか?、必然だったのか? 3A+Sによる
「粛々」としたジャーナリズムの破壊。」
『●青木理さん「テロは確かに怖いかもしれないけれど、
国家の治安機関の暴走はテロよりはるかに怖い」』
『●自己責任であり、「公共の迷惑」なのか?:
青木理さん「「知る権利」を保障し、「公共の利益」である」』
『●青木理さん「特定のメディア組織に属してはいても、
記者が本来奉仕すべきは、広い意味での読者や視聴者」』
『●青木理さん『情報隠蔽国家』…「客観的な事実すら隠蔽し…
ねじ曲げて恥じない為政者たちの姿」を報じも…』
『●『誘蛾灯 二つの連続不審死事件』(青木理著)読了…
マスコミの《愚にもつかない〝情報〟の大洪水》の中…』
『●アベ様は、「政治への強い志も知の蓄積の
気配すらも見られなかった」(青木理さん)…原点回帰な9条壊憲』
『●青木理さん「供述が立証の柱…もっと物証が欲しい。
「通信傍受を縦横無尽に使いたい。司法取引も」と…」』
『●青木理さん、逃れられない歴史的責任…「朝鮮半島が
平和になるために日本は努力をしなくてはいけない」』
『●➀《吉田調書…取り消しという虚報扱い…メディアとジャーナリズムの
将来に禍根》(青木理さん)…アベ様による「報道統制」が可能になった今』
『●➁《吉田調書…取り消しという虚報扱い…メディアとジャーナリズムの
将来に禍根》(青木理さん)…アベ様による「報道統制」が可能になった今』
『●青木理さん「たかが検査なんですよね…検査がこれだけ増えない
というのは…明らかに政府が無能だからだと思いますよ」と一刀両断!』
『●青木理さん《そこまで政治家に期待するほどウブではない。ただ、
子どもでもわかる嘘をこれほど連発して恥じない首相がかつていたか》?』
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【https://lite-ra.com/2021/03/post-5833.html】
青木理が『モーニングショー』降板 政権批判コメンテーターを排除か 岡田晴恵の出演激減も…
2021.03.25 07:53
(番組HPより)
またひとり、政権批判できるコメンテーターが姿を消してしまった。3月23日『羽鳥慎一モーニングショー』(テレビ朝日)終了間際に、ジャーナリストの青木理氏の降板が発表されたのだ。
青木氏といえば、共同通信出身で最近のテレビでは珍しいリベラルなスタンスを持つジャーナリスト。『モーニングショー』の前身番組『モーニングバード』開始の2011年4月以来、レギュラーコメンテーターを務めてきたが、安倍・菅政権を批判する姿勢を貫き、嫌韓や歴史修正主義に対しても世間の空気に迎合することなく異を唱えてきた。
こうした姿勢がリベラルな視聴者から支持される一方、出演するたびにネトウヨから炎上攻撃を受け、嫌韓ムードが最高潮だった2019年には「週刊文春」で、嫌いなキャスター・コメンテーター3位に選ばれたりもしていたが、その姿勢はまったくぶれることはなかった。
しかも、『モーニングショー』は看板コメンテーターの玉川徹氏らの政権批判を厭わない姿勢が支持され、4年連続で民放視聴率トップを独走しているが、青木氏も間違いなく功労者のひとりといっていいだろう。
そんな青木氏がいったいなぜ降板なのか。テレビ朝日関係者を取材したところ、やはり青木氏は自ら降りたわけではなく番組から降ろされたらしい。しかもまだ発表になっていないが、女優の高木美保氏とノンフィクション作家の吉永みち子氏も今週の出演を最後に降板になるという。後任は最近お試し出演していたシェアリングエコノミー活動家の石山アンジュ氏など意識高い系の若手コメンテーターらになるのではないかとみられている。
高木氏はともかく、吉永氏も青木氏同様リベラルなスタンスで政権批判をしてきた人物。リベラル排除のようなコメンテーター入れ替えはなぜなのか。
「表向きの降板理由は、世代交代だそうです。世帯視聴率は好調なものの個人視聴率で若年層の視聴率では『スッキリ』が急追しており、若手・女性にシフトしたいと説明しているようです」(テレビ朝日関係者)
たしかに1年ほど前から世帯視聴率より個人視聴率重視、しかも若年層重視というのはテレビ界全体に広がっている動きで、若い意識高い系のコメンテーター起用は他局の報道番組にも最近とみに見られる傾向だ。とはいえ、『モーニングショー』は世帯視聴率だけでなく個人視聴率でも昨年トップなのに、番組の性格すら変えてしまうほどコメンテーターを大幅に入れ替えるというのは説明がつかない。
実際、この青木氏の降板にはもうひとつの理由がささやかれている。それはズバリ、テレビ朝日上層部の意向を汲んだ、政権に批判的なコメンテーター外しだ。
■コロナ報道で官邸が『モーニングショー』攻撃 局上層部は玉川徹を呼び出し叱責
「若返りというけど、石原良純さんや長嶋一茂さんは残ってるわけで。世代交代を大義名分にして、政権批判にふみこむ面倒な青木さんと吉永さんを外そうという意図があったとしか思えません。実際、去年になって、番組には上層部からの圧力がかなりかかっていたと聞いています」(前出・テレビ朝日関係者)
周知のように、テレビ朝日は政権べったりの早河洋会長が独裁支配しており、これまでも政権批判を封じ込めるため、『報道ステーション』の出演者やスタッフの交代など、強引な介入を行ってきた。
しかし『モーニングショー』はワイドショーのうえ、視聴率も好調ということで、あまり露骨な圧力を受けていなかった。
だが、昨年、コロナ報道で状況が一変する。検査拡大を訴え、政権や行政の不備を追及する『モーニングショー』の姿勢は視聴者からの支持を受け、視聴率もさらに絶好調になるのだが、その一方で、政権や応援団からの風当たりが非常に厳しくなった。2020年3月には、政府や自民党が『モーニングショー』を名指しでフェイク攻撃、官邸が番組を監視し発言記録文書を作っていたことも発覚した。
そして、こういう動きの少しあとから、プロデューサーや玉川徹氏が局上層部や報道局幹部に呼び出されるということが起き始めたのだという。
「早河会長の腹心で、報道に睨みを利かせている篠塚浩・報道担当役員や報道局長が直接、チーフプロデューサーを呼び出すということもあったと聞いている。玉川(徹)さんも政権批判などをするたびに報道局幹部に呼び出され、叱責されていたらしい」(テレビ朝日関係者)
玉川氏がコロナ報道で2回ほどお詫びする事態もあり、番組には萎縮ムードが広がっていったという。
「ほかにも、橋下徹さんから他局の番組で毎日のように、『モーニングショー』のコロナ報道を攻撃されたことも大きく影響したようです。橋下さんはABEMAで冠番組を持つなど、大きな影響力を持っていますから」(テレビ朝日関係者)
■岡田晴恵教授の出演激減の背景にも政権忖度が 政権批判ネタも減少
『モーニングショー』といえば、一時は毎日のように出演していた“コロナの女王”岡田晴恵白鴎大学教授が昨年秋から、あまり出演しなくなったが、実はこれもこの時期の政権からの圧力と自粛が関係しているのだという。
「岡田氏の『モーニングショー』出演激減については、ちょうど昨年夏からナベプロに所属したためナベプロの意向で出演を控えているなどという報道が一部でありましたが、まったく逆。そもそも岡田教授をナベプロに紹介したのはテレ朝という話もある。ただ、昨年秋にチーフプロデューサーが交代したのも影響したのか、その頃から、あまり呼ばれなくなった。これも、“岡田は例の監視文書などで政権にマークされているから慎重にしろ”と報道局の幹部に注意されたのではないかといわれている」(テレビ朝日関係者)
実際、『モーニングショー』を注意深く見ていると、昨年秋頃から明らかにコロナ以外の政権批判が減っていることがよくわかる。たとえば、河井克行元法相の選挙買収や最近の菅首相長男の接待問題、NTT接待問題など、政権不祥事も申し訳程度に報じる程度で、他局のワイドショーのほうが時間をとって報道していた。かと思えば、菅首相肝いりの携帯電話料金値下げをPRするような特集をしていたこともある。
かろうじて続けているコロナ報道にしても、政権のコロナ対応を徹底批判するような特集は微妙に減っていて、GoToトラベルをPRしたり河野太郎ワクチン担当相を持ち上げたり、御用番組『ひるおび』のような特集をすることもある。
ようするに、『モーニングショー』は昨年のコロナ報道で政権と上層部に睨まれた結果、昨年の秋から冬くらいの時点で、すでに牙を抜かれ、別の番組になってしまっていたのではないか。
そして、こうした政権批判封じ込めの延長線上に打ち出されたのが、今回の青木氏、吉永氏排除だったのだろう。
実際、青木氏と吉永氏がいなくなって、まともに政権批判のできるコメンテーターは玉川氏だけになる。そして、タイミングを計っておそらく玉川氏も……。
青木氏は最後の出演になった23日のあいさつで「貴重な番組」とエールを送っていたが、その「貴重さ」はもう取り戻すことはできない可能性が高い。
(田部祥太)
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[※歴代自民党内閣は「国民のために働」いていなかった!? 縁故主義・政権の私物化もアベ様から《継承》 (日刊ゲンダイ 2020年10月14日)↑]
(2020年12月08日[火])
2020年12月8日の東京新聞の【社説/開戦の日に考える 鶴彬獄死の末にある戦】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/73025?rct=editorial)と、
コラム【筆洗/その朝の授業は鬼のあだなで畏怖された教授の英語だった。その…】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/73024?rct=hissen)。
《鶴彬(つるあきら)という川柳作家をご存じでしょうか。日本が戦争へと突き進む中、貧困と反戦を詠み、治安維持法違反で逮捕、勾留中に病死しました。苛烈な言論統制の末にあったのは…。七十九年前のきょう破滅的な戦争が始まります。…「鶴彬/獄死の末(さき)に/ある戦(いくさ)」》。
《▼あの日、今から考えれば、勝てるはずもない日米の開戦に国民の大半が高揚した。記憶にとどめなければならぬ戦争の過ち。それは軍や政府によるものだが、感情に任せたわれわれの側の「万歳」をそこから除く理由もまた見当たらぬ。繰り返すまい》。
鶴彬さんの「生きた世」…《鶴彬(つるあきら)/獄死の末(さき)に/ある戦(いくさ)》。
『●鶴彬さんの「生きた世」…自公を支持する皆さんは
人の親として「そんな世」を目指しているの?』
「あの時代」に、死を賭しているとしか思えない激しい反戦川柳を読んでおられる鶴彬さん。治安維持法など、鶴彬さんの「生きた世」は相当に過酷だった。いま、自公お維を支持する皆さんは人の親として「そんな世」を目指しているのでしょうか? アベ様の政が終わったかと思えば、陰険陰湿強権な違法・違憲オジサンの政に。《メディアコントロール》や日本学術会議の6人「だけ」を任命拒否した問題など、これ以上閉塞の時代となることに、耐えられない。《学問や言論、表現に対する弾圧は、戦争への道につながる、というのが歴史の教訓です》。スカスカオジサンはシレ~ッと冷酷に壊憲を進めそうで、恐ろしくて仕方ない。
『●《キンモクセイで世間の鼻をごまかし、学問の自由、言論の自由を
脅かしかねない「腐臭」に気付かせぬようにしている》(筆洗)』
『●西日本新聞【例えるなら、こんな話か。授業が始まるのに数人の
子が…】…取り巻きが《デマを流してまでも、必死で政権擁護》の醜悪』
『●違法・違憲オジサン…《「裸の王様」…取り巻きの同調意見ばかり
聞き入れ、学者の正論に耳をふさげば、宰相はそう呼ばれてしまいます》』
自公お維の国会議員やその支持者の皆さんは《繰り返すまい》と思っているだろうか。戦争の記憶の継承を嫌っているのではないか。
『●『石原莞爾/その虚飾』読了 (2/2)』
「「手と足をもいだ丸太にしてかへし
万歳とあげて行った手を大陸へおいてきた
/…鶴彬は、こうした刺し貫くような反戦川柳をつくって逮捕され、
赤痢にかかって、手錠をかけられたまま、二十九歳で病死した」」
『●閉塞の時代に: 安倍晋三首相の危険な「思い入れの強さ」』
「東京新聞…記事【鶴彬(つるあきら)の愛好家らが運動
反骨の川柳作家 都内に句碑を】」
『●「女性が輝く社会」の「女性を愚弄した発言」…
「タマ除けを産めよ殖やせよ勲章をやろう」(鶴彬さん)』
「「タマ除けを産めよ殖やせよ勲章をやろう」(鶴彬さん)とでも
脳内では? 与党自民党の桜田義孝前五輪相や元癒党お維の
丸山穂高衆院議員…よくもまぁ、こんな議員に投票できるよな。
《そもそもこうした議員を選ばないよう吟味するのは、
有権者の責任である》…「1/4と2/4」の皆さん、このままでいい
のですか? 《子育て支援を公約》《子育ての党》といったフザケタ
与党自公や「子を人殺しに行かせたくて仕方ない」癒党お維を支える
「1/4」の皆さん、選挙に行きもしないことで間接的に与党や癒党を
支えている「2/4」の眠り猫な皆さん…」
『●「戦争や軍国主義を批判、風刺、反体制的な句を作った
俳人四十四人が治安維持法違反容疑で検挙され…」』
『●《戦争が廊下の奥に立つてゐた》…《そんな時代にしては
ならない》はずが、癒党お維や与党議員ときたら』
『●与党自公や癒党お維は、戦争したくて(させたくて)、人殺しに
行きたくて(いかせたくて)しかたないのね?』
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【https://www.tokyo-np.co.jp/article/73025?rct=editorial】
社説
開戦の日に考える 鶴彬獄死の末にある戦
2020年12月8日 06時42分
鶴彬(つるあきら)という川柳作家をご存じでしょうか。日本が戦争へと突き進む中、貧困と反戦を詠み、治安維持法違反で逮捕、勾留中に病死しました。苛烈な言論統制の末にあったのは…。七十九年前のきょう破滅的な戦争が始まります。
鶴彬(本名・喜多一二(かつじ))は一九〇九(明治四十二)年一月、石川県高松町(現在のかほく市)に生まれました。尋常小学校や高等小学校在校中から地元新聞の子ども欄に投稿した短歌や俳句が掲載されるなど、才能は早くから知られていたようです。
◆貧困、社会矛盾を川柳に
喜多の作品が初めて新聞の川柳欄に載ったのは高等小学校を卒業した翌二四年の十五歳当時、進学の夢がかなわず、伯父が営む機屋で働いていたときでした。
<静な夜口笛の消え去る淋しさ>(二四年「北国柳壇」)
「蛇が来る」などと忌み嫌われた夜の口笛を吹いても、何の反応もない寂しさ。少年期の感傷的な心象風景が素直に表現された作風がこのころの特徴でしょう。
翌年には柳壇誌に作品が掲載され、川柳作家として本格デビューを果たします。その後、多くの川柳誌に作品を寄せるようになりました。このころはまだ柳名「喜多一児(かつじ)」や本名での投稿です。
十七歳の時、不景気で伯父の機屋が倒産。大阪に出て町工場で働き始めた喜多を待ち受けていたのは厳しい社会の現実でした。喜多の目は貧困や社会の矛盾に向けられるようになります。
<聖者入る深山にありき「所有権」>(二八年「氷原」)
このころ都市部では労働運動、農村では小作争議が頻発、政府は厳しく取り締まります。持てる者と持たざる者、富める者と貧しい者との分断と対立です。修験者が入る聖なる山にも俗世の所有権が及ぶ矛盾。そこに目を向けない宗教勢力への批判でもありました。
◆反軍、反戦を旺盛に詠む
十九歳のとき大阪から帰郷した喜多は、生産手段をもたない労働者や貧農、市民の地位向上を目指す無産運動に身を投じ、特別高等警察(特高)に治安維持法違反容疑で検束されます。その後、故郷を離れて上京、柳名を「鶴彬」に改めたのも、特高の監視から逃れるためでもありました。
兵役年齢に達した二十一歳の三〇年、金沢の陸軍歩兵第七連隊に入営しますが、軍隊生活が合うわけはありません。連隊内に非合法出版物を持ち込んだ「赤化事件」で軍法会議にかけられ、大阪で刑期二年の収監生活を送ります。
刑期を終え、除隊したのは三三年、二十四歳のときです。このときすでに日本は、破滅的な戦争への道を突き進んでいました。三一年には満州事変、三二年には海軍青年将校らが犬養毅首相を射殺した五・一五事件、三三年には日本は国際連盟を脱退します。
この年、自由主義的刑法学説をとなえていた滝川幸辰(ゆきとき)京都帝大教授に対する思想弾圧「滝川事件」が起こり、学問や言論、表現の自由への弾圧も苛烈さを増します。
しかし、鶴がひるむことはありませんでした。軍隊や戦争を批判し、社会の矛盾を鋭く突く川柳を作り続けます。
<万歳とあげて行った手を大陸へおいて来た>
<手と足をもいだ丸太にしてかへし>
<胎内の動きを知るころ骨(こつ)がつき>
召集令状一枚で男たちは戦場へ赴き、わが家に生還しても、ある者は手足を失い、妻の胎内に新しいわが子の生命の胎動を知るころに遺骨となって戻る男もいる。鶴が川柳に映しだした戦争の実態です。いずれも三七年十一月「川柳人」掲載の作品です。
特高はこうした表現を危険思想とみなし、同年十二月、治安維持法違反容疑で鶴を摘発し、東京・中野区の野方署に勾留しました。
思想犯に対する度重なる拷問と劣悪な環境。鶴は留置中に赤痢に罹(かか)り、東京・新宿にあった豊多摩病院で三八年九月に亡くなりました。二十九歳の若さでした。
川柳に続き、新興俳句も弾圧され、表現の自由は死に絶えます。
◆戦争へと続く言論弾圧
お気づきの方もいらっしゃるかもしれませんが、この社説の見出し「鶴彬/獄死の末(さき)に/ある戦(いくさ)」も五七五の川柳としてみました。
学問や言論、表現に対する弾圧は、戦争への道につながる、というのが歴史の教訓です。
安倍前政権以降、日本学術会議の会員人事への政府の介入や、政府に批判的な報道や表現への圧力が続きます。今年は戦後七十五年ですが、戦後でなく、むしろ戦前ではないかと思わせる動きです。
戦後制定された憲法の平和主義は、国内外に多大な犠牲を強いた戦争の反省に基づくものです。戦争の惨禍を二度と繰り返さない。その決意の重みを、いつにも増して感じる開戦の日です。
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【https://www.tokyo-np.co.jp/article/73024?rct=hissen】
筆洗
その朝の授業は鬼のあだなで畏怖された教授の英語だった。その…
2020年12月8日 06時40分
その朝の授業は鬼のあだなで畏怖された教授の英語だった。その朝とは、一九四一(昭和十六)年十二月八日。日米開戦の日だという▼開戦の臨時ニュースが校内に伝えられた。教授は廊下に飛び出し、「万歳」と叫んだそうだ。当時の学生が書き残している▼作家、半藤一利さんの『十二月八日と八月十五日』にあったが、とりわけ珍しい話ではなかろう。<やみがたくたちあがりたる戦(たたかい)を利己妄慢(ぼうまん)の国国よ見よ>斎藤茂吉。長く続く米英との緊張。当時の国民はうっとうしさや閉塞(へいそく)感の中にあり、真珠湾攻撃はその暗雲を吹き飛ばすかのように受け止められた。「利己妄慢」の米英という大国に挑む痛快さもあったという。茂吉もそうだったのだろう▼十一年後の五二年に建立された、広島の原爆死没者慰霊碑。碑文は<安らかに眠って下さい/過ちは繰返しませぬから>である。その言葉を考案したのは十二月八日に「万歳」を叫んだあの教授だそうだ▼歴史の皮肉を書きたいわけではない。教授の名は当時広島大学教授の雑賀忠義さんとおっしゃる。この人も被爆している▼あの日、今から考えれば、勝てるはずもない日米の開戦に国民の大半が高揚した。記憶にとどめなければならぬ戦争の過ち。それは軍や政府によるものだが、感情に任せたわれわれの側の「万歳」をそこから除く理由もまた見当たらぬ。繰り返すまい。
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[※ 「こんな人たち」 報道特集(2017年7月8日)↑]
リテラの記事【緊急事態宣言で安倍首相が“ドケチファシスト”ぶり全開! 自粛補償を拒否する一方で警察動員の圧力と憲法改正にだけ前のめり】(https://lite-ra.com/2020/04/post-5358.html)。
ビデオニュースドットコムのインタビュー【警察の職質などによる実質的な強制には注意が必要 小口幸人氏(弁護士)/インタビューズ(2020年4月7日)】(http://www.videonews.com/interviews/20200407_oguchi/)。
日刊スポーツのコラム【政界地獄耳/「機動的」「一気呵成」政策がこのありさま】(https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202004080000057.html)。
《この男が舵取りする泥船の上に国民が乗せられている──そう痛感するだけの1時間だった。無論、昨夜におこなわれた、緊急事態宣言を発令したことを受けての安倍首相の記者会見のことだ》。
《SNS上などで新型コロナ特措法による私権制限の濫用リスクに警鐘を鳴らしてきた弁護士の小口幸人氏は、あくまで自粛と言っておきながら、要請に従わない事業者や個人に対して警察が職務質問などを行うことで事実上の強制が行われた場合、それは法に基づかない強制となるため歯止めがなく、むしろその方が危険だと指摘する。警察による職質だけでも一般の市民には大きな圧力になるが、例えば今回東京都が作成した緊急事態措置の行動計画の中に警察の役割として「広報、啓発を図る」などの文言が明記されており、その条文に基づき、実質的な強制や取り締まりが行われる可能性が十分にあると小口氏は警鐘を鳴らす》。
《「…今、ドーンと安心させてから次の矢を放たないと国民はついていかれない。これではマスク2枚の発想から抜け出せていない」(野党幹部)。首相は会見で「…」とたんかを切ったが、このありさま。ここから始まるのは政治の失策による政策貧困だ》。
この大事な総理会見でも、空虚な演説・ポエムを長々と…。さらに酷さを増す、総理会見。あみだくじで出席できる報道者が制限され、仕切り役は相変わらずアベ様の取り巻き。更問いもなく、アベ様の言いっぱなし。
『●①内閣記者会が支える《台本劇》《台本営発表》、そして、愚者に
さらなる凶器《緊急事態宣言》《緊急事態条項》を与える愚かさ』
『●記者会が仕切り役を取り戻し、《総理会見では更問い(追加質問)が
できないので、結局、総理の言いっ放しになってしまう》ことの改善を』
『●《〈「大幅に時間を超えて対応」した構図を演出…〉…14日の会見も
批判のガス抜きのため官邸がより巧妙にコントロールしていた》』
『●政治判断の《根拠》は? 《国家のリーダーとして、権力を預かる
者はその責任と、権力行使の影響を、十分に自覚しなければならない》』
《医療体制の整備や検査の拡充を怠り、国民への生活支援を出し渋る一方で、警察を動員した私権制限や憲法改正には積極的に踏み込もうとする》アベ様。狂気な凶器を振り回すアベ様に対して、危機感がなさすぎるのでは? アベ様は「最悪の事態になった場合、私は責任をとればいいというものではありません」…とまで言う独裁者をいつまで許し続けるのか?
凶器を振り回すアベ様…《SNS上などで新型コロナ特措法による私権制限の濫用リスクに警鐘を鳴らしてきた弁護士の小口幸人氏は、あくまで自粛と言っておきながら、要請に従わない事業者や個人に対して警察が職務質問などを行うことで事実上の強制が行われた場合、それは法に基づかない強制となるため歯止めがなく、むしろその方が危険だと指摘》。
『●《国民が信用しない政府》《調査しない政府》など《……ない政府》
(鈴木耕さん)…そんな独裁者が〝戒厳令〟という凶器を振り回す…』
『●《耳目を引く策を打ち出し、手なずけたマスメディアやSNSを駆使して
「世論」を作り出せば、愚策も「英断」となり、支持率は上がる》…』
『●2020年4月6日朝のニュース【首相、初の緊急事態宣言発令へ】
…ついに、無能無為無策、不作為なアベ様が凶器を振り回す時が来た…』
『●経済対策による感染症拡大対策…小池晃さん「補償なき緊急事態宣言では、
いくら休みたくても、働きに出るしかない市民がたくさんいる」』
経済対策による感染症拡大防止対策を嫌がるアベ様。(政界地獄耳)《ここから始まるのは政治の失策による政策貧困だ》。
リテラの記事【安倍首相肝いり「布マスク2枚」の予算は報道の2倍「466億円」! 一方、30万円給付や中小企業支援は申請方法や窓口も未定】(https://lite-ra.com/2020/04/post-5361.html)によると、《エイプリルフールの4月1日、安倍首相が突如ぶち上げた「アベノマスク」をめぐって、驚きの情報が出てきた。すべての世帯に1住所あたり2枚ずつ布マスクを配布するという「アベノマスク」に、なんと、政府は466億円もかけるというのである》。
東京新聞のコラム【筆洗】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/column/hissen/CK2020040802000161.html)によると、《▼三つの願いをかなえる悪魔が薬局の前でひどく困った様子の男を見つける。男にささやいた。「おまえの願いをかなえてやる」。ただし三つだけだ…と続けようとしたが、その前に、この男、「マスク、マスク、とにかくマスク!」。悪魔は悲しそうな顔をして消えた。マスク三枚だけを残して。》
……いや、《悪魔》はアベノマスク2枚だけを残して…。
沖縄タイムスのコラム【[大弦小弦]こんなやり方、ありですか】(https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/558413)によると、《▼SNSでこんな書き込みを見つけた。「収入減を証明する書類は黒塗りで出せばいいのでは」。首相主催の「桜を見る会」を巡る疑惑で取った政府の手法を逆手に取る ▼別の投稿の書きぶりはこうだ。「法務省が口頭決裁で通るなら、私たちは口頭申告で」。黒川弘務東京高検検事長の前例のない定年延長を押し通した奇策を皮肉る ▼…しかし、冗談とも本気ともつかない禁じ手が跋扈(ばっこ)すること自体、安倍政権の罪深さを思う。(西江昭吾)》。
経済対策による感染症拡大対策を全くやる気なし。小池晃さんは「補償なき緊急事態宣言では、いくら休みたくても、働きに出るしかない市民がたくさんいる」。そういう市民の置かれた状況を見て見ぬふりなアベ様。感染症拡大対策のためには、補償や給付といった経済対策が必要なのに…。
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【https://lite-ra.com/2020/04/post-5358.html】
緊急事態宣言で安倍首相が“ドケチファシスト”ぶり全開! 自粛補償を拒否する一方で警察動員の圧力と憲法改正にだけ前のめり
2020.04.08 07:07
(緊急事態宣言発令を受けて会見する安倍首相(首相官邸HPより))
この男が舵取りする泥船の上に国民が乗せられている──そう痛感するだけの1時間だった。無論、昨夜におこなわれた、緊急事態宣言を発令したことを受けての安倍首相の記者会見のことだ。
まず、安倍首相は「医療現場はまさに危機的な状況」「もはや時間の猶予はない」「(感染拡大の)事態は切迫」などと危機を訴えたが、医療体制の整備を急げというのは1月の段階から野党が口を酸っぱくして言いつづけてきた話。安倍首相が例として挙げた東京都の感染拡大にしても、東京五輪の予定通りの開催にこだわってきたせいで、検査が抑えられ、そのために感染が広がったのではないかという見方もある。実際、2カ月以上ものあいだ検査体制・医療体制の整備は進んでおらず、いずれにしても、ここまでの状況に追い込んだのは安倍首相の後手後手対応にあるというのに、そうした自分の不手際には一切言及せず、安倍首相はこんな話をはじめたのだ。
「医療現場のため自分たちができる支援をしたいとクラウドファンディングを始めたみなさんがいます」
「看護協会は5万人を超える現在現場を離れている看護師のみなさんに協力を呼びかけています」
医療現場のためのクラウドファンディングや離職している看護師の協力要請って、それ全部、安倍首相がやるべき仕事で、やらないから国民がやっているだけではないか。しかし、安倍首相はこうした取り組みを「これこそが希望であります」などと褒め称え、自分がやるべきことを“美しい国民の姿”として称揚することで責任転嫁してみせたのである。
この期に及んで美談やポエムで自分の失策を覆い隠す──。いつものこととはいえ反吐が出るが、問題なのは、事ここに至っても、安倍政権が「ドケチ政権」であると同時に、 “国民の生活と命を本気で守る気などさらさらない”ということを露呈させたことだ。
安倍首相は「日本経済がいままさに戦後最大の危機に直面している。そう言っても過言ではありません。その強い危機感のもとに、雇用と生活は断じて守り抜いていく」と言うと、「そのために、GDPの2割に当たる事業規模108兆円、世界的にも最大級の経済対策を実施することといたしました」と宣言した。
「世界的にも最大級の経済対策」と言われると「安倍さん太っ腹!」と思った国民も多いかもしれないが、これは完全に“詐欺”だ。というのも、この「108兆円」には通常、事業規模には含まれないとされる納税や社会保険料の支払い猶予分の26兆円だの、新型コロナとはまったく関係なく昨年末に策定した経済対策分だのも含めたものだからだ。現に、新型コロナ対策として国が直接財政支出する、いわゆる“真水”は108兆円のうち39.5兆円。そのなかで現金給付に使われるのは6兆円にすぎないといわれている。
「自粛と補償はセット」という怒りの声はあがりつづけているのに、それに耳を貸さない安倍首相。実際、昨夜の会見でも、質疑応答で東京・中日新聞の記者が休業要請にともなう補償や損失補填について質問をおこなったのだが、安倍首相は事も無げにこう言い放った。
「ある特定の業界に(休業を)お願いしてもですね、損失はその業界にとどまるものではありません。そこと、さまざまな取引をしているみなさんにも大きな影響が出ていくということを鑑みればですね、個別に補償していくということではなくて、困難な状況にあるみなさんに現金給付をおこないたいと考えています」
じつは、安倍首相は昨日おこなわれた衆院議院運営委員会でも「飲食店そのものだけではなく、そこに納入している人たちも当然大きな影響を受けていく。ですから自粛要請している人に限って全額を補償するというのは現実的ではない」「バランスを欠くものになる」と答弁。ようするに、休業要請した店や施設にだけ補償すると、取引する納入業者などとバランスが取れなくなる、不公平が出る、だから補償はしない、と言うのである。
■警察による職務質問の強化や営業店舗への立ち入り要請の可能性を認めた安倍首相
普通に考えて、緊急事態宣言にともなう休業要請によって店や施設が廃業に追い込まれたら、納入業者も大きな被害を受け、廃業の連鎖という最悪の事態も起こりかねない。そもそも、「バランスが」などと言うのなら、そこは納入業者も補償しようという話になるべきなのに、安倍首相は取引先の問題を“やらない言い訳”に使い、「現実的ではない」などと言うのである。
こんな状態では、緊急事態で休業しろと大合唱が起こっても、背に腹は変えられず、営業をつづけざるを得ないと判断するところが出てくるのは当然だ。もし、本気で安倍首相が「感染拡大を止めなければ」と考えるのであれば、多くの人に行き渡る休業補償をおこなうべきなのだ。
だが、緊急事態宣言を発令しながら、それを拒否する安倍首相。いや、それどころか、安倍首相は昨夜の会見で、とんでもないことまで言い出したのだ。
それは、記者からの質疑応答の際、フリージャーナリストの江川紹子氏がおこなった質問の答えだ。会見に入れなかったジャーナリストの神保哲生氏が江川氏に託した質問だったようだが、江川氏は「(外出自粛の)引き締めのために警察に要請して職務質問などを活発化させるなどはあり得るのか。千葉市長は“警察に対してナイトクラブへの一斉立ち入りなどの取り締まり強化を要請しています”とTwitterに書いているが、こういうかたちで警察に要請する、取り締まりをするというようなことはあり得るか」と質問。すると、安倍首相はこう答えたのだ。
「取り締まりの対象には、罰則ありませんから、取り締まりの対象ということでは、警察が取り締まることはありません。ただ、ご協力は要請させていただくということはあるかもしれません」
つまり、「取り締まりの対象ではない」と言いながらも、警察による職務質問の強化や営業店舗への立ち入りなどを要請する可能性があることを、安倍首相が認めたのだ。
この回答から考えれば、たとえば「生活補償しろ!」と国会前などで抗議が起こった際でも、警察が外出自粛を盾にして取り締まりを強化することも十分にあり得る。緊急事態宣言をきっかけに、国民の行動を取り締まった戦前の特高警察のような動きも出てくるのではないか。
■国民を守る気のない安倍が「緊急時に国民を守るため憲法の位置付けは大切だ」
想像しただけで背筋が凍るが、安倍首相は今回の緊急事態宣言を新型コロナ以外に利用しようと考えていることはミエミエ。実際、昨日の衆院議院運営委員会では、緊急事態条項の創設を含む憲法改正について、こう答弁したからだ。
「自民党が示した改憲4項目のなかにも緊急事態対応が含まれており、大地震等の緊急時において国民の安全を守るため、国家や国民がどのような役割を果たし、国難を乗り越えていくべきか、そのことを憲法にどのように位置づけるかについては、極めて重く大切な課題だ」
「新型コロナウイルス感染症への対応も踏まえつつ、国会の憲法審査会の場において、与野党の枠を超えた活発な議論が展開されることを期待したい」
新型コロナ対策がこんな有様なのに改憲議論を活発化しようって、「そんなこと言っている場合か」とツッコまざるを得ないが、安倍首相はきっと本気だ。というのも、コロナ禍のなか、世間では「自粛要請ではなく海外のようにもっと強い制限をかけられるようにすべき」といった声も出ている。それを利用して憲法改正を進めよう、そう安倍首相が目論んでいるのは間違いない。
医療体制の整備や検査の拡充を怠り、国民への生活支援を出し渋る一方で、警察を動員した私権制限や憲法改正には積極的に踏み込もうとする安倍首相。その上、昨夜の会見の質疑応答の最後、イタリア人の記者から「(対策に)失敗したらどう責任をとるのか」と問われると、安倍首相は平然と「最悪の事態になった場合、私は責任をとればいいというものではありません」などと言ってのけた。舵取りを失敗しても責任はとらないと逃げを打ち、新型コロナに乗じて改憲を果たそうとする──。この男がハンドルを握るこの国は、これから、ほんとうにどうなってしまうのだろうか。
(編集部)
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【http://www.videonews.com/interviews/20200407_oguchi/】
2020年4月7日
警察の職質などによる実質的な強制には注意が必要
ゲスト 小口幸人氏(弁護士)
番組名 インタビューズ(2020年4月7日)
【警察の職質などによる実質的な強制には注意が必要・小口幸人氏(弁護士)×神保哲生】
(https://youtu.be/YeOAJ59QKvo)
新型コロナウイルスの感染の広がりを受けて安倍首相は4月7日、緊急事態宣言を発令した。これにより、対象となる7つの都道府県では知事に緊急事態対策を策定し、市民や事業者に対してさまざまな措置を要請する権限が生じる。これまで法的根拠のないまま行われてきた様々な自粛要請に、ようやく一つの法的根拠が与えられることになる。
とは言え、コロナ特措法の建て付け上、緊急事態宣言に基づく諸対策も基本的にはこれまでと同じ要請ベースであり、強制力を持つものとはならない。いくつかの業界に対しては、要請よりもやや強い表現で協力が求められているが、基本的には罰則の伴う強制力はない。
しかし、それが要請ベースであり、要請に伴う補償措置も明確になっていないことから、時間が経過し自粛疲れなどが出てくると、要請に従わない事業者や個人が増えてくることが十分に考えられる。そうなれば、感染拡大を抑え込むための措置の実効性が失われかねない。
SNS上などで新型コロナ特措法による私権制限の濫用リスクに警鐘を鳴らしてきた弁護士の小口幸人氏は、あくまで自粛と言っておきながら、要請に従わない事業者や個人に対して警察が職務質問などを行うことで事実上の強制が行われた場合、それは法に基づかない強制となるため歯止めがなく、むしろその方が危険だと指摘する。警察による職質だけでも一般の市民には大きな圧力になるが、例えば今回東京都が作成した緊急事態措置の行動計画の中に警察の役割として「広報、啓発を図る」などの文言が明記されており、その条文に基づき、実質的な強制や取り締まりが行われる可能性が十分にあると小口氏は警鐘を鳴らす。
緊急事態宣言に基づく一連のコロナ対策に実効性を持たせるためにも、われわれが気をつけなければならない点は何かなどについて、小口弁護士に聞いた。(聞き手・神保哲生)(本インタビューはSkypeを通じて遠隔で行われたものです。)
■PROFILE
小口幸人(おぐち ゆきひと)
弁護士
1978年東京都生まれ。2001年中央大学商学部卒業。同年、株式会社キーエンス入社。03年退社。07年司法試験合格。桜丘法律事務所、宮古ひまわり基金法律事務所などを経て、16年南山法律事務所を設立。
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【https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202004080000057.html】
コラム
政界地獄耳
2020年4月8日8時28分
「機動的」「一気呵成」政策がこのありさま
★政府の経済対策は総額108兆円という枠だけに7日のマーケットは反応した。日経平均株価は一時500円以上値上がったのは大規模な経済のテコ入れに見えたからだ。しかし実態は追加の歳出が総額で16兆8057億円に上る今年度の補正予算案を固め国債発行で賄うもの。いわゆる真水の金額はこれだけで、現金給付分は6兆円。ほかは予算の付け替えだ。またこの給付に該当する人は「年金受給者」「生活保護」「働けなくなったパート」の人たち程度で一般の労働者には、何の恩恵もない。
★国民に対しての給付は極めて厳しい要件のもとに30万円給付するというものだが、東京23区内で専業主婦と2人暮らしのサラリーマンの場合、非課税になるのは年収が156万円以下の人に限られる。月収10万円を超えるようなサラリーマンや派遣労働者などは全て対象外となるわけだ。年収700万円の人は350万円に半減しても対象にならない。また共働き世帯で一方が解雇されても、世帯主でなければ対象外と、だれが使えるのかという声が多い。
★「結局、質の悪い失対事業(失業対策)で、この事態の緊急性や、中長期にわたる国民の不安を解消するどころか、不安をあおる事態を招いている。政府は当てにできないというぼんやりしたイメージが、明確にあてにできないに変わってしまった。政府は第二第三の政策給付を考えているのかもしれないがこれでは逆効果。今、ドーンと安心させてから次の矢を放たないと国民はついていかれない。これではマスク2枚の発想から抜け出せていない」(野党幹部)。首相は会見で「機動的に必要かつ十分な経済財政政策を間髪入れずに講じる」「経済を確かな成長軌道に戻し、一気呵成(かせい)にこれまでにない発想で思い切った措置を講じる。政府・与党の総力を挙げて取り組む」「リーマン・ショックを上回るかつてない規模」とたんかを切ったが、このありさま。ここから始まるのは政治の失策による政策貧困だ。(K)※敬称略
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[※ 自公選挙公約「子育て…」小躍りするアベ様…日刊ゲンダイ(2017年12月19日)↑]
リテラの記事【安倍政権が「反社会的勢力の定義は困難」閣議決定のトンデモ! 「桜を見る会」ごまかすため2007年の政府指針を覆し“反社”野放しへ】(https://lite-ra.com/2019/12/post-5136.html)。
日刊ゲンダイの記事【宮内庁長官に元警察官僚 “安倍官邸ポリス”跋扈の恐ろしさ】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/266061)。
《おいおい、この国は正気なのか──。「桜を見る会」に反社会的勢力が招待されていた問題で、本日、政府は、反社会的勢力の定義について「その時々の社会情勢に応じて変化し得るものであり、限定的・統一的な定義は困難だ」とする答弁書を閣議決定したのだ》。
《“警察国家”になりかねない――。宮内庁は10日、17日に退任する山本信一郎長官(69)の後任に警察庁出身の西村泰彦次長(64)を充てる人事を発表した。ほとんどの国民は気付いていないだろうが、いつの間にか、警察官僚出身者が政府の主要ポストを次々に押さえ始めている…国民を暴力装置で監視する――。英国作家ジョージ・オーウェルの「1984」に描かれた管理社会にソックリじゃないか》。
《政府は、反社会的勢力の定義について「…限定的・統一的な定義は困難だ」…閣議決定》! アベ様御妃の「私人」を閣議決定…それに次ぐ名作・閣議ケッテェ~シリーズの一つ。《全閣僚が合意して政府の方針を決定する手続き》が閣議決定なのに、酷いね。
『●トドメのサクラ…「私人」にオトモダチ招待「枠」?
《政府は「首相夫人は公人ではなく私人」とする答弁書を閣議決定》』
《推薦枠は首相夫人の昭恵氏も持っていたという。学校法人「森友学園」
への国有地売却を巡り学園と昭恵夫人の関係が問題となった際に、
政府は「首相夫人は公人ではなく私人」とする答弁書を閣議決定した。
公的行事の招待権限を私人に与えていたことになり、
「私物化」を政府自ら認めたことになる》
日刊スポーツのコラム【政界地獄耳/佐藤栄作と安倍晋三の違い】(https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/201912120000086.html)によると、《★安倍内閣は異次元の閣議決定を繰り返している。これは歴史の検証に耐えうるレベルのものではないだけでなく、内閣を挙げてすべての閣僚が同意したとんでもない愚行だ。閣議決定とは憲法や法律で内閣の職務権限とされる事項や国政に関する重要事項で、内閣の意思決定が必要なものについて、全閣僚が合意して政府の方針を決定する手続き。★森友・加計学園疑惑が問われていた17年3月14日、政府は野党の質問主意書に首相夫人・安倍昭恵は「公人ではなく私人であると認識している」と閣議決定》。
そして、《反社会的勢力の定義》に関連して、《安倍派のライバル候補に対する選挙妨害を反社会勢力にも通じる人物に頼》んだ件はどうなったのですか?
『●《安倍派のライバル候補に対する選挙妨害を反社会勢力にも
通じる人物に頼》む…なぜに報じられないの?』
「山岡俊介さんの『アクセスジャーナル』の【<書籍紹介>
「安倍首相自宅放火未遂事件の闇」で本紙・山岡インタビューも
掲載(『「安倍晋三」大研究』。望月衣塑子。
KKベストセラーズ)】…《書籍『「安倍晋三」大研究』が発売に
なった。そのなかに、本紙がスクープした
「安倍首相自宅放火未遂事件の闇」(いわゆる“#ケチって火炎瓶”)
について、本紙・山岡をインタビューした内容が30頁に渡り掲載
されている》」
日刊ゲンダイの記事【“反社おじさん”菅長官KO寸前 側近の公金不倫旅行まで発覚】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/266133)によると、《不倫に反社――。7年にわたって安倍政権を支えてきた屋台骨2人に、芸能人なら仕事を干されかねない問題が直撃だ。「不倫」は和泉洋人首相補佐官(66)、「反社」は菅官房長官。根底にあるのは長期政権のおごりと公私混同で、政権中枢は腐り切っている》。
新たな名作・閣議ケッテェ~が生み出されれる? 「不倫ではない」と閣議決定、「不倫について限定的・統一的な定義は困難」と閣議決定?
『●「森友、加計、準強姦事件の3つ…諸悪の根源である
“主犯”は目の前にいるのだ」=アベ様御夫妻』
《コトの経緯のすべてを知る前川喜平前文科次官は、文科省に
獣医学部の設置認可を求めて“圧力”をかけていた人物を
次々と暴露。次官当時、和泉洋人首相補佐官が
〈総理は自分の口から言えないから、私が代わって言う〉と発言…》
『●主犯A…『A Few Good Men』のように
ネイサン・R・ジェセップ大佐を証人台に座らせろ!』
《「はじめから加計学園に決まるようにプロセスが進んだように
見える。非常に不合理な意思決定だった」「背景に首相官邸の
動きがあったと思う。和泉洋人首相補佐官がさまざまな動きをしていた」》
《前川氏は和泉洋人首相補佐官より「総理は自分の口からは言えない
から私が代わりに言う」として、獣医学部新設の迅速な対応を
求められてきた事実を証言し、
「(規制の)穴の開け方に不透明さがある」と言及した》
『●《これはもう、まさに、私は総理大臣首相も国会議員も辞める
ということははっきりと申し上げておきたい》』
《さらに前川喜平・前文部科学事務次官が、安倍首相の側近である
和泉洋人首相補佐官から「総理の代わりに言う」として対応を
早くしろと迫られていたことを証言するなど「加計ありき」の実態が
明らかになりつつあったが、安倍首相は頑として「岩盤規制」の一点張り》
『●元祖?・有言実行されない大見得・啖呵《報道がそれで
抑圧される、そんな例があったら私は辞める》』
《しかも、この改ざんの指示も安倍官邸がおこなっている可能性が高い。
財務省をはじめとする官僚経験者らも、もっと上の政治家の指示も
なく公文書を大幅に改ざんすることは考えられないと言っているし、
実際、加計学園問題では、萩生田光一官房副長官(当時)や
和泉洋人首相補佐官ら、安倍首相の名代とも言える官邸幹部が
文部科学省に圧力をかけていたことがわかった》
『●〝前川喜平になるな佐川宣寿になれ〟!?
「官邸べったり」藤原誠官房長の文科事務次官への昇格人事』
「「前川喜平になるな佐川宣寿になれ」ってこと!? つまり、
《政権・官邸の意向に服従しろ》。文部科学省内で《安倍首相が力を入れる
教育の国家主義化、愛国主義化の強化》してくれそうな、《官邸べったり》
《官邸のイエスマン》藤原誠官房長の文科事務次官への昇格人事。
こんな好き勝手な人事、《ロコツな“官邸人事”》で各省がズタズタに…。
それでも少しはましな「人物」ならまだしもね…。下足番紙にデマを
リークした官邸の意を受け、《和泉洋人首相補佐官の代理人として前川氏を
黙らせるために暗躍》。それに、続・大惨事アベ様内閣の文科相が
アレですものねぇ」
直近のデタラメな閣議決定は…《調査・研究》の名目で、国会で議論することもなく、お得意の閣議決定で自衛隊を中東〝派兵〟する…。そんなこと、許されないし、やってはいけない。
『●《中東への自衛隊派遣の本格検討に着手した。大災害を尻目に
自衛隊を海外派遣――。国民二の次政権の本質…》』
『●NGO「ペシャワール会」の中村哲さんが亡くなる…
《平和憲法のもとでの日本の国際貢献のありようを体現した人だった》』
《自分の意のままとなる人物》で好き勝手な人事…。いま、恐ろしいことに、まさに《安倍官邸ポリス》。
『●「5月0日」?…内閣法制局は安保関連法案の審査を
いつ決裁したのか? そもそも審査したのか??』
《自分の意のままとなる人物を聖域と言われてきた内閣法制局に
送り込み、杜撰極まりない方法で安保法制を押し通してしまった
安倍首相。しかし、この手は内閣法制局に限った話ではない。
NHKの籾井勝人会長しかり、日銀の黒田東彦総裁しかり、くわえて
先日行われた宮内庁の人事では、次長として内閣危機管理監の
西村泰彦氏を送り込んだ。これは天皇へのあきらかな報復であり、
生前退位議論を官邸がコントロールするための人事だ》
『●『官邸ポリス』と監視社会・警察国家と前川喜平さん…
映画『新聞記者』と現独裁政権批判と望月衣塑子さん』
「毎日新聞の記事【これが本当なら「現代の特高」…前川元次官が
語る告発ノベル「官邸ポリス」のリアル】」
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【https://lite-ra.com/2019/12/post-5136.html】
安倍政権が「反社会的勢力の定義は困難」閣議決定のトンデモ! 「桜を見る会」ごまかすため2007年の政府指針を覆し“反社”野放しへ
2019.12.10 10:35
(首相官邸Twitterより)
おいおい、この国は正気なのか──。「桜を見る会」に反社会的勢力が招待されていた問題で、本日、政府は、反社会的勢力の定義について「その時々の社会情勢に応じて変化し得るものであり、限定的・統一的な定義は困難だ」とする答弁書を閣議決定したのだ。
反社会的勢力の定義は困難って、そんな馬鹿な。実際、2007年に政府がまとめた「企業が反社会的勢力による被害を防止するための指針」では、〈暴力、威力と詐欺的手法を駆使して経済的利益を追求する集団または個人〉とはっきり定義しているからだ。そして、この定義をもとに金融庁は各金融機関や業界団体に「反社データベース」の充実などを求め、民間企業でも反社会的勢力との関係遮断に取り組んできた。しかも言っておくが、この指針を出したのは第一次安倍政権だ。つまり、安倍首相は自ら定義したものを、いまになって政府は「定義は困難」だと言い出したのだ。
無論、この答弁書を閣議決定したのは、「桜を見る会」で反社会的勢力と思われる人物が招待されていた問題が取り沙汰されていた際、11月27日の定例記者会見で菅義偉官房長官が「反社会的勢力についてさまざまな場面で使われることがあり、定義は一義的に定まっているわけではない」と述べた結果だろう。
これはとんでもない話だ。「反社会的勢力の定義は困難」というのが政府見解になってしまえば、今後、都道府県など地方自治体で施行されている暴力団排除条例も骨抜きになってしまう。さらに、今年は吉本芸人による反社会的勢力の闇営業が大きな問題となったが、これからは「政府の見解では定義は困難なので反社とは言えない」などと責任逃れすることもできるだろう。いや、もっと言えば、これほど定義が曖昧になってしまえば、政府に都合の悪い人物や団体が「反社会的勢力」に仕立て上げられることだって十分可能になってしまうのではないか。
ようするに、これまで政府は反社会的勢力との関係を遮断するよう訴えてきたのに、「桜を見る会」をめぐって反社との関係が非難の対象となった途端、定義を曖昧にして有耶無耶にしてしまったのである。これは、都合の悪い文書を破棄して「復元は不可能」「バックアップデータは行政文書ではない」などと強弁したり、一流ホテルが明細書を発行しないという常識外れの主張をしたりという一連の「疑惑隠し」とまったく同じで、今度は疑惑を隠すために、ついに政府指針まで捻じ曲げてみせたのである。
もはや「ぶっ壊れている」としか言いようがないが、“元凶”である菅官房長官も相当ぶっ壊れている。
本日午後におこなわれた会見で菅官房長官は、記者からこの閣議決定の問題を突っ込まれると、上記した答弁書の内容を繰り返した。さらに記者から「政府の指針は何だったのかという話になると思うが」と質問されると、こう答えた。
「(政府の指針は)暴力団の不透明化や資金獲得活動の巧妙化、こうしたものが進むなかで民間企業が暴力団をはじめとする反社会的勢力との関係を遮断し、これらによる被害防止する観点からこのための基本的な理念や具体的な対応についてとりまとめたものだと承知している。現在、民間企業においてはこの指針を踏まえた上で暴力団をはじめとする反社会的勢力との関係の遮断のための取り組み、これを着実に進めていると思う」
■菅官房長官が「桜を見る会」で握手を交わした相手は「準暴力団の企業舎弟」と新潮報道
いやいや、だからその指針に書かれた定義をひっくり返して「社会情勢によって変化するから定義は困難」と言い出したせいで、今後、何をもって反社だと認定すればいいかが不透明になってしまったのではないか。それなのに「民間企業は指針を踏まえてやっている」って、まったく答えになっていない。
その上、「もともと定義は困難な用語だったのか」と問われると、菅官房長官は一言も発さず、黙ってこくこくと頷いたのだった。
答えになっていない答えを繰り返し、ついには頷くことしかできない菅官房長官──。それも当然だろう。というのも、実際に「桜を見る会」には、反社会的勢力が招待されていたことははっきりしているからだ。
たとえば、「桜を見る会」の反社招待問題を取り上げた12月5日発売の「週刊新潮」(新潮社)の記事では、SNSにアップされていた「桜を見る会」招待者の写真に写っているA 氏という人物について、大阪府警関係者が経歴を証言。A氏は大阪で地下格闘技の団体をやり、その一方で「組合費などと称して飲食店などからみかじめ料を巻き上げるように」なったといい、2010年には金融機関から約4600万円をだまし取った詐欺容疑で、2014年には傷害容疑で逮捕されるなどしているという。このA氏について、沖縄県警では「半グレの『Aグループ』のリーダー」であり、同グループは「準暴力団」という位置付けで認識されていると語られている。
そして、菅官房長官が「桜を見る会」でニコニコと笑顔をたたえながらがっちりと握手を交わしてツーショット写真を撮った人物は、「A氏の企業舎弟と言われている人物」(暴力団に詳しいジャーナリスト)だというのである。
「予算が増加しているのはセキュリティ対策のため」などと言いながら、実際には政府が関係遮断を訴える反社会的勢力までが招待されて税金でもてなし、その関係者と官房長官が笑顔でツーショット写真の撮影に応じていたとは──。あまりに杜撰極まりないが、こうした事実を認めるわけにはいかないため、ついに政府は「反社会的勢力を定義するのは困難」などと言い出したわけだ。
■望月衣塑子記者が新潮報道を質問するも、菅は「週刊誌報道に答える場ではない」と打ち切り
実際、本日午後の会見では、この「週刊新潮」の報道について、東京新聞の望月衣塑子記者が追及すると、それまでは記者の質問攻めにヘラヘラしていた菅官房長官が豹変。「反社や半グレと指摘される方々があの場にいたのか。なぜ参加できたのか。これは確認できたのか」と質問されたのに、菅官房長官は「認識はしていない。私は暴力団がいたとは一切言っていない」と話をずらし、追加質問しようとする望月記者をいつものように司会が遮ろうとする始末。さらに望月記者が「来年はオリンピックなのに警察の情報収集能力は大丈夫なのか」と問うと、こう断言した。
「警察の情報収集能力は、絶対に間違いない。週刊誌の報道にひとつひとつ答える場ではない」
「週刊誌の報道」って、まさに菅官房長官自身にかかわる問題なのだが。しかし、ここで望月記者がさらに何かを問いかけようとしたのだが、菅官房長官は司会のほうを見て「ちょっと」と指示を出す。すると、司会は「ありがとうございました」と言い、会見を終わらせたのだった。
最近は朝日や毎日、北海道新聞などの記者が連携して質問を重ね、官房長官会見にも変化が見られていたが、望月記者の質問はいつものとおりシャットアウトする……。男性記者には追加質問を許しているのに、この対応の差は「追及する女性記者」に対する露骨な差別なのではないのかと思わざるを得ないが、ともかく、反社会的勢力が招待されていた問題について、調べる気はまったくないということらしい。
だが、これをこのまま看過することは到底できない。自分たちに都合が悪くなると、これまで政府が示した定義さえ覆す。こんなことが許されてしまえば、安倍政権は思うまま、何だってできてしまうからだ。民主主義ならぬ「ご都合主義」国家に変えようとするこの動きに、黙っているわけにはいかないだろう。
(編集部)
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【https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/266061】
宮内庁長官に元警察官僚 “安倍官邸ポリス”跋扈の恐ろしさ
2019/12/11 14:50
(宮内庁長官に抜擢された警察庁出身の
西村泰彦次長(C)日刊ゲンダイ)
“警察国家”になりかねない――。宮内庁は10日、17日に退任する山本信一郎長官(69)の後任に警察庁出身の西村泰彦次長(64)を充てる人事を発表した。ほとんどの国民は気付いていないだろうが、いつの間にか、警察官僚出身者が政府の主要ポストを次々に押さえ始めている。
◇ ◇ ◇
西村氏は東大法学部を卒業後、1979年に警察庁入庁。警備局長や警視総監、内閣危機管理監などを歴任し、2016年9月に宮内庁次長に就任した。ちなみに、中学から野球を始め、三重県立伊勢高の野球部で主将を務めた。当時、「球児と文通したい」との雑誌投稿をキッカケに知り合った大分県の女子高生が、現在の妻だという。
西村氏が抜擢されたのは、「官邸と皇室とのつながりを強化するため」(官邸事情通)とみられているが、今年7月には環境省の外局である原子力規制庁の長官にも警察庁出身の荻野徹次長(当時)が着任したばかりだ。
外局だけでなく、官僚トップの杉田和博内閣官房副長官をはじめ、内局ポストのトップにも警察出身者が続々登用されている。外交・安全保障政策をつかさどる国家安全保障局長に北村滋・元内閣情報官、災害などの緊急時に省庁をまとめる内閣危機管理監に沖田芳樹・元警視総監、といった具合に警察官僚の優遇が目立つ。
■情報と暴力を備えた組織が政治と癒着
元キャリア官僚による“リアル告発ノベル”との触れ込みで話題になった「官邸ポリス 総理を支配する闇の集団」(講談社)では、政権を支える警察出身官僚が政敵を潰す様子がリアルに描かれている。あくまで“フィクション”とはいえ、警察出身者が「官邸ポリス」として跋扈するサマは、安倍政権とよく似ている。
ジャーナリストの青木理氏は「元警察官僚が宮内庁長官に抜擢されること自体は珍しくない」と指摘しつつも、こう続ける。
「現政権の特徴は、警察官僚が官邸の中枢に深々と食い込んでいることです。戦後の日本は、戦時中に特高などがファシズムの“先兵”となってしまった反省を踏まえ、警察組織への政治の直接的干渉を排除する公安委員会制度などが整備されました。ところが、一種の政治警察である公安部門の力が増すにつれて、警察そのものが政治へとあからさまに接近して権力を振るうようになってしまいました。『官邸官僚』に警察出身者が目立つのはその証左。情報機関であり、暴力装置でもある警察が政治側と癒着している今、反権力側の団体や個人の情報が政治的理由からリークされ、社会的地位を脅かされることもあり得ます。日本が『警察国家』になっていく恐ろしさを軽視すべきではありません」
国民を暴力装置で監視する――。英国作家ジョージ・オーウェルの「1984」に描かれた管理社会にソックリじゃないか。
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[※ 「こんな人たち」 報道特集(2017年7月8日)↑]
阿部岳さんによる沖縄タイムスのコラム【[大弦小弦]親子2代、愛する「国」は】(https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/442564)。
《小澤俊夫さん…父は開作さん。戦前戦中にアジアとの共生を唱えて軍の横暴を批判し、監視下に置かれた ▼自宅には毎日、警察署の特高課長が来て、来客との会話を聞いた。構わず批判したのに逮捕されなかった。戦後亡くなると、この課長から手紙が届いた。「この人こそ本当の愛国者なのだと思うようになり、ひそかに尊敬申し上げておりました」》
『●「政治家にしてはいけないレベルの人材を
チヤホヤして勘違いさせ、党を挙げて見抜けない「節穴責任」」』
「日刊ゲンダイに出ていたインタビュー記事(【注目の人 直撃インタビュー
/小澤俊夫氏が警鐘 「共謀罪で言論の息の根が止められる」】…)
に続き、リテラに出ていた記事【小沢健二の父・小澤俊夫が
共謀罪と安倍政権批判! オザケン自身も権力の詐術を暴く鋭すぎる論評】…。
《「岸の末裔が首相では日本に未来はない」…その実態は権力による
恣意的な逮捕を可能にする「平成の治安維持法」であることは自明で、
公権力による監視社会化をよりいっそう加速させるものだ…
ドイツ文学者の小澤俊夫氏…「親父は「日本から満州に来た官僚の中で
一番悪いのは岸信介だ」と言っていました。「地上げをし、現地人は苦しめ、
賄賂を取って私財を増やした」と。だから、岸が自民党総裁になったときに
「こんなヤツを総裁にするなんて、日本の未来はない」とハッキリ言った。
その岸の末裔が首相になって、日本は本当に未来がなくなっちゃったね」》」
『●「教育再生」という名の教育破壊…
「子どもから変えていこうという動きは実に悪賢い」(小澤俊夫さん)』
「山本哲正記者による、<元軍国少年が願う平和 戦時中の日記から>
と題した小澤俊夫さんのインタビュー3回シリーズ。
【…(上)戦中の教育、復活を心配】…【…(中)罪悔いる表明せねば】…と
【…(下)言葉のすり替え今も】」
「「テロ等準備罪」「衝突」「不時着水」…かつての「転進」を思い浮かばせる
《本質を隠す言葉のすり替え》。」
『●《本質を隠す言葉のすり替え》を許せない小澤俊夫さん、
アベ様ら政府による《言葉ずらし》を痛烈に批判』
小澤俊夫さん《親子2代の愛国者が愛する「国」は一部の支配者や体制ではない。人々が紡ぐ暮らしである》。
9条壊憲し、戦争できる国にしたいアベ様らやそのカルトな信者の皆さん、選挙にも行かない傍観者・諦観者の皆さんと、一体どちらが真の《愛国者》でしょうか? 一体どちらが「非国民」なのか?
『●鈴木耕さんの「東京オリンピック…は返上すべきじゃないだろうか」、
毬谷友子さん「五輪は返上します」』
『●《卑(ミーン)》な「本土」与党・癒党議員らが賛成しようが、
《安倍政権の辺野古新基地建設は憲法違反》』
『●辺野古破壊…《暴力政治への批判…それが“勇敢”
なんて言われてしまうことが、この国の異様さを物語》る』
『●究極の「1択」をゴリ押ししてきた「本土」与党・癒党は
辺野古破壊に「賛成」票を投じさせるのですね?』
『●あのオモテナシ《ご機嫌取りの接待漬け》は「交」渉だったのか?
「害遊・害〝行〟のアベ様」がイラン訪問?』
アベ様らには、《平和なアジアという井戸を掘る意思》など全く無し。Jアラート狂想曲後、またしても、北朝鮮の非核化交渉では、蚊帳の外の《蚊》でしたとさ。害交害遊のアベ様は害虫の《蚊》だったわけ…そりゃぁ、各国、《蚊》が入ってこないように蚊帳を吊るすでしょうょ。哀し過ぎます。アジアの多くの国々が「戦争なんて、もう真っ平」と思っている中で、(ニッポンにはもうそれしか残っていない)世界に誇るべき平和憲法を破壊し、何を好き好んで戦争できるニッポンへと?
『●『「反日」とは何か ~中国人活動家は語る~』読了(3/3)』
「平和なアジアという井戸を掘る意思があるのかどうか、疑わしい」
『●隣国と一体どんな関係を築きたいの?』
『●東京新聞・半田滋さん「「銃後の国民」も
無関係ではいられない。たいへんな思いをするのは…」』
『●「平和なアジアという井戸を掘る意思があるのかどうか、疑わしい」』
『●加害者性と被害者性…「私たち一人一人が被害者となり、
加害者となり得る戦争。戦争はどこかで今も…」』
『●アベ様の《国民観、人間観には共通点が多すぎる…
彼の目には私たちが己の財布、兵力、労働力だとしか…》』
『●パラノイアなディストピアで何を好き好んで
アベ様の奴隷に成り下がりたい?…という人たちの気が知れない』
『●「この国は今、とてつもなく恥ずかしい」(斎藤貴男さん)…
「倫理観のかけらもない男」が自民党総裁三選』
『●《極東の多くの国の国民は戦争でなく平和を望んでいることは
間違いない》…蚊帳を吊るされたアベ様ら外交音痴』
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【https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/442564】
[大弦小弦]親子2代、愛する「国」は
2019年7月8日 07:16
むかしむかし、というほどではない少しむかし、やんばるの村は貧しく1日3回は食べられなかった。「昔話がご飯代わり。空腹も忘れる至福の時だった」と聞いたことがある
▼その昔話の研究に尽くしてきた小澤俊夫さんは89歳。今も沖縄を含む全国各地を回り、伝承を支える。「個人が忘れた共通の記憶を伝えるのが昔話」「子どもたちは繰り返し聞いて魂の安らぎを得る」と語る
▼弟は指揮者の征爾さん、息子はミュージシャンの健二さん。そして父は開作さん。戦前戦中にアジアとの共生を唱えて軍の横暴を批判し、監視下に置かれた
▼自宅には毎日、警察署の特高課長が来て、来客との会話を聞いた。構わず批判したのに逮捕されなかった。戦後亡くなると、この課長から手紙が届いた。「この人こそ本当の愛国者なのだと思うようになり、ひそかに尊敬申し上げておりました」
▼小澤さんは敗戦時、中学3年生。先生に指示されて教科書の戦争賛美を墨塗りした。体制転換を肌で感じた
▼国も山河も破れて文化が残った。昔話を「重要無形文化財」と呼ぶ小澤さんは「日本の大切なものを守りたい。私も愛国者だ」と話す。ただし、破滅を招いた排外主義の復活には厳しい目を向ける。親子2代の愛国者が愛する「国」は一部の支配者や体制ではない。人々が紡ぐ暮らしである。(阿部岳)
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