goo blog サービス終了のお知らせ 

Activated Sludge ブログ ~日々読学~

資料保存用書庫の状況やその他の情報を提供します。

●80年目の沖縄慰霊の日…《先人たちの前に反戦平和を誓う場所》戦没新聞人の碑、《「新たな戦前」にしない報道…戦争のために二度とペンを執らない…》

2025年06月28日 00時00分23秒 | Weblog

(20250625[])
80年目の6月23日、沖縄慰霊の日、「沖縄全戦没者追悼式」。
 《軍隊は人を守らない》《軍隊は住民を守らない》《基地を置くから戦争が起こる》という教訓はどこに? 中村哲さん《戦争の準備よりも、平和の準備を》。

   『●目を逸らす本土…「米国側からみた心温まる
      ヒューマン・ストーリーだけではなく、そこに暮らす人々」に…
    「「慰霊の日」に際して、「沖縄全戦没者追悼式」でのアベ様の挨拶の
     前に、「平和の礎あらゆる戦争を正当化させない思いでつくった
     県民の礎でしょ。そこへ戦争屋の安倍がのうのうと挨拶すること自体が
     県民として許せません」(『報道特集』2017年6月24日)。
     県民の怒りの声は届かないロバ耳東風な「戦争屋のアベ様」」

   『●《戦争の記憶を継承…なぜ継承するのか。端的に言えば、過ちを
     繰り返さないためである…過ちを繰り返さないために過去の過ちから学ぶ》
   『●水木しげるさんの言葉を…《戦争に向かうハードルが低く…
         戦争の怖さが(若者の)耳に届きづらい》恐ろしい世に
    《沖縄タイムスの【社説[慰霊の日に]知ることから始めよう】…
     《こういう時期だからこそ、沖縄戦の実相をより深く学び、
     戦争の記憶を引き継ぐ意味を心に刻みたい。きょう沖縄は
     「慰霊の日」を迎える。県民の4人に1人が犠牲になった
     沖縄戦から75年の節目となるが、今年の「6・23」は新型コロナ
     ウイルスの影響で慰霊祭の中止や規模縮小を余儀なくされている》》

   『●《住民を守ってくれると信じていた日本軍は、住民を壕から追い出し、
     食料を奪い、投降しようとした兵士を背後から射殺し、住民をスパイと…》
   『●《「慰霊の日」を迎えた。…鉄血勤皇隊やひめゆり学徒隊の悲劇が
      伝わる一方、護郷隊の過酷な運命は長年ほとんど知られていなかった》
   『●《戦世(いくさゆ)の足音に危機感を抱きながら私たちは戦争犠牲者を悼み、
      平和を求める日を迎えた。きょうは沖縄戦から79年の「慰霊の日」》
    (琉球新報)《防衛省・自衛隊の動きも気になる。沖縄の
     陸自第15旅団は公式ホームページに牛島満32軍司令官の
     辞世の句を載せ、問題視されている。今年1月には
     陸上自衛隊幹部ら数十人が靖国神社を集団参拝した。日本軍との
     連続性を疑わざるを得ず、平和憲法の精神にそぐわない

   『●中谷元防衛相「平和への願い」って、西田昌司議員同様、認識が歪んでいる…
     具志堅隆松さん「そもそも青草(沖縄の住民)を枯れさせたのは誰なのか」?

 《先人たちの前に反戦平和を誓う場所がこの碑》(琉球新報)、「戦没新聞人の碑」。
 琉球新報の記事【「戦争のためにペン握らない」誓う 沖縄戦で犠牲の新聞関係者を悼む 琉球新報社員ら参加】(https://ryukyushimpo.jp/news/living/entry-4363046.html)によると、《沖縄戦中、新聞発行に携わり亡くなった新聞関係者14人を悼む集いが21日、那覇市若狭の「戦没新聞人の碑」前で開かれた。琉球新報社の社員有志ら十数人が参加した。琉球新報社が取り組んでいる「新たな戦前にしない報道を念頭に、戦争のために二度とペンを執らないことを誓った》。

   『●「戦没 新聞人の碑」と「対馬丸犠牲者の慰霊碑 小桜の塔」
    《ただ先人たちの霊を慰めるだけでなく、先人たちの前に反戦平和を
     誓う場所がこの碑ではないか》

   『●「安倍政権が旗をふる「極右プロパガンダ映画」が
      世界中に発信されるという恥ずかしい事態が現実に」!?
    《是枝裕和監督は…「映画がかつて、国益国策
     一体化し、大きな不幸を招いた過去の反省に立つならば
     「公権力(それが保守でもリベラルでも)とは潔く距離を保つ
     のが正しい振る舞いなのではないか
」…▼沖縄の新聞も
     戦前戦中にかけては、軍の意向に沿った「戦意高揚」の
     報道に終始した。那覇市若狭の「戦没新聞人の碑」では、
     毎年の慰霊の集いで記者が戦争のためにペンを取らない誓いを
     重ねる

   『●「戦争のためにカメラを回しません。戦争のために
      ペンを持ちません。戦争のために輪転機を回しません」
   『●琉球新報《かつての戦争「前夜」の状況を繰り返さないことを誓いたい》
        《沖縄のメディアとして改めて誓う。戦争のためにペンは取らない》

    《▼戦後77年を「戦前Xにしてはならない慰霊の日に、
     沖縄のメディアとして改めて誓う。戦争のためにペンは取らない
     もう二度と、絶対に。》

 権力に忖度する新聞で良いのか? 「権力を監視」しない報道者、ジャーナリストで良いのか? 「報道機関・ジャーナリストは「闘って」いるだろうか?」

『■城山三郎さん「戦争待望論を唱える若い文士がいると聞いて、鳥肌の立つ思いがする。平和の有難さは失ってみないとわからない」(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/46cffbbda63235587e36a8f40865b28b)、「日本は先の戦争で、ほとんどすべてを失ってしまった。唯一、得られたのは、憲法九条だけだ」(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/07980877a3742cbd8a23034f725a7386)』

『■福島菊次郎さん《安保関連法の成立を心配し『戦争なんて始まらないと頭のどこかで考えているだろうね。でも、もう始まるよ』と最後まで危ぐしていた》…代表作に「ピカドン ある原爆被災者の記録」「戦争がはじまる」「証言と遺言」など(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/5254d4afac7034e06e96deca02372701)』

『■反骨の報道写真家・福島菊次郎さん…『証言と遺言』の最後に赤々と押印、「闘え」「菊」と…「問題自体が法を犯したものであれば、報道カメラマンは法を犯しても構わない」……すごく重い、福島さんの言葉。いま、報道機関・ジャーナリストは「闘って」いるだろうか?http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/5254d4afac7034e06e96deca02372701)』


 サセは都議選で3議席も取るわ、西田昌司参院議員は、カルト協会とヅボヅボな「利権」「裏金」「脱税」党の参院議員候補であり続け、下駄の雪党も氏を推薦。正気か? キチンと報じられているか、有権者の耳に届いているか? 今年の参院選は、3連休の中日に設定された。カルト協会とヅボヅボな「利権」「裏金」「脱税」党など与党やゆ党は、投票率が上がることをお嫌いなようだ。投票率が上がることを放棄する、世界的にも珍奇な国。このままでは、またしても投票率50%前後でしょうね。
 太田理英子記者による、東京新聞の記事【こちら特報部/沖縄県民がこぼした怒りと不安 戦後80年の「慰霊の日」…米軍基地問題も戦争の影も、暮らしの中にあって】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/414075?rct=tokuhou)によると、《沖縄戦の犠牲者を悼む「慰霊の日」の23日、沖縄県内の各地で平和の祈りがささげられた。戦後80年の節目の今年、「ひめゆりの塔」を巡り、県民の心を踏みにじる政治家の発言が飛び出し、中東をはじめ世界で戦火がやまない。慰霊に訪れた沖縄の人々は今、どんな思いを抱いているのか。(太田理英子)》


   『●2016年7月参院選、「あとの祭」…「本土」マスコミは
           「沖縄・地域住民弾圧隊」「照明弾誤射」を報じず
    「アベ様は夏休み満喫中だそうですが、《沖縄・地域住民弾圧隊》が沖縄へ
     …やることなすこと無茶苦茶です。2016年7月参院選直後から、
     沖縄で何が行われているのか、「本土」ではほとんど報じられていません。
     「安倍晋三さん。日本本土にお住まいのみなさん…「第二の加害者」は、
     あなたたちです。」
は続き、マスコミが報じもしないため、
     「第二の加害者」は気づきもしません。「沖縄差別」「住民分断」「捨て石」に
     苦しむ沖縄の皆さんの「怒り」を全く共有できていません。
     「本土」の報道機関は、今や、アベ様に楯突けない状況でしょうか? 
     「本土」の報道機関の皆さんは、沖縄に建つ「戦没 新聞人の碑」に
     顔向けできないのではないですか?」

   『●カルト協会とヅボヅボな「利権」「裏金」「脱税」党西田昌司参院議員が歴史
     捏造発言…「認識錯誤も甚だしい」(玉城デニー県知事)、即刻議員辞職を!
   『●中谷元防衛相「平和への願い」って、西田昌司議員同様、認識が歪んでいる…
     具志堅隆松さん「そもそも青草(沖縄の住民)を枯れさせたのは誰なのか」?
   『●《排他的なところと、それを許容する人たちの評価が高い》参政党を支持し、
      投票する方々…差別・ヘイト、カルト支援への加担の自覚が無さ過ぎる

=====================================================
https://ryukyushimpo.jp/news/living/entry-4363046.html

「戦争のためにペン握らない」誓う 沖縄戦で犠牲の新聞関係者を悼む 琉球新報社員ら参加
公開日時 2025年06月22日 05:00
更新日時 2025年06月22日 15:34

     (「戦争のためにペン握らない」誓う 沖縄戦で犠牲の
      新聞関係者を悼む 琉球新報社員ら参加沖縄戦で亡くなった
      新聞関係者を記した「戦没新聞人の碑」前で戦争につながる
      一切の報道をしないと誓う琉球新報社員ら
      =21日、那覇市若狭の旭ヶ丘公園

 沖縄戦中、新聞発行に携わり亡くなった新聞関係者14人を悼む集いが21日、那覇市若狭の「戦没新聞人の碑」前で開かれた。琉球新報社の社員有志ら十数人が参加した。琉球新報社が取り組んでいる「新たな戦前にしない報道を念頭に、戦争のために二度とペンを執らないことを誓った

 戦没新聞人の碑には、沖縄戦で犠牲になった沖縄新報、朝日新聞、毎日新聞、同盟通信(共同通信などの前身)の記者らの名前が刻銘されている。犠牲者の出身・関係社で1961年に建立された。

 琉球新報の小那覇安剛論説委員長が、沖縄戦中は戦意高揚の紙面づくりだったと解説した。かつて取材した沖縄戦当時の記者たちの言葉として「強い戦争責任を感じていた」と紹介した。滝本匠統合編集局長は「今の新聞人の私たちは二度と戦争のためにペンは握らないことを誓う」と話した。
=====================================================

=====================================================
https://www.tokyo-np.co.jp/article/414075?rct=tokuhou

こちら特報部
沖縄県民がこぼした怒りと不安 戦後80年の「慰霊の日」…米軍基地問題も戦争の影も、暮らしの中にあって
2025年6月24日 06時00分

 沖縄戦の犠牲者を悼む「慰霊の日」の23日、沖縄県内の各地で平和の祈りがささげられた。戦後80年の節目の今年、「ひめゆりの塔」を巡り、県民の心を踏みにじる政治家の発言が飛び出し、中東をはじめ世界で戦火がやまない。慰霊に訪れた沖縄の人々は今、どんな思いを抱いているのか。(太田理英子


◆海外の戦火に「沖縄戦を思い出す」

 沖縄戦で最後の激戦地となった糸満市摩文仁にある平和祈念公園。犠牲者らの氏名を刻む公園内の「平和の礎(いしじ)」には、早朝から花や線香を手向ける遺族らの姿があった。

     (犠牲者の氏名が刻まれた平和の礎に手を合わせる遺族ら
      =23日、沖縄県糸満市で)

 「ウートートー(お祈り)しようねー」。糸満市の玉寄光子さん(91)は孫らに声をかけ、手を合わせた。防衛隊の一員だった父親、召集された兄2人を戦地で亡くし、栄養失調で生後まもない妹も命を落とした。自身は米軍の攻撃から逃げ惑い、捕虜に。3カ月ほど収容所で過ごした。

 ロシアのウクライナ侵攻、イスラエルとイランの交戦激化や米国の参戦など、海外では戦火が絶えない。報道で戦地の状況を見るたび「(沖縄戦を)思い出す」と顔をこわばらせた。


◆記憶をつなぐ場所で、警察官との「にらみ合い」が

     (平和学習のために平和の礎を訪れたという小学生たち
      =23日、沖縄県糸満市で)

 父やおじが中国と南方で戦死したという屋宜宣治さん(92)は「沖縄本島南部の海岸で、海を米軍の黒い軍艦が埋め尽くす光景が目に焼き付いている」という。在日米軍専用施設の7割が沖縄に集中し、負担は軽減されるどころか、政府は「台湾有事」を念頭に南西地域の防衛力強化を掲げ、沖縄で自衛隊増強を進める。「何年後かに、また戦争が始まるかもしれない。最初に沖縄が攻撃されそうで不安」

 那覇市の小学6年、比嘉宇海(うみ)さん(11)は友人2人を誘い、訪れた。公園内にずらりと並ぶ刻銘碑に、「これだけ多くの人が亡くなったんだ」とつぶやく。長男(11)を連れて訪れた南城市の小学校教員、金城さおりさん(50)は「戦争の記憶がどんどん風化し、どう継承するかは教員にとっても課題。子どもたちに『自分だったら』と考えてもらうことが大事なのかも」と話す。

     (警察官に平和の礎への立ち入りを抗議する
      具志堅隆松さん(中央)=23日、沖縄県糸満市で)

 近くでは、沖縄戦の犠牲者らの遺骨収集に取り組む具志堅隆松さん(71)が、警察官とにらみ合っていた。「ここは祈りの場静謐(せいひつ)な環境を壊さないで」。不審物の警戒で、警察官が平和の礎のエリア内に立ち入っていたという。昨年も大勢の警察官が歩き回って線香などを調べたことを問題視し、17日に具志堅さんらが警察庁に立ち入りの取りやめを申し入れたばかりだった。


◆「今でも申し訳ない気持ちでいっぱいです」

 平和の礎から西に約3.5キロ。沖縄戦で看護要員として動員され、犠牲になった「ひめゆり学徒隊」や教員を悼む「ひめゆりの塔」(糸満市伊原)では昼前から、慰霊祭が開かれた。遺族や、生徒の多くが学徒隊に動員された沖縄師範学校女子部・県立第一高等女学校の同窓生ら約250人が集った。

 「戦場で命を落とした方々の無念さ、動員された方々の苦しみを考えると、今でも申し訳ない気持ちでいっぱいです」。同窓会の知念淑子会長(96)は、あいさつで声を震わせた。

     (ひめゆりの塔での慰霊祭で校歌を歌う学徒の同窓生ら
      =23日、沖縄県糸満市で)

 塔に隣接する「ひめゆり平和祈念資料館」は、学徒らの犠牲を語り継ぎ平和を訴えようと、同窓会が1989年に設立。膨大な記録を集め、元学徒も証言活動をしてきた。だが今年、展示説明について、自民党の西田昌司参院議員が「日本軍が入ってきてひめゆり隊が死に、米軍が入ってきて沖縄は解放されたという文脈で書いている」として歴史の書き換えと発言し、関係者や地元住民が猛抗議した。


◆資料館は「血のにじむ思いで残してくれた遺産」

 知念さんはあいさつで、西田氏の発言について「資料館の展示や沖縄の平和教育を否定する発言がなされ、非常に憤りを感じている」と批判。名護市辺野古での米軍の新基地建設などにも触れ「戦争の影は………………。
=====================================================

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

●大谷昭宏さん「無実で犯行をでっちあげられながら、それを立証できずに人生を奪われた人は無数にいるかもしれない」…飯塚事件の真相解明を望む

2025年01月03日 00時00分10秒 | Weblog

(2024年11月26日[火])
大谷昭宏さん「…無実で犯行をでっちあげられながら、それを立証できずに人生を奪われた人は無数にいるかもしれない。誰にでも起こり得る。決して他人事ではないんです」(東京新聞)…例えば、飯塚事件の真相の解明が望まれるが、警察・検察・裁判所は再審を拒否し続けている。久間三千年さんは自分の口で無罪を訴えることも出来ない、死刑にしてしまったから…。冤罪で死刑執行。

(日刊スポーツ)【大谷昭宏のフラッシュアップ/警察、検察の「なりふり構わぬねつ造」どれだけあるんだ】。頼みの綱の裁判所がきちんと機能しているだろうか? そして、《人権を脅かす捜査の不正を監視し、暴く報道の使命》《「…公権力をチェックするのは報道の生命線でもある…」》はずなのだが…。
 東京新聞の記事【戦前と戦後のボーダー世代として報道と向き合う 「負の歴史踏まえ権力監視」 ジャーナリスト・大谷昭宏さん】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/369242)。《静岡県一家4人殺害事件、福井中3殺害事件…。再審事件の背景に、警察や検察による証拠の捏造や不都合な事実の隠蔽が指摘されている。大谷昭宏さんはこれらの事件を含め多くの冤罪を取材し、捜査の問題点を社会に問い続けてきた》《◆「戦後メディアは、戦意高揚に加担した反省に立ち再出発」》《◆新聞に染み付いたDNAとは?

   『●《日本の刑事司法はおそろしいほどに後進的…
       代用監獄…人質司法》…さらに、司法取引まで投げ渡す大愚
   『●《えっ、じゃあ日本はフランスより民度が高いの?》(鈴木耕さん)
                 …金(カネ)色の五つの輪と刑事司法等々
   『●事件から五十七年。無実を訴え続けても、なぜこんなに歳月を費やしたのか。
     刑事訴訟法の再審規定(再審法)が大きな欠陥を抱えつつ放置されているからだ
   『●《冤罪を起こしてはならない。再審法の改正が待たれる。杉山さんや桜井
       さんらが残した人間の笑い泣き、そして袴田さんの思いを見逃すまい》
   『●再審法の改正を…桐山桂一さん《冤罪ほど人生や人権を踏みにじる不正義
     はない。…袴田巌さんの再審が決まった…大崎事件は…冤罪が疑われる》
   『●死刑台からの生還、島田事件・赤堀政夫さん「僕は無罪である以前に無実」
     「青春を返してほしい」…そして飯塚事件・久間さんの〝命を返してほしい〟
   『●鹿児島県警、呆れた…《「再審や国賠請求等において、廃棄せずに保管して
      いた捜査書類やその写しが組織的にプラスになることはありません!!」…》
   『●再審法改正…《法規定の不備が救済の障壁になっているのは明白だ。無実
     人にとっては「法との闘い」が強いられている。何という非人道的なことか》
   『●《<無実者を罰することは、犯罪事実よりも犯罪的である>…無実の人を罰する
       のは究極の国家犯罪といえる。理不尽な刑事司法とはもう決別すべき時だ》
   『●検察・警察、裁判所、マスコミによって《大きく人生を変えられたのは、
     巌さんだけではありません。巌さんを58年支え続けてきた、姉のひで子さん》
    《48年、巌が(拘置所に)入っていたってことはね、それこそ
     大変苦労してる。だから、(無罪判決が出たからといって
     それでいいとしてはいけないと思って、再審法の改正には、
     皆さんにお力をお借りしたいと思っております》

   『●福井事件 (1986年) は明らかな冤罪…7年間の服役を終えた前川彰司さん
      の第2次再審請求で、名古屋高裁金沢支部 (山田耕司裁判長) が再審決定
    (日刊スポーツ)【大谷昭宏のフラッシュアップ/警察、検察の
     「なりふり構わぬねつ造どれだけあるんだ】《袴田事件では
     物的証拠を捏造し、福井の事件では証言を捏造する。検察、警察の
     許し難い不正が、また暴き出された。38年前、1986年に起きた
     「福井女子中学生殺害事件」で殺人罪に問われ、7年間服役した
     前川彰司さん(59)の再審請求に対して、名古屋高裁金沢支部は
     先週、再審を決定。きのう28日開始が確定した。私は20年前、
     出所直後に入院した前川さんに代わって、ひとり冤罪を訴え続ける
     お父さんや現地を取材。決定当日は福井テレビにリモート出演
     させていただいた》

   『●工藤隆雄氏《日本の司法には昔から冤罪体質があり…事件の背後には後に
     「冤罪王」「昭和の拷問王」と呼ばれた紅林麻雄という静岡県警の刑事がいた》
   『●福井事件、発生から38年も経って漸く再審を決定…《検察が手持ち証拠の
      開示に応じることが、冤罪を晴らす上で、どれほど重要かを示す好例だ》
   『●《死刑制度「廃止含め議論を」》…《現在の制度には放置が許されない多くの
      問題があり、「現状のままに存続させてはならない」との認識を示した》

=====================================================
https://www.tokyo-np.co.jp/article/369242

戦前と戦後のボーダー世代として報道と向き合う 「負の歴史踏まえ権力監視」 ジャーナリスト・大谷昭宏さん
2024年11月26日 12時00分

昭和20年に生まれて Born in 1945

 静岡県一家4人殺害事件福井中3殺害事件…。再審事件の背景に、警察や検察による証拠の捏造(ねつぞう)不都合な事実の隠蔽(いんぺい)が指摘されている。大谷昭宏さんはこれらの事件を含め多くの冤罪(えんざい)を取材し、捜査の問題点を社会に問い続けてきた。


 大谷昭宏(おおたに・あきひろ) 1945年7月8日、東京都生まれ。早稲田大卒業後、読売新聞に入社。大阪社会部で事件取材やコラム「窓」を担当。退社後はテレビにも活動の場を広げている。主な著作に「警察が危ない」「事件記者という生き方」など。


     (新聞に宿る「DNA」について語る大谷昭宏さん
      =千代田区で)


◆「戦後メディアは、戦意高揚に加担した反省に立ち再出発」

 「裁判で冤罪が確定すれば大ニュースになるが、無実で犯行をでっちあげられながら、それを立証できずに人生を奪われた人は無数にいるかもしれない。誰にでも起こり得る。決して他人事ではないんです」

 人権を脅かす捜査の不正を監視し、暴く報道の使命。「日本のメディアは戦時中、軍部に屈し、戦意高揚に加担した負の歴史を持つ。戦後は、その反省に立ち再出発した。公権力をチェックするのは報道の生命線でもあるんです」

     (袴田巌さんの再審公判を終え、無罪判決に笑顔を見せる
      姉ひで子さん(中)ら=9月、静岡市の静岡地裁で)

 大谷さんは読売新聞大阪本社で記者生活をスタートさせた。後に社会部長となる黒田清さん(1931~2000年)と出会い、事件取材に強い「黒田軍団」の一員として社会問題を追った。1984年には大阪府警賭博ゲーム機汚職事件を取材したルポで、大阪社会部として日本ノンフィクション賞を得ている。


◆新聞に染み付いたDNAとは?

 事件に加え、黒田軍団が力を注いだのが戦争の記憶を伝える報道だ。連載「新聞記者が語りつぐ戦争」は18年間に及び、書籍化もされた。連載中の87年には、戦争犠牲者の親族らが大切にする形見やゆかりの品を集めた特別展も開催している。「息子が戦地で最後まで手にしていた水筒」「父からの最後の手紙」「夫の千人針」…。黒…………
=====================================================

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

●青木理さん「先の大戦を振り返るというイベントすら、完全に自民党の『次は誰なのか?』という、ある種、党内争いみたいなもの一色に塗り潰された」

2024年08月19日 00時00分54秒 | Weblog

[↑ ※「サルまで怒る 自民の腐敗」(週刊金曜日 1454号、2023年12月22日・2024年01月05月合併号)]


(20240817[])
カルト協会とヅボヅボな「利権」「裏金」「脱税」党という泥棒・犯罪者・反社集団にマトモな議員は居るのかね? そこから誰を首相にするのかを選ぶような地獄はもう御免だ。カルト協会とヅボヅボな「利権」「裏金」「脱税」党から泥棒・犯罪者・反社な国会議員を辞めさせ、塀の中に落とし、政権交代を。
 再度。小沢一郎氏は「表紙だけ若い人気者に変えてボロが出ないうちにさっさと選挙をやる。『自民党は変わります!』なんてやれば、統一教会も裏金も全部忘れて選挙は楽勝…という企みこんな茶番劇に何人が騙されるかという問題。刮目(かつもく)を」という、その通りだカルト協会とヅボヅボな「利権」「裏金」「脱税」党や下駄の雪党、お維・コミに二度と投票するのを止めてくれ。選挙に行かないことで、間接的に支持するのを止めてくれ。

   『●「我々はいまだに核軍縮の取り組みを行っていない国々に対し、全廃という
       最終的な目標に向けて核兵器を削減するよう求めていく」…誰の言葉?
   『●(東京新聞)【こちら特報部/朝ドラ「虎に翼」の三淵嘉子さんと
      共に「原爆裁判」を担当した元裁判官、いま振り返る判決の意味】
   『●広島選出のキシダメ首相の政府が「拡大核抑止」「核拡大抑止」を言う
     始末…《「拡大抑止」を強化する方向に舵》《核廃絶から遠のくばかり》
   『●「拡大抑止」って他国に喧嘩を売ってる? 7月《28日は、いずれ最悪の
     記念日として後世に記録されることになるのではないか》(斎藤貴男さん)
   『●株価暴落…政府・首相はどう責任? 《「取るわけがない。裏金問題でさえ、
     自民党はうやむやにするのだから」「政府が勧めているのはばくちと同じ」》
   『●《「集団的自衛権」容認10年 戦争する国》に…《戦後日本の「平和
     国家の歩み」を踏み外した起点》以降、やりたい放題な利権裏金脱税党政権
   『●自らの延命のために壊憲論議まで利用するキシダメ首相が目指すもの…
     「国民主権の縮小、戦争放棄の放棄、基本的人権の制限」、緊急事態条項の新設
   『●《佐久間邦彦理事長…は「平和とは自由が保障されていることだ。恒久
     平和の象徴である平和記念公園の意義を正しく理解できているのだろうか」》
   『●食料と農業を守らないニッポン『乳牛をしぼればしぼるほど赤字になる。
     まったく希望が持てない』…《兵糧攻め》に対して、兵器でも喰うのかね?
   『●問題解決はとっても簡単だと思いますよ、軍事費倍増を止めればよいのです。
     その分の税金を子供たちのため、教育のため、市民のために使えばよいだけ
   『●《誰もが豊かに生きていける社会にたどり着くまでに…未来はそのように
      して変化を恐れずに、その時代を生きている人間が作っていくもの…》
   『●カネがない? 軍事費倍増を止めよ! 《突きつけられているのは、食料、
     種、肥料、飼料などを海外に過度に依存していては国民の命を守れない…現実》
   『●[続き] カネがない? 軍事費倍増を止めよ! 《突きつけられているのは、
     食料、種、肥料、飼料などを海外に過度に依存していては国民の命を守れない…現実》
   『●キシダメ首相の総裁選不出馬が《責任》? カルト協会とヅボヅボな議員や
     「利権」「裏金」「脱税」議員ら全員の議員辞職こそが《責任》をとること
   『●《首相になりたいだけの人だった》理念なきキシダメ首相…自民党とカネ、
     カルト協会とヅボヅボ、経済無策、軍拡、原発回帰、広島出身でも核拡大抑止…

 敗戦の日、侵略戦争の反省も無く、カルト協会とヅボヅボな「利権」「裏金」「脱税」党総裁の跡目争いばかりを報ずるマスコミ…。それは報道なのか、広報なのか? 
 東スポの記事【青木理氏 終戦記念日に〝自民総裁選〟報道一色に皮肉「なかなかしぶとい政党だな」】(https://www.tokyo-sports.co.jp/articles/-/313505)によると、《ジャーナリストの青木理氏が16日、文化放送「大竹まことゴールデンラジオ!」に出演。岸田文雄首相が自民党総裁選への不出馬を表明したニュースにコメントした。青木氏は「ちょっと皮肉を込めて言うと、自民党という政党というか、ある意味で利害関係で結びついた選挙互助会みたいな強さが今回も発揮された」と指摘。》


=====================================================
https://www.tokyo-sports.co.jp/articles/-/313505

青木理氏 終戦記念日に〝自民総裁選〟報道一色に皮肉「なかなかしぶとい政党だな」
2024年8月16日 18:21

 ジャーナリストの青木理氏が16日、文化放送「竹まことゴールデンラジオ!」に出演。岸田文雄首相が自民党総裁選への不出馬を表明したニュースにコメントした。

 青木氏は「ちょっと皮肉を込めて言うと、自民党という政党というか、ある意味で利害関係で結びついた選挙互助会みたいな強さが今回も発揮された」と指摘。

 続けて終戦記念日だった前日15日の朝刊全紙で「首相退陣」が1面だったと語り、「今日も、これどうなのかな?と思ったんですけど、例えば毎日新聞なんかは『ポスト岸田 熱い夏』ってのが、これが1面トップです。これはある意味で、先の大戦を振り返るというイベントすら、完全に自民党の『次は誰なのか?』という、ある種、党内争いみたいなもの一色に塗り潰された」と分析した。

 その上で、青木氏は〝ポスト岸田〟報道によって「戦争の記憶を語り継ぐことも塗り潰されちゃう」とし、「一方で、自民党にしてみれば支持率はどんどん下がっている、今の総理総裁を変えてというようなところを考えると、多くの人が『しめしめ』というふうに思っているような状況を、まんまと作り出している。自民党は皮肉を込めて言うと『なかなかしぶとい政党だな』という感じはします」と私見を述べていた。


東スポWEB
=====================================================

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

●森達也監督《特に不安や恐怖を感じた時、異質なものを見つけて排除しようとする…この場合、髪や肌の色、国籍、民族、信仰、そして言葉。》

2024年03月16日 00時00分28秒 | Weblog

[※ 『NNNドキュメント’17記憶の澱』(2017年12月3日(日))↑]


(2023年11月06日[月])
大谷昭宏さん《監督は…「…そして言葉何でもいい」と言う。翻って現代の社会チマ・チョゴリに、アイヌの民族衣装、身なりで人をあげつらう女性議員がいる。朝鮮人虐殺の記録は政府内には存在しない」と言い張る官房長官がいる。虐殺された朝鮮人の慰霊式に長年送ってきた追悼文を「史実は歴史家の判断にまかせるべき」と言って、突如、取りやめた都知事がいる。100年、何も学ばなかった人がいる100年、何かを学ぼうとさえしなかった人がいる-。》

   『●発生100年の関東大震災「朝鮮人・中国人虐殺」問題…ニッポン政府は
      記録がないと嘯き、東京「ト」知事は事実を認めず、ヘイト団体は…
   『●森達也監督「福田村事件」…《関東大震災の混乱で差別意識を背景に惨殺
      されたのは「朝鮮人」だけではありません》(デモクラシータイムス)
   『●福田村事件…《人が成長するため「歴史とは失敗を記憶するためにある」
      と森さんは語る。人のうちにある凡庸な悪が震災下で暴虐を犯した》
   『●<金口木舌>《森達也さんが監督…映画「福田村事件」…人のうちにある
     ある凡庸な悪が震災下で暴虐を犯した。目を背けてはいけない歴史である》

 《かなりの数の「日本人」も朝鮮人と間違えられて殺されていたのだ。その悲劇の典型的事件が、本作に描かれた「福田村事件」である》(デモクラシータイムス)。極々普通の人たちが…《関東大震災の混乱で差別意識を背景に》《人のうちにある凡庸な悪が震災下で暴虐を犯した》(琉球新報)のか? どう戦争の記憶を残し、戦争を回避するのか。戦争の記憶の継承、《語り継ぐ》。歴史の記憶の継承語り継ぐこと。記憶の澱をかき乱し、呼び覚ます。
 日刊スポーツのコラム【大谷昭宏のフラッシュアップ/福田村事件と検見川事件 この100年、何も学ばなかった人たち】(https://www.nikkansports.com/general/column/flashup/news/202311060000150.html)。《検見川(現・千葉市)では首都から避難してきた三重、沖縄、秋田出身の3人の若者が言葉の違いから朝鮮人だと、いきりたつ群衆に惨殺された。どの村の人々も長らく口を閉ざした日本の歴史の暗部だった。「福田村事件」の監督は、人が群れで生活するようになって、「特に不安や恐怖を感じた時、異質なものを見つけて排除しようとする…この場合、髪や肌の色、国籍、民族、信仰、そして言葉何でもいい」と言う。翻って現代の社会。》

=====================================================
https://www.nikkansports.com/general/column/flashup/news/202311060000150.html#goog_rewarded

コラム
大谷昭宏のフラッシュアップ
2023年11月6日8時0分
福田村事件と検見川事件 この100年、何も学ばなかった人たち

関東大震災から100年の9月1日から少し遅れたが、先日、旧知の森達也さんが監督をされた映画、「福田村事件」を見てきた。そして先週は三重テレビの夕方ニュースで「検見川事件」を取り上げた。

関東大震災の直後、首都を中心に「(朝)鮮人が災害に乗じて暴動を起こす」といった流言蜚語(りゅうげんひご)が飛び交い、疑心にかられた群衆に虐殺された朝鮮人は、数千人にのぼるといわれている。

そうした中、千葉県福田村(現・野田市)では讃岐(香川)からやってきた日本人15人の行商団に、(なま)りや身なりの違いから自警団が朝鮮人だと村人を煽(あお)り立て、妊婦や幼児を含め、9人が群衆に虐殺された。

検見川(現・千葉市)では首都から避難してきた三重、沖縄、秋田出身の3人の若者が言葉の違いから朝鮮人だと、いきりたつ群衆に惨殺された

どの村の人々も長らく口を閉ざした日本の歴史の暗部だった。

福田村事件」の監督は、人が群れで生活するようになって、「特に不安や恐怖を感じた時、異質なものを見つけて排除しようとする…この場合、髪や肌の色、国籍、民族、信仰、そして言葉何でもいい」と言う。

翻って現代の社会チマ・チョゴリに、アイヌの民族衣装、身なりで人をあげつらう女性議員がいる。朝鮮人虐殺の記録は政府内には存在しない」と言い張る官房長官がいる。虐殺された朝鮮人の慰霊式に長年送ってきた追悼文を「史実は歴史家の判断にまかせるべき」と言って、突如、取りやめた都知事がいる。

100年、何も学ばなかった人がいる100年、何かを学ぼうとさえしなかった人がいる-


大谷昭宏(おおたに・あきひろ)ジャーナリスト。TBS系「ひるおび」東海テレビ「NEWS ONE」などに出演中。
=====================================================

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

●<金口木舌>《南京と沖縄…どちらもなかったことにさせてはいけない。二度と戦争に加担しないため、目を背けたくなる事実こそ見つめたい》

2024年01月31日 00時00分22秒 | Weblog

[【NNNドキュメント’18/南京事件Ⅱ ―歴史修正を検証せよ―】(2018年5月13日)↑]


(2023年12月14日[木])
記憶の澱》と記憶の継承
 どう戦争の記憶を残し、戦争を回避するのか。戦争の記憶の継承、《語り継ぐ》。歴史の記憶の継承語り継ぐこと。記憶の澱をかき乱し、呼び覚ますこと。

   『●「戦争の愚かさを身に染みて知っているはず…
     9条の「戦争放棄」「戦力不保持」の理念はその教訓の結晶」
   『●《戦争の記憶を継承…なぜ継承するのか。端的に言えば、過ちを繰り
     返さないためである…過ちを繰り返さないために過去の過ちから学ぶ》
   『●《「真実を後世に伝えることが生き残った自分の義務」と心の傷を
     押して語り部を続け大きな足跡を残した》安里要江さんがお亡くなりに…
    「平和な社会への《語り部》の皆さんの重要な貢献。特に、
     《沖縄戦の語り部》の皆さんは高齢化している。そんな中、
     戦争の記憶をどのように継承していくのか。
     《「真実を後世に伝えることが生き残った自分の義務」と心の傷を
     押して語り部を続け大きな足跡を残した》安里要江さんがお亡くなりに
     なったそうです」

   『●琉球新報《かつての戦争「前夜」の状況を繰り返さないことを誓いたい》
       《沖縄のメディアとして改めて誓う。戦争のためにペンは取らない》
   『●《沖縄戦をどう継承するか。…国のために死を強いた沖縄戦の実相を
      美談にしてはならない。紡いできた住民目線の継承を大切にしたい》
   『●森達也監督「福田村事件」…《関東大震災の混乱で差別意識を背景に惨殺
     されたのは「朝鮮人」だけではありません》(デモクラシータイムス)
    《交流サイト(SNS)上では南京大虐殺はなかった
     従軍慰安婦はいなかったなどデマも拡散している。
     森さんは「歴史修正主義は進み、かつて考えられなかったような
     発想が、現在の日本社会の主流になりつつある」と話す。
     ◆「熱狂する集団心理の危うさと、個を貫く大切さ」

 南京大虐殺南京事件)で思い出されることは、歴史修正主義者やヘイト吐き、(明確に在りもする「在日米軍特権」には沈黙する腰抜け)在りもしない特権をがなり立てる似非ウヨクにより洗脳された中学生が公衆の面前でジェノサイド先導ヘイトを喚いた件…《いつまでも調子にのっとったら、南京大虐殺ではなく鶴橋大虐殺を実行しますよ

   『●「日本の恥と呼ぶべき存在」
    《鶴橋で行われた街宣で、女子中学生が「鶴橋大虐殺」の演説をしたことは
     ネットで話題になっていましたし、韓国でも報じられていたようです》

   『●小池百合子「ト」知事、追悼文は? 《…ようやくこう答えたのだった。
      「それは毎年送っておりません」…この回答はあまりに卑怯だろう》
    《その急先鋒になってきたのが「そよ風」というヘイト団体だった。
     「そよ風」はヘイト団体・在特会の関連団体で、慰安婦問題や
     関東大震災朝鮮人虐殺の否定などを主張しており、2013年には
     大阪・鶴橋で「いつまでも調子にのっとったら、南京大虐殺では
     なく鶴橋大虐殺を実行しますよ」などとジェノサイドを
     先導したヘイトデモに協力。北海道支部長の女性は桜井誠
     前在特会会長の「日本第一党」の副党首まで務めている》

   『●在りもしない特権には大騒ぎするくせに、明確に存在する #在日米軍特権
       には沈黙する…《米軍の在日特権こそ問題にすべき》(長周新聞)
    《2004年8月にはイラク出撃に備えて訓練中だった米軍ヘリが
     米海兵隊普天間飛行場(宜野湾市)に着陸しようとして、
     隣接する沖縄国際大学に墜落する事件も起きた》


 琉球新報のコラム【<金口木舌>南京と沖縄】(https://ryukyushimpo.jp/newspaper/entry-2575894.html)によると、《▼「南京」を思うとき「沖縄」を思う。どちらもなかったことにさせてはいけない。二度と戦争に加担しないため、目を背けたくなる事実こそ見つめたい。日本軍南京占領86年の日に改めてそう誓う》。

   『●ウヨクが「揶揄」した《赤い宮様》の死…、 
      血で「赤」く汚れた歴史修正主義者は、いま、何を思う?
   『●加害者性と被害者性…「私たち一人一人が被害者となり、
              加害者となり得る戦争。戦争はどこかで今も…」
    「【記憶の澱/NNNドキュメント’17】…。
     《先の大戦の記憶を、今だからこそ「語り、残したい」という人々がいます。
     …心の奥底にまるで「」のようにこびりついた記憶には「被害」と「加害」、
     その両方が存在しました》」

   『●「業界の失いつつある信頼」の回復への第一歩: 
       NNNドキュメント’15『南京事件 兵士たちの遺言』
   『●【NNNドキュメント/南京事件Ⅱ ―歴史修正を検証せよ―
                …「消し去られた事実の重み…現代に警鐘」

   『●【南京事件Ⅱ―歴史修正を検証せよ】…
     「「公文書」がいかに重要な意味を持つかを、社会に毅然と示した」
    《2015年10月5日に初回放送されるやいなや、大きな反響を呼んだ
     ドキュメンタリー『NNNドキュメント 南京事件 兵士たちの遺言
     (日本テレビ系)。その続編が、5月14日(13日深夜)に
     放送された》。

====================================================

https://ryukyushimpo.jp/newspaper/entry-2575894.html

<金口木舌>南京と沖縄
公開日時 2023年12月13日 05:00

 中国・南京で10月下旬、父母が体験した南京大虐殺のことを語り継ぐ女性から話を聞いた


▼日本軍の手から逃れようと揚子江の岸辺に隠れた幼き日の母親。銃剣で足を刺されたつらい体験を背負い、晩年まで苦しんだ。それでも多くの日本の人に体験を知ってほしいと願ったという

南京大虐殺は元日本兵の心にも影を落とした。兵士の一人として南京の戦いに参加し、深い罪の意識を持ち続けた故東史郎さんは1987年、中国の人々に反省と謝罪の意思を示した。民間の記念館には、別の元日本兵の息子が父親の行為を謝罪した文章の展示もあった。体験者の子や孫が語り部となる時代だ

今の日本は、先の大戦の加害に向き合っているだろうか大虐殺はなかった」「被害者数が多すぎるという政治家の主張がまかり通り、歴史は改ざんされていく

「南京」を思うとき「沖縄」を思う。どちらもなかったことにさせてはいけない。二度と戦争に加担しないため、目を背けたくなる事実こそ見つめたい。日本軍南京占領86年の日に改めてそう誓う。
====================================================

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

●軍事国家となり軍事費を《増やせば日本が守れるというのは幻想》…社説「関東防空大演習を嗤ふ」での桐生悠々の予見・予言に学ぶべきこと

2023年09月28日 00時00分56秒 | Weblog

[↑ 雑誌「TIME」(2023.5.22・29)… (TBS NEWS DIG)《「日本を軍事大国に変えようとしている」との見出しは政府の申し入れのあと、変更》(https://newsdig.tbs.co.jp/articles/-/481736?display=1)]


(20230822[])
これまた、9月末になってしまって、「6月ジャーナリズム」「8月ジャーナリズム」を語る…。アベ様とカースーオジサンによって敷かれた、いまも続く《メディアコントロール》下…そのジャーナリズムの重要性。

   『●《「現実離れしている」と叱責…マンネリ化が指摘》? でも、《戦争の
     悲惨さと平和の大切さを伝え続ける意味は増している》<ぎろんの森>


 <ぎろんの森>《人類は過去の戦争の教訓に学ばず、過ちを繰り返そうとしています。だからこそ、戦争の悲惨さと平和の大切さを伝え続ける意味は増している》、《こんな時だからこそ、あの無謀な戦争を語り継ぎ、平和の大切さを国内外に訴え続けたい》。どう戦争の記憶を残し、戦争を回避するのか。戦争の記憶の継承、《語り継ぐ》。歴史の記憶の継承語り継ぐこと。記憶の澱をかき乱し、呼び覚ますこと。

 桐生悠々氏《「言いたいことを言うのは、権利の行使」だが「言わねばならないことを言うのは、義務の履行」であり、「義務の履行は、多くの場合、犠牲を伴う」》。今のジャーナリズムは「義務の履行」を果たしているのか? 《どんな政権であろうと、新聞は権力監視の役割を放棄してはならない》…下足番新聞アベ様広報紙に言っても詮無いが。
 西田直晃岸本拓也両記者による、東京新聞の記事【こちら特報部/桐生悠々の警告は現実になった…歴史に残る社説「関東防空大演習を嗤ふ」を90年後の今、読むと】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/267721?rct=tokuhou)。《1933年、「関東防空大演習を嗤(わら)」と題した社説で軍部の怒りを買い、信濃毎日新聞を退社した桐生悠々(1873〜1941年)。「反骨のジャーナリスト」の名を歴史に刻んだ掲載から、今月11日で90年となる。空襲の時代と日本の破局を予見した評論は何を訴え、どんな教訓を残したのか。全文を専門家と読み解いた。(西田直晃岸本拓也)》。

   『●政権交代の意義が完全に消えた日
    《▼「听う」は口を大きく開けてわらうことで、「莞う」は感じよく
     ほほえむこと、「嗤う」はあざけりわらうことだ。軍国主義が台頭し、
     言論弾圧が厳しさを増していた一九三三年、軍の空襲への備えを
     嗤った新聞人がいた▼その人、桐生悠々が書いた
     「関東防空大演習を嗤ふは日本の新聞史上、特筆すべき名論説
     として、記憶される。首都上空で敵機を迎え撃つ作戦など滑稽極まる。
     数機撃ち漏らせば、木造家屋の多い東京は炎上すると、彼は書いた
     ▼<阿鼻叫喚(あびきょうかん)の一大修羅場を演じ、
     関東地方大震災当時と同様の惨状を呈するだらう…しかも、
     かうした空撃は幾たびも繰返へされる可能性がある>。
     この指摘が現実のものとなり、大空襲で東京の下町が壊滅、
     十万の犠牲者を出したのは、四五年三月十日のことだ》

   『●自公支持者を「嗤う」、あれで「採決」「可決」!?: 
       自公支持者も「听う」ことが出来なくなる日は近い
    「先の『読売』や『産経』、『アベ様の犬HK』などの
     「アベ様の広報機関」とは違う、『東京新聞』の新聞人の矜持
     示す社説をご覧ください。2番目の記事の、つまり、
      《桐生悠々の言葉。…「言いたい事」と「言わねばならない事」は
       区別すべきだとし「言いたい事を言うのは権利の行使」だが、
       「言わねばならない事を言うのは義務の履行」で「多くの場合、
       犠牲を伴う」と書き残している》
     ……の部分を受け、社説の末尾には、《憲法を再び国民の手に
     取り戻すまで、「言わねばならないこと」を言い続ける責任を
     自らに課したい。それは私たちの新聞にとって
     「権利の行使」ではなく義務の履行」だからである》と
     〆ています」

   『●阿部岳記者「桐生悠々は訓練よりも
     「実戦が、将来決してあってはならない」ことを訴えた…先見の明は…」
    「《桐生悠々訓練よりも「実戦が、将来決してあってはならない」ことを
     訴えた。…先見の明は、その後の空襲被害が証明している》訳です。
       壊憲が進み、戦争できる国、戦争したい国へとひた走るニッポン。
     ジャーナリズムの劣化もそれに拍車をかける」

   『●Jアラート狂想曲: 「かつて関東上空での防空演習を
           嗤った桐生悠々なら何と評するでしょうか」
    《北朝鮮が弾道ミサイル発射を繰り返し、国内では避難訓練
     行われています。かつて関東上空での防空演習を嗤(わら)った
     桐生悠々
なら何と評するでしょうか》

   『●阿部岳さん、《基地問題への見解の違いも…
     デマで攻撃された因縁も関係ない。今回は…産経の側に立つ》
    「東京新聞の社説【週のはじめに考える 権力と向き合う覚悟】…
     によると、《全米の新聞、一斉に社説言論の自由への危機感
     …桐生悠々の奮闘を偲ぶ…あす九月十日は、四一年に亡くなった
     悠々を偲(しの)ぶ命日です。百年という時を隔て、また日米という
     太平洋を挟んだ国で同じように、新聞が連帯して時の政権に毅然(きぜん)
     と向き合ったことは、民主主義社会の中で新聞が果たすべき使命を
     あらためて教えてくれます。私たちは今、政権に批判的な新聞との
     対決姿勢を強める安倍晋三政権と向き合います。悠々ら先輩記者や
     米国の新聞社で働く仲間たちの奮闘は、私たちを奮い立たせ、
     権力と向き合う覚悟を問い掛けているのです》。
     《権力と向き合う覚悟》…無しなニッポンのマスコミではなかろうか…」

   『●東京新聞《桐生悠々…にとって一連の言論は、
     犠牲も覚悟の上で、言うべきことを言う義務の履行だった》
    「《「言いたいことを言うのは、権利の行使」だが
     「言わねばならないことを言うのは、義務の履行」であり、
     「義務の履行は、多くの場合、犠牲を伴う」》と。《桐生悠々…に
     とって一連の言論は、犠牲も覚悟の上で、言うべきことを言う
     義務の履行だった》。この度、アノ高市早苗氏が総務相に復活。
     アベ様の政で〝唯一うまく行っている〟メディアコントロールの下、
     《権力と向き合う覚悟》がマスメディアにはあるのだろうか? 
     《義務の履行》を果たしているか?」

   『●《国会を開かなければ、それもできない。これを政治空白と言わず
     して、何と言う。…国権の最高機関である国会の軽視も甚だしい》…
   『●「自民党総裁選を嗤(わら)う」新聞求む…《明治から大正、戦前期の
     昭和まで、藩閥政治家や官僚、軍部の横暴を筆鋒鋭く批判し続けました》
   『●武田砂鉄さん《忘却に加担するのか、しっかり掘り返して問うのか、
        メディアが問われている。またいつもの感じでやっているの…》
   『●桐生悠々に《ちなんだ社説の掲載に至ったのも、どんな政権であろうと、
       新聞は権力監視の役割を放棄してはならないという決意を》読者に
    《社説「桐生悠々を偲(しの)んで」…。安倍、菅両政権の九年近くの
     間、独善的な政治運営が続き、政治は私たちの望む、あるべき方向とは
     全く違う道を進んでしまいました。でも、それを止める力が新聞には
     まだある、義務を履行せずしてどうするのか、と読者の皆さんに
     教えられた思いです。きのう始まった自民党総裁選後には衆院選が
     あります。どんな政権ができようとも、私たちは
     「言わねばならないこと」を堂々と言う新聞でありたいと考えます》

   『●《どんな政権であろうと、新聞は権力監視の役割を放棄してはならない》
     (東京新聞社説)…下足番新聞やアベ様広報紙に言っても詮無いこと

=====================================================
https://www.tokyo-np.co.jp/article/267721?rct=tokuhou

こちら特報部
桐生悠々の警告は現実になった…歴史に残る社説「関東防空大演習を嗤ふ」を90年後の今、読むと
2023年8月4日 12時00分

 1933年、「関東防空大演習を嗤(わら)」と題した社説で軍部の怒りを買い、信濃毎日新聞を退社した桐生悠々(1873〜1941年)。「反骨のジャーナリスト」の名を歴史に刻んだ掲載から、今月11日で90年となる。空襲の時代と日本の破局を予見した評論は何を訴え、どんな教訓を残したのか。全文を専門家と読み解いた。(西田直晃岸本拓也

【全文掲載】信濃毎日新聞社説「関東防空大演習を嗤ふ」


◆空襲が現実の脅威ではなかった1933年に書かれた

 桐生が批判した「関東防空演習」は東京府と神奈川、埼玉、千葉、茨城の4県で3日間実施。軍官民の10万人以上が参加した。AK(現NHK)のラジオで全国中継され、桐生はその放送を聞いた上で、約2000字の社説を書いた。

 「かうした實戰(じっせん)が、將來(しょうらい)決してあつてはならない
 「架空的なる演習を行つても、實際には、さほど役立たない

 前半から辛らつな言葉が並んでいる。聖心女子大の土田宏成教授(日本近代史)は「かなり激しい筆致だが、言っていること自体は当時の常識だ。現実を見据えた行動が必要だと、軍に警鐘を鳴らした」と解説する。社説を読み進めていくと、大演習をなぜ嗤うのか、理路整然とした説明が展開される。

 「敵機を迎へ擊(う)つても、一切の敵機を射落とすこと能(あた)はず、その中の二三のものは、自然に、我機の攻擊(こうげき)を免れて、帝都の上空に來り、爆彈投下する」と強調し、本土空襲の警戒の必要性を説いた。1933年当時、空襲はまだ現実的な脅威ではなかったが、実際にはサイパン島が陥落したことで、44年11月から米国の本土空襲が本格化。高度1万メートルを飛行するB29を迎撃可能な戦闘機はほとんどなく、45年3月の東京大空襲以降は夜間に集中したため、迎え撃つのはより困難になった。


◆「空擊は幾たびも繰り返へされる可能性がある」

 土田氏は「こうした状況がやがて訪れることを当時から想定していた。にもかかわらず、敵機の本土来襲を前提とした訓練を実施する軍部に無責任さを感じたのだろう。もともと、反軍的な考えを持っていた桐生にとって、軍部を徹底的に批判する好機と捉えた」とみる。

 社説では他にも、「木造家屋の多い東京市をして、一擧(いっきょ)に、焼土たらしめる」「關東地方大震災當時(とうじ)と同樣(どうよう)の慘狀(さんじょう)を呈する」と戦争末期の惨状を予見したかのような警鐘もあった。

 実際、米軍はナパーム油脂を用いたM69焼夷(しょうい)弾を開発し、43年に日本家屋の模型を造って実験。東京大空襲の際には約300機から、こうした焼夷弾や爆弾約1700トンがばらまかれ、約10万人が死亡した。

 埼玉大の一ノ瀬俊也教授(日本近現代史)は「関東大震災の被害で、日本家屋が火に弱いことは他国にも明らかになった。第1次世界大戦で空襲の効果が実証されたこともあり、国際情勢にも通じている桐生には当然の注意喚起だった」と話す。

 桐生が「かうした空擊は幾たびも繰り返へされる可能性がある」と念入りに指摘したように、総務省の資料によれば、東京への空襲は終戦までに122回を数えた。全国の都市に拡大し、原爆を含めて40万〜50万人もの命が奪われた

 「市民の、市街の消燈(しょうとう)は、完全に一の滑稽」と一蹴する根拠とした自動操縦や赤外線探知は、戦時中に実用化されることはなかった。とはいえ、一ノ瀬氏は「実際には後の時代のミサイル開発を待たなければならないが、科学の進歩が速い時代。全くおかしいとは思わない。敵の飛行機に領空内に侵入された時点で負けだから『滑稽』という強い言葉を使ったのだろう」とみる。

     (「関東防空大演習を嗤ふ」の紙面=信濃毎日新聞社提供)

 社説は「帝都の空に迎へ擊つといふことは、我軍の敗北そのもの」「途中これを迎へ擊つて、これを射落すか。又またはこれを擊退しなければならない」と結論付けた。前出の土田氏は「軍部も内容についての批判はせず、『嗤うとは何事だ』との形式的な反論に終始している。当時の状況から考えられる極めて現実的な意見を真っ正面から論じたのが意義深い」と語る。


◆空爆の危険性を理解していたからこそ

 航空機による空爆が本格化したのは、第1次世界大戦からだ。歴史家の田中利幸氏の「空の戦争史」(講談社現代新書)によると、開戦間もない1914年8月には、ドイツ軍機がパリ上空に現れ、駅を狙って小型爆弾を投下。その後もパリは頻繁に空襲を受け、連合国側も報復でドイツ領を無差別爆撃し、数千人規模の市民が犠牲になった。

 空爆の有用性に気づいた英国やフランスは20年代以降、イラクなどで植民地化に抵抗する人々の集落を無差別爆撃するなど積極的に空爆を仕掛けた。敵軍施設だけでなく、市民も爆撃対象にして戦意を失わせる戦略爆撃の名の下に、市民への無差別空爆が正当化されていく。

 桐生が社説で空襲に警鐘を鳴らしたのは、こうした海外の惨状を知っていたためとみられる。田中氏は「英語の文献を数多く読んでおり、情報を得ていた空襲を受けて都市を防空するような状況になったらおしまいだということをよく理解していた」と指摘する。

 ただ、既に軍人の間では、航空機の迎撃が困難であることは言われていた。大阪教育大の三輪泰史名誉教授(日本近現代史)は「当時の桐生は、反軍的でも反戦的でもなかった。論考をみると、むしろリベラルな愛国主義者、穏健な帝国主義者とも言え、日本帝国のためにならない施策に対しては、相手が軍部だろうと歯に衣きぬ着せずに批判した。社説もそのスタンスから書かれた」とみる。

 桐生としては、防空演習に意味がないと「当たり前」のことを書いたはずだが、退社に追い込まれた。三輪氏は「軍としては痛いところを突かれたのでは。筆禍事件として桐生攻撃のキャンペーンに持ち込みたいところだろうが、それは逆に軍の無策ぶりを広く知らせることにもなりかねない。なので、新聞の不買運動をすると圧力をかける陰湿なやり方で桐生を追い出したのでは」と推察する。

 日本軍も満州事変初期の31年10月の中国・錦州市への都市空爆を皮切りに、上海や重慶などに無差別爆撃を繰り広げた。第2次大戦では独英など欧州各地でも市民が空襲の犠牲となった。桐生は信毎を退社後も空爆がもたらす甚大な被害に警鐘を鳴らし、米国との開戦を避けるよう訴えた。

 晩年は空襲で人類が不戦に目覚め軍縮の時代が来ると予想しつつ、太平洋戦争が開戦する3カ月前の41年9月に没した。その後、日本各地への空襲や原爆投下という形で、桐生の懸念は現実となった


◆「防衛費を増やせば日本が守れるというのは幻想」

 翻って現在、ウクライナや台湾の情勢を受けて岸田政権は防衛費増強に走る。北朝鮮の発射したミサイルで全国瞬時警報システム(Jアラート)が鳴り、弾道ミサイルを想定した住民避難訓練が各地で行われ、列島を有事ムードが覆う。

 「桐生が批判していたことを繰り返している」と前出の田中氏は指摘し、こう続ける。「空襲を受けたら防空できなかったのと同じように、もし核ミサイルが撃ち込まれたら防ぐことは難しい。日本が防衛費を増やせば、中国や北朝鮮を刺激し、軍拡はエスカレートする。それで日本が守れるというのは幻想だ日本が平和主義を打ち立てるには、過去の戦争責任と向き合ってアジア諸国と誠実に対話を続けるしかない


◆デスクメモ

 「帝都の心臓目がけて 敵機一挙に壊滅を期す」「見事二機に命中」「煙草(たばこ)の火も消せ 空から見えるぞ」。東京新聞の前身「国民新聞」「都新聞」が関東防空演習を報じた見出しだ。桐生筆禍を招いたのは、軍事に染まった世相。戦争になる前からあらがわなければ、止まらない。(本)

【全文掲載】信濃毎日新聞社説「関東防空大演習を嗤ふ」
=====================================================

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

●《「現実離れしている」と叱責…マンネリ化が指摘》? でも、《戦争の悲惨さと平和の大切さを伝え続ける意味は増している》<ぎろんの森>

2023年09月27日 00時00分01秒 | Weblog

[↑ 三上智恵監督/最新作『沖縄、再び戦場 (いくさば) へ(仮)』製作応援のお願い (https://okinawakiroku.com/images/hero_pc_l.png)]


(2023年08月21日[月])
9月末になってしまって、「8月ジャーナリズム」を語る…。《人類は過去の戦争の教訓に学ばず、過ちを繰り返そうとしています。だからこそ、戦争の悲惨さと平和の大切さを伝え続ける意味は増している》、《こんな時だからこそ、あの無謀な戦争を語り継ぎ、平和の大切さを国内外に訴え続けたい》。どう戦争の記憶を残し、戦争を回避するのか。戦争の記憶の継承、《語り継ぐ》。歴史の記憶の継承語り継ぐこと。記憶の澱をかき乱し、呼び覚ますこと。
 東京新聞のコラム【<ぎろんの森>8月のジャーナリズム貫く】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/271229?rct=discussion)。《本紙を含む各メディアは毎年八月、戦争に関して集中的に報道してきました。それは「八月のジャーナリズム」とも呼ばれ、マンネリ化が指摘されてきたのも事実です。人類は過去の戦争の教訓に学ばず、過ちを繰り返そうとしています。だからこそ、戦争の悲惨さと平和の大切さを伝え続ける意味は増していると考えています。少し青くさいかもしれませんが、八月のジャーナリズムを貫く。戦後七十八年の本紙社説の誓いです》。

 沖縄では、《慰霊の日を前に増える沖縄メディアの報道は「6月ジャーナリズム」なのか》(金口木舌)。着々と軍事要塞化=《標的の島へと…。相変らず、日々、美ら海に土砂をぶちまけ続けてている。ドブガネ。新基地は完成しないし、普天間は返還されない。踏んだり蹴ったりの辺野古。辺野古は単なる破壊「損」。《沖縄にとって戦争は遠い昔話ではない沖縄は、今も一年中、戦争の延長線上を生きている》(大矢英代さん)。
 再度引用。琉球新報のコラム【<金口木舌>沈黙している暇はない】によると、《「8月ジャーナリズム」という言葉がある。毎年、広島、長崎への原爆投下や、8月15日に合わせて、戦争について集中的に報道される様を指す。記念日までの雄弁さ対照的にその時期以外は沈黙するメディアへの不信もあるだろう》、《沖縄は戦後78年の慰霊の日を迎えた。100年、200年と「戦後」を重ねていくために沖縄メディアに沈黙している暇(いとま)はない》。

   『●《8月ジャーナリズム》と《沖縄にとって戦争は遠い昔話ではない。
     沖縄は、今も一年中、戦争の延長線上を生きている》(大矢英代さん)
   『●《欠陥飛行場》米軍普天間飛行場…《本来なら移設条件を付けずに直ちに
        閉鎖すべき軍事施設だ。閉鎖できないのは政治の不作為である》
   『●6月ジャーナリズム…《戦争について集中的に報道される様を指す。記念日
      までの雄弁さと、対照的にその時期以外は沈黙するメディアへの不信》

=====================================================
https://www.tokyo-np.co.jp/article/271229?rct=discussion

<ぎろんの森>8月のジャーナリズム貫く
2023年8月19日 09時03分

 今年も「鎮魂の八月」を迎えました。東京新聞は終戦の日の十五日朝刊を含め、三回にわたり戦争と平和を考える長文の社説を掲載しました。

 ロシアによるウクライナ侵攻は出口が見えず、日本周辺のアジア・太平洋地域でも軍事的緊張が続きます。こんな時だからこそ、あの無謀な戦争を語り継ぎ、平和の大切さを国内外に訴え続けたい。私たちは、そうした思いを日々社説に託してきました。

 八日の「ぎろんの森」では「日本から世界に向けて、平和を叫ぶ、平和の実現を強く訴える新聞であり続けたいと決意しています。読者の皆さんはどうお考えでしょうか」と問いかけたところ、読者から多くの意見が届きました。その一部を紹介します。

 「どんどん世界にむけて平和を発信してほしい。私は九十歳になります。昨今の政治状況を見ていると日本の行く末が心配です。何度でも人間は同じ過ちを繰り返すのかと愕然(がくぜん)とした気持ちです」

 「核や通常兵器の際限のない軍拡の道を歩めば、子や孫の命さえ脅かされると不安です。正しいことは曲げず言い続けなければなりません」

 「戦争は絶対悪なんです。戦争に反対して平和を訴えることは絶対正義だと、私は考えています」

 東京新聞にはしばしば「核を無くしたいというあなた方の熱意は買うが、現実問題を全然見ていないことに失望する」などの辛辣(しんらつ)な意見も届きます。ですから本欄で「世界に向けて、平和を叫ぶ」と訴えても「現実離れしている」と叱責(しっせき)されるかもしれない、との不安もありました。

 しかし、多くの読者の皆さんが私たちと同じ思いを抱いていることが文面からは伝わってきます。社説を書く者にとっては大いに励みになり、勇気づけられた思いです。

 本紙を含む各メディアは毎年八月、戦争に関して集中的に報道してきました。それは「八月のジャーナリズム」とも呼ばれ、マンネリ化が指摘されてきたのも事実です。

 人類は過去の戦争の教訓に学ばず、過ちを繰り返そうとしています。だからこそ、戦争の悲惨さと平和の大切さを伝え続ける意味は増していると考えています。

 少し青くさいかもしれませんが、八月のジャーナリズムを貫く。戦後七十八年の本紙社説の誓いです。(と)
=====================================================

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

●軍事費倍増、軍事国家化して《標的の島》々へ…「対馬丸」生存者・平良啓子さん「あの戦争が頭から離れない。もう二度とごめんだ」

2023年08月26日 00時00分18秒 | Weblog

(2023年8月7日[月])
キシダメ政権による軍事費倍増軍事国家化し《標的の島》々…「対馬丸事件」生存者・平良啓子さん「あの戦争が頭から離れないもう二度とごめんだ」。そして、<金口木舌>《「戦争を止めることが生き残された者の使命だ」とはっきり語っていた姿を思い出す。反戦・平和への信念を生涯貫き通した平良啓子さん。(沖縄タイムス社説)《戦後、啓子さんを突き動かしたのは、仲の良かったいとこを亡くしたことや、同じ年頃の子どもたち784人が、一瞬にして未来を奪われてしまったことへの、深い罪責の念だった》、《体験通し戦争否定貫く》。

   『●「対馬丸」生存者…「あの戦争が頭から離れない。
      もう二度とごめんだ」…「九条の碑」早期建立を呼び掛け
   『●トランプ氏により《安倍政権が「戦争のできる国」への大転換を行い》、
      バイデン氏により《岸田政権は「軍事国家」へ大転換》(琉球新報)
   『●米潜水艦魚雷攻撃で沈没した学童疎開船対馬丸生存者・平良啓子さん「あの
      戦争が頭から離れない。もう二度とごめんだ」…体験通し戦争否定貫く

 記憶の継承を。どう戦争の記憶を残し、戦争を回避するのか。戦争の記憶の継承、《語り継ぐ》。歴史の記憶の継承語り継ぐこと。記憶の澱をかき乱し、呼び覚ます。
 琉球新報のコラム【<金口木舌>反戦平和を貫いた平良啓子さん】(https://ryukyushimpo.jp/column/entry-1757795.html)によると、《▼那覇市の小桜の塔での慰霊祭で「戦争を止めることが生き残された者の使命だ」とはっきり語っていた姿を思い出す。反戦・平和への信念を生涯貫き通した ▼12日には「沖縄戦の記憶継承プロジェクト~戦争をしない/させないために」で娘の次子さんと親子で講話をする予定だった。訃報が残念でたまらない。平良さんの思いは次世代に受け継がれる。今は勇気と情熱の生きざまをまぶたに焼き付けたい》。

   『●対馬丸事件…《戦争でどれだけ多くの命が海に消えたか。辺野古…大浦湾
        …多くの戦没者が眠る海を破壊して、新たな軍事基地》を建設中
    《他の平和ミュージアムにはない対馬丸記念館の特徴は、
     子どもたちの中に平和の文化を根付かせる取り組みを重視している
     点だ。2012年に「つしま丸児童合唱団」を結成。20年には
     幼い子どもたちが犠牲になった宮森小学校米軍ジェット機墜落事故
     写真展を対馬丸記念館で開いた。》

   『●琉球新報社説《対馬丸撃沈と宮森小墜落事故は、戦争中の子どもの犠牲
     と、戦後の米軍統治下の子どもの犠牲を象徴する最も痛ましい事例である》

 アノ戦争法を早く廃止にしないと…「安倍政権は(日本を)再び戦争可能な国家にしようとしているが、絶対にいけない」。
 同紙のもう一つのコラム【<金口木舌>戦争へ怒り著書に込め】(https://ryukyushimpo.jp/column/entry-1758518.html)/《作者の森村誠一さんが7月24日死去した… ▼戦争への怒りはノンフィクション「悪魔の飽食」にも込められた。日本軍の731部隊(関東軍防疫給水部)が中国でひそかに行っていた人体実験を白日の下にさらした ▼2004年に県内であった「悪魔の飽食」コンサートの際には、米軍基地が集中する沖縄を語った。村のおきてに従わない者と絶交する「村八分」に例え「“国八分”の状態が今も続いている」と断じた。作品を通じて戦争の醜さを追及し、人間性を問い続けた姿勢を忘れまい》。

   『●《自民党は殺傷能力のある武器の輸出解禁を目指しています》…アノ
     戦争法の強行採決以降暴走を加速、敵基地攻撃能力の保有や軍事費倍増
   『●森村誠一氏「秘密保護法…作成、強行成立の過程が杜撰…こういう法律が
     できたことを国民が忘れず、廃止に向け声を上げ続けることが大切だ」

=====================================================
https://ryukyushimpo.jp/column/entry-1757795.html

<金口木舌>反戦平和を貫いた平良啓子さん
2023年8月2日 05:00
金口木舌 反戦 平和 沖縄戦の記憶継承プロジェクト

 2017年8月、奄美大島の宇検村を訪れた。対馬丸乗船者の遺体が流れ着いた地である。この地で村人に助けられ、手厚い看護で回復した女の子がいた


平良啓子さん。平和教育の先駆者となり体験を子どもたちに語ってきた。命を助けてくれた村民への感謝と鎮魂を胸に宇検村に通い続けた。7月29日、88歳で亡くなった

▼村に慰霊碑が建立されたのが17年。救助にあたった大島安徳さんは戦後交流を続けた平良さんの影響もあり、多くの遺体が傷つき流れ着いた凄惨(せいさん)な光景を語り伝えてきた。平良さんは碑の建立に安堵(あんど)し、喜んでいた

▼那覇市の小桜の塔での慰霊祭で「戦争を止めることが生き残された者の使命だ」とはっきり語っていた姿を思い出す。反戦・平和への信念を生涯貫き通した

▼12日には「沖縄戦の記憶継承プロジェクト~戦争をしない/させないために」で娘の次子さんと親子で講話をする予定だった。訃報が残念でたまらない。平良さんの思いは次世代に受け継がれる。今は勇気と情熱の生きざまをまぶたに焼き付けたい
=====================================================

=====================================================
https://ryukyushimpo.jp/column/entry-1758518.html

<金口木舌>戦争へ怒り著書に込め
2023年8月3日 05:00
金口木舌 森村誠一 悪魔の飽食 国八分

 小説「人間の証明」は、ある殺人事件に秘められた母と子の数奇な運命を描いた。戦争の暗い影に翻弄(ほんろう)され続ける人々の姿が胸に迫ってくる


▼1976年に発表され、翌年に映画化もされた。十代の少年には理解が及ばない物語だったが、さまざまな思いを抱かせる小説だと今にして思う。作者の森村誠一さんが7月24日死去した

▼郷里の埼玉県熊谷市が45年8月14日に空襲に遭った。翌日、近くの川で近所の知り合いが息絶え、折り重なっている無残な姿を目の当たりにした。これが創作の原点となった

▼戦争への怒りはノンフィクション「悪魔の飽食」にも込められた。日本軍の731部隊(関東軍防疫給水部)が中国でひそかに行っていた人体実験を白日の下にさらした

▼2004年に県内であった「悪魔の飽食」コンサートの際には、米軍基地が集中する沖縄を語った。村のおきてに従わない者と絶交する「村八分」に例え「“国八分”の状態が今も続いている」と断じた。作品を通じて戦争の醜さを追及し、人間性を問い続けた姿勢を忘れまい。
=====================================================

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

●米潜水艦魚雷攻撃で沈没した学童疎開船対馬丸生存者・平良啓子さん「あの戦争が頭から離れない。もう二度とごめんだ」…体験通し戦争否定貫く

2023年08月19日 00時00分06秒 | Weblog

(2023年07月31日[月])
平良啓子さん「あの戦争が頭から離れないもう二度とごめんだ」。(沖縄タイムス社説)《戦後、啓子さんを突き動かしたのは、仲の良かったいとこを亡くしたことや、同じ年頃の子どもたち784人が、一瞬にして未来を奪われてしまったことへの、深い罪責の念だった》、《体験通し戦争否定貫く》。
 対馬丸事件の教訓…《この悲劇は、いったん戦争に巻き込まれればいかなる対象も、攻撃される対象となる危険性》。それをどう継承するか。なぜ継承するのか。《戦争の記憶を継承…なぜ継承するのか…過ちを繰り返さないために過去の過ちから学ぶ》。(沖縄タイムス社説)《啓子さんは対馬丸記念館で、命の対話私が、対馬丸を語り継ぐ意味」と題した…催しに参加した。対話の相手役は、娘の平良次子さん…。親から子へ体験者から非体験者へその積み重ねを通して非体験者は戦争のリアリティーを体験者から学び取る》。

   『●「対馬丸」生存者…「あの戦争が頭から離れない。
       もう二度とごめんだ」…「九条の碑」早期建立を呼び掛け

 沖縄タイムスのコラム【[大弦小弦]平良啓子さんの強さ】(https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/1196048)によると、《強くてかっこいい人。故平良啓子さんにはそんなイメージがある。だから、海沿いでお会いしたある時、ふと漏らした「海はあんまり見たくない」という細い声が、耳に残っている ▼79年前、疎開のために乗った対馬丸が米軍に沈められた。仲良しのいとこ、時子さんら親族3人を亡くした。海で一緒に樽(たる)につかまった時子さんは目の前で波にさらわれた ▼やっと沖縄に戻ると、時子さんの母は「あなたは元気で帰ってきたのに、うちの時子は太平洋に置いてきたの」と問うた。海を見れば時子さんの顔が浮…》。
 同紙の【[社説]対馬丸・平良さん死去 体験通し戦争否定貫く】(https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/1196009)によると、《沖縄戦の語り部がまた一人、若い世代に多くのメッセージを残して、旅立った。学童疎開船「対馬丸」の生き残りの平良啓子さんが、大動脈解離のため名護市内の病院で死去した。88歳だった。過酷な漂流体験で身に染みた戦争の悲惨さ、愚かさを訴え続けた半生だった》、《戦後、啓子さんを突き動かしたのは、仲の良かったいとこを亡くしたことや、同じ年頃の子どもたち784人が、一瞬にして未来を奪われてしまったことへの、深い罪責の念だった》。

   『●「通貨が社会を変える?」
       『週刊金曜日』(2014年7月4日、998号)についてのつぶやき

      【黒島美奈子の政治時評/対馬丸事件の教訓を唾する「武力放棄」
       憲法下での異常 日本は再び戦争のできる国】、「この悲劇は、
       いったん戦争に巻き込まれればいかなる対象も、攻撃される対象と
       なる危険性を後世に伝えている

   『●「戦没 新聞人の碑」と「対馬丸犠牲者の慰霊碑 小桜の塔」
    《ただ先人たちの霊を慰めるだけでなく、先人たちの前に反戦平和を
     誓う場所がこの碑ではないか》

   『●沖縄出身脚本家上原正三さん、「民意を顧みず、
      基地を押し付け…沖縄を植民地としてしか見ていない証拠」
   『●「沖縄戦20万余の犠牲者、焼き場に立つ長崎の少年」や
              アジアでの慰霊につなげる意思が感じられない…
    「《「対馬丸事件」…。沖縄で事件を後世に伝える生存者たちは
     「今も続く沖縄の苦しみは『真珠湾』が原点。首相には、
     そこまで思いを至らせてほしい」と願っている》…でも、残念ながら
     アベ様には、《そこまで思いを至らせ》る、なんて無理というもの…」

   『●対馬丸事件の教訓…《この悲劇は、いったん戦争に巻き
     込まれればいかなる対象も、攻撃される対象となる危険性》
    「沖縄タイムスの記事【「いつまでも忘れないこと」 吉永小百合さん
     対馬丸記念館へメッセージ 戦争で撃沈、犠牲の児童らに想い】…
     《メッセージの中で対馬丸で犠牲になった子どもたちについて触れ、
     「私達はしっかりと胸に刻んで、いまを生きる。いつまでも忘れない
     ことが大切です二度と戦争をしないという強い思いのなかで
     吉永小百合
」と色紙にしたためた》」

   『●《小桜の塔…対馬丸記念館…照屋さんは「記念館があることにより、
     子どもたちが歴史を知る機会につながる」と館存続の意義を語った》
   『●対馬丸事件…《戦争でどれだけ多くの命が海に消えたか。辺野古…
     大浦湾…多くの戦没者が眠る海を破壊して、新たな軍事基地》を建設中
    「対馬丸事件の教訓…《この悲劇は、いったん戦争に巻き込まれれば
     いかなる対象も、攻撃される対象となる危険性》。それをどう
     継承するか。なぜ継承するのか。《戦争の記憶を継承…なぜ継承
     するのか…過ちを繰り返さないために過去の過ちから学ぶ》」
    《「軍は住民に必要な情報を隠す」「住民の危険より兵力を重視する
     ことが対馬丸事件の教訓に挙げられよう。仮に台湾有事となった
     場合、こうした教訓は生かされるだろうか。石垣市や宮古島市が
     国民保護法に基づいてまとめた避難計画のひな型では、
     住民避難に必要な航空機は石垣が延べ435機、宮古島が
     381機と試算している。船舶であれば、宮古島だけで
     114隻を必要とする現実離れした計画であり、有事に
     逃げ遅れた住民が巻き添えになる可能性は高い。運よく
     航空機や船舶が確保できても、対馬丸のように戦場である
     空域や海域に住民を送り込むことになりかねない。》

   『●琉球新報社説《対馬丸撃沈と宮森小墜落事故は、戦争中の子どもの犠牲と、
      戦後の米軍統治下の子どもの犠牲を象徴する最も痛ましい事例である》

=====================================================
https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/1196009

[社説]対馬丸・平良さん死去 体験通し戦争否定貫く
2023年7月31日 5:01

 沖縄戦の語り部がまた一人、若い世代に多くのメッセージを残して、旅立った。

 学童疎開船「対馬丸」の生き残りの平良啓子さんが、大動脈解離のため名護市内の病院で死去した。88歳だった。

 過酷な漂流体験で身に染みた戦争の悲惨さ、愚かさを訴え続けた半生だった

 国頭村の安波国民学校4年生だった9歳のとき、祖母や姉、兄らと共に対馬丸に乗船した。仲の良かったいとこの時子さんも啓子が行くならと同行した。

 1944年8月22日夜、疎開学童や一般疎開者、世話人らを乗せた対馬丸は、米潜水艦の魚雷攻撃を受けて沈没した。1700人を超える乗船者全員が海に放り出された

 必死になって助けを求め、泣き叫ぶ子どもたち。沈んでいく船に巻き込まれないようにと子どもたちを海に投げ込む船員ら。

 啓子さんは海でもがいているときに時子さんを見つけ、一緒にしょうゆ樽につかまって波間を漂った。そのうち時子さんは波に流され、行方不明になった。

 生き残って郷里に戻ったとき啓子さんは、時子さんの母親に言われたという。「あなたは元気で帰ってきたのに、うちの時子は太平洋に置いてきたの」。つらくて涙が止まらなかった。

 戦後、啓子さんを突き動かしたのは、仲の良かったいとこを亡くしたことや、同じ年頃の子どもたち784人が、一瞬にして未来を奪われてしまったことへの、深い罪責の念だった

■    ■

 啓子さんの漂流生活は6日間に及んだ。

 われ先にと大人たちが洋上でもみ合っていた畳2畳ほどのいかだを見つけ、運よく乗り移ることができた。

 食糧の備えもなく現在地も分からないまま漂流を続け、捕った魚や漂流物の中に入っていたあずきご飯などで飢えをしのいだ。

 奄美大島・宇検村の枝手久島に漂着したのは8月28日のことである。

 いかだ上にいた遭難者10人のうち、生き残ったのは4人だけだった。

 対馬丸遭難事件は、動揺が広がるのを恐れ、厳しいかん口令が敷かれた。遭難の事実が伝わり始めると、県庁や学校には興奮して怒鳴り込む父母が相次いだ。

 翌年の45年2月に帰郷した啓子さんを待っていたのは米軍上陸を控えた沖縄の物々しい空気だった。北部山中の小屋に避難した啓子さん一家は、今度はマラリアと飢えに苦しむことになる

■    ■

 昨年11月22日、啓子さんは対馬丸記念館で、命の対話私が、対馬丸を語り継ぐ意味」と題した県主催の催しに参加した。対話の相手役は、娘の平良次子さん(当時、南風原文化センター館長)。

 親から子へ体験者から非体験者へその積み重ねを通して非体験者は戦争のリアリティーを体験者から学び取る

 台湾有事や沖縄の戦場化が軽々しく口の端に上る今、啓子さんが語っていた「二度と子どもたちを戦争の犠牲にしないという言葉はますます重みを増している
=====================================================

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

●<金口木舌>《森達也さんが監督…映画「福田村事件」…人のうちにある凡庸な悪が震災下で暴虐を犯した。目を背けてはいけない歴史である》

2023年08月17日 00時00分30秒 | Weblog

[※ 『NNNドキュメント’17記憶の澱』(2017年12月3日(日))↑]


(2023年07月30日[日])
《かなりの数の「日本人」も朝鮮人と間違えられて殺されていたのだ。その悲劇の典型的事件が、本作に描かれた「福田村事件」である》(デモクラシータイムス)。100年後の今、朝鮮人らの虐殺でさえも無かったことにしようとしており、ましてや、「日本人」の虐殺などほとんど記録が残されない。極々普通の人たちが…《関東大震災の混乱で差別意識を背景に》《人のうちにある凡庸な悪が震災下で暴虐を犯した》(琉球新報)のか?

【森達也 映画『福田村事件』【著者に訊く!】】
 (https://www.youtube.com/watch?v=s-zWKhVIBow
《デモクラシータイムス》
《『福田村事件』―これに目を瞑ることは、許されない
 1923年、今からちょうど100年前に起きた「関東大震災」。
 混乱に乗じ、数多くの「朝鮮人」がデマに煽られた日本人に虐殺された。
 だが虐殺されたのは朝鮮人だけではなかった。
 かなりの数の「日本人」も朝鮮人と間違えられて殺されていたのだ。
 その悲劇の典型的事件が、本作に描かれた「福田村事件」である。
 森達也監督が初めて挑んだ劇映画、現代につながる状況を描く!
 2023年7月17日 収録
 映画『福田村事件』公式サイト
 https://www.fukudamura1923.jp


 森達也監督「福田村事件」…《関東大震災の混乱で差別意識を背景に惨殺されたのは「朝鮮人」だけではありません》。どう戦争の記憶を残し、戦争を回避するのか。戦争の記憶の継承、《語り継ぐ》。歴史の記憶の継承語り継ぐこと。記憶の澱をかき乱し、呼び覚ます。
 もう一度、琉球新報のコラム【<金口木舌>目を背けてはいけない】。《その場に居合わせたら、どう対応できるのか。森達也さんが監督を務めた映画「福田村事件」は、実際にあった事件を描き、虐殺に走った民衆とあなたは違う人でいられるかを問う》、《▼人が成長するため歴史とは失敗を記憶するためにある」と森さんは語る。人のうちにある凡庸な悪が震災下で暴虐を犯した目を背けてはいけない歴史である》。

   『●発生100年の関東大震災「朝鮮人・中国人虐殺」問題…ニッポン政府は
      記録がないと嘯き、東京「ト」知事は事実を認めず、ヘイト団体は…

   『●森達也監督「福田村事件」…《関東大震災の混乱で差別意識を背景に惨殺
      されたのは「朝鮮人」だけではありません》(デモクラシータイムス)
   『●福田村事件…《人が成長するため「歴史とは失敗を記憶するためにある」
      と森さんは語る。人のうちにある凡庸な悪が震災下で暴虐を犯した》



映画『福田村事件』特報
 (https://youtu.be/05PRRqlysi4

 福田村事件…《人のうちにある凡庸な悪が震災下で暴虐を犯した》。
 共同通信の記事【映画「福田村事件」完成、上映へ 関東大震災後「市民が凶暴化」】(https://nordot.app/1059774318425736030)によると、《関東大震災の5日後に現在の千葉県野田市で香川県の行商団9人が自警団に殺害された事件を題材にした映画「福田村事件」が、震災から100年に合わせて完成した。監督を務め、数々のドキュメンタリー作品でも知られる森達也さん(67)が3日、上映開始を前に千葉県庁で記者会見。「市民がどうして凶暴化したかを描きたかった誰かを排除しようとするのは、今も昔も同じ」と思いを語った。福田村事件は1923年9月6日に発生。混乱した社会の中で飛び交った流言が影響したとされる。関東大震災が起きた9月1日以降、各地で順次上映。詳しいスケジュールは公式ホームページで案内している》。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

●福田村事件…《人が成長するため「歴史とは失敗を記憶するためにある」と森さんは語る。人のうちにある凡庸な悪が震災下で暴虐を犯した》

2023年07月31日 00時00分15秒 | Weblog

[※ 『NNNドキュメント’17記憶の澱』(2017年12月3日(日))↑]


(2023年07月17日[月])
森達也監督「福田村事件」…《関東大震災の混乱で差別意識を背景に惨殺されたのは「朝鮮人」だけではありません》。

   『●森達也監督「福田村事件」…《関東大震災の混乱で差別意識を背景に惨殺
      されたのは「朝鮮人」だけではありません》(デモクラシータイムス)

 どう戦争の記憶を残し、戦争を回避するのか。戦争の記憶の継承、《語り継ぐ》。歴史の記憶の継承語り継ぐこと。記憶の澱をかき乱し、呼び覚ます。
 琉球新報のコラム【金口木舌>目を背けてはいけない】(https://ryukyushimpo.jp/column/entry-1745823.html)によると、《その場に居合わせたら、どう対応できるのか。森達也さんが監督を務めた映画「福田村事件」は、実際にあった事件を描き、虐殺に走った民衆とあなたは違う人でいられるかを問う》、《▼人が成長するため歴史とは失敗を記憶するためにあると森さんは語る。人のうちにある凡庸な悪が震災下で暴虐を犯した目を背けてはいけない歴史である》。

   『●11年そこそこで、東電核発電人災を「無かったこと」にしたくて仕方
     ない自公政権。一方、99年目の史実・朝鮮人虐殺も無かったことに…
   『●発生100年の関東大震災「朝鮮人・中国人虐殺」問題…ニッポン政府は
      記録がないと嘯き、東京「ト」知事は事実を認めず、ヘイト団体は…



【森達也監督【焦点インタビュー】初めて劇映画を作る理由 関東大震災の惨劇をいま世に問う】
 (https://www.youtube.com/watch?v=nRadMmKyqJ0
 《デモクラシータイムス》《ご存知ですか? 森達也さんが監督になって初めて劇映画を撮ろうとしています。その構想段階の話を、監督と脚本家、プロデューサーにうかがいます。テーマは、歴史の向こうから今につながる「差別」関東大震災の混乱で差別意識を背景に惨殺されたのは「朝鮮人」だけではありません。讃岐の行商人の集団15人のうち、9人が虐殺された「福田村事件」を取り上げます。なぜ、彼らは襲われ、殺されなければならなかったのか、その構造をダイナミックに提示する映画…》。

=====================================================
https://ryukyushimpo.jp/column/entry-1745823.html

<金口木舌>目を背けてはいけない
2023年7月13日 05:00
金口木舌 福田村事件

 その場に居合わせたら、どう対応できるのか。森達也さんが監督を務めた映画「福田村事件」は、実際にあった事件を描き、虐殺に走った民衆とあなたは違う人でいられるかを問う


▼事件は関東大震災直後の1923年9月6日に起きた。千葉県の福田村(現・野田市)で香川県の薬の行商人15人のうち9人が自警団に殺害された。震災の恐怖と不安がさめやらず「朝鮮人が井戸に毒を入れた」などのデマも流れた

▼普段は善良で穏やかな個人がデマに踊らされるその途端、暴徒と化し凶行に及んだ。自警団は訛(なま)りのある行商団の話し方から朝鮮人と決めつけ、刃を向けた

▼加害者を軸に描く映画を見て、ナチスホロコーストを研究したユダヤ人学者ハンナ・アーレントの言葉「悪の凡庸さ」が頭をよぎった。「思考や判断を停止し、外的規範に盲従した人々によって悪は行われた」と

人が成長するため歴史とは失敗を記憶するためにある」と森さんは語る。人のうちにある凡庸な悪が震災下で暴虐を犯した目を背けてはいけない歴史である
=====================================================

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

●軍事要塞化=標的の島々…《「集団的自衛権の行使」容認や「敵基地攻撃能力の保有」によって、沖縄が再び戦場となる危険性》が日に日に…

2023年06月09日 00時00分23秒 | Weblog

[↑ 三上智恵監督/最新作『沖縄、再び戦場 (いくさば) へ(仮)』製作応援のお願い (https://okinawakiroku.com/images/hero_pc_l.png)]


(2023年05月22日[月])
平和が一番大切だという沖縄戦の教訓》はどこに行ってしまったのか?
 (『TIME』)《岸田首相は長年の平和主義を捨て去り、自国を真の軍事大国にすることを望んでいる》《首相は平和主義を捨て、真の軍事力を持った国にすることを望んでいる》《岸田首相はかつて平和主義だった日本を軍事大国に転換しようとしている》。

   『●沖縄の《遺骨が残る激戦地の土砂が国の米軍基地建設に…。愚かな戦争で
      犠牲を強いられた人々の遺骨を戦争の道具に使っていいはずがない》
   『●《標的》となり、《鉄砲玉》となる愚…《ことさら攻撃能力について
     興奮して議論している様について、バカではあるまいか?》(狙撃兵)
   『●自公政権が続く限り、ヅボヅボ党の誰が首相になろうが地獄は続く。道は、
      政権交代しかない…《議会政治、財政民主主義が崩壊した戦時体制》
   『●《自民党タカ派…箕輪登…「戦争とは血を流す政治であります。外交とは
     血を流さない政治であります。日本は永久に血を流さない政治を…」》
   『●《自民党の独裁体制が根絶されない限り、いずれ軍拡の財源も消費税
        増税で賄われる》《騙されてはならない。騙されてはならないのだ》
   『●《決して沖縄だけの問題ではない…「だからこそ自分たちのこととして、
     そもそも戦争を起こさせないための声を国に対して上げる必要がある」》
   『●アベ様をマネてどうする気なのか…《かつて中曽根康弘首相が「日本列島
     を不沈空母にする」と発言》《プレスリーの物真似をした小泉純一郎...》
   『●《犠牲になるのは一般の人々…戦争はしてはならない。命を何よりも
      大切に…平和が一番大切だという沖縄戦の教訓を守ってもらいたい》
   『●《安保や原発を巡る政策転換に限らず、岸田首相にも、国民の声を聞かず、
       国会での議論も経ない独断が目に余るように…。「静かなる独裁」》
   『●《現実の戦争を知るベテランジャーナリスト》石川文洋さん…「生まれ
      故郷の沖縄で多くの人に見てもらえれば、カメラマンとして本望だ」

 長周新聞の記事【沖縄を戦場にすることに断固反対する 沖縄・元全学徒の会が声明】によると、《「台湾有事」を既成事実にして南西諸島一帯の軍事強化が進む中、かつて沖縄戦に動員された沖縄県内21校の旧制師範学校・中等学校の元学徒らでつくる「元全学徒の会」は12日、「沖縄を戦場にすることに断固反対する声明」を発表した。声明では「再び戦争が迫りくる恐怖と強い危機感を覚えとのべ、戦争の残虐さを身をもって体験した者として平和が一番大切だという沖縄戦の教訓を守ってもらいたい」と訴えている》。
 東京新聞のコラム【<ぎろんの森>沖縄を再び戦場にしない】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/251191?rct=discussion)によると、《沖縄には復帰後も多くの米軍基地が残る上に、南西諸島防衛を名目に陸上自衛隊の離島配備が進み、「集団的自衛権の行使」容認や「敵基地攻撃能力の保有」によって、沖縄が再び戦場となる危険性を指摘する内容です》。

 《法学的には「クーデター」と呼ぶ》。《総理によるテロだ》。戦争法案の当時を思い出そう。《テロ》であり、《クーデター》でした。そして、国会でまともな議論も無く軍事費倍増。キシダメ首相は戦争がしたくてしょうがないらしい。

   『●壊憲:「国民を置き去りにした状態で法秩序の連続性を
         破壊する行為を、法学的には「クーデター」と呼ぶ」
   『●《歴代内閣が「憲法上許されない」としてきた「集団的自衛権の
            行使」を可能とする》違憲な戦争法の成立から4年
    「《法学的には「クーデター」と呼ぶ》…
     (2015年09月19日 00時00分08秒 | ブログ)
     「「憲法の制定権は主権者である国民に」、その「国民を置き去りに
     した状態で法秩序の連続性を破壊する行為を、法学的には
     「クーデター」と呼ぶ」。その第3幕を、参院特別委員会で
     目の当たりに。あれで「採決」? どこが「可決」??
     Mr.ワタミ渡辺美樹参院議員や(ツイッターでは、
     ヒゲの隊長ならぬ)ヒゲの組長佐藤正久参院議員が大活躍。
     サモシさを感じるね。国会の外が全く見えていない」」

   『●2014年7月1日「7・1クーデター」の第二幕
       …違憲な手法で壊憲するアベ様ら自公政権の暴走
   『●〝戦争法〟施行、5年も経ってしまった…《有事となれば真っ先に狙わ
      れるのは国境の島であり、米軍、自衛隊基地が集中する沖縄である》
   『●《総理によるテロだ》《あれは安倍政権によるクーデターだった》
     《政治的なクーデターだ》《法学的には『法の破壊』がなされた》
   『●《岸田政権が…「軍拡路線」を推し進め…専守防衛を形骸化…その起点は
       安倍晋三政権が二〇一五年に成立を強行した安保関連法にあります》

 後戻りできなくなる、大きなターニングポイントだった…《クーデター》、《テロ》。
 ちょっとした妥協だと思っていても、一旦譲れば、あとはダムが決壊するが如く…。最初は「警戒」、そして、「自衛隊の部隊配備」、やがて火薬や火器がどんどんと持ち込まれ、終いにはミサイル基地。このミサイルは敵基地攻撃のためじゃないのですか? 南西諸島、特に沖縄を守るためのミサイルなのですか? 《軍事拠点化が進む南西諸島》。「敵基地攻撃」能を保持すれば、当然、《標的の島となる。

   『●対馬丸事件…《戦争でどれだけ多くの命が海に消えたか。辺野古…
     大浦湾…多くの戦没者が眠る海を破壊して、新たな軍事基地》を建設中
    「対馬丸事件の教訓…《この悲劇は、いったん戦争に巻き込まれれば
     いかなる対象も、攻撃される対象となる危険性》。それをどう
     継承するか。なぜ継承するのか。《戦争の記憶を継承なぜ継承
     するのか過ちを繰り返さないために過去の過ちから学ぶ》」
    《「軍は住民に必要な情報を隠す」「住民の危険より兵力を重視する
     ことが対馬丸事件の教訓に挙げられよう。仮に台湾有事となった
     場合、こうした教訓は生かされるだろうか。石垣市や宮古島市が
     国民保護法に基づいてまとめた避難計画のひな型では、
     住民避難に必要な航空機は石垣が延べ435機、宮古島が
     381機と試算している。船舶であれば、宮古島だけで
     114隻を必要とする現実離れした計画であり、有事に
     逃げ遅れた住民が巻き添えになる可能性は高い。運よく
     航空機や船舶が確保できても、対馬丸のように戦場である
     空域や海域に住民を送り込むことになりかねない》

   『●《血を流さない政治》は一体どこに行ってしまったのか? そもそも、
     どこにどうやって《避難》できるのか? 核発電所事故時でも同様だ…
   『●柳沢協二氏「日本は…食料やエネルギーなどを全て自給できず、海外と
      つながらなければ生きていけない。…戦争を得意とする国ではない」
   『●食料と農業を守らないニッポン『乳牛をしぼればしぼるほど赤字になる。
     まったく希望が持てない』…《兵糧攻め》に対して、兵器でも喰うのかね?
   『●消える〝魔球〟…屁のツッパリにもならないレーダー。軍事費倍増を
       煽る効果が抜群な〝警報〟。戦争中毒者が戦争を煽っているが…
   『●《「日本復帰」51年…米占領下で県民が求めた「基地のない平和の
     島」は実現するどころか「軍事要塞化」が進んでいるのが実情だ》
   『●図星だったのに、《「軍事大国」が不満らしい。…タイム電子版が
     「国際舞台でより積極的な役割」と修正したのも解せない》<金口木舌>
   『●《沖縄と戦争をテーマ…三上智恵さん…軍事拠点化が進む南西諸島…
     「観客に終わらず、戦争を止めるため一緒に走ってほしい」と呼びかける》

=====================================================
https://www.tokyo-np.co.jp/article/251191?rct=discussion

<ぎろんの森>沖縄を再び戦場にしない
2023年5月20日 07時50分

 五月十五日は一九七二年に沖縄の施政権が二十七年にわたって統治した米国から日本側に返還された「沖縄復帰の日」です。今年は復帰から五十一年になります。

 東京新聞は二〇一〇年から毎年、沖縄復帰の日にちなむ長文の社説を掲載してきました。今年は十五日が新聞休刊日で朝刊発行がなかったため前日十四日に社説「週のはじめに考える 沖縄戦の記憶が蘇(よみがえ)る」を掲載しました。

 沖縄には復帰後も多くの米軍基地が残る上に、南西諸島防衛を名目に陸上自衛隊の離島配備が進み、集団的自衛権の行使」容認や「敵基地攻撃能力の保有」によって、沖縄が再び戦場となる危険性を指摘する内容です。

 復帰から五十年の節目だった昨年は、政府と沖縄県が共催する「沖縄復帰五十周年記念式典」が開かれ、新聞各紙もそれぞれの立場から沖縄について考える長文の社説を掲載しましたが、今年、沖縄復帰に関する社説を掲載したのは在京紙では本紙と朝日新聞のみ。昨年に比べて関心の低下を感じざるを得ません

 地元沖縄にある二つの県紙は今年、復帰の日について社説でどう論じたか。この機会にその一部を紹介します。

 【琉球新報】《「日本復帰」51年 原点は「基地のない島」》「米占領下で県民が求めた『基地のない平和の島』は実現するどころか『軍事要塞(ようさい)』が進んでいるのが実情だ」

 【沖縄タイムス】《進む要塞化 平和こそ島んちゅぬ宝》「国会でのまともな議論もなく、住民の懸念に正面から応えることもなく、島々の軍事要塞化が急速に進む」

 両紙に共通するのは「軍事要塞化」。陸自の離島配備長射程ミサイル導入で、沖縄がかつての沖縄戦同様、再び攻撃対象となることへの懸念の高まりが読み取れます。

 本紙は沖縄戦で旧日本軍の組織的抵抗が終結した六月二十三日の慰霊の日にもほぼ毎年、長文の社説を掲載しています。沖縄の人たちが置かれた厳しい状況や苦難を、読者や政策決定者らに伝えることで、ともに考え、問題解決の糸口をつかみたい、そして、沖縄を再び戦場にしてはならないとの思いからです。

 読者の皆さんには、沖縄に関する一連の社説から、その決意を読み取っていただければ幸いです。 (と)
=====================================================

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

●《沖縄と戦争をテーマ…三上智恵さん…軍事拠点化が進む南西諸島…「観客に終わらず、戦争を止めるため一緒に走ってほしい」と呼びかける》

2023年06月07日 00時00分30秒 | Weblog

[↑ 三上智恵監督/最新作『沖縄、再び戦場 (いくさば) へ(仮)』製作応援のお願い (https://okinawakiroku.com/images/hero_pc_l.png)]


(2023年05月21日[日])
軍事費倍増…《兵糧攻め》に対して、兵器でも喰うのかね?
 (『TIME』)《岸田首相は長年の平和主義を捨て去り、自国を真の軍事大国にすることを望んでいる》《首相は平和主義を捨て、真の軍事力を持った国にすることを望んでいる》《岸田首相はかつて平和主義だった日本を軍事大国に転換しようとしている》。

   『●対馬丸事件…《戦争でどれだけ多くの命が海に消えたか。辺野古…
     大浦湾…多くの戦没者が眠る海を破壊して、新たな軍事基地》を建設中
    「対馬丸事件の教訓…《この悲劇は、いったん戦争に巻き込まれれば
     いかなる対象も、攻撃される対象となる危険性》。それをどう
     継承するか。なぜ継承するのか。《戦争の記憶を継承…なぜ継承
     するのか…過ちを繰り返さないために過去の過ちから学ぶ》」
    《「軍は住民に必要な情報を隠す」「住民の危険より兵力を重視する
     ことが対馬丸事件の教訓に挙げられよう。仮に台湾有事となった
     場合、こうした教訓は生かされるだろうか。石垣市や宮古島市が
     国民保護法に基づいてまとめた避難計画のひな型では、
     住民避難に必要な航空機は石垣が延べ435機、宮古島が
     381機と試算している。船舶であれば、宮古島だけで
     114隻を必要とする現実離れした計画であり、有事に
     逃げ遅れた住民が巻き添えになる可能性は高い。運よく
     航空機や船舶が確保できても、対馬丸のように戦場である
     空域や海域に住民を送り込むことになりかねない。》

   『●《血を流さない政治》は一体どこに行ってしまったのか? そもそも、
     どこにどうやって《避難》できるのか? 核発電所事故時でも同様だ…
   『●柳沢協二氏「日本は…食料やエネルギーなどを全て自給できず、海外と
      つながらなければ生きていけない。…戦争を得意とする国ではない」
   『●食料と農業を守らないニッポン『乳牛をしぼればしぼるほど赤字になる。
     まったく希望が持てない』…《兵糧攻め》に対して、兵器でも喰うのかね?
   『●消える〝魔球〟…屁のツッパリにもならないレーダー。軍事費倍増を
       煽る効果が抜群な〝警報〟。戦争中毒者が戦争を煽っているが…
   『●《「日本復帰」51年…米占領下で県民が求めた「基地のない平和の
     島」は実現するどころか「軍事要塞化」が進んでいるのが実情だ》
   『●図星だったのに、《「軍事大国」が不満らしい。…タイム電子版が
     「国際舞台でより積極的な役割」と修正したのも解せない》<金口木舌>

 《安心してください本土は 無事ですよ》でいいんですか? ダグラス・ラミスさんは《「沖縄が軍事化され、日本が受けるダメージは沖縄限定にとどめることに無意識に納得していないかそれこそ構造的差別そのものだ」とし、「日本は沖縄を再び捨て石にするのか戦争が帰ってくる…そうさせないために、国からはき出される言葉に注意してほしい。沈黙は差別への加担なのだから」と訴える》。「本土」は《観客》ではない。
 ちょっとした妥協だと思っていても、一旦譲れば、あとはダムが決壊するが如く…。最初は「警戒」、そして、「自衛隊の部隊配備」、やがて火薬や火器がどんどんと持ち込まれ、終いにはミサイル基地。このミサイルは敵基地攻撃のためじゃないのですか? 南西諸島、特に沖縄を守るためのミサイルなのですか? 《軍事拠点化が進む南西諸島》。「敵基地攻撃」能を保持すれば、当然、《標的の島となる。
 石原真樹記者による、東京新聞のインタビュー記事【南西諸島を戦地にしたくない 映画監督・三上智恵さんが公開前の映画素材をDVDで無料貸し出し【インタビュー詳報あり】】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/245619)によると、《沖縄と戦争をテーマに取材を続けている映画監督の三上智恵さん(58)が、軍事拠点化が進む南西諸島の様子を収めたDVDを無料で貸し出している。来年の劇場公開を目指すドキュメンタリー映画用の素材だが、より早く全国の市民と危機感を共有したいとの思いで始めた。三上さんは「観客に終わらず、戦争を止めるため一緒に走ってほしい」と呼びかける。(石原真樹)》。
 三上智恵さん《「軍隊は住民を守らなかった」ということが沖縄戦の最大の教訓であるにもかかわらず、まったく学びがなく、「中国が怖いから軍隊がいたほうがいいよね」という今の空気をなんとかしたい、と。》 インタビューの後半部、是非、読んでみてください。

=====================================================
https://www.tokyo-np.co.jp/article/245619

南西諸島を戦地にしたくない 映画監督・三上智恵さんが公開前の映画素材をDVDで無料貸し出し【インタビュー詳報あり】
2023年4月22日 17時00分

     (©三上智恵)

 沖縄と戦争をテーマに取材を続けている映画監督の三上智恵さん(58)が、軍事拠点化が進む南西諸島の様子を収めたDVDを無料で貸し出している。来年の劇場公開を目指すドキュメンタリー映画用の素材だが、より早く全国の市民と危機感を共有したいとの思いで始めた。三上さんは「観客に終わらず、戦争を止めるため一緒に走ってほしい」と呼びかける。 (石原真樹


 みかみ・ちえ 1964年生まれ、東京都出身。87年にアナウンサーとして毎日放送に入社、95年、琉球朝日放送の開局時に沖縄に移住。2014年にフリーになり、沖縄と戦争をテーマに取材。主な作品に映画「標的の村」「戦場(いくさば)ぬ止(とぅどぅ)」「標的の島 (かじ)かたか」「沖縄スパイ戦史」、書籍「証言 沖縄スパイ戦史」。


◆戦争を止めるため一緒に走ってほしい

     (DVDに収録された映像の一場面。今年2月26日に
      那覇市で開かれた緊急集会の様子©三上智恵)

 DVDは45分。映し出されるのは、台湾有事を念頭に、沖縄を中心とした南西地域の自衛隊の部隊配備を手厚くし、最新設備への更新を図る「南西シフト」の現場だ。宮古島にミサイルが搬入され、与那国島では公道を「戦車」が走る。その傍らで「戦地にしたくない」と反対の声を絞り出す島民たち—

 三上さんは、平和を守ろうと闘う沖縄の人々をとらえた映画などを精力的に発表してきた。しかし、「標的の島 (かじ)かたか」(2017年)の完成後は、名護市辺野古沖で米軍基地建設が止まらない現実などに無力感を覚えていた。南西諸島などで撮影した素材は、憲法と社会問題を考えるウェブマガジン「マガジン9」の連載で随時紹介していたが、「暗い場面ばかり。撮る側も撮られる側もつらい映画を誰がお金を出して見に来るのか、と」。

 そんな三上さんの背中を押したのは、今年2月、長野県佐久市の市民グループが企画した上映会だった。三上さんも駆けつけ、マガジン9にアップした1本10分ほどの映像を5本まとめて一緒に見た。「私自身が撮ったもので、内容は分かっているはずなのに、(軍事化は)ここまで来ちゃったんだ」と思うと同時に、泣き出す参加者の姿に「これは世に出すべき映像だ」と確信した。

     (東京都練馬区のギャラリー古藤で開かれた上映会の様子)

 DVD化して貸し出すと、各地から手が挙がった。東京都練馬区で今月8日に開かれた上映会に参加した江東区の田神実桜(みお)さん(23)は「涙が止まらなかった。まずは家族に伝えたい」と語った。会を主催した団体の相沢由美子共同代表(72)は「台湾有事で沖縄が犠牲になるのはやむを得ない、という空気を変えたい」と力を込める。

 映像をつないだだけで解説はなく、分かりやすくはない。あえてそうした。「見てくれた人に、沖縄をよく知らない人にどんな資料を付けたら伝わるかを考えてほしい」と三上さん。絶望の映像を託す先に希望を見いだそうとしている

 既に北海道から沖縄まで160件以上の申し込みがあるという。詳細は沖縄記録映画製作を応援する会のウェブサイトで。


◆負ける沖縄を撮り続けた5年間

 —「標的の島 風 (かじ) かたか」(2017年)と「沖縄スパイ戦史」(18年)は、いずれも沖縄と戦争がテーマですが、焦点の当て方が違いますね?

     (三上智恵さん(本人提供))

 「標的の島」の後も取材をずっとしてはいたものの、撮った映像をウェブマガジン「マガジン9」にアップして、愚痴みたいな原稿を書き連ねるだけでした。「次の映画を」とならなかったのは、”負けていく沖縄の場面ばかりを撮っていたから。以前は、名護市辺野古沖への米軍基地建設に反対する翁長 (おなが) 雄志 (たけし) 知事が誕生し、市民や経済界が結集する「オール沖縄」が盛り上がるといった、「なにくそ」と諦めない、生き生きと闘う沖縄の人たちが撮れた。それが、翁長さんが病に倒れて、オール沖縄の動きができなくなり、基地がどんどん造られてしまった。そうなると、撮れるのは暗い場面ばかり撮られる側もつらい、撮る側もつらい、見る側もつらいという映画を、誰がお金を出して見に来るのか、と。

 そこで、元気がなくなっていく運動を撮るのはいったんやめて、沖縄戦の歴史に目を向けました。「軍隊は住民を守らなかった」ということが沖縄戦の最大の教訓であるにもかかわらず、まったく学びがなく、「中国が怖いから軍隊がいたほうがいいよね」という今の空気をなんとかしたい、と。「沖縄スパイ戦史」を作り、書籍もまとめました。


◆上映会で「私、逃げていたんだ」

 —その後、どんな気持ちの変化があったのですか?

 今年2月に長野県佐久市で、マガジン9にアップしていた映像を見る、市民グループ主催の上映会がありました。10分ほどの映像を5本まとめて見て胸がえぐられる思いがしました。私自身が撮ったもので、内容は分かっているはずなのに、「(沖縄・南西諸島に次々と自衛隊の基地などが造られて)ここまできちゃったんだな」と。

 大変なことを取材して、まだまだ全然到達できていないと思いながらも、編集して世に出すと、ひとつ山を越えた気になっちゃう。それで次のネタにいってしまったり。記者ってそういうひどい仕事ですよね。でも、そうしないと心が壊れちゃう。私も5年間、撮ったものを編集した後はもう見たくなくて、映像を見ることはしなかった。上映会で改めて見たら、「なんじゃこりゃ」とぐうの音もでなかった。まとめてどこかに出しておくこともできたのに、やらなかったのは、逃げていたんだなと思いました。

 気持ちが悪くなる思いで上映会場にいたら、みなさんがいろいろ感想を言ってくれて、7人中4人が泣き出しました。慟哭 (どうこく) する方もいた。沖縄の人と活発に交流している人たちでも、離島の状況までは詳しく知らなかった。笑っちゃうくらい沖縄戦に近づいているということを、こんなに情報があふれているのに、全国の人は全然知らないのですね。この5年、私が後ろ向きな気持ちで、「お金ないよ」と言いながら離島で撮っていた映像は、世に出すべき映像なんだと確信しました。

 「『マンネリ化しているね』と言われそうだな。それを超える何かがないと映画にできないなと考えていたのは間違っていた。とにかく、私は伝えることをやらなきゃいけない。「映画監督とか呼ばれて勘違いしてるんじゃない!」と自分に活を入れました。編集を急いでやっても、全国の映画館に宣伝が行き届いて…と考えると、公開までに9カ月はかかる。その間にも沖縄の状況はどんどん変わっちゃうので、とにかくやろうと。撮りためていた映像の一部をDVDにまとめて、上映会用に無料で貸し出しを始めました。


◆観客ではなく、一緒に走ってほしい

     (沖縄県石垣島で建設中の石垣駐屯地を撮影する三上監督(右))

 —DVDに込めた思いは?

 上映会は50人とか100人とかよりも、5人、10人でも顔の見える中でやってもらえたら。「AさんとBさんは一緒に辺野古に行ったことがあるから説明はいらないけれど、CさんとDさんは全然分からないから、こんな新聞記事や資料を付けてみようか、こんな説明をしましょうか、それからお茶でも飲みながらみんなで話しましょう」と。映像を見て納得しない人がいるかもしれません。実際、「中国が攻めてくるのにそのことを言わないのはおかしい。偏っている」と椅子を蹴って出て行った男性もいたそうです。上映会を企画した人はすごくショックを受けるわけですが、実はこれも大事。どういう資料や前説をすれば、彼らをつなぎ留められるのか、考えてほしい。

 DVDに入った映像はいわば「野菜の乱切り」で、編集の中で〝こぼれ落ちた野菜〟を「タダで持っていっていいよ〜。見といて!」というもの。起承転結はないし、誰が主人公かも分からないし、専門家のインタビューもない。あえてそうしたのです。映画の番外編を作ってしまうと、「どれどれ三上さんの5作目はどんな映画かな」と受け身の観客になってしまうから。自分の問題にしないための常とう手段として批評家になり、丘の上からジャッジする、それじゃ困るのです。私が生活を犠牲にしながら必死に撮った映像なのだから、必死に受け取って走ってね、と。

 私にとって目に見える希望は、私の映画をこれまで見てくれて、次の映画を見たいと思っている人たち。「頑張りしろ」のある人たちなのです。DVDに映っているのは、私が敗北感にまみれて撮った絶望の映像だけれど希望を生む瞬間がきっとある。上映会はいわば、平和のサテライト世の中に対して何ができるのだろう、という潜在的な思いがある皆さんの力を信じたいのです人の力を信じないと、この国は変えられないし、私たちの住んでいる島が戦場になることも変えられないと思うから。


【関連記事】「日本参戦、反対の声上げよう」 沖縄米基地取材 三上智恵監督、松戸で講演
=====================================================

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

●消える〝魔球〟…屁のツッパリにもならないレーダー。軍事費倍増を煽る効果が抜群な〝警報〟。戦争中毒者が戦争を煽っているが…

2023年04月30日 00時00分20秒 | Weblog

[↑ 命どぅ宝沖縄を再び戦場にするな! (2022年05月15日、朝日新聞)]


(2023年04月16日[日])
(レーダーから)消える〝魔球〟…屁のツッパリにもならないレーダー。軍事費倍増を煽る効果が抜群な〝警報〟。戦争中毒者が戦争を煽っているが、《兵糧攻め》に対して、役立たずなミサイルを「喰」って生き残るつもりかね。巨費をドブガネする、艦上に積むというあのイージスアショア…。

   『●対馬丸事件…《戦争でどれだけ多くの命が海に消えたか。辺野古…
     大浦湾…多くの戦没者が眠る海を破壊して、新たな軍事基地》を建設中
    「対馬丸事件の教訓…《この悲劇は、いったん戦争に巻き込まれれば
     いかなる対象も、攻撃される対象となる危険性》。それをどう
     継承するか。なぜ継承するのか。《戦争の記憶を継承…なぜ継承
     するのか過ちを繰り返さないために過去の過ちから学ぶ》」
    《「軍は住民に必要な情報を隠す」「住民の危険より兵力を重視する
     ことが対馬丸事件の教訓に挙げられよう。仮に台湾有事となった
     場合、こうした教訓は生かされるだろうか。石垣市や宮古島市が
     国民保護法に基づいてまとめた避難計画のひな型では、
     住民避難に必要な航空機は石垣が延べ435機、宮古島が
     381機と試算している。船舶であれば、宮古島だけで
     114隻を必要とする現実離れした計画であり、有事に
     逃げ遅れた住民が巻き添えになる可能性は高い。運よく
     航空機や船舶が確保できても、対馬丸のように戦場である
     空域や海域に住民を送り込むことになりかねない。》

   『●《血を流さない政治》は一体どこに行ってしまったのか? そもそも、
     どこにどうやって《避難》できるのか? 核発電所事故時でも同様だ…
   『●柳沢協二氏「日本は…食料やエネルギーなどを全て自給できず、海外と
      つながらなければ生きていけない。…戦争を得意とする国ではない」
   『●食料と農業を守らないニッポン『乳牛をしぼればしぼるほど赤字になる。
     まったく希望が持てない』…《兵糧攻め》に対して、兵器でも喰うのかね?

 日刊スポーツのコラム【【政界地獄耳】国民保護にはならないJアラート】(https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202304140000093.html)によると、《そもそもアラートだけでは国民保護はできない。本来ならばどこに落ちるかわからぬミサイル落下を警告されても国民は回避のしようがない。逆に言えば迎撃も不可能で、沖縄に配備されるミサイルに合理的な効果は認められない。せめて各地に地下シェルターが設置されているからそこに避難せよというならまだしも、このアラートの出来では国民保護にはならないのではないか。》

 《戦争などできない国…「戦争などやるもんじゃないの一言に尽きる》《戦争に向いてない国》《柳沢協二氏「日本は…食料やエネルギーなどを全て自給できず、海外とつながらなければ生きていけない。…戦争を得意とする国ではない」》。
 ニッポンの《有事》は少子化浜田敬子さん)。なのに、軍事費倍増って、バカなのか? これは、農業や酪農にも言えること。最近の鈴木宣弘さんの農畜産業への危機意識、なぜにズブズブ壺壺ヅボヅボな自民党・公お維コミの直接的・間接的支持者の皆さんには伝わらないのか…。鈴木宣弘さん《食料と農業を守ることが安全保障》。

=====================================================
https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202304140000093.html

コラム
政界地獄耳
2023年4月14日8時21分
国民保護にはならないJアラート

★13日のJアラート全国瞬時警報システム)も新たな課題を残すことになった。アラートの目的は国民に危険をいち早く伝えるものだ。この警報が出たとたんに、すべてのメディアは放送を中断し、当該地域の住民に避難を促す。今回は午前7時55分、「北海道周辺に落下するものとみられる」と発表されたものの直後に訂正された。今回もアラートは国民が望んでいるような機能は果たせなかった。首相・岸田文雄は9時過ぎに「我が国領域内に落下していないことは確認している」と述べた。

★官房長官・松野博一は会見で「国民の安全を最優先する観点から発出した。判断は適切だった」としたが、自民党政調会長・萩生田光一は「またJアラートで混乱がみられた。国民の安全に関わる問題で、経緯について検証し改善すべき点は速やかに改善してほしい」と党の会合で発言。官邸と国民のアラートの役割について温度差があることが露呈している。そもそもアラートだけでは国民保護はできない。本来ならばどこに落ちるかわからぬミサイル落下を警告されても国民は回避のしようがない。逆に言えば迎撃も不可能で、沖縄に配備されるミサイルに合理的な効果は認められない。せめて各地に地下シェルターが設置されているからそこに避難せよというならまだしも、このアラートの出来では国民保護にはならないのではないか。

★この不明確で本来の役に立たないアラートの警告は国民を不安にさせる以外の効果があるだろうか。国民保護をうたうのなら、もう少し正確性を上げるべきだが、昨年10月26日の産経新聞のインタビューで防衛相・浜田靖一はシェルターについて「『(予算不足のため)計画を立てて少しずつ対応してきたが、それでは遅い』と指摘」。「『(ミサイルを)撃っても(日本には身を守る設備が整備されているので)無駄だ』と(相手に)伝える広い意味での抑止手段とも考えられる」と説明している。(K)※敬称略
=====================================================

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

●適菜収さん《ある種の人間が「はだしのゲン」に反発するのは、グロテスクな自分の顔を描かれたような気分になるからではないか。》

2023年03月18日 00時00分03秒 | Weblog

(20230305[])
記憶の継承を断絶。核廃絶どころか、広島で《消える「はだしのゲン」》、なんという情けなさ。

   『●《おばあさんが川へ洗濯に行くなんて、時代に合わない。もう「桃太郎」
        を子どもたちに教えるのはやめよう。…警察に届けるべき…》……

 沖縄タイムスのコラム【[大弦小弦]桃太郎とゲン】(https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/1106553)によると、《おばあさんが川へ洗濯に行くなんて、時代に合わない。もう「桃太郎」を子どもたちに教えるのはやめよう。だいたい、流れてきた桃は警察に届けるべきなのに、持ち帰る描写はまずいのではないか- ▼もちろん桃太郎はこういう批判を受けない。はだしのゲン」は批判される》。

 日刊ゲンダイのコラム【適菜収「それでもバカとは戦え」/「はだしのゲン」平和教材から削除…日本をむしばみ続ける属国根性無責任体質】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/319207)によると、《アホにも限度がある。戦争前後を描いた漫画と現在の小学生の生活実態が合わないのは当たり前であり、これを読んで「コイを盗んでもいい」という教訓を引き出したとしたら、それはまた別の問題だ。》⦅「はだしのゲン」に批判的な意見の多くは、「アメリカ様に逆らうなという属国根性と「戦争の責任を追及するなという無責任体質に基づいている。⦆

 『はだしのゲン』を書いた中沢啓治さんの想いは、
   
   「「きれいな戦争というのはないんだ戦争の残酷な実態
    知らせなければ、子どもに戦争というものが伝わらない」。
    戦争の恐ろしさに小さな頃から触れ、大人になって戦争を
    防ぐ方法をじっくり考えてほしいというのは、
    死ぬまで変わらぬ思い」
   
だったそうです。

   『●「原子力」と「核」、言葉は違えど「原発=原爆」である
   『●「はだしのゲン」中沢啓治さん、亡くなる
    《1963年のデビュー当初は原爆体験を秘していたが、66年の
     母の死への憤りをきっかけに、初めて原爆を題材にした作品
     「黒い雨にうたれて」を発表した》
    《福島第一事故でも訴え 人間、制御できない
    《昨年八月、広島市の平和記念式典に初めて出席した。その直前には、
     福島第一原発事故の放射性物質流出を恐れる被災者を、放射能を含む
     黒い雨にぬれて「いつ病気になるのか」と不安を抱えた自身と
     重ねながら、「黒い雨は今も世界に降り続けているんです」と、
     核利用がなくならない状況を嘆いていた

   『●『はだしのゲン』中沢啓治さんの新たな遺稿が見つかる
   『●「国家と教育」『週刊金曜日』
     (2013年3月22日、936号)についてのつぶやき
    「岩本太郎氏【ヘイトデモの次段階 個人や各自治体が攻撃の新たな
     矛先に】、「そこでさっそく表面化したのが、松江市の…
     『はだしのゲン』閲覧制限問題。背景には、高知市の在特会関係者
     による松江市教委への抗議活動があった・・」」

   『●情けないオトナ達: コドモへの『はだしのゲン』閲覧制限事件
    「下村文科相、閲覧制限を容認 はだしのゲン「配慮必要」

   『●コドモに見せないようコッソリ画策する
       情けないオトナ達: 中沢啓治さんの想い
   『●「世紀の大悪法 特定秘密保護法案」
     『週刊金曜日』(11月15日、968号)についてのつぶやき
    「編集部【練馬区民が閲覧制限請求に抗議の署名提出 
     『はだしのゲン』を隠すな】、神田香織さんと佐高信さん、
     「…を隠して、どんな子どもを育てたいのか、
     どんな社会にしたいのか」?」

   『●『DAYS JAPAN』(2013,DEC,
      Vol.10,No.12)の最新号についてのつぶやき
    「斎藤美奈子さん…【OUTLOOK 安倍自民党が陰で糸引く
     学校現場への政治介入】、「「はだしのゲン」排除問題」
     「実教出版締め出し問題」「育鵬社採択問題」「東京都副読本問題」」

   『●肥田舜太郎さん「せめて未来の子どもたちのために、
      放射能の心配のない日本を残していけるよう…努力」を
   『●アベ様の「政」の下、「護憲派に集会の会場を
      貸さない自治体が増え…。自治体こそ市民への忖度を怠るな」
    《過去には図書館で漫画「はだしのゲン閲覧をさせないように
     する動きがあったり、同年には「東京都美術館で展示中の造形作品が
     政治的だとして、美術館側が作家に作品の撤去や手直しを求めていた
     ことが発覚」したこともあった。こんな出来事が全国で続いた》

   『●沖縄戦《証言者の萎縮、戦争の教訓継承の妨げ》…「戦争屋」が政権を
      持っている社会では愚者がヘイトをまき散らし、暴力で歴史を歪める
    《<金口木舌>沖縄戦体験者への冒涜 …小学生のころ、原子爆弾の
     悲惨さを描いた漫画「はだしのゲン」(中沢啓治作)を読み、
     戦争の脅威を具体的に想像するようになった。絵の力は大きい。
     戦争に反対する主人公一家を非国民と迫害した軍国主義の恐ろしさ
     伝える》
    《▼「はだしのゲン」を巡っては2013年、「史実の誤り」との陳情を
     きっかけに島根県松江市内の学校図書館から排除しようとする動き
     があった。のちに反発を受けて撤回された。次世代の目や耳も標的
     となっている》

   『●長崎を含めたすべての人々の《幅広く速やかな救済を願う。まず考える
      べきは新たな線引きではなく、雨にぬれた人へのいたわりであろう》

 どう戦争の記憶を残し、戦争を回避するのか。戦争の記憶の継承、《語り継ぐ》。
 「火事場ドロボー」どもが、台湾有事を煽り、先制攻撃・核保有までも口にする。戦争法を盾に、子や孫を戦場に送り出したくて仕方ないらしい。《戦争絶滅受合法案》の制定を切に願う。

   『●「戦争の愚かさを身に染みて知っているはず…
     9条の「戦争放棄」「戦力不保持」の理念はその教訓の結晶」
   『●《戦争の記憶を継承…なぜ継承するのか。端的に言えば、過ちを繰り
     返さないためである…過ちを繰り返さないために過去の過ちから学ぶ》
   『●《「真実を後世に伝えることが生き残った自分の義務」と心の傷を
     押して語り部を続け大きな足跡を残した》安里要江さんがお亡くなりに…
    「平和な社会への《語り部》の皆さんの重要な貢献。特に、
     《沖縄戦の語り部》の皆さんは高齢化している。そんな中、
     戦争の記憶をどのように継承していくのか。
     《「真実を後世に伝えることが生き残った自分の義務」と心の傷を
     押して語り部を続け大きな足跡を残した》安里要江さんがお亡くなりに
     なったそうです」

   『●琉球新報《かつての戦争「前夜」の状況を繰り返さないことを誓いたい》
       《沖縄のメディアとして改めて誓う。戦争のためにペンは取らない》
   『●《沖縄戦をどう継承するか。…国のために死を強いた沖縄戦の実相を
      美談にしてはならない。紡いできた住民目線の継承を大切にしたい》

 「皇軍兵士として戦場で地獄を見た水木しげるさん、「一番いけないのが戦争です」。そして、《戦争に向かうハードルが低く…戦争の怖さが(若者の)耳に届きづらい》恐ろしい世になってしまった。腐敗した自公お維コミによる政治では、決して良い世の中には向かわない。戦争法を廃止し、核廃絶に向かうこともない…。
 「総員玉砕せよ!」には、《「人間の生き死にははかないものである(中略)殺りくの記録は、ここの石と木だけが知っている。いまここに書きとどめなければ誰も知らない間に葬り去られるであろう」との記述が、戦争の惨禍を伝えようとする強い決意》があった。

   『●やはりアベ様「の頭は普通じゃな」かった: 
     誰一人止めない、止めようともしない自公議員…決して忘れない
   『●そもそも、子どもたちのためにこそ 
       「ドブガネしている」税金を使ったらどうなのか?
   『●水木しげるさんと堀江邦夫さん:
       原発ジプシーと云う地獄と戦場と云う地獄
   『●「皇軍兵士として戦場で地獄を見た」水木しげるさん、
                    「一番いけないのが戦争です」
    《あれだけ国民をいじめた歴史はないんじゃないでしょうかね》。
    「「皇軍兵士として戦場で地獄を見た水木しげるさん。
     《自由を国家が制限するんですからね。一番いけないのが戦争です
     戦争で死ぬんだと思うと希望もわきませんでした》という水木さんの
     言葉は、戦争したい人々、「死の商人」たち、「戦争屋」たち、自公議員や
     その支持者達には聞こえないらしい。
     自公議員に投票できる親御さんや祖父母ら……、ブログ主には彼ら、
     彼女らの神経が知れない」

   『●桂歌丸さん…《戦争なんて本当に愚の骨頂》
       《あんな思いなんか二度としたくないし、させたくない》
    《高畑勲野坂昭如大橋巨泉永六輔かこさとし水木しげる
     愛川欽也金子兜太など、戦争を知り、自身の体験をもとに平和を
     希求するメッセージを発してきた戦中世代の著名人が続々と鬼籍に
     入り始めている

   『●水木しげるさんの言葉を…《戦争に向かうハードルが低く…
       戦争の怖さが(若者の)耳に届きづらい》恐ろしい世に
   『●《ビンタばかり食らい、敵軍に片腕をふっとばされた一兵卒、それが
    軍隊のなかの水木だった》…《戦争の惨禍を伝えようとする強い決意》へ

=====================================================
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/319207

適菜収 作家
近著に「ニッポンを蝕む全体主義」「日本人は豚になる」「思想の免疫力」(評論家・中野剛志氏との対談)など、著書45冊以上。「適菜収のメールマガジン」も始動。詳細は適菜収のメールマガジンへ。本紙連載が書籍化「それでもバカとは戦え」好評発売中

適菜収「それでもバカとは戦え」
「はだしのゲン」平和教材から削除…日本をむしばみ続ける属国根性と無責任体質
公開日:2023/02/25 06:00 更新日:2023/02/25 06:00

     (現在の小学生の生活実態と合わないのは当たり前
      (中沢啓治さんの漫画「はだしのゲン」)
      /(C)共同通信社)

 広島市教育委員会は高1と小3の平和教育の教材として使っていた漫画「はだしのゲン」を別の絵本などに差し替えることを決めた。

 「はだしのゲン」は、広島に投下された原爆で父や姉、弟を殺された少年がたくましく生き抜く姿を描いている。

 市教委が設置した大学教授や学校長による会議では、ゲンたちが浪曲を披露して日銭を稼ぐシーンに対し「浪曲は現代の児童の生活実態に合わない」、栄養不足で体調を崩した母親のためにコイを盗むシーンには「コイを盗んでもいいという誤解を与える」といった指摘が出たという。

 アホにも限度がある

 戦争前後を描いた漫画と現在の小学生の生活実態が合わないのは当たり前であり、これを読んで「コイを盗んでもいい」という教訓を引き出したとしたら、それはまた別の問題だ。

 私は小学6年生のときに「はだしのゲン」を読んだ。今回の市教委の決定を受け、SNS上に漫画の断片が次々とアップされたが、記憶に残っているものが多かったそれだけ印象深かったということであり、平和教育としては成功している

 脊髄反射のように、左翼のイデオロギーがどうこうと言いだす連中は昔からいるが、国土を破壊され、同胞を大量虐殺されたことに怒りを表明するのは当然の感覚だろう。残酷なシーンを描いていることを批判するのも筋違い。それを見て子供は原爆の恐怖を学ぶのだ

 「はだしのゲン」に批判的な意見の多くは、「アメリカ様に逆らうなという属国根性と「戦争の責任を追及するなという無責任体質に基づいている。

 敗戦後、雨後のタケノコのように出現した精神の奴隷たちは、現在までわが国をむしばみ続けている

 しまいには原爆を落とされて長崎は本当に無数の人が悲惨な目に遭ったが、あれで戦争が終わったんだという頭の整理で今、しょうがないなと思っていると発言する防衛大臣やポツダム宣言と原爆投下の時系列すら理解していない総理大臣まで出現した。

 「はだしのゲン」は戦中と戦後で発言をコロコロ変え、責任を持たない卑劣な人間を描いた。

 ある種の人間が「はだしのゲン」に反発するのは、グロテスクな自分の顔を描かれたような気分になるからではないか。
=====================================================

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする