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●具志堅隆松さん「その遺骨をも侵略した旧敵国軍の基地をつくるために使用するということは、戦友や遺族への裏切りに他ならない…人道的な問題」

2024年03月02日 00時00分56秒 | Weblog

(2024年02月15日[木])
具志堅隆松さん)《戦争で亡くなった人の血や肉が染みこんだ土や石を、新たな軍事基地建設に使用するのは人間のやることじゃない》…《人柱》でいいのか? 《遺骨を岩ズリと一緒に軍事基地を造るために埋め立てに使うなど言語道断》…もう、滅茶苦茶すぎる。それを平気でやろうとしたのがアベ様や当時の最低の官房長官。そして、首相となった最低の官房長官も、キシダメ首相も、沖縄の声を聞こうともしない。沖縄差別・イジメに加えてのヒトデナシ
 出来もしない基地のために、美ら海に大量の…《辺野古新基地建設事業の埋立に1690万立方㍍の岩ズリが必要》…土砂をぶちまける。何兆円もドブガネする。しかも、普天間も返還されることはなく、辺野古は単なる破壊「損」。

   『●沖縄の《遺骨が残る激戦地の土砂が国の米軍基地建設に…。愚かな戦争
     で犠牲を強いられた人々の遺骨を戦争の道具に使っていいはずがない》

 ご遺族の皆さんの声に全く耳を貸さない、「聞く耳の無い」キシダメ政権。カルト協会の声にはヅボヅボに応じる「利権」「裏金」「脱税」「不明」党の皆さん。沖縄差別・沖縄イジメに加担する自公お維コミ議員ら。今後は、二度と、ホシュとか、ウヨクとか、名のりなさんな。《裏金づくりのテクニックにたけた政治家…保守政治家などと言える代物ではない政治家の保守というものがいかに薄っぺらかったか…》(政界地獄耳)。
 長周新聞の記事【「沖縄戦戦没者の遺骨を新基地建設のために使うな」 遺骨収集ボランティアと遺族らが防衛省と緊急交渉 6万6000筆の反対署名を提出】(https://www.chosyu-journal.jp/shakai/29159)。《沖縄県名護市で日米政府が進める米軍辺野古新基地建設を巡り、設計変更を認めない沖縄県にかわって国が承認する代執行によって埋め立て工事を再開しようとしていることに対し、沖縄戦戦没者の遺骨収集にとりくむボランティア団体「ガマフヤー」(具志堅隆松代表)と沖縄戦遺族たちが6日、沖縄戦戦没者の遺骨が混在する沖縄県南部の土砂を新基地建設のための埋め立てに使用しないことを政府防衛省に求める緊急交渉を東京永田町の衆議院第一議員会館でおこなった》。

   『●《埋め立てに使う土砂を、沖縄戦の激戦地だった沖縄本島南部から
      採取することが新たに盛り込まれた…「戦没者に対する冒とくです」》
   『●《戦争で亡くなった人の血や肉が染みこんだ土や石を、新たな軍事基地
      建設に使用するのは人間のやることじゃない》…《人柱》でいいのか?
   『●《人柱》…《「助けてぃくみそーれー!」…この言葉が1945年、
     島中の至る所で地中に滲み込むほどに叫ばれていた》(三上智恵さん)
   『●《そんなふうに静かに始める抵抗にこそ、人々を変える力がある
     のかもしれない》(北原みのりさん)――― 辺野古破壊と《人柱》
   『●今月で《25年…国策に翻弄され続けた四半世紀》…米軍普天間
     飛行場は返還されず、一方、辺野古は破壊され続け、単なる破壊「損」
   『●遺骨の混ざった土砂が辺野古破壊の(出来もしない)新基地建設に
     使用か? カースーオジサンらはヒトデナシなことをやろうとしている
   『●自公政権やお維に壊され行く沖縄: 沖縄「屈辱の日」を「主権回復の
     日」と言う元首相、沖縄の戦後史を知らないという元最低の官房長官…
   『●確実に《人柱》計画断念を! 《助けてぃくみそーれー!》
     頼みの玉城デニーさんが〝折れて〟しまえば、沖縄県にとって致命的
   『●4野党の共通政策は《米軍普天間飛行場移設に伴う名護市辺野古の
     新基地建設中止》…自公お維に投票=《人柱》を許容することを意味する
   『●アベ様の国葬モドキを沖縄戦体験者はどう見たのか? 《国葬を見て
     思うのは戦争で命を奪われ、葬式さえあげられなかった人たちである》

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https://www.chosyu-journal.jp/shakai/29159

「沖縄戦戦没者の遺骨を新基地建設のために使うな」 遺骨収集ボランティアと遺族らが防衛省と緊急交渉 6万6000筆の反対署名を提出
2024年2月13日

 沖縄県名護市で日米政府が進める米軍辺野古新基地建設を巡り、設計変更を認めない沖縄県にかわって国が承認する代執行によって埋め立て工事を再開しようとしていることに対し、沖縄戦戦没者の遺骨収集にとりくむボランティア団体「ガマフヤー」(具志堅隆松代表)と沖縄戦遺族たちが6日、沖縄戦戦没者の遺骨が混在する沖縄県南部の土砂を新基地建設のための埋め立てに使用しないことを政府防衛省に求める緊急交渉を東京永田町の衆議院第一議員会館でおこなった。

     (防衛省に申し入れをおこなう遺骨収集ボランティア
      「ガマフヤー」代表の具志堅隆松氏ら(6日、東京))

 冒頭、「戦没者の遺骨がまだ回収されていない土地の土を辺野古基地埋め立てに使用しないでください」と首相や防衛相に宛てた署名6万6164筆分を、呼びかけ人の具志堅隆松氏と遺族たちが防衛省職員に手渡した。

 提出にあたり具志堅氏は、「国が辺野古基地建設に使うための土砂を採取しようとしている沖縄本島南部には、未だに第二次世界大戦中の沖縄戦戦没者の遺骨が収容されずにとり残されたままだ人道的に許されるものではない遺骨は沖縄の方だけではなく、日本各地から沖縄戦に送り込まれた方のものも含まれ、米国兵、朝鮮半島から連れてこられた人たちの骨も含まれている沖縄だけの問題ではない。この遺族の声、国民の声に真摯に耳を傾けてほしい」とのべた。

 続けて具志堅氏は、「私たちはこれまで沖縄戦の激戦地である南部の土砂が防衛省によって辺野古の埋め立てに使われないように声を上げてきた。そのたびに防衛省は“まだ決まったことではない。これは業者が決めることだ”と言い逃れてきた。今まさに代執行がおこなわれ、業者が南部の土砂を使おうとしている。それを認めることは、防衛省が“戦没者の遺骨は重要な問題と認識している”といいながら、その遺骨が混じった岩ズリを海に捨てることになる。戦没日本兵は防衛省職員にとっては先輩であり、戦友であるはずだ。その遺骨をも侵略した旧敵国軍の基地をつくるために使用するということは、戦友や遺族への裏切りに他ならない。このことは辺野古基地に賛成、反対以前の人道的な問題だ。埋め立てにおいて南部の土砂を使用しないことを明言してもらいたい」と強く訴えた。

 申し入れでは、防衛省に対して「沖縄県南部地区の土砂調達計画を撤回する」「埋立土砂の調達地の決定は知事の承認事項であり、採取地が決まった時点で知事の承認を受ける必要がある」「受注業者が採取地を決定するのではない」などの要望に対する国の回答を求めた。

 対応した防衛省整備計画局は、「沖縄県においては太平洋戦争末期に凄惨な地上戦がおこなわれ、軍民あわせて20万人もの尊い命が失われたものと承知している。とくに本島南部一帯では多くの住民の方々が亡くなったものと認識している。そのうえで、今後新たに発注する工事の調達先は決まっていないが、このような歴史のある沖縄においてご遺骨の問題は真摯に受け止める必要があると認識している。こうしたことを踏まえながら事業を進めたいと考えている」とのべ、「遺骨問題を受け止めるが、埋立事業は推進する」という矛盾する説明に終始した。遺族側から「真摯に受け止めるというのなら、遺骨が混じる南部の土砂は使わないということか?」という質問に対しても「先ほどお答えした通り」「それ以上の答えはない」とくり返すだけの対応を見せた。


「肉親が二度殺される思い」 遺族の訴え

     (
発掘された遺骨の写真を見せながら訴える沖縄戦遺族(6日))

 福岡から駆けつけた沖縄戦遺族の女性は「父は昭和20年6月に13日、今問題になっている南部・摩文仁の崖下にある洞窟の中で亡くなった。今日は、厚労省援護課が出した沖縄方面部隊の経歴書や、日本兵がどのような経緯をたどって南部に行ったのかという資料も持参した。父たちが亡くなった洞窟は風雨にさらされて崩れてきている。あちこちに遺骨が散らばっている。その土を掘り返して米軍の基地のために使うということは、私たちの父は2回殺されるのと同じだ。絶対に許されない」と声を震わせて訴えた。

 沖縄県うるま市の男性遺族は、南部で収集した遺骨を映した写真パネルを見せながら、「防衛省の皆さんは、激戦地の南部に行ったことがあるのか? ここで発掘される遺骨は、すでに小さく砕かれて土に混じっており、素人の目では小石とも木切れとも見分けがつかない。私の姉、父方の祖父母は沖縄南部で亡くなった。遺骨も戻ってきていない。まだ土の下で眠っているのだその土砂でもう一回、戦争のための基地をつくるということは、戦死した肉親の遺骨で基地をつくることになる。どうか遺族と戦没者の尊厳を守ってください」と高まる感情を抑えながら訴えた。

 千葉県から訪れた男性遺族は「私の父は『昭和20年6月23日、喜屋武岬(沖縄本島南端)で戦死』という広報が入っている。実際は喜屋武岬なのかどうかわからない。その日が沖縄戦の終結日ということになっているからだ。喜屋武岬では今、鉱山開発という名目で土砂が掘り出されている。防衛省の回答は、遺骨が大切であるといいながら、(辺野古)事業を継続したいという矛盾したものだ。遺骨が大切だというのなら事業を中止すべきだ。海岸の壕では遺骨はどんどん出てきている。この土砂を基地建設に使うということは、もう二度と遺骨が遺族の元に戻ってこないということだ。私も具志堅さんに誘われて遺骨収集に参加したが、見分けがつかないような小さな遺骨を丹念により分けていく作業だ。そのような貴重な活動をしている人たちの声を代執行などというもので潰さないでもらいたい」とのべた。

 東京都内の男性遺族は「父親は昭和20年6月4日、沖縄県南部の八重瀬町で戦死している。激戦地であった沖縄本島南部は、仕切りのない墓場といえる場所だ。その墓場から遺骨ごと土砂を掘り出し、米軍基地建設の埋め立てのために海中に葬るということは常識では考えられない暴挙であり、人間の尊厳、戦没者の尊厳を著しく侵す野蛮な行為だ」と怒りを込めてのべた。

 沖縄県から訪れた男性遺族は「祖父母、叔父の3名が南部で戦死している。祖父は当時の日本政府から義勇隊に組織された。そのように国策に従わされた人の骨も一かけらも見つかっていない。そういう遺骨までも、殺した側の軍隊の基地建設のために海に捨てるのか人間の心を持つ者がやることではない。安倍政権時代に戦没者遺骨収集推進法ができたのに、沖縄で収集しているのは民間ボランティアだ。国家事業であるはずの遺骨収集もせず、どんな権利があって沖縄の地を掘り返すのか」と激しい感情とともに胸の内を語った。

 祖父の遺影を持参した女性は「私は軍人の遺族だ。祖父は北海道から満州に渡り、沖縄戦で昭和20年6月18日に戦死した。平和の礎に刻まれた沖縄戦犠牲者は24万人をこえており、防衛省はその数を過小評価すべきではない。2016年の遺骨収集法を定めながら、それに反する犯罪を防衛省はやろうとしている。それは私たち肉親の遺骨を持たない遺族に対する脅迫だ。これ以上、祖父を遠くに連れて行かないでほしい沖縄戦の遺族は、米国、韓国、北朝鮮、台湾(中国)にもいる。私たちですらなにも説明を受けていないのに、海外にいる遺族にはどう説明するのか。これは日本の常識と見識が問われる国際問題だ」と指摘した。

 防衛省は「今後新たに調達する土砂の採取場所はまだ決まっていない」としながら、国が代執行で承認した埋立変更承認申請書によって土砂調達を含む辺野古事業の法的問題は解決済みというスタンスをとり、土砂採掘にかかわる諸問題は「業者が関係法令に基づき適切に対応されるものと認識している」との書面の読み上げに終始した。

 沖縄防衛局の設計変更申請書では、辺野古新基地建設事業の埋立に1690万立方㍍の岩ズリが必要とされているが、沖縄南部地区(糸満市・八重瀬町)だけでその2倍近い約3160万立方㍍の岩ズリの調達が可能としている。

 申し入れをおこなった遺骨収集ボランティアや遺族たちは、「遺骨はすでに風化して土に混じっており、これを採石業者が収集することは不可能。現場安置として南部一帯を聖域とすべき」「南部から土砂を採取しないという決断をしてほしい」と訴え、今後、沖縄県に対しても土砂採取の実施計画の事前協議で防衛省による南部の土砂使用計画を撤回させるよう求めていくことにしている。
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●お維出身でアベ様お気に入りの杉田水脈氏が《啓発》程度で改心するなどあり得ない…議員辞職をさせるどころか、自民党は党の要職につける始末

2023年10月23日 00時00分17秒 | Weblog

[※ 「こんな人たち」 報道特集(2017年7月8日)↑]


// (2023年10月20日[金])
杉田水脈氏、アイヌ民族への差別との認識「全くない」 ブログが人権侵犯と認定 記者に囲まれ「びっくり」》だそうです。お維出身でアベ様お気に入りの差別主義者…《啓発》程度で、改心するなどあり得ない。

   『●杉田水脈氏…《このような人権感覚に問題がある議員を政務官に登用した
     岸田文雄首相の人権意識、任命責任を改めて厳しく問わなければならない》
   『●杉田水脈氏をヅボヅボ《党や政権内に厳しく責任を問う様子も見られない》
      …自民党やキシダメ首相・自民党総裁の人権感覚は彼女と同じだから

 《杉田氏は記者会見などの対応はしないし、同党や政権内に厳しく責任を問う様子も見られない》。そりゃぁ、自民党やキシダメ首相・自民党総裁の人権感覚は杉田水脈氏と同じだからね。角谷浩一氏は《こんな人物を政府に入れた時点で差別容認のヘイト政権だと国内外に示したようなもの》と。またしても、懲りることなく、キシダメ自民党総裁は党の要職(外交部会の部会長代理 → 騒がれたため、環境部会長代理に変更)に《こんな人物》をつけようとしているようです。正気かね? 先日、《岸田文雄首相は国連総会での演説で「人間の尊厳の尊重を強調》したそうだが、マンガか? (日刊ゲンダイ)《小沢一郎氏は「自民党=利権=差別の党」と痛烈批判》したそうです。当然の批判。
 東京新聞の記事【杉田水脈氏「人権侵犯」2例目の認定 「コスプレおばさん」投稿で大阪法務局 「削除して謝罪した」とコメント】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/284546)によると、《自民党の杉田水脈(みお)衆院議員が2016年、フェイスブックに「チマチョゴリやアイヌの民族衣装のコスプレおばさん」と写真付きで投稿した問題で、大阪法務局が人権侵犯と認定したことが18日、申立人への取材で分かった。札幌法務局も9月に投稿が人権侵犯だと認定しており、2例目。大阪法務局は杉田氏に人権尊重の理解を深めるよう「啓発を実施したという》。
 日刊ゲンダイの記事【自民・杉田水脈氏「人権侵犯」認定ふたたび…小沢一郎氏は「自民党=利権=差別の党」と痛烈批判】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/330805)によると、《自民党の杉田水脈衆議院議員(56)が、ブログなどで差別的な投稿をしたとして、大阪法務局から「人権侵犯の認定を受けていたことが18日、わかった》、《杉田氏は9月にもアイヌ民族の女性からの申し立てを受け札幌法務局から、投稿が「人権侵犯と認定されている》。

   『●「取締役レベルで決定した確信犯的」ヘイト企画・
      「差別ビジネス」のツケ…これで幕引きでいいのですか?
   『●杉田水脈衆院議員、《一体、だれがこんな人物を国会議員にしたのか》
     (日刊ゲンダイ)…悪夢のような無《責任政党》やその総裁らの無責任
   『●村上誠一郎議員の発言よりも、統一協会票の差配等々のアベ様案件こそ
      が《国賊》であり、《党員の品位を汚す行為》だと思いますが?(1)
    《…自民党・杉田水脈衆院議員の“性的マイノリティには生産性がない
     という差別言説…》

   『●《とりあえず、うっかり「いいね」を押したら即アウト、ではない》…
      杉田水脈衆院議員はどのように言動し、どの様なモノに「いいね」?
   『●杉田水脈総務政務官、麻生太郎自民党副総裁らはウルトラのつく差別
     主義者…ズボズボ壺壺ヅボヅボな自民党で重用されるってどういうこと?
   『●《能力の問題。人格の問題。品性の問題》…本当にそうだ! 〝ハート〟
         無き自民党の〝ハート〟無き山口県連所属国会議員・杉田水脈氏
   『●お維系の杉田水脈議員を、櫻井よしこ氏の助言を基に引き抜いたのはアベ
      様であり、なんとキシダメ首相は総務政務官に指名してしまったょ…
    《極め付きは16年の国連女性差別撤廃委員会に関するブログ投稿。
     「小汚い格好に加えチマ・チョゴリやアイヌのコスプレおばさん
     まで登場」「同じ空気を吸っているだけでも気分が悪くなる」
     などと罵詈雑言だったのだが、「100人ぐらいの方々が私を
     取り囲んで至近距離で罵声を浴びせた。当時、一般人だった私が
     このような感想を持つのは仕方がなかった」とまたウソ
     再選できず「タダの人」だっただけで、ブログには「近寄ろうと
     すると大勢の人間に囲まれました」と書いていた》
    《■ヘイト政権だと国内外に示したようなもの
    《…角谷浩一氏は言う。…「岸田首相は例によって〈適材適所
     とかばっています
が、こんな人物を政府に入れた時点で差別容認の
     ヘイト政権だと国内外に示したようなもの。一連の辞任ドミノ
     しかり、自民党にはこのレベルの議員しかいないということでもある」》

   『●《第二の杉田水脈》衆議院議員である梅村みずほ参院議員に〝代表〟質問
     させたお維…音喜多駿政調会長も強力に〝代表〟質問を支持していたが…
   『●杉田水脈氏…《このような人権感覚に問題がある議員を政務官に登用した
     岸田文雄首相の人権意識、任命責任を改めて厳しく問わなければならない》
   『●杉田水脈氏をヅボヅボ《党や政権内に厳しく責任を問う様子も見られない》
      …自民党やキシダメ首相・自民党総裁の人権感覚は彼女と同じだから

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https://www.tokyo-np.co.jp/article/284546

杉田水脈氏「人権侵犯」2例目の認定 「コスプレおばさん」投稿で大阪法務局 「削除して謝罪した」とコメント
2023年10月18日 20時36分

     (杉田水脈氏)

 自民党の杉田水脈(みお)衆院議員が2016年、フェイスブックに「チマチョゴリやアイヌの民族衣装のコスプレおばさん」と写真付きで投稿した問題で、大阪法務局が人権侵犯と認定したことが18日、申立人への取材で分かった。札幌法務局も9月に投稿が人権侵犯だと認定しており、2例目

 大阪法務局は杉田氏に人権尊重の理解を深めるよう「啓発を実施したという。

 23年2月に人権救済を申し立てたのは、16年にスイスで開かれた国連女性差別撤廃委員会にチマ・チョゴリを着て出席した在日コリアン女性3人。女性らによると法務局は、杉田氏が「日本国の恥さらし」などとブログやフェイスブック、ツイッター(現X)に投稿した3件と、同内容の引用2件の計5件を人権侵犯と認めた

 女性の一人(65)は報道陣に「杉田氏は6年以上ヘイトスピーチを放置し、考えを改める気持ちがなかった」と話した。

 杉田氏は「既に昨年削除して謝罪している」とコメントした。(共同)


【関連記事】杉田水脈議員に「人権侵犯」の認識はあるのか? 繰り返す弱者への蔑み 自民党が責任問わないのはなぜ
【関連記事】杉田水脈氏、アイヌ民族への差別との認識「全くない」 ブログが人権侵犯と認定 記者に囲まれ「びっくり」
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https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/330805

自民・杉田水脈氏「人権侵犯」認定ふたたび…小沢一郎氏は「自民党=利権=差別の党」と痛烈批判
公開日:2023/10/19 13:45 更新日:2023/10/19 13:45

     (「人権侵犯」(自民党の杉田水脈衆院議員)
                /(C)日刊ゲンダイ)

 自民党の杉田水脈衆議院議員(56)が、ブログなどで差別的な投稿をしたとして、大阪法務局から「人権侵犯の認定を受けていたことが18日、わかった。

 人権救済を申し出たのは、7年前に国連女性差別撤廃委員会にチマ・チョゴリを着て出席し、写真を撮られた大阪府在住の在日コリアンの女性3人。杉田氏は「チマ・チョゴリやアイヌの民族衣装のコスプレおばさん」「日本国の恥さらし」などとブログやツイッター(現X)などに投稿した。3人は2月に差別的なヘイトスピーチだと大阪法務局に申告。法務局は「人権侵犯」と認め、杉田氏に人権尊重の理解を深めるよう啓発した。

 杉田氏は9月にもアイヌ民族の女性からの申し立てを受け札幌法務局から、投稿が「人権侵犯と認定されている。


■立憲・小沢一郎氏はSNSで批判

 これを受け、立憲民主党の小沢一郎衆院議員はXに投稿。「自民党=利権=差別の党」「特定の方々をその出自等で公然と差別・侮辱し、法務局から人権侵犯認定まで受けている人物を要職(注・自民党環境部会長代理に起用する岸田総理・自民党も、また、実質的に人権侵犯認定を受けていることになる」と厳しく批判した。
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●杉田水脈氏をヅボヅボ《党や政権内に厳しく責任を問う様子も見られない》…自民党やキシダメ首相・自民党総裁の人権感覚は彼女と同じだから

2023年10月21日 00時00分00秒 | Weblog

[※ 「こんな人たち」 報道特集(2017年7月8日)↑]


// (2023年09月30日[土])
《杉田氏は記者会見などの対応はしないし、同党や政権内に厳しく責任を問う様子も見られない》。そりゃぁ、自民党やキシダメ首相・自民党総裁の人権感覚は杉田水脈氏と同じだからね。角谷浩一氏は《こんな人物を政府に入れた時点で差別容認のヘイト政権だと国内外に示したようなもの》と。またしても、懲りることなく、キシダメ自民党総裁は党の要職(外交部会の部会長代理 → 騒がれたため、環境部会長代理に変更)に《こんな人物》をつけようとしているようです。正気かね? 先日、《岸田文雄首相は国連総会での演説で「人間の尊厳の尊重を強調》したそうだが、マンガか?

   『●「取締役レベルで決定した確信犯的」ヘイト企画・
      「差別ビジネス」のツケ…これで幕引きでいいのですか?
   『●杉田水脈衆院議員、《一体、だれがこんな人物を国会議員にしたのか》
     (日刊ゲンダイ)…悪夢のような無《責任政党》やその総裁らの無責任
   『●村上誠一郎議員の発言よりも、統一協会票の差配等々のアベ様案件こそ
      が《国賊》であり、《党員の品位を汚す行為》だと思いますが?(1)
    《…自民党・杉田水脈衆院議員の“性的マイノリティには生産性がない
     という差別言説…》

   『●《とりあえず、うっかり「いいね」を押したら即アウト、ではない》…
      杉田水脈衆院議員はどのように言動し、どの様なモノに「いいね」?
   『●杉田水脈総務政務官、麻生太郎自民党副総裁らはウルトラのつく差別
     主義者…ズボズボ壺壺ヅボヅボな自民党で重用されるってどういうこと?
   『●《能力の問題。人格の問題。品性の問題》…本当にそうだ! 〝ハート〟
         無き自民党の〝ハート〟無き山口県連所属国会議員・杉田水脈氏
   『●お維系の杉田水脈議員を、櫻井よしこ氏の助言を基に引き抜いたのはアベ
      様であり、なんとキシダメ首相は総務政務官に指名してしまったょ…
    《極め付きは16年の国連女性差別撤廃委員会に関するブログ投稿。
     「小汚い格好に加えチマ・チョゴリやアイヌのコスプレおばさん
     まで登場」「同じ空気を吸っているだけでも気分が悪くなる」
     などと罵詈雑言だったのだが、「100人ぐらいの方々が私を
     取り囲んで至近距離で罵声を浴びせた。当時、一般人だった私が
     このような感想を持つのは仕方がなかった」とまたウソ
     再選できず「タダの人」だっただけで、ブログには「近寄ろうと
     すると大勢の人間に囲まれました」と書いていた》
    《■ヘイト政権だと国内外に示したようなもの
    《…角谷浩一氏は言う。…「岸田首相は例によって〈適材適所
     とかばっています
が、こんな人物を政府に入れた時点で差別容認の
     ヘイト政権だと国内外に示したようなもの。一連の辞任ドミノ
     しかり、自民党にはこのレベルの議員しかいないということでもある」》

   『●《第二の杉田水脈》衆議院議員である梅村みずほ参院議員に〝代表〟質問
     させたお維…音喜多駿政調会長も強力に〝代表〟質問を支持していたが…
   『●杉田水脈氏…《このような人権感覚に問題がある議員を政務官に登用した
     岸田文雄首相の人権意識、任命責任を改めて厳しく問わなければならない》

 《現職国会議員の言動が人権侵犯に認定された》(沖縄タイムス)という衝撃的なニュース。《認定》されたことは当然なのだが、未だ《現職国会議員》であることが大問題。自民党はいったい何をしているのか? お維出身で、差別・ヘイトをまき散らしまくる自民党国会議員・杉田水脈衆院議員を総務政務官に任命していた方の責任は? キシダメ《首相の人権感覚もまた問われている》(アサヒコム)、《このような人権感覚に問題がある議員政務官に登用した岸田文雄首相の人権意識、任命責任を改めて厳しく問わなければならない》(琉球新報)。未だに杉田氏を国会議員で居させているというニッポンの恥。《啓発》程度で、改心するなどあり得ないでしょうね。
 岸本拓也木原育子両記者による、東京新聞の記事【こちら特報部/杉田水脈議員に「人権侵犯」の認識はあるのか? 繰り返す弱者への蔑み 自民党が責任問わないのはなぜ】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/279665?rct=tokuhou)。《自民党の杉田水脈(みお)衆院議員がブログでアイヌ民族への侮辱的な投稿をしていた問題で、札幌法務局が人権侵犯の事実があったと認定した。国会議員が人権侵害をしたと認定される異例の事態だが、杉田氏は記者会見などの対応はしないし、同党や政権内に厳しく責任を問う様子も見られない。岸田文雄首相は国連総会での演説で「人間の尊厳の尊重を強調した。だとしたら、放置していい問題か。(岸本拓也木原育子)》。

 《こんな人物》を常用する《差別容認のヘイト》な自民党であることを世界に喧伝。
 山口哲人小椋由紀子両記者による、東京新聞の記事【<速報>松川るい氏を副幹事長 杉田水脈氏は環境部会長代理に フランス研修や差別言動で批判 自民党人事】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/280523)。《自民党は29日の総務会で、党のフランス研修が「観光旅行のようだ」と批判された松川るい参院議員(大阪選挙区)を副幹事長に、度重なる差別的言動で批判を浴びる杉田水脈衆院議員(比例中国)を環境部会長代理にそれぞれ起用する人事を決めた。(山口哲人小椋由紀子)》、《杉田氏はアイヌ民族への侮辱的な投稿で今月、札幌法務局から「人権侵犯の事実があった」と認定された。昨年8月には岸田内閣で総務政務官に起用されたが、性的少数者を「生産性がない」と表現した問題を巡って12月の参院予算委員会で謝罪、撤回に追い込まれ、その後更迭された。茂木幹事長は、次期衆院選で杉田氏を公認するかどうかなど党の対応について明言を避けている。総務会では、政治資金などの問題が相次いで明らかになった元総務相の寺田稔衆院議員(広島5区)を総務会長代理に充てた》。

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https://www.tokyo-np.co.jp/article/279665?rct=tokuhou

こちら特報部
杉田水脈議員に「人権侵犯」の認識はあるのか? 繰り返す弱者への蔑み 自民党が責任問わないのはなぜ
2023年9月26日 12時00分

 自民党の杉田水脈(みお)衆院議員がブログでアイヌ民族への侮辱的な投稿をしていた問題で、札幌法務局が人権侵犯の事実があったと認定した。国会議員が人権侵害をしたと認定される異例の事態だが、杉田氏は記者会見などの対応はしないし、同党や政権内に厳しく責任を問う様子も見られない。岸田文雄首相は国連総会での演説で「人間の尊厳の尊重を強調した。だとしたら、放置していい問題か。(岸本拓也木原育子


◆「認定」受け、法務省は氏に人権を「啓発」

 札幌法務局は今月7日付で、杉田氏による人権侵犯を認定した。

 認定されたのは計3件で、2016年にスイスで開かれた国連女性差別撤廃委員会の参加者について、「チマ・チョゴリやアイヌの民族衣装のコスプレおばさんまで登場。完全に品格に問題があります」と書き込んだブログやツイッター(現X)への投稿など。委員会に参加したアイヌ民族の多原良子さんが今年3月に人権救済を申し立てていた。認定を受けて法務局が、杉田氏に人権について「啓発」したという。


◆同性カップルは「生産性ない」発言で政務官辞任

 改めて、杉田氏の経歴を振り返りたい。兵庫県出身で、西宮市役所勤務などを経て12年に政界入り。日本維新の会や次世代の党などを渡り歩き、17年の衆院選で自民党の比例中国ブロックから出馬し、現在3期目。故・安倍晋三首相と保守的な考えが近いとされ、安倍氏の地元の同党山口県連に属し、派閥も安倍派だ

     (昨年11月、参院予算委で答弁する総務政務官時代の
      杉田水脈氏=国会で)

 その言動は度々問題視されてきた。18年には月刊誌で同性カップルを念頭に「生産性がない」と表現。今回の投稿は、杉田氏が総務政務官として出席した昨年11月の参院予算委員会で取り上げられた。同12月、これらの言動の謝罪と撤回に追い込まれ、政務官を辞任した。ただし、杉田氏は撤回しながらも差別とは認めなかった

 今回の人権侵犯認定をどう受け止めているのか。杉田氏の事務所に尋ねると、今月14日に法務省側から杉田氏本人に事実認定の説明があったことを認めた上で、「受け止めは、マスコミには一切出さないようにしている」と話した。その理由について、「(申し立てした)相手方もあることだし、本来非公開であるべきもの」と述べ、記者会見の予定もないとした。


◆岸田首相は国連で「人間の尊厳」訴えていたが…

 説明に後ろ向きな姿勢を野党は批判する。立憲民主党の泉健太代表は22日の記者会見で「当の本人は国会議員としてどういう認識なのか、多くの国民が説明を聞きたいと思っている」として謝罪と説明を求めた上で「指導すべきは自民党。人権に関する研修や指導はどうなっているのか」と自民党の対応を疑問視した。

 自民党は今のところ、公式な見解を示していない。杉田氏の事務所も党本部からの指導などは「秘書が把握している限り、全くない」と話す。自民党幹事長室に聞くと、「今後、党役員の会見で質問があれば、党の見解を示すことになる」と述べるにとどめた。

     (国連総会の一般討論演説を行う岸田首相
      =19日、米ニューヨークで(AP))

 折しも、総裁でもある岸田文雄首相は19日の国連での演説で「目指すべきは、人間の尊厳が守られる世界」と自らの理想を国際社会に訴えたばかり。それと相反する杉田氏の言動に向き合っているとは言い難い。党内からも「杉田氏をかばっている印象を持たれるのは良くない」(若手議員)との声も漏れる。

 ジャーナリストの鈴木哲夫氏は自民党の対応について「ありえない」と批判する。甘い対応の背景に「自民の主要支持層である安倍派、保守派への配慮が常にある」とした上でこう続ける。「長期政権で緊張感が失われ、自民党全体が緩み、矜持(きょうじ)を失っている党として、杉田氏に公の場で説明責任を果たさせるなど、きちっと党として対処しないといけない


◆杉田氏の事務所「何をもって啓発か、認識していない」

 人権侵犯の認定に至る流れについて触れたい。法務局は当事者や法定代理人から人権救済の申し立てを受け、調査すべきかどうか判断する。

 調査では加害者本人や周辺に事実確認をしていく。侵犯の事実が認定されると、今回のような「啓発」のほか「要請」「説示」といった措置を実施する。調査件数は2022年、7859件あった。

 さて、啓発とは何をするのか。法務省人権擁護局調査救済課の佐藤晶子課長補佐は「なるべく対面で(加害者に)人権への理解を深めてもらっている。面会できない際はパンフレットを送って注意喚起する場合もある」と話す。

     (救済申し立てから人権侵犯認定に至る流れを
      説明する法務省のウェブサイト)

 今回は具体的にどんな啓発をしたのか。法務省は「個別事案のため答えられない」と明確にしない。加害者側が抜本的に人権意識を改めるような働きかけをしたのか、疑わしさが残る

 こちら特報部の取材に、杉田氏の事務所は「法務省側から今回の認定に関する説明はあったが、その中で何をもって啓発としているかは、こちらはよく認識していない」と答えた。

 「『アイヌのことを学ぶように説諭した』との報道もあったが、杉田本人に確認しても、そんな話は聞いていない」とも。「ただ、法務省とけんかするつもりもない」として、認定は受け入れる考えという。

 啓発に強制力があるわけでなく、加害者側の認識もどこか軽い


◆差別禁じた「アイヌ新法」、政治家が踏みにじるとは

 一方、被害者側にかかる負担は重い。今回、救済申し立てをした多原さんは「申告をするため、SNSで中傷されたコメントを何度も見直し、精神的に大変負担だった」と振り返る。

 人権侵犯の認定について、法務省側は発表しなかったが、自ら発信した。「同じ立場の人の励みになり、抑止力になって、声を上げやすくなるなら」と、その理由を語る。

 19年施行のアイヌ施策推進法アイヌ新法)ではアイヌ民族を先住民族と位置づけ差別や権利侵害を禁じている立法府の人間が法律の基本理念を踏みにじった点でも、今回のケースは重大だ

 多原さんと活動をともにしてきたアイヌ文化伝承者の光野智子さんは「政府も政治家もアイヌ民族の歴史を知らなすぎる。人権侵犯の認定を契機に歴史を学んでほしい」と強調する。


◆専門家「重用する自民党の姿勢も問題」

 杉田氏の言動に、公の機関が加害性を認定したのはこれが初めてではない

 杉田氏から慰安婦問題への研究費の使い方を非難され、名誉を毀損(きそん)されたとして研究者4人が損害賠償を求めた訴訟の控訴審判決が5月、大阪高裁であった。高裁は杉田氏に一部賠償を命じた。

 原告の1人、大阪大の牟田和恵名誉教授(ジェンダー論)は「杉田氏が確信犯的に中傷を先導している現状は、私たちの裁判の時も今回の人権侵犯と認定されたケースの際も変わっていないのではないか。裁判が終わった後も杉田氏からの謝罪は一度もなく、真摯(しんし)な対応はなかった」と厳しい目を向ける。

     (自由民主党本部)

 同じく原告の1人、同志社大の岡野八代教授(政治思想史)は「杉田氏の特徴はマイノリティーが生きていく権利を嘲笑し、蔑(さげ)すむこと政治は弱い立場の人のためにあるはずだが、弱者が逆に追い詰められている」と憤る。

 今回ものど元過ぎれば…なのか。東京大の遠藤乾教授(政治学)は「岸田首相は国連演説など外向けには人権意識が高いように喧伝(けんでん)するが、ヘイトにまみれた日本の現状がいかに深刻か」と疑問視し、「最も罪深いのは杉田氏のような女性を選挙では比例順位の上位に載せて利用していることだ。杉田氏に政治家の資格はないそういった存在を自民党が認めていることそのものが大変な問題だ」と訴える。


◆デスクメモ

 問題のある言動を繰り返し、人権侵犯との認定を受けても、差別と認識しているか分からないこれで国会議員の資質があるというほうが難しい。杉田氏を比例名簿に載せ、重用してきたのは自民党だ。このままフェードアウトを狙ったとしても、さらに人権意識を疑われるだけだ。(北)


【関連記事】杉田水脈総務政務官、今度はアイヌ民族や在日コリアンへの侮辱で批判殺到 それでも更迭しない岸田首相
【関連記事】杉田水脈氏はなぜ「重用」され続けるのか 弱者に攻撃繰り返し、自民党は黙認 <寄稿・小川たまかさん>
【関連記事】杉田水脈氏のアイヌ民族侮辱は「人権侵犯」 Twitterで「コスプレおばさん」など 札幌法務局が認定
【関連記事】「性別変更に手術必要」? 世界の潮流に抗する自民保守派の主張 最高裁が年内にも判断
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●内橋克人さん《今も進行中の格差の拡大、すなわち、豊かな者がより豊かになり、貧しい者がより貧しくなるような経済のあり方に警鐘》

2021年12月12日 00時00分55秒 | Weblog

[※ ↑ 闘う主張、現場の声支えに 経済評論家・内橋克人さんを悼む (金子勝さん) (朝日新聞 2021年09月08日(水))]


/  (20211001[])
『クローズアップ現代+』の記事【追悼 経済評論家 内橋克人 未来への遺言】(https://www.nhk.jp/p/gendai/ts/WV5PLY8R43/blog/bl/pkEldmVQ6R/bp/pPLoJBZn8D/)。

 《あらためて過去の番組での発言を見ますと、まさに今の時代を予見していたような鋭い洞察に驚かされます。内橋さんは、今も進行中の格差の拡大、すなわち、豊かな者がより豊かになり、貧しい者がより貧しくなるような経済のあり方に警鐘を鳴らし続けました。これを内橋さんは<市場原理至上主義>と呼び、一貫して批判し続けました。そして内橋さんが訴え続けたのは、人間の幸せを中心に据えたもう一つの経済は、可能だということです。それは、いったいどういう経済なのでしょうか。》

   『●内橋克人さん ―――《今は社会問題と正面から向き合う経済ジャーナ
     リストがどんどん減る中で、また優れた知性を一人失った》(金子勝さん)
   『●内橋克人さん《「新自由主義」に代えて…F(フーズ)、E(エネルギー)、
      C(ケア) を軸にして地域で雇用を創る新しい経済政策を打ち出した》

 《市場原理至上主義》ではない、《人間の幸せを中心に据えたもう一つの経済は、可能だ》。
 FEC自給圏、《原発は『プルトニウムをつくる装置』》…本当に尊敬できる経済評論家でした。(宇沢弘文さんが蛇蝎のごとく嫌った)トリクルダウン教祖・竹中平蔵氏などとは全く違う、真の意味での経済ジャーナリストだった内橋克人さん。まだまだお話を聞きたかった《優れた知性》でした。お亡くなりになったこと、とても残念です。

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https://www.nhk.jp/p/gendai/ts/WV5PLY8R43/blog/bl/pkEldmVQ6R/bp/pPLoJBZn8D/

追悼 経済評論家 内橋克人 未来への遺言
NHK 2021年9月22日 午後4:35 公開

 2021年9月1日、経済評論家で、ジャーナリストの内橋克人さんが亡くなりました。権力におもねらず、弱い人たちの側に立ち続けた、89年の生涯でした。

 内橋さんは「クローズアップ現代」に50回出演いただいており、ほかにも「NHKスペシャル」など、多くの番組にご登場いただきました。

 あらためて過去の番組での発言を見ますと、まさに今の時代を予見していたような鋭い洞察に驚かされます。内橋さんは、今も進行中の格差の拡大、すなわち、豊かな者がより豊かになり、貧しい者がより貧しくなるような経済のあり方に警鐘を鳴らし続けました。これを内橋さんは<市場原理至上主義>と呼び、一貫して批判し続けました

 そして内橋さんが訴え続けたのは、人間の幸せを中心に据えたもう一つの経済は、可能だということです。それは、いったいどういう経済なのでしょうか。

 今回は、内橋さんが時代とどう向き合い、どんなメッセージを発信されてきたのかをご紹介します。

(制作局 窪田栄一)


「人間のための経済」を求めて

 まず、内橋さんの生い立ちからみていきましょう。

・昭和7年(1932)、神戸市生まれ。

・昭和20年(1945)、13歳の時、神戸空襲を体験。

     (太平洋戦争末期の空襲)

・昭和32年(1957)、大学卒業後、神戸新聞に入社。

 のちに、フリージャーナリストに転身。

     (神戸新聞時代の内橋さん)

・昭和53年(1978) 「匠の時代」を発表。

 日本の製造業を担う技術者・技能者の骨身を削る姿を描く。

     (匠の時代)

 1980年代後半から、日本社会は「バブル経済」に踊り、「マネー資本主義」が台頭し始めました。

 そして、1990年代初頭、バブルが崩壊すると、長引く不況から脱出する手立てとして叫ばれ始めたのが「規制緩和」「民営化」「金融の自由化」などでした。

・平成6年(1994) スーパーの出店を容易にする、大規模小売店舗法の規制緩和

・平成8年(1996) 派遣労働者が働くことのできる業種を拡大する、労働規制の緩和

 こうした規制緩和の動きに、多くの論者が賛同する中、内橋さんは、時流に流されず、「その改革は本当に人を幸せにするのか?」という観点から、独自の論を展開します。こうした改革はマネーの動きを活発にさせるかもしれないが、働く一般の人びとの利益にはつながらないのではないか、と問題提起したのです。

 特に、内橋さんが気にかけたのは、若者たちの未来でした。当時、増えつつあったのが、携帯電話を使って仕事を探し、一日単位で契約して働く、新しい働き方でした。

     (携帯電話 画面up)

 外食産業や運送業など、さまざまな企業が、人材サービス会社と契約を結んで、必要な時に必要な数だけ一日契約で人を確保することで、コスト削減をはかっていました


 内橋さんは、若者の働き方について、警鐘を鳴らし続けました。

技能とか技術というのは、ある程度の期間ですね、その仕事に習熟していく。そして習熟をして、自分のものに完全にしてしまってから、そこに能力、あるいは独創力、創造力、そういうものを発揮していく余地が生まれてくるわけですよ。ただそれを細切れにしてしまってね。それだけの創造力、競争力が出てくるかという、そこが一番大きな問題ですね


Q:こうした働き方が増える中で何が問われているんでしょうか?

結局、厳しい経済状況の中で、働く側の権利、というものがね。どんどん譲歩させられていると思うんですよ。それはある程度、やむを得ないかもしれないけど、いったいどこで立ち止まるのか。その基準をね、社会全体で、考えるときが来てると思う。その基準は何かといえば、働くというのは、人間の尊厳を守る、ということなんですね。ですから、尊厳ある労働、ということは、国際的にも叫ばれているわけですけど、それを割り込まない、そこは、国民的な議論の場にやっぱり持ち出す必要がある、そういう時期に来ている、分かれ道に来ている、といってよろしいんじゃないかと思いますけどね。

 

クローズアップ現代「急増 一日契約で働く若者たち」 2002年1月21日放送より)

     (「クローズアップ現代」出演中の内橋さん)

 この頃、派遣やパートで働く非正規労働者が急増しました。内橋さんは、労働規制の緩和などによって、正社員が減り、非正規労働者が増えていくことが、未来に与える影響に危機感を抱いていました

     (グラフ:正規雇用と非正規雇用の推移)


Q:パートタイマーが増えてくることを大きく捉えてみますとどういうことになりますか。

これで行きますと所得が少なくなる、そうすると賃金が減るからマイホームを持てなくなるし、消費もなかなか回すことが出来ない。そうすると景気が悪くなってくる、ということになりますね。あるいは厚生年金一つ見ても、こういう風に所得が低いとですね、自ら負担するということはなかなかできませんねマクロで見れば日本経済全体として放置していいかと、こういう問題が出てくるんじゃないでしょうか

(クローズアップ現代「さらば正社員・主役はパート」 2001年10月24日放送より)


 2008年に起きたリーマンショック。このとき、内橋さんが心配した通り、日本企業は一斉に派遣切りに踏み切ります。年末の東京・日比谷公園に開かれた年越し派遣村には、仕事も住まいも失った人々が押し寄せました。

 内橋さんはこの頃、マネー資本主義が猛威をふるう中で、日本に新たな貧困が広がっていると指摘しました。働いても働いても貧困から抜け出すことの出来ない、「ワーキングプアの存在です。

結局、勤労、働くということにね、どう報いるかというのが、その国のね、本質を物語るわけです。このままいきますとね、やっぱり生活するのに必要な最低の収入さえ得ることのできない勤労者、働く人ですね、マジョリティになる、多数派になる貧困マジョリティ少数派ではない貧困者は多数派になりますよそんな国がどうして豊かな国だといえますか?

(NHKスペシャル「ワーキングプアⅡ 努力すれば抜け出せますか」2006年12月10日放送より)


 内橋さんは、人の幸せにつながる新しい「人間のための経済」を提唱していました。


未来への遺言 FEC自給圏とは?

     (「クローズアップ現代」出演中の内橋さん)

 内橋さんは、批判するだけでなく、「人間のための経済を実現するための、具体的な構想も提唱し続けていました。「FEC自給圏」という、未来の持続可能な社会のデザインです。それはいったいどういうものなのでしょうか? 本人への詳しいインタビューを下記のサイトで読むことができます。


地域づくりアーカイブス インタビュー・地域づくりへの提言  いまこそ人と人とが共生する経済への転換を

地域づくりアーカイブス インタビュー・地域づくりへの提言  グローバル資本主義を超える「もう一つの経済」とは


 内橋さんの「未来への遺言」は、コロナ後の世界のあり方や私達の生き方を考える上で、大切な指針になるのではないでしょうか。


内橋さんが出演したクローズアップ現代リスト

1993年 4月14日 査定導入で生き残れ 町工場の雇用改革
1993年 6月23日 新党結成・羽田代表の本音に迫る
1993年 7月29日 政権交代へ ~非自民7党党首に聞く~
1993年10月 5日 対論・どうする所得税減税
1994年 1月13日 零細経営者はなぜ死を選んだのか ~丹後ちりめんの里~
1994年 3月  1日 さらば東京 ~不況で増えるIターン志願~
1994年 3月  2日 ホワイトカラーの合理化が始まった ~組織改革の舞台裏~
1994年 3月  3日 “半値”で生き残れ ~これがスーパーの生き残り戦略だ~
1994年 5月11日 町工場に技あり ~格闘・ポテトフライ製造器開発~
1994年 6月16日 ロボットから人手へ ~トヨタ・主力工場の大変身~
1994年 7月11日 負債5000億円からの再建 ~追跡・戦後最大の倒産~
1994年 7月12日 戦後初!信用組合解散の内幕
1995年 2月  9日 焼け跡からの再建 ~地場産業壊滅の中で~
1995年 3月13日 職人技が消えていく ~国産技術が危ない~
1995年 5月10日 円高・それでも海外移転せず
1995年 8月31日 海外移転はしたけれど ~人件費高騰・増える工場撤退~
1995年10月24日 損失1100億円はこう隠された ~大和銀行事件の構図~
1995年12月 4日 急増する住宅ローン破産 ~賃金下落・返済計画の危機~
1996年 1月29日 給料は上がらないのか ~ベア・定昇廃止宣言の衝撃~
1996年 5月14日 継続か見直しか? ~臨海副都心開発・迫られる決断~
1996年 6月21日 負債136兆円 ~岐路に立つ自治体~
1996年12月 5日 負債は誰が背負うか ~急増・第3セクターの破たん~
1997年 2月26日 部品ひとつが自動車産業を止めた ~検証・ブレーキ部品工場火災~
1998年 1月13日 商店街が消えていく ~スーパー撤退の波紋~
1998年 4月  1日 3社長はなぜ自殺したのか
1998年 8月26日 逆流する自動車部品 ~アジア進出企業 生き残り戦略~
1998年12月 1日 「貸し渋り」解消になるか ~中小企業40兆円融資の行方~
1999年 1月21日 就職先が決まらない ~変革迫られる職業高校~
1999年 2月23日 厚生年金 相次ぐ企業の脱退
1999年 9月  8日 問われる二重価格 ~検証・安売り商品の値段~
2000年 1月12日 阪神大震災から5年 苦境に立つ中小企業
2000年 7月27日 中小企業を救えるか ~検証・民事再生法~
2001年 8月  2日 タクシー運転手が足りない
2001年10月24日 さらば正社員 主役はパート
2002年  1月21日 急増一日契約で働く若者たち
2002年  5月14日 会社の中で独立します ~広がる個人事業主~
2002年12月  4日 高速を走る“過労トラック”
2005年  6月23日 街中に人は呼び戻せるか ~高齢化時代の都市再生~
2005年12月15日 故郷が消えていく ~相次ぐ集落崩壊~
2006年  6月  6日 割りばしに異変あり
2006年11月21日 隠される“労災” ~製造業の現場で何が~
2007年  4月26日 作家・城山三郎がくれたメッセージ
2008年  3月12日 正社員化が加速する
2008年11月20日 急増する“荒廃”マンション
2009年  4月23日 シリーズ オバマの100日② 医療保険制度改革のゆくえ
2010年  1月27日 正社員の雇用が危ない
2011年  3月30日 連鎖する震災ダメージ どうする日本経済
2011年10月17日 “自給力” ~食とエネルギーを自給する暮らしの可能性~
2012年  3月  1日 震災データマップ 記録が語る新事実
2014年10月30日 人間のための経済学 宇沢弘文 ~格差・貧困社会への処方箋~


番組情報

「追悼 経済評論家 内橋克人 未来への遺言」
  放送  9月23日(木)NHK総合 10:05~10:30
(再放送) 9月30日(木)NHK総合 00:24~00:49 ※水曜の深夜
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   『●『もうひとつの日本は可能だ』読了
    「グローバリゼーション (「市場化」・「民営化」) のオルタナティブ
     として、FECの地域内自給自足権 (圏) の確立こそ重要であることが
     提唱…。FECとは、Foods (食糧)・Energy (エネルギー)・
     Care (人間関係=医療や教育等)

   『●『浪費なき成長』読了
   『●『不安社会を生きる』読了(1/2)
   『●『不安社会を生きる』読了(2/2)
   『●『新版 悪夢のサイクル/ネオリベラリズム循環』読了(1/4)
   『●『新版 悪夢のサイクル/ネオリベラリズム循環』読了(2/4)
   『●『新版 悪夢のサイクル/ネオリベラリズム循環』読了(3/4)
   『●『新版 悪夢のサイクル/ネオリベラリズム循環』読了(4/4)
   『●原発絶対断固反対!
   『●FECにつながる「地給率」
   『●SLAPPと祝島
   『●TPP批判: 内橋克人さん
   『●まさに、FEC自給圏を目指せ
   『●内橋克人さんインタビュー: 
      〝貧困マジョリティー〟の形成と『FEC自給圏』への志向
   『●衆院選の惨敗と参院選という正念場:
       FEC自給圏・「浪費なき成長」と「暗闇の思想」
   『●原子力ムラに対して、開き直ろう!: 
       こういう挑発や脅し、騙しに乗ってはならない
   『●居直ろう!: 〈毒食わば皿まで〉?  
       「一度認めた以上、どこまでも認めるという論理の一貫性」?
   『●電源構成(エネルギーミックス)案という貧相な「未来図」:
                     泥棒やその子分に縄をなわせる愚
    「ニッポンにとって、デンマークはとても参考になると思うのですが?
     内橋克人さんのFEC自給圏の確立を」

   『●「原子力の平和利用」という核発電への幻想…「原発は『プルトニウム
         をつくる装置』」(内橋克人さん)にこだわる周回遅れのニッポン
   『●「始まりの地、福島から日本を変える」:
     シェーナウ電力、会津電力、飯舘電力…内橋克人さんのFEC
   『● FEC自給圏(内橋克人さん)…《地域の中で隣人同士が見守り合い、
      支え合いながら、病気を予防し、重症化を防ぎ、健康寿命を延ばす》


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●西日本新聞【フクオカ☆シネマペディア/『遺言 原発さえなければ』野田雅也、福島を追い10年「飯舘の酪農 復活までは」】

2021年03月06日 00時00分28秒 | Weblog

(20210227[])
吉田昭一郎記者による、西日本新聞の記事【フクオカ☆シネマペディア/『遺言 原発さえなければ』野田雅也、福島を追い10年「飯舘の酪農 復活までは」】(https://www.nishinippon.co.jp/item/n/673989/)。

 《福岡県久留米市出身のドキュメンタリー映画監督、野田雅也さんは、福島県飯舘村の酪農家ら福島第1原発事故の被災者を追い続ける。豊田直巳さんとの共同監督作「遺言 原発さえなければ」(全5章=2014年)と、「サマショール ~遺言 第六章~」(20年)はその記録だ》。


   『●終わらない原発人災の影響:「震災さえ」ではなく 「原発さえなければ
     「「震災さえ」ではなく、 「原発さえなければ…」である。
      「原子力郷土の発展豊かな未来」「原子力明るい未来のエネルギー

      「原子力正しい理解で豊かなくらし」を信じ込ませた自民党議員や
      電力会社幹部といった東京電力原発人災の責任者・「罪人・犯罪者」は、
      誰一人として罰せられることもなく、まだのうのうと生活している」

   『●ドキュメンタリー映画『わすれない ふくしま』:
          「震災さえ」ではなく 「原発さえなければ

   『●自公議員や原子力「推進」「寄生」委員会委員らは
                     「闘うみんな」ではないようだ
    「3・11から3年が経ち、何の解決も見ていない。「福島県飯舘村
     村民を追ったドキュメンタリー映画「遺言 原発さえなければ」が、
     八日から東京都内で上映される」そうだ。「震災さえなければ」
     ではなく「原発さえなければ」」

   『●大沼「少年」の《事故を思い出して原発を議論する
       きっかけになるもの》を撤去し…いま、政治的と言われ…
   『●《草木のすべてにセシウムが染みついている。田畑を耕すが自分で
         食べるだけ。孫には食べさせないし、売ることもできない》

 《私たちはどこまで福島の現実を知っているでしょう》?
 レイバーネットの記事【レイバーネットTV(2/17)放送案内 : フクシマから10年〜 終わらせてはいけない真実】(http://www.labornetjp.org/news/2021/0217kokuti)によると、《福島第一原発事故からまもなく10年。2011年3月11日に発令された「原子力緊急事態宣言」は、未だ解除されていないというのに、政府もメディア報道も積極的にとりあげるのは、なぜか復興の話題ばかり廃炉までの道のりは遠く、汚染水の処理もままならない中で、放射能の基準値を引き上げ、住民を帰還させようとしてきました。その一方で、避難生活を続ける人への保障を打ち切り、被ばくから子どもたちを守ろうとする人々を追いつめています。「福島を忘れるな」といいますが、私たちはどこまで福島の現実を知っているでしょう。そして、これは福島だけの問題なのでしょうか。朝日新聞社の青木美希さんと、母子避難者・森松明希子さんをゲストに、10年たって終わるどころか、ますます深刻になる、原発事故の実態に迫ります。また、番組では、この10年のハイライト映像も流します。(レイバーネットTVプロジェクト)》。

 「震災さえなければ」ではなく「原発さえなければ」。東電や国は、早く、「原状回復」して見せてほしい。核発電「麻薬」中毒な彼ら、彼女らは、《「原発さえなければ」は、事故から3カ月後、前途を悲観し自殺した福島県相馬市の酪農仲間の遺言にあった言葉》をどう受け止めているのだろう?
 まもなく、東京電力核発電人災から10年。あの人災から何の教訓を得ることもなく、何も変わらないニッポン。民主党政権末期・野田政権、アベ様・カースーオジサンによる《悪夢のような》、〝地獄〟の自民党政権は、核発電〝麻薬中毒〟から抜け出せないままです…。

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https://www.nishinippon.co.jp/item/n/673989/

フクオカ☆シネマペディア
『遺言 原発さえなければ』野田雅也、福島を追い10年「飯舘の酪農 復活までは」
2020/12/21 11:50 (2020/12/21 11:50 更新)
西日本新聞 吉田昭一郎

     (酪農を再開し牛舎に牛を引き入れる飯舘村の若手酪農家
      =2012年8月、福島市(c)野田雅也)

 福岡県久留米市出身のドキュメンタリー映画監督、野田雅也さんは、福島県飯舘村の酪農家ら福島第1原発事故の被災者を追い続ける。豊田直巳さんとの共同監督作「遺言 原発さえなければ」(全5章=2014年)と、「サマショール ~遺言 第六章~」(20年)はその記録だ。

  【関連】「人の気持ちもつながりも放射能は壊した」
              飯舘村の元酪農家は嘆いた


 なりわいもふるさとも、すべてを奪った原発事故を、飯舘の酪農家リーダーの歩みを中心に映し出す。毎日、乳搾りをしては廃棄する苦渋の日々。牛たちとの断腸の別れ。高線量被ばくが遅れて伝えられ、全村避難へ。仮設住宅での避難生活は地域の絆が支えだ。

 「原発さえなければ」は、事故から3カ月後、前途を悲観し自殺した福島県相馬市の酪農仲間の遺言にあった言葉だ。倉庫の壁にチョークで書かれた文字と、放置された縄が生々しい。駆け付けた酪農家リーダーたちは驚き、悲しみ、そして憤る。

 事故から来春で10年。村の避難解除後、酪農家リーダーは帰村し、ソバを作る。酪農はやめた。村民の多くは戻っていない

 村の若手酪農家は今、福島市で復興牧場を営む。自殺した仲間の遺言にあった「頑張ってください」という言葉を抱きしめ、村での酪農再開へ向けた闘いが続く。だが、村の元の住まい一帯はなお帰還困難区域のままだ

 野田さんは言う。「豊かな自然の中に人と牛がともに在る、以前の飯舘村の暮らしを取り戻すのが彼の夢。それを見たいから、私もずっと撮っている。『10年たてば』と思っていたが、(原発事故は)そう簡単じゃない。焦った時期もあったが、今は『待とう』と気持ちを切り替えた」

 この1年半は、飯舘村と隣接し、全域がなお帰還困難区域の浪江町津島に通った。「津島の姿を子孫に伝えたい」という住民たちの依頼を受けて、ドローンで地域の全家屋を空撮しDVDに収録した。

 「津島はチェルノブイリの村々と同じく、地図から消えゆく山村放射線量が高く、いつ戻ることができるか家々は朽ち始め、一部で公費解体が進む泣く泣く戻ることを断念し、先祖代々のお墓のお骨を避難先に移す人も出てきた」

 過去には、チベットやインドネシア・アチェで抑圧される人たちを追った。「人間の尊厳と自由を奪われている」という意味では福島の人たちも同じ境遇だ。再生を模索する飯舘と、消えゆく津島で、福島の今を映像で伝える構想も温める。

 「3・11で日本も変わると思った脱原発をはじめ経済優先から人間優先の社会になると信じたが、今は震災前に逆戻りした感がある。経済優先に戻る中で、福島では『人の復興』が置き去りにされていないか

 「遺言-」の終盤。村外の避難先で震災後初めて酪農を再開する間際の2012年夏、野田さんは飯舘の若手たちの笑顔を撮った。「ドキドキ、ワクワク、やったあ。45頭入るんだ」。なりわい奪回の喜びはつらい映像の連なりの先で印象的だった。希望を感じ泣けたのを覚えている。だが、歳月を重ねて、まだ道は遠い。 (吉田昭一郎)


◆「サマショール ~遺言 第六章~」は、2021年2月から順次、福島、東京、関西、名古屋で劇場公開予定。

◆野田雅也監督のインタビューを2回にわたって掲載します。22、23日のそれぞれ正午に公開予定です。

※「フクオカ☆シネマペディア」は毎週月曜の正午に更新しています
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●斎藤貴男さん《この国の社会と人心は、主に小泉純一郎政権と安倍政権によって破滅…。菅氏も安倍路線の継承を誇らしげにうたっている》

2020年09月26日 00時00分59秒 | Weblog

[※ 『国民のしつけ方』(斎藤貴男著、インターナショナル新書010)…《それは調査報道…「番犬(ウォッチ・ドッグ)」としての役割》↑]



日刊ゲンダイのコラム【斎藤貴男 二極化・格差社会の真相/ “蒙昧の主”は? 何も信じられなくなる内閣支持率世論調査】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/278742)。

 《そこで、もうひとつの可能性を考えた。一連の世論調査は、すべてでっち上げなのではないか。必ずしも根拠のない陰謀論ではない。いつも安倍政権寄りで知られていたFNN産経新聞社の合同世論調査が、はたしてイカサマだったと発覚したのは先の6月。…この国の社会と人心は、主に小泉純一郎政権と安倍政権によって破滅させられた。菅氏も安倍路線の継承を誇らしげにうたっている》。

   『●さようならアベ総理、そして、こんにちはアベ様…数々のアベ様案件
       について真相を解明し、真の「責任」を果たしていただきましょう
    「2020年8月28日(金)午後、漸くこの日を迎えました
     アベ様が首相辞任を表明しました

   『●アベ様案件…(武田砂鉄さん)《近場から放たれる「病人なんだから」
       という、勝手に設けられた除外規定を素直に受け止め過ぎでは》?
    「全てのアベ様案件、《その責任をとってから、辞めてほしい
     (前川喜平さん)ものだ。《病気》であるかどうかとは関係なく、
     それが、アベ様案件の責任を《除外》する言い訳にはならない。
     当たり前のこと。そして、2020年9月16日、
     元・最低の官房長官が首相となりました。大惨事アベ様政権です」

 まず、《FNN産経の世論調査のペテンは政権も共犯関係にあるといっていいだろう》。新聞社とはとても呼べない、アベ様広報紙・自民党広報紙。《産経新聞はFNN…安倍政権に都合よく“数字上の世論”すらも捻じ曲げて報じた…“安倍謀略機関”》…それ以上のインチキ、ペテンを行ってきたわけですが、アベ様政権が崩壊した今、元・最低の官房長官による大参事アベ様政権になったからと言って、この広報紙の《インチキ、ペテン》が終わるとも思えない。
 《メディアコントロール》の帰結…《菅氏を「パンケーキおじさん」と呼んでヨイショに徹するワイドショーに至っては、もはや万死に値する。…蒙昧の主が国民ならぬマスコミ…》。

   『●アベ様の広報機関誌『産経』が「新聞がないと、
        政権の批判もできない」……だそうです、御笑い
    《それだけではない。9月の安保法案可決直後、産経新聞はFNN
     (フジニュースネットワーク)との合同世論調査をもとに、
     〈安保法制整備は7割が「必要」〉(産経ニュース)などと報じたが、
     これがほとんど捏造と言ってもいいようなシロモノだった。
     詳しくは産経調査を分析した本サイトの過去記事をご覧いただきたいが、
     産経は質問文を前回調査からコッソリ変更するなどして、安倍政権に
     都合よく“数字上の世論”すらも捻じ曲げて報じたのである。
     というよりも“安倍謀略機関
と言うべきだが、これはなにも、
     本サイトだけが評していることではない》

   『●《産経新聞が「日本は人権守る側に立て」と論陣》!? 
          例えば、辺野古破壊では、沖縄の人々の人権は?
    《産経新聞社とFNN(フジニュースネットワーク)の世論調査の中に
     あった。「日本の言論の自由は守られている」という問いで「思う
     と回答した人が52・0%
、「思わない」と回答した人が38・9%に上った》

   『●中曽根康弘元首相や「産経のドン」故・鹿内信隆氏らは、
      あの時、何をしていたのか? …《検閲国家》へと一歩一歩
    「《FNNと産経新聞…世論調査でも、「ホワイト国除外」を「支持する」が
     67.6%に登り、「支持しない」は19.4%にすぎなった》…壊れた国ニッポン」

   『●《産経新聞はFNN…安倍政権に都合よく“数字上の世論”すらも
     捻じ曲げて報じた…“安倍謀略機関”》…それ以上のインチキ、ペテン
   『●《官邸職員による“腕つかみ質問阻止”》事件…南彰さん《ついに質問妨害が、
              実力行使に発展…安倍晋三首相の記者会見での出来事だ》
   『●アベ様広報紙・産経《むしろ記者たちの質問する権利を奪おうとする、
        目を疑うような記事が出た》…《メディアコントロール》の成果

 斎藤貴男さんは、このコラムの結びで、《この国の社会と人心は、主に小泉純一郎政権と安倍政権によって破滅させられた。菅氏も安倍路線の継承を誇らしげにうたっている。少しはまっとうな世の中を取り戻すのに、あと1世紀は必要だろう》と仰っています。ブログ主はどうしても、小泉純一郎氏を信じることができない。イラク人質事件での自己責任論や、国会でのふざけた答弁「自衛隊の活動しているところは非戦闘地域」、「自民党をぶっ壊す」どころか「日本をぶっ壊した」「日本の社会や人心をぶっ壊した」ことに何の責任も感じていないことから。
 《前川喜平氏…魯迅の「阿Q正伝」を思い出したといい、〈愚かな国民は愚かな政府しか持てない〉とも述べた。同感だ。勝ち馬に乗りたがるのが庶民感情の常とはいえ、ここまでくると原始人にも劣る》…。自身を例外視するつもりはないが、ニッポン人の《民度》は情けないほどに低い。何時までこのような《社会》《人心》の崩壊は続くのか…。

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https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/278742

斎藤貴男 ジャーナリスト
1958年生まれ。早大卒。イギリス・バーミンガム大学で修士号(国際学MA)取得。日本工業新聞、プレジデント、週刊文春の記者などを経てフリーに。「戦争経済大国」(河出書房新社)、「日本が壊れていく」(ちくま新書)、「『明治礼賛』の正体」(岩波ブックレット)など著書多数。

二極化・格差社会の真相
“蒙昧の主”は? 何も信じられなくなる内閣支持率世論調査
2020/09/16 06:00
今だけ無料

     (この国の国民は、1週間や10日で極端に意見を変えるのか
      (14日、菅義偉新総裁)/(C)JMPA)

 元文部科学省事務次官の前川喜平氏が、「東京新聞」特報面のコラムで、〈日本国民は蒙昧の民か〉と書いていた。安倍晋三氏の首相辞任表明と菅義偉氏の自民党総裁選出馬表明の前後に行われた世論調査で、内閣支持率が56・9%と前回より20ポイント以上も跳ね上がると同時に、不人気だった菅氏がたちまち次期首相にふさわしい人のトップに躍り出たことを憤っている。

一週間や十日でここまで極端に意見を変える国民民主国家の主権者たり得るだろうか

 前川氏は、魯迅の「阿Q正伝」を思い出したといい、〈愚かな国民は愚かな政府しか持てない〉とも述べた。同感だ。勝ち馬に乗りたがるのが庶民感情の常とはいえ、ここまでくると原始人にも劣る

 とはいえ当然、あまり思いつめたくない気持ちも、私にはある。日本国民の圧倒的多数が蒙昧の民ならば、町を歩くことも恐ろしい。絶望だけの人生なんて悲惨すぎる。

 そこで、もうひとつの可能性を考えた。一連の世論調査は、すべてでっち上げなのではないか。

 必ずしも根拠のない陰謀論ではない。いつも安倍政権寄りで知られていたFNN産経新聞社の合同世論調査が、はたしてイカサマだったと発覚したのは先の6月。消費税の軽減税率適用政権に大きな借りをつくった上、オフィシャルパートナーとして東京五輪商売の当事者にもなり下がったマスコミの行動原理に、産経とそれ以外で大差があるとは断じきれないのだ。

 なにしろ統計は偽造公文書は捏造会議の議事録は取らないのが常態化された国である。世論調査の主体としての全国紙や通信社、放送局が同じ穴の狢でないほうが不自然ではないのか。菅氏をパンケーキおじさん」と呼んでヨイショに徹するワイドショーに至っては、もはや万死に値する

 はてさて、しかし、これでは蒙昧の主が国民ならぬマスコミであっても、どこまでも絶望的な状況に変わりはない。ジャーナリズムの世界に飛び込んで40年近くになる私だが己の住んでいる世界がつくづく不気味でならなくなってきた。いや、そんなものにたやすく操られ、わずかな利便性や快楽と引き換えに、人間の尊厳魂も売り飛ばして喜々としていられる人々の狂気も、だ。もう何も信じられない。

 この国の社会と人心は、主に小泉純一郎政権と安倍政権によって破滅させられた。菅氏も安倍路線の継承を誇らしげにうたっている。少しはまっとうな世の中を取り戻すのに、あと1世紀は必要だろう。
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●2019年7月参院選、「あとの祭り」…消費増税10%へとなれば、市民の生活は破壊され、同時に、監視社会へ

2019年07月26日 00時00分10秒 | Weblog

[※ 『国民のしつけ方』(斎藤貴男著、インターナショナル新書010)…《それは調査報道…「番犬(ウォッチ・ドッグ)」としての役割》↑]



日刊ゲンダイのコラム【斎藤貴男 二極化・格差社会の真相/消費増税とキャッシュレス社会の先にある「人間採点」】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/258366)。

 《私たちは従来も、たとえば住宅ローンを組む際には信用度の審査を受けてきた。こちらも自らの情報を差し出すしかない必要がある以上は仕方がない。だが信用スコアは、ユーザー側の事情など関係なく絶えず格付けされ続ける点がまるで違う》。

   『●『国民のしつけ方』(斎藤貴男著)読了…
      《それは調査報道…「番犬(ウォッチ・ドッグ)」としての役割》
    《斎藤貴男さんのコメント
     政治や経済が酷い状況にあっても、市民がきちんと反応できていない。
     一義的には暴政をするほうが悪いのですが、それを十分に伝えられない
     メディア側の責任が大きい。権力のチェック機能ではなく、
     逆に権力の都合のいいように国民を誘導する。
     もっといえば「しつける」機能ばかりが目立ちます。
     この現状にどう立ち向かうか検証しました》

   『●アベ様の《国民観、人間観には共通点が多すぎる…
       彼の目には私たちが己の財布、兵力、労働力だとしか…》
    《キャッシュレスの推進で、ついでに国民の一挙手一投足を見張り、
     操る監視体制の徹底にもつなげるのも狙い
か。
     大切なのは政治的な思惑と利権のみ》

   『●《キャッシュレス決済比率…89%の韓国》で何が?  
       米韓FTA同様、なぜ先達に学ぶ気が無いのだろう?
   『●キャッシュレス…アベ様の《庶民ぶりっ子にだまされていた日には、
                        私たちは奴隷そのものにされてしまう》

 アベ様による善政は何一つ無し。悪辣な独裁状態。そんなアベ様の「政」で唯一〝上手く行っている〟のが、メディアコントロール《日本のメディアの閉塞状況》《閉塞するメディア、政権批判に対して圧力がかかる不健全な言論状況》…
 2019年7月参院選の結果…消費増税10%へ、となれば、市民の生活は破壊され、同時に、《信用スコアは、ユーザー側の事情など関係なく絶えず格付けされ続ける超監視社会・《思想統制》国家へ加速度的に進んでいくことになりそうだ。《私たちは奴隷そのものにされてしまう…》。《人間の尊厳などというものは、根こそぎ奪われる》。

 マスコミ、特に大新聞やテレビは、ほとんどアベ様を批判できず。暗黒だな。
 同紙のコラム【室井佑月の「嗚呼、仰ってますが。」/古舘寛治さんが出ている映画や舞台には何としても行きたい】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/258530)によると、《古舘さんは、「いだてん」や「逃げるは恥だが役に立つ」などにも出ている売れっ子の俳優さん。…「リテラ」によると、古舘さんは昔から安倍政権を批判していたという》。
 成田三樹夫さん曰く、《権力にへたへたする役者じゃ意味がない。…バカがどんどん図にのるんだよ、ハハハ》。

   『●『佐高信の新・筆頭両断』読了(2/2)
     「権力に立ち向かうような俳優や芸人が日本には少ない。
      成田三樹夫は、「最近の役者…いやらしいのが多すぎる
                   …総理大臣主催のナントカ会…ニコニコして出かけて行って
      握手なんかして喜んでるだろ。…情けなくなっちまうね
      権力にへたへたする役者じゃ意味がない
                   …バカがどんどん図にのるんだよ、ハハハ」」

   『●成田三樹夫さん、《権力にへたへたする役者じゃ意味がない。
                  …バカがどんどん図にのるんだよ、ハハハ》

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https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/258366

斎藤貴男 ジャーナリスト
1958年生まれ。早大卒。イギリス・バーミンガム大学で修士号(国際学MA)取得。日本工業新聞、プレジデント、週刊文春の記者などを経てフリーに。「戦争経済大国」(河出書房新社)、「日本が壊れていく」(ちくま新書)、「『明治礼賛』の正体」(岩波ブックレット)など著書多数。

二極化・格差社会の真相
消費増税とキャッシュレス社会の先にある「人間採点」
2019/07/17 06:00

     (セブンペイで5千万円の被害、記者会見する
      セブン・ペイの小林強社長(中央)ら(C)共同通信社)

 人間サマがITごときに「採点」される時代がやってきた。大手のヤフーとLINEが最近、相次いで独自の“信用スコアリングサービス”を開始。ユーザーの購買・支払い履歴をはじめ各種データを解析し、得られた「スコア(点数)」を自社で活用したり、外部の企業などに提供しているのだ。

 信用スコアを求めるのは、金融、不動産、職能マッチング等々の分野か。他のIT企業の動きも合わせて記事化した「東京新聞」(7月12日付朝刊)によると、〈スコアリングが普及すれば、複数の企業が優良顧客を共有し、顧客開拓の手間が省ける。高スコアの利用者は低利でお金を借りられるなどのメリットがある〉という。

 私たちは従来も、たとえば住宅ローンを組む際には信用度の審査を受けてきた。こちらも自らの情報を差し出すしかない必要がある以上は仕方がない。だが信用スコアは、ユーザー側の事情など関係なく絶えず格付けされ続ける点がまるで違う

 先行する中国では、〈低い得点の人やサービスを利用しない人が就職や結婚で不利になるバーチャルスラム仮想貧困)」が現実になっている〉と、記事は書く。体制に従順でないと見なされた人が最低の点をつけられ、長距離列車のチケットも買えなくされた、などというのも、よく聞く話だ。

 共産党独裁の中国だから、と揶揄するのはたやすい。実際、乱暴なのも確かだろうが、権力の本質に右も左もない。いずれ日本でも、同様の思想統制が、中国よりは洗練されたシステムに導かれていく。スマホの類いが嫌いで、持ってもいない私など、普通の社会生活さえ営めなくされるかもしれない。

 さて、現時点で私たちが考えておかなくてはならないのは、10月の消費増税が予定通りに実施されると、この究極の監視社会がほぼ完成するという現実だ。政府は増税に伴う消費の冷え込み対策だとして、“ポイント還元”を打ち出している。QRコードなどによるキャッシュレス決済が条件だから、信用スコア一気に浸透するのは必定多重債務者の増加や災害時の混乱など、重大なリスクの数々を無視してまでも政府がキャッシュレス化を強行したがるゆえんである。

 先にはセブンペイの不正アクセス事件も表面化した。もっと警戒心を持とう。矛盾だらけの消費増税を許したら最後、人間の尊厳などというものは、根こそぎ奪われると知るべきである。
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●《えっ、じゃあ日本はフランスより民度が高いの?》(鈴木耕さん)…金(カネ)色の五つの輪と刑事司法等々

2019年01月25日 00時00分53秒 | Weblog

[※ 自公選挙公約「子育て…」小躍りするアベ様日刊ゲンダイ(2017年12月19日)↑]



マガジン9のコラム【鈴木耕 言葉の海へ/第59回:日本の民度】(https://maga9.jp/190116-5/)。
週刊朝日のコラム【室井佑月の「嗚呼、仰ってますが。」/竹田恒和氏贈賄疑惑…東京五輪ごり押し一味はみな“悪”じゃ】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/245656)。

 《「フランスは民度が低い」とツイッターで発言している人物がいた。すごいことを言う人がいるものだなあ…と驚いてしまった。ぼくの単純な疑問は「えっ、じゃあ日本はフランスより民度が高いの?」であった。その発信者を見たらなんと、明治天皇の血をひくというので有名な学者(?)だそうなので二度ビックリ。でも、この人の父親がJOC(日本オリンピック委員会)会長の竹田恒和氏だというので納得した》。
 《「仮に百歩譲って意図的にお金をワイロのつもりで渡していたとしても合法違法ではない」(竹田恒泰氏) 面白いもの見つけちゃった。1月13日付の「論壇net」の「竹田恒泰氏、パパの贈賄疑惑について『意図的にワイロを渡していたとしても違法ではない』と主張していた」という記事。…はじまりましたな、安倍応援団特有の見苦しい責任のなすり付け合いが。ほんでもって、最後は親玉を隠すため、トカゲの尻尾切りでチャンチャンってね》。

 リテラの記事【竹田恒泰が父・恒和JOC会長の五輪汚職捜査に陰謀論全開!「フランスは皇室がないからひがんでいる」】(https://lite-ra.com/2019/01/post-4495.html)によると、《会見で竹田会長は“回ってきた稟議書にハンコを押しただけ”と主張。JOCの代表者であるにもかかわらず「いかなる意思決定プロセスにも関与してない」と断言するなど、その無責任ぶりが露わとなった。しかし、こうしたなかで注目を集めているのが、竹田JOC会長の息子で“ネトウヨ皇室芸人”と呼ばれる竹田恒泰氏だ。…「これ、どう見たって報復でしょ。間違いない。間違いないですね。フランスの民度が低いと言うことですわ」…フランスは皇室がないひがみから父親を逮捕しようとしている(苦笑)。竹田会長の無責任会見にくわえ、息子がこんな程度の低い陰謀論を開陳するとは、どこまで恥を晒せば気が済むのだろう》。
 また、《開催都市トップの小池都知事は今更、「困惑している」と驚き、菅官房長官は「疑念を払拭できるような説明責任を果たして」と突き放す。安倍首相は16日まで沈黙を貫いた。東京五輪招致における贈賄容疑で、日本オリンピック委員会(JOC)の竹田恒和会長…》。
 
 《竹田JOC会長の息子で“ネトウヨ皇室芸人”と呼ばれる竹田恒泰氏》が「フランスは民度が低い」だってさ!? 

 この鈴木耕さんのコラムで、《ゴーン前日産会長の勾留はすでに2カ月に及ぶ。ゴーン氏の妻が怒りを込めてコメントしている。…妻キャロルさんが国際人権団体ヒューマン・ライツ・ウォッチに、容疑者の長期拘束に伴う「人質司法」の見直しを日本政府に訴える要請文を送った》。
 低「民度」なニッポンの《刑事司法はおそろしいほどに後進的代用監獄人質司法》…さらに、司法取引…。

   『●《日本の刑事司法はおそろしいほどに後進的…
       代用監獄…人質司法》…さらに、司法取引まで投げ渡す大愚

 恥ずかしい…低「民度」な金(カネ)色の五つの輪、そしてニッポンの刑事司法。
 各省庁のデータ改ざん等々やアベ様のウソを垂れ流す政府広報・国営放送アベ様のNHK…。そして、かけがえのない美ら海、辺野古破壊…。低「民度」なアベ様の《サディスティックな政治》の数々。
 鈴木耕さんのコラムの〆の御言葉、《おいおい、「日本の民度」ってのはこんなもんかい!?》。

   『●《差別の歴史、力の差を無視して
     「どっちもどっち」論に持ち込む》(阿部岳さん)低民度…抗い続けねば
   『●鈴木耕さん《美ら海を破壊するために、軍事基地を造っている…
                      言い換えれば、サディスティックな政治》
   『●辺野古破壊: 政権広報・アベ様のNHKが
       「移植できないのは沖縄のせい」と攻撃…開いた口が塞がらない
   『●「『辺野古』県民投票の会」代表がハンガーストライキ…
           《沖縄で非暴力抵抗運動の歴史が若い世代に…》
   『●ハンスト=非暴力抵抗運動で抗う沖縄の市民に対して、
            「その方に聞いてください」とはどういう了見か?
   『●「日本人の誇り」について熱弁をふるう宮崎政久衆院議員
             (自民)は、堂々と「辺野古破壊に賛成」に一票を

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https://maga9.jp/190116-5/

言葉の海へ
第59回:日本の民度鈴木耕
By 鈴木耕  2019年1月16日

 「フランスは民度が低い」とツイッターで発言している人物がいた。すごいことを言う人がいるものだなあ…と驚いてしまった。ぼくの単純な疑問は「えっ、じゃあ日本はフランスより民度が高いの?」であった。その発信者を見たらなんと、明治天皇の血をひくというので有名な学者(?)だそうなので二度ビックリ。
 でも、この人の父親がJOC(日本オリンピック委員会)会長の竹田恒和氏だというので納得した。


JOC会長の贈賄疑惑

 ぼくは、ずっと東京オリンピックには反対してきた
 財政状況がひっ迫している現在の日本で、オリンピックにかけるカネなどあるのか、という根源的な疑問。
 原発事故は終息にはほど遠い状況だし、社会保障費は先細り、災害復興だってまだまだだ。カネの使いみちは、オリンピックなんかじゃないだろうと思ってきた。そのぼくの思いは、残念ながら正しかったようだ。我らの税金がろくな使い方をされていない…
 東京オリンピックは「既存の施設を利用して費用負担をできる限り抑えるコンパクトな大会にする」というのがうたい文句だったはずだ。ところが費用はうなぎ上り。当初は7000億円だったはずの開催費が、いつの間にか3兆円を超えるという。繰り返すが、すべては我々の税金だ
 そんなずさんな計画の裏で、実はかなりヤバイ資金が動いていたのではないかというのは、五輪招致の段階から噂されていた。JOCがそのカネの動きを知らないわけがない。
 招致資金などを取り仕切っていたのは、JOC会長の竹田恒和氏。フランス検察当局が、カネの流れについて重大な疑惑(贈賄)があるとして、竹田会長に対し訴追に向けた手続きに入った。このニュースは、たちまち世界中を駆け巡った。
 そこで恒和氏の息子・恒泰氏が、父親擁護のツイート。つまり、フランスはゴーン日産元会長逮捕の仕返しとして、恒和氏の疑惑を取り上げたのではないか、というわけだ。「そんなことをするフランスは民度が低い」というのが、親思い(?)の恒泰氏の主張なのだろう。まあ、その気持ちは分からないわけじゃない。なぜこの時期か、という疑問があるのも確かだし。しかし、恒泰氏のこんなツイートを見ると、やっぱりおかしいと思ってしまう。


    また、父は、もし2020年に東京五輪ができないと、【夏】の五輪を
   二回開催するアジアで最初の国は韓国になる可能性が高いと言っていた。
   そうなったら、アジアにおける日本の地位は揺らぐと嘆いていた姿が忘れられない。


 こんなことを言う父親も父親だが、それを得々と公表してしまう息子も息子だ。JOC会長が、オリンピックを国威発揚の手段としてしか捉えていない。こんな人物が会長でいるということが、それこそ日本の民度を示しているのではないか。


オリンピックはナショナリズム高揚の場か?

 もし恒泰氏がツイートした恒和氏の言葉が事実なら、オリンピックとはどういうものなのか、「日本オリンピック委員会会長」はまったく理解していないことになる。
 「オリンピック憲章」というオリンピックの理念を示した文章がある。その中の「オリンピズムの根本原則」には5つの項目が書かれている。少し長いけれど、引用しておこう。


1.オリンピズムは肉体と意志と精神のすべての資質を高め、バランスよく結合させる生き方の哲学である。オリンピズムはスポーツを文化、教育と融合させ、生き方の創造を探求するものである。(略)

2.オリンピズムの目的は、人間の尊厳の保持に重きを置く平和な社会の推進を目指すために、人類の調和のとれた発展にスポーツを役立てることである。

3.オリンピック・ムーブメントは、オリンピズムの価値に鼓舞された個人と団体による、協調の取れた組織的、普遍的、恒久的活動である。その活動を推し進めるのは最高機関のIOCである。(略)

4.スポーツをすることは人権の1つである。すべての個人はいかなる種類の差別も受けることなく、オリンピック精神に基づき、スポーツをする機会を与えられなければならない。オリンピック精神においては友情、連帯、フェアプレイの精神とともに相互理解が求められる。

5.スポーツ団体はオリンピック・ムーブメントにおいて、スポーツが社会の枠組みの中で営まれることを理解し、自立の権利と義務を持つ。(略)外部からのいかなる影響も受けずに選挙を実施する権利、および良好な統治の原則を確実に適用する責任が含まれる。


 オリンピックとはいかなる精神に基づいているか、ここに簡潔に記されている。それは、個人と団体による協調が基盤にあることを謳い、人権を尊重し、平和な社会を推進し、いかなる差別も許さないと明記している。JOC会長である竹田恒和氏がこれを知らないはずがない。
 では、「オリンピック憲章」を理解した上で「韓国に五輪開催を取られたら、日本の地位が揺らぐ」などと話していたのか。
 つまり、竹田JOC会長は、オリンピックというものを国威発揚の場としてしかとらえていなかったということになる。そんな人物が「日本オリンピック委員会」の会長にふさわしいといえるだろうか? そんな人物をトップにいただく組織がスポーツ全般を支配する日本という国が、果たして「民度の高い国」といえようか?


国連からもイエローカード

 ゴーン前日産会長の勾留はすでに2カ月に及ぶ。ゴーン氏の妻が怒りを込めてコメントしている。共同通信配信(1月14日)はこう伝えた。


    日産自動車の前会長カルロス・ゴーン被告(64)の妻キャロルさんが
   国際人権団体ヒューマン・ライツ・ウォッチに、容疑者の長期拘束に伴う
   「人質司法」の見直しを日本政府に訴える要請文を送ったことが13日分かった。
    ゴーン被告の家族の報道担当者によると、要請文は昨年12月28日に送付。
    書簡は「自白を引き出すため日本では長期拘束が検察官の基本的な
   捜査手法になっている」と指摘。「弁護士の立ち合いがないまま検察官の
   取り調べを受け、起訴されるまで保釈の可能性はなく、
   弁護士との接見も限られている」と強調した。


 日本の「人質司法」は先進各国からは、極めて野蛮な権力行使として非難の的になっていたのだが、それが今回のゴーン氏の長期勾留でまたもや世界にさらけ出されてしまったというわけだ。これは、日本の司法当局にとっては、思わぬ落とし穴だったのではないか。
 この「人質司法」の例はたくさんある。沖縄の米軍基地反対運動のリーダー山城博治さんの5カ月に及ぶ勾留、さらに森友学園問題での籠池夫妻の実に10カ月の長期勾留も最近の事例だ。要するに、権力に刃向かう人や容疑を否認する人は、とにかく檻の中に閉じ込めておく。これは欧米各国から見れば、やはり異様な光景だろう。
 山城さんの長期拘束についても、国連は憂慮を示した。東京新聞(1月14日付)が報じていた。


   (略)器物損壊罪などに問われた反対派リーダーで沖縄平和運動センター議長、
   山城博治被告が長期勾留されたことについて、国連の作業部会が
   「恣意的な拘束」に当たり、国際人権規約違反だとする見解を日本政府に
   伝えたことが十三日、分かった。山城被告の無条件の釈放や補償などの
   救済措置実施を要請している。(略)
    見解は、容疑が表現や集会の自由を行使した結果と認められ、長期勾留に
   「妥当な理由があったとは考えにくい」と指摘。政治的な背景から当局が
   差別的な措置をとったとみられるとした。日本の刑事司法システムには、
   否認すれば勾留が長引く「人質司法」の懸念があるとも指摘した。


 日本司法の異常さが世界からの批判の的になっているということを、国連ですら認めているのだ。よく言われるように「日本の常識は世界の非常識」の実例である。
 ネット右翼諸兄諸姉は、やたらと「日本のすばらしさ」「日本の民度の高さ」を称揚するが、世界の目などは気にする必要もない、ということなのだろうか。女性の地位、情報公開の進度、報道の自由度、貧富の格差、人質司法、国会の強行採決連発……いまや、どれをとっても日本の順位は切ないくらいに下位である。
 しかも、最近は政府統計の捏造や隠蔽が次々と明らかになり、保険金支給が低く抑えられていたことなども発覚。だが、安倍内閣支持率は下降気味ではあるものの、未だに40%以上を保っている
 安倍支持の理由が「ほかに代わる人がいない」が相変わらずトップ。
 こんな日本の状況を考えたら、竹田恒泰氏のように「フランスの民度が低い」なんて、ぼくにはとても言えない。「じゃあ日本はどうなのよ」という巨大なブーメランに直撃されそうだもの。


「捜査中なのでお答えできない」

 1月15日、追いつめられた竹田恒和JOC会長が「記者会見」を開いた。だが「記者会見」とは名ばかり。自分の主張、身の潔白の言い訳に終始、たった7分間で会見終了。記者からの質問は一切受け付けなかった。
 こんなものを「記者会見」とは呼ばない。「言い訳発表会」としか呼びようがない。
 佐川宣寿元財務省理財局長が、国会の証人喚問で「捜査中につき、訴追のおそれがあるのでお答えを控えさせていただきたい」と、蛙のツラに〇〇で逃げ切ったのを、その後の政治家や官僚たちが多用するようになった。「平和の祭典」の責任者が平然とそれを踏襲する。
 NHK「日曜討論」で辺野古埋め立てに関し、ウソまみれの言葉を連発した安倍首相と、それそのまま垂れ流したNHK。
 おいおい、「日本の民度」ってのはこんなもんかい!?
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https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/245656

室井佑月の「嗚呼、仰ってますが。」
竹田恒和氏贈賄疑惑…東京五輪ごり押し一味はみな“悪”じゃ
2019/01/18 06:00

     (2020年五輪開催都市が東京に決まり喜ぶ安倍首相ら
      (2013年ブエノスアイレスで)(C)日刊ゲンダイ

「仮に百歩譲って意図的にお金をワイロのつもりで渡していたとしても合法違法ではない(竹田恒泰氏)

 面白いもの見つけちゃった。1月13日付の「論壇net」の「竹田恒泰氏、パパの贈賄疑惑について『意図的にワイロを渡していたとしても違法ではない』と主張していた」という記事。

 なんでも、2016年5月29日にJOCの竹田恒和会長の長男、竹田恒泰氏が読売テレビ「そこまで言って委員会NP」に出演し、冒頭の発言をしていたんだと。それがさ、ついこの間、19年1月11日、櫻井よしこ氏がホストを務めるインターネットテレビ「言論テレビ」に登場し、

「そこではもちろん父親の贈賄問題が取り上げられたのですが、上記の『ワイロでも合法』という発言は一切なく、『父やJOCが直接に贈賄したのではなく、コンサルティング会社が独自の判断で勝手にやったのであれば問題ない』という理解に終始していました。」

 だって!

 いよいよヤバくなってきたからか。はじまりましたな、安倍応援団特有の見苦しい責任のなすり付け合いが。ほんでもって、最後は親玉を隠すため、トカゲの尻尾切りでチャンチャンってね。

 14日、竹田氏はTwitterにも、

「3年前、馳文科大臣(当時)は衆院予算委員会で『電通からブラック・タイディングス社が実績があるとして勧められ、招致員会が契約を判断した』と答弁している。電通から勧められた会社であることは、テレビでは触れないことが多い。電通に関するマイナスの話は、ご法度なのだろうか?」

 と書いていた。頑張るのぉ。あなたの担ぐ御大将はじつはあなたご自慢の血筋なんて屁とも思っていないしな。

 ま、なんといおうが、汚い手を使って、東京五輪をごり押しした一味はみんな悪じゃ。国民はそこまでしてカネのかかる五輪を望んでいたか? 恥ずかしいわ
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●「ト」な新三原則「国民主権の縮小」「戦争放棄の放棄」「基本的人権の制限」…壊憲して本当にいいの?

2018年06月11日 00時00分09秒 | Weblog


東京新聞の社説【憲法を考える 変えられぬ原則がある】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2018050202000166.html)。

 《日本国憲法改正論議で引き合いに出されるのが、ドイツ基本法(憲法)が六十回改正されていることです。しかし、変えていない部分にこそ注目したい》。

   『●争点は「壊憲」: 「ト」な自民党改憲草案は
       「国民主権の縮小、戦争放棄の放棄、基本的人権の制限」
   『●「憲法九条…戦争放棄はGHQの指示ではなく、
       当時の幣原喜重郎首相の発意だったとの説が有力」
    《憲法九条です。戦争放棄はGHQの指示ではなく、
     当時の幣原喜重郎首相の発意だったとの説が有力》。
    《日本国憲法は、連合国軍総司令部(GHQ)に強いられたものであり、
     自らの手で作り替えたい》。
    「…押し付け? これまた、古い呪文、昔の名前をひたすら唱える
     アベ様の自公政権。「積極的平和主義」を愛する公明党も壊憲を
     あと押し。自公お維大地こそが壊憲を市民に強いているし、押し付けている

   『●花森安治さんの「「武器を捨てよう」は
      憲法押し付け論を批判し、9条の意義を説く一編」
   『●壊憲派の沈黙、押しつけ憲法論という思考停止: 
       「二項も含めて幣原提案とみるのが正しいのではないか」
   『●「ト」な自民党改憲草案の押し付け…
     押し付けられた「押し付け憲法論は、賢明なる先人に対する冒涜」
   『●壊憲…「緊急事態という口実で、憲法が破壊される恐れが…
                 ヒトラーは非常事態を乱用して独裁を築いた」
    「東京新聞の桐山桂一豊田洋一熊倉逸男の三氏による壊憲批判の
     10本の社説シリーズ…【今、憲法を考える(6) ドイツ「派兵」の痛み】…、
     【今、憲法を考える(7) 変えられぬ原則がある】…、【今、憲法を考える(8)
     立憲・非立憲の戦いだ】…、【今、憲法を考える(9) ルソーの定義に学べば】…、
     【今、憲法を考える(10) 戦後の「公共」守らねば】…」
    《ドイツは、人間の尊厳不可侵など、基本法の基本原則は曲げてはいない》

 《◆テロ機撃墜の是非》の判断は難しい。そこに至る経緯での努力の積み重ねが重要ではないか、とブログ主は考える。確かに難しい、でも、社説は、以下の文章で締め括られている…《何を変えるかよりも何を変えてはいけないか。基本法の原則についてのドイツの議論は、日本の憲法論議を考える上でのヒントも与えてくれそうです。日本国憲法の基本原則は国民主権基本的人権、そして平和主義です》…《何を変えてはいけないか》の判断はとても容易だ。「ト」な自民党壊憲草案の「新たな三原則」…「国民主権の縮小」「戦争放棄の放棄」「基本的人権の制限である。この三点の《変えるか、変えてはいけないか》の判断は自明だ。日本は、十分に《歴史に学んだ》はずではないか。加えて、緊急事態条項追加をしたいニッポンの腐った政権・与党、日本会議に代表されるアベ様信者や支持者…、彼・彼女らに絶対に変えさせてはならないし、壊憲させてはならない。

   『●壊憲への暴走: シビリアンが暴走し、
      アベ様の「我が軍」も既に暴走を始めているようだ…戦慄を覚える


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http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2018050202000166.html

【社説】
憲法を考える 変えられぬ原則がある
2018年5月2日

 日本国憲法改正論議で引き合いに出されるのが、ドイツ基本法(憲法)が六十回改正されていることです。しかし、変えていない部分にこそ注目したい

 基本法改正は上下両院で総議員の三分の二の賛成により可能です。日本国憲法改正のような国民投票は必要ありません。これまでの改正は、ドイツ統一に伴うものや欧州連合(EU)関連など多岐にわたりますが、基本原則に触れるものはありません


◆人間の尊厳不可侵

 基本法第七九条が基本原則の改正は「許されないと定めているためです。その一つが「人間の尊厳不可侵」です。

 ドイツ連邦憲法裁判所で十二年前、人間の尊厳不可侵が具体的に問われました。

 憲法裁は、法律が基本法に違反していないかを審査し、国が基本法を守っているかを監督する機関で、判決は政治にも大きな影響をもたらしています。

 ハイジャック機がビルや米国防総省に突入した米中枢同時テロの記憶がまだ新しかった二〇〇三年一月、男が軽飛行機を乗っ取ってフランクフルト上空を旋回し、ビルに突っ込むと予告しました。

 未遂に終わりましたが、航空機テロへの警戒感が強まり、サッカー・ワールドカップの自国開催を翌年に控えた〇五年、ドイツ政府は議会の可決を経て「航空安全法」を施行しました。

 論議を呼んだのが、テロリストが民間機を乗っ取り自爆テロに使う恐れがある場合、国が軍に民間機撃墜を命じることができるとの条項でした。

 旅客機に乗る機会の多い機長や弁護士らは、航空安全法が基本法に違反するとして、憲法裁に違憲訴訟を起こしました。

 これに対し憲法裁は「人間の命と尊厳は憲法で守られなければならない。『撃墜』条項は人間の尊厳不可侵とは相いれない」として違憲との判断を下し、いったんは論争に決着がつきました。


◆テロ機撃墜の是非

 しかし、パリなどでテロが相次ぎ、欧州に難民が殺到して治安悪化への懸念が高まった一五年に、航空安全法を巡る議論が再燃しました。

 きっかけは、弁護士としても活躍する作家シーラッハ氏の法廷劇「テロ」です。日本語にも翻訳され(東京創元社刊)、舞台でも上演されました。

 テロリストが乗客百六十四人の乗った旅客機をハイジャックし、七万人の観客がいたミュンヘン近郊のサッカースタジアムに墜落させると宣告しました。緊急発進したドイツ空軍戦闘機パイロットの少佐はミサイルで旅客機を撃墜、自爆テロは防ぎましたが、乗客は犠牲になりました。

 撃墜を認めなかった国防相の命令に反した行動でした。少佐は大量殺人罪で起訴され、市民も参加した法廷で裁かれます。

 少佐は「七万人が死ぬのを何もせずに見ていることはできなかった。七万人を救うために百六十四人を殺すのは正しい」と主張し、憲法裁の違憲判決が国を無力にしたと批判しました。しかし、乗客に自分の家族がいても撃墜したかと問われると、口ごもります。

 乗客の遺族の妻は「パパがどんなにおいだったかもう忘れてしまった」との娘の言葉を引用し、喪失感を訴えました。

 結末には、二通りの判決が示されます。

 有罪判決は「人間の尊厳は基本法最上位の原則」であることが根拠とされます。

 無罪判決は「より小さな悪を選択したので刑法上の欠点はない」と指摘しました。

 どちらを選ぶかは、読者の判断に委ねられています。

 ちなみに、日本でこの舞台劇が上演された際のアンケートでは、東京公演では無罪が、名古屋では有罪が、それぞれわずかに半数を上回っていたそうです。

 「人間の尊厳不可侵」同様、基本法が変えてはならないとしている原則は、基本的人権国民主権、国の秩序を壊そうとする者への抵抗権などを定めた項目です。


◆歴史に学んだ基本法

 議会制民主主義を独裁に変えたナチの統治は、ホロコーストなど人類史の汚点ともいえる破局をもたらしました。抵抗権は、一九六八年の緊急事態条項追加とともに加えられました。基本法は歴史に学んだたまものなのです。

 ドイツ社会は基本法の原則について議論を重ねながら、守り続けてきました

 何を変えるかよりも何を変えてはいけないか。基本法の原則についてのドイツの議論は、日本の憲法論議を考える上でのヒントも与えてくれそうです。

 日本国憲法の基本原則は国民主権基本的人権、そして平和主義です
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●核兵器禁止条約不参加で、「どこの国の総理ですか」なアベ様の「わが国のアプローチ」とやらは一体全体?

2017年08月12日 00時00分30秒 | Weblog

[報道特集 (2017年7月8日)↑]



東京新聞の記事【72年「広島原爆の日」 日本条約不参加、首相言及せず】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201708/CK2017080702000139.html)と、
同紙の柚木まり記者の記事【「どこの国の総理ですか」 長崎被爆者の声、届かず】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201708/CK2017081002000130.html)。
最後に、コラム【筆洗】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/hissen/CK2017081002000144.html)。

 《核兵器禁止条約…日本は条約に不参加で、安倍晋三首相は式典でのあいさつでも条約に言及せず、式典後の面会で被爆者団体が「怒りを込めて抗議する」と直接批判》。
 《安倍晋三首相は九日、長崎市内で被爆者五団体の代表らと面会した。代表らが、七月に国連で採択された核兵器禁止条約への署名を求めたが、首相は広島原爆忌に続き「ゼロ回答」。参加者からは「直接訴えれば何か発言してくれると思ったが、肩透かしを食らった」と落胆の声が上がった…首相は続く記者会見で、同条約に関し「わが国のアプローチと異なる署名、批准を行う考えはない」と重ねて表明》。
 《▼産声を上げることもなく、風になった赤ちゃんが何人いたことか。きのうの平和祈念式典で長崎市長は、各国の指導者らに、語り掛けた▼「遠い原子雲の上からの視点ではなく原子雲の下で何が起きたのか、原爆が人間の尊厳をどれほど残酷に踏みにじったのか、あなたの目で見て、耳で聴いて、心で感じてください。もし自分の家族がそこにいたら、と考えてみてください」》。

   『●「核なき世界」: 「核廃絶に向けた決議の採決で、
       唯一の被爆国の日本が反対票…日本はあまりにも鈍感」
   『●「唯一の被爆国」で原発人災も起こしたニッポンが
        「原発は『プルトニウムをつくる装置』」を理解できず…
   『●肥田舜太郎さん「せめて未来の子どもたちのために、
       放射能の心配のない日本を残していけるよう…努力」を
   『●オバマ氏の広島訪問さえも単なる選挙対策…
       …自民党は「口だけ」、選挙で同じ過ちを繰り返してはいけない
    「「核なき世界」どころか、「核兵器のない世界」ですらアベ様の
     「息吐く様に嘘つく」、アベ様のウソ吐きだったようです」
    《日本政府、つまり安倍首相の考えは、
     核の保有や核兵器の使用は認められるべきなのだ。
     …安倍首相は官房副長官時代の2002年に、早稲田大学で
     開かれた田原総一朗氏との対話のなかで
     「憲法上は原子爆弾だって問題ではないですからね、憲法上は。
     小型であればですね」と語っている」》

   『●サーロー節子さん「自分の国に裏切られ、
      見捨てられ続けてきたという被爆者としての思いを深くした」
    「「核兵器なき世界」さへ目指さないアベ様の言う「核なき世界」が
     如何にいい加減かが分かろうというもの…
     「憲法上は原子爆弾だって問題ではないですからね、憲法上は
     小型であればですね」というアベ様の思想は何も変わっていない
     のでは?」

   『●核兵器禁止条約…核発電「麻薬」中毒者への忠告、
       近衞忠煇氏「実際にはそれしか選択肢はないのです」
   『●室井佑月さん「安倍さん率いるこの国に、誇りが持てない」
                       …アベ様の辞書には「倫理」無し
   『●「核廃絶の訴えは政府だけの役割ではない」…
        とは言え、そこに居るべき国が居ない恥ずかしさ

 《核兵器禁止条約…日本は条約に不参加》《首相は…「わが国のアプローチと異なる署名、批准を行う考えはない」》…居るべき国がそこに居ない、という大恥。

 「平和祈念式典」は、平和を祈るための式典では?
 平和を祈念・希求しないアベ様は、よくノコノコと「あいさつ」に行けるモノだ…「憲法上は原子爆弾だって問題ではないですからね、憲法上は。小型であればですね」という発想は何も変わっていないでしょ? 広島や長崎の皆さんに、あまりに失礼でしょ!

 アベ様の唱える「わが国のアプローチ」とやらは、一体全体どんなものなのか? 『プルトニウムをつくる装置』な核発電所、その核発電「麻薬」中毒患者であるアベ様の「原子爆弾」への認識は異常。「核なき世界」どころか「核兵器なき世界」など全く念頭にないアベ様ら自公政権を、「癒」党お維トファを、まずは、そういう狂った政治が幅を利かすニッポン社会なんとかしないと未来が無い…。

 《平和祈念式典で長崎市長は、各国の指導者らに、語り掛けた…あなたの目で見て、耳で聴いて、心で感じてください》…でも、アベ様のココロには響かないらしい…。

 核兵器禁止条約不参加で、《どこの国の総理ですか》なアベ様の「わが国のアプローチ」とやらは一体全体どんなものなのか? 「米国様のお望みのままに、仰せのままに」的アプローチ…世界に、さらに、恥をさらすつもりか?

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http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201708/CK2017080702000139.html

72年「広島原爆の日」 日本条約不参加、首相言及せず
2017年8月7日 朝刊

     (原爆慰霊碑の前で手を合わせる人たち=6日、広島市中区の
      平和記念公園で(今泉慶太撮影))

 広島は六日、原爆投下から七十二年の「原爆の日」を迎えた。広島市中区の平和記念公園で「原爆死没者慰霊式・平和祈念式」(平和記念式典)が営まれ、松井一実市長は平和宣言で、七月に採択された核兵器禁止条約に触れ、核廃絶への取り組みをさらに前進させるよう各国に提唱。日本は条約に不参加で、安倍晋三首相は式典でのあいさつでも条約に言及せず、式典後の面会で被爆者団体が「怒りを込めて抗議すると直接批判した。

 核軍縮が停滞する中、条約を「核なき世界」実現への一歩としたい被爆地・広島だが、米国の「核の傘」に依存し条約に反対する政府との立場の違いが際立った。

 松井市長は政府に対し、条約の締結促進を目指し「核保有国と非保有国との橋渡しに本気で取り組むよう」に要求。「絶対悪」である核兵器の使用は人類として許されない行為と断じた

 安倍首相は式典で、核廃絶のためには核保有国と非保有国の参画が必要とし「わが国は双方に働き掛け、国際社会を主導する決意だ」と強調。面会では、被爆者団体の批判に対し「非核三原則を堅持し、核廃絶の努力を続ける」とだけ述べ、条約不参加への直接の回答を避けた。

 式典ではこの一年間に亡くなるなどした五千五百三十人の名前が書かれた原爆死没者名簿を原爆慰霊碑の石室に奉納。記帳された総数は計三十万八千七百二十五人となった。

 市によると、参列者は約五万人。「平和の鐘」が響き渡る中、原爆投下時刻の午前八時十五分に黙とう。子ども代表で広島市の小学六年、竹舛直柔(なおなり)君(11)と福永希実(のぞみ)さん(11)が「平和への誓い」を宣言した。

 式典には八十カ国と欧州連合(EU)の代表が参列。核保有国は、英仏ロが代表を派遣、米国は臨時代理大使が出席した。

 被爆者健康手帳を持つ全国の被爆者は二〇一七年三月末時点で十六万四千六百二十一人、平均年齢は八一・四一歳となった。

 六日夕には原爆ドーム前の元安川に約一万個の灯籠が流され、集まった人々が犠牲者をしのんだ。
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http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201708/CK2017081002000130.html

「どこの国の総理ですか」 長崎被爆者の声、届かず
2017年8月10日 朝刊

 安倍晋三首相は九日、長崎市内で被爆者五団体の代表らと面会した。代表らが、七月に国連で採択された核兵器禁止条約への署名を求めたが、首相は広島原爆忌に続き「ゼロ回答」。参加者からは「直接訴えれば何か発言してくれると思ったが、肩透かしを食らった」と落胆の声が上がった。 (柚木まり)

 長崎県平和運動センター被爆者連絡協議会の川野浩一議長(77)は、五団体を代表して首相への要望書を手渡す際に「あなたはどこの国の総理ですか今こそあなたが世界の核兵器廃絶の先頭に立つべきです」と同条約への署名を迫った。

 要望書は、禁止条約への不参加に「長崎の被爆者は満腔(まんこう)の怒りを込め、強く抗議する」と明記。同時に安全保障関連法「共謀罪」法制定、首相(自民党総裁)の九条改憲発言への危機感も盛り込んだ。

 これに対し、首相は、核兵器のない世界の実現には核兵器保有国と非保有国の「双方の参画が必要だ」と従来の主張を繰り返した

 改憲発言などへの懸念には全く触れなかった

 首相は続く記者会見で、同条約に関し「わが国のアプローチと異なる署名、批准を行う考えはない」と重ねて表明した。

 長崎県被爆者手帳友愛会の中島正徳会長(87)は面会後、記者団に「非常に不満が残る。首相には平和のために米国やロシアを説得してほしい」と訴えた。
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http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/hissen/CK2017081002000144.html

【コラム】
筆洗
2017年8月10日

 きのうも長崎では、午前十一時二分に、サイレンの音が響きわたった。原爆投下のその時に合わせ黙祷(もくとう)をするためのサイレンだ▼長崎県内に住む吉田美和子さん(66)は三十三年前、その音を夏風邪で伏せっていた床で聞いた。静かに目を閉じ、合掌をしていると、おなかの中で日に日に大きくなるわが子が動き始めた。思わず両の手でおなかを包んだ▼そのとき…<ふいに サイレンの響きとはちがう/無数の唸(うな)りが/私の耳の中を 揺さぶっていく/あの日 あの時/母の温(ぬく)もりの中で/守られていた 小さな生命が/声ひとつ あげる間もなく/吹き飛ばされ 風と化していった…>(『原爆詩一八一人集』)▼産声を上げることもなく、風になった赤ちゃんが何人いたことか。きのうの平和祈念式典で長崎市長は、各国の指導者らに、語り掛けた▼「遠い原子雲の上からの視点ではなく、原子雲の下で何が起きたのか、原爆が人間の尊厳をどれほど残酷に踏みにじったのか、あなたの目で見て、耳で聴いて、心で感じてください。もし自分の家族がそこにいたら、と考えてみてください」▼吉田さんは<ピカドンによって生まれた 小さな風たちよ/…この世のすべての人を 揺さぶる風になれ/…おろかなあの日を 知らしめる風になれ>とうたった。「もし自分の家族が…」と考えれば、小さな風の声が聞こえるはずだ
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●壊憲…「緊急事態という口実で、憲法が破壊される恐れが…ヒトラーは非常事態を乱用して独裁を築いた」

2016年09月11日 00時00分55秒 | Weblog


東京新聞の桐山桂一豊田洋一熊倉逸男の三氏による壊憲批判の10本の社説シリーズ。そのうちの後半5つ。
【今、憲法を考える(6) ドイツ「派兵」の痛み】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2016090502000140.html)、
【今、憲法を考える(7) 変えられぬ原則がある】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2016090602000128.html)、
【今、憲法を考える(8) 立憲・非立憲の戦いだ】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2016090702000131.html)、
【今、憲法を考える(9) ルソーの定義に学べば】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2016090802000138.html)、
【今、憲法を考える(10) 戦後の「公共」守らねば】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2016090902000145.html)。

 《退役後も心的外傷後ストレス障害(PTSD)に苦しむ若者の手記はベストセラーになった。独週刊誌シュピーゲルは、いやおうなく激戦に巻き込まれていった検証記事を掲載し、派兵を批判した。戦場では見境もなくエスカレートし、命を奪い合う。政治の論理や机上の作戦では、修羅場は見えない派兵への歯止めを外したドイツは今も苦しむ》。
 《戦勝国の米英仏は、基本法に盛り込むべき人権、自由の保障などの基本原則を示した。しかし、議会評議会議長アデナウアー(のちの首相)が主導権を握り、「押し付けられた」との意識はない。…改正が許されない基本原則もある。基本法七九条は、人間の尊厳の不可侵、民主的な法治国家、国民主権、州による連邦主義などに触れることは許されていないと規定している。いずれもヒトラー政権下で踏みにじられてきたものだ》。
 《もし「人権を奪う法案」が国会で可決されたらどうなるか…。たとえ多数決でも人権は奪えないと考えるのが立憲主義である。憲法に明記すれば、人権は守られる。どんな政治権力も暴走する危険があるから憲法の力で制御しているのだ》。
 《自民党は憲法を全面改定する草案を掲げ、安倍晋三首相が「それをベースに」と改憲を呼び掛けている。本丸は国防軍の創設だといわれる。だが、日本国憲法は軍事力を持つようにできていないので、九条を変えれば、書き換えねばならない箇所がいくつも出てくる。例えば首相の職務には軍事の規定が入るであろう。そもそも現行憲法とは思想が相いれない》。
 《だから、戦後のスタートは天皇が人間宣言で神格化を捨てた。政教分離で国家神道を切り捨てた。そして、軍事価値を最高位に置く社会を変えた。憲法学者の樋口陽一東大名誉教授は「第九条の存在は、そういう社会の価値体系を逆転させたということに、大きな意味があった」と書いている。軍国主義につながる要素を徹底的に排除した。そうして平和な社会の実現に向かったのは必然である。自由な「公共」をつくった》。

 壊憲批判シリーズの前半はこちら。

   『●「ト」な自民党改憲草案の押し付け…
     押し付けられた「押し付け憲法論は、賢明なる先人に対する冒涜」
    「東京新聞の壊憲批判の社説シリーズ5つ」

 壊憲し、9条を捨て去ればその先に待っているのは…? 《緊急事態という口実で、憲法が破壊される恐れがあると指摘したのだ。戦前の旧憲法には戒厳令などがあったヒトラーは非常事態を乱用して独裁を築いた》…トンデモの「ト」な自民党改憲草案がやろうとしていること。
 「ト」な自民党改憲草案は「国民主権の縮小、戦争放棄の放棄、基本的人権の制限」をやるそうです。凄いな~。2016年7月参院選では、そんな自公や「癒(着)」党の議員に鹿や馬のごとくバカバカと投票したわけです。オメデタイ。投票してしまって後悔していないのでしょうね。確信的? もし、投票してしまって後悔しているのであれば…「あとの祭り」。

   『●争点は「壊憲」: 「ト」な自民党改憲草案は
       「国民主権の縮小、戦争放棄の放棄、基本的人権の制限」
   『●「憲法九条…戦争放棄はGHQの指示ではなく、
       当時の幣原喜重郎首相の発意だったとの説が有力」
    《憲法九条です。戦争放棄はGHQの指示ではなく、
     当時の幣原喜重郎首相の発意だったとの説が有力》。
    《日本国憲法は、連合国軍総司令部(GHQ)に強いられたものであり、
     自らの手で作り替えたい》。
    「…押し付け? これまた、古い呪文、昔の名前をひたすら唱える
     アベ様の自公政権。「積極的平和主義」を愛する公明党も壊憲を
     あと押し。自公お維大地こそが壊憲を市民に強いているし、押し付けている

   『●花森安治さんの「「武器を捨てよう」は
      憲法押し付け論を批判し、9条の意義を説く一編」
   『●壊憲派の沈黙、押しつけ憲法論という思考停止: 
       「二項も含めて幣原提案とみるのが正しいのではないか」

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http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2016090502000140.html

【社説】
今、憲法を考える(6) ドイツ「派兵」の痛み
2016年9月5日

 日本と同じく敗戦国でありながらドイツは一九五〇年代、基本法(憲法)を改正し、再軍備を明記した。基本法を起草した西ドイツの議会評議会は、軍国ドイツ復活を警戒する米英仏を刺激することを避け、自国防衛の規定を入れなかった。
 ところが、冷戦の激化で情勢は一転。米国など西側陣営は、朝鮮戦争に危機感を強め、ソ連に対抗する北大西洋条約機構(NATO)を設立、再軍備を認める。
 基本法改正で軍を創設徴兵制(最長時兵役十八カ月、今は凍結)を導入した。
 ただし、派兵はNATO域内に限った。
 さらなる転機は一九九一年一月の湾岸戦争だった。ドイツは日本と同様、派兵を見送り、巨額の支援をしながらも国際的批判にさらされた。
 保守中道のコール政権は基本法は変えないまま、NATO域外のソマリア内戦国連平和維持活動(PKO)に参加し、旧ユーゴスラビア紛争では艦隊を派遣する。国内で激化する違憲・合憲論争を決着させたのが、連邦憲法裁判所だった。
 九四年、議会の同意を条件に域外派兵は可能、と判断した。指針が示され、軍事力行使拡大への道が開かれた。
 よりリベラルなはずの社会民主党・緑の党連立のシュレーダー政権は、ユーゴからの独立を宣言したコソボ問題でNATO軍のユーゴ空爆に加わった。「アウシュビッツを繰り返さない」-少数民族の虐殺を許さないという人道上の名目だった。
 同盟国と軍事行動に参加し、国際協調を貫く-そんなきれいごとだけでは終わらなかった。さらに戦争の真実を知らしめたのは、アフガニスタンへの派兵だった。
 ドイツが任されたのは安全とされた地域だったが、十三年間にわたる派兵で、五十五人の兵士が亡くなった市民百人以上を犠牲にした誤爆もあった
 退役後も心的外傷後ストレス障害(PTSD)に苦しむ若者の手記はベストセラーになった。独週刊誌シュピーゲルは、いやおうなく激戦に巻き込まれていった検証記事を掲載し、派兵を批判した。
 戦場では見境もなくエスカレートし、命を奪い合う政治の論理や机上の作戦では、修羅場は見えない派兵への歯止めを外したドイツは今も苦しむ。
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http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2016090602000128.html

【社説】
今、憲法を考える(7) 変えられぬ原則がある
2016年9月6日

 基本法(憲法)を六十回改正したドイツを例に挙げ、日本国憲法改正を促す声もある。国の分断時に制定された基本法の暫定的性格が改正を容易にした面もある。
 ドイツは、人間の尊厳不可侵など、基本法の基本原則は曲げてはいない。
 芸術を愛したバイエルン国王ルートウィヒ二世が築いた城があるヘレンキームゼー島。敗戦後、湖水にうかぶ景勝地に州首相らが集まって、草案をまとめた。
 草案をもとに、各州代表六十五人による議会評議会は、西ドイツの首都ボンで、八カ月かけて基本法を制定した。日本国憲法施行二年後の一九四九年だった。
 戦勝国の米英仏は、基本法に盛り込むべき人権、自由の保障などの基本原則を示した。
 しかし、議会評議会議長アデナウアー(のちの首相)が主導権を握り、「押し付けられた」との意識はない
 占領下だった。将来の東西統一後、選挙で選ばれた代表によって「国民が自由な意思で」憲法を制定するとし、基本法と名付けた。分断を固定させまいとの思いを込めた。
 しかし九〇年、新たな憲法制定より統一を急ぐことを優先し、基本法を旧東ドイツ地域にも適用する手法を採った。
 基本法の呼称のまま、国民に定着している。
 改正には上下両院の三分の二以上の賛成が必要だが、日本と違って国民投票の必要はない。
 国の根幹に関わったのは、軍創設と徴兵制導入に伴う五〇年代の改正、防衛や秩序維持など「非常事態」に対処するための六八年の改正だった。
 冷戦の最前線にあった分断国家が必要に迫られてのものだった。
 改正が許されない基本原則もある。基本法七九条は、人間の尊厳の不可侵、民主的な法治国家、国民主権、州による連邦主義などに触れることは許されていない、と規定している。
 いずれも、ヒトラー政権下で踏みにじられてきたものだ。ナチスのような暴政を繰り返すまいとの決意表明である。国是と言ってもいいだろう。
 日本にもむろん、守るべき憲法の精神がある。
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http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2016090702000131.html

【社説】
今、憲法を考える(8) 立憲・非立憲の戦いだ
2016年9月7日

 もし「人権を奪う法案」が国会で可決されたらどうなるか…。
 たとえ多数決でも人権は奪えないと考えるのが立憲主義である。憲法に明記すれば、人権は守られる。どんな政治権力も暴走する危険があるから、憲法の力で制御しているのだ。
 ちょうど百年前、一九一六年に京都帝大の憲法学者佐々木惣一が「立憲非立憲」という論文を発表した。「違憲ではないけれども、非立憲だとすべき場合がある」という問題提起をしたのだ。
 人権を奪う法案のたとえは、非立憲そのものだ。国民主権も多数決で奪えない平和主義もまたそのような価値である
 民意を背景にした政治権力でも間違うことがあるから憲法で縛りをかける。過半数の賛成も間違うことがある。だから多数決は万能ではないと考えるわけだ。
 対極が専制主義である。佐々木は「第十八世紀から第十九世紀にかけての世界の政治舞台には、専制軍に打勝(うちかっ)た立憲軍の一大行列を観(み)た」と記した。専制軍とはフランス王制、立憲軍とは人権宣言などを示すのだろう。佐々木が心配した「非立憲」の勢力が、何と現代日本に蘇(よみがえ)
 集団的自衛権行使を認める閣議決定はクーデターとも批判され、安全保障法制は憲法学者の大半から違憲とされた。憲法を無視し、敵視する。そして改憲へと進む民意で選ばれた政治権力であっても専制的になりうることを示しているのではないだろうか。
 緊急事態条項を憲法に新設する案が聞こえてくる。戦争や自然災害など非常事態のとき、国家の存立を維持するために憲法秩序を停止する条項だ。奪われないはずの人権も自由も制限される
 他国にはしばしば見られるのに、なぜ日本国憲法にこの規定がないか。七十年前に議論された。一九四六年七月の帝国議会で「事変の際には(権利を)停止する」必要性をいう意見が出た。新憲法制定の担当大臣である金森徳次郎はこう答弁した。

   <精緻なる憲法を定めましても口実を其処(そこ)に入れて
     又(また)破壊せられる虞(おそれ)絶無とは断言し難い

 緊急事態という口実で、憲法が破壊される恐れがあると指摘したのだ。戦前の旧憲法には戒厳令などがあったヒトラーは非常事態を乱用して独裁を築いた「立憲」を堅持しないと、権力はいろんな口実でかけがえのない人権を踏みにじりかねない
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http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2016090802000138.html

【社説】
今、憲法を考える(9) ルソーの定義に学べば
2016年9月8日

 国家とは法人である。国民との間で、社会契約が結ばれている。そして戦争は国家と国家の間で生じる。つまり、戦争とは他国の社会契約を攻撃することだ-。
 ルソーは戦争をそう定義した。十八世紀に活躍した思想家で、「社会契約論」などで有名だ。フランス革命時の人権宣言に影響を与えた。「戦争状態は社会状態から生まれるということ」(ルソー全集四巻)にこう記す。

   <ある主権者に戦争を挑むとはどういうことだろうか。それは国家の協約と
     その結果生じるあらゆる現象とを攻撃することだ。(中略)社会契約が
     ただの一撃で断ち切られるようなことがあれば、たちまち戦争は
     もう起きなくなるに違いない>

 社会契約を暴力で断ち切るのだから、憲法原理が変われば戦争は終わる。憲法学者の長谷部恭男早大教授は「ルソーの想定は、単なる空理空論ではない」と著書「憲法とは何か」に書いている。そして、東欧諸国が共産主義の憲法を捨て、議会制民主主義を採用した事例を挙げる。確かに「冷戦」という戦争は終結した。
 自民党は憲法を全面改定する草案を掲げ、安倍晋三首相が「それをベースに」と改憲を呼び掛けている。本丸は国防軍の創設だといわれる。だが、日本国憲法は軍事力を持つようにできていないので、九条を変えれば、書き換えねばならない箇所がいくつも出てくる。例えば首相の職務には軍事の規定が入るであろう。
 そもそも現行憲法とは思想が相いれない立憲主義では憲法は「名宛て人」を国家にして権力に憲法を順守させる草案は国民に順守させる書きぶりだ。しかも、「公益」や「公の秩序」の方を人権より上に位置付ける権力ではなく国民を縛ろうとするのは立憲主義の放棄であろう。
 憲法改正の限界説も無視している。日本国憲法のアイデンティティーを損なう改正は限界を超えて、不可能と考える学説である。人権や国民主権、平和主義は三大原則と呼ばれるから本来、手を付けられないはずだ草案は世界でも先進的な平和的生存権もばっさり削る国民に国防義務を負わせることと関連していよう。
 自民党草案が仮にそのまま成立するなら憲法破壊となる。憲法典の転覆だから、法学的意味で革命と指摘する声もある。ルソーに学べば社会契約に対する戦争と同じ事態だともいえる。
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http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2016090902000145.html

【社説】
今、憲法を考える(10) 戦後の「公共」守らねば
2016年9月9日

 歴史の読み方として、一九三五年を分岐点と考えてみる。天皇機関説事件があった年である。天皇を統治機関の一つで、最高機関とする憲法学者美濃部達吉の学説が突如として猛攻撃された。
 なぜか。合理的すぎる、無機質すぎる-。現人神である天皇こそが統治の主としないと、お国のために命を捧(ささ)げられない。「天皇陛下万歳」と死んでいけない。機関説の排除とは、戦争を乗り切るためだったのだろう。
 それまで「公」の場では神道と天皇の崇拝を求められたものの、「私」の世界では何を考えても自由なはずだった。だが、事件を契機に「公」が「私」の領域にまでなだれ込んでいった。それから終戦までわずか十年である。
 だから、戦後のスタートは天皇が人間宣言で神格化を捨てた。政教分離で国家神道を切り捨てた。そして、軍事価値を最高位に置く社会を変えた。憲法学者の樋口陽一東大名誉教授は「第九条の存在は、そういう社会の価値体系を逆転させたということに、大きな意味があった」と書いている。
 軍国主義につながる要素を徹底的に排除した。そうして平和な社会の実現に向かったのは必然である。自由な「公共」をつくった。とりわけ「表現の自由」の力で多彩な文化や芸術、言論などを牽引(けんいん)し、豊かで生き生きとした社会を築いた。平和主義が自由を下支えしたのだ。九条の存在が軍拡路線を阻んだのも事実である。
 ところが、戦後の「公共」を否定する動きが出てきた。戦後体制に心情的反発を持ち、昔の日本に戻りたいと考える勢力である。強い国にするには、「公」のために「私」が尽くさねばならない。だから愛国心を絶対的なものとして注入しようとする。国旗や国歌で演出する-。そんな「公共」の再改造が進んでいまいか。
 憲法改正の真の目的も、そこに潜んでいないか。憲法は国の背骨だから、よほどの動機がない限り改変したりはしないものだ。動機もはっきりしないまま論議を進めるのはおかしい。戦後の自由社会を暗転させる危険はないか、改憲論の行方には皆で注意を払わねばならない。 =おわり


(この企画は桐山桂一豊田洋一熊倉逸男が担当しました)

    ◇

 ご意見、ご感想をお寄せください。〒100 8505(住所不要)東京新聞・中日新聞論説室 ファクス03(3595)6905へ
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●「弱者に厳しく、強者に優しい」ドアホノミクスは「一番大切なものをないがしろにしているのです」

2015年01月07日 00時00分33秒 | Weblog


東京新聞の社説【年のはじめに考える 真の強者は弱者に優しい】(
http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2015010402000123.html)。

 「◆方向違いの三本の矢 翻ってアベノミクスです。なぜ行き詰まり、格差拡大などの問題が生じているのでしょうか・・・・・・大切なのは、社員とその家族ら企業に関わるすべての人の幸せづくり・・・・・・アベノミクスは一番大切なものをないがしろにしているのです」

   『●所得再分配機能が破壊: 「眠り猫」はアベ様を「支持」することで自分の首を絞めている

 「病名は「再分配機能の不全」」なり。「弱者に厳しく強者に優しい」ドアホノミクス(©浜矩子さん)は「一番大切なものをないがしろにしている」。

   『●「資本主義に絶望せよ!? ピケティ」
       『週刊金曜日』(1021号)についてのつぶやき


 「大切なのは、社員とその家族ら企業に関わるすべての人の幸せづくり」・・・・・・それを見失っては「未来」は無いでしょう。

   ●働くとは何か? 生業とは?
   『●「報われない国」の労働環境の「質」の劣化

    「人を大事にする経営で知られる岐阜県の未来工業(電気・ガス設備
     資材)は、全員が正社員で定年も七十歳。昭和四十年の創業以来、
     赤字はなく、社員約八百人の平均年収は六百二十万円(四十三歳)。
     好業績は社員の提案に基づく商品開発力にあるという。かつてと違い、
     大手企業からヒット商品が生まれないのも人件費削減に躍起な経営と
     無縁ではあるまい。/ところが安倍政権は「世界一企業が活動しやすい国」を
     掲げ、解雇しやすい正社員といわれる「限定正社員」など雇用流動
     力を入れる。派遣労働についても規制緩和を一段と進める方針である」


   ●「資本主義の狂気」 『週刊金曜日』
          (12月13日、972号)についてのつぶやき
   『●「報われない国」のこんな労働環境質の悪い中での希望の光
   『●「優しくすれば、社員もここを守りたいと働いてくれる」:
                未来工業の創業者のお一人が亡くなる
   『●「政策をカネで買う」経団連の企業行動憲章には
          「従業員のゆとりと豊かさを実現する」と謳っている
   『●「非正規労働者2000万人時代」
       『週刊金曜日』(2014年11月21日、1017号)について

    「■⑦『週刊金曜日』(2014年11月21日、1017号) / 東海林智氏
     【「正社員ゼロ」「残業代ゼロ」 労働の商品化が加速する 「派遣村」から
     6年、「人間の尊厳」を奪う安倍政権】、「短期化、流動化する雇用・・
     安倍政権・・働く者の尊厳を大事にするという発想が決定的に
     欠けている」。未来工業城南信金経団連
     (http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/793d40802e3c432fc29f0b21c17b62db)」

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http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2015010402000123.html

【社説】
年のはじめに考える 真の強者は弱者に優しい
2015年1月4日

 アベノミクス「再起動」の年となります。デフレからインフレへの転換を目指すも行き詰まり、むしろ弊害が目立ちます。根底から軌道修正すべきです。

 昨年末、日本のあるビジネス書が日本と中国で同時出版という珍しいケースがありました。もっとも翻訳作業の関係で中国での出版は少し遅れていますが。

 タイトルは「逆風を追い風に変えた企業」。副題に「元気印中小企業のターニングポイント」とあります。円高や構造不況などさまざまな逆境を乗り越えた中小企業十七社の成功例を示していて、そのポイントも分析しています。


◆読まれる徳の経営書

 「中国側からの執筆依頼がきっかけです。それだけ中国企業の多くがターニングポイント(曲がり角)にあるということです」

 著者を代表する法政大学大学院の坂本光司教授が語ります。すでに中国でも二冊の著書が出版され、その「人を大切にする経営哲学」は経済成長にまい進する隣国でもよく知られているのです。

 以前にも坂本教授のもとには、北京からこんな話がありました。

 中国のシンクタンクに勤める女性からの訴えです。「日本に追いつき追い越せと中国の企業は、この数十年がむしゃらに頑張ってきました。確かに国内総生産(GDP)は増えましたが、企業や地域社会からはぬくもりが消え、まるで砂漠のようになってしまいました。幸せになりたいから頑張ってきたのに、やたらギスギスしているのです」。そして中国の経営者組織向けの講演を依頼したのです。

 米国をもしのぎ世界一の経済大国になるであろう中国ですが、経済発展とは裏腹に貧富の格差や都市と農村の落差は同じ国とは思えないほど行き過ぎた成長至上主義、拝金主義ゆえのひずみが国を蝕(むしば)んでいる。反動から日本の徳を勧める経営書が読まれ、代表例は京セラ創業者で日本航空の再建を率いた稲盛和夫氏の著書です。


方向違いの三本の矢

 翻ってアベノミクスです。なぜ行き詰まり、格差拡大などの問題が生じているのでしょうか。

 まず日銀が国債を買いまくって金利を下げる異次元緩和です。金利が異常な低水準になっても企業の投資や生産は伸びません。消費が冷え込んだまま、需要が盛り上がらないのだから当然です。

 よってデフレ脱却も怪しい。想定したシナリオはこうでした。日銀が「二年で2%の物価上昇を実現する」と約束して緩和すれば、物価が上がるとの予想が広がり、そうなる前にと消費や投資が誘発され、物価が上昇する、と。

 しかし、その通りに進みません。日銀の物価上昇目標は消費税増税による分(約2%)を除きます。すると上昇率は1%にも達しない。一方、賃金上昇は物価上昇より低く、消費は誘発されません

 四月で「約束の二年」です。急激な原油安が物価を押し下げた面もあり、物価上昇率や時期の目標を柔軟に修正すべきでしょう。

 次に機動的な財政出動。公共事業を急増させるも建設現場の人手不足や資材高騰で消化不良に陥りました。公共事業が民間から仕事を奪う弊害も指摘されます。そもそも財政は危機的状況だから大盤振る舞いは続けるべきでない。

 最後に成長戦略。この哲学にこそ問題があります。「企業が世界で一番活動しやすい国」といって経営者寄りの、目先の利益しか考えないような政策ばかりです。一時的に株価が上昇しても長続きはしない。

 日本経済にとって必要なのは消費を支え経済社会に安定をもたらす中間層の存在です。勝ち組と負け組をつくり、二極化する分断社会ではありません。

 アベノミクスに最も欠けている視座は、弱者への配慮であり、再分配政策など格差を縮める努力です。真の強者は弱者に優しい弱者に冷たいのは、ただの弱い者いじめでしかないのです。

 世界のトップクラスになった韓国サムスン電子。その幹部はわざわざソウルから坂本教授の自宅を訪ねてきたそうです。「かつて世界の羨望(せんぼう)の的であり、我々の目標でもあった日本の著名企業はなぜつまずいたのか、そうならないためにどうすればいいでしょうか」と危機感いっぱいに尋ねました。


◆一番大切なものとは

 対する答えは、こうでした。
 「大切にすべきことをないがしろにすると組織は必ずおかしくなる。一番大切なのは業績でもシェアでもない。それらは経営の結果としての現象です。大切なのは、社員とその家族ら企業に関わるすべての人の幸せづくり。ご指摘の企業は、残念ながらその視点がいつの間にか欠落してしまったのではないでしょうか」

 アベノミクスは一番大切なものをないがしろにしているのです
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●「非正規労働者2000万人時代」 『週刊金曜日』(2014年11月21日、1017号)について

2014年11月25日 00時00分09秒 | Weblog


週刊金曜日』(2014年11月21日、1017号)について、最近のつぶやきから、AS@ActSludge。

 今週のブログ主のお薦めは、鎌田慧さん【保革乗り超え新基地を拒否した「オール沖縄」のこころ 10万票の大差で辺野古移設反対の翁長氏が圧勝】と高嶋伸欣さん【「韓国紙記事を誤読」の事実を伏せている『産経』前支局長問題】。

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■①『週刊金曜日』(2014年11月21日、1017号) / 「非正規労働者2000万人時代」。【元「31歳、フリーター」はなぜ、「希望は戦争」を諦めたか 赤木智弘×雨宮処凛】。安田純平さん『ルポ戦場出稼ぎ労働者』、一読の価値大あり、「この流れが加速し、定着すれば、「愛国心」と「空気」は戦場へ「行くな」から「行け」へと変わっていくだろう。そのときのために用意されてきたのが格差である。仕事がないなら戦場へ行け、ということだ」」(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/25aeb85839f7e9274655adf7a976c909

■②『週刊金曜日』(2014年11月21日、1017号) / 明石昇二郎さん【福島第一原発事故で故郷を喪失の飯舘村民、身体に影響も 裁判外紛争解決手続き申し立て】、「謝れ! 償え! かえせふるさと・・・・・・「もう、あの飯舘村は戻ってこない」・・・・・・「・・・・・原発さえなければ、孫と一緒に暮らせたのに」」(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/06eaf88a6d6b6f7d2f7d116b9f39a96e

■③『週刊金曜日』(2014年11月21日、1017号) / 永野厚男氏【都立大島高校が自衛隊と訓練 「防災教育」を逸脱か】、「災害時、生徒は自分の命を守るのが第一。避難民救済の役割まで求めるのはボランティアの範囲を超える・・・・・・学校現場に〝異変〟が生じている」。「いろんな意味で疲れます・・・住民基本台帳活用とアイドルによる「番宣」で「果てしない夢」へGO!」(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/c5aecf5f3f80e3bdca64d1b8b6603ed0

 

 

■④『週刊金曜日』(2014年11月21日、1017号) / 【村岡和博の政治時評/大義なき衆院解散を安倍サヨナラ選挙に】、「デタラメなアベノミクスも、民意も立憲主義も無視する安倍首相のやり口も、まとめてさよならする選挙にしなければなるまい」。「●選挙を何度やっても、「騙されることの責任」「考えないことの罪」を自覚し得るかどうか?」(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/15305f7db74dbd06410433167abaf585

■⑤『週刊金曜日』(2014年11月21日、1017号) / 鎌田慧さん【保革乗り超え新基地を拒否した「オール沖縄」のこころ 10万票の大差で辺野古移設反対の翁長氏が圧勝】、「新たな基地は造らせないとい沖縄の民意は揺るがないことが明確に」。「さあ、ここから。高江・辺野古破壊問題等々・・・「過去のもの」や「終わり」にしてはいけない」(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/b989d3a41d428a9731edceaf156ba86c

■⑥『週刊金曜日』(2014年11月21日、1017号) / 【佐高信の新・政経外科第20回/疑惑隠しの自己都合解散】、「「脱税」の疑い指摘され激昂した安倍首相・・相続税3億円を脱税したという疑惑」。そして、「暴力団人脈」による「ダーティな政治手法」!? またしても、アベ様、ダークすぎますhttp://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/beae9170eb3ab970e4aa27aaf77124cc

■⑦『週刊金曜日』(2014年11月21日、1017号) / 東海林智氏【「正社員ゼロ」「残業代ゼロ」 労働の商品化が加速する 「派遣村」から6年、「人間の尊厳」を奪う安倍政権】、「短期化、流動化する雇用・・安倍政権・・働く者の尊厳を大事にするという発想が決定的に欠けている」。未来工業城南信金経団連http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/793d40802e3c432fc29f0b21c17b62db

■⑧『週刊金曜日』(2014年11月21日、1017号) / 平舘英明氏【臨時教員は潜在的失業者だ 「安上がり」教育が生む労働破壊】、「官製ワーキング・プア・・子どもの学習環境に直結・・「安上がり」教育のツケは大きい」。未来に投資しないアベ様(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/7907fe4edcb5c8f185faeedc8513702d

■⑨『週刊金曜日』(2014年11月21日、1017号) / 山口正紀さん【〈大政翼賛新聞〉への回帰 『読売』憲法改正試案20周年】、「〈・・・・・・タブー打破 先駆的意義/論議活性化 きっかけに〉・・・・・・『読売新聞』・・・・・・特集の見出しだ。1ページ全部を使った自画自賛」。恥ずかしい新聞、社主だけの問題か?(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/ab709a5ec0b6dfdfee9e4b814272fb58

■⑩『週刊金曜日』(2014年11月21日、1017号) / 高嶋伸欣さん【「韓国紙記事を誤読」の事実を伏せている『産経』前支局長問題】、「もともと『産経』に『朝日新聞』の不手際の連鎖を責める資格はないし、他のメディアも五十歩百歩の類だ」。全く同感! 産経』新聞韓国大統領名誉棄損事件の記事は声高に「言論の自由の侵害」を叫べるようなモノ?』、まさか、ご冗談を(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/cb7468d1eb62dcb08262fc7656d96ad2
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●・・・であるのならば、壊憲派を勝たせてはいけない ~「“悪魔”を阻むハードル」を下げてはならない~

2013年05月04日 00時00分23秒 | Weblog


壊憲〟についての朝日新聞の世論調査を受けての識者のコメント記事(http://www.asahi.com/politics/update/0501/TKY201305010546.htmlhttp://www.asahi.com/politics/update/0502/TKY201305010583.htmlhttp://www.asahi.com/politics/update/0502/TKY201305010587.htmlhttp://www.asahi.com/politics/update/0502/TKY201305010585.html)。東京新聞のコラム『筆洗』(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/hissen/CK2013042902000117.html。すぐに消えてなくなるasahi.comの社説(http://www.asahi.com/paper/editorial.html?ref=com_top_pickup5月3日)。東京新聞の記事(http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2013050302000127.html)、社説(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2013050302000147.html、そしてコラム『筆洗』をもう一つ(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/hissen/CK2013050302000146.html)。

 自らを律することができない自民党タカ派や元東京〝ト〟知事元大阪〝ト〟知事を縛るために国民が持っている鎖を、資格のない国会議員が自ら断ち切ろうとしている。(金に群がるハゲタカでもある)タカの爪をを巧妙に隠し、まずは改憲・壊憲のためのハードル「“悪魔”を阻むハードル」を下げようとしている。その先には、多くの国民の望まない「戦争を出来る国」にするために。
 「ワイマール憲法当時のドイツで実際に起きたことです。・・・ヒトラーは国民投票という手段も乱発して、反対勢力を壊滅させ、独裁者になりました。憲法は破壊されたのです」。「政治や外交の機能不全の責任を憲法に押しつける戦後世代のリーダー」に壊憲させてはならない。「政治家が歴史に学ばない国は危うい」、そう我が国はとても危うい状況。

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http://www.asahi.com/politics/update/0501/TKY201305010546.html

2013年5月2日0時14分
改憲手続き緩和 賛成38%、反対54% 世論調査

 憲法記念日を前に朝日新聞社は全国郵送世論調査を行い、憲法に関する有権者の意識を探った。それによると、憲法96条を変え、改憲の提案に必要な衆参各院の議員の賛成を3分の2以上から過半数に緩める自民党の主張について、反対の54%が賛成の38%を上回った。9条についても「変えない方がよい」が52%で、「変える方がよい」の39%より多かった。


http://www.asahi.com/politics/update/0502/TKY201305010583.html
http://www.asahi.com/politics/update/0502/TKY201305010587.html
http://www.asahi.com/politics/update/0502/TKY201305010585.html

 5月3日は憲法記念日。朝日新聞社が憲法をテーマに行った全国郵送世論調査の回答を見て、作家の雨宮処凛(かりん)さんは不思議がった。「もしこれが1人の人間の思考だとしたら、とても心配。ものすごく矛盾していて……」。映画監督・作家の森達也さんは、9条を変えないという人が多かったのは「意外だった」と驚いた。神戸大名誉教授の浦部法穂さんは、今の国会議員は「憲法をいじる資格はない」と手厳しい。好調アベノミクスと同時進行する改憲の動き。3人の識者が語る憲法と日本社会とは――。


雨宮処凛さん「人間1人の思考なら矛盾」 憲法世論調査

■作家の雨宮処凛さん
 「いまの憲法を変える必要がある」という人が半数を超え、その理由で最も多かったのが「国防の規定が不十分だから」だという。それでいて「9条を変えないほうがよい」が半数を超える。もしこれが1人の人間の思考だとしたら、とても心配。ものすごく矛盾していて、どんな人間かわからない。
 しかし、ある意味、いまの日本を象徴しているのかもしれない。
 「戦争」とか「国防軍」とか「軍隊」という言葉には強い嫌悪感を示す。9条は守るべきだという人は多い。けれども、参院選で投票するとき、重視する政策を聞けば「憲法」は最下位。かなりの国民は、本気でどーでもいいと思っている気がする。自民党の憲法改正草案を読んでいる人が一体どれだけいるのでしょうか


浦部法穂さん「今の議員に憲法いじる資格ない」世論調査

■神戸大名誉教授の浦部法穂(のりほ)さん
 憲法9条を変えない方がよいという人も、96条の改憲手続きを緩める自民党案に反対という人も5割を超えた。改憲賛成が5割を超えたといっても理由は非常に散らばっていて、最も多くの人が理由に挙げた「国防の規定が不十分」でも全体の3割にとどまっている。国会の論調だけをみると改憲ムードが非常に強いが、国民は割合冷静に見ているのではないか。
 そもそも憲法改正権は国民にあるのだから、改憲は国民の側から「国会で案を作れ」という声が起きてから初めて国会が議論するものだ。ところが、憲法で行動を制約され、命じられる側の国会、まして統治権の中枢の内閣が今の憲法では都合が悪いからといって改憲を主導するのは本末転倒でおかしい。


森達也さん「9条変えない意見多いのは意外」 世論調査

■映画監督・作家で明治大特任教授の森達也さん
 憲法9条を変えない、という意見が多かったのは、意外だった。
 総選挙では予想通りというか、予想を上回るほどの自民党圧勝だった。小選挙区のマジックを差し引いても、自民党や安倍政権への支持が強いのは間違いない。票を入れた人の多くは、憲法9条改定にも賛成なのだろう、と思い込んでいた。だが、調査結果では、景気浮揚策への期待から政権を支持しても、憲法9条改定までは支持していないことが浮かび上がる。自民党や安倍晋三首相には、軌道修正を期待したい。
 ただし僕は、がちがちの護憲派ではない。半世紀以上たっているのだから、時代に合わない要素があればマイナーチェンジしてもいい。でも9条も含め、基本理念は安易に変えるべきではない
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http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/hissen/CK2013042902000117.html

【コラム】
筆洗
2013年4月29日

 <遺棄死体数百といひ数千といふいのちをふたつもちしものなし>。昭和十五年、日中戦争の報道写真を見て、新聞記者で歌人の土岐善麿がつくった歌である▼命を二つ持つ者はいない、と生命の尊さを詠んだだけなのに右翼から攻撃され、戦時下は隠遁(いんとん)生活を送る。敵国の兵士に同情したと思われると、袋だたきに遭う時代だった▼その時代に戻ることはないと信じているが、「嫌中・嫌韓」が声高に語られる風潮には危うさを感じる。それを政治家があおっているのだから尋常ではない▼閣僚の靖国参拝に対する中韓両国の抗議を安倍晋三首相は「わが閣僚はどんな脅かしにも屈しない」と突っぱね、「侵略の定義は国際的にも定まっていない」と去の侵略戦争や植民地支配を正当化するような発言を重ねた。経済優先の「安全運転」に徹してきた首相の「地金がむき出しになってきた▼その歴史認識に米国側から反発も出てきた。米紙ワシントン・ポストやニューヨーク・タイムズは「歴史を直視していない。これまでの経済政策の成果も台無しにしかねない」「敵対心を無謀にあおっているように見える」と社説で批判した▼<あなたは勝つものとおもつてゐましたかと老いたる妻のさびしげにいふ>。戦時中は好戦的な歌もつくった善麿の昭和二十一年の歌だ。戦争は遠くなり、勇ましい声が再び戻ってきた。
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http://www.asahi.com/paper/editorial.html?ref=com_top_pickup5月3日】

2013年 5月 3 日(金)付
憲法を考える―変えていいこと、ならぬこと

 憲法には、決して変えてはならないことがある
 近代の歴史が築いた国民主権基本的人権の尊重平和主義などがそうだ。時代の要請に合わせて改めてもいい条項はあるにせよ、こうした普遍の原理は守り続けねばならない
 安倍首相が憲法改正を主張している。まずは96条の改正手続きを改め、個々の条項を変えやすくする。それを、夏の参院選の争点にするという。
 だがその結果、大切にすべきものが削られたり、ゆがめられたりするおそれはないのか。
 いまを生きる私たちだけでなく、子や孫の世代にもかかわる問題だ。

権力を縛る最高法規
 そもそも、憲法とは何か。
 憲法学のイロハで言えば、権力に勝手なことをさせないよう縛りをかける最高法規だ。この「立憲主義こそ、近代憲法の本質である。
 明治の伊藤博文は、天皇主権の大日本帝国憲法の制定にあたってでさえ、「憲法を設くる趣旨は第一、君権を制限し、第二、臣民の権利を保全することにある」と喝破している。
 こうした考え方は、もちろん今日(こんにち)にも引き継がれている。
 憲法99条にはこうある。「天皇又(また)は摂政及び国務大臣、国会議員、裁判官その他の公務員は、この憲法を尊重し擁護する義務を負ふ」。「国民」とは書かれていないのだ。
 立憲主義は、国王から市民が権利を勝ち取ってきた近代の西欧社会が築いた原理だ。これを守るため、各国はさまざまなやり方で憲法改正に高いハードルを設けている。
 米国では、両院の3分の2以上の賛成と4分の3以上の州議会の承認がいる。デンマークでは国会の過半数の賛成だが、総選挙をはさんで2度の議決と国民投票の承認を求めている。
 日本では、両院の総議員の3分の2以上の賛成と、国民投票での過半数の承認が必要だ。
 自民党などの改正論は、この「3分の2」を「過半数」に引き下げようというものだ。

歴史の教訓を刻む
 だが、これでは一般の法改正とほぼ同じように発議でき、権力の歯止めの用をなさない。戦争放棄をうたった9条改正以上に、憲法の根本的な性格を一変させるおそれがある。
 私たちが、96条改正に反対するのはそのためである。
 日本と同様、敗戦後に新しい憲法(基本法)をつくったドイツは、59回の改正を重ねた。一方で、触れてはならないと憲法に明記されている条文がある。
 「人間の尊厳の不可侵」や「すべての国家権力は国民に由来する」などの原則だ。
 ナチスが合法的に独裁権力を握り、侵略やユダヤ人虐殺につながったことへの反省からだ。
 日本国憲法は、97条で基本的人権を「永久の権利」と記している。これに国民主権と平和主義を加えた「三つの原理」の根幹は、改正手続きによっても変えられないというのが学界の多数説だ。
 かつての天皇制のもとで軍国主義が招いた惨禍の教訓が、その背景にある。
 特に9条は、二度と過ちを繰り返さないという国際社会への約束という性格もある。国民の多くは、それを大切なことだとして重んじてきた。
 自民党が96条改正の先に見すえるのは、9条だけではない。改憲草案では、国民の権利への制約を強めかねない条項もある。立憲主義とは逆方向だ。

■政治の自己改革こそ
 首相は「国民の手に憲法を取り戻す」という。改正のハードルが高すぎて、国民から投票の権利を奪っているというのだ。
 これは論理のすり替えだ。各国が高い壁を乗り越え、何度も憲法を改めていることを見ても、それは明らかだろう。
 改めるべき条項があれば、国民にその必要性を十分説く。国会で議論を尽くし、党派を超えて大多数の合意を得る。
 そうした努力もせぬまま、ルールを易(やす)きに変えるというのは責任の放棄ではないか。
 憲法に指一本触れてはならないというのではない。
 例えば、国会の仕組みである。衆院と参院は同じような権限を持つ。このため多数派が異なる「ねじれ」となると、国政の停滞を招いてきた。
 いずれ憲法の規定を改め、衆参両院の役割分担を明確にするなどの手直しが必要になるかもしれない。
 もっとも、いまの国会の怠慢は度し難い
 ねじれによる政治の停滞を嘆くなら、なぜ衆参両院の議決が異なった時に話し合う両院協議会の運用を見直さないのか。
 最高裁に違憲状態とされた一票の格差問題では、司法が口出しするのはおかしいといわんばかりの議論が横行している。これでは、憲法を語る資格などはない
 まずなすべきは、そんな政治の自己改革にほかならない。
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http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2013050302000127.html

知らず改憲 危険 読者からの手紙
2013年5月3日 朝刊

 改憲が、政治の場で声高に語られる中で迎えた憲法記念日。本紙が四月十九日から連載した「『憲法と、』第1部 50年代の攻防」には読者から、憲法への思いなどをつづった手紙やメールが寄せられている。憲法について人々がよく知らないまま、変えられてしまうのではないか。そもそも今の社会で憲法の理念がないがしろにされているのではないか-。文面からは危機感がにじむ。 (上條憲也、樋口薫)

 「改憲が動きだす前に、『憲法は権力を縛るもの』という認識が当たり前のことになっていなければ、危険すぎると思います」。そうメールにつづった千葉県鎌ケ谷市の塾講師村松真理子さん(55)を訪ねた。
 憲法に関心を持ったのは一九八二年、小学館の「日本国憲法」を手に取ったことがきっかけだったという。当時も改憲が取り沙汰され、異例のベストセラーとなっていた。
 戦力不保持をうたった九条を改正し、国を「気概をもって自ら支え守る責務」を盛り込んだ二〇〇五年の自民党の憲法改正草案を知人に見せたときに「知らなかった。怖い」と言われた。
 知らせることの重要性を感じた村松さんは〇七年から勉強会を始め、小冊子「みんなの憲法」の発行を続ける。会の仲間とは、主にメールで意見交換。学ぶことが大事なので立場は改憲でも問わない。
 ただ、輪を広げようとしても憲法に拒否反応を示す人もいる。村松さんは最近、知人に憲法について意見を募るメールを一斉送信した。「憲法の話を送ってこないで」という返信もあったという。
 メンバーの一人で、青森県八戸市で空襲を体験した松倉要正さん(80)は「フランスでは青年たちが昼間からカフェで自国の憲法論争をしているのに…」ともどかしさを感じている。村松さんは「問題意識を持つことは面倒なこと。でも考えることで憲法は自分たちのものになる」。
 個人を尊重し、幸福追求権を定めた一三条を村松さんは「憲法が憲法である性質を表している」と言う。憲法の大前提は権力から国民を守るためのものであり、国家の意図を国民に押し付けるものではない。
 「憲法を分かろうと個々がアンテナを研ぎ澄ますことが大事。それが(憲法一二条が定める)自由と権利を保持するための『国民の不断の努力』になる」と村松さんは考える。
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http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2013050302000147.html

【社説】
憲法を考える 歴史がつなぐ知恵の鎖
2013年5月3日

 憲法改正を叫ぶ勢力の最大目的は、九条を変えることでしょう。国防軍創設の必要性がどこにあるのでしょうか平和憲法を守る方が現実的です。
 選挙で第一党になる、これは民主的な手法です。多数決で法律をつくる、これも民主的です。権力が憲法の制約から自由になる法律をつくったら…。
 ワイマール憲法当時のドイツで実際に起きたことです。国民主権を採用し、民主主義的な制度を広範に導入した近代憲法でした。ヒトラーは国民投票という手段も乱発して、反対勢力を壊滅させ、独裁者になりました。憲法は破壊されたのです

熱狂を縛る立憲主義
 日本国憲法の役目は、むろん「権力を縛る鎖」です。立憲主義と呼ばれます。大日本帝国憲法でも、伊藤博文が「君権を制限し、臣民の権利を保障すること」と述べたことは有名です。
 たとえ国民が選んだ国家権力であれ、その力を濫用する恐れがあるので、鎖で縛ってあるのです。また、日本国民の過去の経験が、現在の国民をつなぎ留める“鎖”でもあるでしょう。
 憲法学者の樋口陽一東大名誉教授は「確かに国民が自分で自分の手をあらかじめ縛っているのです。それが今日の立憲主義の知恵なのです」と語ります。
 人間とはある政治勢力の熱狂に浮かれたり、しらけた状態で世の中に流されたりします。そんな移ろいやすさゆえに、過去の人々が憲法で、われわれの内なる愚かさを拘束しているのです。
 民主主義は本来、多数者の意思も少数者の意思もくみ取る装置ですが、多数決を制すれば物事は決まります。今日の人民は明日の人民を拘束できません。今日と明日の民意が異なったりするからです。それに対し、立憲主義の原理は、正反対の働きをします。

9条改正の必要はない

   「国民主権といえども、服さねばならない何かがある、
    それが憲法の中核です。例えば一三条の『個人の尊重』などは
    人類普遍の原理です。近代デモクラシーでは、立憲主義を用い、
    単純多数決では変えられない約束事をいくつも定めているのです」(樋口さん)

 自民党の憲法改正草案は、専門家から「非立憲主義的だ」と批判が上がっています。国民の権利に後ろ向きで、国民の義務が大幅に拡大しているからです。前文では抽象的な表現ながら、国を守ることを国民の義務とし、九条で国防軍の保持を明記しています。
 しかし、元防衛官僚の柳沢協二さんは「九条改正も集団的自衛権を認める必要性も、現在の日本には存在しません」と語ります。旧防衛庁の官房長や防衛研究所所長、内閣官房の副長官補として、安全保障を担当した人です。

   「情勢の変化といえば、北朝鮮のミサイルと中国の海洋進出でしょう。
    いずれも個別的自衛権の問題で、たとえ尖閣諸島で摩擦が起きても、
    外交努力によって解決すべき事柄です。九条の改正は、中国や韓国は
    もちろん、アジア諸国も希望していないのは明らかです。米国も
    波風立てないでほしいと思っているでしょう」

 九条を変えないと国が守れないという現実自体がないのです。米国の最大の経済相手国は、中国です。日中間の戦争など望むはずがありません。

   「米国は武力が主な手段ではなくなっている時代だと認識しています。
    冷戦時代は『脅威と抑止』論でしたが、今は『共存』と『摩擦』が
    テーマの時代です。必要なのは勇ましい議論ではなく、むしろブレーキです

 柳沢さんは「防衛官僚のプライドとは、今の憲法の中で国を守ることだ」とも明言しました。
 国防軍が実現したら、どんなことが起きるのでしょうか。樋口さんは「自衛隊は国外での戦闘行為は許されていませんが、その枠がはずれてしまう」と語ります。

   「反戦的な言論や市民運動が自由に行われるのは、
    九条が歯止めになっているからです。国防軍ができれば、
    その足を引っ張る言論は封殺されかねません。軍事的な価値を
    強調するように、学校教育も変えようとするでしょう」

 安倍晋三首相の祖父・岸信介氏は「日本国憲法こそ戦後の諸悪の根源」のごとく批判しました。でも、憲法施行から六十六年も平和だった歴史は、「悪」でしょうか。改憲論は長く国民の意思によって阻まれてきたのです。

悪魔を阻むハードル
 首相は九六条の改憲規定に手を付けます。発議要件を議員の三分の二から過半数へ緩和する案です。しかし、どの先進国でも単純多数決という“悪魔”を防ぐため、高い改憲ハードルを設けているのです。九六条がまず、いけにえになれば、多数派は憲法の中核精神すら破壊しかねません。
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http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/hissen/CK2013050302000146.html

【コラム】
筆洗
2013年5月3日

 集団自決の場で何人もの子どもを手にかけながら、自らは死に切れなかった人がいる。約四百人の孤児を引率して命からがら引き揚げてきた人がいる。百人の子どもが途中で亡くなった。先月二十四日、長野県阿智村に開館した満蒙(まんもう)開拓平和記念館には、国策で満州に渡った人たちが味わった地獄が刻まれている▼二十七万人の満蒙開拓団のうち、全国最多の三万二千九百九十二人を送り出したのは長野県だった。帰国できたのは一万六千九百四十九人。千百三人が残留孤児や残留婦人になった▼阿智村のある下伊那・飯田地方からは県内でも最も多い八千三百八十九人が渡満した。この地に平和記念館を建設することは、地域の引き揚げ者たちの悲願だった▼関東軍に見捨てられた開拓団は、日ソ中立条約を一方的に破棄して侵攻してきたソ連軍に襲われた。集団自決の悲劇もあった。栄養失調や伝染病でさらに多くの犠牲者を出した。移民ではなく、棄民だった▼きょうは憲法記念日。改憲が具体的な政治日程に上がってきたのは、戦争のおびただしい犠牲者の上に立つ憲法から「血の色」があせてきたことと無縁ではない政治や外交の機能不全の責任を憲法に押しつける戦後世代のリーダーがいる。戦争の記憶を伝えようと、戦後七十年近くなって記念館を建てる人たちがいる。政治家が歴史に学ばない国は危うい
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●戦争と原発: 伊丹万作さん「だまされるということ自体がすでに一つの悪である」

2012年08月16日 00時00分02秒 | Weblog


戦争責任に関するasahi.comの記事(http://mytown.asahi.com/mie/news.php?k_id=25000901112220002)。戦争と原発についての東京新聞の二つの記事(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2012081502000144.htmlhttp://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2012081590135501.html)。関電に騙されたという話の東京新聞の記事(http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2012081502000108.html)。最後に、原発輸出についてasahi.comの記事(http://www.asahi.com/national/intro/TKY201208140565.html)。

 数日前の朝日新聞生活欄に伊丹万作さんの記事が出ていたので、検索したが出てこず。その代り、同様な内容の古い記事『声を上げない国民性 またも』が出てきた。
 伊丹監督の言葉。「多くの人が戦争でだまされていたというが、だまされるということ自体がすでに一つの悪である/だますものだけでは戦争は起こらない/だまされていた、といって平気でいられる国民なら、おそらく今後も何度でもだまされるだろう」。

   『●『戦争の世紀を超えて』読了
   『●『スクリーンの日本人 ~日本映画の社会学~』読了(2/3)
   『●『だまされることの責任』読了(1/3)
   『●『だまされることの責任』読了(2/3)

いままさに、原発再稼働で「騙されることの責任」が生じようとしてはいないだろうか? あの「戦争」とこの「原発」、同じじゃないのか? 東京電力原発人災以降に、原発再稼働原発輸出、「平気でいられる国民」であってはならない。
 「関西電力管内の最大電力需要が二千六百八十一万キロワットで、猛暑だった二〇一〇年夏よりも四百十四万キロワット、率にして13%下回っていたことが分かった」そうだ。またしても、「だまされるということ自体がすでに一つの悪」をなしてしまったのかもしれない。

 もちろん、騙す者が最大の悪ではある。そして、原発輸出でベトナムトルコ・リトアニア・ヨルダンの人たちを騙す側に。東京電力原発人災で、損害賠償などしようもないことが分かった我々が。

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http://mytown.asahi.com/mie/news.php?k_id=25000901112220002

回顧2011みえ
声を上げない国民性 またも
2011年12月22日

 「原発」と「戦争」を同列に論じるのは、乱暴かもしれない。だが、「芦浜原発」阻止を訴える詩を残した錦米次郎(よねじろう)には、重なり合って見えたに違いない。
 8月に連載した「戦争と詩人」の取材で、その生涯をたどった。農家の日々の生活から社会を見つめた詩作の原点は、3度の戦場体験にあった。
 最初は、満州事変後の中国東北部(旧満州)に出征。大虐殺と国際的な非難を浴びた南京事件の現場にも立たされた。そして、再召集された南部仏印(ベトナム)で終戦を迎え、数多くの農民の餓死や対仏解放運動を目の当たりにした。
 戦場では、弱い立場の人々が犠牲を強いられる生活、人生、命、すべてが踏みにじられる。そして、貧しい農家の錦がそうだったように、同じ立場の人々が最前線で「加害者」にもさせられる。戦場の本質は、いつの時代も変わらない。
 錦は「芦浜原発」の立地計画があった南伊勢町と大紀町境の予定地に自ら足を踏み入れ、漁民たちから話を聞いた。誰もが受ける電気の恩恵のために、なぜ地方だけがリスクを負わされなければならないのか。漁民の生活はどうなるのか。建設の先に錦が見たのは、戦場と同じ犠牲だったのだろう。
 80年前、この国は満州事変を起こし、破滅の道を突き進むように15年近く戦争を続けた。「大東亜共栄圏」「五族共和」「自存自衛のための聖戦」。大多数の国民が信じた。錦自身も「国家の絶対を疑わなかった」と戦後に書き残した。
 錦の言葉に考えをめぐらせながら、映画監督の故・伊丹万作が終戦翌年に書いた「戦争責任者の問題」という一文を思い出した。

   《多くの人が戦争でだまされていたというが、
    だまされるということ自体がすでに一つの悪である/
    だますものだけでは戦争は起こらない/
    だまされていた、といって平気でいられる国民なら、
    おそらく今後も何度でもだまされるだろう》

 「戦争」を「原発」に置き換えると、錦の視点がとらえた戦後社会の本質が理解できるように思える。それは、終戦の後も変わらなかった社会構造であり、自分で考え、声を上げることが少ない国民性ではないか。連載を終え、そう感じている。(中村尚徳)

◎錦米次郎
 1914~2000。戦後、三重詩話会を立ち上げ、今年60周年を迎えた「三重詩人」を創刊。四日市公害、長良川河口堰(かこうぜき)、成田空港建設といった社会問題に関心を持ち続けた。1937年の南京事件を題材にした「南京戦記~わが軍隊手帳」(85年)などの作品のほか、代表的な詩集に「百姓の死」がある。
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http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2012081502000144.html

【社説】
戦争と原発に向き合う 未来世代へ責任がある
2012年8月15日

 広島、長崎の原爆忌を経て、六十七回目の終戦記念日です。東日本大震災と福島第一原発事故後の八月は、戦争と原発に向き合う月になりました。
 毎週金曜夜に恒例となった首相官邸前の反原発デモは、ロンドン五輪の晩も、消費税増税法成立の夜も数万の人を集めて、収束どころか拡大の気配です。政府の全国十一市でのエネルギー政策意見聴取会でも原発ゼロが七割で「即廃炉」意見も多数でした。
 二〇三〇年の原発比率をどうするのか。原発ゼロの選択は、われわれの価値観と生活スタイルを根元から変えることをも意味します。その勇気と気概、覚悟があるか、試されようとしています。

内なる成長信仰なお
 それまで散発的だった各地の反原発抗議行動の火に油を注いだのは、関西電力大飯原発の再稼働を表明した野田佳彦首相の六月八日の記者会見でした。安全確認がおざなりなうえに、「原発を止めたままでは日本の社会は立ちゆかない」と、再稼働の理由が経済成長と原発推進という従来の国策のまま。「夏場限定の再稼働では国民の生活は守れない」とまで踏み込んでいました。
 反原発や脱原発の市民が怒る一方で財界、産業界が安堵(あんど)、歓迎したのはもちろんです。最大手全国新聞の主筆は野田首相の「反ポピュリズム」的決断と評価、「電力・エネルギー不安を引き金とする経済破局は避けられるに違いない」と論評しています。
 原発に関する世論調査では奇妙な傾向に気づきます。新聞やテレビの調査では、原発ゼロを求める声は、街頭に繰り出しているような勢いがなく、日本経済のために原発推進が少なくないことです。四十年前、水俣病の原因がチッソ水俣工場の廃液だったことが判明したあともチッソ擁護市民が少なくなかったように、フクシマ後も。われわれの内なる成長信仰は容易には変わらないようです。

倫理と規範と人の道
 しかし、経済以上に忘れてはならない大切なものがあります。倫理や規範、あるいは人の道です。
 作家村上春樹さんは、昨年の六月、スペイン・バルセロナのカタルーニャ国際賞授賞式のスピーチで、福島原発事故をめぐって「原発を許した我々は被害者であると同時に加害者。そのことを厳しく見つめなおさないと同じ失敗を繰り返す」と語りました。
 村上さんの悔恨は、急速な経済発展の途上で、「効率」という安易な基準に流され、大事な道筋を見失ってしまったことでした。核爆弾を投下された国民として技術と叡智(えいち)を結集、原発に代わるエネルギーを国家レベルで追求、開発する。それを日本の戦後の歩みの中心命題に据えるべきだった。そんな骨太の倫理と規範、社会的メッセージが必要だった。世界に貢献できる機会になったはずだったというのです。我々は原発に警告を発した人々に貼られたレッテルの「非現実的な夢想家」でなくてはならないのだ、とも。
 日本の原発は老朽化の末期症状から大事故の危険性があり、廃炉の研究も十分には進んでいません毎日大量に生み出される低レベル放射性廃棄物で三百年、高レベルだと十万年の厳重な隔離管理が必要です。人知が及ばない時空、利便や快適な生活のために危険な放射性廃棄物を垂れ流しているとすれば、脱原発こそが、われわれの未来世代に対する倫理であり、人の道だと思えるのです。
 千年に一度の大震災と原発事故は、人々を打ちのめしましたが、日本が受け入れてきた西洋文明や思想、科学技術について考える機会ともなりました。文明の転換期のようです。成長から脱成長の時代へ。どんな時代、国、社会へと変わっていくのかは不確かですが、この国には信じ、愛するに足る人たちがいます。
 文学者のドナルド・キーンさんは、日本への帰化に際して、作家高見順が戦争中に日記に書いたのと同じ結論に至ったと打ち明けました。高見順は東京上野駅での空襲の罹災(りさい)民たちが、おとなしく健気(けなげ)、我慢強く、謙虚で沈着なのに感銘して、日記に「こうした人々と共に生き、死にたいと思った」と記したのでした。それは大震災での東北の人々と同じでした。

幸せな生き方さまざま
 在野の思想家の渡辺京二氏が「逝きし世の面影」で紹介したのは、幕末に訪れた外国人の目に映った日本と日本人のすばらしさでした。
 「貧乏人は存在するが、貧困なるものは存在しない」。貧しいけれど人間の尊厳が守られた幸せな人たち。当たり前のことながら、幸せは物質の豊かさではない。かつても、これからも、幸せな生き方はさまざまであることを教えています。
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http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2012081590135501.html

惨禍二度とないよう 父は戦死 故郷は汚染
2012年8月15日 13時58分

 「戦争と原発事故がなければ」。大震災による東京電力の福島第一原発事故の影響で、東京都内に避難中の福島県大熊町の多門幸一さん(68)は、追悼式に参列し、失ったものの大きさをかみしめた。戦争で父を、原発事故で代々の土地と生活を奪われた。「二度と惨禍が起きないように祈ります」

 父、七郎さんは終戦前の一九四四年春、会津若松にあった陸軍の連隊に召集された。幸一さんは生後六カ月。七郎さんはすぐに中国・湖南省に出征し、同八月に戦病死した。二十八歳だった。
 戦後、家に届いたのは戦死公報と石ころ一つだけだった。「父の面影さえない。時代とはいえ、意味のない死だった」と話す。
 家は代々のコメ農家で、母親は農作業に追われながら、幸一さんら子ども三人を育てた。母親は苦労の中でも夫のことを口にしなかった。幸一さんは、「父がいてくれたら」と幾度となく思った。
 やがて幸一さんは農業を継ぎ、家庭を築いた。その生活は昨年三月十一日の大震災で一変した。家は福島第一原発から約七キロメートル。家は壁が壊れた程度だが、町の呼びかけで「訳が分からないまま妻や町の人と郡山市に避難した」という。原発事故を知ったのは二日後のニュースだった。
 今は東京都練馬区内の娘夫婦の家に身を寄せる。大熊町の家にも何度か一時帰還した。田は荒れ、両親が眠る墓も倒れたまま。放射線量の高い町の除染はまだで、大部分が帰還困難区域となる可能性が高い。「原発は安全」としてきた国や東電に対し、「町は原発の恩恵も受けたけれど、裏切られた思いです」と言葉少なに話す。
 昨年、大熊町から追悼式に参列したのは一人もいなかった。幸一さんも「行ける状態ではなかった」。ただ、欠かさなかったお盆の墓参りも、今までのようにはいかない。「生きているうちに家に戻れるかどうかも分からない。式で父に震災を報告し、農作物を作れないことを謝ります」と話した。 (星野恵一)

(東京新聞)
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http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2012081502000108.html

猛暑の10年より13%低く 関電管内 節電要請6週間 最大需要
2012年8月15日 朝刊

 政府が七月二日に始めた節電要請から六週間の八月十二日までの間、関西電力管内の最大電力需要が二千六百八十一万キロワットで、猛暑だった二〇一〇年夏よりも四百十四万キロワット、率にして13%下回っていたことが分かった。
 最大需要を記録した日の最高気温は今夏も一〇年夏もほぼ同じだが、今夏は東京電力福島第一原発事故を背景に企業や家庭の節電が需要を押し下げた。
 政府や関電は「一〇年並みの暑さになれば電力が大幅に不足する」として大飯(おおい)原発3、4号機(福井県おおい町、いずれも出力百十八万キロワット)を再稼働する根拠にしていた。関電広報室の担当者は「節電協力のおかげ。今後は気温上昇による需要増加や発電所のトラブルも想定され、需給が厳しくなる可能性もある」と説明した。
 これまでの最大需要は、大阪市の最高気温が三六・七度に達した八月三日午後二時台。一〇年夏は八月十九日に最大需要を記録したが、その時の気温は三六・六度だった。
 関電管内は大飯3、4号機が七月二十五日までにフル稼働した。直前の需要予測に基づいた電力供給量に対し実際どれだけの電力が使われたのかを示す電力使用率は最大需要を記録した八月三日でさえ、89%で10%以上の余裕があった。
 今夏は企業や家庭の節電が定着し、気温が三五度を超える平日の猛暑日でも最大需要は二千五百万~二千六百万キロワット台で推移した。
 本紙が今夏の発電実績を参考に原発を除く関電の発電設備能力を調べたところ、火力、水力、揚水、地熱・太陽で計二千八万キロワット。これに中部電力など他社からの融通電力など七百四十二万キロワットを加えると、計二千七百五十万キロワットで、これまでのところ大飯3、4号機のフル稼働がなくてもカバーできた計算になる。
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http://www.asahi.com/national/intro/TKY201208140565.html

2012年8月15日03時00分
原発事故賠償の整備協力 輸出拡大狙い、ベトナムと覚書

 日本政府は、原発を売り込もうとしているベトナムと14日、事故が起きた場合の損害賠償制度の整備で協力することで合意した。国際的な受注競争を有利に進める狙いがのぞく。しかし日本国内では原発輸出には反対が根強いうえ、賠償もしっかりできておらず、批判が高まりそうだ。
 ベトナムにも原発事故が起きた・・・・・・。
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