[※ 『国民のしつけ方』(斎藤貴男著、インターナショナル新書010)…《それは調査報道…「番犬(ウォッチ・ドッグ)」としての役割》↑]
日刊ゲンダイのコラム【斎藤貴男 二極化・格差社会の真相/ “蒙昧の主”は? 何も信じられなくなる内閣支持率世論調査】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/278742)。
《そこで、もうひとつの可能性を考えた。一連の世論調査は、すべてでっち上げなのではないか。必ずしも根拠のない陰謀論ではない。いつも安倍政権寄りで知られていたFNNと産経新聞社の合同世論調査が、はたしてイカサマだったと発覚したのは先の6月。…この国の社会と人心は、主に小泉純一郎政権と安倍政権によって破滅させられた。菅氏も安倍路線の継承を誇らしげにうたっている》。
『●さようならアベ総理、そして、こんにちはアベ様…数々のアベ様案件
について真相を解明し、真の「責任」を果たしていただきましょう』
「2020年8月28日(金)午後、漸くこの日を迎えました。
アベ様が首相辞任を表明しました」
『●アベ様案件…(武田砂鉄さん)《近場から放たれる「病人なんだから」
という、勝手に設けられた除外規定を素直に受け止め過ぎでは》?』
「全てのアベ様案件、《その責任をとってから、辞めてほしい》
(前川喜平さん)ものだ。《病気》であるかどうかとは関係なく、
それが、アベ様案件の責任を《除外》する言い訳にはならない。
当たり前のこと。そして、2020年9月16日、
元・最低の官房長官が首相となりました。大惨事アベ様政権です」
まず、《FNN産経の世論調査のペテンは政権も共犯関係にあるといっていいだろう》。新聞社とはとても呼べない、アベ様広報紙・自民党広報紙。《産経新聞はFNN…安倍政権に都合よく“数字上の世論”すらも捻じ曲げて報じた…“安倍謀略機関”》…それ以上のインチキ、ペテンを行ってきたわけですが、アベ様政権が崩壊した今、元・最低の官房長官による大参事アベ様政権になったからと言って、この広報紙の《インチキ、ペテン》が終わるとも思えない。
《メディアコントロール》の帰結…《菅氏を「パンケーキおじさん」と呼んでヨイショに徹するワイドショーに至っては、もはや万死に値する。…蒙昧の主が国民ならぬマスコミ…》。
『●アベ様の広報機関誌『産経』が「新聞がないと、
政権の批判もできない」……だそうです、御笑い』
《それだけではない。9月の安保法案可決直後、産経新聞はFNN
(フジニュースネットワーク)との合同世論調査をもとに、
〈安保法制整備は7割が「必要」〉(産経ニュース)などと報じたが、
これがほとんど“捏造”と言ってもいいようなシロモノだった。
詳しくは産経調査を分析した本サイトの過去記事をご覧いただきたいが、
産経は質問文を前回調査からコッソリ変更するなどして、安倍政権に
都合よく“数字上の世論”すらも捻じ曲げて報じたのである。
というよりも“安倍謀略機関”と言うべきだが、これはなにも、
本サイトだけが評していることではない》
『●《産経新聞が「日本は人権守る側に立て」と論陣》!?
例えば、辺野古破壊では、沖縄の人々の人権は?』
《産経新聞社とFNN(フジニュースネットワーク)の世論調査の中に
あった。「日本の言論の自由は守られている」という問いで「思う」
と回答した人が52・0%、「思わない」と回答した人が38・9%に上った》
『●中曽根康弘元首相や「産経のドン」故・鹿内信隆氏らは、
あの時、何をしていたのか? …《検閲国家》へと一歩一歩』
「《FNNと産経新聞…世論調査でも、「ホワイト国除外」を「支持する」が
67.6%に登り、「支持しない」は19.4%にすぎなった》…壊れた国ニッポン」
『●《産経新聞はFNN…安倍政権に都合よく“数字上の世論”すらも
捻じ曲げて報じた…“安倍謀略機関”》…それ以上のインチキ、ペテン』
『●《官邸職員による“腕つかみ質問阻止”》事件…南彰さん《ついに質問妨害が、
実力行使に発展…安倍晋三首相の記者会見での出来事だ》』
『●アベ様広報紙・産経《むしろ記者たちの質問する権利を奪おうとする、
目を疑うような記事が出た》…《メディアコントロール》の成果』
斎藤貴男さんは、このコラムの結びで、《この国の社会と人心は、主に小泉純一郎政権と安倍政権によって破滅させられた。菅氏も安倍路線の継承を誇らしげにうたっている。少しはまっとうな世の中を取り戻すのに、あと1世紀は必要だろう》と仰っています。ブログ主はどうしても、小泉純一郎氏を信じることができない。イラク人質事件での自己責任論や、国会でのふざけた答弁「自衛隊の活動しているところは非戦闘地域」、「自民党をぶっ壊す」どころか「日本をぶっ壊した」「日本の社会や人心をぶっ壊した」ことに何の責任も感じていないことから。
《前川喜平氏…魯迅の「阿Q正伝」を思い出したといい、〈愚かな国民は愚かな政府しか持てない〉とも述べた。同感だ。勝ち馬に乗りたがるのが庶民感情の常とはいえ、ここまでくると原始人にも劣る》…。自身を例外視するつもりはないが、ニッポン人の《民度》は情けないほどに低い。何時までこのような《社会》《人心》の崩壊は続くのか…。
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【https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/278742】
斎藤貴男 ジャーナリスト
1958年生まれ。早大卒。イギリス・バーミンガム大学で修士号(国際学MA)取得。日本工業新聞、プレジデント、週刊文春の記者などを経てフリーに。「戦争経済大国」(河出書房新社)、「日本が壊れていく」(ちくま新書)、「『明治礼賛』の正体」(岩波ブックレット)など著書多数。
二極化・格差社会の真相
“蒙昧の主”は? 何も信じられなくなる内閣支持率世論調査
2020/09/16 06:00
今だけ無料
(この国の国民は、1週間や10日で極端に意見を変えるのか
(14日、菅義偉新総裁)/(C)JMPA)
元文部科学省事務次官の前川喜平氏が、「東京新聞」特報面のコラムで、〈日本国民は蒙昧の民か〉と書いていた。安倍晋三氏の首相辞任表明と菅義偉氏の自民党総裁選出馬表明の前後に行われた世論調査で、内閣支持率が56・9%と前回より20ポイント以上も跳ね上がると同時に、不人気だった菅氏がたちまち「次期首相にふさわしい人」のトップに躍り出たことを憤っている。
〈一週間や十日でここまで極端に意見を変える国民が民主国家の主権者たり得るだろうか〉
前川氏は、魯迅の「阿Q正伝」を思い出したといい、〈愚かな国民は愚かな政府しか持てない〉とも述べた。同感だ。勝ち馬に乗りたがるのが庶民感情の常とはいえ、ここまでくると原始人にも劣る。
とはいえ当然、あまり思いつめたくない気持ちも、私にはある。日本国民の圧倒的多数が蒙昧の民ならば、町を歩くことも恐ろしい。絶望だけの人生なんて悲惨すぎる。
そこで、もうひとつの可能性を考えた。一連の世論調査は、すべてでっち上げなのではないか。
必ずしも根拠のない陰謀論ではない。いつも安倍政権寄りで知られていたFNNと産経新聞社の合同世論調査が、はたしてイカサマだったと発覚したのは先の6月。消費税の軽減税率適用で政権に大きな借りをつくった上、オフィシャルパートナーとして東京五輪商売の当事者にもなり下がったマスコミの行動原理に、産経とそれ以外で大差があるとは断じきれないのだ。
なにしろ統計は偽造、公文書は捏造、会議の議事録は取らないのが常態化された国である。世論調査の主体としての全国紙や通信社、放送局が同じ穴の狢でないほうが不自然ではないのか。菅氏を「パンケーキおじさん」と呼んでヨイショに徹するワイドショーに至っては、もはや万死に値する。
はてさて、しかし、これでは蒙昧の主が国民ならぬマスコミであっても、どこまでも絶望的な状況に変わりはない。ジャーナリズムの世界に飛び込んで40年近くになる私だが己の住んでいる世界がつくづく不気味でならなくなってきた。いや、そんなものにたやすく操られ、わずかな利便性や快楽と引き換えに、人間の尊厳も魂も売り飛ばして喜々としていられる人々の狂気も、だ。もう何も信じられない。
この国の社会と人心は、主に小泉純一郎政権と安倍政権によって破滅させられた。菅氏も安倍路線の継承を誇らしげにうたっている。少しはまっとうな世の中を取り戻すのに、あと1世紀は必要だろう。
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[『学校が教えないほんとうの政治の話』(斎藤美奈子著、ちくまプリマ―新書257)↑]
東京新聞の鈴木穣記者によるコラム【【私説・論説室から】/老後に貯蓄がいらない国】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/column/ronsetu/CK2019072202000204.html)。
『今日の東京新聞』(http://a-tabikarasu.hatenadiary.com/)から、再びすいません、コピペ・マゴビキさせて頂きました。いつも、ごめんなさい。【【<本音のコラム>「自民、赤信号」 斎藤美奈子】(http://a-tabikarasu.hatenadiary.com/entry/2019/07/24/133241)。
日刊ゲンダイの記事【消費税廃止でニッポン復活/消費税ゼロなら“非正規労働問題も解消する”というカラクリ】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/259050)。
《日本の生活とどちらが安心できるのか。結論は「もちろんフィンランド」。即答した。「親の経済力にかかわらずすべての子どもたちが大学まで行けることは素晴らしい。老後もお金は残らないが、年金で生活できる」》。
《勝利ってどこが。「改憲勢力3分の2割る」(東京新聞)という結果でも?…安倍政治への逆風が吹きはじめた証拠。むしろ「自民、単独過半数割れ 安倍一強に赤信号」でしょーよ。…自由な選挙報道ができないなんて嘘(うそ)なのよ》。
《消費税を引き上げると派遣社員が増える――。総務省「就業構造基本調査」によれば、1997年の非正規労働者は1139万人(全体の23.1%)だったが、これ以降から増え続け、2018年は2120万人(同37.9%)になっている。…消費税の納付税額には「仕入れ税額の控除」というものがあって…この控除対象には「外注費」という項目もあり、加工賃や人材派遣、ビル清掃のありとあらゆるところを派遣や請負に切り替えれば、その経費まで控除される。当たり前だが、正社員の給与は控除されず、だからこそ企業はせっせと正社員をリストラし、社員を非正規労働者に置き換えて“節税”してきたわけだ》。
『●湯浅誠さん達の試み:
真に「苦境にある」人が救われない社会でいいのか?』
『●安倍首相殿、「先進国」の「首都」で凍死、
そして、この寒空の路上に生活困窮者を叩き出したそうです』
『●「さっさと死ねるようにしてもらわないと」:
麻生太郎副総理・安倍自公政権の本音』
『●「弱者に厳しく、強者に優しい」ドアホノミクスは
「一番大切なものをないがしろにしているのです」』
『●「アベハラスメント」(©やくみつる氏):
こういう社会を目指してるんだ自公投票者達は?』
『●「生まれた環境に縛られる、子どもたちの夢」
(『カナエール福岡応援ページ』)』
『●残酷な現実・・・自公支持者や「眠り猫」の皆さんのお好きな「格差社会」』
『●所詮「ト」構想だった:
「地方自治への逆行」「何でもぶっ壊せばいいという暴論」』
《親の経済力にかかわらずすべての子どもたちが大学まで行けることは素晴らしい》…ニッポンと北欧の諸国、どういう社会を目指すべきでしょうか? 「生まれた環境に縛られる、子どもたちの夢」、そんな社会をお望みですか?
日本の消費税制では、《負担は安心につながる》とはいかない。
『●斎藤貴男さん、大新聞社は「自分たちだけは例外。
権力にオネダリして、そうしていただいたのである」』
《このままではジャーナリズムが死に絶えてしまう。反権力的な番組を
流した放送局の電波停止を示唆した高市早苗総務相の発言など、
安倍晋三政権のメディアコントロール戦略だけを指すのではない。
恐ろしいのは圧力よりも自滅だ》
「アベ様に逆らう者は「誰一人残っていなかった」
…という惨状なジャーナリズム。「電波」な「凶器」高市総務相の暴走と
「報道現場の声」から見えてくるのは、「自粛」「忖度」「委縮」…が「内部から」」
「どうやら消費税増税に賛成する理由は、アベ様らによる、
新聞社への軽減税率適用という「御慈悲」にあるらしい。
報道機関・ジャーナリズムであれば悪税制度・消費税そのものに
反対すべきなのに…」
『●パラノイアなディストピアで何を好き好んでアベ様の奴隷に
成り下がりたい?…という人たちの気が知れない』
「日刊ゲンダイの斎藤貴男さんのコラム【二極化・格差社会の真相/
選択を迫られる秋 アベ政権が目指すおぞましい4つの近未来】」
《④メディアをフル活用したアベ絶対王朝の確立。サッカーW杯、
100回目の甲子園と続いて、一般紙のスポーツ・娯楽新聞化は
ほぼ果たされた。もはやモリカケ問題など影も形もない。アベ政権の
意向とメディア側の金儲け優先が一致した結果だ。権力にオネダリして
消費税の軽減税率をゲットした営利企業にまっとうな言論は望めない。
いざ憲法改正国民投票となった場合、テレビも新聞も権力側の主張一色に
染まるのだろう》
『●斎藤貴男さん、税率を上げても「「スウェーデンのような
高福祉国家を目指すんだ」なんて、誰も言わない」』
『●軽減税率というお零れと「ジャーナリズムの義務」:
「権力の犯罪を暴くためなら、権力に対しては…」』
斎藤貴男さん、(消費)税率を上げても「「スウェーデンのような高福祉国家を目指すんだ」なんて、誰も言わない」。だって、消費税で〝没収〟された血税は、大企業の法人税や大金持ちの所得税の埋め合わせに使われたにすぎないのですもの。
『●「この27年間の変化は法人税が9兆円…
所得税が4兆円減り、消費税が14兆円増えたことだけなのだ」』
『●薔薇マークキャンペーン《消費税増税凍結(むしろ…
5%に減税することを掲げる…)》…むしろ消費税制廃止を』
そういう報道はほとんどない。
《むしろ「自民、単独過半数割れ 安倍一強に赤信号」でしょーよ。》…と報じられない。《最初から最後まで報道の仕方に疑問が残る参院選だった。50%を切る低投票率についても、選挙中に出すべき情報を出さなかったメディアの責任はきわめて大きい》。軽減税率という〝お零れ〟を受けている大新聞社、自らを規制し、アベ様らに忖度。このままズルズル消費増税か?
消費税に関しては自らメディアコントロールしている分、タチが悪い。脱メディアコントロールも困難か…。斎藤貴男さん《マスコミはそんなことを報じることはありえないので、我々が知る由もない》。
『●格差社会を拡大する「トリクルダウン理論」:
「したたり落ちているのは、若い世代の悔し涙なのか」?』
『●「トリクルダウン理論」:
「貧しい者」ではなく「アベ様の自民党」に「お零れ」が!』
『●「大切なものは決してお金に換えてはいけない」:
「宇沢弘文氏が蛇蝎の如く嫌った新自由主義」』
『●所得再分配機能が破壊:
「眠り猫」はアベ様を「支持」することで自分の首を絞めている』
『●投票者自身の首を絞めてはいけない:
「格差是正のための税制を求め、豊かな層に多く課税すべき」』
消費税制は廃止されるべきだ! 「輸出戻し税」や「仕入れ税額控除」…どれ一つとっても、最悪な税制。
消費税制についてあまり語られないこと…斎藤貴男さん《「仕入れ税額控除」の悪用により脱税。「正社員らに支払う「給与」」が仕入れ税額控除の対象。「いわゆる格差社会、ワーキング・プア問題の重要なテーマである非正規雇用は、他ならぬ消費税が拡大させたという現実をご存じだろうか」》? 非正規雇用は、《他ならぬ消費税が拡大させた》のだ。《派遣に切り替えると合法的に節税できる消費税》。
『●『消費税のカラクリ』読了』…から:
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大企業は肥え太り、失業者やワーキング・プアは巷に溢れる。「仕入れ税額控除」の悪用により脱税(p.114)。「正社員らに支払う「給与」」が仕入れ税額控除の対象(p.114)。「いわゆる格差社会、ワーキング・プア問題の重要なテーマである非正規雇用は、他ならぬ消費税が拡大させたという現実をご存じだろうか」(p.112)。マスコミはそんなことを報じることはありえないので、我々が知る由もない。簡単に言えば、「派遣に切り替えると合法的に節税できる消費税」(p.116)。竹中平蔵子分や小泉純一郎親分が褒めたたえる〝賢い経営者〟のやっていること。「不正など働かなくても、実際に正規の雇用を出来るだけ減らし、必要な労働力は派遣や請負、別の事業者に外注する形にすれば、それだけで大幅な節税ができてしまう。そのため派遣子会社を設立するやり方も、近年ではごく一般的になっている。/…たとえば派遣子会社の設立と閉鎖をめまぐるしく繰り返す手法が、ありがちなパターンだ。/…消費税とは、企業経営者をして、そのような行動に誘(いざな)う税制なのである」。「経済のグローバリゼーションは、それほどまでに人件費削減を求めてきた。」(p.117)。
「…それが節税にも通じるとなれば一石二鳥。…消費税とはもともと、そうなるように制度設計されたシステムだったのではないかとさえ考えられる」。どこが広く公平に徴税できる税制なのか? 巨大資本は喜び勇み、一般市民というよりも、自営業者や非正規社員など弱者にさらなる痛みをもたらすという悪税である。
正社員のリストラと派遣社員の増加を早くから指摘していた朝日新聞記者(2000年10月3日付朝刊「時時刻刻」欄、くらし編集部の西前輝夫記者)がいた(pp.121-123)。非正規雇用化の理由は「…納める消費税も少なくてすむからだ。/…。/ある税理士は、「消費税は結果的に、売上に対して正社員の給与比率が高い会社ほど、納付額が多くなる仕組み。利益を確保するために、派遣社員などを雇い納付額を減らそうとする力が働くことは避けられない」と分析している」
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【https://www.tokyo-np.co.jp/article/column/ronsetu/CK2019072202000204.html】
【私説・論説室から】
老後に貯蓄がいらない国
2019年7月22日
老後に貯蓄がなくても暮らせる国がある。
「フィンランド人で貯金のある人はあまりいない。お金があれば車や不動産を買う」
現地の介護現場で働きながら暮らす日本人、テーリカンガス里佳さんの日本記者クラブでの会見に聞き入ってしまった。年金制度への不安が広がる最中だ。日本人なら「それで老後は大丈夫か」と思うだろう。
フィンランドは高負担高福祉の国である。所得税は給与の半分近く、いわゆる消費税率は24%。重税感を感じる生活である。
里佳さんには子どもが二人いる。生まれてから大学を出るまでに一人約四千二百万円の費用が必要だが、小学校から大学まで学費は原則無償だそうだ。一方、夫と二人で払ってきた税額はほぼ同じだったという。
日本の生活とどちらが安心できるのか。結論は「もちろんフィンランド」。即答した。「親の経済力にかかわらずすべての子どもたちが大学まで行けることは素晴らしい。老後もお金は残らないが、年金で生活できる」
社会保障を強くするには税や保険料の負担の話は避けられない。フィンランドの新政権を担う政党は、四月の選挙で増税を表明していた。消費税率が10%になってもまだ不十分なのに、将来の負担に踏み込んだ訴えがなかった日本の参院選とはずいぶんと違う。
負担は安心につながる。遠回りに見えて実は確実な道と思うのだが…。 (鈴木穣)
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【http://a-tabikarasu.hatenadiary.com/entry/2019/07/24/133241】
今日の東京新聞
購読している東京新聞の記事を紹介します。読者の応援ブログです。
2019-07-24
<本音のコラム>「自民、赤信号」 斎藤美奈子
<本音のコラム>「自民、赤信号」 斎藤美奈子/27面
参院選が終わり、22日朝刊には「自公、改選過半数」を伝える見出しが並んだ。読売新聞は「与党勝利」、毎日新聞は「自公勝利」とも。
勝利ってどこが。「改憲勢力3分の2割る」(東京新聞)という結果でも?
事実、獲得議席数をよく見れば、公明党は改選前の11議席を14に増やすも、自民党は66から57に減。非改選の56と合わせても113で、過半数の123議席に届かない。なにせ自公で6、首相のお膝元の自民党は9議席も減らしたのだ。安倍政治への逆風が吹きはじめた証拠。むしろ「自民、単独過半数割れ 安倍一強に赤信号」でしょーよ。
とまあいうように、最初から最後まで報道の仕方に疑問が残る参院選だった。50%を切る低投票率についても、選挙中に出すべき情報を出さなかったメディアの責任はきわめて大きい。
公職選挙法148条は「報道及び論評等の自由」を保障しているし、放送法4条は「意見が対立している問題については、できるだけ多くの角度から論点を明らかにすること」を求めている。自由な選挙報道ができないなんて嘘(うそ)なのよ。
それでも船後(ふなご)靖彦氏と木村英子氏の当選をはじめ、この選挙は将来につながるいくつもの成果を残した。その波紋は、ほら、すでに広がりはじめている。 (さいとう・みなこ/文芸評論家)
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【https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/259050】
消費税廃止でニッポン復活
消費税ゼロなら“非正規労働問題も解消する”というカラクリ
2019/07/26 06:00
(格差は広がるばかり…(C)日刊ゲンダイ)
消費税を引き上げると派遣社員が増える――。総務省「就業構造基本調査」によれば、1997年の非正規労働者は1139万人(全体の23.1%)だったが、これ以降から増え続け、2018年は2120万人(同37.9%)になっている。
97年は消費税が3%から5%に上がった年で、これから非正規労働者の割合が増えていることが分かる。
消費税は輸出大企業に恩恵をもたらしている。還付金制度もそのひとつで、湖東京至税理士(元静岡大学教授)の試算によれば、トヨタや日産、キヤノン、パナソニックなど製造業13社だけで約1兆円の還付金を受けているという。
■派遣社員なら仕入れ税額で税金控除
消費税の納付税額には「仕入れ税額の控除」というものがあって、「原材料費等の購入」や「広告宣伝費、厚生費、接待交際費、通信費、水道光熱費」などを控除して計算され、税額が少なくなる。また、この控除対象には「外注費」という項目もあり、加工賃や人材派遣、ビル清掃のありとあらゆるところを派遣や請負に切り替えれば、その経費まで控除される。当たり前だが、正社員の給与は控除されず、だからこそ企業はせっせと正社員をリストラし、社員を非正規労働者に置き換えて“節税”してきたわけだ。
要するに消費税そのものが、正規社員と非正規社員の格差、つまり、貧困格差を生み出した元凶のひとつと言えるのだ。
この問題に関しては、青山学院大学教授(租税法)の三木義一氏も著書「日本の税金」の中で、〈消費税は派遣労働を税制面から促進してしまう〉と指摘している。再度、分かりやすく説明すると、企業と派遣業者には雇用関係はないから、企業が支払う金銭は「給与」に当たらないというわけだ。
消費税のアップと呼応するかのように労働者派遣法も改正され、非正規労働者や派遣労働者が増えていった。消費税が8%にアップした14年の直後にも派遣法が改正され、専門業務の恒常的派遣が合法化された。当然、今年10月から税率が上がれば、企業はさらに「外注費」の割合を高めてくるだろう。
経済評論家の荻原博子氏はこう言う。
「10月に10%に上がれば、ますます非正規労働者は増えるでしょう。一方、内需型の中小企業に限っては税制面の優遇は少ないですから、内部留保も増やせない。結局、人件費を抑えるために非正規労働者を増やすでしょう。この半年、毎月勤労統計調査の所定内給与額は下がり続けています。雇用格差や貧困は広がるばかりです」
消費税のような間接税は、その逆進性から低所得者層ほど負担が重くなる。しかし、その低所得者をつくり出しているのが消費税だったとしたら、まさにブラックジョークでしかない。
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[※ 『国民のしつけ方』(斎藤貴男著、インターナショナル新書010)…《それは調査報道…「番犬(ウォッチ・ドッグ)」としての役割》↑]
日刊ゲンダイのコラム【斎藤貴男 二極化・格差社会の真相/東京五輪パートナーである新聞大手4紙がやるべきこと】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/247808)。
《権力にオネダリして消費税の軽減税率をゲットした経緯もあり、読者の信頼は地に落ちた…ただ今のまま、ヒトラーのベルリン五輪もどきの東京五輪でプロパガンダ役を担い、アベ政権が夢見る“米国とともにある戦争大国”に向けた国威発揚の片棒を担ぎ続けるのであれば、もはや新聞には存在意義など皆無だと覚悟しておいてほしい》。
『●斎藤貴男さん、大新聞社は「自分たちだけは例外。
権力にオネダリして、そうしていただいたのである」』
《このままではジャーナリズムが死に絶えてしまう。反権力的な番組を
流した放送局の電波停止を示唆した高市早苗総務相の発言など、
安倍晋三政権のメディアコントロール戦略だけを指すのではない。
恐ろしいのは圧力よりも自滅だ》
「アベ様に逆らう者は「誰一人残っていなかった」
…という惨状なジャーナリズム。「電波」な「凶器」高市総務相の暴走と
「報道現場の声」から見えてくるのは、「自粛」「忖度」「委縮」…が「内部から」」
「どうやら消費税増税に賛成する理由は、アベ様らによる、
新聞社への軽減税率適用という「御慈悲」にあるらしい。
報道機関・ジャーナリズムであれば悪税制度・消費税そのものに
反対すべきなのに…」
『●パラノイアなディストピアで何を好き好んでアベ様の奴隷に
成り下がりたい?…という人たちの気が知れない』
「日刊ゲンダイの斎藤貴男さんのコラム【二極化・格差社会の真相/
選択を迫られる秋 アベ政権が目指すおぞましい4つの近未来】」
《④メディアをフル活用したアベ絶対王朝の確立。サッカーW杯、
100回目の甲子園と続いて、一般紙のスポーツ・娯楽新聞化は
ほぼ果たされた。もはやモリカケ問題など影も形もない。アベ政権の
意向とメディア側の金儲け優先が一致した結果だ。権力にオネダリして
消費税の軽減税率をゲットした営利企業にまっとうな言論は望めない。
いざ憲法改正国民投票となった場合、テレビも新聞も権力側の主張一色に
染まるのだろう》
『●斎藤貴男さん、税率を上げても「「スウェーデンのような
高福祉国家を目指すんだ」なんて、誰も言わない」』
『●軽減税率というお零れと「ジャーナリズムの義務」:
「権力の犯罪を暴くためなら、権力に対しては…」』
《低「民度」な金(カネ)色の五つの輪では、報道機関がスポンサーとなり、批判不能に陥っている》。同時に、《権力にオネダリ》とオコボレで軽減税率を宛がわれ、《国威発揚の片棒を担ぎ続ける》新聞社へと成り下がっているのかもしれない。
《官邸の意に沿わない記者を排除》されても、何の抵抗も出来ないし、抵抗しようともしない政治部記者達や報道機関各社。
『●《官邸の意に沿わない記者を排除…
明らかに記者の質問の権利を制限し、国民の『知る権利』を狭める…》』
「阿部岳記者は、《民主主義社会における報道はプロパガンダとは違う。
権力から独立し、監視するのが役割。
評価するのは権力ではなく、読者や視聴者だけだ》と言います。
最低の官房長官は、市民の《評価》を妨害しようとしています。
「事実誤認」「度重なる問題行為」かどうかは《読者や視聴者》が
判断することで、最低の官房長官がやるべき事じゃない」
「アベ様らのお嫌いな、《悪夢》とまで言う旧民主党政権時代は、
フリーの記者も一部の記者会見に参加できていました。
いまより遥かにマシ。アベ様政権下の内閣記者会こそ《悪夢》的状況」
『●《事実誤認》というフェイクで記者を会見から締め出す前に…
アベ様や最低の官房長官こそ《事実誤認》?』
『●事実誤認の常習犯…《聞きたくない質問、
都合の悪い質問を遮るような、その先に国民がいることを無視…》』
『●《事実誤認》はどちらか? 《権力を監視し、
政府が隠そうとする事実を明らかにするのは報道機関の使命》』
「それにしても、だらしのない内閣記者会の政治部記者たち。…
内閣記者会の政治部記者、いずれの社も、…
《今回は…東京新聞の側に立つ》べきじゃないのですか?」
『●《その責任者は政府・国家の責任者の首相》であり、
《部下のミスの責任を取るのが首相の仕事》である』
斎藤貴男さんのコラムの〆の言葉に賛同…《私は新聞を愛している。だから言わずにはいられない。誇張でも何でもなく、正念場なのである》。
『●穢れた金(カネ)色の五つの輪: 命を賭してボランティアしても
彼/彼女らのオカネ儲けに利用されるだけ』
『●金(カネ)色の五つの輪のオモテナシにはトンデモなウラアリ…
「戦時体制に慣らすための予行演習」?』
『●「死を賭した五輪…特攻五輪」(斎藤美奈子さん)…
五輪開催権を返上し、「玉砕」する前に「転進」すべき』
『●「大学が学生を動員してアベ独裁に差し出すような行為…
学問よりも権力への忠誠を優先するのが大学」か?』
『●鈴木耕さんの「東京オリンピック…は返上すべきじゃないだろうか」、
毬谷友子さん「五輪は返上します」』
『●「どっからどうもってきて出すのか」…軍事費を削り、
弱者救済や災害復旧、防災にこそ血税を使って下さい』
『●カネ色の五つの輪: 「巨大なビジネスなのに
ボランティアはタダ働きっておかしいと思うのは、私だけ?」』
『●《8011億円》って誰のお金?
金(カネ)色の五つの輪の《総コストは三兆円》…あまりに愚かしい』
『●五輪ボランティアを派遣するのは…偶然にも?
パソナや竹中平蔵氏へのウラアリなオ・モ・テ・ナ・シ』
『●金(カネ)色の五つの輪…タダ働き徴用高校生を
《もっと差し出せとのお達し》で「強要」する東京「ト」教委』
『●《えっ、じゃあ日本はフランスより民度が高いの?》(鈴木耕さん)
…金(カネ)色の五つの輪と刑事司法等々』
『●#粉飾された美しい国…《政治の目標に数字を合わせていけば
政権の都合のいい数字になっていくのは当然》』
「低「民度」な金(カネ)色の五つの輪では、報道機関がスポンサーとなり、
批判不能に陥っている。日刊ゲンダイの記事【疑惑の東京五輪…
贈賄裏金問題を追及できない大新聞の醜態】…によると、
《となれば真実を徹底追及するのがメディアの役割だが、
当時の大新聞、テレビはあいまいな調査報告書をなぞって
報じただけだった。それは大マスコミが東京五輪のスポンサーに
なっているからではないか」
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【https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/247808】
斎藤貴男 ジャーナリスト
1958年生まれ。早大卒。イギリス・バーミンガム大学で修士号(国際学MA)取得。日本工業新聞、プレジデント、週刊文春の記者などを経てフリーに。「戦争経済大国」(河出書房新社)、「日本が壊れていく」(ちくま新書)、「『明治礼賛』の正体」(岩波ブックレット)など著書多数。
二極化・格差社会の真相
東京五輪パートナーである新聞大手4紙がやるべきこと
2019/02/20 06:00
(五輪は小さいころからの夢(池江璃花子選手)/(C)日刊ゲンダイ)
東京五輪をめぐる事件や不祥事、暴言・妄言のたぐいが後を絶たない。今度はサクラダなる手合いが、白血病を公表した水泳選手に、「本当にガッカリ」「盛り上がりが下火にならないか心配」だと。
選手を己の野望を満たすための手駒としてしか見なしていないゆえのゴミ発言だ。つくづくアベ政権とはカスの集団である。もちろん、そんなものに支配者面を許している日本国民というのも下等の極みではあるのだが。
バカげた連鎖に歯止めをかける最善の選択は、当然、五輪の返上である。が、この状況では叫びにくい。池江選手を悲しませたくはないし、すでに現実的でなくなってしまっているのも確かだ。
そこで提案する。どうせ3等国のゲス五輪なら、まだしも“よりよく悪くする”よう仕向けさせることはできないか。実際、そうすべき責任を負っている連中がいるのだ。
朝日、読売、毎日、日経の全国紙4社である。彼らはJOCとの間でオフィシャルパートナー契約を締結。報道機関であることを放棄して、今や五輪ビジネスの当事者以上でも以下でもない。
だからこそ、一から十まで嘘まみれの五輪をまともに批判することもなく、政府の下僕として、国民を操ることに専心してきた。権力にオネダリして消費税の軽減税率をゲットした経緯もあり、読者の信頼は地に落ちた。
五輪商売で濡れ手で粟の大儲けを果たしたとしても、大会が終わり、軽減税率のエサに釣られて国民を改憲バンザイへと誘った後は用済みだ。片っ端から潰れていくのは目に見えている。
だからこの際、せめて五輪だけでもまともになるよう努力していただく。具体的には、サクラダも贈賄容疑のJOC会長も辞めさせる。会場建設に伴うゼネコン利権をぶち壊す、五輪と“愛国心”と絡めた教育ならぬ調教を止めさせる。ブラックボランティアに対価を支払う等々、商売の当事者ならではの取り組みが、いくらでもできるはずだから。
そこまでやったとしても、読者の信頼は容易には回復すまい。だが、この程度のことさえ試みず、ただ今のまま、ヒトラーのベルリン五輪もどきの東京五輪でプロパガンダ役を担い、アベ政権が夢見る“米国とともにある戦争大国”に向けた国威発揚の片棒を担ぎ続けるのであれば、もはや新聞には存在意義など皆無だと覚悟しておいてほしい。
私は新聞を愛している。だから言わずにはいられない。誇張でも何でもなく、正念場なのである。
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[※ 《#ケチって火炎瓶》「選挙妨害を暴力団に発注」した方は、素直に挙手願います!(東京新聞2018年8月27日)↑]
週刊朝日のコラム【室井佑月「消費税の嘘」】(https://dot.asahi.com/wa/2018103100040.html)。
《植草一秀さん…。税収規模、1989年度54.9兆円→2016年度55.5兆円。ただ、税収の内訳、構造が変わっている。所得税は21.4兆円→17.6兆円に。法人税は19.0兆円→10.3兆円。消費税は3.3兆円→17.2兆円と。<この27年間の変化は法人税が9兆円減り、所得税が4兆円減り、消費税が14兆円増えたことだけなのだ>》。
この重要な指摘以外にも、植草一秀さんは《法人税減税と所得税減税を実施するために消費税増税が行われてきただけ》とも。
以前、室井佑月さんは、《税収が足りなくば、法の抜け道を閉ざし、適正に課税して金持ちからお金をとったらいい》と。いまも変わらず、全く同感だ。
さらには、斎藤貴男さんは《…アベ氏の国民観、人間観には共通点が多すぎると言いたい。彼の目には私たちが、己の財布、兵力、労働力だとしか映っていないのだ、と》。
与党自公や癒党お維キトに投票している1/4の皆さんや、選挙に行きもしない2/4の眠り猫の皆さん、正気ですか?
『●アベ様参院選公約「子育て…」: 「3歳児、おなかすいて盗んだ」
…アベ様のニッポン、病んでいないか?』
「子どもや若者に赤紙が送り届けられるような、
アベ様による経済的徴兵制・悪徳企業型徴兵制の世、
そんな悍ましい世にしていて本当に良いのですか?」
『●投票者自身の首を絞めてはいけない:
「格差是正のための税制を求め、豊かな層に多く課税すべき」』
『●アホらしき税収不足! 日本の「報道の自由度」72位で、
「パナマ文書を調査しない国は…と日本くらい」』
『●アベ様の《国民観、人間観には共通点が多すぎる…
彼の目には私たちが己の財布、兵力、労働力だとしか…》』
『●斎藤貴男さん、大新聞社は「自分たちだけは例外。
権力にオネダリして、そうしていただいたのである」』
《このままではジャーナリズムが死に絶えてしまう。反権力的な番組を
流した放送局の電波停止を示唆した高市早苗総務相の発言など、
安倍晋三政権のメディアコントロール戦略だけを指すのではない。
恐ろしいのは圧力よりも自滅だ》
「アベ様に逆らう者は「誰一人残っていなかった」
…という惨状なジャーナリズム。「電波」な「凶器」高市総務相の暴走と
「報道現場の声」から見えてくるのは、「自粛」「忖度」「委縮」…が「内部から」」
「どうやら消費税増税に賛成する理由は、アベ様らによる、
新聞社への軽減税率適用という「御慈悲」にあるらしい。
報道機関・ジャーナリズムであれば悪税制度・消費税そのものに
反対すべきなのに…」
『●斎藤貴男さん、税率を上げても「「スウェーデンのような
高福祉国家を目指すんだ」なんて、誰も言わない」』
『●軽減税率というお零れと「ジャーナリズムの義務」:
「権力の犯罪を暴くためなら、権力に対しては…」』
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【https://dot.asahi.com/wa/2018103100040.html】
室井佑月「消費税の嘘」
連載「しがみつく女」
室井佑月 2018.11.1 07:00 週刊朝日 #安倍政権 #室井佑月
室井佑月(むろい・ゆづき)/作家。1970年、青森県生まれ。「小説新潮」誌の「読者による性の小説」に入選し作家デビュー。テレビ・コメンテーターとしても活躍。自らの子育てを綴ったエッセー「息子ってヤツは」(毎日新聞出版)が発売中
【この記事のイラストはこちら】
(https://dot.asahi.com/print_image/index.html?photo=2018103100040_2)
(c)小田原ドラゴン
来年上がる消費税。作家の室井佑月氏は、日本の税制に異議を唱える。
* * *
安倍首相は消費税を、来年10月1日に予定通り10%に引き上げると表明した。社会保障費の財源を確保するため、増税は不可避だと判断したからなんだって。
テレビのワイドショーなどでは、この話題をかなり長く扱っていた。たとえば、軽減税率について。
おなじ店で買った食品でも、持ち帰ると8%の消費税、その場で食べると10%になるとかさ。クレジットカードなどを使うと、2%ぶんのポイントが還元される案が出ているとか。
話題にしなきゃならないのはそこなのかね?
10月19日、植草一秀さん(経済学者)の『知られざる真実』というブログに、『メディアが伝えぬ税制改悪の知られざる真実』というコラムが載っていた。
植草先生は、<消費税増税を強行実施すれば、日本経済は確実に崩壊する>という。<しかし、それ以上に重大な問題がある>と。
先生は1989年度と2016年度の税収構造を比較する。
税収規模、1989年度54.9兆円→2016年度55.5兆円。
ただ、税収の内訳、構造が変わっている。
所得税は21.4兆円→17.6兆円に。法人税は19.0兆円→10.3兆円。消費税は3.3兆円→17.2兆円と。
<この27年間の変化は法人税が9兆円減り、所得税が4兆円減り、消費税が14兆円増えたことだけなのだ>
<多くの国民は騙されている。日本の財政状況が危機的で、社会保障制度を維持するためには消費税増税が必要であると聞かされてきた。しかし、現実はまったく違う。法人税減税と所得税減税を実施するために消費税増税が行われてきただけなのだ>
マジかよ。
うちら多くの国民は、大企業や一握りのお金持ちの幸せのため、ぎりぎり生かされている存在なんだな。数字まであがっている以上、こちらをテレビで流すべきではないか? 当初の約束と違い、消費税を社会保障費以外のことに使うと変更したこともな!
てかさ、今回の安倍政権から出た消費税上げるって話、どうも胡散臭い。
植草先生は、
<安倍首相はこれまで消費税を選挙に利用してきた。(中略)消費税増税を再々再延期するなら、そのカードをもっとも高く売りたい。(中略)したがって、カードを切るタイミングは選挙直前になる>
ともいっている。
参議院議員の山本太郎ちゃんも、10月14日のTwitterで、
<参院選前、不利な状況なら与党は「凍結」カードを出すはず。今10%への増税を強調しておけば「凍結」カードは効果絶大>
といっている。
2014年も2016年も、テレビはおなじ手法で間接的に選挙で安倍首相を応援することになった。
だって、そうでしょう。増税延期で国民の是非を問うってイカサマを、イカサマといわずに報じるんだから。今回もまたということであれば、わざとかな?
※週刊朝日 2018年11月9日号
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[※ 『国民のしつけ方』(斎藤貴男著、インターナショナル新書010)…《それは調査報道…「番犬(ウォッチ・ドッグ)」としての役割》↑]
日刊ゲンダイの斎藤貴男さんのコラム【二極化・格差社会の真相/消費税増税と沖縄辺野古埋め立ての共通項は「人でなし」】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/240097)。
《いやはや、この政権の人でなしぶりは尋常でない。現金でしか買えない、買いたくないデジタル弱者や、一方的に負担増を強いられる小規模事業者は、どこまでも殺す対象としてしか見なされていないようだ》。
《アベ政権は一方、沖縄・辺野古での新基地建設をめぐる県の埋め立て承認撤回に不服審査請求を行った…本来は国民の権利救済を目的とした制度の、恐ろしいほどの悪用だ…アベ氏の国民観、人間観には共通点が多すぎると言いたい。彼の目には私たちが、己の財布、兵力、労働力だとしか映っていないのだ、と》。
恐ろしき独裁国家、ディストピア完成へ。パラノイアなディストピアで何を好き好んでアベ様の奴隷に成り下がりたいのだろうか? そういう人たちの気が知れない。
『●斎藤貴男さん「人間が人間であるために、最後まで抗おう」と呼びかけ
…コンナ「裸の王様」に負けたくない』
『●斎藤貴男さん「人権を否定することに喜びを感じている
変質者集団」…「人権の砦」のはずが最「低」裁…』
『●ニッポンは民主主義国家? 《明白な事実や数字を権力者が
都合のいいように変え、信じ込ませようと》…』
《ジョージ・オーウェル 『1984年』だ。これは1949年に出版された
近未来小説で、高度な全体主義が張り巡らされたディストピア
(反ユートピア)がテーマとなっている》
『●パラノイアなディストピアで何を好き好んで
アベ様の奴隷に成り下がりたい?…という人たちの気が知れない』
『●「この国は今、とてつもなく恥ずかしい」(斎藤貴男さん)…
「倫理観のかけらもない男」が自民党総裁三選』
琉球新報の【<社説>明治150年式典 礼賛よりも反省すべきだ】(https://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-823185.html)によると、《政府が「明治150年記念式典」を開催した。近代化を成し遂げた先人の偉業を振り返り現代に生かす狙いという。侵略、戦争で国内外に甚大な被害を与えたことを反省して、現在と未来に生かすのでないなら、式典を開く意味はない》。
同様に、日刊ゲンダイのコラム【高野孟 永田町の裏を読む/薩長史観にからめ捕られた「明治150年」安倍政権の危うさ】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/240187)においても、《安倍政権の明治150年の迎え方の基本は、「明治の精神に学び、日本の強みを再認識することは大変重要」(内閣府ホームページ)というもので、明治以降のこの国の歩みをノーテンキなほど肯定的に捉えて、それを「日本の強み」に自信を深めるバネにしようとしている。しかし、その150年を中国はじめアジアの側から見れば、日本に侵略されてその傷跡が今なお癒えないでいる惨憺たる時代である。それを何とかしなければいけないということで日中国交が正常化されて46年、さらに平和友好条約を結んで40年も経ったのに、いまだに両国はまともな隣人関係を築くことができないでいる》。
さらに、【安倍首相の“明治礼賛”に抗議 歴史歪曲を許すなと怒りの声】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/240188)においても、《政府主催の「明治改元150年記念式典」に抗議…出席者らが「侵略の歴史を隠蔽し日本の近現代史の歪曲・捏造は許されない」と怒りの声を上げた…「明治150年礼賛式典を村山首相談話の視点から斬る」と題してスピーチした高島伸欣琉球大名誉教授は「安倍首相のように小学生以下の歴史認識の人が、歴史を政治利用している」》。
斎藤貴男さん《倫理観のかけらもない男が、国家予算や受信料まで乱費して“維新の志士”気取りとは、ナルシシズムにも程がある》。
『●「日本の恥と呼ぶべき存在」』
『●『追われゆく坑夫たち』読了(2/3)』
『●『「反日」とは何か ~中国人活動家は語る~』読了(3/3)』
「平和なアジアという井戸を掘る意思があるのかどうか、疑わしい」
『●隣国と一体どんな関係を築きたいの?』
『●「平和なアジアという井戸を掘る意思があるのかどうか、疑わしい」』
一方、AERAのコラム【浜矩子「IRに咲く花々には、どうも毒々しさを感じてしまう」】(https://dot.asahi.com/aera/2018102400031.html)によると、《だが筆者にはどうもそうは思えない。IRのIが“integrated”のIにみえない。どうしても“iranai”のIだと思えてしまう。IRは、「いらないリゾート」だ。どうして今の日本にこんなものが必要なのか。皆目、わからない…「統合型」といいながら、IRの目玉商品は明らかにカジノだ…“resort”には行楽地という意味のほかに、「寄る辺」の意味がある。だから、“last resort”は「もはや、これだけが頼りの最後の寄る辺」の意になる。彼らには、もはや「いらないリゾート」しかすがれるものがないのか。それとも、これは国民を賭博の不夜城で精神的荒廃に引きずり込もうとする陰謀か。》
そして、ココでもアベ様は息吐く様にウソをついていた。憲政史上最悪の国会で、「米ラスベガス・サンズに日本に参入する免許を与えるよう強く要求」されておきながらアベ様は平気で…息吐く様にウソをついていた。
『●浜矩子さん《昼間は超効率的に労働させ…
夜間は退廃の不夜城活動で経済活性化に貢献させる…》、あぁ…』
『●「働かせ方壊悪」…(斎藤美奈子さん)「こんな形で働かされたら
子育てなんかできない…少子化促進法」』
『●「米ラスベガス・サンズに日本に参入する免許を
与えるよう強く要求」されておきながらアベ様は平気で…』
そして、アベ様や最低の官房長官ときたら、再び、こんな八百長な「手」で…沖縄の人々をイジメる。
『●辺野古破壊を行政不服審査で強行する暴挙:
「沖縄防衛局は…「私人」を強調するための偽装工作」』
《これ以上の米軍基地押し付けは認めない決意の表れである…
仲井真弘多前知事による埋め立て承認に法的瑕疵(誤り)があった…
埋め立て承認に法的瑕疵はないとする政府は、行政不服審査法に基づく
不服審査請求を行うなど着工に向けた作業を継続する構えだが、
そもそも政府が不服を申し立てられる立場にあるのか。
法の趣旨を逸脱してはいないか》
『●行政不服審査制度による辺野古破壊:
「長兵衛さん…、これはどう見ても「八百長」だろう」』
『●非「地方創生」、「僕」(アベ様)が地方「僕」滅…
沖縄の民意無視し、しかも再び八百長なその「手」で…』
マガジン9のコラム【鈴木耕 言葉の海へ 第49回:嫌なニュースばかりだけれど、 安倍首相、そろそろお後がよろしいようで】(https://maga9.jp/181024-3/)によると、《安倍政権、沖縄辺野古に「行政不服審査」申し立て ふざけるな! と言いたい。…この白々しい言い草はなんだ! 「お気持ちをしっかり受け止める」ならば、話し合いを重ねて解決策を模索するのが筋だろう。たった1回だけの安倍首相との面会で、まるで免罪符でも得たような手のひら返し。ひどすぎる。…つまり、権力をもたない個人による、権力を行使する側への異議申し立てを保障する、いわば住民救済制度なのだ…腐臭漂う安倍改造内閣…東電裁判の全員無責任》。
『●『学校が教えないほんとうの政治の話』(斎藤美奈子著)読了
…《あなたの政治的ポジションを見つけて…》』
《あのね、政治を考えるのに「中立」はないの。メディアの役目は
「中立公正、不偏不党な報道」ではなく「権力の監視」なんです。
それ、常識。》《党派性をもたずに政治参加は無理である。》
『●『国民のしつけ方』(斎藤貴男著)読了…
《それは調査報道…「番犬(ウォッチ・ドッグ)」としての役割》』
《ジャーナリズムの最大の存在意義は「権力のチェック機能」である。
…専門的には「番犬(ウォッチ・ドッグ)ジャーナリズム」理論という》
《「番犬ジャーナリズム」は、純粋培養の環境下にあるよりも、
一人ひとりのジャーナリストがもがき、苦悩しながら遂行していってこそ
成長し、民主主義社会に貢献できるのではないか》
『●『追及力 権力の暴走を食い止める』(望月衣塑子×森ゆうこ著)読了
…《今、ジャーナリズムと野党の…》』
《今、ジャーナリズムと野党の存在意義を問い直す》
あ~ディストピア…「#選挙妨害を暴力団に発注するアベ様 が国会議員、自民党総裁?」でいいのか? 新聞やテレビ局の誰か、根源的なこの問いをアベ様にぶつける気概のある方は居ないのか? また、(山本太郎さんを除き)国会でなぜ誰も問わないのか? 野党よりも、与党自公や癒党お維キトの議員こそ、真剣に取り組むべき大問題ではないのか。
最後に、消費税増税と軽減税率。イギリスやフランスでは、市民が新聞などへの軽減税率適用を国家に呼びかけ。ところが、ニッポンではメディアが国家に適用をお願い・オネダリする始末。お零れを頂いたメディアはどうなるのか? 消費税増税のための賄賂…軽減税率という「お零れ」。構造は…《…そんな中、メディアに4億円という金が配られる》…例のJアラートCMと同じだ。
『●斎藤貴男さん、大新聞社は「自分たちだけは例外。
権力にオネダリして、そうしていただいたのである」』
《このままではジャーナリズムが死に絶えてしまう。反権力的な番組を
流した放送局の電波停止を示唆した高市早苗総務相の発言など、
安倍晋三政権のメディアコントロール戦略だけを指すのではない。
恐ろしいのは圧力よりも自滅だ》
「アベ様に逆らう者は「誰一人残っていなかった」
…という惨状なジャーナリズム。「電波」な「凶器」高市総務相の暴走と
「報道現場の声」から見えてくるのは、「自粛」「忖度」「委縮」…が「内部から」」
「どうやら消費税増税に賛成する理由は、アベ様らによる、
新聞社への軽減税率適用という「御慈悲」にあるらしい。
報道機関・ジャーナリズムであれば悪税制度・消費税そのものに
反対すべきなのに…」
『●斎藤貴男さん、税率を上げても「「スウェーデンのような
高福祉国家を目指すんだ」なんて、誰も言わない」』
『●軽減税率というお零れと「ジャーナリズムの義務」:
「権力の犯罪を暴くためなら、権力に対しては…」』
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【https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/240097】
斎藤貴男 ジャーナリスト
1958年生まれ。早大卒。イギリス・バーミンガム大学で修士号(国際学MA)取得。日本工業新聞、プレジデント、週刊文春の記者などを経てフリーに。「戦争のできる国へ 安倍政権の正体」(朝日新書)、「機会不平等」(岩波現代文庫)、「国民のしつけ方」(インターナショナル新書)など著書多数。
二極化・格差社会の真相
消費税増税と沖縄辺野古埋め立ての共通項は「人でなし」
2018/10/24 06:00
(消費税はアベ政権の“魔法の杖”/(C)日刊ゲンダイ)
アベ政権は消費税率10%への引き上げを予定通り来年10月に実行すると閣議決定し、財務省がキャッシュレス決済で買い物をした人に2%分のポイントを還元する方針を固めた。中小零細の小売店などに対応を急がせるため、売り上げの4~5%の現行手数料を3%台に抑えるよう、クレジットカード会社に求めるとも伝えられた。住宅ローン減税や自動車関連税率の引き下げも検討中だとか。
いやはや、この政権の人でなしぶりは尋常でない。現金でしか買えない、買いたくないデジタル弱者や、一方的に負担増を強いられる小規模事業者は、どこまでも殺す対象としてしか見なされていないようだ。キャッシュレスの推進で、ついでに国民の一挙手一投足を見張り、操る監視体制の徹底にもつなげるのも狙いか。
大切なのは政治的な思惑と利権のみ。今後のシナリオはこんな具合だ。
今回の閣議決定で、野党は今後、増税の凍結や減税の対案を打ち出しにくくなった。無法政治はまだまだ続き、それで来年の参院選前に支持率が急落したら、自ら決めた増税予定を「やっぱり延期」に切り替えて、有権者に恩を着せれば済む。
その時はまたぞろ中小零細を悪者にして、「レジの準備が進まない」とか何とか言っておけば、大マスコミが適当に処理してくれる。増税延期はイコール新聞への軽減税率適用の先送りでもあるので、憲法改正までは大マスコミの鼻面にニンジンをぶら下げておきたいアベ氏にも都合がよいのだ。
消費税はアベ政権の“魔法の杖”である。選挙での人気取りはもちろん、大企業の法人税減税にも、軍事費の財源にも使える。増税で“充実”だとうたわれた社会保障など、見るも無残に切り捨てられっぱなし。新聞もいつまでも読者をなめていると、誰にも相手にしてもらえなくなりますよ。
アベ政権は一方、沖縄・辺野古での新基地建設をめぐる県の埋め立て承認撤回に不服審査請求を行った。撤回の効力そのものも停止させる意向。玉城デニー新知事が官邸を訪れ、首相との“和やかな懇談”が報じられたわずか5日後に強行された、本来は国民の権利救済を目的とした制度の、恐ろしいほどの悪用だ。
沖縄の人々には、消費税なんかと一緒にするなと叱られるかもしれない。だがそれでも、両者に示されたアベ氏の国民観、人間観には共通点が多すぎると言いたい。彼の目には私たちが、己の財布、兵力、労働力だとしか映っていないのだ、と。
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[集英社インターナショナルWP(http://i-shinsho.shueisha-int.co.jp/kikan/010/010a.jpg)↑]
『国民のしつけ方』(斎藤貴男著、インターナショナル新書010)読了(2018年8月13日)。株式会社集英社インターナショナル、2017年6月12日初版第一刷。税別¥740。
タイトルが刺激的。でも、ニッポンではまさに、そう。「しつけ」られている自民党支持者・眠り猫。
オリンピックスポンサーになることの意味合い。中日新聞は、東京新聞の東京五輪批判を控えるよう「恫喝」されたらしい。
消費税増税と軽減税率。イギリスやフランスでは、市民が新聞などへの軽減税率適用を国家に呼びかけ。ところが、ニッポンではメディアが国家に適用をお願い・オネダリする始末。お零れを頂いたメディアはどうなるのか? 消費税増税のための賄賂…軽減税率という「お零れ」。構造は…《…そんな中、メディアに4億円という金が配られる》…例のJアラートCMと同じだ。
『●斎藤貴男さん、大新聞社は「自分たちだけは例外。
権力にオネダリして、そうしていただいたのである」』
《このままではジャーナリズムが死に絶えてしまう。反権力的な番組を
流した放送局の電波停止を示唆した高市早苗総務相の発言など、
安倍晋三政権のメディアコントロール戦略だけを指すのではない。
恐ろしいのは圧力よりも自滅だ》
「アベ様に逆らう者は「誰一人残っていなかった」
…という惨状なジャーナリズム。「電波」な「凶器」高市総務相の暴走と
「報道現場の声」から見えてくるのは、「自粛」「忖度」「委縮」…が「内部から」」
「どうやら消費税増税に賛成する理由は、アベ様らによる、
新聞社への軽減税率適用という「御慈悲」にあるらしい。
報道機関・ジャーナリズムであれば悪税制度・消費税そのものに
反対すべきなのに…」
『●斎藤貴男さん、税率を上げても「「スウェーデンのような
高福祉国家を目指すんだ」なんて、誰も言わない」』
『●軽減税率というお零れと「ジャーナリズムの義務」:
「権力の犯罪を暴くためなら、権力に対しては…」』
第三章《ネット社会の渦中で何を信じる?》の末尾からの一節(p.150)。《貧すれば鈍する、にだけは陥ってはならない。そうさせないための存在意義(レゾンデートル)を、今のうちなら既存メディアが確保し、ネットメディアにもよい影響を与えられ得る余地はあるだろう。私見だが、それは調査報道だ。ビジネスの論理だけでは絶対に遂行できない「番犬(ウォッチ・ドッグ)」としての役割である》。
それに続く第四章《あるべき姿への道》の冒頭の一節(pp.152-156)。《ジャーナリズムの最大の存在意義は「権力のチェック機能」である。「事実を可能な限り客観的に伝える」のは当たり前で、ことさら「任務」などと叫び立てる以前の問題だ。/独りよがりでは断じてない。長い歴史と伝統に裏付けられた王道である。専門的には「番犬(ウォッチ・ドッグ)ジャーナリズム」理論という》。《「番犬ジャーナリズム」は、純粋培養の環境下にあるよりも、一人ひとりのジャーナリストがもがき、苦悩しながら遂行していってこそ成長し、民主主義社会に貢献できるのではないか。/実例は無数にある。…菅生事件報道…「田中角栄研究――その金脈と人脈」…リクルート事件報道…北海道警裏金事件報道…などを、すぐに挙げることができる…。仮にこうした報道がなされなかったとしたら、と想像してみられたい》。
『●『学校が教えないほんとうの政治の話』(斎藤美奈子著)読了
…《あなたの政治的ポジションを見つけて…》』
《あのね、政治を考えるのに「中立」はないの。メディアの役目は
「中立公正、不偏不党な報道」ではなく「権力の監視」なんです。それ、常識。》
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【http://i-shinsho.shueisha-int.co.jp/kikan/010/】
【斎藤貴男氏、『国民のしつけ方』刊行によせて】
(https://youtu.be/DXL1RO6XdZ8)
斎藤貴男さんのコメント
政治や経済が酷い状況にあっても、市民がきちんと反応できていない。一義的には暴政をするほうが悪いのですが、それを十分に伝えられないメディア側の責任が大きい。権力のチェック機能ではなく、逆に権力の都合のいいように国民を誘導する。もっといえば「しつける」機能ばかりが目立ちます。この現状にどう立ち向かうか検証しました。
『国民のしつけ方』
斎藤貴男
作品紹介
政権による圧力、メディア側の自主規制
あなたも知らないうちにすり込まれている。
政権による圧力だけではない。マスメディアの過剰な自主規制も報道を大きく歪めている。その有様は、国民をしつけるために巧妙に仕組まれているかのようだ。知る権利を守るため、我々にできることは何か。具体的な方策を探る。
担当編集者より
2016年春、世界各国の「報道自由度」ランキングで日本が72位というニュースが流れました。ここまで順位が落ちたのは現政権の圧力のせいか、という話に及んだとき、斎藤さんは、「それもあるけど、マスメディアの過剰な自主規制のほうが問題だ」と言われたのが印象的で、そこから企画はスタートしました。巧みにメディアがコントロールされている、その仕組みが知りたいと思いました。われわれ国民は、権力者の都合のいいように、与えられる情報を鵜呑みにしてすり込まれているのです。2017年のランキングも同じ72位。折しも森友学園問題が浮上し、子どもたちがしつけられている姿と我々の姿が重なって見えました。
定価 本体740円+税
発売日 2017年6月7日
ジャンル 社会・政治
書名(カナ) コクミンノシツケカタ
新書判 224ページ
ISBN 978-4-7976-8010-2
Cコード C0231
著者
斎藤貴男(さいとうたかお)
ジャーナリスト。1958年、東京都生まれ。早稲田大学商学部卒業。英国バーミンガム大学大学院修了(国際学MA)新聞記者、週刊誌記者などを経てフリーに。著書に『子宮頸がんワクチン事件』『「マイナンバー」が日本を壊す』(共に集英社インターナショナル)、『消費税のカラクリ』(講談社現代新書)、『機会不平等』(岩波現代文庫)、『失われたもの』(みすず書房)、『健太さんはなぜ死んだか』(山吹書店)など多数。『「東京電力」研究 排除の系譜』(角川文庫)で第3回いける本大賞受賞。
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【https://www.amazon.co.jp/…】
(目次より抜粋)
第一章 「報道の自由度」で世界第七二位
下がり続ける「報道の自由度」ランキング/政府による報道への圧力とは?/番組が政治的に公平か否か/「沖縄の新聞は潰してしまえ」/二つの「吉田証言」と朝日バッシング/「表現の自由」を守る番組審議機関/国民世論を都合よく操る権力 ほか
第二章 巧妙な戦略に乗せられるメディア
繰り返される安倍首相との会食・ゴルフ/東京五輪のスポンサー契約へ/報道は政財官界の広報機関なのか/新聞は読まなくても生きていける/消費税増税と社会保障縮小/憲法改正問題と軽減税率/政府の詭弁を問わないマスメディア ほか
第三章 ネット社会の渦中で何を信じる?
既存メディアの断末魔/「ジャーナリストよ、起業家たれ! 」/ネット社会と反知性主義の蔓延の関係/ネットで常態化するネイティブ広告/原発プロパガンダの過熱/スポンサーに支配されつつあるメディア環境/調査報道こそサバイバルの道 ほか
第四章 あるべき姿への道
「番犬ジャーナリズム」とは何か/権力へのオネダリを取り下げよ/あらたに「沖縄面」と「福島面」の常設/〝発表モノ〟専門の通信社を設立しよう/ジャーナリストのための名誉棄損保険の開発/安定した経営形態を考える ほか
あとがきに代えて――生存のためのメディアリテラシー
プロはプロらしさを発揮しよう/選挙報道量が大幅に減っている/メディアリテラシーがなければ生き残れない/私たちの人権をより実のあるものに
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『憲法と社会問題を考えるオピニオンウェブマガジン。/マガジン9』(http://www.magazine9.jp/)のコラム【柴田鉄治のメディア時評/第97回 「権力の監視」ができなかった今年のメディア】(http://www.magazine9.jp/article/shibata/31668/)。
《「ジャーナリズムの使命は権力の監視にある」という言葉がある。権力の監視で最も大事なことは戦争を起こさせないことだ。戦後71年、今年も終わるにあたって、2016年という年を振り返ってみると、日本は平和ではあったが、キナ臭さが一段と増した年だといえよう。それに対してメディアのチェック機能が極めて弱かった年だと総括してもいいのではなかろうか》。
柴田鉄治さんは、《権力の監視で最も大事なことは戦争を起こさせないことだ…今年も…キナ臭さが一段と増した年だ》、と言います。マスコミ、特に、沖縄破壊から想起されるのは、「本土」マスコミの凋落。アベ様や最低の官房長官=沖縄負担軽減担当相のスガ殿のやりたい放題を監視せず、批判もしない…マスコミから失われる「ジャーナリズムの義務」…今年も酷い年でした。
『●失われる「メディアの作法、矜持」…
「権力を監視する機能が失われ」、しかも、アベ様の「思う壺」』
『●青木理さん: ジャーナリストの矜持
「権力や権威の監視」「強者にこそ徹底した監視の目を」』
『●反骨の報道写真家・福島菊次郎さん亡くなる:
『証言と遺言』の最後に赤々と押印、「闘え」「菊」と』
『●斎藤貴男さん、大新聞社は「自分たちだけは例外。
権力にオネダリして、そうしていただいたのである」』
《このままではジャーナリズムが死に絶えてしまう。反権力的な番組を
流した放送局の電波停止を示唆した高市早苗総務相の発言など、
安倍晋三政権のメディアコントロール戦略だけを指すのではない。
恐ろしいのは圧力よりも自滅だ》
「アベ様に逆らう者は「誰一人残っていなかった」
…という惨状なジャーナリズム。「電波」な「凶器」高市総務相の暴走と
「報道現場の声」から見えてくるのは、「自粛」「忖度」「委縮」…が「内部から」」
「どうやら消費税増税に賛成する理由は、アベ様らによる、
新聞社への軽減税率適用という「御慈悲」にあるらしい。
報道機関・ジャーナリズムであれば悪税制度・消費税そのものに
反対すべきなのに…」
『●軽減税率というお零れと「ジャーナリズムの義務」:
「権力の犯罪を暴くためなら、権力に対しては…」』
「斎藤貴男さんは、以前、軽減税率について、上記の記事で
《自分達だけは例外。権力にオネダリして、そうしていただいたのである》
と言っています。そのココロは、《最大の問題は、
権力に報道内容に干渉する余地を与えることです》ということです。
ジャーナリズムの落日。
青木理さんや神保哲生さんら、尊敬できるジャーナリストは数少ない。
斎藤さんもそのうちの一人。斎藤さん曰く《極端に言えば、
権力の犯罪を暴くためなら、権力に対しては何をしたっていいとさえ、
僕は思っています。それがジャーナリストの義務なんですから》。
亡くなったフォトトジャーナリスト福島菊次郎さんも同じようなことを
言っている…《問題自体が法を犯したものであれば、報道カメラマンは
法を犯しても構わない》と。そして、「「福島菊次郎91歳の写真集
『証言と遺言』」の「最後に赤々と押印、「闘え」「菊」と」。
そう、「闘わねば」!」」
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【http://www.magazine9.jp/article/shibata/31668/】
2016年12月28日up
柴田鉄治のメディア時評
第97回
「権力の監視」ができなかった今年のメディア
「ジャーナリズムの使命は権力の監視にある」という言葉がある。権力の監視で最も大事なことは戦争を起こさせないことだ。戦後71年、今年も終わるにあたって、2016年という年を振り返ってみると、日本は平和ではあったが、キナ臭さが一段と増した年だといえよう。それに対してメディアのチェック機能が極めて弱かった年だと総括してもいいのではなかろうか。
具体的な事例について触れる前に、戦争とメディアについて大雑把に歴史を振り返ってみると、戦前・戦中のメディアは政府のお先棒を担いで戦意の高揚を図ったが、その反省から戦後の50~60年代はなんとか野党精神も健在で、ベトナム戦争にはメディアはこぞって反戦を貫いた。
ところが、80年代になると、読売・産経新聞が政府・与党寄りに論調を転換、湾岸戦争を経て、イラク戦争でははっきり賛成の主張を打ち出して、自衛隊がイラクにまで派遣される事態を招いた。幸い、憲法9条のおかげで戦闘に巻き込まれることはなかったが、一歩間違えば危ういところだった。
あれから10余年、中東は依然として戦争状態が続き、イラク戦争から産まれた鬼っ子だといわれる「イスラム国」によるテロ事件も絶えない。そんななかで日本は、「戦後レジームからの脱却」を標榜する安倍政権が誕生してから4年目、悲願の「憲法9条体制からの脱却」に向かって大きな一歩を踏み出した年だといえようか。
北朝鮮の挑発に過剰反応、「敵基地攻撃論」まで登場
今年は年明け早々、北朝鮮が4回目の核実験を行い、「水爆実験に成功した」と発表した。9月には5回目の核実験を強行し、その間にもミサイル発射を繰り返して「核弾頭の小型化にも成功した」と宣言した。
国民の飢えを放置したうえでのこうした挑発にはあきれるほかないが、それに対する日本の反応もまた、驚くほど過剰だった。北朝鮮に対しては韓国や米国が対峙しており、国連による厳しい制裁措置もとられるのに、日本はその前に独自の制裁に乗り出し、ミサイルに対しては自衛隊に撃墜命令まで出しているのだ。
しかも、北朝鮮が国際機関に事前通告までしていた人工衛星の発射にまで撃墜命令を出していたのだから驚く。
こうした過剰反応に対してメディアの批判は極めて弱く、逆に北朝鮮の脅威を煽るような報道が少なくなかった。なかでも、9月15日の読売新聞の社説「北ミサイル対策――敵基地攻撃能力も」には仰天した。ミサイルが発射されたあとでの撃墜は難しいので敵基地の先制攻撃も考えておくべきだというのだから、まるで日本から戦争を仕掛けるような話ではないか。
これには当然、メディアによる厳しい批判、いわゆるメディアチェックが働くだろうと期待していたが、残念ながら見当たらなかった。
北朝鮮の相次ぐ挑発は、安倍政権の「軍拡路線」を後押しするかのような作用をもたらしている。少なくとも安倍政権の、来年度予算も含めて5年続きの防衛費の増額も、北朝鮮の脅威を理由の一つにしていることは間違いない。
「駆けつけ警護」つき自衛隊の派遣にもチェック働かず
日本が戦後一貫して「憲法違反」としてきた集団的自衛権の行使を閣議決定で引っくり返して容認し、強行採決で成立させた安保法制が今年から施行されたが、安保法制に反対するデモや集会は、今年も全国各地で続けられてきた。
その安保法制の具体的な実施例として、「駆けつけ警護」という新任務を付与した自衛隊の南スーダンへの派遣があり、すでに現地に着いている。
南スーダンでは大統領派と反大統領派の武力対立が続いており、7月には270人が死亡するという戦闘まであった。それを安倍首相や稲田防衛相は「戦闘ではなく衝突だ」と言いつくろって、自衛隊の派遣を強行したわけだが、自衛隊のPKOとしての派遣は当然「PKO5原則」に則ったものであるべきで、南スーダンの状況は明らかにPKO5原則に反する状況だというのに、メディアの批判は極めて弱かった。
そのうえ、年末になって国連安全保障理事会で南スーダンへの武器の禁輸を求める決議案が米国、欧州、国連などから提案されたが、日本やロシアなど8カ国が棄権して廃案となった。日本が米国の提案に同調しなかったことは極めて珍しい。
日本の言い分は、南スーダン政府に武器禁輸の制裁を科すことは、派遣した自衛隊の安全にもかかわるというものだが、現地からの特派員報告によると、南スーダンには武器輸入のルートが多々あり、近くルワンダのような大虐殺が起こるかもしれないという危険な状況であると報じられている。
どちらの見通しが正しいのか判断はできないが、いずれにせよ自衛隊が戦闘に巻き込まれないことを祈るばかりだ。
核兵器禁止条約の制定に日本が反対するとは!
米国と違う日本独自の判断ができるのなら、今月の国連総会での「核兵器禁止条約の制定に向けて来年3月から交渉を始める」という決議案にこそ、賛成してほしかった。決議案には113カ国が賛成して採択されたが、米露英仏などの核保有国とともに日本も反対票を投じた。反対した国は35カ国、棄権した国は13カ国あった。
日本が反対に回った理由は、米国の「核の傘」のもとにあることと、核保有国も協力可能な現実的、実践的な取り組みを重ねることが、遠回りのようでも成果に結びつくというものだ。しかし、米国の核の傘のもとにあっても、核兵器禁止条約に賛成しても一向にかまわないだろう。
核兵器の廃絶は、世界で唯一の被爆国、日本国民の悲願ともいうべきものだ。禁止条約の提案国に名乗り出てもおかしくないところである。米国に遠慮する必要などないはずだ。
また、現実的にみても核保有国が禁止条約に賛成することはかなり難しく、それに核保有国でもある安全保障常任理事国には拒否権もあるので、保有国まで含めた合意は容易なことではない。
そう考えると、対人地雷禁止条約やクラスター爆弾禁止条約のように、賛成国だけで制定し、反対国にはあとからの加盟を待つ、という方式も考えられよう。
いずれにせよ、核兵器は、核戦争が起これば全人類が絶滅するかもしれない「悪魔の兵器」である。禁止条約はぜひとも成立させたい。
それに反対票を投じた日本政府の姿勢に対して、メディアの批判が何とも弱いのはどうしたことか。
政府も司法も「沖縄いじめ」ますます激しく
今年のニュースで避けて通れないのは沖縄の米軍基地問題だ。太平洋戦争で本土で唯一の地上戦が行われ、戦後も長らく米国の占領下に置かれ、やっと返還されても日本全体の1%にも満たない面積の土地に米軍基地の74%が集中するという沖縄――。
差別と言っていい状況が続くなか、今年はさらに、政府や司法まで「沖縄いじめ」に荷担するといってもいいようなひどい状況が繰り広げられた。たとえば、高江のヘリパッド建設現場では、反対する住民たちに対する規制のため、本土から機動隊まで動員して、沖縄県民を「土人」呼ばわりしたり、取材中の記者まで拘束したり……。
また、普天間基地のオスプレイ機が海岸べりに墜落したのに、米軍の司令官が「人家の上に落とさなかったことをありがたく思え」と言わんばかりの発言をし、そのうえ日本政府まで、住民のオスプレイに対する不安をよそに、安全性の確認もしないまま、事故からわずか6日後に飛行再開を認めてしまう、等々。
さらに、普天間基地の移転先として辺野古の埋め立て工事をめぐって、前知事の認可を現知事が取り消した問題に、最高裁まで民意を無視して前知事の認可のほうに軍配を上げるなど、沖縄県民から見るとまさに「踏んだり蹴ったり」の状況なのだ。
こうした状況に対して、本土のメディアがまた、沖縄に対して冷たいのだ。オスプレイの事故を沖縄の新聞は「墜落」と書いているのに、本土のメディアは政府発表通り「不時着」と報じているのもその一つ。
また、沖縄の新聞は、米国の軍事専門家に取材を重ねて「海兵隊は沖縄にいる必要はないのだ」と繰り返し報じているのに、本土のメディアは「辺野古に基地を新設以外に解決策はない」という政府の説明を信じているような報道ばかりが続いている。
オバマ大統領の広島、安倍首相の真珠湾訪問、謝罪なし
今年はオバマ大統領の広島訪問があり、それに応えるような形で安倍首相の真珠湾訪問も実現した。日米関係にとって長年の懸案の一つであり、その点では一歩前進と高く評価できよう。ただ、両者ともその際、懸案の相手国民に対する謝罪はなく、その点が何とも残念だった。両者とも謝罪していたら、今年は歴史に残る年になったのに――。
とくに安倍首相は「戦前の日本は悪くなかった」という歴史観の持ち主で、米国からも歴史修正主義者だと警戒心を持たれているだけに、絶好のチャンスを見逃したといえよう。憲法違反の疑いが濃い集団的自衛権の行使まで認めて米国にすり寄った安倍首相としては、その歴史観を改めない限り、当の米国からも、さらにはアジア諸国からも真の信頼感は得られないことを知るべきだ。
一方のオバマ大統領の広島訪問では、就任直後の「核廃絶を目指すプラハ演説」のあとに広島訪問を希望したのに、日本の外務省が断ったという事実を思い出し、就任直後だったらなおよかったのにと思いを新たにした。
ただ、離任間近とはいえ、米国民の間に広島訪問への抵抗感が強いなかで、あえて訪問に踏み切ったことは高く評価するが、もう一歩踏み込んで謝罪まですれば、歴史に残る大統領になったのに、と残念に思う。
両者が謝罪するには、両国のメディアがそれをあと押しする必要があろう。その機運にはまだ至っていないようだ。
メディアといえば、安倍首相の真珠湾訪問は現職の首相としては初めてと報じられたが、実は4人目だったという。発表が間違っていたのだとしても、メディアとして恥ずかしい話である。
北方領土、期待は空振りに
年末にロシアのプーチン大統領が来日し、安倍首相の故郷、山口県の温泉に入って首脳会談が行われた。安倍首相とプーチン大統領は、気が合って首脳会談を何回も繰り返してきただけに、北方領土問題にも朗報が、と期待されたが、まったくの空振りに終わった。
明るい期待を振りまいた安倍首相周辺の責任も重たいが、それに乗せられたメディアの責任も決して軽いものではない。
それにしても、安倍首相に最も近いといわれている読売新聞と日本テレビのインタビューに応じ、事前に首脳会談の見通しを明らかにしたプーチン大統領周辺の戦略のしたたかさには、舌を巻いた。
首脳同士が仲良くすることは、どんな国同士でも歓迎すべきことだが、ウクライナやシリアの問題などで、米国や欧州と厳しい関係にあるロシアとの急接近だけに、安倍外交について世界からどう見られるか、ちょっと心配なところでもある。
昭和は遠くなりにけり!
今年は、昭和を彩った人たちが次々と世を去った。政治家でいえば加藤紘一氏、作家でいえば永六輔氏、ジャーナリストでいえば、むのたけし氏、等々。「昭和は遠くなりにけり!」とあらためて感じた戦後71年だった。
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『憲法と社会問題を考えるオピニオンウェブマガジン。/マガジン9』(http://www.magazine9.jp/)の斎藤貴男さんのインタビュー記事の(その2)です。【この人に聞きたい/斎藤貴男さんに聞いた(その2) 「報道の自由」と軽減税率の危ない関係】(http://www.magazine9.jp/article/konohito/30251/)。
(その1)はコチラ。
『●斎藤貴男さん、税率を上げても「「スウェーデンのような
高福祉国家を目指すんだ」なんて、誰も言わない」』
《マスコミの現状については、言いたいことがたくさんあるのですが(笑)、中でもきわめて重要で、かつほとんど知られていないのが、この軽減税率の問題です。…ただ、それでも今回の新聞業界のやり方には、大きな問題があると考えています。…最大の問題は、権力に報道内容に干渉する余地を与えることです》。
『●斎藤貴男さん、大新聞社は「自分たちだけは例外。
権力にオネダリして、そうしていただいたのである」』
《このままではジャーナリズムが死に絶えてしまう。反権力的な番組を
流した放送局の電波停止を示唆した高市早苗総務相の発言など、
安倍晋三政権のメディアコントロール戦略だけを指すのではない。
恐ろしいのは圧力よりも自滅だ》
「アベ様に逆らう者は「誰一人残っていなかった」
…という惨状なジャーナリズム。「電波」な「凶器」高市総務相の暴走と
「報道現場の声」から見えてくるのは、「自粛」「忖度」「委縮」…が「内部から」」
「どうやら消費税増税に賛成する理由は、アベ様らによる、
新聞社への軽減税率適用という「御慈悲」にあるらしい。
報道機関・ジャーナリズムであれば悪税制度・消費税そのものに
反対すべきなのに…」
斎藤貴男さんは、以前、軽減税率について、上記の記事で《自分達だけは例外。権力にオネダリして、そうしていただいたのである》と言っています。そのココロは、《最大の問題は、権力に報道内容に干渉する余地を与えることです》ということです。
ジャーナリズムの落日。
青木理さんや神保哲生さんら、尊敬できるジャーナリストは数少ない。斎藤さんもそのうちの一人。斎藤さん曰く《極端に言えば、権力の犯罪を暴くためなら、権力に対しては何をしたっていいとさえ、僕は思っています。それがジャーナリストの義務なんですから》。亡くなったフォトトジャーナリスト福島菊次郎さんも同じようなことを言っている…《問題自体が法を犯したものであれば、報道カメラマンは法を犯しても構わない》と。そして、「「福島菊次郎91歳の写真集『証言と遺言』」の「最後に赤々と押印、「闘え」「菊」と」。そう、「闘わねば」!」。
『●失われる「メディアの作法、矜持」…
「権力を監視する機能が失われ」、しかも、アベ様の「思う壺」』
『●青木理さん: ジャーナリストの矜持
「権力や権威の監視」「強者にこそ徹底した監視の目を」』
『●反骨の報道写真家・福島菊次郎さん亡くなる:
『証言と遺言』の最後に赤々と押印、「闘え」「菊」と』
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【http://www.magazine9.jp/article/konohito/30251/】
2016年9月21日up
この人に聞きたい
斎藤貴男さんに聞いた (その2)
「報道の自由」と軽減税率の危ない関係
「もっともシンプルで、公平な税制度」──しばしば、そんなふうにも説明される「消費税」。安倍政権は今年6月に増税の延期を発表しましたが、「増税」そのものについては、「いっそうの高齢化社会に向けて、社会福祉の財源を確保するためにはやむを得ない」というのが一般的な認識ではないでしょうか。しかし、ジャーナリストの斎藤貴男さんは、これに真っ向から反論します。「消費税は、まったくシンプルでも公平でもない、『弱い者いじめ』の税制度だ」──その理由をうかがいました。
斎藤貴男(さいとう・たかお)ジャーナリスト/1958年東京生まれ。早稲田大学商学部卒業、英国バーミンガム大学大学院修了(国際学MA)。「日本工業新聞」記者、「プレジデント」編集部、「週刊文春」記者などを経てフリーに。主な著書に『機会不平等』(文春文庫)、『ルポ改憲潮流』(岩波新書)、『消費税のカラクリ』(講談社現代新書)、『「東京電力」研究 排除の系譜』(角川文庫)、『ジャーナリストという仕事』(岩波ジュニア新書)など多数。
新聞への軽減税率適用。
何が問題なのか
編集部 さて前回、消費税制度の「おかしさ」とともに、それについてまったく報じてこなかったマスコミの責任にも言及されましたが、それと深く関連するのが、生活必需品など一部の商品に標準の税率よりも低い税率を適用する「軽減税率」の問題です。昨年12月の閣議決定では、酒類・外食を除く飲食料品と並んで、新聞の定期購読料が軽減税率の適用対象とされましたが、斎藤さんはこのことを厳しく批判されていますね。
斎藤 マスコミの現状については、言いたいことがたくさんあるのですが(笑)、中でもきわめて重要で、かつほとんど知られていないのが、この軽減税率の問題です。
閣議決定のとき、マスコミは食料品への軽減税率適用についてはかなり詳しく報道しました。外食は適用対象外だけど、じゃあコンビニの飲食スペースはどうなんだとか、テイクアウトで頼んだけど席が空いたから食べて帰ることにしたケースは、とか…。一方で、新聞への適用については、文化人を使った広告などで「新聞は活字文化の中心だから」「日本人の知的水準を維持するために必要だ」といった主張を繰り返すばかりでした。
僕も活字の世界で食べている人間ですし、そうした主張にまったく共感できないわけではありません。ただ、それでも今回の新聞業界のやり方には、大きな問題があると考えています。
編集部 新聞の読者としては、増税されても購読料が高くならないならありがたい、とも思ってしまいそうですが…。具体的に、何が問題なのでしょうか。
斎藤 最大の問題は、権力に報道内容に干渉する余地を与えることです。
日本新聞協会は、1989年の消費税導入のときから、一貫して「軽減税率の適用」を要求してきました。いわば政権与党、とりわけ税制調査会への「おねだり」を続けてきて、それが今回通ったわけですが、常識として強いものにお願いをするときには、何か「お礼」をしなきゃなりませんよね。
編集部 どういうことでしょう?
斎藤 「新聞は活字文化の中心だから」というけれど、あらゆる業界はそれぞれ何らかの存在意義をもっているからこそ存続しているわけです。どこの業界だって、「うちは重要だから軽減税率にしてくれ」と主張しますよね。食品みたいに「買えないと死んでしまう」ような分かりやすいものだけではなくて、たとえば「過疎地では自動車がないと生活できない」とか「ラップは食品を売るときの必需品だから、同じように軽減すべきだ」とかいう主張だってできるわけです。
そう考えると、これは「どこの会社が」というのではなくて一般論ですが、あらゆる業界が永田町や霞ヶ関に日参し、さまざまな「バーター」を提案しに行くということになるに決まっている。その中で、業界としては大きいといえない新聞を優遇するんだったら、お金とか天下りとかよりも、「おまえのところの新聞の論調はどうにかならないか」という話に当然なりますよね。僕が安倍政権の人間だったらそう考えます。
編集部 「軽減税率を適用する代わりに、政権批判は控えろ」とか…。
斎藤 最近、新聞の「首相動静」の欄などで明らかなように、マスコミ各社幹部が首相としばしば会食していることが指摘されていますが、そこでこの軽減税率とその「バーター」について話し合われてきた可能性はきわめて高いと思っています。
今回の増税延期で、軽減税率の適用も延期になったわけですけど、これはいわば「鼻面にぶら下げられた人参」が逃げていったようなもの。であれば、その人参をポイッと捨てられてしまわないように、人参がもらえるまでずっと言うことを聞きます、ということになるんじゃないか。
編集部 そうなると、メディアの重要な役割であるはずの「権力の監視」なんて、できるはずがないということになってしまいますね。ただ、新聞に軽減税率を適用するというのは、ヨーロッパなどでも一般的だと聞きます。
斎藤 新聞協会も、軽減税率適用の根拠としてその話を挙げています。それはたしかにそのとおりで、特にイギリスでは、新聞だけではなくすべての出版物が「ゼロ税率」なんです。
ただ、そこに至る経緯は日本とは大きく違っています。イギリスでは18世紀、新聞というメディアが初めて現れて勃興したときに、それによって市民が知識をつけることに危機感をもった政府が、厳しい弾圧をしたんです。そしてその一環として、税の仕組みを変えて新聞に重い課税をしようとした。それに対して市民社会が「自分たちに知識や知恵をくれる新聞を弾圧するなんて、ふざけるな」と声をあげて。チャーチスト運動(※)の中心人物なども加わり、何人も投獄されるような事態になりながら、150年くらいかけて勝ち取られたのが、現在の「出版物ゼロ税率」なんですよ。
※チャーチスト運動…英国で1830年代後半に起こった、労働者階級の
普通選挙権獲得運動。世界最初の労働者による組織的政治運動といわれる。
編集部 新聞社ではなく、読者からの声によって実現した制度なんですね。
斎藤 だから、それに倣うというのであれば、同じように読者の、市民社会の支持があって初めて、「軽減税率を適用してくれ」という資格があるのであって。どこからも求める声があがっていないのに、自分たちだけで「我々は日本の文化の中心だ」みたいなことを主張するのはまったく話が違うと思うんです。
編集部 ちなみに、新聞だけではなく出版業界からも軽減税率適用を求める声が上がっているそうですが…。
斎藤 こちらは、主に有害図書の扱いをどうするかがネックになってペンディングの状態になっています。たしかに、アダルト本は除くなどのある程度のゾーニングがないと一般的に理解は得られないでしょうが…。ただ、こうした「線引き」は非常に危険なものでもあります。
業界内だけでやっている間はいいのですが、税制などにからめてしまうと「この記事はいいけどこっちはダメ」と、権力に口を出させる余地を与えることになる。ある雑誌に掲載される記事が気に入らないから、巻頭グラビアのヌード記事を口実にして取り締まるなんてこともできるようになってしまいます。もちろん、権力がなんだってけちを付けようと思えばいつでもできるんですけど、わざわざその種をこちらから与えているようなものではないでしょうか。
「メディアであること」よりも
ビジネスを優先させてきたマスメディア
編集部 消費税以外の問題についても、マスメディアの「萎縮」ムードは顕著です。
斎藤 NGOの「国境なき記者団」が発表する「報道の自由ランキング」の2016年版で、日本は72位でした。2010年には11位でしたから、この落ち方はすさまじいとしか言いようがありません。
その後、国連人権委員会特別報告者のデービッド・ケイ氏が来日して記者会見し、日本における報道の自由や表現の自由への懸念を示しました。このとき指摘されていたのが、「高市発言」(※)に象徴される安倍政権からの圧力、そして特に3・11以降に広がるメディアの萎縮ムードです。
マスコミ業界の人間はどちらかというと「政権からの圧力」を強調したがりますし、それは僕も事実あると思いますが、それだけで片付けてしまうのには不満がありますね。
※高市発言…2016年2月の衆院予算委員会で高市早苗総務大臣が、
テレビ局が「政治的公平性」を欠く放送を繰り返し、行政指導にも
応じなかった場合、放送法違反を理由に電波停止を命じる可能性に
言及したことを指す。
編集部 というと?
斎藤 現政権が特にひどいというのはあるとしても、権力というのは常にそういうもの、メディアに対して圧力をかけるものでしょう。それをいまさらどうこう言っても始まらないし、そんなことで萎縮してしまうんだったらプロじゃない。圧力がかかったときこそ記者クラブなどで団結して、抵抗するのがメディアの職責だろうと思うんだけど、全然そうはならないんですよね。
これは、メディアがメディアであるよりも、企業であること、つまりビジネスを最優先させてきた結果。消費税のおかしさについて誰も報道しないのも、一つには記者もサラリーマンで関心がないからでしょうけど、仮に「おかしいな」と思った記者がいても、経営的には書かせたくないので書かせてもらえないということもあると思います。
編集部 政府からの圧力だけではなく、読者からの批判──罵声罵倒に過ぎないものも含め──に対する耐性も非常に弱くなっているように感じます。
斎藤 本来、メディアなんて批判されて当たり前のはずですよね。
15年くらい前、朝日新聞社の月刊誌『論座』に原稿を書いていたときに、ある編集者がやたら「こんなこと書いたら『諸君!』になんて書かれるか」と気にしていたことがあって、「バカじゃないか」と思っていたんだけど(笑)。最近では、ネットでの反応をすごく気にするようになっていて。「何を書かれるか」と心配するというよりも、「ちょっとでも危なそうなテーマはやらない」という感じになってきていますね。耐性がないにもほどがあると思います。
編集部 2014年に特定秘密保護法が施行されたときにも、「これでますます報道の自由が制限される」と懸念の声がありましたが…。
斎藤 もちろんそれはあるでしょうが、本当に「特定秘密保護法違反だ」といって逮捕されるような記者がいればたいしたもんだと思いますよ。僕にもできないから言えた義理ではないけれど。実際にはいないから問題なのであって。
僕は、もしこれから権力批判の報道をしたことが理由で逮捕されて有罪になるような記者がいれば、業界で賞金を出せばいいと思っています(笑)。法律に触れたのは事実だから刑には従うけど、メディアにはそれとは違う価値観があるんだから、ということです。
今は、政治家相手に隠し録りをすることもすべて問題視されたりするけれど、そんなのはばかばかしいですよ。極端に言えば、権力の犯罪を暴くためなら、権力に対しては何をしたっていいとさえ、僕は思っています。それがジャーナリストの義務なんですから。
ジャーナリストの存在意義は
「強いものに立ち向かう」こと
編集部 ちなみに斎藤さんご自身は、どんなきっかけでそのジャーナリストという仕事を選ばれたのですか?
斎藤 僕は、もともとはなんの志もありませんでした(笑)。
僕の家は東京の池袋にあった鉄くず屋だったんです。親父は明治生まれで、丁稚奉公に来てそのまま婿入りした人。戦後にシベリアに送られて、昭和31年の末に帰ってきて、その翌々年に僕が生まれました。そんなわけで、僕もずっと「中学出たら地方の鉄くず屋に丁稚奉公に行って、帰ってきたら後を継げ」と言われて育ちました。
僕もそのつもりだったんだけど、いざ中学を出るときになったら、高校全入時代だったし、まだ働くのは嫌だなあ、と思って。「よりよい商人になるために」という口実で、高校、大学と進学させてもらったんです。
編集部 じゃあ、卒業後はお父様の後を継ぐ予定だった…。
斎藤 ところが、その親父は僕が20歳のときに亡くなり、店もたたんでしまったので、後を継ぐ必要がなくなっちゃったんです。それで卒業前に、一度は一般企業に内定をもらったんですが、なぜか途中で連絡が途絶えてしまった。こちらから連絡したら「君は内定取り消しだ」って言われて。理由も教えてもらえませんでした。
後日、ジャーナリストになってから、ネタ元だった公安のおまわりさんに何気なくこの話をしたら、「そりゃ、シベリア帰りのせがれが普通の会社に入れるわけはないよ」と笑われました。シベリア帰りの人間は基本的に、全員ソ連のスパイだという扱いをされるのだそうです。
編集部 ええ?
斎藤 「いや、親父はたしかにシベリア帰りだけど、小学校しか出てない男なのに、どうやってスパイなんかできると思うんですか」と言ったら、「いや、そういう下層階級の出身だからこそ、国家に対してルサンチマンがあると我々は考えるんだ」。なるほどなあ、と思っちゃいました。
それでともかく、別の職を探さなきゃいけないというので、一般企業より少し試験の遅かったマスコミを受けることにしたんです。もともとジャーナリズムには憧れがあったし…結果、産経新聞にだけ受かって、その系列の「日本工業新聞」に入社することになりました。そこで「鉄くず屋のせがれだから」という理由で、「鉄」を担当することになったんです。
最初は、せっかく経営者にアポイントを取っても、何を聞いていいか分からなくて黙り込んじゃうようなこともありましたが、1年もやっていると業界の「事情通」みたいな感じになってくる。そうしたら、やたら接待を受けるようになって、「これはまずい」と思ったんです。
編集部 というと?
斎藤 僕はまだ20代前半の若造なのに酒席で、もう還暦を過ぎた大企業の重役が「斎藤さん、お流れをください(目上の人に酒を注いでもらうこと)」って正座して、頭を下げてくるんですよ。こんなことをずっとやってたら人間が腐る、と思って。それで配置換えを希望したんだけど通らなくて…つてをたどって「週刊文春」に入れてもらったのが、ジャーナリズムの世界のもろもろを考えながら仕事をするようになった最初です。
編集部 そこから、一貫して権力批判を続けてこられて…。
斎藤 それは、いろんな問題を追いかけるうちに、せざるを得なくなったというほうが正しいですね。
ジャーナリストというのは、つまるところ強い者に立ち向かうという点にしか存在意義がないと思うんですよ。特に、今はこれだけのネット社会でしょう。かつては、企業の新製品発表とか行政や警察からのお知らせなどを載せて広く知らせるのもメディアの役割だったけど、今はそれぞれがネットで直接発信できてしまうから、そんな必要もなくなった。その中で、メディアが生き抜いていく余地があるとしたら、それはやっぱり調査報道でしかないと思うし、僕もそれを着実にやっていくしかないと思っています。
構成/仲藤里美・写真/塚田壽子
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nikkan-gendaiの斎藤貴男さんによる記事『消費税増税 新聞が決して書かない真相 増税延期ならば、既存メディアはますます安倍批判ができなくなる』(http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/179871)。
《このままではジャーナリズムが死に絶えてしまう。反権力的な番組を流した放送局の電波停止を示唆した高市早苗総務相の発言など、安倍晋三政権のメディアコントロール戦略だけを指すのではない。恐ろしいのは圧力よりも自滅だ》。
『●アベ様に逆らう者は「誰一人残っていなかった」、
ニーメラー牧師「彼らが最初共産主義者を攻撃したとき」』
アベ様に逆らう者は「誰一人残っていなかった」…という惨状なジャーナリズム。「電波」な「凶器」高市総務相の暴走と「報道現場の声」から見えてくるのは、「自粛」「忖度」「委縮」…が「内部から」。
『●失われる「メディアの作法、矜持」…
「権力を監視する機能が失われ」、しかも、アベ様の「思う壺」』
『●青木理さん: ジャーナリストの矜持
「権力や権威の監視」「強者にこそ徹底した監視の目を」』
『●『ヒトラー選挙戦略』へ推薦文を書ける
高市早苗氏は「公平」とか、「倫理」「法」とか口にできるのか?』
『●「クレショフ効果」と「電波停止」「メディアコントロール」:
「電波」な「凶器」高市総務相が暴走中』
『●「電波」な「凶器」高市総務相の暴走と「報道現場の声」:
「自粛」「忖度」「委縮」…が「内部から」』
『●東電核発電人災から5年: 「今や世界の笑い者…
政権批判をいとわないキャスターの首を差し出した」』
『●何度目かの「今日、死んだに等しいと思います」…
《安倍政権の顔色ばかりうかがっている》テレ朝』
どうやら消費税増税に賛成する理由は、アベ様らによる、新聞社への軽減税率適用という「御慈悲」にあるらしい。報道機関・ジャーナリズムであれば悪税制度・消費税そのものに反対すべきなのに…。
『●『消費税のカラクリ』読了』
『●そういうことで騙される人はたくさんいる:
内閣支持率49.4%、アベ様による消費増税賛成46・5%』
『●「軽減税率か給付付き税額控除か」なんてことよりも、
そもそも消費税を否定する経済学者はいないのか?』
『●消費税増税見送り? アベ様は、「アベドアホノ丸」という
難破船・泥船が座礁したことを認めた訳だ』
朝日新聞が消費税増税へと旗振りをするはずである…、財政再建の「唯一の方法」であるかのように喧伝しつつ。斎藤貴男さんに言わせれば《中小・零細の事業者が「デフレ下では増税分を価格に転嫁できずに自腹を切らされる」と悲鳴を上げても黙殺し、「財政再建のためだ、痛みに耐えよ」と当局の主張を垂れ流すのみ。にもかかわらず、自分たちだけは例外。権力にオネダリして、そうしていただいたのである》…そうだ。正に正鵠。権力と「闘う」ことなく、ジャーナリズムは自死している。
『●『「押し紙」という新聞のタブー』読了(2/2)』
「【黒藪哲哉著、『「押し紙」という新聞のタブー/
販売店に押し込まれた配達されない新聞』】」
「「日販協と新聞族議員の〝絆〟」。中川秀直、
小泉進次郎、小池百合子、与謝野馨。
「・・・新聞販売懇話会は多数の有力政治家を
「輩出」している。・・・塩川正十郎、小沢一郎、森山真弓、
小渕恵三、与謝野馨、石原慎太郎、・・・島村宜伸、
小泉純一郎、河野洋平、森喜朗、羽田孜、谷垣禎一、
加藤六月、西岡武夫、・・・。・・・山本一太・・・。
いわば政界の頂点と日販協が太いパイプでつながった
時期もあったのだ」。中川秀直センセへの恩返しや、
山本一太センセへ800万円もの政治資金のばら撒きが。
衝撃的です。「政治献金によって政策が左右されるシステムが、
民主主義であるはずがない」。
「・・・新聞業はジャーナリズムの看板を掲げているのだから、
道義上の問題は免れない。それに、仮に献金の目的が
再販制度などの既得権の防衛にあるとすれば、
金で政策を買ったことにもなる」」
『●消費税増税についての朝日新聞社説に対する答え』
『●消費税と朝日新聞: 大企業の代弁者のようなことを
マスコミがすべきではない』
『●公約破りの自民党が推進するTPP、
その旗を振るマスコミにも呆れる』
『●自民党新聞販売懇話会と消費税増税と新聞社と
・・・「わが国の『民度』」なんて口にできるのか?』
『●アベ様の広報機関誌『産経』が「「新聞がないと、
政権の批判もできない」……だそうです、御笑い』
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【http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/179871】
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斎藤貴男 ジャーナリスト
1958年生まれ早大商卒業、英国・バーミンガム大学大学院修了(国際学MA)。『日本工業新聞』入社後、『プレジデント』編集部、『週刊文春』の記者を経て独立。弱者の視点に立ち、権力者の横暴を徹底的に批判する著作を出し続けている。消費税の逆進性を指摘する著作も多数。「機会不平等」「安心のファシズム」「戦争のできる国へ 安倍政権の正体」「ちゃんとわかる消費税」など。
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消費税増税 新聞が決して書かない真相
<第1回>増税延期ならば、既存メディアはますます安倍批判ができなくなる
2016年4月20日
(ノーベル経済学者を招いて増税延期の口実づくり(C)AP)
このままではジャーナリズムが死に絶えてしまう。反権力的な番組を流した放送局の電波停止を示唆した高市早苗総務相の発言など、安倍晋三政権のメディアコントロール戦略だけを指すのではない。恐ろしいのは圧力よりも自滅だ。
国民の「知る権利」を代行し、権力の暴走をチェックするべきジャーナリズムの機能が喪失したら、民主主義は成立しなくなる。ともあれ多くの読者に危機的状況を知っていただき、幅広い議論が喚起されること以外に再生への道はあり得ない。ゆえに筆者は、本連載を世に問うものである。
安倍政権が憲法改正を急いでいるのは周知の事実だ。一方では2017年4月に予定された消費税率10%への引き上げを延期、その信を問うとして衆参ダブル選挙に踏み切る流れが、ほぼ確実視されているという。
永田町筋の読みである。
「5月18日に今年1~3月のGDP速報が発表されます。
数字が悪いのは分かりきっているから増税凍結の口実になる。
多分に織り込み済みとはいうものの、サプライズの部分も
あって株式市場には好材料。その勢いで26、27日の
伊勢志摩サミットを乗り切り、“世界経済に貢献するアベノミクス”
みたいなイメージを演出してダブル選圧勝、というシナリオでしょう」
3月には「国際金融経済分析会合」を開催。ジョセフ・スティグリッツ、ポール・クルーグマンら、もともと日本の消費税増税に反対していたノーベル賞経済学者を招聘して先送り論をぶたせたのも、そのための布石だったとされる。今回の熊本地震もまた、シナリオの補強に使われそうだ。
本稿のテーマはここからだ。そうなった場合にジャーナリズムは、とりわけ新聞および系列下のテレビ各局は、今後の安倍政治を本気で取材し、追及していけるのか。はなはだ心もとない。
消費税率10%と軽減税率制度の導入はセットになっている。延期されれば、昨年12月に閣議決定された、新聞への適用も先送りだ。そのことの影響を、誰もが考えておく必要がある。
日本新聞協会(会長=白石興二郎・読売新聞グループ本社社長)は、かねて政権与党への陳情・工作を重ねてきた。直接には人の生死に関わるわけでもない商品が、食料品と並んで軽減税率の適用を勝ち取ったのは、その結果に他ならなかった。
ただ、この事実が既存メディアで報道される機会は皆無に近い。食料品の場合だと、適用されない外食との区別で、「ハンバーガーを持ち帰ると言って購入したら、それまで埋まっていた客席が空いたので店内で食べた。レジはどう処理すればよいのか?」といった細かな問題までが詳報されるのとは対照的に過ぎる。
そもそも新聞もテレビも、民主党政権の時代に消費税増税が政治日程に上って以来、この税制を礼賛し続けてきた。中小・零細の事業者が「デフレ下では増税分を価格に転嫁できずに自腹を切らされる」と悲鳴を上げても黙殺し、「財政再建のためだ、痛みに耐えよ」と当局の主張を垂れ流すのみ。にもかかわらず、自分たちだけは例外。権力にオネダリして、そうしていただいたのである。
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『LITERA 本と雑誌の知を再発見』(http://lite-ra.com/)の記事【新聞への軽減税率適用をめぐり産経編集委員が「新聞がないと政権批判できない」と強弁 安倍機関紙がどの口で…】(http://lite-ra.com/2015/12/post-1792.html)。
《もともと新聞業界は、部数減少対策として与党と政府に新聞を軽減税率の対象にするよう、表から裏から、猛烈に働きかけてきた…久保田るり子・産経新聞編集委員が…「新聞がないと、政権の批判もできない」 いやはや、思わず吹き出してしまったではないか》。
「安倍機関紙がどの口で……」、御尤も。消費税を否定できない、情けない新聞社。せめて、政権の批判をできる矜持があるのならば『産経』や『読売』にも存在価値があろうに。
『●「軽減税率か給付付き税額控除か」なんてことよりも、
そもそも消費税を否定する経済学者はいないのか?』
『●「経団連の忠誠ぶりを愛でて、安倍は
「法人税をさらに軽減する」…」…経団連が望む「1億総活躍社会」』
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【http://lite-ra.com/2015/12/post-1792.html】
新聞への軽減税率適用をめぐり産経編集委員が「新聞がないと政権批判できない」と強弁 安倍機関紙がどの口で…
【この記事のキーワード】 宮島みつや, 産経新聞 2015.12.18
(「産経新聞社公式HP」より)
12月16日、自民党の税制調査会は、消費増税10パーセントに際する軽減税率の対象品目に、食料品に加え「新聞」を含めることを、来年度の与党税制大綱に盛り込んだ。
すでに巷では、水道や電気などの公共料金、すなわちライフラインすら対象外になった一方でどうして「新聞」だけ?という声が噴出しているが、先日、本サイトが伝えたように、もともと新聞業界は、部数減少対策として与党と政府に新聞を軽減税率の対象にするよう、表から裏から、猛烈に働きかけてきた。
「裏でも、渡邉恒雄・読売グループ会長を中心に官邸、自民党、
公明党にさかんに働きかけをおこなってきました。政治報道の
ありようなどもからめながら、相当な裏取引があったとも言われて
います。それが実って、今回、軽減税率の適用が決まった」
(政界関係者)
何度でも言うが、マスメディアの使命は“権力の監視”である。本サイトは、今回の軽減税率をめぐる、新聞メディアが政治権力に頭をさげるという構図は、政権批判や政策批判などの機能が損なわれる危険性が高く、「これは国民に対する裏切りだ」と指摘したが、どうやら連中はその意識が皆無のようだ。
たとえば、昨日17日放送の『みんなのニュース』(フジテレビ系)は、特集で新聞の軽減税率問題を取り上げ、街角のインタビューでも疑問の声が聞かれた。ところがスタジオトークでは、久保田るり子・産経新聞編集委員が“ネットニュースもベースは新聞。報道、ジャーナリズムは新聞が担っている”と擁護し、さらに、こんなふうに言い放ったのだ。
「新聞がないと、政権の批判もできない」
いやはや、思わず吹き出してしまったではないか。たしかに、大マスコミによる(資本と人員にモノを言わせた)報道がなければこの国の言論状況が大打撃を受けること自体は認める。しかし、いざ新聞を開いてみれば、記者クラブという特権的な場所から“お上”の発表を垂れ流すだけの記事が大半を占めているではないか。しかも、今回一番問題になっているのは、権力の監視者たるべき新聞が、既得権益のため、政府・与党へ平身低頭に“お願い”してしまったこと。久保田氏はその肝心要の論点をずらしている。
実際、『みんなのニュース』のスタジオトークのなかでも、元財務官僚で税制にくわしい森信茂樹・中央大学大学院法務研究科教授が“政権に借りができて、権力批判ができなくなる”と批判し、経済作家の江上剛氏は“消費増税は社会保障費にあてるためのもの。新聞社が財政再建を主張するならば、今回は適用を見送るべきと言って、軽減税率そのものに対する国民的議論を喚起すべきだった”という旨の指摘をしていた。
しかし、それでも産経の久保田氏は一歩も引き下がらない。「新聞はそんなに脆弱じゃない」「中立に立ち、是々非々で政権に言うべきことは言う」などと、虚勢を張り続けたのである。
いったいどの口が言うのか。産経新聞が“安倍政権の機関紙”であることは今や誰もが知るところだが、これは決して保守タカ派・ネトウヨ新聞だから、ということではない。というのも、産経は、安倍政権の重要政策のことごとくに賛意を示すだけでなく、ましてやデマやペテンに近い報道で安倍政権に有利になるよう“世論操作”まで行っているからだ。
たとえば、今夏の安保法制では、産経は安倍首相にとって最大の悩みの種のひとつであった国会前の反対デモを終始攻撃。8月29日付「産経ニュース」では、「国会前デモに集まるヘイトな人々」なるタイトルのトンデモコラムを開陳。〈(安保反対デモの)実態は安倍晋三首相に対する暴言も目立つ「反政府集会」の様相を呈していた〉〈(コールは)倫理的に問題のある「ヘイトスピーチ」といって過言ではない〉などと書き立て、言論機関として恥ずかしげもなく「政権批判」をバッシングしていたのだ。
それだけではない。9月の安保法案可決直後、産経新聞はFNN(フジニュースネットワーク)との合同世論調査をもとに、〈安保法制整備は7割が「必要」〉(産経ニュース)などと報じたが、これがほとんど“捏造”と言ってもいいようなシロモノだった。詳しくは産経調査を分析した本サイトの過去記事をご覧いただきたいが、産経は質問文を前回調査からコッソリ変更するなどして、安倍政権に都合よく“数字上の世論”すらも捻じ曲げて報じたのである。
というよりも“安倍謀略機関”と言うべきだが、これはなにも、本サイトだけが評していることではない。保守派からも評価されているあの池上彰氏も「週刊東洋経済」(東洋経済新報社)9月5日号のインタビューで、安保法制に関する報道をめぐって「読売新聞や産経新聞は、フォーラム機能で両論を載せることは今も絶対にしません」と指摘。「安保法制賛成の新聞は反対意見をほとんど取り上げない。そこが反対派の新聞と大きく違う点です」と苦言を呈している。
そもそも、久保田氏自身、8月31日放送の『みんなのニュース』で、国会前安保反対デモの話題を振られて、「国会に戦争という亡霊がうろうろしている。組織動員されている感じがする」「(安倍政権は)戦争を防止するための法案をつくっているんですね」「日本は中国や北朝鮮といった核武装国に囲まれている国なので、その平和をどうするかを考えるべき」などと、是々非々もクソもなく
ここまでくると、産経は報道機関安倍政権の代弁者として振舞っていたではないか。
そんな産経新聞の編集委員が、「新聞がないと、政権の批判もできない」「政権に言うべきことは言う」などと語っても、なんの説得力もないどころか、かえって市民からしてみれば、新聞業界全体の信頼性を損なうことになるのではないか。
ましてや、今回の与党による軽減税率対象品目の大幅な拡大は、あからさまに選挙対策だ。低所得者への救済措置というのは名目にすぎず、実際には富裕層ほど負担が少ない逆進性を持ち、さらに社会保障費の問題を先送りにするという明確な愚策である。
念のため言っておくが、新聞を含めた報道や言論は、それが単なる権力の広報でない健全な批判精神に基づくものであれば、間違いなく民主主義に資するものであり、またそうでなくてはならない。当然、ときの政権がこれらにのみ不当な重税を課したり、増税をチラつかせて沈黙させることは、決して認めてはならないことだ。だがしかし、同時に、言論機関は他のなによりも徹底して政治権力と距離を取ることが要請される。
産経新聞は、自分の胸に手を当ててよくよく考えてみるべきだ。
(宮島みつや)
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