eつれづれ管理者(66kV特高変電所、技術者)

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感電死亡事故の続報記事

2011年05月14日 | eつれづれ
続報の記事では絶縁用のゴム手袋、ゴム長靴の定期検査をせず使用して死亡事故に至った。
ゴム長靴、バケット車の絶縁もダメだったのか...運悪く感電ルートが他に回った事か。

最初の感電死亡記事。

2010年9月23日にブログにUPした保護具試験の写真。

当方のものも結構、古くなりゴム劣化そろそろ購入時期か。まだヒビは無いが変色して来ている様だ。

本日、業者より話しを聞いたら当初、虚偽の報告...ばれて真実が出た様だ。
そもそも本来は活線工事はダメだがやっていた...片手がストラップを押さえて、もう一方の手が充電部分に接触、右から左手に抜けたのでバケット車の絶縁も関係無かった。(これは聞いた話)ゴム手袋がまともであったなら阻止出来た事故の様だ。
感電死亡事故報告書のコピーを抜粋したものの一部。
報告書内、感電経路:引留クランプ→右手親指と人差指の間→左手薬指→高圧耐張碍子(腕金側)→コン柱→大地と推定される。感電時バチバチ音の異音と同時にバケット内にうずくまった。又、この感電事故で地絡継電器は動作しなかった。

人体抵抗を2kΩ(殆ど抵抗は無し)、Ic(対地静電容量成分電流)の静電容量は無視出来る位少ないμF値として入力(碍子、人間も含め)。(高圧ケーブル絶縁抵抗値は人間に置き換える)
1905.0mA(約2A)の感電電流が手から体を通り手に抜けた。ゴム手袋の絶縁抵抗が、もっとあれば当然、感電電流も少なくなるが高電圧なので接触した時点で劣化ゴム部分が絶縁破壊をおこすか、刺さった時はモロに破壊する。静電容量無しなので位相は0でグラフ(Zb)の通り0レベル、但しIgr(対地抵抗分電流)は1905mA、同相(Za)の位置にある。力率も抵抗分だけなので100%、この時発生した電力は7258Wのエネルギー。14日の直流耐圧試験20kV.10分間、高圧ケーブル(CVT38sq*100m)に三線一括、印加...終了後充電部分にアースをするとジィーと火花、これも結構なエネルギーをもって放電する。アースかけながら高圧ゴム手袋を用い先端のクランプを外しております。結構、こうでもしないとビリッと来ますが肩こり解消などと言ってはオレマセン。




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