eつれづれ管理者(66kV特高変電所、技術者)

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先の事故例で危うく感電死亡!!とならなかった訳

2015年09月09日 | eつれづれ

これは以前にUPした事故の抜粋記事だが、通り一遍の記事を別の角度から見て感電死亡と成らなかったのは...充電していたDS1次側に短絡接地取付、パチンとアークが飛んだが幸いに高圧ゴム手袋をしていて接地をした為、感電事故の発生とは成らなかった。これが素手、軍手での接地取付では強烈な電撃が襲っただろう...命が危なかった。

ここから、どの程度の地絡電流が流れ電力変電所のOVG動作、感電電圧、PASは動作しなかったが(キュービクルよりの制御電源消滅した)、零相電流、零相電圧は幾ら発生したのか...静電容量等は適当なμF値を入力し、地絡抵抗10Ωで動作根拠を出して見た。

電力側変電所の動作計算数値。

自家用側のPAS動作計算値。
これによると感電電圧は対地電圧6600/√3=3810Vと同じ3,806Vで零相電圧は-25%感度良くして142V(Vo=5%整定)、零相電流0.381A(Io=0.2A整定)でPAS電源供給が正常なら完全に動作する事が確認出来る。
線間短絡とは異なり地絡事故時は電流が多くて数アンペアレベルとなる。但し埋設等の高圧ケーブルが多い=静電容量μF値が大きい配電線は10~20Aとなる。これも本エクセルに静電容量を大きくして入力すると確認出来る。

①PAS切り表示、計量器画面の停電マーク確認、キュービクル高低圧の電圧計0、変圧器唸り無し確認。リスクを考えPAS開放して全回路、無充電にしてから真空遮断器他の開放を行う。
何も充電している機器を、好きこのんで操作する必要は無い...バカは高いところが好きと同じ。
②真空遮断器等開放。
③断路器(DS)三相とも検電器確認後、高圧ゴム手袋着用(出来れば+α高圧ゴム長靴)して断路器(DS)1.2次側に短絡接地取付。
④最後に誰かが触ってから応援者の自分は、おもむろに作業開始の手順を踏むことによって自分だけは事故のリスク回避を図り安全を保つ。これは不慣れな現場だけに余り張り切らず慎重に行動するのが鉄則で、頭では依頼者など信用してはダメ要注意の現実。
最後にこんなものは教科書にも当然、無し針金電気ヤの現場経験は既に4*年、内、66kV特高変電所勤務2*年...ウソ800のノーガキでした。




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