新規のPAS(VT.LA内蔵PAS)が入荷したら、まず銘板控えて高圧絶縁抵抗測定実施する。高圧側を入れて全短絡、SOG制御装置も全リード短絡接地。
耐圧試験時は印加電圧ブザー、前後にも検電器で印加電圧確認する。
10,350V.10分間印加時は離れず、教科書的には人を近づけないロープ等の対策をする。
耐圧試験終了後も高圧絶縁抵抗測定。問題なければ方向性SOG制御装置試験を行い試験器にてPAS連動他、開放を確認。
耐圧試験も済んでいるので装柱OK。後は電力下請け工事によるVCT設置とPAS二次側接続し最終的に電力配電線に接続、受電完了。
当然、電力財産のVCT、耐圧試験試験など我々はしない。
高圧ケーブル端末は耐圧試験前なので開放しておく。
高圧ケーブルとキュービクル機器の三相一括、全回路の耐圧試験を実施。
この例では高圧ケーブルも10m程度、変圧器機器は4台程度なので耐圧トランス容量150mA も余裕あるので二次側充電電流も少ない。
高圧ケーブルの長さ、太さで二次側充電電流が大きい場合は、キュービクル機器はDS開放して切り離しして耐圧試験実施。
その後、キュービクル機器一括の耐圧試験をやっても良い。
リアクトルあれば、高圧ケーブル、キュービクル機器全て一括でも良い。
真空遮断器、断路器(DS)、交流負荷開閉器(LBS)、PCS等は全て入り確認。
変圧器二次側は短絡用クリップで全短絡。キュービクル内の余計なものは撤去確認する...赤の呼び線が写真にはあるが。
銅線の短絡は忘れがあり知らずに受電するとドカーンとなるので、目立つ色のクリップを使用し誰でも確認可能な様にする。
耐圧試験の前後も忘れずに高圧絶縁抵抗測定を行う。
むろん全部の接続完了、受電直前にも高圧絶縁抵抗測定を実施。
データロガにて一次側励磁電流A、二次側充電電流mA、印加電圧をグラフ化する。
☆
VT.LA内蔵PASのVT焼損など、そもそも大きな電流など流していないので波及事故など発生する訳もない。
メーカーも取説に記載しているが高圧ケーブルとPASの接続した状態での交流耐圧試験はNG、VT電源側云々問わす。
以上、素人技術者向けにUPしました。
追伸:(公益)東△◯の会員に耐圧試験等を聞いてみた。
1.VCTは柱上には設置せずキュービクル内にある。
2.耐圧試験は殆ど装柱済みで行っているが試験の標準的なやり方の指導は無
く電気管理技術者に任せている。(先輩の指導を引き継ぐと言うことか)
3.PAS取説にある高圧ケーブルとの耐圧試験はVT焼損原因の波及事故となる
のでやむを得ない時、以外しない記載は知らなかった。
4.結果、総合的に全体の危機管理のリスク認識は低いと思った...。
☆
全国での方法はエリアの設備、装柱条件によって異なるが、波及事故などのリスク管理は関係ない。
何のための耐圧試験なのが訳が判らなくなる。
そして針金電気ヤの基本的な考えはVCT(PCT.MOF) の他所さまの財産には試験などしない...電力会社も当然やっているハズ。
これでドカーンとなってもPASがまともに動作すれば良し...後は電力の責任。