eつれづれ管理者(66kV特高変電所、技術者)

電気の出来事を技術者向けに適宜up中。
質問等はコメント欄にて。

当初から配線接続のミスでした

2015年10月21日 | eつれづれ
3年程度の新設事業所で低圧分電盤の低圧絶縁抵抗測定を実施したら1ヶ所のコンセント回路で125V.20MΩのメガー0.035MΩの数値で不良とでた。

追跡したら本来の名称の他、テレビ共聴盤内ブースター機器3ヶ所に電源を供給。
何と画像、上の2口コンセント配線がR相とN相でなくコンセント接地口と接続なっていた(赤線)。コンセントヶ所の配線を疑って取りあえず別回路のコンセントより仮にコードにて電源を供給。

本来のN相(EB接地相)接続と異なりケースED接地と100Vとして今まで使用していたがTV映像、機器も問題無く今まで推移。
停電する等の定期点検で配線用ブレーカをオフ当然、変圧器B種接地とは関係なくなるのでメガー印加の電圧がブースター機器を経由して大地へ流れた。
漏洩電流はΩ則で3.5mAが常時流れていたとして機器の負荷電流を0.5A、定期点検での接地抵抗測定値を入力し、キュービクルから結構、末端なので電線抵抗往路を0.28Ωとすると近傍の3.48mAとなる。漏洩電流3.5mA程度なので漏電警報器、絶監装置動作もならず、特異な工事業者の配線ミスだが定期点検で停電して測定しなければ判らない事例もある。
接地相の漏電は漏電ブレーカも遮断しないが、ここで変化するものは負荷電流しか無いが、これが大きくなると普段は何とも無いが大きな電流を必要とした機器を使用した時だけ漏電警報器動作する様な事がおきる。

負荷電流を15Aにした場合、漏洩電流は104mAに増えるので、ここで初めて漏電ブレーカー、漏電警報器、絶監装置は動作する事になる。
接地、同相による漏電は変圧器EB線をブレーカー等で開放した停電点検でしかわからないが、工事の施工者は機器にコンセントが入って居ない状態で配線のメガー測定しているので後で入ったコンセント機器類で電流が回った事など知る術も無かった。マァ色々あるもんだが数値的な現場検証で理解したか...今回は漏電専門家??の針金電気ヤでした。