心の免疫力~書とことばから

もっと暮らしに書やARTを~
雲のように水のように あっけらかんと自在に生きるヒントを
求めて~ by 沙於里

「遊魚動緑荷」

2007-08-11 | 漢詩


今日は涼しいことばを。
池の魚が蓮の葉を動かして戯れている、という意味です。

「魚戯新荷動 鳥散余花落」という似たような句もあります。
池の中の魚が楽しそうに泳ぎまわると、咲いたばかりの蓮の花が
左右に揺れ、今迄とまっていた小枝から鳥が飛び立つと、散らずに
残っていた僅かばかりの花が散る、という意味です。

夏になるとこの句を思い出して、つい書きたくなります。
なんだか涼しくてのどかで楽しそうで、その場に自分がいるような
気分になるので、好きなことばです。

でも特に書に興味のない友達に見せると、漢字ばかりが並ぶんでいて、
意味がよくわからないって言われちゃいます。
漢字には意味があるから、拒否反応しないでちょっとだけ考えてみると、
なんとなくでもわかるんですけどね・・。
ほんの少しの想像力と感性を働かせたら~。

今は情報化時代。
わからないことはネットで検索すればすぐ答えがみつかる。
だけどそのことに慣れてしまうと、感性はどんどん失われていくような気がします。

ところで、感性ってなんでしょうね。
辞書には、1.物事を心に深く感じ取る働き。感受性。
     2.外界からの刺激を受け止める感覚的能力。とあります。

心に深く感じるには、何事も体験したり体感したりが大事かなと思います。
争いを避けて議論しないことも、人と深く関わらないことも、
今の時代の生き方だという人もいます。
でも私は、そんなのもったいないなって思っちゃうタイプです。

人と深く関わると、お互い甘えたり言い過ぎたり、面倒なことも起きてきます。
でも、その方が、生きてる!って実感があって、苦しくも結構楽しいです。

私も日々どこかで、蓮の花もどきの、人の和の中で動いて戯れていたいです。















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