昨日の続き~今日は常福寺でのライブのお話。
ギター・パーカッションの灰野敬二氏と、琴・三味線の田中悠美子さんの予定でしたが、
田中さんが体調不良で急遽出演できなくなったとのことで、
ピンチヒッターで登場されたのは、箏・地歌三味線の竹澤悦子さん。
始まる頃にはちょうど宵闇が下りてきて。
戸を全て取っ払って解放感満載の本堂を風が通り抜け、
その風に反応して、そこはかとなく音が鳴り。
魂が風に乗って浮遊しているような、居心地の良さを感じていたら
ずずんと響く箏の音に始まり、小さな鉄琴の言い訳のない乾いた音が響き渡り。
鉄琴を縦横無尽にくゆらせると、やわらかな余韻が全身を包み込んでくれて。
ライブの時はこんな感じでした。
当日、お二人は初対面で全くの即興コラボだったそうですが、
MCもないまま演奏が始まると、呼吸、間合い、世界観も響き合っていました。
お二人に共通していると感じたのは、波動、そして余韻。
混沌の中にある繊細でやわらかいものを感じたり。
JAZZにも似た二人の即興。
JAZZのライブに行くといつも感じる心地よさ。
それは瞬発力、バランス力、解放感、無限の可能性、底なしと感じるような体力とエネルギー。
そしてお互いを尊重し合いながら、音楽を作っていく懐の深さ、明るさ。
人は一人で生きていけるわけじゃなくて。
それぞれのまわりには必ず波動や余韻があって。
でも、慌ただしく流れては消える世界に身を置いていると
自分のそれらを気づけずにいたり、
本当の自分を信じることさえできなくなったりもあるような。
ちょっと自分を聴いてみようよ、
そんなこんなを感じさせて頂ける音楽でした。
そうそう。
竹澤さんは、スカーフのような布で筝を叩いたり、撫でたり。
お二人とも所々に絶叫(歌唱)、声の美しさにも、心洗われました。
時々、高温の金属音に鼓膜が切れそうだったり、終わった時は
受けたエネルギーを吸収しきれずにいましたが、今頃になってようやく
すごくすごく、深くてやさしいものを頂いたような心地です。
なんだか、癖になりそうなお二人の演奏でした。
そうそう。
当日の模様(写真もあり)について書かれたブログに出会いました
ご了承頂けたので、リンク貼らせていただきます
他の記事も興味津々
⇒All challenge for Fate
■灰野さんのロングインタビュー。
長いですけど、お時間ありましたら⇒ここから
ライブの後は、境内の夜桜を見ながらお弁当を頂き、身も心も満腹の一日となりました。
次回は秋の予定、今度はどんなライブになるのか楽しみです。