BIN山本の『映画にも程がある』

好きな古本との出会いと別れのエピソード、映画やテレビ、社会一般への痛烈なかくかくしかじか・・・

微 熱

2016年05月17日 | 古本
 図書館で「映画館のつくり方」という本を借りた。いろんな地方の映画好きというべき
人々の奮闘はどれも面白い。道内も登別近くの苫小牧市に「シネマトーラス」その先の
向うにある浦河町「大黒座」のことが載っている。映画館のつくり方や運営方法も万別で
みなさん涙ぐましく真面目だ。
 それにしてもだ、かって黒田信一(現作家)の書いた『「夢の微熱」札幌JABB HALL
の10年間』という映画館つくり物語ほど面白いものはない。
 最初は映画館勤めを辞めた4,5人の若者はやがて3人なり、そこに1名の女子短大生が
(井上美香・現作家)加わった。4名の内男女2名が作家となり、又1名の佐藤哲男氏は現
ラーメン店店主、あと1名の木村純一氏はそのラーメン店奥にある3帖ほどの足の踏み場も
ない空間で8mmフイルム機材の中古品を扱う「バンザイ」という名の店主だ。
 いまはもう下火になってきたフィルム機材をそこそこにしてフギィヤの世界で小銭を数え
ている。この本、初めは文庫本で出たがその時のタイトルは「突撃!グフフフ映画団」と
なっている。(講談社文庫 昭和59年10月)して「夢の微熱」は発行人・目黒孝二で
本の雑誌社(1993年10月)から出版された。多分もう絶版になっていると思うので
古本屋さんで探してください。

 して当「登別映像機材博物館」は客の入らない映画館をつくったに等しい。たとえ人が
入ったとしても入館無料なのだから、無謀もいいとこだ。アテにしていたレギュラー仕事も
昨年で無くなり、カネに縁(円)の無い館主は無策だ。そんなときに限って欲しかった機材
の話が東京からあった。あーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーどうしょう(笑)

 「映画館のつくり方」 著者多数 AC Books 定価1500円+税
  ( 2010年1月15日 第1刷発行 )

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