BIN山本の『映画にも程がある』

好きな古本との出会いと別れのエピソード、映画やテレビ、社会一般への痛烈なかくかくしかじか・・・

半生の反省

2009年07月24日 | 古本
 普段は行かない学生街の正統派古本屋さんへ立ち寄った。
そこにも100円均一棚があって、5円という外税を取らない
のが潔よい。いつもの系と、いつもは見かけない系を6冊買った。

 流石に学生街に在った店の本、ところどころピンクのマーカー傍線が引いてあ
った。その傍線部分を読むと、若き学生の気になったことがミエミエで可笑しい。
 野坂さん、先日TV番組の20周年特別版、過去のダイジェスト編集のなかで
こんな発言をしていた。〔軍銃器は竹ヤリにすべきだ〕と。そうだ、アタシも以
前からそれを主張していた。横ヤリではなく、竹ヤリだ。いずれ書きます。憲法
9条を守って軍隊(自衛隊)を災害救助隊にするべきと。戦争兵器は全て破棄だ。
 「この国のなくしたもの」 著者 野坂 昭如 PHP研究所 定価1600円
  ( 1997年10月22日 第1版第6刷発行 )

 いつものルート古本屋さんの半額棚、最新刊に近いシーナ本を立ち読みした。
「あとがき」を読むと、熱心な読者が単行本の冊数を数えて教えてもらったと書
いてある。文庫は別で、その数は300冊を越えるそうだ。だから以前に書いた
当ブログ、30年で120冊の予想は外れている。したがってアタシの棚にある
シーナ本は約4分の1ということになった。うむー、ウムー、生むー、だ。
 「ニューヨークからきた猫たち」 著者 椎名 誠  朝日新聞社 
  ( 定価1300円+税 2002年11月30日 第1刷発行 )

 大先輩のカメラマン、イクヤさんの本をみつけた。
20年前の出版時、買いそびれていた本だ。イクヤさんの現役時、光栄にもお目
にかかって、お話しもできた。70歳を過ぎ、札幌でお元気にお過ごしと思う。
 「フレームのなかに風があふれた」 著者 佐藤 郁弥  早川書房
  ( 定価1700円 1989年9月30日 発行 )

 1997年刊の短編集。なんだか形容詞が多くて文章が荒っぽい。
まあ、とっても謙虚で誠実な人柄はにじみ出ているが。月刊誌の連載など請ける
からか。南木さんは1年か2年に1作くらいのペースで、じっくり書いてほしい。
 「冬物語」 著者 南木 佳士  文藝春秋  定価1300円
  ( 1997年3月1日 第1刷 )

 この本はすでに文庫で読んでいると思う。まぁしかし、沢木さんの本がダブッ
タとしても、将来の古本屋開業を思えばなんでもない(笑)。すぐに売れるハズ
だし、仕入れと思えばなんでもない。
 「王の闇」 著者 沢木 耕太郎  文藝春秋  定価1200円
  ( 1989年9月1日 第1刷 )

 清張さんの半生の記だ。まずしく孤独な青春の日々は、アタシも泣ける。
やっぱり清張さんはすごい。ただ頭を下げるしかない。こうして本ばかり読んで
いるアタシの半生も反省だ(笑)。
 「半生の記」 著者 松本 清張  河出書房新社 定価850円
  ( 昭和52年5月25日 初版発行 )