昨日のアクセス順位が,303位で記録更新でした。最初「何で?」と思ったのですが,短答ラインの発表の影響がやはり大きいのでしょう。昨日がザックリ過ぎたので,少し詳し目に検討したいと思います。
最高点は,第3回が337点,第4回が321点,第5回が315点と連続して低下しています。
300点以上は,第4回が65名,第5回が57名です。昨年も難化し第3回より高得点が取りにくかったのですが,今年は更に取りにくかった事が窺えます。
平均点は,第4回が228.1点,合格者平均点が248.5点。第5回が,それぞれ230.8点と248.8点。本当にやや上昇していますが,合格者平均点は,合格者数が700名以上増えているので見かけ以上に点数は上がったと評価できます。
最低ライン未満が,第4回は公法系201名,民事系185名,刑事系287名に対し,第5回は公法系45名,民事系200名,刑事系370名です。受験人数が違うので単純に比較しても仕方がないのですが,公法系が激減し,刑事系が増えているのは間違いありません。ちなみに第3回は,公法系47名,民事系86名,刑事系25名です。明らかに第4回以降,最低ライン未満で切られるリスクが高まっている事が分かります。民事系は,昨年より微増ですが,昨年も会社法が難しいと言う評判でしたので,今年と同様の状況にあったと言えます。もっとも受験生は昨年の経験を踏まえているはずなので,それでも対応しきれない難しさが今年の会社法にはあったと言えそうです。会社法の余波を受けて民事訴訟法などに悪影響を与えた可能性もあります。
系統別平均点を見ると,公法系は第4回63点にたいし,今年は71.5点とかなり易化しました。今年は公法系で落とすとかなり厳しかったと言えます。民事系は,第4回が101.7点に対し今年は96.5点です。間違いなく昨年以上に商法が足を引っ張ったと言えそうです。刑事系は,第4回が63.4点に対し今年は62.8点なので誤差の範囲と言えそうです。これは刑事訴訟法の難化ぶりを考えると意外な感じがします。刑法の点がかなり動いたのでしょうか。科目別平均点くらい出して欲しいですね。
合格ライン順位の累計割合は76.15%→73.18%→75.80%となっており,昨年よりは若干受かりやすかったと言えなくはないです。まぁ,誤差の範囲内ですが。結果的に,5回とも短答突破の難易度はそんなに低下していない,と言えそうですが,受験回避組みが3000人いることを忘れてはいけないでしょう。法務省的には,回避組みのお陰で結果的に「なるべく受からせるようにしている」という抗弁が成り立っている感じですね。今年の場合,実際には半分くらいしか受からないと言う事です。