小学生攻略法

このブログも10年目。久しぶりに担任復帰です。

4年生「ごんぎつね」クラスの子たちに二極化現象?

2017-11-04 06:23:40 | 授業中の攻略法
4年生「ごんぎつね」に、私も子どもたちも結構はまっています。
私も初めて感じていますが、これはかなり奥が深い、味わい深い読み物ですね。
子どもたちの関心にそっていろんな問いを立て、みんなで考える授業をしています。
そういった学習を繰り返していくうちに、子どもたちの面白い特徴が一つ現れだしました。

・自分の考えにこだわり続ける子
・逆に、自分の考えをよく変える子
というのが、どちらも固定化していくという特徴です。
例えば、「こだわり続ける子」として、どんな問いに対しても、その答えの拠り所として「ごんは強烈にひとりぼっち」というのを結びつける子がいました。
ごんの行動をいろいろと検討するのですが、そこの答えに、「ひとりぼっち」をもっていくのです。
この子はこの物語を読む際には、どの場面を読むにしろ、その視点をぶらすそとなく、一貫して読むことのできる子なのでしょう。
同時に、他の子の考えに触れて、そっちに流れる、もしくは影響を受けて考え直す、というような姿勢はないようです。

そして、それとは逆に、どんな問いに対しても、友だちの意見を聞くたびに、よく考えを変える子も固定化していっています。
これは、自分の考えにまだ自信がないともとれるし、柔軟に他者の意見を取り入れることができる子とも言えそうです。

単純に、頑固な子とそうでない子みたいなことではないように思います。
それよりは、この物語への思い入れとか登場人物への感情移入の仕方、そして「自分の生活経験」というのが関わっているように思います。

そうなると、この子たち自身もひょっとしたら新たな発見をしているのかもしれません。
「あ、ぼくってこんなやつなんだ」
みたいな。
ごんを見つめる学習を通して、自分を見つめ直している。
少し大げさですが、そんな一面があるとすれば、この読み物に触れたことにはものすごく貴重ないみがあったと言えるでしょう。

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。