小学生攻略法

このブログも10年目。久しぶりに担任復帰です。

じゃあ,どうすればバレーボール型の授業ができるのか1

2013-09-18 21:33:47 | 授業中の攻略法

前回の「ピンポン型」「バレーボール型」の話題から引き続き。
私としては,どちらの型もできる先生,子ども,授業でありたいと思っているのですが,ここでは「バレーボール型」について考えてみます。
よく研修などでは「望ましい」と言われるバレーボール型。
じゃあ,どうすれば「バレーボール型」の授業をすることができるのか。
ポイントがいくつかあるように思います。
これを考えるとき,率直に,その名のとおり,スポーツの「バレーボール」が成立する条件を考えればいいように思うんです。
バレーボールが成立するためには,まず
「味方」がいて,それが集まり「チーム」になっている!
これが大前提でしょう。
バレーボールにおいては「味方」にしかパスは出せません。
味方とは,自分に力になってくれたり,自分も力になってあげたいと思う相手のことです。
その味方が集まって「チーム」になっていることが前提です。
チームとは,全員が同じ目標をもち,それに到達するために個々に役割があり,その遂行のために力を尽くすメンバーの集まりです。

これを学級にそのままあてはめます。
学級のメンバー相互が「味方」であり,学級まるごと「チーム」になっている必要があります。

いくつかの仲良しグループがそれぞれに孤立して点在していたり,子ども同士の対立が点在していたり,または学級生活に対しての子どもたちの意欲が著しく低かったりすれば,「バレーボール」は成立しません。
そんな状態でバレーボールをしようとすれば,誰かが出したパスは,違う誰かのところに飛ぶでしょうが,そのボールが受け止められたり,また次につなげられたりすることはありません。
ボールは単発にあちこち飛んでおしまいです。
そんな状態になっている授業も実際にありますよね。
いわゆる,意見の「吐き出し合い」になってしまっている授業です。
これは,多くの子が意見を出していたとしても,「バレーボール」にはなっていないということを授業者はとらえていなくてはいけません。

要するに,バレーボール型の授業をしたいのであれば,まずは何よりそれができる学級の基礎を作り上げることから,ということになります。

そしてそのことは言うまでもなく,一朝一夕にできることではありません。

バレー部に入部してきた子たちを,相互に「味方」にし,全員を「チーム」にするのは話が早いかもしれませんが,学級はそうはいきません。

相互を「味方」に,全員を「チーム」にするためには,相当な時間と工夫が必要なものです。

となると,4月からいきなりバレーボール型の授業が展開される学級というのは,ほとんど望めないでしょう。

ある程度,学級が成熟したころに,できるようになるものだと思います。

本当の「バレーボール」は。

さて,バレーボール型の授業をめざす研修などでは,よく,授業の技法的なものにばかり目を向け,

「どうすれば子どもたちが相互に意見を言い合えるようになるか」

を探ろうとしてしまいます。

そして,

「友だちが,こう言ったら,こうリアクションしなさい。」

のような,ハウツー的な指導を繰り返したり,学び合いが生じるようなマニュアル的なものを作成したりします。

が,これは学級にバレーボールのできる基礎が出来上がってからの,次のステージの話です。


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