小学生攻略法

このブログも10年目。久しぶりに担任復帰です。

気付かされた「できない子の気持ちが分からない先生」

2014-01-28 20:57:57 | 教師力UPの攻略法

以前,とある研究発表大会に参加した時の話です。

体育の大会でした。

各学校の発表者がそれぞれの実践を発表する中で,ある先生の発表が印象に残りました。

まず,体育の発表だというのに,その先生自体が,(失礼な話ですが)体育の雰囲気がない先生でした。

ぽっちゃりとしていて,おそらく40代くらい。

とても優しく,温かい雰囲気のある先生で,その先生自身も,発表の中で

「私が体育の発表をするなんて,場違いなのですが」

「専門は音楽で,まさか体育の研究をすることになるなんて」

「めっきりの運動オンチです」

と繰り返していました。

他の参加者は,やっぱりそれなり「体育やってます!」って感じの先生が多い中で,その先生の発表は,一味違う感じがして,注目を集めていたように思いました。

「体育は苦手」

と言いながらも,その先生の発表は内容がしっかりとしていて,きちんとした成果も表れていました。

その先生の発表が終わり,質疑応答へ。

参加者の一人が,手を挙げました。

「とてもいい実践がされていて,子どもたちものびのびと育っている様子が伝わってきましたが,それは何より,先生のその温かい人柄が為すものでは」

私もこの発言に

(うんうん)

と聞いていました。

「特に,運動が苦手な下位の子たちへのサポートが手厚く丁寧になされていた点が印象に残りました。」

(うんうん)

「先生は,ご自身が運動が苦手とおっしゃっていましたが,だからこそ,そんな子たちへのサポートがしっかりとできるんでしょうね。」

(うんうん・・・ ん?)

「きっと,できない子の気持ちがよく分かる先生なんだと思います。私にはそれがなかなかできなくて。とても参考になりました。ありがとうございました。」

(・・・あ)

最後まで聞いて,ずしんと胸の奥に来るものがありました。

「できない子の気持ち」

という言葉です。

(今の先生は,「私にはそれができない」と言ったけど,それって… 思い切り自分にもあてはまるのでは)

(私は,できない子の気持ちが分からない先生なのでは)

それ以降の話はあまり耳に入らないほど,考え込んでしまいました。

(続きは次回)


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