小学生攻略法

このブログも10年目。久しぶりに担任復帰です。

新クラス初日での「先生と子どもの3つの約束」

2011-04-10 07:36:43 | 「教師-子ども」関係の攻略法

新学年がスタートして,今はどのクラスも「クラスのかたちづくり」を進めているころと思います。

授業での手の挙げ方 から,そうじのときの雑巾がけのしかた まで,クラスでは整えたいシステムがたくさんあります。

これらのシステムが早いうちに浸透しだし,クラス全体に統一感が出てくると,クラスはとても居心地がよくなるし,毎日の生活がスムーズに動き出します。

このシステムをつくりだすのは,もちろん担任の先生の役目で,学期スタートに一番試されるセンスの一つですね。

そういった「クラスのかたちづくり」の一つに,担任の先生と子どもとの関係づくりがあります。

これはかなり大事です。

担任とは,子どもたちに対して絶対的な存在です。

公平で,一貫性があり,そして子どもたちが「ついていきたい」と思える担任になりたいものです。

その担任として姿勢を,新学年の早い段階に示す責任があります。

そこで,担任の先生が「叱る」ということについて。

自分の経験からすると,教師駆け出しのころはよく子どもを叱っていました。

声を張り上げて,教師としての熱意と愛情を込めて・・・

そして,経験を重ねるごとに,叱る回数は減ってきたように思います。

やはり,子どもを叱ることはつらいことだし,もちろん叱られる方が一番つらいですから,叱らずに越したことはないですよね。

この「子どもの叱り方」にも,やはり教師としての腕というか,センスが見えます。

単にキレているだけの叱り方

一貫性や公平性に欠ける叱り方

愛情のない叱り方

こんな叱り方を続けていては,子どもたちの心も離れてしまいます。

必要なときは「叱る役目」をしっかり果たさなくてはならない教師です。

感情に任せて我流で叱るのではなく,子どものためになる叱り方をしなくてはいけません。

そこで,新学年のスタート時に,

先生はどんなときに本気で叱るかを,子どもたちに示しておく!

です。

これを,学級全体に向けて示します。

「きみたちの担任の先生は,今から言うことがあった場合は,本気で叱ります。」と,所信表明をするのです。

例えば,

●いじめをしたとき  ●親を悲しませることをしたとき

●学ぶことをあきらめたとき  ●クラスの和を乱すようなことをしたとき

●命を危険にさらしたとき  ●「 」年生らしくない行動をしたとき

など,先生なりに考えてみましょう。

「これだけは許せない」というものが,いくつか浮かぶでしょう。

それを明確にして,子どもたちと約束事として共有しておくことです。

この約束を決めるときは,もちろん先生の意思一つで決めます。子どもたちと話し合ったりする必要はありません。

そしてこれを示したら,年間を通して絶対に一貫性をもつことです。

そうすることで,もしクラスで本当にそんな場面が起きてしまい,先生が本気で子どもを叱ったとしても,子どもたちは納得してくれます。

また,こうすることで,先生が自分としても子どもを指導する際の目安が一つできます。

「こんな子どもに育てたい」という目標に関して,一つの柱になると思います。

すると,教師としての姿勢がブレにくくなります。それは子どもたちからの信頼へとつながります。

ちなみに,今回,私も受け持つ5年生の子たちに伝えました。

「次の3つのことがあった場合,先生は本気で叱ります」と。

私の場合

    410

としています。

これが私の中の「本気で子どもを叱る基準」です。

子どもたちも,この話を真剣に聴き入れ,納得してくれたような表情が見られました。


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