もちろん私たちは子どもと向き合うのが一番の仕事であるが、それだけでなく、どうしても休み時間などにデスクワークにはげまなくてはならないときもある。
そんなときは子どもと関わらず集中してできるだけ早くその仕事は済ませたい。
しかし、そんな状況であるにもかかわらず、机に向かう先生のところに子どもたちはやってくる。
「先生~ジャンケンしよ~」
「先生~昨日ね~テレビ何見たの~」
「先生~」
度を過ぎると、取り掛かっている書類やパソコンに手を出してくる子もいたり。「こらっ」
その場でいちいち「ごめんねぇ、今先生忙しいんだ。後でお話しようね。」と言うのは、やはり子どもがかわいそうである。こちらも申し訳ない。
そんなときの攻略法は、これだ!
おうちの人の仕事を想像させて、学級全体にお願いをする!
である。
年度・学期始めに、ぜひ学級全体に対してこうお願いしよう。
「先生は、休み時間にはたくさんみんなとお話したり、遊んだりしたいと思います。でもね、時にはどうしても机でお仕事をしなくちゃいけないときもあるんです。」
ここで、おうちの人の仕事場を想像させる。
「みんなのおうちの人も、それぞれのお仕事があるでしょ。バスの運転手。サラリーマン。レストランのシェフ。みんなお仕事がんばっていますよね。でも、もしそのお仕事をしているとき、だれかに話しかけられたり、ちょっかいを出されると、困ってしまいますね。」
ここまでの話に、子どもたちも「うんうん」という顔をする。
「実は、先生も、そんなふうにお仕事をしているときがあるんです。知ってる?」
「あー見たことある!先生がパソコンでお仕事してるとき!」
「わたしたちの日記を見てくれてるとき!」
「そう。そんなときは、ちょっと先生のことを思って、そっとしておいてくれると、とても助かります。みんなのおうちの人のお仕事と同じだから。分かってくれますか?」
と、ここまで話すと、子どもたちも納得いく顔をしてくれる。
もちろん、子どもたちと向き合う時間自体が私たちの仕事なのだが、子どもたちはそういう感覚ではいない。
先生がぼくらと一緒にいる時間=いつもの時間
先生がパソコンや書類に向かったり、会議をしていたりする時間=先生はお仕事中
子どもにとってはそんな感じである。
できるだけ子どもと一緒にいてあげたい。あげなくてはいけない。だからこそ、それ以外の仕事は確実に、しかも早く済ませなくてはいけない。
子どもを遠ざけるためではなく、子どもとの関係をよりよくするための、一つのお願いごとである。
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