湘南文芸TAK

逗子でフツーに暮らし詩を書いています。オリジナルの詩と地域と文学についてほぼ毎日アップ。現代詩を書くメンバー募集中。

舌の詩パート7

2019-12-17 00:30:22 | オリジナル
共通テーマ「舌」でEが書いた詩を投稿します。

歩武堂々

令和と改元されて皇室を中心に
諸々の行事が行われる
たまたまテレビを見た
五人の評論家諸氏が出演
結論は異口同音で
「視聴者の皆さん
国民主権と皇室行事のバランスを
考えなさい」とのたまう
肝心の行事の是非など
一切見解を明さない
よって立つ立場への言及もない
論調は一見極めて穏当
批判の余地はない

再考をうながすウラには
時間の結晶たる伝統への
論難が隠顕する
そのことに気づかぬほど
諸氏の神経はにぶいのか それとも
本音をかくして人をあやつるほど
陰険なのか

言論は自由闊達であるべきだ
ただしよって立つ立場を鮮明にして
堂々たれと思うのだが
口舌の徒よ いかに


未提出のメンバーさん、舌の詩の提出は今日中にお願いします。
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舌の詩パート6

2019-12-16 16:57:25 | オリジナル
共通テーマ「舌」でZが書いた詩を投稿します。写真もZの撮影。神武寺の紅葉です。

二枚舌               

二枚舌どころか 
あいつの舌は 
蛇の舌 百舌の舌 
ペロペロしながら 何喋る 
お前の舌が歌うのは 
マニュアルどうりの戯れ言ばかり 
お前の乾いた科白の束を燃えるゴミの袋に投げ捨てて 
きれいさっぱりクリアーした 
幼稚園から 昨日も今日も聞こえて来るは 
幼き舌の罪なき叫声 
俺の干からびた心に降り落ちる 
声 声 声 声  
さすがに心はちょっと潤い 
マインドフルネス
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舌の詩パート5

2019-12-15 17:55:58 | オリジナル
共通テーマ「舌」でIが書いた詩を投稿します。



味わう
美味しい

味わう
まずい

ここんとこ
美味いもん
食べてないなあ

と言いながら
もう一口
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舌の詩パート4

2019-12-14 14:05:26 | オリジナル
共通テーマ「舌」でTが書いた詩を投稿します。

ある日のできごと

舌禍事件に巻き込まれ
ジェラートを買いました
黙って落ち葉を蹴散らして歩いていきました

キックライダーに乗った幼児を
母親が追いかけて行きます
老夫婦は手をつないで歩いていきます
女子学生達はふざけて笑い合っています

ベンチでジェラートを食べました

「舌先三寸の男の言葉は
 皆に信用されない」

舌の上に広がった甘みが
すべてを穏やかにしてくれました

白い半月が空に張りついて
今日の夕暮れは金色です
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耳袋俳句

2019-12-13 00:33:34 | 文学
昨日の小笠原学園俳句入門で「直しなし」をいただいたAの句。
ロッカーに最後に収む耳袋
季語は耳袋。今風にいえばイヤーマフですね。冬の美術館のコインロッカーをイメージして詠みました。
終了後は先生も交え、向かいのミサキドーナツ逗子店でおしゃべり。
今月カフェルームがオープンして今までの倍のスペースになったので、ゆっくり過ごせました。
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くしゃみ俳句

2019-12-12 00:38:50 | 文学
昨日は今年最後の湘南句会でした。
特選は次のEさんの句(兼題くしゃみ)。
 生きてると老人のくさめひびきけり

次回は令和2年1月22日(水)15:00~@逗子市民交流センター 兼題は「雪女」「初手水」
句会後、新年会をどこかでやる予定。
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舌の詩パート3

2019-12-11 00:00:49 | オリジナル
共通テーマ「舌」でEが書いた詩を投稿します。

舌の有無

ウソつきはエンマ大王から
舌を抜きとられる
してみると歴代の詩人は
口中をまっ赤にしているか
それともフィクションを構えて
真実をえぐったと
評価され かの世でも
長広舌を振るいつづけるか

先輩は
どうしたら詩人になれるかと
問われ
 自称すればよい
と答える
とすれば夫子自身
口のはしから血をながしているか

少なくとも かの世では
詩人を詐称することは
少々むずかしい
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舌の詩パート2

2019-12-10 20:53:40 | オリジナル
共通テーマ「舌」でEが書いた詩を投稿します。

生きる

江戸の粋人は
一杯の茶づけに千金を払った
米も茶葉も吟味したろうが
肝心なのは
めしをたき茶をたてる水
多摩川の源流まで
人を走らせたとか

無粋な舌では
水道の水か谷川のか
とんと区別はつかない
微妙な差異を味得しうるは
幸いなのか不幸なのか

繊細な神経を所持して
購う資力に欠ける 不満
気位は高いが
実がともなわない 虚栄
逆にひらきなおって
現状に妥協してしまう 安住

思えば
生きることはやさしい
入宋悟達して
山村の住持に終始する
それができれば
それでいい
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舌の詩パート1

2019-12-09 12:16:57 | オリジナル
共通テーマ「舌」でAが書いた詩を投稿します。

薔薇色の舌

舌は灰色をしている
感謝するときに
思いやるときに
励ますときに
褒めるときに
慰めるときに
許すときに
敬うときに
へりくだるときに
愛し歓び気持ちよがるときに
いつも後ろめたい舌である

この生の途中で性別を
いつでも好きなように変えられれば
舌は薔薇色にひかめいていられたのに
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秋季詩の教室終わる

2019-12-08 22:23:15 | 
10月から4回にわたって受講してきたスパイラルスコレー詩の教室が昨日で終了。
講師の峯澤典子さんが受講生の作品を講評し、また疑問に答えながらお話されたことが今までの3回の講義内容と重なって、より腑に落ちた最終回でした。詩作について薄々感じていたことがこの4回の授業で明確になった手応えがありました。
とりあえずの結論として私は詩をこんなふうに定義しました。
日常の出来事や感情をひとつの種として、言葉と世界と自分自身の生の関係やあり方を、書きながら発見していく。
自分の感情にどっぷり浸かったまま書かない。視点の据え方や表現方法に客観性をもつ必要がある。


終了後BREIZH CAFÉでガレットを食べながら、一緒に受講したYさんとおしゃべり。
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