新しい共通テーマ「論」でAが書いた詩を投稿します。
私が眠る間に
愛するあの人も眠っている
論理は煮溶けていて
ごく細かく年輪を刻んできた
大木の夢が頂点に達する
運転手が酔客にからまれ
大気圏で流星が燃え尽き
膝のかさぶたが固まり
蝶が静かに翅をたたみ
放火魔が興奮して帰ると
豆苗が水を吸っていて
虫たちのすだきを聞きつつ
ロゼットが湿っていき
逃亡犯に疲れが溜まり
呼吸が限りなく止まり
数羽の鷺が枝で首をもたげ
新聞専売所に白紙の朝刊が届き
海が碧くなる前に出航した漁船は
深海で眠るあの人に
大きな網をかぶせる
私が眠る間に
愛するあの人も眠っている
論理は煮溶けていて
ごく細かく年輪を刻んできた
大木の夢が頂点に達する
運転手が酔客にからまれ
大気圏で流星が燃え尽き
膝のかさぶたが固まり
蝶が静かに翅をたたみ
放火魔が興奮して帰ると
豆苗が水を吸っていて
虫たちのすだきを聞きつつ
ロゼットが湿っていき
逃亡犯に疲れが溜まり
呼吸が限りなく止まり
数羽の鷺が枝で首をもたげ
新聞専売所に白紙の朝刊が届き
海が碧くなる前に出航した漁船は
深海で眠るあの人に
大きな網をかぶせる