湘南文芸TAK

逗子でフツーに暮らし詩を書いています。オリジナルの詩と地域と文学についてほぼ毎日アップ。現代詩を書くメンバー募集中。

目覚めの詩パート7

2016-02-03 00:00:21 | オリジナル
共通テーマ「目覚め」でNが書いた詩を投稿します。
dormant 眠っている…

dormant
という言葉が
ある日 あたまの中に響いてきて
止まらない
道を歩いていると
dormant, dormant…と
鼓動といっしょに響く
そうだね、火山が
地殻の奥で ぼこぼこ言っている感じ
dormant, dormant
dormant volcano….
しばらく そのままにしておく
言葉が現れると 止まらないので
それはそのまま
空中にぽっこり浮かすしかない
買い物に出ているうちに
消えるよ
消えなくても ときどき 膚に貼りついては 離れて
くるくる回りながら
わたしから遠ざかってゆく


Nの詩をもう1篇、自由題作品も投稿します。
夕刻

時がすうっと うすべったく伸びている
きょうも天気は曇りか雨で
空気が青白くたちこめている

ひとの髪を洗う それから
うすべったい夕闇のなかを
忘れた買い物にでかける
帰ってくるひとたちにさからい、さからい
じぶんの芯が歩いている
ずいぶん太い芯だ
ことばになりそうでならないなにかを
口いっぱいにふくらませながら歩く

うっすら 月が顔を見せている

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