共通テーマ「屈・伸」でAが書いた詩を投稿します。
うわのそら
開いた口の中で舌を縮こめていた
診療台から解放され外に出る
両の唇をパカッと離して
空気を吸い込んでやると舌は
道路の向こうの海の上の空へ
詩の言葉を狩りに昇っていった
この世界に無限にあるらしい表現の
ほんの一部もものにできていないのに
正確な連絡もしなければならないのに
触れたり舐めたり味わったりに
わたしとしては飢えているのに
舌は浮游したがるのである
うわのそら
開いた口の中で舌を縮こめていた
診療台から解放され外に出る
両の唇をパカッと離して
空気を吸い込んでやると舌は
道路の向こうの海の上の空へ
詩の言葉を狩りに昇っていった
この世界に無限にあるらしい表現の
ほんの一部もものにできていないのに
正確な連絡もしなければならないのに
触れたり舐めたり味わったりに
わたしとしては飢えているのに
舌は浮游したがるのである