湘南文芸TAK

逗子でフツーに暮らし詩を書いています。オリジナルの詩と地域と文学についてほぼ毎日アップ。現代詩を書くメンバー募集中。

詩「シーしずかに」

2019-02-25 18:59:24 | オリジナル
Eが自由題で書いた詩を投稿します。

シー しずかに

人は人になる前 みな
なにものかだった
ある人はシイタケ
木もれ日のさす林
シイかクヌギのボタ木にすわっている
そのときが一番幸せ

私? 私は犬でも猫でも
ましてカエルや魚ではない
火口から遠くはなれた
どこか 深い森
何億年か前の噴火で
飛ばされて来た岩石

日夜 風雨にさらされ
コケも草も生えない
何年もすわったままなのに
少しも磨滅していない
無骨に熔岩が冷えたまま
 じゃお前は石ころか

私は火山岩が今見ている夢
何年かに一度
道にまよった登山者が
そばを通る 中には
大声で弁当を使ったり
ピッケルでたたく無礼者

オーイ だれか連中に
少ししずかにせいと言ってくれ

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 春の雪俳句&次の湘南句会 | トップ | 詩「わたしの調理法」 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

オリジナル」カテゴリの最新記事