湘南文芸TAK

逗子でフツーに暮らし詩を書いています。オリジナルの詩と地域と文学についてほぼ毎日アップ。現代詩を書くメンバー募集中。

氷の詩パート2

2021-12-25 22:18:51 | オリジナル
共通テーマ「氷」でTが書いた詩を投稿します。

特別な一日

ヒヨドリが食べたのか
一つも残っていないマンリョウの実
桂の葉が散っている
汚れのない黄色は
大切な思い出が落ちているようだ
一枚ずつ手にとってみる

年が一つ増えた日
七十三年前のこの日も
快晴で
全てが明るかったのだろうか
もう母に聞くことはできない

夜更け 気温が急に下がった
氷のような月光が
裸木の影をくっきりと地面につける
一日が過ぎるのをくい止めているみたいに
コメント
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