湘南文芸TAK

逗子でフツーに暮らし詩を書いています。オリジナルの詩と地域と文学についてほぼ毎日アップ。現代詩を書くメンバー募集中。

冬の詩パート3

2018-11-23 09:16:29 | オリジナル
共通テーマ「冬」でTが書いた詩を投稿します。

冬の夜

眠りが訪れない夜更け
ブラインドを上げると
裸木にオリオン星座がかかっている
冬は始まったばかりだ

きのう
体の一部になってしまった
長年の想いを
穴の中に埋めた
雪が降ればその場所もわからなくなる
私のはぎとられた箇所は
春までにふさがるだろう
つららの先に星が宿る早朝の冷たさに
痛みが来ることには耐えよう
きっぱりと身軽になって
歩き始めるのにはよい季節だ

月光はかすかな金属音をともなって
この夜を照らしている
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする