湘南文芸TAK

逗子でフツーに暮らし詩を書いています。オリジナルの詩と地域と文学についてほぼ毎日アップ。現代詩を書くメンバー募集中。

濁の詩パート1

2018-11-14 18:41:08 | オリジナル
共通テーマ「濁」でEが書いた詩を投稿します。

好意のネットワーク

銀貨を出してスーパーで
一斤の食パンを購う
交番に立ちよって
知人宅を確認する

食パンは銀貨と
交換されたのであり
警察官は職務として
市民に対応するのである

窮して第三者にすがる
懇請する好意は
右のようなわけにはいかない
何を対価にすればよいのか

好意には好意以外に
支払いのしようがない
ボランティア活動に励む学生に
就職活動かと冷笑をそそぐ

君よ
君は帰宅の車中で
席を立ったことがあるか
白杖者に声をかけたことがあるか

世の中に住む
権利と義務だけではあじけない
濁りのない親身の好意
そのネットワークが欠かせない

先がけて陰徳を積む
なるほど これなら
貧富を問わない
ただ今から預けられる
コメント
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