幕末気象台

おりにふれて、幕末の日々の天気やエピソードを紹介します。

雷聲は蚊聲の高音にしかず(安政四年三月廿一日、水野儀一郎日記)

2017-08-20 11:00:11 | Weblog


 蓮池藩の儒者、水野儀一郎の日記を読んでいたら、この一文が目に留まりました。

「雷聲は蚊聲の高音にしかず」
雷鳴より蚊の飛ぶ高音の方が恐ろしい、と言う意味でしょうか。

なるほど。
蚊の群れ飛ぶ音を、蚊雷と言うそうですが、誠に安眠 を乱す嫌な声です。

さっそく、辺りの人に、雷鳴と蚊の声のどちらが怖いか、聞いて見ました。
ちょうど半々位でしたが、やや蚊の声方が優勢でした。

私はと申しますと、雷が断然怖いです。
蚊の高音が聞こえてきても、現代にはフマキラ-やベ-プ(何か変な名前ですね)もあります。
電気を点けて、一振りすれば、ほぼOKです。
雷鳴はそうはいきません、他の日記に雷で撃たれて死んだ者人数と、雷鳴でショック死した者の人数が書かれていましたが、雷鳴だけでも人死が出るようです。
従いまして、雷鳴があると、真っ先に逃げ隠れいたします。
雷が終わると、著しく威厳を損ねるので、「私、電解質なものですから」などと弁明をいたします。
「いやいや、誰しも雷は恐ろしいですよ」などと言ってくれますが、目は蔑んでおります。          

   「雷聲は人の軽蔑にしかず」       
                                くわばらくわばら 

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