三宅島に井戸を掘った侠客、小金井小次郎が木更津で御縄になり、府中に籐丸駕籠で送られてきたのは、天保十五年八月十五日前後のことだったと云う。
籐丸駕籠の道中のつらさは想像を絶するものだったであろう。
とても想像出来ないような道中であったならば、せめて天気だけでも復元しようと思ったのが今回のブログです。
天保十五年八月十日から十五日(西暦1844年9月21日から26日)の6日間を復元して見ました。
天気図は上が天保十五年八月十日正午頃で、下が同、十一日の正午頃です。二日とも日本列島は概ね晴れ、ただ弱い寒気が北西の風に乗って流入しているようで、日本海側や北日本で曇りや折々雨となっています。
肝心の関東平野と言えば、十日は
天気南東風【玄蕃日記】【銚子】
晴天【大泉院日記】【大間々】
曇天【石川日記】【八王子】
晴【御番所日記】【日光】
晴天【関口日記】【生麦】
テンキヨシ【三右衛門日記】【玉村】
天気【二宮尊徳日記】【桜町】
朝晴北風、摂氏23.3 度 午正晴北風、 25.7度 初昏晴南風、25.3度 初昏後晴 夜半晴、23.6度【霊憲候簿】【江戸】
となっていて、ほとんどの地点で晴れとなっています。
翌十一日も天気概況は同じ状況で、関東各地の天気は、
天気北東風【玄蕃日記】【銚子】
晴天【大泉院日記】【大間々】
晴天【石川日記】【八王子】
晴【御番所日記】【日光】
晴天【関口日記】【生麦】
同断(テンキヨシ)【三右衛門日記】【玉村】
天気【二宮尊徳日記】【桜町】
朝晴西風、21.9度 午正晴南風、24.7度 初昏晴西北風、24.4度 初昏後晴【江戸】【霊憲候簿】
となっていて、全地点で晴れており、十日、十一日とも正午は摂氏25度ほどであり、両日の間、小金井小次郎は駕籠だったか、どうかは分かりませんが、過ごし易い状況だったようです。
上は、同八月十二日、下は同十三日の正午の天気図です。十二日の正午は日本列島は晴れの地点が多かったのですが、夜になりますと、鹿児島、長陽、小倉、豊前、江戸で雨が降り出します。寒気により南下していた弱い前線が北上して来たのではないかと思われます。
十二日の関東各地の天気は、
天気北東風【玄蕃日記】【銚子】
朝開晴、後昼後曇【大泉院日記】【大間々】
晴天【石川日記】【八王子】
晴【御番所日記】【日光】
曇り【関口日記】【生麦】
天気よし、、夜雨【月岑日記】【江戸】
天気【二宮尊徳日記】【桜町】
朝薄曇北風、摂氏20.1度 午正曇北風、23.6度 初昏曇北風、22.8度 夜半曇【江戸】【霊憲候簿】
となっております。
雨域は北東進して十三日になりますと九州、近畿、東海、関東で雨となっていて日本列島の南岸を覆っています。(図はまちがいで大阪も雨でした、日光は史料なしです。)
十三日の関東各地の天気をみますと、
曇天北東風【玄蕃日記】【銚子】
雨天【大泉院日記】【大間々】
雨天【石川日記】【八王子】
雨天折々止曇【関口日記】【生麦】
フリ【三右衛門日記】【玉村】
雨少々【二宮尊徳日記】【桜町】
朝雨東北風、摂氏20.4度 午正曇東北風、19.4度 初昏曇北風、19.2度 夜半曇【江戸】【霊憲候簿】
となっており、関東のほぼ全域で雨となっています。
八月十四日と五日もほぼ全国的に晴れ、ただ十五日の夜からは、九州で雨となり、翌十六日は日本列島の南岸で、八月十三日同様に雨となりました。
十四日の関東の天気は、
天気西北風【玄蕃日記】【銚子】
朝曇、後開晴、夕方曇、夜ニ入雨ふる【大泉院日記】【大間々】
晴天【石川日記】【八王子】
晴【御番所日記】【日光】
薄曇り【関口日記】【生麦】
テンキヨシ【三右衛門日記】【玉村】
天気夕方小雨【二宮尊徳日記】【桜町】
朝曇北風、摂氏18.1 午正晴北風、22.3度 初昏晴北風、21.7度 初昏後晴 夜半晴【江戸】【霊憲候簿】
とあり夜に入って大間々と桜町で雨がふったようですが、全般的には晴れの天気でした。
小金井小次郎が、関東取締役・山崎信太郎の手で府中に到着したと思われる、八月十五日の関東地方の天気は、
天気北東風【玄蕃日記】【銚子】
晴天、名月誠ニ開晴也【大泉院日記】【大間々】
晴天【石川日記】【八王子】
晴【御番所日記】【日光】
快晴【関口日記】【生麦】
天気【二宮尊徳日記】【桜町】
朝晴東風、摂氏19.4 度 午正晴北風、22.5度 初昏晴東南風、24.2度【江戸】【霊憲候簿】
とありますように、関東地方全域で晴れ、夜も「中秋の名月」仰ぎ見ることが出来たようです。
どのような心持で小次郎は月を見たのでしょうか。
最後は小次郎が、吟味を受けたのは同月の二十一日の天気図です。
各地の天気は、
天気西北風【玄蕃日記】【銚子】
晴天【石川日記】【八王子】
晴、時々雨【御番所日記】【日光】
晴天【関口日記】【生麦】
テンキヨシ【三右衛門日記】【玉村】
朝晴北風、摂氏14.3度 午正晴北風、19.2度 初昏晴東風地震、18.8度【江戸】【霊憲候簿】
となっていて、気温はやや低いものの、天気はよかったようです。
八月十日からの天気を見てきましたが、普通の日の天気予想は、記事もすくなく無味乾燥なものになってしまいましたが、 強いて言えば、八月十三日に雨が降り、気温が5度ほども下降した事が、気象上での異変と言えるかもしれません。
パソコンが下手で見難い天気図になってしまいました。
最後に天保十五年八月十三日の雨を河竹黙阿弥風にあらわすと、
小金井小次郎 一入思い入れあって、
「籐丸駕籠にひとえ物、あのときの雨は骨身に沁みたなあ」
とキット見得 、ひゃうし 幕
籐丸駕籠の道中のつらさは想像を絶するものだったであろう。
とても想像出来ないような道中であったならば、せめて天気だけでも復元しようと思ったのが今回のブログです。
天保十五年八月十日から十五日(西暦1844年9月21日から26日)の6日間を復元して見ました。
天気図は上が天保十五年八月十日正午頃で、下が同、十一日の正午頃です。二日とも日本列島は概ね晴れ、ただ弱い寒気が北西の風に乗って流入しているようで、日本海側や北日本で曇りや折々雨となっています。
肝心の関東平野と言えば、十日は
天気南東風【玄蕃日記】【銚子】
晴天【大泉院日記】【大間々】
曇天【石川日記】【八王子】
晴【御番所日記】【日光】
晴天【関口日記】【生麦】
テンキヨシ【三右衛門日記】【玉村】
天気【二宮尊徳日記】【桜町】
朝晴北風、摂氏23.3 度 午正晴北風、 25.7度 初昏晴南風、25.3度 初昏後晴 夜半晴、23.6度【霊憲候簿】【江戸】
となっていて、ほとんどの地点で晴れとなっています。
翌十一日も天気概況は同じ状況で、関東各地の天気は、
天気北東風【玄蕃日記】【銚子】
晴天【大泉院日記】【大間々】
晴天【石川日記】【八王子】
晴【御番所日記】【日光】
晴天【関口日記】【生麦】
同断(テンキヨシ)【三右衛門日記】【玉村】
天気【二宮尊徳日記】【桜町】
朝晴西風、21.9度 午正晴南風、24.7度 初昏晴西北風、24.4度 初昏後晴【江戸】【霊憲候簿】
となっていて、全地点で晴れており、十日、十一日とも正午は摂氏25度ほどであり、両日の間、小金井小次郎は駕籠だったか、どうかは分かりませんが、過ごし易い状況だったようです。
上は、同八月十二日、下は同十三日の正午の天気図です。十二日の正午は日本列島は晴れの地点が多かったのですが、夜になりますと、鹿児島、長陽、小倉、豊前、江戸で雨が降り出します。寒気により南下していた弱い前線が北上して来たのではないかと思われます。
十二日の関東各地の天気は、
天気北東風【玄蕃日記】【銚子】
朝開晴、後昼後曇【大泉院日記】【大間々】
晴天【石川日記】【八王子】
晴【御番所日記】【日光】
曇り【関口日記】【生麦】
天気よし、、夜雨【月岑日記】【江戸】
天気【二宮尊徳日記】【桜町】
朝薄曇北風、摂氏20.1度 午正曇北風、23.6度 初昏曇北風、22.8度 夜半曇【江戸】【霊憲候簿】
となっております。
雨域は北東進して十三日になりますと九州、近畿、東海、関東で雨となっていて日本列島の南岸を覆っています。(図はまちがいで大阪も雨でした、日光は史料なしです。)
十三日の関東各地の天気をみますと、
曇天北東風【玄蕃日記】【銚子】
雨天【大泉院日記】【大間々】
雨天【石川日記】【八王子】
雨天折々止曇【関口日記】【生麦】
フリ【三右衛門日記】【玉村】
雨少々【二宮尊徳日記】【桜町】
朝雨東北風、摂氏20.4度 午正曇東北風、19.4度 初昏曇北風、19.2度 夜半曇【江戸】【霊憲候簿】
となっており、関東のほぼ全域で雨となっています。
八月十四日と五日もほぼ全国的に晴れ、ただ十五日の夜からは、九州で雨となり、翌十六日は日本列島の南岸で、八月十三日同様に雨となりました。
十四日の関東の天気は、
天気西北風【玄蕃日記】【銚子】
朝曇、後開晴、夕方曇、夜ニ入雨ふる【大泉院日記】【大間々】
晴天【石川日記】【八王子】
晴【御番所日記】【日光】
薄曇り【関口日記】【生麦】
テンキヨシ【三右衛門日記】【玉村】
天気夕方小雨【二宮尊徳日記】【桜町】
朝曇北風、摂氏18.1 午正晴北風、22.3度 初昏晴北風、21.7度 初昏後晴 夜半晴【江戸】【霊憲候簿】
とあり夜に入って大間々と桜町で雨がふったようですが、全般的には晴れの天気でした。
小金井小次郎が、関東取締役・山崎信太郎の手で府中に到着したと思われる、八月十五日の関東地方の天気は、
天気北東風【玄蕃日記】【銚子】
晴天、名月誠ニ開晴也【大泉院日記】【大間々】
晴天【石川日記】【八王子】
晴【御番所日記】【日光】
快晴【関口日記】【生麦】
天気【二宮尊徳日記】【桜町】
朝晴東風、摂氏19.4 度 午正晴北風、22.5度 初昏晴東南風、24.2度【江戸】【霊憲候簿】
とありますように、関東地方全域で晴れ、夜も「中秋の名月」仰ぎ見ることが出来たようです。
どのような心持で小次郎は月を見たのでしょうか。
最後は小次郎が、吟味を受けたのは同月の二十一日の天気図です。
各地の天気は、
天気西北風【玄蕃日記】【銚子】
晴天【石川日記】【八王子】
晴、時々雨【御番所日記】【日光】
晴天【関口日記】【生麦】
テンキヨシ【三右衛門日記】【玉村】
朝晴北風、摂氏14.3度 午正晴北風、19.2度 初昏晴東風地震、18.8度【江戸】【霊憲候簿】
となっていて、気温はやや低いものの、天気はよかったようです。
八月十日からの天気を見てきましたが、普通の日の天気予想は、記事もすくなく無味乾燥なものになってしまいましたが、 強いて言えば、八月十三日に雨が降り、気温が5度ほども下降した事が、気象上での異変と言えるかもしれません。
パソコンが下手で見難い天気図になってしまいました。
最後に天保十五年八月十三日の雨を河竹黙阿弥風にあらわすと、
小金井小次郎 一入思い入れあって、
「籐丸駕籠にひとえ物、あのときの雨は骨身に沁みたなあ」
とキット見得 、ひゃうし 幕