幕末気象台

おりにふれて、幕末の日々の天気やエピソードを紹介します。

時々当たる、名のある人の日記

2014-08-02 18:27:50 | Weblog

 下の写真の日記を読んでいます。



日記には、園に木を植えたり、散歩したりする様子が書かれていますが、書いた人の住所や名前は出てきません。

ただ、息子の小一氏が正六位で、外務省に出仕していることが書かれていました。

調べてみますと、明治初期の外務省官僚の宮本小市(ヲイチ)氏の父親の、宮本久平氏の日記であることが分かりました。

田中正弘著の「幕末維新期の社会変革と群像」のなかに、久平氏が取り上げられています。

これによりますと、久平は文化十一年八月十九日生まれで、明治二十三年十月二十二日没、幕臣でお目見え以下です。

弘化五年、学問吟味で甲科及第、四人が及第しました。及第者は久平のほかに、永井岩之丞、妻木伝蔵、田辺定輔で皆実力者です。

宮本久平は徒目付を長年務めています。明治になると、越前藩下屋敷を購入して、巣鴨に農園「長華園」をつくりました。

日記には、長華園の作成と管理、毎日の散歩が書かれています。

幕末維新の動乱に身を置いた、宮本久平氏はあまり世俗に交わることを好まなかったのかも知れません。

ただ、日記の天候記事は長くて良いのですが、甲科合格だけあって、言葉が難しくていけません。

解読に時間がかかるだけでなく、やたら????が多くなっています。

コメント
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