幕末の物価上昇率を調べようと思うと、サンプルの取り方が難しい。
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農産物
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一番価格が書かれている、米も精米の具合や産地によってまちまちです。
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塩はばらつきが少ないのではないかと思って調べましたが、
一、 金弐歩ト八匁三分 赤穂塩三俵
一、金壱歩ト五分七厘 新浜塩弐俵 【浜浅葉日記】【横須賀】
と、赤穂塩の価格は、新浜塩の価格を比べますと価格が1.8倍もします。
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勿論、焼物や御椀は出来により価格が違います。
そこで、今回【浜浅葉日記】を読んでいますと、歳末にほとんどといって良いほど、暦を一冊購入しております
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だいたいは、同じこよみを購入するのではないかと考えましたので、年度と価格を調べてみました。
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安政三年十二月 こよみ一冊36文
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安政四年十二月 こよみ一冊36文
安政五年十二月 江戸こよみ一冊36文
安政六年十二月 こよみ一冊36文
安政七年十二月 こよみ一冊 買値なし
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文久二年十二月 こよみ一冊36文
文久三年十二月 こよみ二冊116文(一冊58文)
文久四年十二月 こよみ一冊56文
元治二年十二月 こよみ一冊100文
慶応二年十二月 こよみ一冊124文
慶応三年十二月 こゆみ一冊150文
慶応四年十二月 こゆみ一冊250文
明治三年十二月 暦一冊350文
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となりました。
安政三年 36
安政四年 36
安政五年 36
安政六年 36
文久二年 36
文久三年 58
文久四年 56
元治二年 100
慶応二年 124
慶応三年 150
慶応四年 250
明治三年 350
エクセルでグラフを作ってコピーしましたら、元のデ-タにもどりました。
それにしても、文久三年以降の値上がり率
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明治三年には、安政三年の約十倍になっています
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前から、「髪結い代」の変化にも注目していたのですが、この日記では、文久三年まで、32文でした。
文久三年には以前からの林床屋をやめて、三本松床屋にしています。
その後は価格の記載がないようですので、高騰のため、自分で結ったのでしょうか、はたまた「色々之代」と
ある、雑費に入ってしまったのでしょうか。
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こう、物価が騰貴しますと誰がもうかるのでしょうか。商人も含めて庶民ではないようですな。
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