元幸福の科学の会員で1987年より三十数年間、在籍し、活動をしてきました。その間を振りかえります。

最初は勉強会だったのに大川隆法氏は1991年に突然に自分は地球神・エルカンターレだと宣言し、宗教法人となった。

安倍外交はなぜ「完敗」したか【第一回】——オピニオン力無き外交の終焉[HRPニュースファイル1740]

2016-12-19 12:25:09 | 日記

http://hrp-newsfile.jp/2016/3003/

 幸福実現党政調会・外交部会 彦川太志

12月15日から16日にかけて、ロシアのプーチン大統領が来日し、安倍首相と首脳会談を行いました。

第一安倍政権から数えると通算16回目の首脳会談となるにも関わらず、領土問題や平和条約に関する目立った進展もないままに経済協力の推進を行う結果となり、安倍外交の「完敗」が印象付けられました。

今回のニュースファイルは2回の配信に渡り、山口県での日露首脳会談・安倍外交の敗因を探ってみたいと思います。

 ◆山口会談に至る、2016年中の日露関係

今回のプーチン大統領訪日が特に注目された理由は、第二次世界大戦の終結以来、日露関係の最重要かつ最難関のテーマであった「日露平和条約」の締結が現実味を帯びたと報道された事が挙げられます。
 
時系列に沿って整理すると、まず2016年5月6日、安倍首相はソチ首脳会談においてプーチン大統領に「8項目の経済協力」と、「新しいアプローチ」で平和条約の交渉を行うことを提案しました。

本会談の雰囲気について、外務省HPの発表や雑誌等の論評によれば、プーチン大統領は8項目の経済協力を高く評価するとともに、平和条約に関する「新しいアプローチ」について関心を示したと言われています。

さらに9月2日のウラジオストック首脳会談では12月の山口首脳会談が正式に合意され、会談後の記者会見においては安倍首相から「手応えを強く感じ取ることができた」「新しいアプローチに基づく交渉を今後具体的に進めていく道筋が見えてきた」との発言がありました。

このような首相の発言を皮切りに、日本国内では北方領土の「二島先行返還」に肯定的な意見が浮上。歯舞・色丹・国後・択捉と言った「四島の帰属問題」の解決にこだわらず、二国間関係の実質的な前進を容認する空気が各種メディアによって醸成されたのです。

ところが11月15日、世耕経産相のカウンターパートであったロシアのウリュカエフ経済発展相がロシア当局に拘束されると、11月19日にはペルーAPECにおける首脳会談において、返還が有力視されていた歯舞諸島・色丹島について「二島にどこの国の主権が継続し、どのような状態で引き渡されるか、日ソ共同宣言には明記されていない」との発言がプーチン大統領から発せられました。

さらに11月23日には、ロシア軍が択捉島・国後島にそれぞれ対艦ミサイルを配備した事が報道されるに至り、安倍首相は北方領土の返還がほぼ期待できないという予測の中で、プーチン大統領訪日を迎える事となったのです。

 ◆日露関係に影響した、トランプ氏の米大統領選勝利

日露関係に関する日本での報道に接していると、なぜ訪日の直前になってプーチン大統領が態度を翻したのかさっぱりわからず、結局、経済協力を「食い逃げ」したかっただけではないかと言う批評を目にします。

これを「米大統領選」という観点から日露関係を眺めることで、一見不可解に見えるプーチン氏の行動には「筋」が立っていた事実が見えてきます。

まず、安倍首相がプーチン大統領とソチ(5月)、ウラジオストック(9月)と首脳会談を重ね、「手ごたえを感じた」と発言していた時期は、ちょうど米大統領がトランプ対ヒラリーの決戦投票に向けて過熱してきた時期と重なります。

米露関係は、まさにオバマ政権の対露政策で最悪の状態に陥っており、特にクリミア危機以降の経済制裁等の要因により、ロシアのインフレ率は2014年度7.8%から2015年度15%まで跳ね上がっていました(2016年は再び7%台に戻っている)。

もし親露的発言で知られていたトランプ氏が勝利すれば、ロシア経済を危機に追い込んだ経済制裁の緩和に踏み切る可能性がありました。

しかし、「もし、ヒラリーが勝利したら?」そうした可能性を考慮に入れ、プーチン大統領は日本を米国との仲介役、あるいは対米外交の「保険」の一つとして、「二島先行返還」を匂わせつつ安倍首相に接近を図ったものと考えられるのです。

米大統領選の結果は、既に報道された通りドナルド・トランプ候補の「圧勝」に終わりました。

プーチン大統領はトランプ氏に祝辞を送り、米国との関係改善の意欲を表明する一方で、投票日からちょうど一週間後にあたる11月15日、日露経済協力のロシア政府側担当大臣に当たる、ウリュカエフ経済発展相を収賄容疑で拘束したのです。

日本にとって寝耳に水のウリュカエフ氏の拘束は、まさに日露関係と国際情勢の「流れが変わった」事を示すシグナルであったのかもしれません。

結局は「ドナルド・トランプ氏の米大統領選勝利をもって、日露関係の流れが変わった」という事であり、安倍首相の前に「二島先行返還」という「ニンジン」を垂らしてまで、日本に米国との仲介役を担ってもらう必要性が無くなったため、プーチン大統領の態度が急転したと考えられるのです。

今回の首脳会談は、ロシアが経済協力を「食い逃げした」というよりも、米大統領選と安倍首相の出方を「両睨み」にしていたプーチン大統領の意図を見抜けなかった安倍首相が、単に「置いてきぼり」を食らっただけ。というのが、実態ではないかと思われます。

そもそも、北方領土問題とは米ソ冷戦構造の影響を受けて形成されてきた問題であるため、米国とロシアの関係が対立に向かっているのか、それとも協調に向かうのか、その大局を見ながら戦略的な解決方法を考えなければならない問題だったのです。

 ◆日本人の「自立」を求めたプーチン大統領

それでは、プーチン大統領は単に日本を対米外交の「駒」として利用するだけの腹積もりだったのかというと、そうではありません。

プーチン大統領は来日直前の12月13日、読売新聞と日本テレビによるインタビューを受けていますが、この詳述を読む限り、プーチン大統領は「日本よ、自立せよ。自分の国の未来は自分で決めよ」というメッセージを日本人に送っている様に見えます。

このようなプーチン大統領の姿勢は、「アメリカ・ファースト」を標榜し、日本に国力相応の「自立」を求めるトランプ大統領の姿勢に近いものがあるのではないでしょうか。また、両者は信念に基づいて明確な価値判断を下し、行動に移すという点でも共通点があります。

例えば、トランプ氏は大統領当選後、国際政治の文脈では「あり得ない」行動と言える、蔡英文台湾総統との電話会談を行い、「一つの中国」という認識に対して疑問を呈したほか、中国経済が国際社会の配慮によって優遇されてきた状況にあるにも関わらず、軍事費を増長させている点を厳しく批判しています。

世界の潮流は、まさしく国際社会の「正義」について明確なオピニオンを戦わせ、「地球的正義」について明らかにする時代に突入しているのではないでしょうか。

総選挙と支持率しか考えられない従来の政治家では、このような大国のリーダー達と渡り合うことはできない。そうした時代の転換点の象徴が、今回の安倍外交の「完敗」であったと考えます。

幸福実現党は、先見性ある政策と力強いオピニオン力によって、この国の未来を明るいものへと変えてまいります。

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 ■12/21(水)19時〜 幸福実現党政調会・外交部会 特別セミナーのお知らせ

日々、幸福実現党にご支援を賜り、誠にありがとうございます。

テーマ:「プーチン大統領来日。首脳会談の経緯と日露関係の行方について」質疑応答
日時:12月21日(水)18:45開場 19:00開始 21:00終了予定
場所:ユートピア活動推進館3F大会議室  東京都港区赤坂2-10-8
会費:1000円(持ち帰り資料あり)
主催:幸福実現党政調会 外交部会
講師: 同 副部会長 彦川太志(HS政経塾一期生)

■お申し込み・お問い合わせ
ご参加のお申し込みは、【お名前】、【電話番号】、【所属支部(任意)】を明記の上、下記までメールをお送りください。

※件名に「12月21日セミナー希望」とご記入ください。
担当:彦川太志 【victory777dh@gmail.com


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「カジノ法」「休眠預金活用法」は共産主義的な発想?【大川隆法 2017年の鳥瞰図(2)】共産主義的思想と決別し、繁栄を実現していく使命がある。

2016-12-19 11:25:31 | 日記


http://the-liberty.com/article.php?item_id=12370

2016年は、世界中で「予想外」な出来事が立て続けに起きた。2017年は、トランプ米大統領の出現により、さらに予測不可能と言える。

本欄では、26年前にイギリスのEU離脱を、2年前に朴槿惠・韓国大統領の辞任劇を、そして1年前にトランプ氏の大統領就任を予想していた大川隆法・幸福の科学総裁(関連記事参照)が語る、2017年以降の国内外の世界の行方を紹介する(本記事は、大川総裁著『繁栄への決断』より、一部内容を紹介したもの)。

繁栄への決断 「トランプ革命」と日本の「新しい選択」
https://www.amazon.co.jp/dp/486395865X/liberty0b-22 )
大川隆法著
幸福の科学出版

第二回目のテーマは、「カジノ法」と「休眠預金活用法」について。

◆   ◆   ◆


◎慌しく成立した「カジノ法」「休眠預金活用法」

2016年12月の国会では、今後の経済政策にかかわる法案がいくつか成立した。
カジノ解禁に道を開く、「統合型リゾート(IR)整備推進法」(いわゆる「カジノ法」)は、経済成長戦略の一環として安倍首相肝いりで進められた。

野党は、ギャンブル依存症が増える、治安が悪化するなどの理由から反対し、与党からも慎重な声が上がっていた。自民党と連立を組む公明党も自主投票で臨み、山口那津男代表も反対に回った。十分な議論がなされたとはいえないまま成立し、やや後味の悪さが残った。

また、これに先立ち、12月2日には、10年以上放置された銀行預金口座などのお金を福祉目的に利用する「休眠預金活用法」が成立した。

10年以上お金の出し入れのない「休眠預金」は、毎年、約1千億円発生しているという。預金者からの請求や金融機関が連絡を入れたりして払い戻しても、毎年トータルで500億〜600億円が金融機関の利益となっていた。これを、公益活動に携わるNPOや自治会に貸付や出資して活用しようというものだ。

こちらも、国民的議論のないままに慌しく成立した感が否めない。


◎目的がよければ手段は選ばなくてよい?

「カジノ法」については、ギャンブル依存や治安の悪化から反対の声もある一方、低迷している経済を刺激してくれるのではないかとの期待もある。
また、「休眠預金活用法」については、福祉目的ということもあってあまり反対の声は聞かれない。

だが、大川総裁は、この二つの法律を、安倍首相の思想的側面から分析した。

休眠預金活用法」に関して大川総裁は、「『他人の懐のなかに手を突っ込んでお金を取る感じ』が、非常によく出ているのです。《中略》『いいことのために使うので構わない』という考え方なのでしょう。ただ、『結果や目的がよければ手段は選ばない』というような考え方をするのは、共産主義的な考え方なのです」と評した。

「カジノ法」についても、「カジノ自体が目的というよりは、お金を使わせたいのだと思うのです」と安倍首相の本心を見抜いた。


◎政府主導経済には限界がきている

すなわち安倍首相には、多少道徳的に問題があろうとも「政府がいろいろと口を挟まないと経済は活性化しない」などと考える共産主義的傾向がありそれが二つの法律にも現れているということだ。

実際、安倍首相は、「携帯電話料金が高いのは、携帯端末を安く売っているからだ」と考え、「0円携帯禁止」や「電話料金の値下げ」を携帯電話会社に求めてきた。
また、「企業が儲けを溜め込んでいるから経済は活性化しないのだ」と考え、企業に賃上げを要求した。

こうした安倍首相の"努力"とは裏腹に、景気は一向に上向かない。やはり、価格統制や企業への口出しといった共産主義的政策は、いずれ行き詰まる。

携帯電話の価格を下げたいなら、電波オークションなどで携帯電話会社の参入を自由化するのが一番だ。
企業にお金を使ってもらいたいなら、消費税の減税や規制緩和を進め、自然にお金を使いたくなるような環境を整える必要がある。


日米が世界をリードする時代

一方、アメリカでは、トランプ氏が大統領選で勝利してから株価が上昇している。
これは、トランプ次期大統領への期待の現れといえる。トランプ氏は、「新しい規制を1つ作るのであれば,既存の規制を2つ無くすルールを定める」「より低税率、シンプル、公平であって、成長に親和的な税制を目指す」などと表明し、共産主義とは真逆の自由化路線をとろうとしている。

他にも、経済成長の基礎となるインフラ投資や、教育への競争原理の導入など、各分野の期待を高めているのだ。

大川総裁は、『繁栄への決断』において、「トランプ氏が次期アメリカ大統領に選ばれた結果、アベノミクスとはまったく関係なく、株高も円安も進みました。つまり、日銀の金融政策は要らなかったわけです」と、トランプ氏が行おうとしている経済政策への期待を語った。

現在のところ、日本も株価が1年ぶりに高値をつけるなど「トランプ効果」の恩恵を受けているが、増税や企業への口出しを含む規制強化などを行えば、日米の差は開いてしまうだろう。

大川総裁は、日本がアメリカの繁栄に歩調を合わせれば、日米が今後三百年、世界をリードできるとして、以下のように語った。

「アメリカや日本は、経済的にもう一段の充実を図り、その力を背景にして世界的なリーダーになれる道のほうがよいのではないかと思っています」

日本は、世界の未来のためにも、「カジノ法」と「休眠預金活用法」に見られる共産主義的思想と決別し、繁栄を実現していく使命がある。


この法話は、幸福の科学の全国の支部、精舎、拠点において、拝聴できます。
支部や精舎への問い合わせは、以下の連絡先まで。
・幸福の科学サービスセンター
 Tel:03-5793-1727 : 火〜金/10:00〜20:00 土日/10:00〜18:00
・同グループサイトの支部や精舎へのアクセス
 http://map.happy-science.jp/まで。

【関連書籍】
幸福の科学出版 『繁栄への決断 〜「トランプ革命」と日本の「新しい選択」』 大川隆法著
https://www.amazon.co.jp/dp/486395865X/liberty0b-22

【大川総裁 2016年の予言】
2016年11月30日付本欄 韓国・朴大統領が辞任の意向を表明 「見せしめ政治」は正義なのか
http://the-liberty.com/article.php?item_id=12273

2016年6月24日付本欄 イギリスのEU離脱は26年前に予言されていた
http://the-liberty.com/article.php?item_id=11546

2016年11月9日付本欄 米大統領選 トランプ氏の勝利は1月に予言されていた
http://the-liberty.com/article.php?item_id=12177

【関連記事】
2016年12月4日付本欄 カジノ法案で日本人の「美徳」が危ない!
http://the-liberty.com/article.php?item_id=12288

2016年12月15日付本欄 カジノ法案成立 政府のホンネは「とにかくお金を使え!」!?
http://the-liberty.com/article.php?item_id=12327


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日露首脳会談で際立った安倍外交の失敗の本質 【大川隆法 2017年の鳥瞰図(1)】領土返還を遠ざけた安倍外交

2016-12-19 07:17:26 | 日記


http://the-liberty.com/article.php?item_id=12333

2016年は、年初の北朝鮮の核実験に始まり、中東の内戦激化、EUの混乱、韓国政界のスキャンダルなど、世界中で「予想外」の出来事が立て続けに起きた。2017年は、トランプ米大統領の誕生により、さらに予測不可能な時代へと突入する。

本欄では、26年前にイギリスのEU離脱を、2年前に朴槿惠・韓国大統領の辞任劇を、そして1年前にトランプ氏の大統領就任を予想していた、大川隆法・幸福の科学総裁が語る、2017年以降の国内外の世界の行方を紹介する(本記事は、大川総裁著『繁栄への決断』より、一部内容を紹介したもの)。


繁栄への決断 「トランプ革命」と日本の「新しい選択」
http://www.irhpress.co.jp/products/detail.php?product_id=1785 )
大川隆法著
幸福の科学出版

◆   ◆   ◆

大川隆法総裁は12月7日、千葉県・幕張メッセで、エル・カンターレ祭大講演会「真理への道」を行い、国際情勢が混迷する中で、2017年以降、世界が進むべき方向性を示した。

この講演では、直後の15、16両日に控えていた日露首脳会談にも言及。「会談は乏しい成果に終わる」と見通し、安倍政権に対して、国家戦略を基にした外交方針を描く必要性を説いていた。

首脳会談は、この見通し通りに終わったが、以下に、今回の会談を振り返ってみたい。


◎事実上の「ゼロ回答」に終わった

安倍晋三首相はこれまで、ロシアのプーチン大統領と多くの会談を重ねており、今回で16回目となった。お互いの信頼関係を構築し、北方領土の返還を模索してきた。

今回の会談で日本側は、エネルギーなどの8項目で、3000億円規模の経済協力に合意。また、北方領土をめぐっては、特別な制度の下で、「共同経済活動」を実施することや、元島民が北方四島へ自由に往来できるように議論を進めることでも一致した。

しかし、多くの国民が期待していた領土の返還をはじめ、トータルで事実上の「ゼロ回答」に終わった。


◎領土返還を遠ざけた安倍外交

目立った成果のない首脳会談の結果に先立ち、大川総裁は冒頭の講演会で、2014年のウクライナ問題に端を発する対ロシア制裁を引き合いにして、こう述べていた。

「もし、私の意見をきいて、ロシアに対する経済制裁をせず、『大半はロシア系住民が住んでいるクリミアにおいて、プーチン大統領が"邦人保護"のために動いたことに一定の正当性がある』ということを認めたならば、今年、少なくとも北方四島のうちの二島は返ってきたでしょう。

この機会を逃したのは、現在の外務省と安倍政権です。この見通しのなさについては、十分に反省してもらいたいと思います。まさに、行き当たりばったりで、基本的な理念や方針がありません。まことに恥ずかしいことです」

つまり、日本がロシア制裁に参加しなければ、領土の返還が実現した可能性があったのだ。

確かにロシアにとっては、制裁を行っている国から「友好関係を結ぼう」と言われても戸惑うはず。日本が、本当に日露関係の未来を考えているのなら、制裁を解除するぐらいの強い意思を示すべきだった。


◎「哲学なき外交」を露呈

安倍首相が政治家生命を賭けてまでも、領土返還を実現させたかったのであれば、もっと大胆な外交をすべきだった。

例えば、日本側は会談に向けて、秋田犬の贈呈を打診したり、プーチン氏を山口県の温泉に入浴させたりして、関心を引こうとした。友好関係を演出する意図が見え見えだが、果たして大統領が喜んだかは疑問だ。

経済協力についても、日本との領土問題がないミャンマーに対しては、ロシアの2倍を超える8000億円規模の支援を行う予定であり、ロシアへの経済協力は物足りない印象がある。さらに今回の会談で、プーチン大統領を「国賓」として待遇しなかった点も、アメリカを含む制裁参加国への配慮が強くにじんでいる。

日本が、このような小手先の「哲学なき外交」を続けていれば、プーチン氏を説得できるはずもない。


◎中国への対応が第一優先

さらに日本にとって重要な問題は、中国の驚異的な軍拡にどう対応するかだ。

この点、大川総裁はこう語っている。

「北方四島の問題をいったん棚上げしてでも、平和条約を結ぶべきだと、私は考えています。(中略)日本が、ロシアとの関係を強化し、アメリカとの関係を強化することが、次の『対中国戦略』につながるのです」

日本は、拡張する中国の進出を前に、戦力を尖閣諸島などに集中させなければならない。にもかかわらず、中国への警戒心が薄い欧米陣営の制裁に参加したために、ロシアを「中国寄り」にさせた経緯がある。ロシアを国際的に孤立させることが本当に日本の国益にかなうのか、再考すべきだろう

日本は、ひとまず北方領土問題を脇においてでも、ロシアとの平和条約の締結を優先させるべきではないか。これを契機に、中国とロシアとの接近を分断し、中国の野望をくじかなければならない。

日本が、世界の平和と繁栄を守るためにも、今後の外交はますます重要性を帯びてくるに違いない。哲学を背景にした国家戦略が必要だ。

【関連書籍】
幸福の科学出版 『繁栄への決断 「トランプ革命」と日本の「新しい選択」』 大川隆法著
https://www.irhpress.co.jp/products/detail.php?product_id=1785

【大川総裁 2016年の予言】
2016年11月30日付本欄 韓国・朴大統領が辞任の意向を表明 「見せしめ政治」は正義なのか
http://the-liberty.com/article.php?item_id=12273

2016年6月24日付本欄 イギリスのEU離脱は26年前に予言されていた
http://the-liberty.com/article.php?item_id=11546

2016年11月9日付本欄 米大統領選 トランプ氏の勝利は1月に予言されていた
http://the-liberty.com/article.php?item_id=12177

日本よ、「トランプ革命」に合わせて舵を切れ!
この選択が、今後
“300年の繁栄”を実現させる。


トランプ革命をどう受け止め、
これからの日本の政治や
世界の政治経済をどう考えるべきか?

政治家やマスコミ、専門家にもわからない
2017年以降の指針が、この一冊に。


▽トランプ就任が日本経済にもたらすプラスの影響
▽「カジノ法案」「休眠預金法案」の問題点
▽マネジメント感覚なき小池都政の弱点
▽靖国を慰霊できずに真珠湾にいく安倍総理の矛盾
▽宗教的視点からみた「生前退位」と皇室の未来


▽5年以内に予測されるアジアでの大きな軍事衝突
▽トランプがTPPを否定する理由と今後の考え方
▽トランプの「戦わずして勝つ」対中戦略とは
▽北方領土を棚上げにしても日本はロシアと平和条約を
▽対EU、対イスラム――問題の核心と打開策

目次

まえがき
第1章 真理への道
    ―地球規模で進む繁栄への革命
第2章 文明の盛衰を分ける政治のイノベーション
    ―政治の論点について
第3章 ポスト・グローバリズムへの経済革命
    ―「政治の論点について」質疑応答
あとがき



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