僕の詩集

「人間・人生・生きる」をテーマに、色々な角度から人間を描写し、格言詩を目指しております。
読みやすく解りやすい詩です。

僕の詩集No.497【 勝 田 へ 】

2015-09-19 14:26:37 | 
   勝 田 へ

       にのみや うあきら

五年振りの勝田は
景色も変わった
建物も変わった
人の心も変わってしまった

吾が
心も
変わり
変わらないのは
眺めのいい田畑と
青い森の自然の風景だけ

この道を
何度通ったことだろう
妻と知り合わなかったら
この道は通らなかったに違いない
この道は違う意味の道になっただろう
人の縁とは
人生の出合いとは
奇遇なものだ
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僕の詩集No.496【 ワンちゃん 】

2015-09-19 04:07:49 | 
   ワ ン ち ゃ ん

        にのみや あきら


ワンちゃんが死んだ
ワンちゃんと言っても犬ではない
ホームラン王の王選手でもない
王選手が死んだなんて
まだ五十そこそこなのに
怒られてしまう
ワンちゃんとは
我が家の十姉妹のことである
三年間飼った
雄の十姉妹
両親譲りの白と茶色の毛並みをした十姉妹
泣き声は父親譲り
飛びかたは母親譲り
泣き声の素晴らしい
雄の十姉妹

ミキの七歳の誕生日プレゼントに
恵比寿の小鳥屋さんで
番で買った両親の間に生まれた
三番目の子供
環境の悪いところで
片足ながら
兄弟の中で一番長生きをした

元気の良さが災いして
針金の網の間に足を突っ込み
不運にも左足を折ってしまった
なぜ十姉妹がワンちゃんと呼ばれていたか
これで分かったでしょう

悲しきかな片足のない人生
皮だけが繋がっていた足を
目を瞑ってハサミで切断してやった
突然降りかかった悲劇に
ひと頃しょげてしまったのか大人しかった
だが元々元気のいいワンちゃん
やがて一本足で餌を取るようになった
でも何時も兄弟が済ませた後だ
そして何時の間にか消極的な小鳥になってしまった
青菜をやっても決して一番先には飛びつかない
皆が食べ終わってからゆっくり食べる
今はいいが
年を取って残った足も駄目になったら
高い所にある巣の前に餌箱を置いてやらなければならない
そんな想像をすると
益々ワンちゃんが哀れになった

ワンちゃん一匹では寂しいだろうと
番を迎えてあげた
交尾をしようと頑張っていたが
片足のワンちゃん
身体が不安定で
一度も成功しなかった

( この詩は未完成です。その後のワンちゃんの様子は不明です。ただ長生きして死んだワンちゃんを、アパートの敷地に埋葬した事だけは、はっきりしてます )
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