僕の詩集

「人間・人生・生きる」をテーマに、色々な角度から人間を描写し、格言詩を目指しております。
読みやすく解りやすい詩です。

僕の詩集No.466【 短 詩 集 ( 1 ) 】

2015-09-04 12:07:46 | 
   短 詩 集 ( 1 )

          にのみや あきら


◎ 戦争は、誰のため、何のため。

◎ 省しても、吾の布団ない古里。

◎ 妻の鼻歌、料理の味にどうひびく。

◎ まだ迷いがある、何歳になっても子供。

◎ 娘の里帰り、沈んだ我が家に花が咲く。

◎ なぜ残ったのか 、一本の木。

◎ 衣裳も心も新しく感じる元旦。

◎ 電線が、網の目に張る、瀬戸内港。

◎ 酒やめたくても、やめられぬ夜。

◎ 苦労して、苦労して、死ぬのか。

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僕の詩集No.465【 一本の桜の木 】

2015-09-04 04:12:51 | 
   一本の桜の木

         にのみや あきら


今年も美しい花を
鮮やかに咲かせましたね
電力会社の大きな敷地の片隅で
一人っきりで
寂しくはありませんか
あなたがそんな鮮やかな姿になると
私の孤独感が疼くのです
でも春と言う季節が
それを隠してくれます
あなたの孤独は
一年間の辛抱
一年我慢すれば
大勢の素晴らしい仲間がやってくる
でも
私の孤独は
一生です
それにあなたには仲間がいる
渋谷川の細波や大きなトランスたち
あなたは私を意識した事がありますか
私は毎年春になると
忘れずにあなたを意識しています
いやあなたに
意識させられているのかも…
年に一度の晴れ着姿のあなたを
私はここにいますよ
と、呼んでいるあなたを
誰も見逃すはずがありません

今年も美しい花を
鮮やかに咲かせましたね
誰も訪れる人のいない
渋谷川の川沿いに
一人っきりで
寂しくはありませんか
あなたはそんな孤独などものともせず
一年間の一人暮らしに耐え
毎年春になると
私の心を和ませてくれます
同じ孤独でも
あなたと私のとは違いますね

今年も美しい花を
鮮やかに咲かせましたね
コンクリートの塀に囲まれ
一人っきりで
寂しくはありませんか
私は
毎年春になると
そんなあなたを眺め
秋とは違う
孤独感を味わっています
あなたは私には憎い存在
陽気な春に
一年間我慢した孤独を
思いっ切り表現して
それを否定しているのですから

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