公営競技はどこへ行く

元気溢れる公営競技にしていきたい、その一心で思ったことを書き綴っていきます。

桜花賞回顧

2007-04-08 17:52:56 | 大レース回顧集

第67回桜花賞は8日、阪神競馬場で行われた。

断然の1番人気は、牝馬の走りを超越しているように思える内容ぶりを見せ続けてきた2歳牝馬女王の14・ウオッカ。2番人気はフィリーズレビューで完勝し、阪神JFの借りを、同じコース、同じ距離である同レースで返したい、15・アストンマーチャン、3番人気は、皐月賞でも有力候補となっているアドマイヤオーラと2戦に亘って互角の勝負を演じ、こちらもチューリップ賞ではウオッカに寸前のところで敗れており、アストンと同じく、桜花賞でのウオッカ討ちを目指す、18・ダイワスカーレット

ウオッカが1.4倍と断然人気になったとはいえ、アストン5.2倍、ダイワ5.9倍。3連複に至っては、この3頭の組み合わせがなんと2.6倍。つまり、ウオッカ一強と思われながらも、オッズの点からいけば明らかに三強対決。

スタートは9・アマノチェリーランがハナを切り、1・ショウナンタレント、3・カタマチボタンらが内枠を利してそれに続くが、3角手前でアストンが外からビュンビュンと前団へと取り付きに行き、それにダイワがすかさずつける展開。

一方、ウオッカは逆に中団あたりで一度は様子を伺っていたが、アストンとダイワが直線(474M)手前で早くも先頭を伺う様子だったことから、3~4角で漸進していき、直線手前ではアマノ、アストン、ダイワ、ウオッカといった形となる。

直線に入り、アストンを終始マークしていたダイワが早めに交わしにかかるところを、ウオッカもそれに反応してダイワを交わしにかかるが、逆にダイワと馬体が接触するシーンもあって突き放される。ウオッカは最後まで懸命に追うもダイワが押し切って優勝。ウオッカ2着。3着は終始前々の競馬を見せていたカタマチボタンが入り、アストンは7着に沈んだ。

父方にサンデーサイレンス、母方にノーザンテーストの血が入るという、最高傑作の血統といえるダイワスカーレット。

とりわけ、次週行われる皐月賞でも最有力候補と目されるアドマイヤオーラを、中京2歳ステークスでは撃破し、シンザン記念でも直線における叩き合いに持ち込んだあたりは、さすがは良血馬と思われたもの。

しかしウオッカとの初対決となったチューリップ賞では、自ら先行し、最後まで粘ったとはいえ、ウオッカに着差以上の完敗を喫し、ウオッカとの差は下馬評では歴然と言われるようになった。

したがってウオッカを破るためには先に競馬をすることはもちろん、ウオッカを倒すためにはある程度のハイペースを覚悟せねばならないという気持ちが必要と安藤勝己が悟り、たまたまアストンマーチャンが強引に外から引っ張っていってくれたことも手伝い、最後の上がり3Fは33.9秒であったが、ダイワ自身の推定上がりタイムは33.5秒であり、スピードでウオッカをねじ伏せた格好となった。

安藤は桜花賞連覇達成。そしてJRA700勝もこのレースで達成した。まさに「喧嘩競馬」を挑んで男勝りの最強牝馬をねじ伏せた。完勝といっていい。

ウオッカはダイワ、アストンの執念の走りに屈した格好。

確かに、両馬が3角手前からビュンビュン飛ばしに行った際に中団に抑えず、そのまま行かせればよかったのかもしれないが、この馬は逆に両馬とは違ってスピードという面においては若干見劣りする面があり、結果的にダイワスカーレットにそこを衝かれる羽目になった。

ただ、この馬は距離が伸びたほうがいい馬であることは確かなので、オークスに出走することがあれば、もちろん今回同様本命を背負うことになるだろう。

しかし、最後、ダイワに突き放された内容が少々気になる。今後に影響が出なければいいと思うんだが。

カタマチボタンはしぶとい競馬を見せ3着。よく頑張った。アストンマーチャンは、直線でダイワにこられたときに既に脚を失っていた。 

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紙面の半分は公営競技

2007-04-08 00:23:14 | 公営競技論

日刊スポーツが昨日の号より、何と中央競馬欄を独立させ、別ページで組むことになった。

12ページ立てとなり、しかも馬柱はほぼ3場36レース分に対応しているし、これなら専門紙は「いらなくなる」?

もちろん、値段は130円だ。

昔はスポーツ紙はどうしてもデータ面においては、専門紙には敵わなかったが、今や「逆」になりつつある。つまり、スポーツ紙は今や、中央競馬に大きく依存していることが分かる。

また日刊では、競輪、競艇面のデータも充実させてきており、もともとデータ面においては大阪のスポーツ紙の中ではナンバーワンと思っていたが、一層充実することにより、これだと、専門紙はますます「要らなくなる」?

昔から、スポーツ紙といえば、プロ野球に依存してきた。しかしそのプロ野球の急激な退潮基調が続き、しかも今やインターネットで結果速報などは即座に入手できる。つまり、別にスポーツ紙がなくとも、プロ野球情報は十分だということ。

しかし公営競技はそうはいかない。

確かに、出走表やレースリプレイなどの情報はインターネットで十分入手できるが、肝心の予想は手に入らない。

やはり、予想っていうのは、「情報提供」の意味合いがあるためか、そう簡単にタダで提供はしない。せいぜい大村競艇が艇友ニュースと組んで、無料予想ページを公開している程度(オッズパーク会員には、印予想だけ無料提供されている)。

となると、スポーツ紙にとって、中央競馬を中心にいかにして公営競技を利用してカネにしていくかにかかっているといえる。

いまだ退潮ムードであり続ける公営競技だが、逆にスポーツ紙にとってみれば、「金の成る木」である。

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S班が創設される

2007-04-08 00:00:23 | 競輪

当初から競輪の活性化プランでも謳っていた、仮称SS級が「S級S班」として創設されることが決まった。S1の中から、上位18名のみに与えられる特権。

S班は1年間の適用となり、G1・G2開催の優先出場権が与えられる他、オフ期間の設定が設けられることや、G開催、F1開催では特選シードされる。

反面、欠場はよほどのことがない限りは認められない他、広報活動やファンとの交流イベント参加に協力せよとのこと。

ファンとの交流イベント云々については、競艇が積極的に行っており、競輪もそれに倣う形で今回、競輪界を代表する18名について、競輪界の「顔」としての存在を強くアピールさせる意味合いもあっての創設といえるのか。

一方、それだけ優遇処置があるんだったら、やはり、「自転車競技」への積極的な取り組みを望みたいもの。

つまり、オフシーズン期間を設定できるんだったら、12~3月の期間中は丁度トラックのシーズン中だから、その期間はグランプリと競輪祭(日本選手権は11月移行が望ましい)だけ参加して、他はW杯や世界選に集中するといった形に取ったほうがいいように思う。他のスポーツだったら、大概そうしているし。

間違っても、オフシーズン中は「何もやらない」なんてことはないだろうな。

ということは、番組面における改革も近いうちにせねばならないことは明白。

いずれにせよ、恐らく競輪界はここ5年で毎年、大変革を遂行してくるはず。

前にも書いた「机上の空論」が、形はともあれ、いずれ実現していくのではないかという気がするし、70代が主流となりつつある競輪の場合、そのまま放置しておいたら、あと10年で終焉しかねない。

そうならないためにも、現在主流のファン層に頼りきりにならないようにするためにも、どんどん、ドラスティックな改革を行ってほしい。

ところで、「三点セット」はいつ実現するのか?


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