公営レーシングプレス11月号より。
これによると、今年度4~9月の総売り上げ実績はこのようになった。
・中央競馬・・・1,345,751,085,700円(対前年同期比▲3.3%)
・競艇・・・504,602,284,100円(同+5.3%)
・競輪・・・419,911,470,900円(同▲1.1%)
・地方競馬・・・199,215,371,200円(同+4.4%)
・オートレース・・・54,651,270,000円(同+0.2%)
中央競馬は馬インフルエンザによる中止及び風評被害の影響を多少なりとも受けた様子。競輪もほぼ横ばいと見ていいかも。ただ競輪の場合、いよいよ記念の売り上げにも陰りが見え始めているところが気がかり。
競艇は梅田、名古屋、習志野などのボートピア新設ラッシュの効果により5%超という、最近にしては非常に高い売り上げ伸び率をマークしている。ひょっとすると今年度は通期においても1兆円の大台に復帰するかもしれない。
地方競馬は各場における相互場外を積極的に行った効果が現れている。しかし地方競馬の場合は南関東などを除けばいずれの場も多額の累積赤字を抱えており、はっきりいってこの程度では溜まりに溜まった累積赤字を解消することはできまい。現に岩手と名古屋については来年度の開催さえできるかどうかわからない。高知も万策尽きてしまうかも。他についても経営基盤がいまだ軟弱なところばかりで、黒字体質となっているところはほどんどない。
オートレースのこの数字については、発売箇所が限られている以上仕方あるまい。オートレースの場合はいかにして6場全てが黒字体質へと持っていくことができるかが鍵。
さて、同じく1日売り上げを見てみると、
・中央競馬・・・9,154,769,290円(+0.6%)
・競輪・・・258,725,490円(▲4.6%)
・地方競馬・・・257,717,200円(+6.7%)
・競艇・・・230,622,616円(+1.6%)
・オートレース・・・218,605,080円(+4.6%)
競輪が「一人負け」といった印象。頼みのG1、G2が押しなべて不振な上に、F2の壊滅的な数字は深刻さを増しており、はっきりいって、番組やレース形態そのものを近いうちに大幅に改組しないことにはさらに今後も落ち込みを増すものと思われる。ダービーウイークなどのイベント開催を行うなどしてファンへの盛り上がりをアピールしている地方競馬、こちらも番組面における創意工夫が見られるオートレースの健闘ぶりが光る。
最後に1日あたりの入場者を記す。ここでも競輪は「一人負け」。なお、競艇は利用者数のため参考数字となる。
・中央競馬・・・23,374名(+6.0%)
・オートレース・・・4,709名(+0.9%)
・地方競馬・・・3,379名(+0.9%)
・競輪・・・2,634名(▲6.7%)
(・競艇・・・21,797名(+15.5%))
ピーク時には1日あたり1万2千人もの入場者を数えたこともある競輪がこの体たらく。はっきりいって、本場に客を呼べないようでは本当に先行きは暗い。前述したとおり、競輪は大外科手術を近いうちに行わねば存続そのものも危ういかも。
中央競馬は大幅に増えているが、東京競馬場のスタンドが全面改修を終えたことも起因しているかも。あとG1級レースにおける入場者は比較的健闘していることから「本場回帰」へと一歩前進しているのかもしれない。
競艇は利用者数の数字だが、かなりの伸びようである。しかし問題は今年度はボートピアのオープンラッシュによる要因が大きいと思われ、来年度はその反動が来ないかどうか心配なところである。