ということは、「堂々巡り」ってことだな。
コンドル日記TOOL4 4月28日号より
武雄記念の3日目は実に嫌な出来事が。これだけ競輪界は衰退しているのに又もや選手のエゴでコメントと違う並びが2件、それも佳境に入る大事な準決CとBで。Cの方は倉野隆太郎ー外山三平の3番手に地元三槻智清が先に行くとコメントしたのに対して、西村正彦もそこは引けないで、もう一度三槻を呼んで確かめたのに、「僕もそこです。変えない」が正式コメント。しかし顔見せで何と愛知を分断に。その理由は「1着権利なので一晩考えてやっぱり番手にしました。ファンには顔見せで見せれば大丈夫と思ったので」が弁明。しかしこれはもう解り切った事で、前売り発売が実施されてるし、よしんば現場(場外場)で買っても、全員が顔見せを確かめてる訳ではなく、コメントを信用してる事を考えたら、ファンを裏切り、我々報道陣の信用を失墜させたも同じ。抗議の電話が鳴りっ放しで、管理はひたすら謝るのに終始したとの事。同じレースで筒井敦史も西村の後と言ってたのに、坂本英一の後に居ました。もっとひどかったのはBで、前の日の九州の並びは、坂本亮馬が「小岩さんも付いて呉れるし、自力です」とコメント。小岩も3番手と言ってたのに、何と顔見せでは小岩ー坂本ー佐々木の並びに。吉岡篤志までも九州に勧誘されて4番手。それでも北の2人は知らなかったとの事。小岩が発進して坂本が番手捲りではファンは何を信用したら良いのか。私達はこれをやられたら何のために取材をしてるのか。これまで何度も訴えてますが、これを続けてたら間違い無く競輪は滅びます。早くコメントと違ったら厳罰を与えるとか、それとも顔見せはKPK前の様に一列棒状にして作戦面のコメントは一切無しにするべき。これだけはJKAの方々も、もう一度調査して必ず実行して欲しいが予想歴50年の私が願う最大の物です。競輪をダメにしないで下さい。
コメントと実際の並びが違うって、毎回毎回出てくる話だな。いい加減この手の話は飽きたし、またこんなことをやっているから、競輪を新たにやろうという人はほとんど出てこない。
ま、客を「騙す」ことは絶対に許されない!といった意味においては効果はあるんだろうが、一方で、スポーツに欠かせぬ戦略性というものは、はっきりいってそがれてしまうわな。
戦略性がないものがギャンブルとして存在していること自体、おかしなこと。ン百万分の1の確率でしか当たる可能性がない宝くじだって、攻略本なるものがあり、またそれを買う客だっているわけだが、そんな確率でしかなくとも、ちゃんとした攻略の仕方はあるということなんだろ(ま、そうしたものがあるかどうかは疑わしいが)。
逆に考えると、競輪には攻略本なんていらないわな。攻略云々を論じようにも、並びとコメントが公表されない限り、攻略なんて立てられないからということになるから。ま、出場選手が予め分かることになるグランプリだけはかろうじて、事前戦略が立てられるということになろうが。
さらに言うなら、記念、S級シリーズの事前メンバーと、実際のメンバーが大きく異なるケースが後を絶たない。週間レースやプロスポーツを買ってみたところで、実際には何の役にも立たない、といった事例もよくあること。
中央競馬は土日しか開催がないけど、開催がない日のいわゆる平日こそが情報合戦。スポニチアネックスのギャンブル欄を見ると、リアルタイムランキングといったものが設けられるようになったが、厩舎情報や、担当記者の見解といった記事にランキングの上位が集中している。よって、かつては中央競馬こそが、実際に枠順が決まらないことには予想さえ出来ないといわれたものであるが(週刊競馬ブックの特別出走予定馬の展望は全くアテにならなかった)、 今や枠順決定以前にある程度の予想行動はできてしまうわけで、そうなると、中央競馬は予想しやすい、だから買いやすい、っていうことになるわな。
かつては競輪こそが予想しやすいものだといわれたもの。そもそも、斡旋予定さえ決まれば、本命はこいつで、対抗はこいつ、といった見解もできた。それが今や、直前に出場選手がガラッと変わることが少なくないし、実際のレースにおいても、メンバーによって予想を変えなければならなくなるから、でたとこ勝負を余儀なくされる。
まだ、機械の動向に左右されるとはいっても、コメントに縛られることがない、競艇やオートレースのほうが買いやすいということだっていえるかも。しかしながら、何で競輪は買いにくい方向へと進んでしまったのだろう?