昨日の柔道・男子66㎏級準々決勝でこんなことがあったって?
海老沼変わった判定生かせず銅/柔道(日刊スポーツ)
前代未聞の混乱が起こった。1度は下された試合の旗判定が、覆った。2度目の判定の末、逆転で勝ち名乗りを受けた海老沼は、戸惑いながら■と握手を交わした。その■は、畳の上から下りようとしなかった。勝ち残った海老沼も首をひねる。「試合内容を覚えていないので負けたんだと思った」。川口孝夫国際審判員も「私の経験では、判定が覆るこんな状況は見たことがない」と話した。
準々決勝。第3シードの海老沼と第6シードの■の争いは激しさをきわめた。5分間で決まらず延長突入。延長の1分22秒に、海老沼の小内刈りを審判団が有効とし、試合が決まったかに見えた。だが、技を判定する畳の下の審判委員3人の判断で取り消され、試合は続行された。そのまま両者ポイントもなく、最初の旗判定で審判団は3人とも、■の青旗を上げた。
ここで大ブーイングが起きた。セコンドの中村コーチも両手を挙げ、篠原男子監督も抗議した。取り消されはしたが海老沼の小内刈りの印象が残り、海老沼優勢にも見えた。観客は足を踏み鳴らし、猛抗議。これに畳の下の審判理事も反応した。
国際柔道連盟のバルコス審判主任理事は「審判委員は疑いの余地もなく白(海老沼)の勝ちだった。柔道の精神を守り、真の勝者が畳を下りる状況をつくるのが我々の役目」と、審判団を呼んでもう1度審議するよう意見した。再び定位置についた審判団が上げたのは、真逆の白旗3本。異例の逆転判定だった。
柔道の判定って、毎回のようにこんなことがつきまとうな。ま、テコンドーも疑惑の判定が多いみたいだけど、こんなことを続けていると、インチキ競技の誹りを免れなくなるぞ。
ところで、柔道は確か、講道館ルールをもとに、徐々に国際大会に即したルールを加えたり、またそれに合わないルールを削ったりしたと思う。つまりは、今でも基本は「講道館柔道」にあることは間違いない。
これに対し競輪は、導入時からいきなり「縦一列スタート」(現在はこのスタート形式は廃止)なる、わけの分からないルールを導入されたせいか、
「こんなもの競輪じゃねぇ!」
という批判が出たため、競輪ではなく「ケイリン」と表記することにより、「勝手に」?差別化するようになった。
しかしながら一方で、競輪はケイリンと便宜上、「分けて考える」ようになったことで、
『おう!競輪はな!ケイリンとは違うんじゃい!』
と、競輪選手も、マスコミも、はたまた関係者も「割り切る」ことができるようになり、ま、はっきりいって、「ケイリン」は、上記の柔道のようなデタラメ判定が発生したなんて聞いたことがない。
ところが柔道は「なまじ」、講道館ルールが幅を利かせている(たぶん)せいか、判定に統一性がいまだ見られない。
そもそも、日刊の次の記事にも書いているが、篠原に対する「大誤審事件」の教訓が生きてないような気がする。
00年シドニー五輪男子100キロ超級決勝で篠原信一がドイエ(フランス)に“誤審”で敗れるなど、微妙な判定と不満に対処するため、柔道では07年からビデオ判定を本格運用し始めた。ただ、全柔連関係者によると最終権限は審判団にあり、審判委員は意見する立場でしかない。それだけに今回の事実上の「訂正要求」は波紋を呼ぶ可能性がある。吉村和郎チームリーダーは「そもそも韓国に上がることがおかしい」としつつ「覆るなんて見たことがない」とあきれかえった。
試合が終わった後の、ドイエの「下卑た笑い」がいかにも不気味だったけど、柔道は今後、講道館柔道と国際柔道をいかにして「調和するか」を真剣に考えたほうがいいな。
あっ、競輪はじきに男子も「UCI準拠ルール」、つまりはガールズのルールと「一緒」になるんだろ?
ということは、ケイリンが競輪になるんだな、これが???