公営競技はどこへ行く

元気溢れる公営競技にしていきたい、その一心で思ったことを書き綴っていきます。

名門、八百長で失墜、陥落か?

2006-05-15 13:28:39 | スポーツ

イタリアサッカー界の名門チームが疑惑の渦中にいる。

Yahooスポーツより

【ローマ海保真人】イタリアのプロサッカー1部リーグ(セリエA)に絡む八百長疑惑は、12日にローマ市で警察当局によるイタリア・サッカー協会本部などの家宅捜索が行われ、さらに大きなスキャンダルに発展した。疑惑は同リーグ4チームに広がっているが、名門のユベントスがその主要な舞台であることが発覚。同協会の正副会長は既に辞任している。ワールドカップ(W杯)ドイツ大会開幕(6月9日)を前に、サッカー王国のイメージダウンは必至だ。

 中心人物はユベントスのゼネラルマネジャー、ルチアーノ・モッジ氏。別のドーピング疑惑捜査の過程で盗聴された、審判員協会長パイレット氏らと交わした電話の記録が端緒となった。

 伊各紙によると、04年9月の電話でモッジ氏は、チャンピオンズリーグでユベントスが引き分けに終わった試合の審判員について不平を言い、パイレット氏は「次の試合は最高の審判員をあてた」などと話した。また、モッジ氏はユベントスの最高責任者ジラウド氏との電話で、当時獲得を目指していた別のチームの有名選手に「怠慢プレー」を促したことなどを明かした。

 ローマ、ナポリ、トリノなど5検察当局が本格捜査を進めているが、モッジ氏が日常的に審判員を抱き込んでいた疑惑だけでなく、モッジ氏の息子が経営する選手移籍のための大手代理人会社が絡んだ賭博・八百長疑惑などが浮上し始めた。

 検察当局は12日、ユベントス、ミラン、フィオレンティナ、ラツィオの4チームとそれぞれの幹部、協会関係者や審判員ら41人、昨シーズンのセリエAの19試合が捜査対象になっていると明らかにした。中にはW杯の審判員が予定されるデサンティス氏も含まれているという。

 不祥事の責任を取り、同サッカー協会のカラーロ会長、マッツィーニ副会長は辞任、モッジ氏ら複数のユベントス役員も11日に辞任した。検察当局は15日にモッジ氏から事情聴取する予定だ。

 ユベントスは昨シーズン、セリエAで優勝。今シーズンも現在トップで、14日に2連覇と29回目の優勝をかけて最終試合に臨む。


そして、ユベントスは昨日、29回目のスクデット(セリエA優勝)を果たしながらも、セリエB降格になる恐れがあるとのこと。

Yahooスポーツより

【ローマ14日共同】サッカーのイタリア1部リーグ(セリエA)は14日、最終節を行い、ユベントスが2-0でレッジーナを下し、勝ち点を91に伸ばして2季連続29度目の優勝を果たした。しかし同日付の地元各紙は、不正行為疑惑の渦中にあるユベントスは同国サッカー協会による処分でタイトルをはく奪され、2部(セリエB)に降格となる可能性が高いと一斉に報じている。

 逆転優勝の可能性があったACミランはローマを2-1で破ったが、勝ち点88で2位。31得点のイタリア代表FWトニ(フィオレンティナ)が得点王に輝いた。

 不正疑惑ではユベントスの幹部2人が、チームが有利になるように審判員指名の操作をするなど不正行為を行った事件の中心人物とされている。このため各紙は、重い処分が必至との見方を伝えている。ユベントスはこれまでセリエBに落ちたことはない。


93年だったか、欧州チャンピオンズカップ決勝でフランスのマルセイユがACミランを破って優勝を果たし、フランスクラブ勢としては初の同大会優勝を果たしたと思われたのもつかの間、その試合においてマルセイユ側の「八百長」がバレ、マルセイユは優勝を取り消されたばかりか、フランス1部リーグ(ディヴィジョン1)からも強制降格させられたことがあった。

その後マルセイユは1部に戻ってきたが、当時フランス最強クラブと称された面影は今はない。

ユベントスといえば、トリノはおろかイタリアを代表する名門チームであり、ミラノにあるACミランとともにイタリアを代表する世界の2大クラブチームである。そして、チームカラーとしては、「カテナチオ」という戦法が優先され、とにかく、チームの勝利を第一とすることで定評がある。一方、ACミランは「ファンタジスタ」と言われる、サポーターを魅了するようなサッカーを伝統的に重んじており、チームカラーは対称的といってもよかろう。

また、この2チームが対戦する場合には、「イタリアダービーマッチ」と称される場合もある。

その一翼を担い、しかも今シーズンもスクデット獲得を果たしたユベントスがまさかの事態に。これはイタリアのみならず、世界サッカー界を考えても衝撃的な事件だけに、今後の成り行きが注目されるところ。

ま、サッカーの八百長事件というのは決して昔からなかったわけではないが、イタリアの「模範チーム」の象徴ともされたユベントスがそのような渦中にあるとは誰も想像がつかなかったはず。

しかし容疑は次第に明るみになってきているし、名門失墜の可能性は限りなく高いということだろう。

ひいてはもう来月に迫った、ドイツワールドカップにも大きな影響が出そう。何せ、イタリアはナショナルチームもまた、世界中の注目を浴びているからね。


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コスモバルク、悲願のG1制覇は海外!

2006-05-15 00:37:39 | 大レース回顧集

コスモバルクがやった!悲願のG1制覇!しかも場所は海外。

第6回を迎えたシンガポール航空国際カップは日本時間で21:35頃行われ、コスモバルクがブルームブルームの逃げを追走し、楽な手ごたえで直線半ばで先頭に立ち、そのまま押し切って優勝。2着に地元のセン馬・キングアンドキングが入り、香港のボウマンズクロッシングが3着。つまり、「アジア勢」が上位を独占。

一方、昨年のイスパーン賞・クイーンアンステークスとG1を連覇したゴドルフィン所有で、世界の名手・デットーリが騎乗したヴァリシールだが、着外に終わり、陣営は落胆の色を隠せなかったんだとか。

Cosmo Bulk swept to glory for Japan in the Singapore Airlines International Cup at Kranji. The five-year-old, trained by Kazunori Tabe and ridden by Fuyuki Igarashi, was always handy as Vroom Vroom set a strong pace. Leading inside the final furlong the 4-1 shot went on to beat King And King by two lengths with Bowman's Crossing third. Godolphin's runner Valixir, ridden by Frankie Dettori, was a big disappointment, finishing in the rear.

(スポーティングライフ記事より)

11日に、週刊競馬ブックの記事を参考にしながら当ブログにおいて展望を取り上げたが、ただいま欧州は平地シーズンの真っ最中であるし、豪州は逆にほとんどシーズンが終了段階ということもあり、これといった有力な馬は不在で、しかも今回のメンバーはいずれもG1では勝てそうで勝てないような馬ばかりそろっているから、コスモバルクにも十分優勝のチャンスはあると述べた。

また、週刊競馬ブックにもこのメンバーならば今年3頭目の日本調教馬海外重賞制覇は夢でないと書かれており、結構期待されていたみたいだ。

しかし今回の一戦は、JRA側は「当然」自分のところの馬ではないし、競馬マスコミの大半もヴィクトリアマイルの記事は大きく割く一方で、コスモバルクの今回の海外G1参戦についてはほとんど取り上げてこなかった。したがってTVはもちろん、たんぱなどラジオ中継も「なし」。

一方でNARのほうは大々的にコスモバルクの情報を取り上げ、2日に現地へ旅立ったことまでトピックスとして掲載。しかしNARも結局は地元・シンガポールの「ターフクラブ」のWebサイトを頼るしかなく、著しく「閉ざされた」情報状態に。

したがってターフクラブのアクセスは殺到状態となり、私も何度もアクセスしてみたが、一向に繋がらなかった。

英国のスポーツ情報誌・スポーティングライフに簡単な記事が掲載されてあったんでそれを見てみたし、シンガポールの別の競馬サイトを見たら簡単な結果は掲載されていた。そして。

地方競馬情報より。

 

地方競馬初の国際GI馬バルク 関係者コメント

【レース展開】
 逃げたヴルームヴルームの2番手を追走したコスモバルクが、直線に入ったところで抜け出し、五十嵐冬樹騎手のガッツポーズでゴールイン。タイムは2分6秒6。2着のキングアンドキングには1馬身3/4差。
なお、高岡秀行調教師が管理するダイヤモンドダストは5着だった。

【五十嵐冬樹 騎手】
 スタートはよく出ました。1コーナーでかかってしまいましたが、2コーナーでは落ちついてくれました。道中楽に追走できたおかげで、4コーナーでは手ごたえを感じました。直線半ばで先頭に立ったときは、何とか辛抱してくれと思いました。
勝ったときには頭の中が真っ白になりました。

【田部和則 調教師】
 日本でもGI、GIIで成績を残していたので、いい勝負をしてくれると、ここでも期待していました。
 1コーナー手前で掛かったときはアッと思いましたが、向正面で落ち着いて4コーナーをまわるまでためることができたのが、勝利につながったと思います。
 最後は、ゴールまでの長い直線が、余計に長く感じました。

今朝は4時から、涼しい時間に調教できましたし、夕方も気温が下がるので、香港のときよりもバルクにとっては楽でした。
 これからも、中央にどんどん挑戦していきたいです。

【高岡秀行 調教師】
 このメンバーで5着はよくやったと思います。
 ただ、時間がたてば、悔しさが出てくると思います。

【高橋はるみ 北海道知事コメント】
 優勝おめでとうございます。
 地方から中央へ、さらには海外への挑戦を続け、遠い異国の地・シンガポールにおいて世界の強豪が集まった「シンガポール・エアラインズ・インターナショナル・カップ国際GI」をホッカイドウ競馬所属馬が制覇したことは、後世に語り継がれる大変な偉業であります。
 ファンの皆様や関係する皆様と同様に、私も大変興奮しています。
 心から感謝とお祝いを申し上げます。
 また、日夜、コスモバルクの調整に当たられた岡田オーナー、田部調教師、五十嵐騎手をはじめ関係者の方々に改めて敬意を表します。
 コスモバルクには、「地方競馬の星」そして「日本の星」として、今後とも大舞台で活躍することを心から願っています。

***参考:『シンガポール航空国際カップ』競走成績(上位5着)***
(競走成績は、主催者発表のものと照らし合わせてください。)

1 コスモバルク  2分6秒5
2 キングアンドキング  1 3/4馬身
3 ボウマンズクロッシング  アタマ
4 ヴルームヴルーム  5馬身 
5 ダイヤモンドダスト  3/4馬身

ま、国際G1レース制覇だからね。

もちろん、日本にも国際G1レースは存在するが、ジャパンカップを除く4レースに海外の馬はほとんど参戦したことがない。一方、今回のシンガポール航空国際カップは7カ国からのエントリーがあり、しかも欧州G1を連勝したヴァリシールが出ていることを考えると、このレースを勝ったことにより、コスモバルクの「種牡馬」としての価値も上がるというものである。

もともとコスモバルクという馬は、マイル向きではないし、2000Mを超える距離だと末が持たないので、2000Mは一番合っている距離だと考えられた。

しかしコスモバルクがG1レースとして2000Mの距離に出走できたのは皐月賞だけ。古馬G1だと秋の天皇賞しかないが、変な規約があって出走にこぎつけられなかった。

昨年こそ収得賞金の関係で出走できた宝塚記念も、今年はそれは望み薄。というわけで、陣営はこのレースに全てをかけていた気がする。そしてそれがついに実った。

史上初の地方競馬在籍馬による海外G1制覇。それも国際G1レースなだけにコスモバルクの名は海外競馬サークルに大きく刻まれる。本当によかった。おめでとう!

動画はこちら。

mms://videos.turfclub.com.sg/20060514SR09.wmv

 


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