映画と本の『たんぽぽ館』

映画と本を味わう『たんぽぽ館』。新旧ジャンルを問わず。さて、今日は何をいただきましょうか? 

96時間

2009年09月12日 | 映画(か行)
やるときはやる! 鋼鉄の意志と行動力

         * * * * * * * *

ごく平凡に物語りは始まります。
中年男、ブライアン(リーアム・ニーソン)は1人暮らし。
別れた妻は金持ちと再婚し、娘と共に暮らしている。
ブライアンが妻子に愛想をつかされたのは、
どうも仕事で忙しすぎたためらしいのですね。
しかし、今は仕事も辞めて
せめて娘を見守るために、娘と同じ町に暮らしている。
しかし、妻も娘も、ブライアンと会うのは迷惑そうだ・・・。

ふむふむ、近頃とても多いパターンです。
こういうとき、ひとたび職を退いてしまうと、
男性ってとたんに所在無くしょぼくれてしまう。
・・・実は仕事をしている『昼間のパパ』こそ、
一番かっこいいのですけれど・・・。


そんなある日、娘が友人とパリに行き、誘拐されてしまう・・・。
敵は身代金目的などではなく、
最近裏社会で勢力を広げている人身売買組織・・・。
若い娘を誘拐し、薬漬けにして、無理やり売春婦に仕立ててしまうという。


さて、お立会い! ここからが凄いんですよ!
実はこの父親、もとCIAの秘密工作員。
身に付けた知識と行動力で、あっという間に犯人グループを割り出し、
娘救出のためパリへと向かう。
目的のためには手段を選ばない。
空港で暴力沙汰などまだ序の口。
単身敵地へ乗り込み手当たり次第銃をうちこむ。
口を割らせるためには拷問も辞さず。
冷静な判断力と鋼鉄の意志。

おお~。
あのさえないおじさんの豹変に、ただただ圧倒されるのでした。
ストーリーとしては全くシンプルなんです。
意外などんでん返しがあるわけでもない。
ただひたすら、父親の強烈なまっしぐらの救出劇があるだけ。
そこのところが、『力』なんです。
小細工なし、ストレート。
ぐいぐい進む力業。
こういうのも、なかなか悪くありません。
変な小細工のないところが、かえってよかった。

愛は勝つ!・・・です。


2008年/フランス/93分
監督:ピエール・モレル
製作:リュック・ベッソン
脚本:リュック・ベッソン、ロバート・マーク・ケイメン
出演:リーアム・ニーソン、マギー・グレイス、ファムケ・ヤンソン、リーランド・オーサー



映画「96時間」トレーラー




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