映画と本の『たんぽぽ館』

映画と本を味わう『たんぽぽ館』。新旧ジャンルを問わず。さて、今日は何をいただきましょうか? 

僕たちは戦争を知らない(戦禍を生きた女性たち)

2023年08月15日 | ドキュメンタリー

女性たちにとっての戦争

ジャニーズの青年4人が、自らの戦争体験を語る人物に会いに行くというドキュメンタリー。
つい先頃テレビ放映されたのを録画し損ねて、しまった!と思っていたところ、
早くもアマゾンプライムの配信となりました。
ありがたいです。

この企画は実は昨年から始まっていて、今回は2年目だそうで、
私は昨年分をまだ観ていないのですが・・・。

本日終戦の日ということもあり、取り急ぎ、投稿。

 

「聞き手」となるのは次の4名。

菊池風磨(Sexy Zone)、
中間淳太(ジャニーズWEST)、
松村北斗(SixTONES)、
阿部亮平(Snow Man)。

今回はテーマを「女性たちにとっての戦争」とし、
いわゆる銃後の女性たちの体験談を語ります。

広島での原爆被爆体験(多くの友人たちを目の前で看取ったこと)。

富山の大空襲のこと(消火活動に当たらず逃げようとすると非国民と言われたこと)。

満州の開拓団のこと(命の選択をせまられたこと)。

進駐軍の米兵と日本人女性の間に生まれたこと(施設に預けられて育ったこと)。

などなど・・・。

みな戦争がもたらした悲劇を忘れてはならないと思い、語り出した女性たちです。
それぞれ90歳前後。
けれど皆さんかつての苦しみを乗り越え、
現在は充実し、実年齢よりもお若く元気そうに見えたことが、幸いでした。
戦争で亡くなった多くの方を悼むことで
逆に生かされているのかなあ・・・と感じました。

 

広島の原爆体験を語った方は、
私が先日読んだ「旅のネコと神社のクスノキ」の中で語られていた
「陸軍被服支廠」で働いていたそうです。
ちょっとした縁を感じました。

 

お一人の方が言っていた言葉が胸に残ります。

「私にとって、今も戦後が続いている。でも、今が新しい戦前にならないことを祈ります」
と。

 

自身の戦争体験を直接聞くことができるのも
せいぜい残り10年位なのではないでしょうか。

子どもたちや若い方に、ぜひ本作を観てもらいたいです。

 

 

「僕たちは戦争を知らない(戦禍を生きた女性たち)」

2023年/日本/67分

 

満足度★★★★.5