映画と本の『たんぽぽ館』

映画と本を味わう『たんぽぽ館』。新旧ジャンルを問わず。さて、今日は何をいただきましょうか? 

ゆとりですがなにか インターナショナル

2024年05月01日 | 映画(や行)

トホホな男たち

* * * * * * * * * * * *

2016年日本テレビ系列で放送された連続ドラマ「ゆとりですがなにか」の映画化です。
私、TVドラマは楽しんで見ていまして、
この映画作品も見たいと思っていましたが、見そびれていた次第。

「野心も競争意識も協調性もない」と揶揄されてきたゆとり世代。
今はおよそ30代半ば。

夫婦仲も家業の酒屋もうまくいかない坂間(岡田将生)。

いまだに女性経験ゼロの小学校教師、山路(松坂桃李)。

中国での事業に失敗して帰国したフリーター、まりぶ(柳楽優弥)。

実のところストーリーも忘れかけていましたが、見ているうちに思い出しました。
つまりこの3人、相変わらずなのです。
この3人のその後、現在のストーリー。

働き方改革のこと、テレワークのこと、多様性のこと、グローバル化のこと・・・。
まさに「今」のあれこれの問題を絡めながら描かれるトホホな男たちの物語は、
笑いながらも見入ってしまいます。
この3人の名優のこんなトホホ姿を見られるのも本作ならでは。

坂間と結婚した茜さん(安藤サクラ)もまた同世代ですが、
とにかく痛快な彼女も大好きです!

ノンアルコールの日本酒なんて・・・あったらぜひ飲んでみたい。

題名に「インターナショナル」と銘打っているのもダテではなくて、
今や韓国や中国との関係無しには語れない日本のことも言っています。
そして多様性。
そもそも彼らの生き方自体が多様性として認められる・・・。
やっと時代が彼らに追いついてきたのかも。
けれどその彼らも、今時のZ世代にはタジタジになってしまうという・・・。

 

「ゆとりですがなにか インターナショナル」

2023年/日本/116分

監督:水田伸生

脚本:宮藤官九郎

出演:岡田将生、松坂桃李、柳楽優弥、安藤サクラ、仲野太賀、吉岡里帆

 

世相を表わす度★★★★★

満足度★★★★☆



最新の画像もっと見る

コメントを投稿